特許第6018399号(P6018399)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6018399
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】引出し構造
(51)【国際特許分類】
   A47B 88/02 20060101AFI20161020BHJP
【FI】
   A47B88/02
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-90160(P2012-90160)
(22)【出願日】2012年4月11日
(65)【公開番号】特開2013-215467(P2013-215467A)
(43)【公開日】2013年10月24日
【審査請求日】2015年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニック株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000135209
【氏名又は名称】株式会社ニフコ
(74)【代理人】
【識別番号】100087767
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 惠清
(74)【代理人】
【識別番号】100155745
【弁理士】
【氏名又は名称】水尻 勝久
(74)【代理人】
【識別番号】100161883
【弁理士】
【氏名又は名称】北出 英敏
(74)【代理人】
【識別番号】100162248
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 豊
(72)【発明者】
【氏名】藤本 良平
(72)【発明者】
【氏名】吉田 淳也
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 考弘
【審査官】 蔵野 いづみ
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−158374(JP,A)
【文献】 特開2006−230676(JP,A)
【文献】 特開2008−000156(JP,A)
【文献】 特開2011−092227(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 88/00−88/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に開口を有する筐体と、前記筐体内に収納可能な主引出しおよび内引出しと、前記開口を介して後方に移動して前記主引出しと前記内引出しとが前記筐体内に収納され、前記開口を介して前方に移動して前記主引出しと前記内引出しとが前記筐体外に引き出されるようにする引出し機構と、を備えた引出し構造であって、
前記主引出しおよび前記内引出しがそれぞれ前記筐体内の収納位置に収納されている状態から、前記主引出しが引き出されて前方へ移動する時に、前記主引出しと連動して前記内引出しを前方へ引き出して途中で連動を解除し、前記主引出しが引き出されている状態から押し込まれて後方へ移動する時に、途中であるいは初めから前記主引出しと連動して前記内引出しを後方へ押し込んで前記主引出しと前記内引出しとを収納位置に収納させる連動機構が設けられ
前記連動機構として、前記主引出しに設けられる押し部と、前記内引出しに設けられる被押し部と、前記筐体に設けられる連動解除部とを備え、
前記被押し部は、前記内引出しの左右の外面に設けられ、基端部側に回動中心を有し先端部が回動する回動部を有し、前記回動部は、力がかからない自然状態において前記先端部が後斜め下方向を向いて前記先端部の下方への回動が規制され、
前記押し部は、前記内引出しが前記引出し機構により前後に移動する時の自然状態の前記被押し部の軌道内で、前記被押し部の前記先端部と前記回動中心との間の上下位置で、且つ、前記主引出しおよび前記内引出しがそれぞれ前記筐体内の前記収納位置に収納されている状態で、前記被押し部の前記先端部の後面に前記押し部の前面が当接または近接する前後位置で設けられ、
前記連動解除部は、前記被押し部の前記軌道内で、前記被押し部の前記先端部と前記回動中心との間の上下位置で、且つ、前記押し部と干渉しない位置で、且つ、前記被押し部の前記軌道の前後方向の中間の所定の解除位置から前方に設けられ、前記被押し部の前記先端部を上方に回動させるものであることを特徴とする引出し構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主引出しおよび内引出しを備える引出し構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、筐体内に収納可能な主引出しおよび内引出しと、主引出しと内引出しとを前後に移動自在とする引出し機構と、を有する引出し構造が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に示される発明にあっては、主引出しが筐体から引出されると、主引出しの押し部(第2突状体35)が内引出しの被押し部(第1突状体45)と接触し、押し部が被押し部を押動する連動機構を備えている。これにより、主引出しと連動して内引出しが前方に引き出されるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−011942号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このものにあっては、主引出しおよび内引出しが筐体内の収納位置に収納されている状態で、押し部と被押し部とが当接または近接していない。このため、主引出しが引き出されて前方へ移動し始め、主引出しが前方へある程度の速度をもってから、内引出しに当接するものである。この時、押し部が被押し部に衝突し、衝撃や衝突音が発生してしまい、不快感を与えてしまいかねないものであった。
【0006】
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、内引出しが主引出しと連動して前方へ引き出される引出し構造であって、主引出しが内引出しに衝突するのが抑制される引出し構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、以下のような構成とする。
【0008】
前面に開口を有する筐体と、前記筐体内に収納可能な主引出しおよび内引出しと、前記開口を介して後方に移動して前記主引出しと前記内引出しとが前記筐体内に収納され、前記開口を介して前方に移動して前記主引出しと前記内引出しとが前記筐体外に引き出されるようにする引出し機構と、を備えた引出し構造であって、
前記主引出しおよび前記内引出しがそれぞれ前記筐体内の収納位置に収納されている状態から、前記主引出しが引き出されて前方へ移動する時に、前記主引出しと連動して前記内引出しを前方へ引き出して途中で連動を解除し、前記主引出しが引き出されている状態から押し込まれて後方へ移動する時に、途中であるいは初めから前記主引出しと連動して前記内引出しを後方へ押し込んで前記主引出しと前記内引出しとを収納位置に収納させる連動機構が設けられる。
【0009】
記連動機構として、前記主引出しに設けられる押し部と、前記内引出しに設けられる被押し部と、前記筐体に設けられる連動解除部とを備え、
前記被押し部は、前記内引出しの左右の外面に設けられ、基端部側に回動中心を有し先端部が回動する回動部を有し、前記回動部は、力がかからない自然状態において前記先端部が後斜め下方向を向いて前記先端部の下方への回動が規制され、
前記押し部は、前記内引出しが前記引出し機構により前後に移動する時の自然状態の前記被押し部の軌道内で、前記被押し部の前記先端部と前記回動中心との間の上下位置で、且つ、前記主引出しおよび前記内引出しがそれぞれ前記筐体内の前記収納位置に収納されている状態で、前記被押し部の前記先端部の後面に前記押し部の前面が当接または近接する前後位置で設けられ、
前記連動解除部は、前記被押し部の前記軌道内で、前記被押し部の前記先端部と前記回動中心との間の上下位置で、且つ、前記押し部と干渉しない位置で、且つ、前記被押し部の前記軌道の前後方向の中間の所定の解除位置から前方に設けられ、前記被押し部の前記先端部を上方に回動させるものであることを特徴とする
【発明の効果】
【0010】
本発明の引出し構造は、内引出しが主引出しと連動して前方へ引き出される際、主引出しが内引出しに衝突するのが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】(a)〜(d)は本発明の一実施形態における前方への引出しの際の主引出しおよび内引出しの連動を説明する説明図である。
図2】同上の実施形態における、一部の構成を省略した全体の斜視図である。
図3】(a)(b)は同上の実施形態における後方への押込みの際の主引出しおよび内引出しの連動を説明する説明図である。
図4】(a)(b)は本発明の他の実施形態における前方への引出しの際の主引出しおよび内引出しの連動を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
【0013】
引出し構造は、図2に示すように、筐体1と、筐体1に収納可能な主引出し2と内引出し3とに設けられる、引出し機構4と連動機構とで構成される。筐体1は、前面に開口10を有するもので、少なくとも左右の側板12と天板(不図示)とを備え、前面の全体が開口していてもよいし、前板11の一部に開口を有していてもよい。通常は、背板13を備え、更に底板14を備えていてもよいが、これらは任意の構成である。ここで、前後左右は、使用者が引出しを引く方向から筐体1の方を向いた時の方向とするもので、図2の右方が前方となり、左方が後方となる。
【0014】
筐体1に対して前後への移動が自在となるように、主引出し2と内引出し3とが設けられる。主引出し2は、前片21と左右の側片22と背片23と底板(不図示)とを備え、上方に開口する箱状体であるが、上方への開口の一部が閉塞されていたり、前片21と側片22と背片23と底板のいずれかの一部に切欠や開口が形成されていてもよい。主引出し2の前片21に、前片21と側片22と背片23よりも上下長さの長い化粧板が設けられてもよいが、本実施形態では、前片21自体が側片22と背片23よりも上下長さの長い化粧板となっている。内引出し3は、前片(不図示)と左右の側片31と背片32と底板(不図示)とを備え、上方に開口する箱状体であるが、上方への開口の一部が閉塞されていたり、前片と側片31と背片32と底板のいずれかの一部に切欠や開口が形成されていてもよい。内引出し3には、化粧板は設けられていない。引出し2、3は、後述する引出し機構4により、前面の開口10を介して後方に移動して筐体1内に収納されて、前面の開口10を介して前方に移動して筐体1外に引き出される。
【0015】
筐体1の左右の側板12の内面にはそれぞれ、引出し2、3の支持レール41、42が前後を長手方向として取り付けられている。内引出し3は、主引出し2の上側に位置するように配置され、内引出し3用の支持レール42は主引出し2用の支持レール41の上側に設けられている。
【0016】
引出し2、3には、左右の側片22、31の外面に、支持レール41、42に支持されるスライド部材43が取り付けられている。スライド部材43は、支持レール41、42に支持された状態で、前後にスライド自在となる。このような支持レール41、42とスライド部材43とで引出し機構4が構成され、引出し2、3が前後へ移動自在となる。
【0017】
支持レールおよびスライド部材は、様々なものが公知であり、特に限定されない。また、引出し2、3にレール部材が設けられ、筐体1の左右の側板12にスライド部材が設けられるものであってもよい。また、引出し2、3と、筐体1の左右の側板12のいずれにもレール部材が設けられるものであってもよい。引出し機構4としては様々な既知のものが利用可能であり、特に限定されない。
【0018】
引出し2、3が支持レール41、42に支持された状態で最も前方へ引出される位置(最前可能位置とする)は、引出し2、3に取り付けられるスライド部材43の前後の位置と、筐体1の側板12に取り付けられる支持レール41、42の前後の位置と、により決まる。引出し2、3が最前可能位置よりも前方へ引出されると、脱落してしまう。そこで、引出し2、3が最前可能位置よりも前方へ移動するのを規制する前側の規制部材(不図示)が設けられる。規制部材は、引出し2、3のスライド部材43を含むいずれかの部分と、筐体1側のいずれかの部分とが当接して、それ以上の移動を規制するいわゆるストッパーが主に用いられる。この規制部材としては、様々なものが公知であり、特に限定されない。この前側の規制部材により、実際に引出し2、3が最も前方へ移動することができる位置(最前位置とする)が、最前可能位置よりも後方に設定される。主引出し2の化粧板が、内引出し3の前側の規制部材として機能してもよい。
【0019】
また、引出し2、3が支持レール41、42に支持された状態で最も後方へ押し込まれる位置(最後可能位置とする)も、引出し2、3に取り付けられるスライド部材43の前後の位置と、筐体1の側板12に取り付けられる支持レール41、42の前後の位置と、により決まる。そして、引出し2、3が最後可能位置よりも後方へ移動するのを規制する後側の規制部材(不図示)が設けられる。後側の規制部材についても、前側の規制部材と同様であるが、特に後側の規制部材が設けられなくても、化粧板や筐体1の背板13が規制部材として機能してもよい。この後側の規制部材により、引出し2、3が実際に最も後方へ移動することができる位置(最後位置とする)が、最後可能位置よりも前方に設定される。主引出し2においては、この最後位置が、筐体1内に収納され、化粧板が筐体1の前面に対して所定の位置に位置する収納位置となる。また、内引出し3は、後述する連動機構により、主引出し2が収納位置に位置する状態において、所定の位置(これが内引出し3の収納位置)に収納される。
【0020】
連動機構は、主引出し2および内引出し3がそれぞれ収納位置に収納されている状態から、主引出し2が引き出されて前方へ移動する時に、主引出し2と連動して一体的に内引出し3を前方へ引き出し、途中で連動を解除するものである(前方への連動)。さらに、連動機構は、主引出し2が引出されている状態から押し込まれて後方へ移動する時に、途中であるいは初めから主引出し2と連動して一体的に内引出し3を後方へ押し込み、主引出し2と内引出し3とを筐体1内に収納させるものである(後方への連動)。以下、連動機構の具体的な構成について説明する。
【0021】
まず、前方への連動に係る連動機構について説明する。主引出し2には、引き出されて前方へ移動する時に、内引出し3を前方へ押す押し部5が設けられる。内引出し3には、押し部5により前方へ押される被押し部6が設けられる。
【0022】
被押し部6は、内引出し3の左右の側片31の外面に設けられ、長手方向の一半部側に回動中心60を有し、他半部が回動する回動部61を有する。回動中心60近傍を基端部62とし、回動側の端部を先端部63とする。回動中心60の軸方向は左右方向であり、被押し部6に力がかからない状態で、先端部63が後斜め下方向を向く状態(自然状態とする)となるように、先端部63の下方への回動を規制する受け部(不図示)が設けられる。受け部は、本実施形態では、内引出し3の左右の側片31の外面の基端部62近傍に設けられる。
【0023】
押し部5は、内引出し3が最前位置から収納位置までの間を移動する時の自然状態の被押し部6の軌道内のうち、先端部63の軌道内に位置するように、主引出し2に設けられる。本実施形態では、背板13の左右両端から上方に突出する押し部形成部材24が設けられ、この押し部形成部材24の上端部の前面51が押し部5となる。
【0024】
押し部5および被押し部6は、主引出し2および内引出し3がそれぞれ収納位置に収納されている状態で、押し部5が被押し部6の後方に位置し、且つ、押し部5の前面が被押し部6(先端部63)の後面63aに当接または若干の距離をあけて近接する位置関係で設けられる。なお、図2には近接する場合の例が示されている。
【0025】
また、被押し部6の軌道内で、被押し部6の先端部63と回動中心60との間の上下位置で且つ、押し部5と干渉しない位置(本実施形態では押し部5の上側)に、連動解除部7が設けられる。連動解除部7は、被押し部6の軌道内の前後方向の中間の所定の位置(解除位置とする)から前方に設けられ、被押し部6の先端部63を上方に回動させるものである。本実施形態では、連動解除部7は、筐体1の側板12の内面に取り付けられるが、特に側板12に設けられなくてもよい。押し部5、被押し部6、連動解除部7により、前方への連動に係る連動機構が構成される。
【0026】
前方への連動について説明する。まず、図1(a)に示すように、主引出し2および内引出し3がそれぞれ収納位置に収納されている状態から、主引出し2が前方へ引き出される。収納位置において、押し部5の前面が被押し部6の後面63aに当接または近接しているため(図1(a)は当接する場合の例が示されている)、押し部5の前面が被押し部6の後面63aを前方へ押すことで、略一体的に主引出し2と内引出し3とが引き出される。そして、図1(b)に示すように、被押し部6が解除位置に到達すると、連動解除部7と当接して先端部63が上方に回動し、図1(c)に示すように、被押し部6が連動解除部7に乗り上げる。被押し部6の先端部63が上方に回動することで、押し部5と当接しなくなり、押し部5との連動が解除される。その後は、図1(d)に示すように、主引出し2のみが前方へ引き出され、内引出し3は主引出し2とともには前方へ移動しない。内引出し3が更に前方へ移動するには、直接内引出し3が前方へ引き出されればよい。
【0027】
次に、後方への連動に係る連動機構について説明する。主引出し2には、図2に示すように、引き出されて後方へ移動する時に、内引出し3を後方へ押す後押し部8が設けられる。内引出し3には、押し部5により後方へ押される被後押し部9が設けられる。本実施形態では、後押し部8は、押し部形成部材24の上端部の後面にて構成される。また被後押し部9は、後押し部8の軌道内で、且つ、主引出し2および内引出し3がそれぞれ収納位置に収納されている状態で、後押し部8よりも後方または後押し部8と当接する位置関係で設けられる。
【0028】
後方への連動について説明する。まず、主引出し2および内引出し3がそれぞれ引き出されている状態から(図1(d)参照)、主引出し2が後方へ押し込まれる。そして、図3(a)に示すように、後押し部8が被後押し部9に到達すると、後押し部8が被後押し部9の前面を後方へ押すことで、略一体的に主引出し2と内引出し3とが押し込まれる。最終的に、図3(b)に示すように、主引出し2および内引出し3がそれぞれ筐体1内の収納位置に収納される。また、内引出し3が、被後押し部9が後押し部8に当接するまで前方に引き出されている場合には、主引出し2が後方へ押し込まれると、初めから主引出し2と内引出し3とが略一体的に後方へ押し込まれる。
【0029】
上記引出し構造においては、主引出し2が前方へ引き出される際、初めから押し部5の前面51が被押し部6の後面63aに当接(または近接)している。従って、初めからあるいは主引出し2が前方へ大きい速度をもつ前に、押し部5が被押し部6に当接するため、主引出し2が前方へある程度の速度をもってから、押し部5が被押し部6に衝突することがない。これにより、押し部5が被押し部6に衝突することにより衝撃や衝突音が発生して、不快感を与えるのが抑制される。
【0030】
次に、他の実施形態について図4に基づいて説明する。本実施形態は、図1乃至図3に示す上記実施形態と大部分において同じであるため、同じ部分については説明を省略し、主に異なる点について説明する。
【0031】
本実施形態では、被押し部6の側面から側方に被解除部64が設けられ、被解除部64の軌道内の押し部5と干渉しない位置(本実施形態では押し部5の軌道の側方)に、連動解除部7が設けられる。
【0032】
本実施形態では、前後を長手方向とし、被解除部64の下面が摺動するガイド面70が設けられ、このガイド面70の解除位置よりも前方に、連動解除部7としての段部72が設けられる。ガイド面70の段部72より後方の部分は、先端部63の下方への回動を規制する受け部としての下段部71が形成される。上記実施形態では、連動解除部7が押し部5の軌道の上方に設けられていたが、本実施形態では、連動解除部7が押し部5の軌道の側方に設けられており、いずれの実施形態でもよく、連動解除部7の設置位置の設計上の自由度が大きいものである。
【0033】
また本実施形態では、被後押し部9の前面に、緩衝器91が設けられている。緩衝器91は、オイルダンパー等の減衰器や、コイルばねやゴム等の弾性部材が好適に用いられ、特に限定されない。これにより、主引出し2が後方へ押し込まれ、後押し部8が被後押し部9に当接する際の衝突が緩和され、衝撃や衝突音が発生して不快感を与えるのが抑制される。
【0034】
また、図1乃至図3に示される実施形態、図4に示される実施形態のいずれかにおいて、主引出し2に引き込み装置(不図示)が設けられてもよい。引き込み装置は、主引出し2が収納位置よりも若干前方の所定位置にまで押し込まれると、その後は収納位置まで自動で移動するものであり、様々な既知のものが利用可能である。
【0035】
この引き込み装置は、従来の引出し構造においても設けられているものがあるが、この場合、主引出し2を引くのに要する力の変動が激しくなるものであった。すなわち、まず、主引出し2および内引出し3が収納位置に収納されている状態から、引き込み装置の引き込み力に抗して主引出し2を引出すため、引き出すのに要する力が大きい。次に、引き込み装置の引き込み力から脱すると、引き出すのに要する力が小さくなる。次に、内引出し3に衝突して内引出し3を引き出すため、引き出すのに要する力が大きくなる。
【0036】
本発明の実施形態において引き込み装置が用いられる場合には、まず、主引出し2および内引出し3が収納位置に収納されている状態から、引き込み装置の引き込み力に抗して主引出し2を引出すのに加え、内引出し3も引出すため、引き出すのに要する力が大きい。次に、引き込み装置の引き込み力から脱すると、引き出すのに要する力が小さくなる。また、途中で内引出し3との連動が解除されて引き出すのに要する力が更に小さくなる。
【0037】
このように、主引出し2を引き出す途中で引き出すのに要する力が大きくなることがなく、操作感が悪化するのが抑えられる。
【符号の説明】
【0038】
1 筐体
10 開口
11 前板
12 側板
13 背板
14 底板
2 主引出し
21 前片
22 側片
23 背片
24 押し部形成部材
3 内引出し
31 側片
32 背片
4 引出し機構
41 主引出し用の支持レール
42 内引出し用の支持レール
43 スライド部材
5 押し部
51 前面
6 被押し部
60 回動中心
61 回動部
62 基端部
63a 後面
63 先端部
64 被解除部
7 連動解除部
8 後押し部
9 被後押し部
図1
図2
図3
図4