【課題を解決するための手段】
【0008】
この問題により良く対処するために、本発明の第1の態様は、画像の対話型注釈付けを可能にするシステムであって、
画像内のマーカーの第1の配置位置を示す配置コマンドをユーザから受け取るユーザ入力と、
(i)マーカーに視覚的に対応する画像部分に応答して、一方でマーカーと他方で領域内部の複数の画像部分との間で複数の一致度を確定する画像処理アルゴリズムを第1の配置位置に基づく画像内の領域に適用し、(ii)マーカーを画像内の領域に一致させるために複数の一致度とそれぞれの複数の画像部分とに依存して第2の配置位置を確定し、(iii)マーカーを画像内の第2の配置位置に配置するように構成されているプロセッサと、
を備えるシステムを提供する。
【0009】
本発明のさらなる態様では、上記システムを備えるワークステーションおよびイメージング装置が提供される。
【0010】
本発明のさらなる態様では、画像の対話型注釈付けを可能にする方法であって、
画像内のマーカーの第1の配置位置を示す配置コマンドをユーザから受け取り、
マーカーに視覚的に対応する画像部分に応答して、一方でマーカーと他方で領域内部の複数の画像部分との間で複数の一致度を確定する画像処理アルゴリズムを第1の配置位置に基づく画像内の領域に適用し、
マーカーを画像内の領域に一致させるために複数の一致度とそれぞれの複数の画像部分とに依存して第2の配置位置を確定し、
マーカーを画像内の第2の配置位置に配置すること
を備える方法が提供される。
【0011】
本発明のさらなる態様では、プロセッサシステムに上記方法を実行させる命令を備えるコンピュータ・プログラム・プロダクトが提供される。
【0012】
上記対策は、ユーザが対話形式で画像に注釈付けすることを可能にする。この目的のために、配置コマンドがユーザから受け取られる。配置コマンドは、位置、すなわち、ユーザが画像内でマーカーを配置する第1の配置位置を示す。その後、第1の配置位置に基づく領域内部の複数の画像部分のそれぞれに関して、一致度がマーカーとそれぞれの画像部分との間で決定される。一致度は、マーカーがそれぞれの画像部分にどの程度良く類似するかを示し、したがって、それらの視覚的対応を表す。一致度を決定するために、マーカーに視覚的に対応する画像部分に応答する画像処理アルゴリズムが使用され、すなわち、画像処理アルゴリズムは、上記画像部分に関して別々の出力を提供し、したがって、上記画像部分が識別されることを可能にする。第2の配置位置がその後にマーカーを画像内の領域に一致させるために複数の一致度および複数の画像部分を使用して決定される。最後に、マーカーは、第1の配置位置にではなく、画像内部の第2の配置位置に配置される。
【0013】
上記対策は、ユーザが画像内のマーカーの第1または初期の配置位置を示したとき、第1の配置位置が、第1の配置位置に基づく領域内部で、複数の画像部分をマーカーに一致させることにより改良され、第2または最後の配置位置が前記一致の結果に基づいて決定される、という効果を有する。したがって、マーカーがある特定の画像部分にどの程度良く一致するかについての情報が領域内部でマーカーを配置すべき場所を決定するのに使用される。
【0014】
本発明は、マーカーが多くの場合に画像部分に視覚的に類似するので、マーカーは、注釈付けされる画像部分を高い頻度で予測する、という認識に部分的に基づいている。この理由は、マーカーが用途に特有であることがあり、すなわち、マーカーの外観が注釈付けされている画像のタイプに合わせて調整されることがある、ということである。たとえば、2D乳房撮影像において解剖学的目印に注釈付けするとき、乳頭または乳房下溝線は、典型的には、点を使用してマークされるが、胸筋は、典型的には、直線分を使用してマークされる。マーカーの外観は、このように、多くの場合に注釈付けされる画像部分を予測する。その結果、マーカーの外観は、マーカーが画像内部で配置される場所についての暗黙的な情報、たとえば、マーカーに類似する画像部分の近接またはその上についての情報を提供する。本発明は、ユーザがマーカーの第1の配置位置を示すことを可能にすることにより前記認識を利用し、その後、前記第1の配置位置がマーカーを複数の画像部分に一致させるために使用され、最後に、一致の結果がマーカーの第2の配置位置を決定するために使用される。
【0015】
有利には、配置位置が自動的に改良され、マーカーの一層正確な配置位置をもたらす結果になるので、ユーザは、高度の正確さで画像内にマーカーを配置する必要がない。その結果、ユーザは、マーカーが高度の正確さで配置される必要がないことが分かっているので、一層素早くマーカーを配置することができる。
【0016】
任意選択で、ユーザ入力は、複数の異なるマーカーのうちのマーカーの選択を示す選択コマンドをユーザから受け取るように構成されており、プロセッサは、選択されたマーカーに視覚的に対応する画像部分に応答するように選択されたマーカーに依存して画像処理アルゴリズムを構成するように構成されている。
【0017】
ユーザが複数の異なるマーカーのうちのマーカーを選択できるとき、ユーザは、典型的には、自分の選択を注釈付けされる画像部分に合わせて調整することになる。選択コマンドをユーザから受け取ることにより、複数の異なるマーカーのうちのどのマーカーが選択されたかが分かる。それに応答して、プロセッサは、選択されたマーカーに視覚的に対応する画像部分に応答するように画像処理アルゴリズムを構成する。それ故に、マーカーの選択は、画像処理アルゴリズムを選択されたマーカーに合わせてカスタマイズすることによって配置位置の改良に自動的に考慮される。
【0018】
任意選択で、選択コマンドは、ユーザによって決定されたとおりに選択されたマーカーの方位をさらに示し、プロセッサは、前記方位を有する選択されたマーカーに視覚的に対応する画像部分に応答するように方位に依存して画像処理アルゴリズムを構成するようにさらに構成されている。
【0019】
ユーザがマーカーの方位を決定できるとき、ユーザは、典型的には、注釈付けされる画像部分の予想方位に対応するように方位を選択または調整することになる。前記選択コマンドをユーザから受け取ることにより、ユーザによって決定されたとおりに、選択されたマーカーの方位が分かる。それに応答して、プロセッサは、特定の方位を有する選択されたマーカーに視覚的に対応する画像部分に応答するように画像処理アルゴリズムを構成する。それ故に、マーカーの方位は、それに従って画像処理アルゴリズムをカスタマイズすることによってマーカーの配置位置の改良に自動的に考慮される。
【0020】
任意選択で、ユーザ入力は、画像内の注釈付けされる画像部分のタイプを示すタイプデータを受け取るように構成されており、プロセッサは、画像部分のタイプおよびマーカーに視覚的に対応する画像部分に応答するようにタイプデータに依存して画像処理アルゴリズムを構成するようにさらに構成されている。
【0021】
ユーザが画像内の注釈付けされる画像部分のタイプ、たとえば、胸筋を明示的に示すことができるとき、この情報は、マーカーの配置位置を決定するときにマーカーの外観に加えて使用されてもよい。注釈付けされる画像部分のタイプを示すタイプデータを受け取り、画像部分のタイプに応答するように画像処理アルゴリズムを構成することにより、画像部分のタイプは、マーカー自体に加えて、マーカーの配置位置の改良に考慮される。
【0022】
任意選択で、マーカーの前記配置は、マーカーを第2の配置位置にある画像部分に一致させるためにマーカーの形状、方位、およびサイズのうちの少なくとも1つを調整することを備える。マーカーの外観は、典型的には、注釈付けされる画像部分の予想外観に対応する。実際には、画像部分の現実の外観は、予想外観から逸脱することがある。このような場合、改善された注釈は、マーカーの配置位置を決定した後、第2の配置位置にある画像部分に対してマーカーの外観を調整し、前記調整後にマーカーを配置することにより取得される。
【0023】
任意選択で、プロセッサは、一方で第1の配置位置と他方でそれぞれの複数の画像部分との間で複数の距離を確定し、第1の配置位置により近接して位置している画像部分を強化するために複数の一致度を複数の距離で重み付けすることによって複数の一致度を確定するように構成されている。
【0024】
第1の配置位置は、ユーザによって提供されたとおりに、注釈付けされる画像部分が位置しているとユーザが分かっているまたは予想する場所を示す。それ故に、配置位置を改良するとき、前記画像部分を見つける可能性は、第1の配置位置からの距離の増加に伴って減少するので、第1の配置位置から過剰に逸脱しないことが望ましい。第1の配置位置までのそれぞれの画像部分の距離で各一致度を重み付けすることにより、上記認識が考慮される。したがって、マーカーへの画像部分の類似性と第1の配置位置までの画像部分の距離との間にトレードオフが得られる。
【0025】
任意選択で、プロセッサは、一方で第1の配置位置と他方でそれぞれの複数の画像部分との間で画像内に存在する画像ディテール(image detail)を示す複数のディテール尺度(detail measure)を確定し、画像部分と第1の配置位置との間で画像内により少ない画像ディテールを有する画像部分を強化するために複数の一致度を複数のディテール尺度で重み付けすることにより複数の一致度を確定するように構成されている。
【0026】
画像ディテールが注釈付けされる画像部分に近接して存在するとき、ユーザは、画像ディテールに対してマーカーを正しく配置するように注意しなければならない。このことの理由は、画像ディテールが基準の点を提供する、ということである。したがって、第1の配置位置は、画像ディテールに対して正確であること、それ故に、画像ディテールの方向で正確であることが予想される。この認識は、上記尺度によって考慮され、結果として、第1の配置位置と、画像部分の一致度が低下するまたは切り下げられるという点で一種のバリアとしての役目を果たす前記画像部分との間にディテールが存在することになる。その結果、第2の配置位置は、第1の配置位置が正確であると予想される方向で第1の配置位置からより少なく逸脱し、上記位置が不正確であり得る方向で第1の配置位置からより多く逸脱する可能性が高い。
【0027】
任意選択で、プロセッサは、引力として複数の一致度を備える力に基づくモデルを使用することにより第2の配置位置を確定するように構成されている。力に基づくモデルは、複数の一致度に依存して第2の配置位置を確定する効率的な方式を構成する。
【0028】
任意選択で、ユーザ入力は、領域のサイズを示す範囲データをユーザから受け取るように構成されており、プロセッサは、範囲データに依存して領域のサイズを確定するように構成されている。ユーザは、このようにして、たとえば、第1の配置位置が正確であると予想されるときに領域のサイズを縮小するために、または、第1の配置位置が正確であると予想されないときに領域のサイズを増大するために領域のサイズに影響を与えることができる。
【0029】
任意選択で、配置コマンドは、配置コマンドを提供するときの配置方向をさらに示し、プロセッサは、配置方向に依存して第1の配置位置に対して領域の形状を確定するように構成されている。ユーザは、このようにして、配置コマンドを提供するときに配置方向を介して第1の配置位置に対して領域の形状に影響を与えることができる。配置方向は、たとえば、ユーザインターフェース機器、たとえば、マウスの物理的移動に対応する方向、または、ディスプレイ上に表示されたカーソルの移動の方向などであってもよい。有利には、意図された配置位置に到達する前にユーザが配置コマンドを提供するとき、システムは、配置方向で領域を主に成形することにより前記事実を補償してもよい。
【0030】
任意選択で、配置コマンドは、配置コマンドを提供するときの配置速度をさらに示し、プロセッサは、配置速度に依存して領域のサイズを確定するようにさらに構成されている。ユーザは、このようにして、配置コマンドを提供するときに配置速度を用いて領域のサイズに影響を与えることができる。配置速度は、たとえば、ユーザインターフェース機器の物理的移動に対応する速度、または、ディスプレイ上に表示されたカーソルの移動の速度などであってもよい。有利には、配置方向および配置速度は、領域の形状およびサイズに影響を与える直観的な方式をユーザに提供するためにユーザインターフェース機器またはカーソルの慣性をシミュレートするように組み合わされてもよい。
【0031】
本発明の上記実施形態、実施態様、および/または態様のうちの2つ以上は、有用であると思われる如何なる形で組み合わされてもよいことが当業者には理解されよう。
【0032】
システムの上記変更形態および変形形態に対応するイメージング装置、ワークステーション、方法、および/またはコンピュータ・プログラム・プロダクトの変更形態および変形形態は、本明細書に基づいて当業者によって行うことができる。
【0033】
当業者には、この方法が多次元画像データ、たとえば、2次元(2D)、3次元(3D)、または4次元(4D)画像に適用されてもよいことが理解されよう。多次元画像データの次元は、時間に関係してもよい。たとえば、3次元画像は、2次元画像の時間ドメイン系列を備えてもよい。画像は、たとえば、限定されることなく、標準的なX線イメージング、コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)、磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)、超音波(US:Ultrasound)、陽電子放射断層撮影(PET:Positron Emission Tomography)、単一光子放射コンピュータ断層撮影(SPECT:Single Photon Emission Computed Tomography)、および核医学(NM:Nuclear Medicine)のような様々な撮影法によって撮影された医療用画像であってもよい。しかし、画像は、ユーザが注釈付けをしたいと望む他のタイプのもの、たとえば、地図製作または地震学的画像であってもよい。
【0034】
本発明は、独立請求項に定義されている。有利な実施形態は、従属請求項に定義されている。
【0035】
本発明の上記および他の態様は、以下に記載された実施形態から明白であり、これらの実施形態を参照して解明されよう。