(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6018084
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】自動車内燃機関排気ガスに由来するCO2の車両内回収及び貯蔵のための廃熱を利用する直接高密度化方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
F01N 3/08 20060101AFI20161020BHJP
F01N 5/02 20060101ALI20161020BHJP
B01D 53/92 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
F01N3/08 A
F01N5/02 J
F01N5/02 A
F01N5/02 F
B01D53/92 330
【請求項の数】15
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-550614(P2013-550614)
(86)(22)【出願日】2012年1月20日
(65)【公表番号】特表2014-509361(P2014-509361A)
(43)【公表日】2014年4月17日
(86)【国際出願番号】US2012022021
(87)【国際公開番号】WO2012100157
(87)【国際公開日】20120726
【審査請求日】2015年1月7日
(31)【優先権主張番号】61/434,641
(32)【優先日】2011年1月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511304464
【氏名又は名称】サウジ アラビアン オイル カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100067541
【弁理士】
【氏名又は名称】岸田 正行
(74)【代理人】
【識別番号】100103506
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 弘晋
(74)【代理人】
【識別番号】100105072
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 英宣
(72)【発明者】
【氏名】ハマド,エサム,ザキ
【審査官】
大城 恵理
(56)【参考文献】
【文献】
特表平03−505770(JP,A)
【文献】
特開2010−201991(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0071559(US,A1)
【文献】
特開2007−177684(JP,A)
【文献】
特表2010−501409(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01N 3/08
B01D 53/92
F01N 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車に動力を供給するのに使用される炭化水素を燃料とする内燃機関によって放出される排気ガス流により、大気へ排出されるCO2の量を減らす方法であって、
a.高温の排気ガス流を自動車に搭載された廃熱回収区域に導入し、廃熱を電気的及び/又は力学的エネルギーに変換する少なくとも1つの熱回収装置及び熱交換器に高温の排気ガス流を通して熱交換を行い、該排気ガス流を低温で前記廃熱回収区域から放出すること、
b.前記廃熱回収区域からの冷却された排気ガス流を高密度化区域に導入し、ステップaで得られた電気的及び/又は力学的エネルギーを用いて、CO2の温度及び体積を低下させることによりCO2を高密度化によって少なくとも液化させ、CO2の体積が縮小された処理済み排気ガス流を生産すること、
c.高密度化されたCO2及び残存する前記処理済み排気ガス流を分離区域で分離すること、
d.前記処理済み排気ガス流を前記分離区域から放出すること、及び、
e.高密度化されたCO2を自動車に搭載された一時的貯蔵のための貯蔵区域で保持すること、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記内燃機関の始動に続いて実質的に継続して稼働することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの熱回収装置は、熱電素子、熱電モジュール、スターリングエンジン、蒸気発生器及び関連するタービン、形状記憶合金エンジンから成るグループ、またはこれらの組み合わせから選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記処理済み排気ガス流において、CO2の体積が少なくとも5%縮小されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記廃熱回収区域で少なくとも1つの熱交換器に環境大気が通過されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記廃熱回収区域で少なくとも1つの熱交換器に大気を通過させるに先立って環境大気を冷却することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記排気ガス流から回収されたCO2の一部を前記内燃機関で再利用することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記熱回収装置によって生成された電気的及び/又は力学的エネルギーの少なくとも一部は、自動車に搭載された補助電気及び/又は機械的なシステムに動力を供給するために使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記排気ガス流から回収されたCO2の一部は、自動車に搭載された空気調整装置内の冷却ガスとして利用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
大気へ放出されるCO2の量を減らすために、自動車に動力を供給するのに使用される炭化水素を燃料とする内燃機関によって放出されるCO2含有の排気ガス流の自動車内処理のためのシステムであって、
a.高温の排気ガス流を受け入れ、熱交換によって、該排気ガス流を低温で放出するための自動車に搭載された廃熱回収区域であって、
前記廃熱回収区域は、熱交換を行うために前記内燃機関からの高温の排気ガス流を受け入れるための流入口、及び冷却された排気ガス流を流出するための流出口を備えた少なくとも1つの熱交換器を含み、
前記熱交換器は、廃熱を電気的及び/又は力学的エネルギーに変換する少なくとも1つの熱回収装置を含み、
前記熱交換器は、さらに、第1の温度で熱交換流体を受け入れるための流入口、及び該熱交換流体をより高い第2の温度で放出するための流出口を含む;
b.前記廃熱回収区域における前記流出口と連結する高密度化区域であって、該高密度化区域は、前記熱回収装置で得られた電気的及び/又は力学的エネルギーを用いて、CO2の温度及び容量を低下させてCO2を少なくとも液化させるとともに、CO2容量が低減された排気ガス流を生成する装置を含む;
c.前記高密度化区域と連通し、処理された排気ガス流を通過させるための放出流出口を備える分離区域;
d.自動車に搭載された一時的貯蔵容器のために高密度化されたCO2を受け入れるための貯蔵区域;及び、
e.前記分離区域からの処理された排気ガス流と流体連結する排気ガス導管
を含むシステム。
【請求項11】
処理のために前記廃熱回収区域へ渡される排気ガス流の容積量を規制するための誘導弁を含むことを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記誘導弁は、前記内燃機関の稼働状況に基づいてエンジン管理制御ユニットによって制御されることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記誘導弁は、少なくともCO2を液化するために前記高密度化区域での装置の容量に基づいて制御されることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
全ての又は一部の排気ガス流を、前記廃熱回収区域を経由させずに大気へ放出するための制御手段を含む請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記高密度化区域内の装置は、流体冷却圧縮機及び冷却ユニットから成るグループ、またはこれらの組み合わせから選択されることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃熱を生成する内燃機関及び他の熱機関によって動力が供給される車両の排気ガス流からの二酸化炭素排出の削減に関する。
【背景技術】
【0002】
現在受け入れられている考えは、地球温暖化が二酸化炭素(CO
2)及びメタン(CH
4)のような温室効果ガスの排出が原因であるということである。現在、人間に起因する地球規模なCO
2放出の約4分の1は、移動発生源すなわち、内燃機関(ICE:Internal Combustion Engine)によって動力が供給される自動車、トラック、バス、及び列車から生じるものと見積もられる。この比例的な寄与は、開発途上国の自動車及びトラック所有の予測される急増で近い将来に急速に増大するであろう。現在、輸送セクタは、原油のための主要輸出先であり、また、CO
2放出の制御は、環境上の責任と、代替技術(例えば、電動機と蓄電池によって動力が供給される自動車)からの挑戦に直面した輸送セクタにおける原油市場の生存を維持するための望ましい目標の両面性を有する。
【0003】
移動発生源からの二酸化炭素管理は、移動発生源に動力を供給するICEの、空間と重量の制限、スケールの任意の経済性の欠如、及び稼働の動的性質を含む多くの課題を有している。
【0004】
燃焼ガスからのCO
2の捕集のための先行技術方法は、発電所のような固定汚染源に主に注目した。移動発生源からのCO
2放出を削減する問題に対処するものは、酸素を使用する燃焼を採用し、CO
2捕捉剤を再生及び再使用するための手段及び/又は、熱源から回収された廃熱の利用を提供しない。酸素のみを使用する燃焼は、酸素と窒素の分離を必要とし、これは、排気ガスからCO
2を分離することよりも多くのエネルギーが必要となり、もしも車両に搭載されて試みられたならば、当該分離問題はさらに困難になるであろう。
【0005】
CO
2捕集技術の焦点は、静止の、すなわち固定発生源に関して当てられている。移動発生源からのCO
2の捕集は、それが規模の非経済性を伴う分布システムを含んでいるので、高価すぎると一般に考えられてきた。かかる問題の解決策は、車両の内蔵(on−board)空間の制限、付加的なエネルギー及び装置の必要条件、及び車両の稼働サイクル(例えば、急加速及び減速の断続的な期間)の動的な性質により、非実用的とみなされていた。
【0006】
したがって、本発明の目的は、かかる課題に対処し、CO
2の一時的な内蔵の貯蔵によって、車両からのCO
2放出を効率的かつコスト効率が良く削減する方法、システム及び装置を提供することである。そのようなシステムの大量生産に対する適応性は、これらの移動発生源の分配される性質に関連した他のコストを少なくとも部分的に相殺するであろう。
【0007】
発明のさらなる目的は、CO
2を必要とする或いは、永久貯蔵場所に送る、多くの商用及び工業プロセスの内のいずれでも利用することができるように、従前は自動車から大気へ放出されていた、実質的に純粋なCO
2を捕集し格納するように適応されるシステム及び方法を提供することである。
【0008】
本書で使用される用語「内燃機関(Internal Combustion Engine)」又はICEは、炭素含有の燃料が燃焼されて、動力または仕事を生み出し、除去または放散されなければならない廃熱を生成する熱機関を含む。
【0009】
本書で使用される用語「移動発生源(mobile source)」は、CO
2を含有する排気ガス流を生み出す1つ以上の内燃機関によって動力が供給され、物品及び/又は人々を輸送するために使用されることができる既知の運搬手段の広い種類の内の任意のものを意味する。これは、ICEからの排気が大気中に放出される前に導管へ放出される、地上移動の全ての種類のエンジン駆動車両、飛行機、及び船を含む。
【0010】
本書で使用される用語「車両(vehicle)」は、便宜的な略語として理解され、「移動発生源」と同義であり、上で使用されたように、一般に、「運搬(conveyance)」を伴う。
【0011】
本書で使用されるように、用語「廃熱(waste heat)」は、典型的なエンジンが生み出す熱であり、主として、高温排気ガス(約300°−650°C)及び高温冷却剤(約90°−120°C)に含まれる。追加の熱がエンジンブロックから出射され、その排気ガスがマニホールド、配管、触媒コンバータと消音器を含む関連コンポーネント、及び他のコンポーネントを通過して、対流及び放散によって失われる。この熱エネルギーの合計は、典型的な炭化水素(HC)燃料が提供するエネルギーの約60%になる。
【0012】
本書で使用される用語「熱回収(HR:Heat Recovery)装置」は、顕熱を電気的なエネルギーあるいは機械的作用(例えばCO
2を圧縮するために使用することができる運動)に変換する様々な装置の内のいずれかである。
【発明の概要】
【0013】
(発明の要約)
上述の目的及び他の利点は、大気へ放出されるCO
2の量を減らすために、車両に動力を供給するのに使用される炭化水素を燃料とする内燃機関(Internal Combustion Engine:ICE)によって放出されるCO
2含有の排気ガス流の車両内処理のための方法及びシステムを広く含み、以下を含む本発明によって得られる:
a.高温の排気ガス流を受け入れ、熱交換関係に通して、低温で放出するための車両に搭載された第1の廃熱回収区域、
かかる第1の廃熱回収区域は、熱交換関係に渡すためにICEから高温排気ガス流を受け入れるための流入口、及び冷却された排気ガス流のための流出口を備えた少なくとも1つの熱交換器をさらに含み、
かかる熱交換器は、さらに、第1の温度で熱交換流体を受け入れるための流入口、及び第2の温度で熱交換流体を放出するための流出口を含む;
b.前記第1の廃熱回収区域からの排気ガス流放出流出口と流体連結する高密度化区域、かかる高密度化区域は、少なくともCO
2を液化し、かつ低減されたCO
2容量の処理された排気ガス流を産出する、CO
2温度及び容量を低減するための手段を含む;
c.前記高密度化区域と連通し、処理された排気ガス流のための放出流出口を備える分離区域;
d.車両に搭載された一時的貯蔵容器のために高密度化されたCO
2を受け入れるための貯蔵区域;及び、
e.前記分離区域からの処理された排気ガス流と流体連結する排気ガス導管。
【0014】
上に記載された方法及びシステムへの代替実施形態では、ステップ(a)に記載された熱交換は、以下により詳細に説明されるように、知覚可能な熱を直接回収するための1つ又は複数の熱電素子に熱排気ガスを渡し、そこでエネルギー(例えば電気)に転換することにより遂行されることができる。多数の熱電素子が使用される場合、それらは、同じ温度で並列に、あるいは継続的により低い温度で直列に稼働されることができる。この実施形態では、熱交換器の使用は、任意的であり省略することができる。
【0015】
本発明は、実質的に純粋なCO
2の直接の高密度化及びエンジン排気ガスからの分離、及び、密度が高められたCO
2を後に種々様々の既知の商用・工業的用途の任意のものに使用するため又は永久貯蔵場所に輸送するために車両内で一時的に貯蔵するための方法及びシステムを提供する。高密度化ステップに必要とされるエネルギー量の全てあるいは一部は、エンジンの廃熱に由来するものであり、排気ガス流、エンジンの冷却システム、及びエンジンブロック及び関連する金属構成部を含むことができる。発明の環境上の利点は明白である。
【0016】
発明の方法及びシステムは、車両に動力を供給するために使用される炭化水素の燃焼によって生成された廃熱を使用する高密度化及び一時的な内蔵の貯蔵装置によって、燃焼後の効率的なCO
2捕集のための様々なコンポーネントを統合する。上に注記されたように、典型的なエンジンが合計を生む廃熱は、典型的な炭化水素(HC)燃料が提供するエネルギーの60%になる。このエネルギーは、
図1中に示されるように、主として高温排気ガス(約300℃乃至650℃)及び高温冷却液(約90℃乃至120℃)が含まれる。追加的な熱も、エンジンブロック及びそれに関連するコンポーネント、そして、排気ガスが渡される多岐管、排気管、触媒コンバーター及び消音器を含む他のコンポーネントからの対流及び放射によって、放出され失われる。
【0017】
エネルギーは、排気ガスからCO
2を分離して、かつ、効率的な内蔵の貯蔵装置用に、産出されたCO
2の全てあるいは一部を圧縮し及び液化し、或いは凍らせるために必要である。このエネルギーは、通常、仕事と熱エネルギーのミックスである。エネルギーの仕事成分は、廃熱の一部を使用してこの仕事を生産することにより生成される。
【0018】
CO
2高密度化サイクルの稼働立ち上げ時に、あるいは特別の必要のために、エンジン出力の一部、あるいは内蔵のバッテリーに格納された電気が使用されて、仕事/エネルギーの必要量の全てあるいは一部を提供することができる。通常の動作中に、高密度化及び捕集に必要なエネルギーの少なくとも一部は、廃熱から来るであろう。
【0019】
排気ガスからのCO
2分離は、窒素ガス、水蒸気及び任意の残りのCO
2から容易に分離されることができる液体か固体を形成するために、ガスのCO
2の相変化によるのが効果的である。効率的な一時的な内蔵の貯蔵装置のためのCO
2の高密度化は、圧縮、液化及び/又は(例えばドライアイスを形成するための)冷凍及び(または)結氷によって遂行され、最終密度が460−1600kg/m
3の範囲になる。高密度化ステップに必要な仕事エネルギーの一部あるいは全ては、システムと稼働環境の特定の必要条件に基づいて選択される熱電転換装置の使用により、通常、大気に失われる熱に由来する。この相変化を達成する方法は、当該分野で知られている。移動発生源に搭載されて利用可能な制限のある容量における特定の用法は、様々な相互関係がある要因の分析を必要とする。
【0020】
相変化によってCO
2を捕集することは、冷却、圧縮及び/又は冷凍が必要とされる。後の2つのプロセス段階は、廃熱の回収に関連したエネルギーの一部或いは全ての利用によって遂行されることができる。内部冷却は、圧縮ガスの膨張によって比較的容易に達成され得る。特に、圧縮機及び/又は熱交換によりガス輸送導管から熱を除去している間、及び、CO
2の全ての或いは一部の相変化を達成するために圧縮されたCO
2の膨張に続いて、かかるCO
2は、圧縮されることができる。
【0021】
以前に注記されたように、本発明のプロセスに従って、冷却、圧縮及び/又は冷凍により、液体または固体(ドライアイス)のいずれかを形成することで、排気ガス流から分離される。周囲の温度で、CO
2は、液体として存在することができる。CO
2の臨界点は、31°C及び73バールである。固体のドライアイスを形成する液体の凝固点は、−78°Cである。したがって、凝固には非常に大きな温度減少を必要とするが、その密度は約1.4乃至1.6g/cm
3と高く、それゆえに、燃料補給及び/又は適切な受け入れ設備への配達まで、CO
2を格納するのに必要な車両搭載スペースを縮小する。
【0022】
冷却のためのエネルギー必要量は、以下に記述されるプロセスに由来することができる。
【0023】
1.圧縮のために力学的エネルギーが必要とされる圧縮冷却サイクルは、廃熱を電気または機械的仕事に変換する熱回収(HR)ユニットから得られる。さらに、力学的エネルギーのうちの幾らかは、大気へ放出されるCO
2排気ガスを膨張させることによって回収される。
【0024】
2.吸着または吸収の冷却サイクルに廃熱が直接供給され、かかるサイクルは、可動部を有しておらず、したがって、エンジンの電動機構からの仕事のうちのいずれも失わせない。
【0025】
3.収集及び一時的な搭載の貯蔵装置のための液体または固体の形態でのCO
2の促進に帰着する、排気ガスの急速膨張及び冷却のための亜音速又は超音域ノズルの使用。
【0026】
部分的な圧縮は、ターボチャージャーを通じて排気ガスを渡すことにより達成され、それにより、排気ガス流のフローエネルギーのうちの幾らかを回収することができる。
【0027】
本発明は、車両に廃熱として内蔵され利用できるフリーエネルギーを用いることにより、CO
2の少なくとも1つの部分の密度を高め、車両から除去されることができ燃料補給あるいは他の適切な設備で回収されるまでの一時的貯蔵装置用にその容量を著しく縮小し、スペース制限及び補助電源の必要性という問題を解決する。本発明は、(a)エンジン排気ガスからCO
2の全てまたは多くの部分を除去するための冷却及び分離方法、(b)エンジン廃熱の幾らかを使用して実質的に純粋なCO
2を回収すること、(c)エンジンの廃熱の幾らかを力(つまり仕事エネルギー)に転換すること、及び、(d)この力を使用し、必要ならば、一時的な内蔵の貯蔵装置用にCO
2の密度をさらに増加させること、を含む。高密度化により捕集のためのエネルギーを供給する廃熱の使用は、排気流中の窒素からCO
2を分離する過程を単純化し、コストを著しく引き下げ、また、高密度化は、CO
2の一時的な内蔵の貯蔵のための必要容量を縮小する。
【0028】
本発明は、さらに1つ又は複数の圧縮機を稼働するために、エンジンの仕事のある部分の任意的な使用を含む。かかるエンジンの仕事は、該エンジンが減速モードで作動しており、エンジンを遅くする働きをするであろう場合、及びエンジンがアイドリング状態である場合に利用することができる。内蔵のプロセッサ及び制御機は、予め定義された適切なエンジン稼働状況で該エンジンへのCO
2圧縮機駆動リンクを取るために利用することができる。
【0029】
本発明は、化石に基づく、または炭化水素燃料の燃焼によって作動する乗用車、トラック、バス、丈夫な車両、列車、船、飛行機及びその他同種のもののような、広範囲の移動発生源で使用されることができる。本発明のシステム及び装置は、新たな移動発生源に、及び/又は既存の移動発生源を改造することによって、実装されることができる。
【0030】
本発明は、様々なコンポーネントの統合に基づいて、車両のICEから回収された廃熱を使用して、燃焼後の効率的なCO
2高密度化、及び、続く車両搭載の一時的貯蔵装置のためのシステムを形成する。かかるシステムは、(a)廃熱及び関連するエネルギーの一部を回収し、それによりエンジン排気ガス流のCO
2及び他の成分の温度を降下させる第1の熱交換区域、(b)廃熱のうちの幾らかが力(仕事エネルギー)に変換される転換区域、及び、(c)一時的な内蔵の貯蔵装置のために、廃熱に由来する力が捕集されたCO
2の密度を増加させるために使用される高密度化区域、を含むことができる。本発明の方法の実施において、システムを稼働させるのに必要なエネルギーの全てあるいは本質的な部分は、エンジン廃熱から来る。
【0031】
高密度化に必要とされる総仕事エネルギーの少なくとも一部は、かかる廃熱から、熱電変換の使用により得られる。本発明の実施形態では、密度が高められたCO
2の一部が液体として、及び他の部分が固体の形態で、維持され格納されるであろう。CO
2捕集サイクルの稼働立ち上げ中に、あるいは、他の特別の稼働上のニーズの要求に合致して、エンジンの出力の一部、またはそうでなければ搭載されたバッテリーに貯蔵された電気が使用されることができる。システムの正常な定常的な稼働中に、CO
2捕集及び高密度化に必要とされるエネルギーの少なくとも一部は、ICEの廃熱から来るであろう。
【0032】
固定発生源からのCO
2放出を減少させるための先行技術のプロセスを凌ぐ本発明により得られる1つの利点は、廃熱を含む流体温度を相対的に高いものから適度にすることの即時の有効性である。石炭またはガス燃料の発電設備からの燃焼ガスの温度は、燃料のエネルギー価を最大限にし、かつSOx及び廃熱のような汚染物質の環境への放出を最小限にするために、より多く引き下げられるので、熱エネルギーのコストは、固定発生源からCO
2を捕集するための費用の主要な品目である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本発明は、以下に、同一又は同様の要素が同一番号により識別される添付図面を参照してさらに説明される。
【
図1】先行技術とみなされる典型的な内燃機関によって、熱し、動力供給する炭化水素燃料エネルギーの転換の概要を表した図である。
【
図2】
図1を組込み、本発明の方法を概要的に表す図である。
【
図3】本発明のシステムで使用された方法及び装置の1つの実施形態を概要的に表す図である。
【
図4】本発明のシステムで使用された方法及び装置の他の実施形態を概要的に表す図である。
【
図5】本発明のシステムで使用された方法及び装置の更なる実施形態を概要的に表す図である。
【0034】
(発明の詳細な説明)
図2の概要的な例示は、排気ガス流におけるCO
2の液化及び/又は固化による分離のために、本発明の直接の高密度化方法の概観を提供するものであり、ここでは、高密度化を達成するために、燃料の燃焼に由来する廃熱エネルギーが他の形態に変換される。
【0035】
本発明の特定の3つの実施例が、
図3乃至
図5で概要的に例示される。
図3は、圧縮ベースのプロセスを例示する。システムで使用するために回収される廃熱のうちの幾らかを、電気的あるいは力学的エネルギーに変換するために、高温排気ガス流20は、高温(300℃から650℃)で作動する第1の熱回収(Heat Recovery:HR)ユニット30を通過する。冷却された排気ガス流22は、続いて、ターボチャージャー100を付加的に通過し、その圧力が増加させられ、また、かかる排気ガス流は分割されて、当該分割された一部分24がCO
2高密度化のために処理され、その残部27が大気へ直接放出される。この付加的な分割は、主として、CO
2高密度化及び車両搭載の貯蔵装置に利用可能なエネルギーに関しての排気ガス流の流速に基づいて決定される。
【0036】
圧縮された排気ガス流24は、次に、先のHR30よりも低温で作動する第2の熱回収ユニット32を通過する。凝縮可能に存在する水蒸気の大部分は、液体流25として除去され、また、付加的な廃熱は、電気的あるいは力学的エネルギーに変換される。冷却されたガスは、続いて圧縮機110に到達し、その圧力が、さらなる処理により液体または固体のCO
2を産出する点に増加される。110でのこの圧縮ステップは、排気ガス流の温度を高くするものであり、その結果、それが第3の熱回収ユニット34を通過することで、付加的電気的または力学的エネルギーが回収される。熱回収ユニット34は、さらに、小さな外部冷却サイクル60の一部として機能する。かかるHRユニット34で冷却された排気ガス流28は、続いて絞り弁62を通過し、ここで急速に冷却されて、CO
2の全てあるいは一部が液体または固体相に凝縮し、流れ64として分離容器80に渡される。窒素は、126°Kの非常に低い臨界点を持つことから、これらの稼働状況の下では凝縮しない。凝縮されたCO
2 66は、残りの気体(主に分離容器80中の窒素及び幾らかの凝縮されなかったCO
2)から分離される。CO
2は、こうして密度が直接高められ、また、同時に、残りの排気ガスから分離される。窒素及び他のガスは、ターボ装置または拡張タービン112を通過し、ここで、高圧ガスが膨張させられ、タービン翼に作用してタービン軸を回転させる。機械的仕事の抽出に続いて、CO
2含有量が縮減された残りの排気ガス流52は、大気に放出される。圧縮機110を実行するのに必要なエネルギーは、熱回収装置及び/又は拡張タービン112によって供給されることができる。
【0037】
図4は、吸収冷却サイクルに基づくプロセスを例示する回路図である。このプロセスは、高温熱源及び低温ヒートシンクに基づいて作動する冷却ユニット90を使用する。高温排気ガス流20は、熱交換器31中の冷媒92と接触する高温熱源及びこれらの間の温度差動を提供し、環境大気熱交換器94は、冷却ユニット90の稼働のために低温ヒートシンクを供給するのに概ね十分である。ターボチャージャー100及び熱回収ユニット32は、
図3と共に上述されたのと同じ方法で機能する。冷温冷却区域96は、冷却された排気ガス流26の温度を、液体または固体のCO
2 64が形成される温度に低下させるために使用される。前に注記したように、窒素は、その臨界点が非常に低いので、これらの稼働状況では凝縮しない。付加的なエネルギーを生成するターボ装置112の任意の拡張ステップに続いて、凝縮されたCO
2製品流64は、分離容器80に渡され、ここで、流52として大気に放たれる残りの排気ガスから分離される。
【0038】
図5は、急速拡大ノズルを使用した、直接の高密度化プロセスを例示する回路図である。圧縮に基づいたプロセスについての
図3に関連して上述された圧縮ステップに続いて、圧縮機110を出る排気ガス流27は、急速拡大ノズルに渡され、ここで、渦巻き、膨張し、冷却されて、凝縮されたCO
2相を形成し、当該ノズルの放出口の下方から、高密度化されたCO
2製品66として集められる。残部の凝縮されなかったガスは、CO
2が縮減された排気流52として大気に放出される前に、任意に、ターボ装置112からエネルギーを回収するための拡張ステップの対象とすることができる。当業者によって理解されるように、このプロセスは、気体の温度を引き下げ且つ容量を膨張するための既存かつ良く知られた原理に基づいており、それぞれの良く定義された物理的特性に基づいて、他の排気ガス成分からCO
2を直接分離する。
【0039】
これらの例は、システムの高密度化装置、及び、自動化された弁装置、圧力及び温度センサー、及び制御機のような他の補助的な設備を稼働するのに使用することができる、熱を仕事または電力に変換する熱回収(HR)コンポーネントのための代替的な配置を例示する。
【0040】
HRコンポーネントのサイズ又は容量、配置及び稼働状況は、(例えば、エンジン排気流からの)廃熱の有用性に基づいて決定される。これは、排気又はエンジン冷却液のいずれでも、廃熱流の温度及び容積測定の流速の両方を含むであろう。単一あるいは2以上の種類の熱回収コンポーネントは、排熱流及びその温度及びフロー条件の性質に依存して使用されることができる。熱回収ユニットの内の幾つかは、ガス流を冷やすために熱交換器と自由に取り替えることができるものであり、これは、ガス流の温度が十分に高くない場合や、熱の仕事または電気への転換の効率が十分でない場合に発生し得る。かかる熱交換装置の代用は、設備コストを倹約するであろう。
【0041】
熱/エネルギー回収システムの稼働は、温度及び流速センサからデータを受信し、流量調整弁との通信を制御する予めプログラミングされたプロセッサ及び制御機によって制御されることができる。温度が下げられた排気ガスは、続いて、電気を生産する熱電素子により、さらなる熱を交換することができる。最後に、比較的低温の排気ガスは、大気へ放出される前に、そのCO
2含有量の縮小のために、吸着剤区域に導入されることができる。
【0042】
ガソリン又はディーゼル燃料で稼働するICEからの排気ガス流は、約13%の水蒸気を含む。かかる水蒸気は、高密度化プロセスの初期段階中に凝縮して液体を形成し、当技術において良く知られた方法及び装置によってプロセスから除去することができる。かかる水は、液体の形態で大気へ放出する、或いはそれを変換して蒸気形態に戻すために高温表面と接触させられて、付加的な電力のための小さな蒸気タービンを稼働させるために使用することができる。どのような場合も、実質的に、水蒸気は全て、単独で、或いは、わずかな排気ガス流の窒素及び残留CO
2とともに大気へ放出されるであろう。
【0043】
CO
2が、そのように装備をされた車両上の触媒コンバーターの下流の排気ガスから除去されることは望ましい。これは、かかる排気は、高密度化プロセスに悪影響を及ぼし得る汚染物質がより少ないからである。さらに、エンジンが稼働開始で冷温である場合、触媒コンバーターの下流の排気ガスは、当該コンバーターに生じる発熱を伴う反応によって、上流よりも熱くなる。
【0044】
実施形態では、CO
2高密度化は、同載された一時的な貯蔵装置のためにCO
2の圧縮及び液化または固化のための気圧調節を保証するために、適切な能動的/受動的な冷却装置を備えた単一または複合の段階圧縮機によって遂行される。CO
2は、移動発生源に搭載された単一のタンク或いは多数のタンクに格納されることができる。さらに、燃料タンクも、燃料側とCO
2貯蔵側との間で移動する仕切りを備えることにより、密度が高められたCO
2を格納するために使用されることができる。
【0045】
システムの効率的な稼働を担うために、熱の管理と制御が必要とされる。熱は、熱回収装置によって高温排気ガスから除去される。電気的な生成あるいは仕事に必要な熱を供給するために、熱は、他の構成部に供給される。熱の供給及び除去は、伝導、対流、放射、及び/又はこれらの方法の組み合わせを含む異なる方法を使用して遂行することができる。システム構成部の全ての制御は、性能を最適化するために、移動発生源の制御システムあるいは個別の制御システムに統合することができる。
【0046】
伝導の場合には、金属のような熱導伝性の材料を使用して、熱が供給され又は除去される。排気ガスが管を通して渡される場合、熱は、その管の外殻構造による伝導を用いて、管の外側から除去することができる。管の内部のフィン、金属網及び他のデザイン及び既知の技術は、高温ガスに接する表面積を増加させて、かつ伝熱を増強するために用いられる。フィン及び他の表面の変形も、システムの伝熱を増強するために管の外側の外殻構造により使用することができる。さらに、熱伝導流体を供給または除去するために、CO
2排気ガスは、管の外側及び管の内部を通過させることができる。
【0047】
一般に、商業上利用可能なプレート式のコンパクトな熱交換器は、排気ガス流の温度を縮小するのに有効であることが見出された。それらは、様々なサイズ及び材料の制作において利用可能である。大きな伝熱表面は、比較的小型な装置の使用を許可し、車両に加えられる容量と重量の両方を節約する。
【0048】
図3及び
図4は、HRコンポーネントの配置のための位置を識別する。単一または複合的な技術は、廃熱を電気的なエネルギー又は仕事に変換して、CO
2を圧縮する或いは補助の設備に動力を供給するために、使用することができる。
【0049】
本発明の実施で使用される熱回収(HR)コンポーネント(ら)の種類は、以下の種類の装置を含むが、これらに限定されるものではない。
【0050】
1.廃熱を電気的なエネルギーに変換するために使用される熱電素子は、エネルギー転換を最適化するために、異なる位置及び配列で設置することができる。かかる熱電素子は、排気管、捕集コンポーネント、エンジンブロックあるいは装置の高温側としての他のエンジンコンポーネントと熱伝導性接触するように固着される。熱電素子の冷温側、または脚部は、空気対流のために露出され、該素子を冷却する。熱電素子の冷温側は、伝熱を促進し、さらに熱電モジュールの能力を制御するために、能動的な冷却システム(例えば循環する液体)に接触することができる。
【0051】
かかる熱電モジュールの高温側、または脚部は、排気ガス側に実装され、また、その冷温側は、能動的システムと呼ばれる閉じた冷却装置に実装され、或いは、受動的システムとしての大気に露出される。熱電モジュールは、高温側から熱の一部を除去し、高密度化装置及び/又は他の搭載された装備を稼働させるのに使用することができる電力を生成する。
【0052】
熱電素子は、排気ガスに対する圧力低下効果を最小限にするために、断面円筒状または矩形状の管のような異なる形を担うことができる。内部及び/又は外部のフィンも、熱電素子の伝熱を増強し、その結果それらの性能を増強するために使用することができる。熱電素子は、高い温度を活用するために、エンジンブロックに非常に接近して或いはその上に搭載されることができる。かかる高温に耐えるように、適切な材料が選択される。
【0053】
2.熱電モジュールを使用して生成された電力は、電気的な貯蔵システム(例えばバッテリー)に供給され、次には高密度化装置及び/又は他の設備に電力を供給する。
【0054】
熱電モジュール用の半導体の選択は、適用される温度範囲に基づく。熱回収とその結果の電気的なエネルギー生成を最適化するために、異なる熱電素子の積み重ねを用いることができる。
【0055】
3.ICE排気からの廃熱がエンジンのシリンダの一つ以上の壁に供給されてシリンダ内のガスを膨張させ、それによって高密度化圧縮を実行するのに、又はCO
2を液化または固化する冷温冷媒を提供する圧縮式冷却サイクルユニットの圧縮機を実行するのに必要な、機械的な仕事を遂行可能なピストンを駆動する、スターリングエンジンが使用される。
【0056】
4.蒸気発生器は、高密度化圧縮機を稼働し或いはCO
2を液化又は凝固する冷却冷媒を提供する圧縮冷却サイクルユニットの圧縮機を稼働するための機械的仕事を生成するタービンに、蒸気を供給するために使用される。
【0057】
5.小型の形状記憶合金エンジンまたは圧縮機は、(CuSn、InTi、TiNi及びMnCuのような)合金の形状を変更するために廃熱を利用し、捕集されたCO
2の密度を増加させるために使用される機械的仕事を生成する。
かかるエンジン・圧縮機は、当該合金の高温側及び冷温側を備えることにより動作し、必要とされる圧縮を生成する。以下の特許は、これら独特な合金の種類に基づいた熱機関について記述する:米国特許第3,913,326号明細書;米国特許第4,055,955号明細書;米国特許第5,442,914号明細書;米国特許第7,444,812号明細書;及び米国特許公開第2009/0315489号明細書。これらの特許文献の開示は、参照によって本書に組込まれる。
【0058】
6.単一の熱回収システムまたは複数の熱回収システムは、排気ガス及び冷却システムに実装される。
【0059】
7. 単一の熱回収システムまたは複数の熱回収システムは、必要な力を生成し、かつ排気ガスの温度を効果的に引き下げ、これにより、CO
2を圧縮し、液化し及び/又は凝固するのに必要な下流のエネルギーを縮小するために実装される。
【0060】
本発明の更なる実施形態では、捕捉剤の再生の後に回収されるCO
2の一部は、適切な導管によって、大気の空気及び燃料と混合させるために、エンジンの吸気口に戻される。システム稼働のこの側面は、エンジン稼働温度を下げて、これにより、燃料の燃焼の間に生み出されるNOx化合物の量を減らすために現在用いられる、排気ガス再循環(EGR)のための既知の方法と類似する。排気ガス容量の5〜15パーセントと等価なCO
2の量は、吸気口に戻すことができる。かかるCO
2の戻しは、さらに燃料混合で引き出された空中窒素の量を減らすものであり、これは排気でのNOx化合物をさらに縮小する有益な効果が得られる。排気ガス流中のCO
2のパーセントも増加させられ、それによって、回収を増強する。
【0061】
自動車の排気ガス再循環のために従来通りに使用される同一の装置及び制御システムによって、CO
2の再循環を実行することができる。CO
2の再循環も、既存のEGRシステムと共に試みることができる。CO
2は、エンジン稼働状況に基づいて、あるいは現在の慣習に従って、全てあるいは排気ガスの予め定義された一部を交換することができ、或いは、エンジンが冷たい時の起動時のような場合、または急激な加速中及び/又はICEが重い負荷状態にある場合に、再循環の全体を中止することができる。
【0062】
本発明の更なる実施形態では、排気ガス流あるいは密度が高められた貯蔵容器から直接回収されたCO
2の一部は、水と混合させられ、あるがままに形成される水素及び一酸化炭素の臨時の反応によりメタン及び水を形成する既知の方法を使用して、触媒現象的に反応する。その後、メタンと水は、エンジン吸入口に供給された従来の炭化水素燃料を補足するために使用される。CO
2と反応させられた水は、排気ガス流又はその目的に供給される個別の搭載された出所から回収されることができる。
【0063】
本発明の方法及びシステムの他の利点は、車両の空調装置で使用される車両に搭載された気圧調節されたCO
2の有用性である。かかるCO
2は、環境を損なうために危険をもたらすと指摘された人造のハイドロフルオロカーボン化学薬品及びフロン・タイプの冷媒の代わりに使用される。
【0064】
本発明は、移動発生源からの燃焼後のCO
2捕集及び内蔵の貯蔵装置に対処する。運転費と設備の必要条件を最小限にするために、従来通り大気中に放出される有効熱量は、燃焼ガスから抽出された吸着剤すなわち捕捉剤からのCO
2を分離すること、及び、効率的な内蔵の貯蔵装置のために産出されたCO
2の全て或いは一部を圧縮/液化するのに必要なエネルギーを提供するために、実際上、最大量で使用される。そうして捕集されたCO
2は、給油所で回収のために放出または除去される場合、燃料を補給するまで内蔵され貯蔵されることができる。本発明の装置は、改質のような化学反応を含んだり、CO
2に対して透過性のあるシリンダー壁を設けるなどのエンジン設計に大きな変更を伴うことが提案されている方法と比較して、車両内に配置するのがより容易である。
【0065】
発明の様々な実施形態が上述され、添付図面に示されたが、他の修正及び変形は、この記述及び続く請求項によって規定される発明の範囲から当業者に明白になるであろう。