(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態の一例について説明する。
本発明に係るゲーム制御装置1は、タッチパネルにより操作入力を受け付けるゲームの実行を制御する装置であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末又は携帯ゲーム機等の携帯型装置の他、PC又はゲーム専用機等の据置型装置であってもよい。
【0016】
図1は、本実施形態に係るゲーム制御装置1の機能構成を示すブロック図である。
ゲーム制御装置1は、タッチパネル10と、記憶部20と、制御部30とを備える。
【0017】
タッチパネル10は、ゲームにおける入出力デバイスであり、プレイヤからの操作入力を検知すると共に、ゲームの実行画面を表示する。タッチパネル10は、プレイヤの指等が接触又は近接したことを検知するタッチセンサ11と、このタッチセンサの領域に重畳して配置されたディスプレイ12とを含む。
以下、単に「接触」又は「タッチ」と言う場合、これは、接触又は近接を含むタッチセンサ11により検知可能なユーザの操作を示す。
【0018】
タッチセンサ11は、同時に多点のタッチを検知することが可能なタッチセンサであり、タッチパネル10は、例えば投影型静電容量方式タッチパネルである。
【0019】
記憶部20は、ハードウェア群をゲーム制御装置1として機能させるための各種プログラム、及び各種データ等の記憶領域である。具体的には、記憶部20には、本実施形態の各種機能を実現させるため制御部30に実行させるプログラム(ゲーム制御プログラム)が記憶される。
【0020】
制御部30は、ゲーム制御装置1の全体を制御する部分であり、記憶部20に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上記のハードウェアと協働し、本実施形態における各種機能を実現している。制御部30は、CPU(Central Processing Unit)であってよい。
【0021】
制御部30は、タッチパネル10への接触、接触位置、接触時間又は接触回数に基づいてタッチ操作の種類を判別する。タッチ操作の種類には、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、ピンチアウト等が含まれる。
【0022】
タッチは、タッチパネル10に接触する操作である。
ロングタッチとは、タッチパネル10に一定時間以上接触する操作である。
リリースは、タッチパネルから離れる操作である。
スワイプは、タッチパネル10に接触したままでタッチ位置を移動する操作である。
【0023】
タップは、タッチに続いて、タッチ位置を移動させずにリリースをする操作である。
ダブルタップは、タップ操作が2回連続する操作である。
ロングタップは、ロングタッチに続いて、タッチ位置を移動させずにリリースをする操作である。
【0024】
ドラッグは、タッチ操作によってディスプレイ12に表示されたオブジェクトの移動又は変形を伴ってスワイプをする操作である。
フリックは、タッチに続いてタッチ位置が一方方向へ高速で移動しながらリリースする操作である。
【0025】
ピンチインは、2箇所をタッチした後、これらのタッチ位置が互いに近付く方向に、一方又は両方をスワイプする操作である。
ピンチアウトは、2箇所をタッチした後、これらのタッチ位置が互いに遠ざかる方向に、一方又は両方をスワイプする操作である。
【0026】
制御部30は、検出部31と、第1判定部32と、軌跡生成部33と、領域設定部34と、第2判定部35と、軌跡変更部36と、移動処理部37と、画像表示部38とを備える。
【0027】
検出部31は、タッチセンサ11が接触を検知したときに、その接触位置を検出する。本実施形態においてはタッチセンサ11とディスプレイ12とは重畳しているため、タッチセンサ11への接触位置とディスプレイ12への接触位置とは平面上一致する。
【0028】
第1判定部32は、検出部31によって検出されたタッチセンサ11に対する接触が継続しつつ、この接触の位置が連続的に移動する操作(スワイプ、ドラッグ又はフリック等)を第1タッチ操作と判定し、ゲームのキャラクタへの移動指示として受け付ける。なお、第1タッチ操作の始点となるタッチ位置は限定されず、タッチパネル10上の任意の位置であってよい。
【0029】
軌跡生成部33は、第1判定部32により判定された第1タッチ操作の方向及び移動量に応じて、ゲームのキャラクタの移動予定軌跡を生成する。具体的には、軌跡生成部33は、例えば、第1タッチ操作の方向に対して逆方向に、移動量の大小に応じた距離の移動予定軌跡を生成する。
【0030】
領域設定部34は、タッチセンサ11によって検知した接触を所定の操作入力として受け付けるための領域を設定する。領域設定部34は、例えば、第1タッチ操作以外に、タップ等の操作に応じて各種設定変更、又はキャラクタに対する動作指示等のゲーム進行に関する指示を受け付けるための領域を設定する。
また、特に本実施形態においては、領域設定部34は、第1判定部32によって第1タッチ操作を受け付けている際に、第2判定部35によって更に第2のタッチ操作を受け付けるための領域を設定する。
【0031】
第2判定部35は、第1タッチ操作における接触が継続中に、タッチパネル10に対する新たな接触を第2タッチ操作と判定して受け付ける。
第2タッチ操作は、タッチ位置を限定しないタップ等の操作であってよい。この場合、例えば、このタップ操作が受け付けられる度に軌跡変更部36が機能し、タップ操作の回数に応じた後述の軌跡変更処理が行われる。
【0032】
また、第2タッチ操作は、例えば、領域設定部34によってタッチパネル10上に設定された所定領域への接触を含む操作であってもよい。また、第2タッチ操作は、例えば、第1タッチ操作における接触の位置及び移動方向に対して相対的な位置に領域設定部34によって設定された領域への接触を含む操作であってもよい。
これらの場合、設定された所定の領域へのタップ操作が受け付けられる度に、各領域に対応した処理として、軌跡変更部36によって後述の軌跡変更処理、又は画像表示部38によって表示態様の変更処理(例えば、画面の拡大又は縮小)が行われる。
【0033】
また、第2タッチ操作は、例えば、複数の接触位置のうち少なくとも1つの移動を含む操作(例えば、ピンチイン又はピンチアウト)であってもよい。
この場合、ピンチイン又はピンチアウトの操作量に応じて、画像表示部38によって表示態様の変更処理(例えば、画面の表示倍率の拡大又は縮小)が行われる。
【0034】
このように、第2判定部35は、第1タッチ操作の最中に、2番目のタッチ(例えば、タップ)、又は2番目及び3番目のタッチ(例えば、ピンチイン又はピンチアウト)を、第1タッチ操作とは別の第2タッチ操作として受け付ける。これにより、プレイヤは、第1タッチ操作を行いながら、各種設定入力を行える。
【0035】
軌跡変更部36は、第2タッチ操作の種類、接触位置又は移動量に応じて、移動予定軌跡を変更する。具体的には、例えば、初期状態として直線の移動予定軌跡が生成された場合に、第2タッチ操作を受け付けた度に、ジャンプ、カーブ等の移動経路の種類を切り替える。
【0036】
移動処理部37は、第1判定部により受け付けられた第1タッチ操作が終了したことに応じて、移動予定軌跡の種類に対応したキャラクタの移動方法を設定し、第1タッチ操作の方向及び距離に対応したキャラクタの移動方向及び距離を決定すると、画像表示部38と協働してキャラクタを移動させ、ゲームの内部状態及びプレイ画面を更新する。
【0037】
画像表示部38は、ディスプレイ12に各種の画像を表示する。具体的には、画像表示部38は、第1判定部32又は第2判定部35によって受け付けたタッチ操作に応じて、ゲームのキャラクタを含むプレイ画面、キャラクタの移動予定軌跡、及びこのキャラクタ若しくは表示設定等への指示内容毎のタッチ領域を示す画像等を表示する。
また、画像表示部38は、第2判定部35により表示態様を変更するための第2タッチ操作を受け付けた場合、この第2タッチ操作の種類、接触位置又は移動量に応じて、ゲームの表示態様を変更する。
さらに、画像表示部38は、第1タッチ操作の終了に応じて決定された指示内容に従って、キャラクタの移動を伴うゲーム画面の更新を行う。
【0038】
図2は、本実施形態に係る第1タッチ操作中におけるゲームのプレイ画面の一例を示す図である。
この例は、疑似的な三次元空間で表現されるゲーム空間内に配置された三次元オブジェクトとしてのキャラクタ40が表示されているディスプレイ12の画面上で、第1タッチ操作として、任意の始点Aから点Bまでプレイヤが指41aによりドラッグ操作を行った状態を示している。
図2には、説明を簡素化するためにキャラクタ40以外のオブジェクト及びゲーム空間内の他の画像(例えば、背景画像又はキャラクタ40の接地面の画像等)を記載していないが、ゲーム空間内に配置されるキャラクタオブジェクトは、キャラクタ40に限定されるものではなく、また、各種の画像を表示することもできる。なお、このゲーム空間及びキャラクタ40は、画像表示部38によってディスプレイ12に表示されるが、ゲーム空間内にキャラクタオブジェクトを配置し、画面上に表示するための方法は、多数の公知技術によって実現可能であるので、詳細な説明は割愛する。
【0039】
図2において、プレイヤの指41aは、タッチパネル10に接触したまま、リリースされていないこととする。指41aの現在のタッチ位置が点Bであり、タッチ操作の始点Aを基準とした点Bまでのドラッグ操作に応じた方向及び長さを示す画像として矢印42が表示されている。指41aのタッチ位置(点B)が更に移動すると、この矢印42の方向及び長さが変化する。
本実施形態においては、指41aがリリースされた際の始点Aから点Bまでの平面上の距離に応じてゲーム空間内でのキャラクタ40の移動量が確定すると共に、始点Aの位置と点Bの位置との相対的な位置関係によってキャラクタ40の移動方向が決定される。例えば、平面上における始点Aの横軸座標XA及び縦軸座標YAと点Bの横軸座標XB及び縦軸座標YBとから算出される両点の距離と、始点Aに対する点Bの方向とを用いることで、キャラクタ40の移動に関する移動量と移動方向とを算出することができ、制御部30は、指41aのリリースによりこれらを決定する。ただし、キャラクタ40の最終的な移動量や方向は、ゲームの内容等に応じて適宜修正されて確定可能なものである。
キャラクタ40の移動処理は、移動量及び移動方向が確定した後に制御部30(移動処理部37)によって行われる。
【0040】
また、このドラッグ操作の継続中は、矢印42の表示と同期して移動予定軌跡43aが表示される。また、移動予定軌跡43aは、始点Aの位置と点Bの位置との相対関係に応じて表示されるものであり、ドラッグ操作によって点Bが移動することで表示が変化する。すなわち、矢印42で示される移動指示が行われた場合に、キャラクタ40の到達点の目安として、移動方向及び距離が示される。移動予定軌跡43aは、キャラクタ40の移動をプレイヤが予測するためのものであり、キャラクタ40の移動量及び移動方向と関連性をもって、指41aのリリースまで点Bの移動に連動して表示内容が変更される。また、移動予定軌跡43aは、後述する第2タッチ操作によっても変化する。
第1タッチ操作の継続中に移動予定軌跡43aが表示されることによって、プレイヤは、キャラクタ40への移動指示を決定した後の移動結果について想像することができる。
なお、キャラクタ40は、必ずしも移動予定軌跡43aに沿って移動する必要はなく、本実施形態においては目安としての機能を有するが、キャラクタ40が移動予定軌跡43aに沿って移動する場合であっても本発明の実施は可能である。
【0041】
図3は、本実施形態に係る第1タッチ操作の継続中におけるゲームのプレイ画面の第1の例を示す図である。
この例は、第1タッチ操作中(
図2)の状態で、プレイヤが指41bにより第2タッチ操作としてのタップ操作を行った状態を示している。この第2タッチ操作の受付可能な位置は限定されないが、第1タッチ操作の継続中に受け付けた第2タッチ操作であるタップ操作の回数に応じて、軌跡変更部36は、キャラクタ40が到達点へ向かうための所定種類の移動予定軌跡(例えば、43a、43b、43c、43d)を順に切り替える。
プレイヤは、第1タッチ操作によって移動予定軌跡をディスプレイ12に表示させながら、ゲームの場面に応じてキャラクタ40の移動処理と関連性のある移動予定軌跡を切り替えることができるので、より好適な移動方法を選択しながら移動指示内容を決定することができる。
【0042】
また、本実施形態に係る第1タッチ操作の継続中におけるゲームプレイ画面の第2の例として、第1タッチ操作中(
図2)の状態で、プレイヤが2本の指により第2タッチ操作としてのピンチイン又はピンチアウトを行った場合について説明する。
第1タッチ操作中に第2タッチ操作としてピンチインを受け付けた場合は、画像表示部38は、ピンチインの操作量に応じてキャラクタ40の表示を含めたゲーム空間の表示倍率を小さくする。この場合、ディスプレイ12の表示面積に対する各種画像の表示割合も相対的に小さくなるので、画面がズームアウトするように表示が変化していき、それと共にディスプレイ12に表示されるゲーム空間の範囲は広くなる。
第1タッチ操作中に第2タッチ操作としてピンチアウトを受け付けた場合は、画像表示部38は、ピンチアウトの操作量に応じてキャラクタ40の表示を含めたゲーム空間の表示倍率を大きくする。この場合、ディスプレイ12の表示面積に対する各種画像の表示割合も相対的に大きくなるので、画面がズームインするように表示が変化していき、それと共にディスプレイ12に表示されるゲーム空間の範囲は狭くなる。
プレイヤは、第1タッチ操作によってキャラクタ40への移動の指示入力を行いながら、ゲームの場面に応じてキャラクタ40を含めたゲーム空間の表示をズームイン、又はズームアウトすることができ、ゲームの場面に適した表示倍率でゲーム空間を視認することができる。
【0043】
図4は、本実施形態に係る第1タッチ操作の継続中におけるゲームのプレイ画面の第3の例を示す図である。
この例では、領域設定部34によって移動予定軌跡43a〜43dのそれぞれへの切り替えのためのタップ用領域44a〜44d、プレイ画面の表示倍率を大きくするためのタップ用領域45a及び表示倍率を小さくするためのタップ用領域45bが設定されており、それぞれのタップ用領域の位置にはそれぞれにあわせた画像が表示されている。
また、この例では第1タッチ操作中(
図2)にタップ用領域44a〜44d,45a及び45bが設定される。第1タッチ操作を受け付けた後に当該タップ用領域が設定されるので、第1タッチ操作の受け付け可能な位置がタップ用領域によって制限されることがない。
しかしながら、領域設定部34は、第1タッチ操作を受け付ける前からタップ用領域を予め設定して表示しておいてもよい。
【0044】
また、これらのタップ用領域は、領域設定部34によって、始点Aと点Bとの平面上の相対的な位置関係の変化、又は矢印42の表示位置並びに向きに対して動的に移動して設定されることにより、プレイ画面の視認性の向上が図られる。
第1タッチ操作中に、これらの領域がタップされることにより、対応する移動予定軌跡43a〜43dの切り替え、又は表示態様の変更処理が実行される。
【0045】
次に、指41aがリリースされて第1タッチ操作が終了したときの処理について説明する。
指41aがリリースされると、前述の通りキャラクタ40の移動量及び移動方向が確定し、また、リリースされる直前まで表示されていた移動予定軌跡(43a,43b,43c,43dのいずれか)の種類に応じて、キャラクタ40の移動種類が確定し、キャラクタ40の移動処理が実行される。この移動種類の確定及び移動処理は制御部30の移動処理部37及び画像表示部38(
図1)が協働することよって行われる。
【0046】
移動処理部37は、移動予定軌跡の種類に応じて、キャラクタ40の移動の種類を確定すると共に移動量、移動方向、移動の種類に応じて移動内容を設定し、この移動内容に基づいてキャラクタ40の移動処理を実行する。画像表示部38は、移動処理部37が設定した移動内容に基づきキャラクタ40の表示位置等を変化させる。ただし、リリース直後に移動処理部37が設定した移動内容は移動処理が完了するまで変動しないものではなく、移動処理の実行直後から変化することを許容するものである。例えば、キャラクタ40の移動処理を実行した後に、キャラクタ40が、キャラクタ40と同じゲーム空間内に配置された別のオブジェクト(図示せず)に衝突したり、壁や床を表現した画像で示される面に衝突したりした際は、移動処理部37は、移動内容を適宜変更して移動処理を実行する。この移動内容の変更には、キャラクタ40の移動の種類、移動量、移動方向の変更を含めることができるが、これらのうちのいずれを変更するかはゲームの内容に応じて適宜決定されるものである。
また、この移動処理の実行は移動量に応じて継続し、例えば、キャラクタ40を移動させる最中に移動量が減らされて移動量の残りがゼロになった際に移動処理が完了し、次の移動指示入力の待機が開始される。
また、移動処理の実行中は、制御部30は、プレイヤからの移動指示入力を無効化する。より具体的には、タッチセンサ11がタッチを検知しても、制御部30は、入力を受け付ない。
【0047】
次に、移動の種類について説明する。
移動の種類は、
図4における移動予定軌跡43a,43b,43c,43dのそれぞれに対応して予め設定されている。
移動予定軌跡43aに対応した移動の種類は「直進」であり、移動処理部37は、キャラクタ40を直線的に移動させる。
移動予定軌跡43b,43cに対応した移動の種類は「カーブ」であり、移動処理部37は、キャラクタ40を、キャラクタ40がゲーム空間で接地していた面に接地したまま曲線的に移動させる。
移動予定軌跡43dに対応した移動の種類は「ジャンプ」であり、移動処理部37は、キャラクタ40を、キャラクタ40がゲーム空間で接地していた面から一旦離間させるように移動させる。
なお、本発明においては、移動の種類は、例示している4つ以外にもゲーム内容に応じて適宜設定可能なものである。
【0048】
図5及び
図6は、本実施形態に係る制御処理を示すフローチャートである。
この処理は、検出部31によってタッチ操作が検出される度に起動される。
【0049】
ステップS1において、第1判定部32は、キャラクタの移動指示に関する1番目のタッチが検出部31により検出されたか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS2に移り、判定がNOの場合、処理はステップS5に移る。
【0050】
ステップS2において、第1判定部32は、ステップS1で判定された1番目のタッチからドラッグ操作が継続しているか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS3に移り、判定がNOの場合、処理はステップS4に移る。
【0051】
ステップS3において、軌跡生成部33は、ステップS2で判定されたドラッグ操作に応じたキャラクタの移動予定軌跡を生成する。さらに、処理はステップS2に戻り、ドラッグ操作(第1タッチ操作)が継続している間、ドラッグの方向及び距離に応じて移動予定軌跡が変更されていく。
【0052】
ステップS4において、制御部30は、第1タッチ操作が終了したことに応じて、ドラッグの方向及び距離、並びに第2タッチ操作に基づく移動予定軌跡の種類に応じたキャラクタへの移動指示を受け付け、ゲームの内部状態及びディスプレイ12の表示を更新する(キャラクタ40の移動を含む)。そして、制御部30は、第1タッチ操作に応じて起動された制御処理を終了する。
【0053】
ステップS5において、第2判定部35は、1番目のタッチ(第1タッチ操作)が継続中に、2番目又は3番目のタッチ操作を受け付け、この操作が所定の種類(例えば、タップ操作)であるか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS6に移り、判定がNOの場合、処理はステップS7に移る。
【0054】
ステップS6において、軌跡生成部33は、ステップS5で受け付けたタップ操作に応じて、キャラクタの移動予定軌跡を複数種類の中から順次切り替えて設定する。そして、制御部30は、第2タッチ操作に応じて起動された制御処理を終了する。
【0055】
ステップS7において、第2判定部35は、2番目以降に受け付けた所定の種類の第2タッチ操作(例えば、ピンチイン又はピンチアウト)が継続しているか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS8に移り、判定がNOの場合、処理は終了する。
【0056】
ステップS8において、制御部30は、第2タッチ操作に応じた表示態様の変更指示を受け付け、ゲームの内部状態及びディスプレイ12の表示を更新する。そして、制御部30は、第2タッチ操作に応じて起動された制御処理を終了する。
【0057】
なお、この制御処理は、本発明を実施するための一例であり、処理方法を限定するものではない。1番目のタッチに基づく制御処理と、2番目以降のタッチに基づく制御処理とは、前述のように並列実行されてもよいし、1番目のタッチに基づく制御処理の中で第2タッチ操作を受け付けてもよい。
【0058】
本実施形態によれば、ゲーム制御装置1は、第1タッチ操作の最中に第2タッチ操作を受け付け、第1タッチ操作に基づく移動予定軌跡の変更を行える。したがって、ゲームのキャラクタに対する移動指示の操作性が向上する。
【0059】
また、ゲーム制御装置1は、第1タッチ操作の最中に第2タッチ操作を受け付けて、キャラクタ40を含めたゲーム空間の表示倍率の拡大又は縮小等の表示態様の変更設定を行える。したがって、プレイヤは、ゲームのキャラクタに対する移動指示と並行してゲームの視認性を調整できるので、ゲームを進行する上での操作性が向上する。
【0060】
ゲーム制御装置1は、移動予定軌跡又は表示態様を変更するための第2タッチ操作として、例えば、任意の位置へのタッチ、領域設定部34により設けられた所定領域へのタッチ、複数のタッチ(マルチタッチ)によるスワイプ又はピンチ等、各種のタッチ操作を受け付け対象とできる。これらのタッチ操作の種類それぞれに対して各種設定処理が割り当てられることにより、プレイヤは、第1タッチ操作中に様々な設定変更を行えるため、操作性が向上する。
【0061】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0062】
本実施形態においては、疑似的な三次元空間で表現されるゲーム空間を用いたゲームを例として説明したが、本発明は、三次元空間を表現したゲーム空間でのみ実施可能なものではなく、平面画像のみをディスプレイ(タッチパネル)に表示するゲームにおいても実施可能なものである。
【0063】
ゲーム制御装置1によるゲーム制御方法は、ソフトウェアにより実現される。ソフトウェアによって実現される場合には、このソフトウェアを構成するプログラムが、情報処理装置(ゲーム制御装置1)にインストールされる。また、これらのプログラムは、CD−ROMのようなリムーバブルメディアに記録されてユーザに配布されてもよいし、ネットワークを介してユーザのコンピュータにダウンロードされることにより配布されてもよい。