特許第6018445号(P6018445)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6018445
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】MnおよびNi回収方法
(51)【国際特許分類】
   C22B 47/00 20060101AFI20161020BHJP
   C22B 3/44 20060101ALI20161020BHJP
   C01G 45/00 20060101ALI20161020BHJP
   C22B 23/00 20060101ALN20161020BHJP
   C22B 7/00 20060101ALN20161020BHJP
【FI】
   C22B47/00
   C22B3/44 101Z
   C01G45/00
   !C22B23/00 102
   !C22B7/00 G
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-164605(P2012-164605)
(22)【出願日】2012年7月25日
(65)【公開番号】特開2014-25094(P2014-25094A)
(43)【公開日】2014年2月6日
【審査請求日】2015年5月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000224798
【氏名又は名称】DOWAホールディングス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504409543
【氏名又は名称】国立大学法人秋田大学
(74)【代理人】
【識別番号】100091362
【弁理士】
【氏名又は名称】阿仁屋 節雄
(74)【代理人】
【識別番号】100105256
【弁理士】
【氏名又は名称】清野 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100161034
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 知洋
(72)【発明者】
【氏名】葛野 栄一
(72)【発明者】
【氏名】細井 明
【審査官】 池ノ谷 秀行
(56)【参考文献】
【文献】 特開平03−276048(JP,A)
【文献】 特開2003−340393(JP,A)
【文献】 山本善一他,ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウムを用いるチタン中の微量マンガン,鉄のケイ光X線分析,日本化学会誌,日本,日本化学会,1975年 9月,1975,(9),p1508-1511
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C22B 1/00−61/00
B09B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
MnおよびNiを含有する溶液からのMnおよびNi回収方法であって、
前記MnおよびNiを含有する溶液へ、ジエチルジチオカルバミド酸を溶解した有機溶剤とアルコールとを加えて混合し、Mnのジエチルジチオカルバミド酸塩およびNiのジエチルジチオカルバミド酸塩を沈殿させ、
前記有機溶剤として、脂環式炭化水素溶媒、脂肪族炭化水素溶媒から選択される1種以上を用い、前記アルコールとして、メチルアルコール、エチルアルコール、プロパノール等から選択される1種以上を用いることを特徴とするMnおよびNi回収方法。
【請求項2】
前記MnおよびNiを含有する含有する溶液を40℃以上、60℃以下として、ジエチルジチオカルバミド酸を加えて混合することを特徴とする請求項1に記載のMnおよびNi回収方法。
【請求項3】
前記ジエチルジチオカルバミド酸として、ジエチルジチオカルバミド酸のアルカリ金属塩を用いることを特徴とする請求項1または2に記載のMnおよびNi回収方法。
【請求項4】
前記ジエチルジチオカルバミド酸として、ジエチルジチオカルバミド酸のナトリウム塩を用いることを特徴とする請求項3に記載のMnおよびNi回収方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Mnを含有する溶液から有機酸塩の形でMnを回収する方法、および、Mnのジエチルジチオカルバミド酸塩に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、国内外において金属資源が逼迫しはじめいている。そこで、鉱さいやリサイクルスクラップからの各種の金属の回収技術が、重要になりつつある。しかし当該回収技術は、その性質上、高コストな薬品を使用するものや、複雑な工程を要するものであっては、採用が困難である。
一方、Mnは、有機酸塩の形による回収が困難と考えられている金属である。
【0003】
例えば、特許文献1には、少なくともコバルトイオンとマンガンイオンを含有する硫酸コバルト溶液からマンガンイオンを除去する方法について記載されている。具体的には、硫酸コバルト溶液のpHを2.5〜6の範囲に調整する第1工程、得られた溶液に酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを加え、標準水素電極に対して1100〜1300mVの範囲の酸化還元電位とし、マンガン(Mn)を沈殿させる第2工程及び沈殿させたマンガンを硫酸コバルト溶液から除去する第3工程を備える方法が記載されている。
【0004】
特許文献2には、不純物としてマンガンを含有するコバルト溶液に酸化剤と中和剤を添加してマンガン濃度の低いコバルト溶液を製造する方法について記載されている。具体的には、コバルト溶液の酸化還元電位が900mV以上(Ag/AgCl電極基準)で、かつpHが3以下となる条件に設定して酸化中和反応を行い、マンガンの大部分をCo/Mn重量比が0.3〜1.0の酸化物の沈殿物として除去する第一の工程と、これにより得られたコバルト溶液の酸化還元電位及びpHの条件を維持しながら、さらに酸化中和反応を継続し、残留していた少量のマンガンを酸化物の沈殿物として除去して、マンガン濃度が0.05g/リットル以下の高純度コバルト溶液を得る第二の工程を含むマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法が記載されている。
【0005】
特許文献3には、リチウム電池滓からMn、Co及びNi等の金属有価金属を回収する方法について記載されている。具体的には、ほぼ等量のCo、Ni及びMnを含有するリチウム酸金属塩を含有するリチウム電池さいを浸出処理し、浸出液につきMn及びCoの2種の金属のほぼ100%を酸性抽出剤で溶媒抽出し、それぞれの金属を含有する溶液を生成し、これらの溶液から当該金属を回収する貴金属回収方法について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−316293号公報
【特許文献2】特開2004−123469号公報
【特許文献3】特開2008−231522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載されているのは、少なくともコバルトイオンとマンガンイオンを含有する硫酸コバルト溶液からマンガンイオンを除去する方法であって、マンガンを回収する方法ではない。
特許文献2には、不純物としてマンガンを含有するコバルト溶液からコバルトを回収する為、マンガンを酸化物の沈殿物として除去する方法が記載されている。しかしながら、マンガンは精製処理の面倒な酸化物の形で回収される方法である。
特許文献3には、Mnを溶媒抽出にて回収する方法が記載されている。しかしながら、当該方法は高コストな薬剤の使用を要件とするものである。
【0008】
本発明は上述の状況の下で為されたものであり、その解決しようとする課題は、低コストな薬品を使用しながら容易な操作により、Mnを含有する溶液から、後工程の精製処理が容易な有機酸塩の形でMnを回収する方法、および、当該Mnの有機酸塩を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
当該課題を解決する為、本発明者らは鋭意研究をおこなった。そして、回収目的の金属のキレート剤として、ジエチルジチオカルバミド酸(以下、本発明において「DDTC」と記載する場合がある。)に想到した。
具体的には、当該DDTCと、Mnを含有する溶液とを混合することにより、MnのDDTC塩が生成することを知見し、本発明を完成したものである。
【0011】
即ち、上述の課題を解決する為の第1の発明は、
MnおよびNiを含有する溶液からのMnおよびNi回収方法であって、
前記MnおよびNiを含有する溶液へ、ジエチルジチオカルバミド酸を溶解した有機溶剤とアルコールとを加えて混合し、Mnのジエチルジチオカルバミド酸塩およびNiのジエチルジチオカルバミド酸塩を沈殿させ、
前記有機溶剤として、脂環式炭化水素溶媒、脂肪族炭化水素溶媒から選択される1種以上を用い、前記アルコールとして、メチルアルコール、エチルアルコール、プロパノール等から選択される1種以上を用いることを特徴とするMnおよびNi回収方法である。
【0014】
第2の発明は、
前記MnおよびNiを含有する含有する溶液を40℃以上、60℃以下として、ジエチルジチオカルバミド酸を加えて混合することを特徴とする第1の発明に記載のMnおよびNi回収方法である。
【0017】
第3の発明は、
前記ジエチルジチオカルバミド酸として、ジエチルジチオカルバミド酸のアルカリ金属塩を用いることを特徴とする第1または第2の発明に記載のMnおよびNi回収方法である。
【0018】
第4の発明は、
前記ジエチルジチオカルバミド酸として、ジエチルジチオカルバミド酸のナトリウム塩を用いることを特徴とする第3の発明に記載のMnおよびNi回収方法である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、低コストな薬剤を用いながら簡便な操作により、Mnを含有する溶液から、容易にMnをDDTC塩の形で回収することが出来た。また、本発明に係るMnのDDTC塩は、従来のMn酸化物とは異なり、例えば無機の強酸と反応させることで容易にMn2+を生成させることが出来ると伴に、Mnの製錬原料として好適に用いることが出来るものであった。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、低コストな薬品を使用しながら容易な操作で、Mnを含有する溶液から、MnをDDTC塩の形で回収する方法、および、MnのDDTC塩を提供することである。また、当該Mnを含有する溶液が、Ni、Co、Cr等の金属元素も含む場合、これらの金属もDDTC塩として回収することが出来る。もし、回収される金属がMnのみである場合、当該回収されたMnのDDTC塩は、Mnの製錬原料として好適に用いることが出来るものである。なお、本発明では、Mnを含有する溶液のMn濃度は、1mg/L以上の低濃度から、600mg/L以上の高濃度でも可能であり、1000mg/L以上においても可能である。
【0022】
本発明者らは、硫酸マンガン(MnSO・5HO)と、当該硫酸マンガンと等モル量のDDTCとを硫酸酸性の水溶液に投入し、当該溶液のpH値を7、酸化還元電位を(標準水素電極に対し)200mVとしたところ、沈殿が生成することを知見した。
尚、投入するDDTCは、DDTCのアルカリ金属塩、さらには、DDTCのナトリウム塩を用いることが好ましい。
そして、当該硫酸マンガン溶液のようなMnイオンを含有する溶液は、そのpH値が2〜7程度であることが望ましいことを知見した。溶液のpH値が2〜7、さらに好ましくは3〜6であると、MnとDDTCとの反応においてDDTC分子を安定に保ち易いからである。
さらに当該硫酸マンガン溶液の液温を40℃以上、60℃以下としてDDTCを投入することが好ましい。これは、液温を40℃以上とすることで沈殿の生成反応が促進されるからである。一方、液温を60℃以下とすることで、DDTCのアルカリ金属塩を溶解した溶媒中に含有されているアルコール(当該アルコールの含有については後述する。)が揮散することを抑制出来る。
【0023】
生成した沈殿0.66g(乾燥重量)を分析したところ、当該沈殿においてDDTC量は0.56g(0.0038モル)であり、Mn量は0.10g(0.0019モル)であった。当該結果より、生成した沈殿はMnのDDTC塩[Mn(DDTC)]であることが判明した。
以上のことから、DDTCをMn回収目的の金属のキレート剤として用いることで、Mnイオンを含有する溶液から、MnをDDTC塩の形で回収することが可能であることが判明した。
【0024】
また、本発明者らは、前記Mnを含有する溶液が、さらにCr、Co、Ni、Feから選択される1種以上の金属元素を含有する場合であっても、当該溶液へ、DDTCを加えて混合し、Mnのジエチルジチオカルバミド酸塩、および、含有される前記金属元素のジエチルジチオカルバミド酸塩を沈殿させることが出来ることも知見した。
【0025】
さらに本発明者らは、DDTCを適宜な有機溶剤に溶解する構成に想到した。
DDTCを溶解した有機溶剤と、Mnイオンを含有する溶液とを撹拌混合すると、DDTCとMnイオンを含有する溶液との混合が効率良く進行し、当該Mnイオンを含有する溶液中から効率良く沈殿(MnのDDTC塩)が生成することを知見したものである。この結果、添加するDDTC量を削減できるため、さらにコストを下げることが出来る。
尚、DDTCを適宜な有機溶剤に溶解する構成においても、DDTCは、DDTCのアルカリ金属塩、さらには、DDTCのナトリウム塩を用いることが好ましい。
ここで、DDTCを溶解した有機溶剤と、Mnイオンを含有する溶液とを撹拌混合する際、両者の液温を40℃以上、60℃以下として混合することが好ましい。これは、液温を40℃以上とすることで沈殿の生成反応が促進されるからである。一方、液温を60℃以下とすることで、DDTCのアルカリ金属塩を溶解した溶媒中に含有されているアルコール(当該アルコールの含有については後述する。)が揮散することを抑制出来る。
【0026】
そして、得られたMnのDDTC塩は、無機の強酸と反応させることで容易にMn2+を生成させることが出来ると伴に、製錬原料として適したものであることを知見し本発明を完成した。
さらに、これらのMnを初めとする金属のDDTC塩は、金属原子と有機化合物とがイオン結合したものである為、湿式の化学反応によって分子レベルでの反応制御が容易に行なえる。当該分子レベルでの反応制御が容易であるとの観点から、当該MnのDDTC塩を初めとする金属のDDTC塩はナノ粉体を製造する際の好適な原料であると考えられる。
【0027】
ここで、DDTCと、その溶液化について説明する。
DDTCのアルカリ金属塩としては、薬剤コストの観点等より、ナトリウム塩が好ましい。当該DDTCのアルカリ金属塩を所定量のアルコール(メチルアルコール、エチルアルコール、プロパノール等から選択される1種以上が好ましい。)を溶媒として溶解し溶液化することで、Mnイオンを含有する溶液との混合操作が容易になる。
当該アルコールの所定量としては、DDTCのアルカリ金属塩1mgに対して0.08〜0.12ml程度とすれば良い。
【0028】
次に、DDTCのアルカリ金属塩を溶解した有機溶剤を製造する場合は、当該DDTCのアルカリ金属塩のアルコール溶液と、所定量の有機溶剤とを混合して、DDTCのアルカリ金属塩を溶解した有機溶剤を製造する。有機溶剤としては、脂環式炭化水素溶媒、脂肪族炭化水素溶媒等が好ましい。当該有機溶剤の市販品として、シェルケミカルズジャパン(株)製のシェルゾール(商標)等がある。
当該有機溶剤の所定量としては、DDTCのアルカリ金属塩1mgに対して0.8〜1.2ml程度とすれば良い。
【実施例】
【0029】
以下、実施例を参照しながら本発明を実施するための形態について、具体的に説明する。
(実施例1)
1.DDTCのアルカリ金属塩を溶解した有機溶剤の調製
本実施例においては、DDTCのナトリウム塩を50mg、アルコール溶液としてエチルアルコールを5ml、有機溶剤として脂環式炭化水素溶媒(本実施例においてはシェルケミカルズジャパン(株)製のシェルゾールD70(商標))を50ml使用した。この結果、DDTCのナトリウム塩を1g/l含有する有機溶剤が調製された。
【0030】
2.金属含有溶液試料の調製
金属含有溶液試料として、濃度100mg/l、pH値3以上、6以下のMn溶液、Ni溶液、Co溶液、Zn溶液、Al溶液、Cr溶液(本実施例においては、各金属の硫酸塩溶液)を準備した。
【0031】
3.DDTCのアルカリ金属塩を溶解した有機溶剤と、金属含有溶液試料との混合
DDTCのアルカリ金属塩を溶解した有機溶剤50mlと、金属含有溶液試料100mlとも液温を40〜60℃とした。すると、金属含有溶液試料に溶存する各金族元素はDDTC塩を形成して沈殿した。
【0032】
4.評価
金属含有溶液試料からの金属元素の沈降は、目視による沈殿発生の観察、および、沈殿発生後の金属含有溶液試料中の金属濃度への簡易的な測定にて評価した。当該評価結果を表1に記載する。
表1の結果から、本発明は、Mnイオン、Niイオン、Coイオンを溶存する金属含有溶液からの、これらの金属の回収に非常に優れていることが判明した。さらに、本発明は、Alイオン、Crイオンを溶存する金属含有溶液からの、これらの金属の回収にも適用出来ることが判明した。
さらに回収されたMnのDDTC塩は、殆どそのまま製錬原料として用いることが出来るものであった。
【0033】
【表1】
【0034】
(実施例2)
実施例1と同様に、DDTCのナトリウム塩を10g/l含有する有機溶剤を調製した。
実施例1と同様に、濃度100mg/lのMn溶液を調製した。
当該濃度100mg/lのMn溶液の100mlへ、DDTCのナトリウム塩を10g/l含有する有機溶剤を0〜18mlまで2mlごとに添加した10種類の試料を調製した。但し、液温は50℃とした。
そして、当該10種類の試料のpH値、酸化還元電位Eh(標準水素電極に対し)を測定した。さらに、DDTCのナトリウム塩を10g/l含有する有機溶剤を0ml、6ml、12ml、18ml添加時における沈殿発生後の金属含有溶液試料中のMn量を測定した。当該評価結果を表2に記載する。
表2の結果より、DDTCのナトリウム塩を10g/l含有する有機溶剤を6ml添加することで、当初のMn溶液中にあった約60%のMnが沈降し、12ml添加することでMn溶液中にあった約80%のMnが沈降し、18ml添加することでMn溶液中にあった殆ど全てのMnが沈降することが判明した。
さらに回収されたMnのDDTC塩は、殆どそのまま製錬原料として用いることが出来るものであった。
【0035】
【表2】
【0036】
(実施例3)
実施例1と同様に、DDTCのナトリウム塩を10g/l含有する有機溶剤を調製した。
実施例1と同様に、濃度670mg/lのMn溶液を調製した。
当該濃度670mg/lのMn溶液の100mlへ、DDTCのナトリウム塩を10g/l含有する有機溶剤を0〜8mlまで1mlごとに添加した、9種類の試料を調製した。
但し、液温は50℃とした。
そして、当該9種類の試料のpH値、酸化還元電位Eh(標準水素電極に対し)、沈殿発生後の金属含有溶液試料中のMn量を測定した。当該評価結果を表3に記載する。
表3の結果より、DDTCのナトリウム塩を10g/l含有する有機溶剤の添加が増加することで、Mn溶液中のMn沈降量が増加することが判明した。
さらに回収されたMnのDDTC塩は、殆どそのまま製錬原料として用いることが出来るものであった。
【0037】
【表3】
【0038】
(まとめ)
本発明はMnを溶存する金属含有溶液から、MnをDDTC塩の形で回収することに非常に優れていた。さらに当該Mnイオンを溶存する金属含有溶液が、Niイオン、Coイオンを溶存する場合、これらの金属をDDTC塩の形で回収することにも優れていることが判明した。
また、得られたMnのDDTC塩は、無機の強酸と反応させることで容易にMn2+を生成させることが出来ると伴に、製錬原料として適したものであった。
さらに本発明は、金属含有溶液中の広範囲なMnイオン濃度に対応可能で、700mg/l程度までは十分に対応可能であると考えられる。