(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記一体化された段間シールが、複数の前記第1スロットのすべて及び複数の前記第2スロットのすべてを横切って周方向に延びる、一体化された環状シールである、請求項1に記載のシステム。
前記第1ブレードセグメントの各々が、前記第1半径方向支持突出部のうちの1つの軸方向の移動を阻止するために複数の前記第1スロットのうちの1つに配置される、請求項3に記載のシステム。
複数の前記第1ブレードセグメントが複数の前記第1スロットから除去されている間、前記一体化された段間シールが前記第1ホイールの上を軸方向に動くように構成され、
前記第1半径方向支持突出部の各々が、前記一体化された段間シールの軸方向の移動中に、複数の前記第1スロットのうちの1つを通して軸方向に動くように構成されている、
請求項4に記載のシステム。
前記第2半径方向支持部が、前記一体化された段間シールの半径方向の移動を阻止するために前記第2ホイールの半径方向当接部と接触するように構成された少なくとも1つの軸方向支持突出部を備える、請求項3から5のいずれかに記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の1つ又は複数の具体的な実施形態が以下で説明される。これらの実施形態を簡潔に説明しようとする努力において、実際の実装のすべての特徴が本明細書で説明されないことがある。あらゆる工学又は設計プロジェクトなどでの、あらゆるこうした実際の実装の開発において、ある実装と別の実装では異なることがあるシステムに関連した及びビジネスに関連した制約の順守など開発者の具体的な目標を達成するために、実装に固有の多数の決定がなされなければならないことを理解されたい。そのうえ、こうした開発努力は、複雑で時間のかかるものとなることがあるが、それにもかかわらず、本開示の恩恵を有する当業者にとって、設計、製作、及び製造の慣例の仕事となるであろうことを理解されたい。
【0011】
本発明の種々の実施形態の要素を紹介するとき、冠詞「a」、「an」、「the」、及び「said」は、1つ又は複数の要素が存在することを意味することが意図されている。「備える」、「含む」、及び「有する」という用語は、包括的なものとなり、挙げられた要素以外の付加的な要素が存在してもよいことを意味することが意図されている。
【0012】
本開示は、段間シールを含むガスタービンエンジンを対象としており、各段間シールは、シールの半径方向の撓みを最小にし、且つシールを熱的に安定化させるために、シールの軸方向に面する表面に沿って応力を減少させる機能部を含む。加えて、これらの機能部は、冷却空気にさらされるタービンホイールの表面積を増加させ、これによりホイールの強度を高める。例えば、段間シールは、作動中、ホイールに結合されたシールの半径方向支持部を介して隣接するタービンホイールによって完全に支持されてもよい。ホイールは、半径方向及び軸方向のシールの移動を阻止するために、シールの半径方向支持部並びに当接部のためのスロットを含んでもよい。半径方向支持部は、ダブテール突出部又は軸方向支持突出部を含んでもよい。また、段間シールは、タービンホイールの高い半径でスロットを横切って周方向に延びる単一部品を形成してもよい。段間シールの高い半径は、冷却用の段間容積並びに冷却用のタービンホイールの表面積を増加させることがある。さらに、段間シールは、下にある構成要素へのアクセスを可能にするために取外し可能とすることができる。例えば、段間シールは、1つ又は複数のホイールを横切る設置位置の中に及び設置位置の外に軸方向に摺動することができる。
【0013】
図1は、隣接するホイールでの半径方向の支持を備えた段間シールを採用してもよいガスタービンエンジン12を含む例示的なシステム10のブロック図である。或る実施形態において、システム10は、航空機、船舶、機関車、発電システム、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。例示されたガスタービンエンジン12は、空気取入区域16、圧縮機18、燃焼器区域20、タービン22、及び排気区域24を含む。タービン22は、シャフト26を介して圧縮機18に結合される。
【0014】
矢印で示されるように、空気は、取入区域16を通してガスタービンエンジン12に入り、圧縮機18の中に流れることができ、圧縮機18は、空気を燃焼器区域20の中に入る前に圧縮する。例示された燃焼器区域20は、圧縮機18とタービン22との間にシャフト26を中心として同軸に又は環状に配置された燃焼器ハウジング28を含む。圧縮機18からの圧縮空気が燃焼器30に入り、圧縮空気は、燃焼器30内で燃料と混合及び燃焼され、タービン22を駆動することができる。
【0015】
燃焼器区域20から、高温燃焼ガスは、タービン22を通して流れ、シャフト26を介して圧縮機18を駆動する。例えば、燃焼ガスは、タービン22内のタービンロータブレードに原動力を加え、シャフト26を回転させることができる。後述するように、タービン22は、隣接するホイールでの半径方向の支持を備えた複数の段間シールを含んでもよい。タービン22を通して流れた後で、高温燃焼ガスは、排気区域24を通してガスタービンエンジン12を脱出することができる。
【0016】
図2は、縦軸32に沿って見た
図1のガスタービンエンジン12の実施形態の側面断面図である。図示のように、ガスタービン22は、3つの個別の段34を含む。各段34は、シャフト26(
図1)に回転可能に取り付けられてもよいロータホイール38に結合されたブレード36の組を含む。ブレード36は、ロータホイール38から半径方向外向きに延び、高温燃焼ガスの経路内に部分的に配置される。シール60は、隣接するロータホイール38の間に延び、隣接するロータホイール38によって支持される。後述するように、シール60は、冷却を改善し除去を簡単にしながら、半径方向の支持を提供するために、隣接するホイール38とインターフェースする半径方向支持部を含む。ガスタービン22は三段タービンとして例示されるが、本明細書に記載のシール60は、あらゆる数の段及びシャフトを備えたあらゆる適切なタイプのタービンに採用されてもよい。例えば、シール60は、単段ガスタービンに、低圧タービン及び高圧タービンを含むデュアルタービンシステムに、又は蒸気タービンに含まれてもよい。さらに、本明細書に記載のシール60はまた、
図1に例示された圧縮機18のような回転圧縮機に採用されてもよい。
【0017】
図1に関して上記で説明されたように、空気が空気取入区域16を通して入り、圧縮機18によって圧縮される。次いで、圧縮機18からの圧縮空気が燃焼器区域20の中に向けられ、そこで圧縮空気は燃料と混合される。圧縮空気と燃料との混合物は、一般に燃焼器区域20内で燃やされて、タービン22内にトルクを生成するのに用いられる高温高圧の燃焼ガスを生成する。具体的には、燃焼ガスは、ブレード36に原動力を加え、ホイール38を回転する。或る実施形態において、タービンの各段で圧力低下が起こることがあり、それによりガスが意図しない経路を通って流れる可能性がある。例えば、高温燃焼ガスは、タービンホイール38の間の段間容積の中に流入することがあり、これはタービン構成要素上に熱応力をかけることがある。或る実施形態において、段間容積は、圧縮機から抽気された又は別のソースから提供された排気によって冷却されてもよい。しかしながら、段間容積の中への高温燃焼ガスの流入は、冷却効果を弱めることがある。したがって、高温燃焼ガスから段間容積を密封及び封鎖するために、隣接するホイール38の間の高い半径にシールが配置されてもよい。
【0018】
図3は、
図2に示された一対の隣接するロータ段34の側面断面図である。例示する目的で、段34の一部のみが例示される。しかしながら、段34は、一般に、ホイール38のホイールポスト部50から半径方向外向き(矢印48で示される方向)に延びるブレード36を備えた円形ホイール38を含む。ホイールポスト部50は、ホイール38の周囲に沿って配置され、且つブレード36の下側セグメント54を保持するためのスロット52(例えば、ダブテールスロット)を含む。或る実施形態において、約50〜150個のブレード36が設置されてもよく、ホイール38と対応する回転軸(一般に矢印58で示される方向に延びる)の周りで周方向(矢印56で示される方向)に離間されてもよい。
【0019】
シール構造体60は、2つの隣接するホイール38A及び38Bの間に延び、ホイール38によって機械的に支持される。シール構造体60は、ホイール38の間の単一部品として(周方向56に)環状に配置され、且つ半径方向支持部62を介してホイール38に取り付けられる。各ホイール38は、該ホイール38の間に環状の構造体として延びるシール構造体60と共に、環状の構造体を形成する。作動中に、ホイール38とシール構造体60は、共通の軸線を中心として回転する。或る実施形態において、シール構造体60は、ブレード36を保持するホイール38内の周方向に離間されたスロット52と同じ半径方向の位置(方向48に延びる)で又はその付近でホイール38とインターフェースしてもよい。シール構造体60は、隣接するホイール38に取り付けて、空気冷却チャンバを形成する段間容積又はホイールキャビティ64を熱的に隔てる壁を形成する、360度の円形構造体を含んでもよい。
【0020】
段間容積64は、段間容積64とホイール38のような隣接するタービン構成要素とを冷却するために、圧縮機18から抽気された排気を受け入れる。冷却を促進するために、容積64は、できるだけ大きく設計され、したがって、シール構造体60は、壁を形成するときにホイール38又はホイールポスト部50の最外部に取り付けられる。具体的には、シール構造体60の取り付けのための領域は、ホイール38の半径方向外側区域(方向48)上に配置される。ホイール38又はホイールポスト部50の半径方向外側区域(方向48)の方のシール構造体60の位置は、容積64内の冷却を容易にするために段間容積64を増加させる又は最大にする。より具体的には、シール構造体60によって形成された壁は、内側半径66を有する。スロット52A及び52Bの各々は、それぞれ上側半径68及び70、並びに、それぞれ下側半径72及び74を含む。シール構造体の壁の内側半径66は、スロット52Bの下側半径74及び上側半径70の両方よりも大きい又は等しくてもよい。加えて、壁の内側半径66は、スロット52Aの下側半径72及び上側半径68のうちの少なくとも1つよりも大きい又は等しくてもよい。シール構造体60の高い内側半径66に起因する段間容積64の増加したサイズと、対応する冷却能力は、より低強度の材料がホイール38に用いられることを可能にすることができる。冷却はまた、段間容積内に半径方向の仕切りが存在しないために促進されることがある。具体的には、半径方向48内で、容積64は連続した空間である。さらに、冷却空気は、ホイール38に沿ったより大きい表面積に起因するより大きい対流冷却を提供することができる。
【0021】
シール構造体60は、高温燃焼ガス又は蒸気のような高温流体の流れを、ホイール38の上方に配置された、ブレード36を通る流路76(一般に矢印で例示される)に向けるために、固定ステータベーン(図示せず)とインターフェースしてもよい。具体的には、ステータベーン構造体は、シール構造体60の外面80上に位置付けられたシール歯78とインターフェースするシール表面を含んでもよい。或る実施形態において、シール表面材料とシール歯78との間にラビリンスシールが形成されてもよい。しかしながら、他の実施形態において、あらゆるタイプのシールが形成されてもよい。シール歯78は、シール構造体60から半径方向外側(方向48)に位置決めされてもよい。ホイール38又はホイールポスト部50の半径方向外側区域(方向48)の方のシール構造体60の位置は、シール構造体60がより大きいシーリング半径を有し且つステータベーン構造体の半径方向の高さを最小にすることを可能にすることができる。最小にされた半径方向の高さは、ステータベーン構造体の軸方向に面する表面積、並びに、ステータベーン構造体の位置をシフトさせることがある軸方向のガス曲げ負荷を減少させることができる。
【0022】
前述のように、シール構造体60は、構造体60をホイール38に取り付けるために半径方向支持部62を含む。半径方向支持部62は、シール構造体60への半径方向及び軸方向の支持を提供する。第1半径方向支持部62Bは、半径方向支持突出部82を含む。幾つかの実施形態において、シール構造体60の第1半径方向支持部62B及び第2半径方向支持部62Aの両方が、半径方向支持突出部82を含む(
図7参照)。第1半径方向支持部62Bの半径方向支持突出部82は、半径方向支持突出部82、したがってシール構造体60の半径方向48の移動を阻止するために、スロット52Bの中に配置される。第1半径方向支持部62Bの半径方向支持突出部82は、ダブテール突出部82を含んでもよい。ダブテール突出部82は、次いで、ダブテール突出部82の半径方向48の移動を阻止するために、ダブテールスロット52Bの中に配置されてもよい。ブレード36の下側セグメント54もまたスロット52Bの中に配置され、したがって、半径方向支持突出部82の軸方向58の移動を阻止する。
【0023】
第2半径方向支持部62Aは、軸方向支持突出部84を含む。第2半径方向支持部62Aの軸方向支持突出部84は、ホイール38Aの半径方向当接部と接触してシール構造体60に軸方向及び半径方向の支持を提供することができる。半径方向当接部は、ホイール38Aのリム86、ホイールポスト部50のロープシール溝88を備えた軸方向突出部87、及びブレード36の軸方向突出部95を含んでもよい(
図4参照)。第2半径方向支持部62Aの軸方向支持突出部84は、カバープレート部90、ロープシール溝相互作用部92、及びリム相互作用部94を含んでもよい。カバープレート部90は、ブレード36のホイールポスト部50及び下側セグメント54の両方と相互作用する。ロープシール溝相互作用部92は、ロープシール98の通路96を形成するために軸方向突出部87のロープシール溝88とインターフェースしてもよい。ブレード36はまた、ロープシール溝99を備えた軸方向突出部95を含んでもよい(
図4参照)。ブレード36のロープシール溝99とホイールポスト部50のロープシール溝88は、エンジンの固定された構成要素からの漏れを最小にするために、ホイール38Aの周りの方向56に、ロープシール98と共に、周方向に360度にわたって延びてもよい。幾つかの実施形態において、ブレード36とホイールポスト部50の軸方向突出部87はまた、保持スロットを含んでもよい。ブレード36の保持スロットとホイールポスト部50の保持スロットは、ブレード36を軸方向で保持するように、ホイール38Aの周りの方向56で、ブレード保持ワイヤと共に、周方向に360度にわたって延びてもよい。リム相互作用部94は、ホイール38Aのリム86と相互作用して第2半径方向支持部62Aの軸方向支持突出部84の半径方向48の移動を阻止してもよい。幾つかの実施形態において、リム相互作用部94は、ホイール38Aのリム86とのラベット(rabbeted)接続を形成してもよい。
【0024】
図4は、タービン段34の間のシール構造体60の据付けを例示する。
図4は、隣接するタービン段34の対の側面断面図である。メンテナンス又は他の分解工程中、ブレード36は、スロット52Aから軸方向108に又はスロット52Bから軸方向110に除去されてもよい。据付け中に、シール構造体60は、ブレード36が除去されている間、ホイール38Bの上を軸方向にホイール38A及び38Bの間の位置に摺動することができる。シール構造体60は、ホイール38Bの上を軸方向108に摺動することができ、一方、第1半径方向支持部62Bの半径方向支持突出部82は、スロット52Bを通して同じ方向108に摺動することができる。この移動の間、第1半径方向支持部62Bの支持突出部82及び第2半径方向支持部62Aの支持突出部84の両方が、それぞれ、スロット52Bと位置合わせされ且つスロット52Bを通して摺動することができる。シール構造体60は、前述のように第2半径方向支持部62Aの軸方向支持突出部84がホイール38A又はホイール支持ポスト50の半径方向当接部86及び87と接触して段間シールを形成するまで、軸方向に摺動する。半径方向当接部86及び87は、シール構造体60の軸方向108のさらなる移動を阻止する。ブレード36は、スロット52A及び52Bの中に再び挿入されてもよく、スロット52Bの中に挿入されたブレード36の下側セグメント54は、第1半径方向支持部62Bの半径方向支持突出部82の軸方向110の移動を阻止する。さらに、ブレード36を再び挿入すると、第2半径方向支持部62Aの軸方向支持突出部84がホイール38Aの半径方向当接部95と接触して段間シールを形成する。
【0025】
図5は、隣接するタービン段34の対からのシール構造体60の除去を例示する。ブレード36がスロット52A及び52Bから除去された状態で、シール構造体60は、第1半径方向支持部62Bの半径方向支持突出部82をスロット52Bから除去するために、軸方向110に摺動することができる。この除去の間、第1半径方向支持部62Bの支持突出部82及び第2半径方向支持部62Aの支持突出部84の両方が、それぞれ、スロット52Bと位置合わせされ且つスロット52Bを通して摺動することができる。
図5に例示されるように、第1半径方向支持部62Bの半径方向支持突出部82をシール構造体60の一方の端部上に備えた実施形態では、軸方向110にシール構造体60を除去するために、スロット52Bの中のブレード36のみが除去される必要がある。シール構造体60の除去は、タービン22の他の構成要素の分解なしに、シール構造体60の普通は下にある構成要素へのアクセスを提供する。
【0026】
図6は、ホイール38Bのスロット52Bの中に挿入される複数の第1半径方向支持部62Bの半径方向支持突出部82を備えたシール構造体60の実施形態の、
図3の線6〜6に沿って見た部分横断面図である。ホイール38Bのホイールポスト部50は、ホイール38Bから半径方向外向きに延びる複数の突出部118を含む。突出部118は、ホイール38Bの周りで周方向に離間されて周方向に離間されたスロット52Bを形成する。スロット52Bは、ダブテールスロット52Bであってもよい。離間された突出部118によって形成されたスロット52Bは、複数の山部及び谷部によって画定される波形の、湾曲した、又は概して非直線形の表面119を含んでもよい。例えば、表面119は、タブ又はタング120を含んでもよい。シール構造体60の第1半径方向支持部62Bの半径方向支持突出部82は、互いから周方向にオフセットされ且つスロット52B内に挿入される。第1半径方向支持部62Bの半径方向支持突出部82は、ダブテール突出部82であってもよい。スロット52Bと同様に、ダブテール突出部82は、複数の山部及び谷部によって画定される波形の、湾曲した、又は概して非直線形の表面121を含んでもよい。例えば、ダブテール突出部82は、ダブテールスロット52Bのタング120の間に挿入するタング122を含んでもよい。第1半径方向支持部62Bの突出部82は、半径方向124にスロット52Bの中に完全に、又は突出部82とホイール38Bとの間にギャップを残した状態で部分的にのみ延びてもよい。このギャップは、ホイール38Bとホイールポスト50のさらなる冷却を可能にする。タング120及び122の間の相互作用は、第1半径方向支持部62Bの半径方向支持突出部82が半径方向126に変位されるのを阻止してもよい。言い換えれば、タング120及び122は、ホイール38Bにおけるシール構造体60の半径方向の移動を許容しない。加えて、スロット52Bは、第1半径方向支持部62Bの突出部82の周方向128の移動を阻止する。部分的に例示されるように、シール構造体60は、複数のスロット52Bを横切って周方向に延びる及びすべてのスロット52Bを横切って360度にわたって延びてもよい、環状の単一部品を形成する。例えば、シール構造体60は、2〜50、2〜25、2〜10、又は2〜5個のスロットを横切って延びてもよい。
【0027】
前述のように、シール構造体60の第1半径方向支持部62B及び第2半径方向支持部62Aの両方が、各々、複数の半径方向支持突出部82を含んでもよい。
図7は、ホイール38Bのスロット52B及びホイール38Aのスロット52Aの中にそれぞれ配置された第1半径方向支持部62Bの第1半径方向支持突出部82B及び第2半径方向支持部62Aの第2半径方向支持突出部82Aを含むシール構造体60を備えた実施形態を例示する。スロット52B及び52Aの中への第1半径方向支持部62Bの第1突出部82B及び第2半径方向支持部62Aの第2突出部82Aのそれぞれの挿入は、シール構造体60の矢印138及び144によって示される半径方向の移動を阻止する。ブレード36の下側セグメント54は、半径方向支持突出部82A及び82Bの軸方向140及び142のそれぞれの移動を阻止するために、スロット52A及び52Bの中に配置される。
図6で説明されたように、第2半径方向支持部62Aの半径方向支持突出部82A及び第1半径方向支持部62Bの半径方向支持突出部82Bは、それぞれ、ダブテール突出部82を含んでもよく、スロット52A及び52Bは、ダブテールスロット52を含んでもよい。ダブテール突出部82Aは、ダブテール突出部82Bの配向方向144とは反対の方向138に配向されてもよい。半径方向支持突出部82A及び82Bの両方がダブテール突出部82を含む実施形態において、シール構造体60は、
図6に例示されるように、スロット52Aのうちの少なくとも2つ及びスロット52Bのうちの少なくとも2つを横切って周方向に延び、シール構造体60は、ホイール38A及び38Bの間に壁を形成するためにすべてのスロット52A及び52Bを横切って周方向に延びてもよい。
【0028】
図8は、ホイール38Bのスロット52Bの中に挿入されるシール構造体60の実施形態の部分斜視図である。
図8に例示された一体化されたシール構造体60は、シール歯78、半径方向支持突出部82を備えた第1半径方向支持部62B、及び軸方向支持突出部84を備えた第2半径方向支持部62Aを含む。シール歯78は、前述のように、周方向に360度にわたって方向154に延び、ステータベーン構造体と相互作用してもよい。第2半径方向支持部62Aの軸方向支持突出部84は、カバープレート部90と、リム相互作用部94とを含む。カバープレート部90は、周方向に360度にわたって方向154に連続的に延び、ブレード36の下側セグメント54又はホイールポスト部50と相互作用してもよい。リム相互作用部94は、ギャップ156によって互いからオフセットされてもよい。これらのギャップ156は、ホイール38Bの突出部118、及び突出部118によって占領される第1半径方向支持部62Bの半径方向支持突出部82の間の空間と位置合わせされる。ギャップ156は、スロット52Bとの支持突出部82及び84の位置合わせを容易にする、したがって第2半径方向支持部62Aの軸方向支持突出部84のリム相互作用部94がスロット52Bを通して軸方向に摺動することを可能にするために、突出部118の上部158と同様の形状にされてもよい。第1半径方向支持部62Bの半径方向支持突出部82は、
図6で説明されたようにダブテール突出部82を含んでもよい。突出部82は、スロット52Bの中に配置されてもよく、シールがスロット52Bのうちの少なくとも2つを横切って周方向に延びることを可能にする。スロット52Bは、ダブテールスロット52Bを含んでもよい。
【0029】
図9は、ホイール38A及びホイールポスト部50と当接するシール構造体60の実施形態の部分斜視図である。
図9に例示されたシール構造体60は、シール歯78と、軸方向支持突出部84を備えた第2半径方向支持部62Aとを含む。第2半径方向支持部62Aの軸方向支持突出部84は、カバープレート部90、ロープシール溝相互作用部92、及びリム相互作用部94を含む。カバープレート部90とロープシール溝相互作用部92は、前述のように機能する。リム相互作用部94は、ホイール38Aのリム86の下側168とインターフェースする。リム相互作用部94の間のギャップ156は、段間容積64からの冷却空気170へのアクセスを提供する。冷却空気170は、ホイール38Aの上側部分、ホイールポスト50、及びブレード36の下側セグメント54の冷却を可能にする。前述のように、この冷却は、より低強度の材料がホイール38に用いられることを可能にする。
【0030】
上記の実施形態で説明されたシール構造体60の半径方向支持部62の両方が、ホイール38への取り付けを介して軸方向及び半径方向の両方の支持を提供し、したがって、より軽量の構造体60の使用を可能にする。また、ホイール38の高い半径でのこれらの半径方向支持部62の取り付けは、ホイール38のより大きい表面積を段間容積64の冷却空気にさらして、より低強度の材料をホイール38に使用できるようにする。このシール構造体60の高い半径方向の位置はまた、ダイヤフラムのサイズが縮小されることを可能にする。さらに、半径方向支持部62の設計は、ロータを取り降ろす又は分解する必要なしに、ブレード36のスロット52を通して軸方向にシール構造体60を除去できるようにする。
【0031】
本書は、本発明を開示するために、またあらゆるデバイス又はシステムを作製すること及び用いること並びにあらゆる組み入れられた方法を実行することを含めて、当業者が本発明を実施することを可能にするために、最良の形態を含む例を用いる。本発明の特許性のある範囲は、請求項によって定められ、当業者に思い付く他の例を含んでもよい。こうした他の例は、それらが請求項の文字通りの言葉とは異ならない構造要素を有する場合に、又はそれらが請求項の文字通りの言葉とのわずかな差異しかない等価な構造要素を含む場合に、請求項の範囲内にあることが意図されている。