特許第6018620号(P6018620)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6018620生体内装置と局限化システムとを同期するためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6018620
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】生体内装置と局限化システムとを同期するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20161020BHJP
【FI】
   A61B1/00 320B
   A61B1/00 320Z
【請求項の数】12
【全頁数】37
(21)【出願番号】特願2014-500538(P2014-500538)
(86)(22)【出願日】2012年3月18日
(65)【公表番号】特表2014-512902(P2014-512902A)
(43)【公表日】2014年5月29日
(86)【国際出願番号】IL2012050096
(87)【国際公開番号】WO2012127469
(87)【国際公開日】20120927
【審査請求日】2015年2月20日
(31)【優先権主張番号】61/466,145
(32)【優先日】2011年3月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506203914
【氏名又は名称】ギブン イメージング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GIVEN IMAGING LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハイト、セミオン
(72)【発明者】
【氏名】ロゼンバーグ、オレン
【審査官】 右▲高▼ 孝幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−011913(JP,A)
【文献】 特開2006−346007(JP,A)
【文献】 特開2005−257301(JP,A)
【文献】 特開2007−175188(JP,A)
【文献】 特開2009−066033(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体内装置によって局限化信号の検知のタイミングをとるための生体内撮像システムの作動方法であって、
前記生体内装置が、当該生体内装置の作業サイクル内の検知時間ウィンドウに従って動作し、クロック信号を用いて前記作業サイクルのタイミングをとり、前記作業サイクル内に基準時間を規定し、前記作業サイクル期間に、
(i)前記クロック信号、前記基準時間、および前記検知時間ウィンドウの時間特性に基づいて、局限化信号源が用いる同期信号の受信機による生成を促進するデータを含むデータフレームを前記受信機に送信することと、
(ii)前記クロック信号を用いて前記基準時間からの経過時間を測定することと、
(iii)前記経過時間に基づいて、前記検知時間ウィンドウの前記時間特性に従うタイムピリオドに、前記局限化信号源によって外部から送信された一つ以上の前記局限化信号を、前記同期信号によって指定された時間および継続期間に検知することと、
前記検知した局限化信号から局限化データを作成し、後続のデータフレームにおいて局限化データを送信することと、を実行する、方法。
【請求項2】
前記検知時間ウィンドウおよび前記基準時間のうちの少なくとも一方が、前記データフレームを送信する期間である、前記作業サイクルの送信ピリオドの前記タイムピリオド内にあるか、あるいは前記生体内装置がデータの送信を回避する期間である、前記作業サイクルの休止ピリオドの前記タイムピリオド内にある、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記一つ以上の局限化信号が、復元した前記クロック信号および前記基準時間を示す復元したデータに基づいて、前記外部の局限化信号源によって生成される、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記基準時間を示す前記データが、前記データフレームのプレフィックスデータ、前記データフレームのサフィックスデータ、前記データフレームの送信開始を示すデータ、前記データフレームの送信終了を示すデータ、前記データフレーム内のデータビット群、および前記データフレーム内のデータビットのいずれか一つである、請求項1記載の方法。
【請求項5】
各局限化信号が、前記生体内装置の位置を決定するために使用される座標系における特定の座標の検出に関係している、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記検知時間ウィンドウが、そのそれぞれが一つ以上の座標に関係する一つ以上の局限化信号の検知を促進するための一つ以上の検知時間サブウィンドウを含み、前記基準時間と相対的な前記検知時間ウィンドウの時間特性、および前記検知時間サブウィンドウの各々の時間特性を測定することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記検知時間ウィンドウまたは検知時間サブウィンドウを調整すべく、データフレームを送信する速度に応じて前記時間特性を調整することをさらに含む、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記検知時間ウィンドウまたは検知時間サブウィンドウの調節が、前記基準時間と相対的な前記クロック信号のクロックパルス数の調節を含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記調節した時間特性を表すデータを、前記生体内装置または前記受信機に送信することをさらに含む、請求項7記載の方法。
【請求項10】
前記検知時間ウィンドウまたは検知時間サブウィンドウの調節に応じて、局限化信号のサイクル数および周波数のうちの少なくとも一方を調節することを含む、請求項7記載の方法。
【請求項11】
前記調節した前記局限化信号のサイクル数および周波数のうちの少なくとも一方を、前記局限化信号源に送信することをさらに含む、請求項10記載の方法。
【請求項12】
生体内装置と局限化システムとを同期するための受信機であって、
生体内装置が検知コイルアセンブリ(SCA)を動作させて一つ以上の局限化信号を検知する期間である、前記生体内装置の作業サイクル内の検知時間ウィンドウを規定する時間特性を記憶するメモリと、
前記生体内装置から出たクロック信号および基準時間の復元を促進するデータを含むデータフレームを前記生体内装置から受信する受信ユニットと、
前記受信したデータフレームから、前記クロック信号および基準時間を復元する時間復元ユニットと、
局限化信号が前記検知時間ウィンドウの間に前記生体内装置によって検知されるように、前記復元したクロック信号、復元した時間基準、および記憶している前記検知時間ウィンドウの時間特性に基づいて、前記検知時間ウィンドウに重複するタイムピリオドの間前記局限化システムが前記局限化信号を生成するための同期信号を生成する同期信号ユニットとを備える受信機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に生体内システムに関し、より具体的には、生体内装置と生体内装置局限化システムとを同期するための同期方法、およびその同期方法を用いた生体内システムおよび局限化信号システムに関する。
【背景技術】
【0002】
生体内測定システムが当技術分野において公知となっている。一部の生体内装置またはシステムは胃腸(GI)系の全体を移動し、胃腸系の内部を撮像(例えば、内部の画像を取得)するための一つ以上の画像センサ、および/または他の種類のセンサを含むことができる。生体内装置は、胃腸系の至る所における押圧、消化器系によって及ぼされる蠕動力、または(例えば、磁気的な)操作によって胃腸系全体を移動することができる。一部の用途では、関与する生体内装置の現在の位置および/または向きを知る必要がある。例として、磁気操作システムは、胃腸系内部の生体内装置を磁気的に操作して正確なステアリング磁界を生成するために、生体内装置の現在の位置または向き(および、ターゲット位置または向き)を知る必要がある。
【0003】
従来の局限化システムは、さまざまな技術を用いて生体内装置の位置および/または向きを検出する。一部のシステムでは、生体内装置は、生体内装置の外側で検知される一定磁界を作り出すための磁石を含む。例として、米国特許シリアル番号第7,392,808号には、外部の磁界検出器によって検知される一定磁界を生成する磁界発生器を含む、生体内装置の位置を検出するためのシステムが開示されている。生体内装置内部の限られたスペースに起因して、生体内装置自体が磁石を含むことは望ましくはない。
【0004】
他の局限化システム、例えば、特許文献1に開示されているシステムでは、生体内装置は共振回路を含む。外部磁界に対する共振回路の作用を測定することによって、生体内装置の局限化が可能になる。そのようなシステムでは、通常、外部の磁界発生器および外部の磁界検出器を用いるため、胃腸系を観察する患者を、その磁界発生器と外部の磁界検出器との間の限定された位置に配置する必要がある。
【0005】
他の局限化システムでは、生体内装置が磁界検知コイルを含有し、外部の磁界発生器が交番磁界を連続的に生成するが、これはさまざまな理由で望ましくはない。理由の一つとして、一定の交番磁界が装置の他の機能を妨げることがある。別の理由として、生体内装置が磁気検知コイル内に誘導された信号を処理するために、むしろ他のタスクに同じ様に用いることが可能なリソースを連続的に割り当てる必要がある。
【0006】
進歩した操作システムは、交流(「AC」)磁界および直流(「DC」)磁界を用いて生体内の装置を操作する。しかしながら、進歩した操作システムと従来の局限化システムとは共に用いることができない。その理由の例として、外部操作の交流磁界が、生体内装置の局限化検知コイルの読み出しにマイナスの副作用を及ぼすことがあり、また、外部のAC局限化信号が、生体内装置を操作する操作力にマイナスの副作用を及ぼすことがある。生体内装置が(「操作可能」磁石とは対照的な)「局限化」磁石を含む場合には、例として、特許文献2に開示されている局限化システムのように、外部操作のDC磁界が、生体内装置の局限化磁石に望ましくない操作力を加える場合がある。例として、特許文献3に開示されている局限化システムのように、生体内装置がLC回路を含む場合には、生体内装置の局限化および操作において、前述の欠陥の少なくとも一部によるマイナスの影響を受けることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2009/0018434号
【特許文献2】米国特許第7,392,808号
【特許文献3】米国特許第2009/0018434号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
少なくとも上に説明した理由のために、従来の局限化システムでは、進歩した操作システムの使用が妨げられる。それ故、互いに干渉する2つのシステムを用いることなく、磁気操作システムによる生体内装置および磁気局限化システムの移動、それによる生体内装置の局限化が可能になる方法が有益となるであろう。加えて、生体内装置が、通常、指定時間に作動するさまざまなタスク(例えば、胃腸系の撮像、さまざまな種類のデータの処理、データのメモリへの記憶、メモリからのデータの読み出し、感覚データの送信、コマンドの受信など)をその内部で実行するため、局限化システムによる局限化信号の送信と、生体内装置によるこれらの信号の検知とを同期することも有益となるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
電磁界検知時間ウィンドウ(略して「検知ウィンドウ」)を、電磁局限化信号を検知、および検知した信号を処理するための、生体内装置の作業サイクルに割り当てることができる。生体内装置は、作業サイクルに従い動作することができる。「作業サイクル」は、タイムスロットまたはピリオドにおいて分割されたサイクルまたは繰り返しのタイムピリオドでもよい。作業サイクルは、生体内装置がデータ(例えば、データフレーム、例えば、画像フレーム)を、例として、第一の通信チャネル経由でデータ記録装置に送信する期間である送信ピリオドと、生体内装置が第一の通信チャネル経由でデータを送信しない期間である休止ピリオド(ただし、生体内装置は第二の通信チャネル経由でデータを送信できる、または内部タスクの実施に占有される)とを含む。検知ウィンドウを規定できる時間特性(例えば、開始時刻、継続期間、終了時刻)の規定は、生体内装置の位置および/または向きの確定に必要な局限化信号を生体内装置が十分な数、検知可能な程度に検知ウィンドウが十分に広く(例えば、十分に長いタイムピリオドに及ぶ)、かつ、生体内装置が関与し得る他の活動を妨げないように検知ウィンドウが十分に狭く作業サイクルにおいて局限化されるように行われる。検知ウィンドウは、n個(n=1,2,3,…)の検知サブウィンドウに分割されてもよいし、それらを含んでもよい。生体内装置は、例として、各検知ウィンドウ期間にn個の局限化信号を検知することが可能であり、また、追加的な時間特性が、検知サブウィンドウに関連する時間情報をさらに含むことができる。一実施態様では、n=3であると、生体内装置は、例として、X,Y,Z座標系に関係し得る3個の局限化信号の検知が可能になる。一つ以上の検知サブウィンドウを追加的に用いることによって、生体内装置の空間的方位を確定するための方位信号を検知することができる。「局限化信号」および「方位信号」は、本明細書の下文では集合的に「局限化信号」および「検知信号」と称する。生体内装置がそのために割り当てるまたは取っておくことができる特定の検知サブウィンドウ期間に、各特定の局限化信号を検知することができる。
【0010】
一実施態様では、検知ウィンドウは、休止ピリオドによって規定されたタイムピリオド内に存在してもよいし、休止ピリオドに発生してもよい。別の実施態様では、検知ウィンドウは送信ピリオドに存在してもよい。一実施態様では、生体内装置は、送信ピリオド期間に、検知された電磁信号を表す局限化データを送信できる。別の実施態様では、生体内装置は、第一の通信チャネルと分離している第二の(例えば、テレメトリ)通信チャネルを用いて局限化データを送信してもよい。
【0011】
生体内装置は、内部のタイミングメカニズムを用いて、(検知ウィンドウおよび/または検知サブウィンドウ用に規定された時間特性のように)、作業サイクルに局限化信号の検知をスケジュール(例えば、時間的な位置を決めることが)できる。生体内装置は、各作業サイクルにおいて時間的な位置が固定され得る内部基準時間と相対的に局限化信号の検知をスケジュールすることができる。検知ウィンドウ(および、存在する場合には検知サブウィンドウ)を規定する時間特性の測定は、通例、作業サイクル内の任意の時点にプリセットされ得る内部基準時間と相対的に行うことができる。一実施態様では、内部基準時間を、送信ピリオドの開始時またはその近くにプリセットできる。別の実施態様では、内部基準時間を、送信ピリオドの終了時またはその近くにプリセットできる。さらに別の実施態様では、内部基準時間を、作業サイクルの送信ピリオド内のある時点にプリセットできる。なおも別の実施態様では、内部基準時間を、作業サイクルの休止ピリオドのある時点にプリセットできる。タイミングメカニズムは、タイミングデータビットのための(マスター)クロック信号を作成するマスタークロックを含むことができる。そして、生体内装置は、このマスタークロック信号に基づいてプリセット基準時刻からの経過時間を測定することによって、経過時間が時間特性のいずれかに一致した時、従って経過時間が検知ウィンドウに重複した時を確定することができる。検知ウィンドウの時間特性は一定でもよいし、例として、生体内装置がデータ(例えば、画像データ)を送信する速度に応じて調節または変化させることができる。
【0012】
データ記録装置は、例として、(例えば、データフレーム内のデータビット数が1000の)特性データビットもしくはデータビット群、または生体内装置の内部基準時間を復元または生成するために生体内装置から受信する任意の適切な信号を用いることができる。データ記録装置はまた、例として、生体内装置のマスタークロック信号を復元するための、生体内装置から受信するデータビット群または一連のデータビットも用いることができる。データ記録装置は、生体内装置が内部で用いる時間特性と同一または(例えば、調節された)同様の時間特性と併せて、復元した基準時間および復元したマスタークロック信号を用いて、局限化信号源(「LSS」)が用いる同期信号を生成することができる。LSSは、同期信号を用いることによって、検知ウィンドウおよび/または検知サブウィンドウを規定する時間特性と同期する局限化信号を生成することができる。
【0013】
さまざまな例示的な実施態様を、これらの例を制限することを意図しない添付図面において例証する。例証の簡潔さおよび明確さのため、以下に参照する図面に示す要素が、必ずしも原寸大で示されていないことを認識されたい。また、適切さを考慮する場合に、同等の、対応するまたは類似の要素を指し示すために、いくつかの図面に共通して同じ符番を繰り返し用いることがある。添付図面を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】例示の実施態様に係る、生体内装置を局限化するための局限化システムを示すブロック図である。
図2】例示の実施態様に係る生体内撮像システムを示す図である。
図3A】例示の実施態様に係る検知ウィンドウを示す図である。
図3B】例示の実施態様に係る検知ウィンドウを示す図である。
図3C】例示の実施態様に係るタイミングユニットを示す図である。
図3D図3Cのタイミングユニットに関係するタイミングチャートを示す図である。
図4】例示の実施態様に係るタイミング復元ユニットを示す図である。
図5】例示の実施態様に係る、生体内装置と局限化信号源とを同期するための方法を示す図である。
図6】例示の実施態様に係る、生体内装置におけるさまざまな信号を示す図である。
図7】例示の実施態様に係る検知サブウィンドウを示す図である。
図8】例示の実施態様に係る、局限化信号と指定時間に結果として検知した(EMF)信号とを示す図である。
図9】例示の実施態様に係る、検知コイルアセンブリ(SCA)に同時に誘導された例示の3個のEMF信号を示す図である。
図10】例示の実施態様に係る、生体内装置が用いる1秒当たりのフレーム数(「FPS」)の速度に従う検知ウィンドウの時間特性に順応可能な生体内装置を示す図である。
図11A】例示の実施態様に係る、図10の生体内装置の検知ウィンドウの順応に関係するタイミングチャートを示す図である。
図11B】例示の実施態様に係る、図10の生体内装置の検知ウィンドウの順応に関係するタイミングチャートを示す図である。
図12A】例示の実施態様に係る、局限化信号を検知するように構成された、生体内装置のプリント基板(「PCB」)を表す図である。
図12B】例示の実施態様に係る、局限化信号を検知するように構成された、生体内装置のプリント基板(「PCB」)を表す図である。
図12C】例示の実施態様に係る、図12Aおよび図12BのPCBを折り畳んだまたは内側に曲げた状態を表す図である。
図12D】例示の実施態様に係る、図12Aおよび図12BのPCBを折り畳んだまたは内側に曲げた状態を表す図である。
図13A】例示の実施態様に係る生体内装置を示す断面図である。
図13B図13Aの生体内装置を示す全体図である。
図14】例示の実施態様に係る、生体内装置を操作するための例示の磁気操作システムを例証する図である。
図15】例示の実施態様に係る、外部で生成された局限化信号を生体内装置が内部で検知するタイミングをとるための方法を示す図である。
図16】別の例示の実施態様に係る、生体内装置による局限化信号の検知と、外部の局限化信号源による局限化信号の生成とを同期するための方法を示す図である。
図17】別の例示の実施態様に係る、生体内装置内の局限化信号の検知に対して、局限化信号の生成を同期するための方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の記述において、例示的な実施態様のさまざまな詳細を提供する。しかしながら、この説明は、請求項の範囲を限定することを意図せず、それよりもむしろ、本発明のさまざまな原理およびそれを実施する方法を説明する。
【0016】
本発明の実施態様は、この点で限定的ではないが、例えば、例として、「処理」、「コンピュータ計算」、「計算」、「確定」、「推測」、「推定」、「確立」、「分析」、「検査」等の用語を用いる論述が、コンピュータ、計算プラットホーム、コンピューティングシステム、または他の電子計算装置の演算および/または処理を指しており、コンピュータのレジスタおよび/またはメモリ内で物理(例えば、電子)量として表されるデータを、コンピュータのレジスタおよび/もしくはメモリ、または演算および/または処理を実行するための命令を記憶できる、他の情報を非一時的に記憶できる媒体内の物理量として同様に表わされる他のデータに加工および/または変形することが認識される。特に明記しない限り、本明細書に記述する実施態様の方法は、特定の順序またはシーケンスに制限されない。また、記述する方法の実施態様の一部、またはその要素は、同一時点で発生または実行することができる。
【0017】
通例、生体内装置局限化システムとともに動作する生体内装置は、特に、(i)データフレームを、生体内装置とともに動作するデータ記録装置に転送すること(および、一部
の実施態様ではデータ記録装置とデータを交換すること)と、(ii)外部システムによって生成された局限化信号(例えば、電磁局限化信号)を検知することと、(iii)局限化信号を処理し、結果として生じた局限化データをデータ記録装置に送信することと、が可能である。生体内装置が送信した、またはそこから送信された局限化データは、局限化信号によって生体内装置に誘導された生の信号に相当し得、従って、生体内装置の位置を確定するために、この信号を、外部システムによって処理する必要が生じ得る。あるいは、生の信号を(生体内装置が)内部で処理することによって、生体内装置が送信した、またはそこから送信された結果として生じた局限化データが、生体内装置の位置(および/または向き)を表すことができる。データ記録装置は、特に、(i)生体内装置からデータフレームを受信することと、(ii)データフレームを用いて、局限化信号を生成するシステムと局限化信号を検知する生体内装置とを同期するための同期信号を生成することと、が可能である。
【0018】
一実施態様では、局限化信号を生成するシステムは、生体内装置に適した(および、それによって管理される)、プリセットされた特定の時刻および特定のタイムピリオドに局限化信号を送信できる。なぜならば、このシステムは、この種類の信号を検知するために生体内装置が割り当てたまたは取っておいたタイムスロット期間のみに、局限化信号を生体内装置に送信できるからである。この種類の同期化は、生体内装置が局限化信号を受信および処理する準備ができている時のみにそれを生体内装置に送信することを確実に行うことを支援する。通例、タイムスロット(本明細書では「検知ウィンドウ」と称される)は、各作業サイクル(例えば、各作業サイクルの送信ピリオド、または各作業サイクルの休止ピリオド)、または生体内装置の動作に従い選択された作業サイクル内に割り当てることができる。検知ウィンドウは、外部の局限化信号源(LSS)から出た局限化信号を検知するために用いることができる。
【0019】
検知ウィンドウおよび/または検知サブウィンドウの時間特性(例えば、タイミングおよび時間幅または継続期間)は、生体内装置のさまざまな時間的な制約を考慮して予め定められてもよいし、事前に選ばれてもよい。例えば、生体内の物理的パラメータを検知(例えば、被写体の撮像、pHの検知など)するためのタイムスロット、外部ソースから命令および/またはデータを受信するための別のタイムスロット、外部ソースから受信した命令および/またはデータを処理するための別のタイムスロットなどを割り当てる必要性が考慮される。
【0020】
生体内装置内のタイミングメカニズムは、生体内装置のさまざまな処理、タスクなどのタイミングを支配でき、検知ウィンドウの開始時刻(Ts)および終了時刻(Tt)を特定するための時間を(例えば、クロックパルスの計数によって)測定できる。検知ウィンドウ期間中に、生体内装置は、検知モードに切り替るか、それを入力するか、および一時的にその状態を保つことができる。検知モード中、生体内装置は、例として、それぞれの検知サブウィンドウ期間に一つ以上の局限化信号を検知することができる。検知ウィンドウ期間が過ぎ去ると、生体内装置は、検知モードを終了して、例として、他のタスクを開始または再開することができる。生体内装置の三次元位置がX,Y,Z座標系を用いて確定されると仮定すると、X軸に関係する局限化信号は外部システムによって生成され、そのために割り当てられた検知サブウィンドウ期間に生体内装置がその内部で検知することができる。他の局限化信号も同様に、Y軸およびZ軸に関して生成および検知され得る。
【0021】
局限化信号を生成する外部の局限化信号源(LSS)は、局限化信号の生成のタイミングに関するさまざまな制限を受ける場合がある。例として、生体内装置がデータ(例えば、画像データ)を送信している間に局限化信号を生成すると、受信機(例えば、データ記録装置)によるデータの送信および/または受信に悪影響を及ぼす場合がある。それ故、生体内装置がデータを送信していない間に局限化信号を生成することが有益となり得る。
しかしながら、先に論じたように、休止ピリオド期間中には、生体内装置が他の内部活動(例えば、データの受信、データの処理)をなおも進行中であるため、同期信号を局限化信号源(LSS)に転送することによって、LSSに、局限化信号のために生体内装置が割り当てた検知ウィンドウおよび/または検知サブウィンドウを指し示す。同期信号の作成は、生体内装置の復元されたタイミングメカニズム(例えば、復元または生成した基準時間、および復元したマスタークロック信号)に基づいて、生体内装置の外部で(例えば、データ記録装置によって)行うことができる。それ故、生体内装置とLSSとの同期は、時間特性が適しているか、生体内装置によって管理または指示された検知ウィンドウ(および、検知サブウィンドウ)期間に、LSSが局限化信号を生成することを意味する。
【0022】
生体内装置のタイミングメカニズムを(例として)データ記録装置によって復元する方法、および結果として生じた同期信号をLSSが利用する方法を以下に記述する。簡潔に説明すると、生体内装置のマスタークロックから出たクロックパルスを用いることによって、基準時間(例えば、生体内装置からのデータ送信の開始時、生体内装置からのデータ送信の終了時、送信されたデータフレームにおける特定のデータビット、休止ピリオド期間中の特定のパルス計数など)と相対的なタイムユニット(タイム「ユニット」は、例えば、1マイクロ秒と等しい)を計数できる。生体内装置が送信したデータフレームに含有されている任意のデータビットまたはデータビット群(例えば、プレフィックスデータ、サフィックスデータなど)を、受信機(例えば、データ記録装置)が用いることによって、生体内装置から出たクロックパルスを復元することができる。復元したクロックパルスを受信機が用いて、同じタイムユニットを用いることによって、同じ基準時間と相対的な時間を計数することができる。計数した時間に基づいて、(例えば、データ記録装置によって)LSSを作動させて、計数時間が第一の値、例えば、Count1を有しているときに局限化信号の送信を開始し、計数時間が第二の値、例えば、Count2(ここでは、Count2>Count1)を有しているときに送信を終了することができる(「Count1」は、適当な検知ウィンドウの開始時刻を指定または表現することができ、「Count2」は、その検知ウィンドウの終了時刻を指定または表現することができる)。計数時間が、例として、計数値Count1に等しいときに、生体内装置は、検知モードに入る、それに移行する、またはそれを有効にすることができ、計数時間が、例として、計数値Count2に等しいときに、検知モードを終了または無効にすることができる。検知モード中、生体内装置は、検知ウィンドウのタイムピリオド期間中、局限化信号を検知および処理することができる。
【0023】
図1は、例示の実施態様に係る、生体内装置を局限化するための局限化システム100を示すブロック図である。局限化システム100は、生体内装置110、データ記録装置120、および局限化信号源(「LSS」)130を含むことができる。生体内装置110は、生体内の物理的パラメータを検知するように構成することができる。物理的パラメータの例としては、温度、pHおよびインピーダンスがある。生体内装置110は、他の物理的パラメータを検知することができ、かつ/または生体内のさまざまな外科的動作を実行することが可能である。生体内装置110は、生体内(例えば、胃腸系)の画像を取得する(例えば、写真を撮る)ことができる。生体内装置110は、例として、データ記録装置120にデータを送信するための送信機を含むことができる。このデータは、検知された物理的パラメータに関連するデータおよび/または取得した画像に関連するもしくはそれを表すデータである。
【0024】
生体内装置110は、外部の局限化システム、例として、局限化信号源(LSS)130が生成した局限化信号を検知するための検知コイルアセンブリ(「SCA」)112も含むことができる。SCA112は、電磁界を検知するための一つの電磁検知コイル、または互いに直交できる2つ以上の電磁検知コイルを含むことができる。各電磁検知コイルを用いることによって、種々の方向または向きにおける電磁界を検知することができる。
例として、一つのコイルを用いて、「X」方向すなわちY−Z平面における電磁界を検知することができ、例えば、別のコイルを用いて、「Y」方向すなわちX−Z平面における電磁界を検知することができる。局限化信号源(LSS)130が生成した各局限化信号によって、起電力(「EMF」)信号をSCA112の電磁検知コイルの一つ以上に誘導することができる。また、生体内装置110の現在位置、任意で現在の向きは、SCA112のコイルが検知したEMF信号に基づいて確定することができる。例示の電磁検知コイルを図12A図12Dに示し、以下に記述する。生体内装置110は、SCA112を作動させてEMF信号を測定する期間である検知ウィンドウの時間特性(例えば、開始時間および継続期間)をスケジューリングするためのタイミングユニット114も含むことができる。例示のタイミングユニットを図3Cに示し、以下に記述する。
【0025】
データ記録装置120は、特に、(例えば、受信機、データフレームパーサ、データ記憶ユニット、プロセッサなどの他にも)、タイミング復元ユニット(「TRU」)122、同期信号ユニット(「SSU」)124、および局限化データユニット(「LDU」)126を含むことができる。データ記録装置120は、生体内装置110からデータフレーム116を受信するための受信機(図1には示さない)を含むことができる。データ記録装置120はまた、コマンド118を生体内装置110に送信するための送信機も含むことができる。データ記録装置120は、コマンド、例として、動作モード(生体内装置の撮像装置の画像取得速度)を変更するためのコマンド、または生体内装置のパラメータを更新するためのコマンドなどを生体内装置110に送信できる。
【0026】
上に説明したように、生体内装置110が送信し、データ記録装置120が受信したデータフレームは、データビットまたはデータビット群を含むことができる。このデータビットまたはデータビット群によって、例として、タイミングユニット114から出て、生体内装置110が用いるクロックパルスおよび時間基準の、TRU122による生成、再構成または復元を促進することができる。TRU122は、復元したクロックパルスおよび基準時間を用いることによって、生体内装置110が用いる検知ウィンドウの時間特性と重複または一致するタイムピリオドを見つけ出すことができる。例として、TRU122は、生体内装置の各作業サイクルまたは選択された作業サイクル内の基準時間と相対的な復元したクロックパルスを計数することによって、作業サイクル内の適当な基準時間からの経過時間を測定することができる。例示のタイミング復元ユニット(TRU)を図4に示し、以下に記述する。通例、特定の作業サイクル期間に送信されたデータフレーム内の任意のi番目のデータビットをその作業サイクルにおける基準時間として用いるか、機能させることができる(例えば、そのビットの送信時間を基準時間として用いることができる)。また、同じi番目のデータビットを、共通の基準時間として生体内装置およびデータ記録装置の両方に用いることができる。例として、各データフレームにおける100番目のビット(または、100番目のビットを送信した時間)を、適当な作業サイクル期間の基準時間として用いるように予め定めることができる。
【0027】
タイミング復元ユニット(TRU)122による生体内装置のクロック信号および基準時間の復元と同時に、同期信号ユニット(SSU)124は、検知ウィンドウの時間特性に従う同期信号128を作成することができる。また、同期信号ユニット(SSU)124は、同期信号128を、例として、通信ケーブルを介してまたは無線で局限化信号源(LSS)130に転送することができる。同期信号128によって、LSS130は、(電磁界の形の)一つ以上の局限化信号を生成または作成する時間を正確に決めることが可能になる。例として、LSS130は、同期信号128によって示されるか、それに従う、それ故、復元した検知ウィンドウに従う、それ故、生体内装置110が最初に用いた検知ウィンドウに従う、時間および継続期間に電磁界132を生成することができる。各作業サイクルまたは選択された作業サイクル期間に生体内装置110が用いることができる検知ウィンドウと、データ記録装置120が用いる復元した検知ウィンドウとが、(許容
範囲内の差異で)時間的に一致するため、生体内装置110が検知コイルアセンブリ(SCA)112を用いている期間であるタイムスロット内に正確に、LSS130が局限化信号132を生成し、送信することによって、生体内装置110は誘導されたEMF信号を検知し、誘導されたEMF信号の処理に必要なリソースを割り当てることができる。
【0028】
生体内装置110が誘導されたEMF信号を特定の作業サイクル期間に検知する結果として、生体内装置110は、検知したEMF信号を表すデータを、送信ピリオド、例として、特定の作業サイクルの後に続く作業サイクル期間に(例えば、データ記録装置に)送信されるデータフレームに組み込むことができる。生のEMF信号を表すデータ、およびそのようなデータのあらゆる異形データ、加工データ、または派生データ(例えば、生体内装置の実際の位置を表すデータ)を、本明細書では「局限化データ」および「検知データ」と呼ぶ。上に規定したような、生体内装置の向きを表すか、装置による向きの確定が可能になる、生体内装置によって検知されるデータも「局限化データ」と呼ぶ。あるいは、フレームがそこを経由して送信される通信チャネルを用いずに、別個の通信チャネルを用いて局限化データを(例えば、データ記録装置に)送信することができる。個々の通信チャネルを用いて局限化データを送信することによって、大量の局限化データを送信することが可能になる。
【0029】
局限化データユニット(LDU)126は、局限化データから生体内装置110の現在場所、任意で現在の向きも解釈、計算、推定、推測、さもなければ確定するのに必要なプロセッサならびに他のコンポーネントおよびユニットを含むか、用いることができる。LDU126は、生体内装置の位置または向きを確定した後に、対応する局限化データ129を別のコンピューティングシステムに転送することができる。局限化データ129は、生体内装置110の現在位置、現在の向き、または位置および向きの両方を表すデータを含むことができる。他のコンピューティングシステムは、例として、(生のデータ、またはそれを加工したバージョンであるかにかかわらず)位置または方位データを表示することができ、かつ/または過去および現在の位置または方位データを用いて、生体内装置が動いた全体ルートおよび/または胃腸系を表すルート上の点を表示することができ、かつ/または局限化データ129を用いて生体内装置110を操作、案内または移動することができる。
【0030】
局限化システム100は、生体内装置110を操作するための磁気操作ユニット(「MMU」)140も含むことができる。また、LDU126は、場所または方位データ129をMMU140に転送することができる。MMU140は、場所または方位データ129をフィードバックとして用いることにより、新規のターゲットまたは所望の位置および/または向きに生体内装置110を案内、移動または操作するための操作磁界142を生成することができる。換言すれば、生体内装置110の現在位置/場所を(例えば、位置/場所データ129から)知ることにより、MMU140は、要求される位置または向き、またはターゲット位置または向きに生体内装置110を操作するための電磁信号142を生成することができる。SCA112は、磁気ステアリングユニット(「MSU」)の一部でもよい(MSUを図2の211に示す)。MSUは、例として、永久磁石および渦電流素子を含むことができる。MSUの永久磁石および渦電流素子は、電磁信号142と相互に作用することによって、生体内装置を操作可能な磁気力およびトルクを作り出すことができる。MMU140は、例として、LDU126が供給する位置/方位信号(例えば、場所または方位データ129)に基づいて生体内装置110の操作を制御できる。例示のMSUを、例として、図13Aに示し、以下に記述する。
【0031】
MMU140の動作とLSS130の動作とを同期することによって、確実に、MMU140とLSS130とが、それぞれ、同時に操作信号142および局限化信号132を生成しないようにできる。MMU140の動作とLSS130の動作とを同期することに
よって、MMU140が最新の局限化または方位データに基づいて場所(または、向き)補正信号142を生成することも確実にできる。SSU124は、MMU140とLSS130とを同期するための同期信号144をMMU140に送ることができる。同期信号144は、同期信号128と同一でもよいし、その加工系または派生形でもよい。同期信号144によって、MMU140が検知ウィンドウ期間に局限化データを受信するという条件で、MMU140は、検知ウィンドウが終了した直後の、生体内装置の各作業サイクル期間に、短い操作信号の形の信号142(「操作バースト」)、または一連の操作バーストを生成することができる。
【0032】
図2は、例示の実施態様に係る生体内撮像システム200を示す。図1では任意の種類の感覚データ(例えば、pHデータ)に関連するか、それを含み得るデータフレームを送信する生体内装置(生体内装置110)を参照したが、図2は、例示のセンサとして撮像装置を備えた生体内装置110を示す。生体内装置110が「生体内画像化装置」または「生体内撮像装置」と称される場合には、生体内装置110が送信した、またはそこから送信されたフレームを「画像フレーム」と称することができる(ただし、画像フレームは、局限化データを含む他の種類のデータおよび/または他の種類の感覚データも含むことができる)。生体内撮像システム200は、生体内撮像装置110、データ記録装置120、例として、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータでもよいユーザワークステーション230、および表示部202を含む。この表示部202は、例として、画像および/もしくはビデオクリップ、または画像から作成された動画ストリーム、ならびに生体内装置の位置および/または向きなどを表示する。
【0033】
生体内画像化装置は、一つ以上の撮像装置を有することができる。一例として、生体内撮像装置110は、撮像装置(例えば、撮像装置212)を1個含む(本明細書に論述する方法に適切な修正を施して、1個または2個以外の撮像装置を用いてもよい)。生体内撮像装置110は、撮像する胃腸部を照らすための光源または照明光源214、取得する画像用の画像フレームを作成するフレーム発生器220、制御装置260、データを記憶するための記憶ユニット240、画像フレームを送信し、任意でデータ記録装置120からのデータおよび/またはコマンドを受信するための送信機またはトランシーバ250、ならびにこれらのコンポーネントおよび回路に電力を供給するための電気電源203も含むことができる。電源203は、電磁誘導による外部電源から生体内装置への電力の転送を共同して促進する電気回路を備えた電荷格納装置(例えば、再充電可能でも不可でもよい一つ以上のバッテリ)を含むことができる。
【0034】
タイミングユニット114は、生体内装置の作業サイクル時間を決めるためのクロック信号を生成するタイミングメカニズム(例えば、クロック発生器)を含むことができる。作業サイクル内に基準時間を規定することができる。送信機250は、作業サイクル内に、データフレームを受信機(例えば、データ記録装置120)に送信することができる。データフレームは、受信機によるクロック信号および基準時間の復元を促進するデータを含有または含むことができる。記憶ユニット240は、作業サイクル内の検知時間ウィンドウの(規定された)時間特性を記憶するためのメモリを含むことができる。制御装置260は、作業サイクル内に、クロック信号を用いて基準時間からの経過時間を測定し、経過時間および時間特性に基づいて、SCA112を動作させて、検知時間ウィンドウに重複するタイムピリオド期間に局限化信号を検知させるように構成することができる。制御装置260はまた、検知した局限化信号を表すデータを、同じ作業サイクルまたはその後の作業サイクル期間に送信するようにも構成することができる。
【0035】
生体内撮像装置110は、位置およびステアリングユニット(「LSU」)272も含むことができる。LSU272は、例として、図1のLSS130が生成する局限化信号を検知するための検知コイルアセンブリ(SCA)112を含むことができる。LSU2
72は磁石ステアリングユニット(「MSU」)211も含むことができ、これは、例として、図1の磁気操作ユニット(MMU)140と同様の操作システムが生成する磁界との相互作用を通じて、生体内撮像装置110の操作を促進する。SCA112に誘導されたEMF信号を表すか、それから得られるデータは、例として、画像フレームにデータを組み込んで、かつ/またはそのようなデータの転送専用でもよいフレームを用いてデータ記録装置120に送信することができる。
【0036】
画像化装置110を飲み込むか、さもなければ投与した時、もしくはその直後、またはいく時かの予め定められた時間の経過(例えば、2分)後に、撮像装置212は、胃腸系の領域における画像の取得を開始することができる。腸管には自然光が入らないため、撮像装置212は、「通常の」(すなわち、飲み込み不可の)撮像装置とは対照的に、光シャッタが無くともよい。それ故、腸管内部の暗さと、撮像装置212の視野(「FOV」)を断続的に照らすこととによって光シャッタの機能を満たすことができる。通常、撮像装置212の露光時間は2〜3ミリ秒である。撮像装置212は画像センサを含むことができ、これは、光センサ素子(例えば、ピクセル)のアレイ、例えば、256×256、320×320、1メガピクセル、または任意の他の適切なアレイでもよいし、それらを含むものでもよい。撮像装置212は、用いるピクセルに対応するピクセル形式を用いて画像データ213を出力する。各画像データは、取得した画像、任意で、その追加的に選択された一部分を表すことができる。
【0037】
フレーム発生器220は、取得した画像を表す画像データ213を受信し、画像データ213を含有する対応する画像フレーム(または、略して「フレーム」)を作成することができる。フレームは、通常、フレームそれ自体に関連する情報および/またはメタデータ(例えば、フレームを特定する情報、フレームのシリアル番号、タイムフレーム、フレームのビット単位の長さなど)を含有するヘッダフィールド、およびペイロードフィールドを含む。ペイロードは、画像データの非圧縮形および/またはその圧縮形、ならびに縮小した画像を含むことができる。ペイロードはまた、追加的な情報、例として、検知コイルアセンブリ(SCA)210の読み出し情報も含むことができる。
【0038】
制御装置260は、特に、照明光源または光源214を制御可能に動作させて生体内撮像装置110が移動する全体領域を照らし、それに応じた画像取得時間をスケジュールできる。制御装置260は、タイミングユニット114を用いて、例として、毎秒4個の画像を取得可能に毎秒4回照らすように照明光源214の動作時間を決めることができる。また、トランシーバ250を動作させて、同じ速度または異なる速度で対応するフレームを同時に送信することができる。制御装置260は、タイミングユニット114を用いて照明光源214を動作させ、毎秒により多くの画像、例として、毎秒17個の画像を取得できる。また、トランシーバ250を動作させて、同じ速度または異なる速度で対応するフレームを同時に送信することができる。制御装置260は、取得した画像および関連する画像フレームを、データ記憶ユニット240に一時的に記憶することができる。制御装置260はまた、さまざまな計算を実行し、中間の計算結果をデータ記憶ユニット240に記憶することもできる。制御装置260はまた、タイミングユニット114を用いて、(検知ウィンドウを実施するための)検知コイルアセンブリ(SCA)112の動作時間を決めることもできる。また、生体内撮像装置110の場所および/または向きを(例えば、制御装置260、または外部システム、例えば、データ記録装置120によって)推定できるSCA112の読み出し時間を決めることもできる。制御装置260はまた、タイミングユニット114を用いて、対応する局限化データ(例えば、検知コイルの読み出し、またはそれを加工したバージョン)を対応するフレームに書き込む(例えば、追加、付加、さもなければ組み込む)時間を決めることもできる。この対応するフレームは、例として、検知コイルの出力が読み出された直後に送信されるフレームである。フレーム発生器220が現在取得した画像のためのフレームを作成し、局限化データをフレームに組
み込んだ後に、制御装置260は、トランシーバ250を用いてそのフレームをデータ記録装置120に無線242で転送することができる。データ記録装置120は、胃腸系を撮像される人物が身に着けてもよい。制御装置260は、ソフトウェアまたは命令を実施することによって、タイミングユニット114、フレーム発生器220、および生体内装置110の他の機能の任意のいずれかによって実行されるステップを行うことができる。従って、これらのユニットとして機能することができる。
【0039】
送信ピリオド同士の間(例えば、送信ピリオドと分離している休止ピリオド内)において、制御装置260は、タイミングユニット114を用いて、照明光源214を動作させて、トランシーバ250が休止、無効または停止状態の期間である休止ピリオド内の予め定められた時間ウィンドウ期間に画像を取得することができる。時間ウィンドウを、本明細書では「撮像ウィンドウ」と呼ぶ。制御装置260はまた、タイミングユニット114を用いて、SCA112を動作させて、休止ピリオド内の別の予め定められた時間ウィンドウ期間にSCA112の出力を読み出して処理することができる。他の時間ウィンドウを、本明細書では「検知ウィンドウ」と呼ぶ。制御装置260は、タイミングユニット114を用いて、生体内撮像装置110の他の活動(例えば、データ記録装置120からのコマンドの受信、コマンドの処理および実施など)の時間を決めることができる。トランシーバ250、制御装置260、タイミングユニット114、フレーム発生器220、および光源214の制御部を、一つのマイクロチップに組み込むこともできる。
【0040】
データ記録装置120はまた、受信機またはトランシーバ244、フレームパーサ270、およびそれらを管理するためのプロセッサ290も含むことができる。データ記録装置120は、処理および/または表示システムと通信(例えば、それらへのデータフレーム、データなどの転送)するための追加的なコンポーネント(例えば、USBインターフェース、セキュアデジタル(「SD」)カードドライバまたはインターフェース、制御装置など)、要素またはユニットを含むことができる。これらの処理および/または表示システムは、生体内撮像装置110から出た画像および局限化データ、ならびに関連データを処理するように構成することができる。
【0041】
トランシーバ244は、特定の取得した画像に対応するデータフレームを受信できる。フレームパーサ270は、データフレームを解析し、そこに含有されるさまざまなデータ(例えば、画像データ、特定の取得画像に関係する縮小画像、局限化データなど)を抽出することができる。一部の実施態様では、本明細書では「局限化フレーム」と呼ぶ一部のデータフレームは、局限化データのみまたは主にそれを専用に含有および転送することができる。局限化フレームは、例として、局限化データを含むことができるが、画像データは含まない。画像フレームに加えて、局限化データを含む局限化フレームを用いることにより、画像取得速度よりも速い速度で局限化データ(例えば、検知コイルアセンブリ210の出力)を読み出すことが可能になる。例として、n個の(n=1,2,3,…)局限化フレームを、例として、画像フレーム間に差し挟む(例えば、時間シーケンスにおいてそれらの間に「挿入する」)ことによって、その方法でフレームのストリームを形成できる。TRU122、SSU124およびLDU126は、図1に関連して前述した。プロセッサ290は、ソフトウェアまたは命令を実施することによって、TRU122、SSU124およびLDU126の任意のいずれかによって実行されるステップ、ならびにデータ記録装置120内の他の機能を行うことができる。従って、プロセッサ290はこれらのユニットとして機能することができる。
【0042】
ユーザワークステーション230は、表示部を含んでもよいし、一つ以上の外部の表示部、例として、表示部202に機能的に接続してもよい。ワークステーション230は、データ記録装置120からのフレーム(例えば、画像フレーム、局限化フレームなど)または画像を受信し、例として、ライブビデオとしてそれらをリアルタイムで提示すること
ができる。または、例として、表示部202にも表示できる位置および向き情報も含有するビデオストリームを作成できる。ワークステーション230は、データ記録装置120から転送されたフレームおよび場合によっては関連するメタデータを記憶するためのメモリ(例えば、メモリ204)を含むことができる。また、ワークステーション230は、記憶しているフレームおよび関連データを処理するためのプロセッサ(例えば、プロセッサ205)も含むことができる。ワークステーション230は、選択された画像、またはそのような画像からコンパイルされたビデオクリップ(例えば、動画ストリーム)を、例えば、人間オペレータ、健康管理者、医師などに表示できる。
【0043】
図3Aは、例示の実施態様に係る検知ウィンドウ326を示す。生体内装置は、作業サイクル304と同様の作業サイクルを作成することができる。作業サイクル304は、生体内装置がデータフレーム、例として、画像フレームを送信できる期間である送信ピリオド306を含むことができる。作業サイクル304は、生体内装置がデータの送信を回避することができる期間である休止ピリオド308も含むことができる。生体内装置は、送信ピリオド306中に局限化信号を検知できる(送信ピリオド306に一部が重複する検知ウィンドウ326を示す)。生体内装置は、送信ピリオド306中のデータフレームの送信と、検知ウィンドウ326中の局限化信号の検知とを同時に行うことができる。
【0044】
各作業サイクルは、その時間からのまたはその時間と相対的に検知ウィンドウの時間特性を測定できる時間である基準時間に関係させることができる。検知ウィンドウ326の時間特性Tw1およびTw2(それぞれ、開始時刻および終了時刻)は、休止ピリオド期間の規定されたタイムピリオドに存在、発生、またはそこにある基準時間と相対的に、例として、基準時間322と相対的に測定できるし(それぞれ、312および314に示す)、または、送信ピリオド期間の規定されたタイムピリオドに存在、発生、またはそこにある基準時間と相対的に、例として、基準時間324と相対的に測定できる(それぞれ、316および318に示す)。他の送信ピリオド期間の検知ウィンドウは、検知ウィンドウ326と同じ方法でスケジュールできる(例えば、それらの時間特性は、適当な基準時間と相対的に測定できる)。例として、送信ピリオド309中の検知ウィンドウ328を規定する時間特性は、基準時間307と相対的に測定できる。
【0045】
図3Bは、別の例示の実施態様に係る検知ウィンドウ342を示す。生体内装置は、作業サイクル304と同様の作業サイクルを作成または規定することができる。作業サイクル304は、生体内装置がデータ、例として、データフレームを送信できる期間である送信ピリオド306を含むことができる。作業サイクル304は、生体内装置がデータの送信を回避することができる期間である休止ピリオド308も含むことができる。
【0046】
休止ピリオド308に一部が重複する検知ウィンドウ342を示す。検知ウィンドウ342の時間特性Tw3およびTw4(それぞれ、開始時刻および終了時刻)は、送信ピリオド期間の規定されたタイムピリオドに存在する、またはそこにある基準時間と相対的に、例として、基準時間352と相対的に測定できるし(それぞれ、334および336に示す)、または、休止ピリオド期間の規定されたタイムピリオドに存在する、またはそこにある基準時間と相対的に、例として、基準時間354と相対的に測定できる(それぞれ、338および346に示す)。他の休止ピリオド期間の検知ウィンドウは、検知ウィンドウ342と同じ方法でスケジュールできる。各作業サイクルは、その時間からのまたはその時間と相対的にそれぞれの検知ウィンドウの時間特性を測定できる時間である基準時間に関係させることができる。
【0047】
図3Cは、例示の実施態様に係る、生体内装置のタイミングユニット300のブロック図を示す。タイミングユニット300は、本明細書に記述するようなタスク、活動、動作または処理を実行できるか、それらの実行を可能にする。また、タイミングユニット11
4によって実行されるか、それに帰する一部または全ての活動および/または処理は、タイミングユニット300によっても実行されるか、それに帰することができる。逆も同じである。タイミングユニット300は、マスタークロック発生器(「MCG」)310、クロックカウンタ320、リセット信号発生器(「RSG」)330、カウントコンパレータ340、メモリ350、および検知ウィンドウ信号(「SWS」)発生器360を含むことができる。「マスタークロック発生器」は、生体内装置のさまざまな回路およびコンポーネントに共通して用いられ、それらの活動、タスクなどを同期することができるクロック信号を生成するパルス発生器を意味する。MCG310は、タイミングユニット300の一体部分でもよいし、タイミングユニット300外部のものでもよい。マスタークロック発生器(MCG)310は、自励発振器でもよいし、それを含んでもよいし、それを用いてもよい。これは、一定周波数fosc、例として、8.1メガヘルツ(MHz)においてクロック信号311を生成できる。クロックカウンタ320は、MCG310が生成したクロックパルスを継続的に計数することによって、経過時間の測定または計算を促進できる。
【0048】
図3Cを、タイミングユニット300に関連する時間ダイアグラムを示す図3Dに関係させてさらに記述する。生体内装置の制御装置(例えば、生体内装置110の制御装置260)は、MCG310を用いて、生体内装置が実施するさまざまなタスクについての時間またはスケジュールを決めることができる。例として、生体内装置の制御装置は、それ単独で、または生体内装置の別のコンポーネントまたはユニットと連動して、MCG310を用いてフレーム信号F(t)を生成することができる(信号F(t)を図3Cの302に示し、さらには図3A図3Bおよび図3Dにも示す)。制御装置は、また、フレーム信号F(t)を用いて、データフレームの送信をスケジュールすることによって、時刻t1と時刻t2との間(すなわち、作業サイクル370の送信ピリオドである送信ピリオド371中)、時刻t3と時刻t4との間(すなわち、作業サイクル370の後に続く作業サイクルの送信ピリオドである送信ピリオド373中)などに送信が行われるようにすることができる。
【0049】
リセット信号発生器(RSG)330は、フレーム信号F(t)の送信ピリオド371、373など、および休止ピリオド372などを利用して、一連のリセットパルス(例えば、リセットパルス381、382、383および384)を含み得るリセット信号R(t)(信号R(t)を332に示す)を作成することができる。RSG330は、リセット信号R(t)またはその一部分(例えば、F(t)のオフからオンへの移行を表すR(t)パルスのみ)を用いて、例として、送信を(再)開始する毎(例えば、時刻t1およびt3)、および/または終了する毎(例えば、時刻t2およびt4)にクロックカウンタ320をリセットできる。換言すれば、リセット信号R(t)は、一種類のみのリセットパルス、例えば、「送信から休止」(すなわち、オンからオフ)への移行のみを表すパルス(例えば、パルス382、384など)、または「休止から送信」(すなわち、オフからオン)への移行のみを表すパルス(例えば、パルス381、383など)を含むことができる。あるいは、リセット信号R(t)は、両方の種類のリセットパルス(例えば、パルス,…381、382、383、384,…)を含むことができる。
【0050】
クロックカウンタ320は、各作業サイクル期間または選択された作業サイクル期間にリセットまたは初期化され得る。RSG330がクロック信号311のパルスを計算するクロックカウンタ320をリセットするたびに、基準時間と重複または一致する時間に、クロックカウンタ320の値を初期値にリセットまたは初期化できる(クロックカウンタ320の初期値は、例として、ゼロでもよいし、ゼロよりも大きい任意の値でもよい)。クロックカウンタ320のパルス計数値は、例として、生体内装置の制御装置がその内部で利用し、これにより、例として、特定の種類のリセットパルスからの経過時間、例として、送信ピリオドから休止ピリオドへの移行を表すリセットパルスからの経過時間を測定
できる。リセット信号R(t)における各リセットパルス、または選択されたリセットパルスは、検知ウィンドウの時間特性を測定できる時間と相対的な基準時間を指し示し得る。
【0051】
メモリ350は、検知ウィンドウの時間特性、例えば、リセットパルスと相対的な検知ウィンドウの開始時刻と等しいか、それを表し得る第一の計数値N_1、および同じリセットパルスと相対的な検知ウィンドウの終了時刻と等しいか、それを表し得る第二の計数値N_2(N_2>N_1)を保持することができる。例として、休止ピリオド372内のタイミング制約によって、検知ウィンドウが時刻Tw5に「開く」または開始し、時刻Tw6に「閉じる」または終了する予定である場合には、指定されたリセットパルス、例として、リセットパルス382から経過した、またはそれと相対的な時間392および394を、計数値N_1およびN_2のそれぞれが表すようにそれらを選ぶことができる。他の作業サイクルにも同じ計数値N_1およびN_2を同様に再利用することができる。
【0052】
カウントコンパレータ340は、クロックカウンタ320の値が計数値N_1およびN_2のいずれかに達するたびに時間表示を出力することができる。検知ウィンドウ信号(SWS)発生器360は、カウントコンパレータ340が出力したこの時間表示を用いて、対応する検知ウィンドウ信号W(t)を作成することができる(信号W(t)を362に示す)。検知ウィンドウ364期間中に、生体内装置の制御装置(例えば、生体内装置110の制御装置260)は、検知モードに移行することができ、この検知モード期間に、検知コイルアセンブリ(SCA)112を有効にするか、作動させて、SCA112の出力および処理を読み出し、対応する局限化データをメモリ(例えば、記憶ユニット240)に一時的に記憶することができる。生体内装置の制御装置は、特定の作業サイクル期間に得られた局限化データを、例として、送信がスケジュールされている次のデータフレームに組み込むことができる。例として、生体内装置の制御装置は、休止ピリオド372中に得られた局限化データを、送信ピリオド373中に送信がスケジュールされているデータフレームに、または一部の他の作業サイクルの送信ピリオド期間に送信がスケジュールされているデータフレームに組み込むことができる。図3Bに示す実施態様(すなわち、検知ウィンドウが休止ピリオドによって規定されたタイムピリオドに存在する、またはそこにある)を、例として、図6図7図8図11Aおよび図11Bに関連して以下にさらに詳しく述べる。これらの図面に関連または関係して記述する類似の原理は、図3Aに示す実施態様にも同様に適用できる。
【0053】
図4は、例示の実施態様に係るタイミング復元ユニット(「TRU」)400のブロック図を示す。タイミング復元ユニット(TRU)400は、マスタークロックおよびリセット信号復元(「MCRR」)ユニット410、パルスカウンタ440、カウントコンパレータ450、メモリ460、および検知ウィンドウ信号(SWS)発生器470を含むことができる。MCRRユニット410は、クロック復元モジュール(「CRM」)420および送信終了(「EOT」)検出器430を含むことができる。データ記録装置(例えば、データ記録装置120)は、生体内装置からのデータフレーム402を受信できる。データフレーム402は、サフィックスデータビットを含むことができる。
【0054】
タイミング復元ユニット(TRU)122に関連して説明したように、データフレームのサフィックスデータを用いて、データフレームの送信終了(EOT)時刻を指し示すことができる。加えて、サフィックスデータは、その組合せ(例えば、…,1,0,1,0,1,0,…)によって、データ記録装置がそれを用いて動作するクロックパルスであって、生体内装置が最初に作成し、用いた純粋クロックパルスの復元が可能になるデータビットを含有することができる。CRM420は、サフィックスデータのデータビット、または任意の他のデータビットを用いて、例として、図3Cのマスタークロック発生器(MCG)310と同一または同様のマスタークロック発生器が生成した、生体内装置のマス
タークロック信号を復元することができる。CRM420は、位相ロックループ(「PLL」)を含むことができる。PLLは、その周波数がデータビットに基づいて確定されるか、データビットを用いて周波数が調整され得るクロック信号を出力することができる。PLLの調整は、(例えば、各データフレーム内のデータビットを用いて)継続的に実行してもよいし、時々実行してもよい(例えば、k個の(k=1,2,3,4,…)データフレームに1回)。EOT検出器430は、サフィックスデータビットを用いてEOT時刻を特定し、EOT時刻に対応するリセット信号R’(t)332’を作成することができる。EOT検出器430が検出したEOT時刻が生体内装置におけるEOT時刻に合致するため、リセット信号R’(t)332’は、図3Cおよび図3Dのリセット信号R(t)332を復元したバージョンでもよい。一例として、図4のリセットパルス382’は、図3Dのリセットパルス382を復元したバージョンである。
【0055】
パルスカウンタ440、カウントコンパレータ450、および検知ウィンドウ信号(SWS)発生器470は、それぞれ、図3Cのクロックカウンタ320、カウントコンパレータ340、およびSWS発生器360と同じ様に機能できる。メモリ460が記憶し、カウントコンパレータ450が用いることができる値N_3およびN_4は、それぞれ、図3Cのメモリ350が記憶し、カウントコンパレータ340が用いることができる値N_1およびN_2と同一でもよい。値N_3およびN_4を用いることによって、カウントコンパレータ450は、パルスカウンタ440の値が値N_3およびN_4のいずれかに達するたびに時間表示を出力することができる。検知ウィンドウ信号(SWS)発生器470は、カウントコンパレータ450が出力したこの時間表示を用いて、対応する検知ウィンドウ信号W’(t)を作成することができる(信号W’(t)を362’に示す)。検知ウィンドウ信号W’(t)は、検知ウィンドウ信号W(t)を復元または再生したバージョンである(信号W(t)を図3D、および図3Cの362に示す)。さまざまな理由のために(例えば、待ち時間など)、復元した検知ウィンドウ信号W’(t)は、例として、図8に示し、以下に記述するように、検知ウィンドウ信号W(t)よりも時間的に遅れることがある。しかしながら、N_3およびN_4の値は、時間の遅延に適応する(例えば、許容範囲内の、処理可能な、または無視できる値に時間の遅延を最小限にする)ように(例えば、計算によりまたは経験的に)設定または調節することができる。
【0056】
図5は、例示の実施態様に係る、生体内装置と局限化信号生成システムとを同期するための方法を示す。ステップ510において、生体内装置(例えば、生体内装置110)が作動し、例として、図3Dの作業サイクル370と同様の作業サイクルを実施、生成または開始することができる。作業サイクルは、生体内装置がデータフレーム送信できるタイムピリオドを有することができる。ステップ520において、データ記録装置(例えば、データ記録装置120)は、生体内装置が送信したデータフレームを受信できる。ステップ530において、生体内装置がその動作を同期するために最初に用い得るマスタークロックのパルスを(例えば、MCRR410が)復元することによって、図1のSSU124と同様の同期信号ユニットによる同期信号の生成または作成を促進する。
【0057】
ステップ540において、同期信号によって指定、指示または示された時間および継続期間に、LSS130と同様の局限化信号源(LSS)により局限化信号が生成できる。先に論じたように、例として、SWS発生器470が生成および出力した同期信号(例えば、W’(t))、および生体内装置が用いる検知ウィンドウ信号W(t)は、共通の時間「源」または時間表示器から得ることができる(例えば、「送信から休止」への移行)。それ故、ステップ550において、生体内装置は、検知コイルアセンブリ(SCA)112を作動させて、同期信号によって指定、指示または示されたのと実質的に同じ時間および実質的に同じピリオドに局限化信号を検知できる。ステップ560において、生体内装置は、検知した局限化信号(例えば、例として、SCA112に誘導されたEMF信号)を前処理し、対応する局限化データを一時的に記憶し、次のもしくはその後の作業サイ
クルの送信ピリオド期間、または一部の他の作業サイクルの送信ピリオド期間に局限化データを(例えば、データ記録装置に)送信できる。作業サイクルの生成および送信は、ステップ510、およびステップ520〜560が各作業サイクルまたは選択された作業サイクルの間中繰り返すことができるように、可能な限り長く、または必要な限り長く続くことができる。
【0058】
別の例示の実施態様に係る、生体内装置と局限化信号生成システムとを同期するための方法は、生体内装置が局限化信号を検知できる期間である検知ウィンドウを規定することと、生体内装置からデータを断続的に送信することと、生体内装置外部の受信機(例えば、データ記録装置)が、生体内装置が送信したデータ(例えば、データフレーム)から検知ウィンドウを復元することと、復元した検知ウィンドウに基づいて、検知ウィンドウに信号を送るための同期信号を受信機が作成することと、同期信号を局限化信号源(LSS)に転送することと、局限化信号源が局限化信号を生成し、検知ウィンドウ期間に生体内装置がそれを検知することと、を含むことができる。データフレームとして、またはその形で送信されるあらゆるデータを、断続的に送信されるデータとみなすことができる。例として、画像データは、画像フレームを利用して送信されるため、断続的に送信されるデータとみなすことができる。
【0059】
図6は、例示の実施態様に係る、生体内装置の内部で用いられるタイミングチャート600を示す。グラフ610はマスタークロック(MSCLK)信号である。MSCLK信号を生体内装置の内部で用いることによって、生体内装置が実行する活動を同期できる。グラフ620は、MSCLK信号610に基づいて時間を決められた主信号である。換言すれば、MSCLK信号610によって、622および624に示すような論理値「1」すなわち主信号620の「高」状態、および626に示すような論理値「0」すなわち主信号620の「低」状態のタイミングを取ることが可能になる。MSCLK信号610は、図3Cのマスタークロック発生器(MCG)310と同様のタイミングユニットが生成できる。
【0060】
主信号620の高状態(例えば、高状態622および624)の継続期間は、前述の送信ピリオドに従うように設定できる(例えば、図3Dの送信ピリオド371および373に関連させて設定できる)。主信号620の低状態(例えば、低状態626)の継続期間は、前述の休止ピリオドに従うように設定できる(例えば、図3Dの休止ピリオド372に関連させて設定できる)。例示の作業サイクルであるタイムサイクルTCYCLE628は、休止ピリオド626および送信ピリオド624を含む。
【0061】
マスタークロック発生器は、通常動作する(例えば、ほぼメガヘルツ程度の)比較的高い周波数に起因して、電気信号に電気ノイズを与える傾向があり、その結果、信号対雑音(S/N)比を低下させることがある。それ故、必要無いときにクロック発生器の出力を無効にするか、休止ピリオド(例えば、休止ピリオド626)内の限られたタイムピリオド期間にその使用を制限することによって、この問題を軽減することができる。クロック発生器の出力の無効、またはその使用の制限は、クロック発生器がトラックタイムを維持するためにクロックパルスをなおも作成するが、これらのパルスが他のコンポーネントの「クロック」には用いられない(分配されない)ことを意味する場合がある。それ故、クロック発生器の出力を一時的に無効にする(または、その使用を制限する)ことにより、生体内装置の受信機の受信感度を増大または改善できる。それ故、データ記録装置からのコマンドおよび/またはデータを受信するために、クロック発生器の使用制限が生体内装置によって有益に利用される。例として、MSCLK信号610を生成するクロック発生器の出力を、休止ピリオド626中のうちのタイムピリオド612の間無効にすることにより、データ記録装置からのコマンドおよび/またはデータの受信特性を改善し、通例、生体内装置における電気ノイズを低減することができる。
【0062】
グラフ630は、生体内装置の制御装置に送られる信号(「DOWNLINK」)であり、生体内装置がデータ記録装置からのコマンドおよび/またはデータを受信できる期間のうちの、各休止ピリオドまたは選択された休止ピリオドに割り当てられたタイムスロットまたは「ダウンリンク」ピリオド(例えば、選択された休止ピリオド626内のダウンリンクピリオド632)に送ることができる。グラフ640は、生体内装置の制御装置に送られるウィンドウ信号であり、生体内装置が、例として、ダウンリンクピリオド632中にデータ記録装置から受信し得るコマンドおよび/またはデータを処理できる期間であるタイムスロットに送ることができる。データ記録装置は、生体内装置にコマンドおよび/またはデータを時々送信することができる。生体内装置は、データ記録装置が送信したコマンドおよび/またはデータを送信時点で受信可能にするための、ダウンリンクピリオド632と同様のダウンリンクピリオドを取っておくことができる。グラフ650は、図3Dの検知ウィンドウ信号(SWS)364と同様の信号(「SENSING」)である。検知信号650は、生体内装置の制御装置に送られる信号であり、生体内装置が、(例えば、局限化信号源(LSS)130からの)局限化信号の受信、局限化信号の処理、および対応する局限化データの記憶ユニット(例えば、記憶ユニット240)への記憶のために用意しておくことができる期間であるタイムスロット(例えば、検知ウィンドウ)期間に送ることができる。グラフ660は、生体内装置の制御装置に送られるウィンドウ信号であり、生体内装置が、例として、ウィンドウ662期間に照明光源(例えば、光源または照明光源214)および撮像装置(例えば、撮像装置212)を作動させて、関連する処理(例えば、画像の取得および処理、画像データの記憶など)を実施することによって画像を取得できる期間であるタイムスロット(例えば、撮像ウィンドウ)期間に送ることができる。グラフ670は、図3Bおよび図3Dのフレーム信号F(t)と同様のウィンドウ信号を表す。信号670は、生体内装置の制御装置に送られる信号であり、生体内装置が送信機(例えば、送信機250)を作動させて、データフレーム(例えば、画像フレーム)を送信できる期間であるタイムスロット(例えば、送信ピリオド)期間に送ることができる。データフレームは、画像データ、局限化データ、プレフィックスデータビット、サフィックスデータビット、および他の種類のデータの任意の組合せを含むことができる。
【0063】
ダウンリンクパルス634(および、他の同等のパルス)の時間特性、例えば、パルス634の開始時刻T1および終了時刻T2の確定は、(予め定められた基準時間と相対的に測定または計算された)時刻T1およびT2に対応するか、それを表す計数値と置き換えられる計数値N_1およびN_2を利用して、タイミングユニット300と同様のタイミングユニットを用いて行うことができる。パルスまたはウィンドウ642(および、同等のパルスまたはウィンドウ)、パルスまたはウィンドウ652(および、同等のパルスまたはウィンドウ)、パルスまたはウィンドウ662(および、同等のパルスまたはウィンドウ)、およびパルスまたはウィンドウ672(および、同等のパルスまたはウィンドウ)の時間は、パルスまたはウィンドウ634と同様に、対応する計数値N_i,N_jを用いて決めることができる。
【0064】
図7は、例示の実施態様に係る、データ記録装置がその内部で用いるタイミングチャート700を示す。グラフ710は、図6の主信号620を再生したバージョンである。検知ウィンドウ712は、図3Bの検知ウィンドウ342と機能的に類似するように、時刻Tw3で開始し、時刻Tw4で終了し、図6の検知ウィンドウ652にも類似する。(時刻702における)下への移行714を利用して、カウンタのリセット、および別の計数区間のトリガを行い、検知ウィンドウ712の境界を確定することができる。
【0065】
一実施態様では、生体内装置の位置は、X,Y,Z座標系を利用して局限化システムによって確定される。局限化信号源(例えば、LSS130)は、3個の電磁信号を送信す
る。第一の信号は、X軸に関係するか、それに対応し、本明細書ではそのような信号を「X信号」と呼ぶ。第二の信号は、Y軸に関係するか、それに対応し、本明細書ではそのような信号を「Y信号」と呼ぶ。第三の信号は、Z軸に関係するか、それに対応し、本明細書ではそのような信号を「Z信号」と呼ぶ。X信号、Y信号およびZ信号は、例として、それらが生体内装置によって正確に解釈されるように一つの信号として一度に送信できる。局限化信号を検知および処理するために割り当てられたタイムスロット712全体を、3個の検知サブウィンドウ724、734および744に区切ることができる。各検知サブウィンドウに特定の局限化信号を割り当てることができる。例として、X信号を検知するために検知サブウィンドウ724を割り当てることができ、Y信号を検知するために検知サブウィンドウ734を割り当てることができ、Z信号を検知するために検知サブウィンドウ744を割り当てることができる。局限化信号源(LSS)は、X信号、Y信号およびZ信号を、3個の別個の同期信号720、730および740として送信することができる。同期信号720、730および740の時間特性は、例として、基準時刻702からまたはそれと相対的に測定することができる。一つの同期信号を個々の同期信号720,730,740の代わりに用いることができ、そのような同期信号は、個々の同期信号(その重ね合わせ)を具体化することができる。
【0066】
通例、この文書内の検知ウィンドウに関する説明は、一部の実施態様では各検知サブウィンドウに応用できる。用語「検知サブウィンドウ」は、本明細書において単に便宜上用いられる。検知サブウィンドウの時間特性の測定は、「より大きい」検知ウィンドウの時間特性の測定に用いられるのと同じクロックパルスを、検知ウィンドウの時間特性の測定に用いられるのと同じ時間基準と相対的に計数することによって行うことができる。「時間特性」は、タイムユニット(例えば、秒単位、例えば、2ミリ秒)で、または、暗示的に、クロックパルス数またはパルス計数(例えば、580パルス)として明確に表現、測定または計数することができる。基準時間から経過した測定時間は、カウンタの基準値、初期値、または計数値と相対的なクロックパルス計数と等しい。検知ウィンドウ期間(または、検知サブウィンドウ期間)に行われる電磁局限化信号の検知が、検知ウィンドウ(または、検知サブウィンドウ)と一致するタイムピリオドに行われるものと同様であることをここに述べる。
【0067】
生体内装置は、時刻TxにX信号の検知を開始し、パルス722の継続期間中検知することができ、サブウィンドウ724の残りの時間726を利用して検知したX信号の処理、および対応する局限化データの記憶ユニットへの記憶を行うことができる。同様に、生体内装置は、時刻TyにY信号の検知を開始し、パルス732の継続期間中検知することができ、サブウィンドウ734の残りの時間736を利用して検知したY信号の処理、および対応する局限化データの記憶ユニットへの記憶を行うことができる。同様に、生体内装置は、時刻TzにZ信号の検知を開始し、パルス742の継続期間中検知することができ、サブウィンドウ744の残りの時間746を利用して検知したZ信号の処理、および対応する局限化データの記憶ユニットへの記憶を行うことができる。パルス722、732および742の上への移行(それぞれ、時刻Tx、TyおよびTzに示す、またはそれらに対応する)、および各検知サブウィンドウの下への移行(または、継続期間)の確定は、例として、対応するパルス計数値と、検知サブウィンドウを規定する時間特性とを比較することによって行うことができる。
【0068】
図8は、例示の実施態様に係る、局限化信号と指定時間に結果として検知された(EMF)信号とを示す図である。信号810は、生体内装置(例えば、生体内装置110)内で生成された例示の主信号である。主信号810が検知ウィンドウ812に関係している期間に、(例えば、LSS130が)電磁局限化信号を生成および送信し、同時に、生体内装置の一つ以上の検知コイル(例えば、SCA112)がその信号を検知することができる。
【0069】
信号820(再生した主信号)は、例として、データ記録装置(例えば、データ記録装置120)が、例として、データビット、またはデータフレームに組み込まれた複数のデータビット(例えば、サフィックスデータまたは任意の他のデータビット群)を用いて復元した信号である。信号の復元に用いるデータビットは、復元する信号が形状および時間的なタイミングに関して可能な限り主信号810に似るように選ぶことができる。検知ウィンドウ(例えば、検知ウィンドウ822)も主信号820に関係する。さまざまな要因(例えば、待ち時間など)に起因して、主信号820(復元した主信号)は、主信号810(主信号810は生体内装置の「純粋」主信号である)よりも時間的に遅れることがある。信号810と信号820との間の例示の時間のずれΔTを830に示す。時間のずれ830の結果として、検知ウィンドウ822も検知ウィンドウ812よりも時間的に遅れることがある。一例として、検知ウィンドウ822が時刻t1に開始するのに対して、検知ウィンドウ812は時刻t0に開始する。ここでは、t1−t0=ΔT(または、t1−t0≒ΔT)である。この実施例を続けるために、生体内装置は時刻t0に(局限化信号を検知する)検知モードに移行し、主信号820に基づいて局限化信号を送信するシステムは、時刻t1にのみ局限化信号の送信を開始できる。しかしながら、この差ΔTは短い時間(例えば、ほぼナノ秒(nSec)程度、例えば、数ナノ秒)であるため、電磁信号の検知処理、それ故、その結果にほとんどまたは全く影響を与えない。生体内装置は、適当なパルス計数値を加工(例えば、調節)することによって、時間のずれΔTを低減(すなわち、検知ウィンドウ812を微調整するか、検知ウィンドウ822に調節または順応させる、例えば、検知ウィンドウ812を(時間の遅い)右側に「移動する」ことによって、検知ウィンドウ822に一致または重複させる)、または補正することができる。クロック信号のパルスを調節した数を表すデータは、(例えば、データ記録装置から)生体内装置に送る(送信、さもなければそれと通信)、または(例えば、生体内装置から)データ記録装置に送ることができる。
【0070】
局限化信号源(例えば、LSS130)は、短いバーストにおいて局限化信号を送信できる。例として、特定の作業サイクル期間に、X軸に関係する信号バーストを送信し、次に、Y軸に関係する信号バーストを送信し、その次に、Z軸に関係する信号バーストを送信できる。次に、局限化信号源は、各作業サイクルまたは選択された作業サイクル期間に信号バーストのシーケンスを繰り返すことができる。一例として、電磁局限化信号バースト842は、X軸に関係し、例として、図7のパルス722と同様のパルスによって設定または管理されるピリオドに、(時刻t1の開始時に)最初に送信することができる。電磁局限化信号バースト844は、Y軸に関係し、例として、図7のパルス732と同様のパルスによって設定または管理されるピリオドの開始時に、二番目に送信することができる。電磁局限化信号バースト846は、Z軸に関係し、例として、図7のパルス742と同様のパルスによって設定または管理されるピリオドの開始時に、三番目に送信することができる。一例として、局限化信号バースト842、844および846の各々は、図8に示すような4個のサイクルを含んでもよいし、他の数のサイクル(例えば、3個以下のサイクル、または5個以上のサイクル)を含んでもよい。
【0071】
時刻t0または時刻t0後の短時間後(例えば、t1)において、生体内装置は、電磁局限化信号バースト842の検知を開始することができる。局限化信号バースト842によって生体内装置の検知コイルに誘導された結果生じた起電力(EMF)信号を852に示す。局限化信号バースト842が終了した直後に、生体内装置は、検知した局限化信号を処理し、その後、次のバースト(電磁局限化信号バースト844)の検知を開始できる。局限化信号バースト844によって生体内装置の検知コイルに誘導された結果生じた起電力(EMF)信号を854に示す。同様に、局限化信号バースト844が終了した直後に、生体内装置は、検知した局限化信号を処理し、その後、電磁局限化信号846の検知を開始できる。局限化信号バースト846によって生体内装置の検知コイルに誘導された
結果生じた起電力(EMF)信号を856に示す。生体内装置は、360度回転、傾斜および転回し得るため、誘導されたEMF信号は、関連する検知コイルの特定の方向、配列または向きに適した特定の位相と、検知コイルの逆の方向、配列または向きに適した逆位相とを有することができる。この理由のため、図8に、局限化信号バースト842、844および846ごとに、2つの電位誘導されたEMF信号を示す。
【0072】
実際には、一つのEMF信号のみを、生体内装置の検知コイルアセンブリ(SCA)の検知コイルに一度に誘導することができる。生体内装置が用いる検知コイルアセンブリ(SCA)がn個(n>1)の検知コイルを含む場合には、各局限化信号は、n個の検知コイルのうちの一つ以上にEMF信号を誘導できる。例として、局限化信号が3個(例えば、局限化信号842、844および846)存在し、n=3である(SCAが3個の好ましくは互いに直交する検知コイルを含む)場合には、その結果、検知ウィンドウ812の全体時間に、最大9個のEMF信号をSCAに誘導することができる。3個のEMF信号を、第一の検知サブウィンドウ期間に局限化信号842によって3個の検知コイルに同時に誘導することができる。3個のEMF信号を、第二の検知サブウィンドウ期間に局限化信号844によって3個の検知コイルに同時に誘導することができる。3個のEMF信号を、第三の検知サブウィンドウ期間に局限化信号846によって3個の検知コイルに同時に誘導することができる。例として、9個の生のEMF信号、例えば、生のEMF信号852、854および856を、各検知ウィンドウ期間に生体内装置のSCAの検知コイルに誘導することができる。つまり、X軸に関してEMFx1、EMFx2およびEMFx3、Y軸に関してEMFy1、EMFy2およびEMFy3、ならびに、Z軸に関してEMFz1、EMFz2およびEMFz3を誘導できる。「EMFxi」、「EMFyi」および「EMFzi」(i=1,2,3)は、それぞれ、X軸、Y軸およびZ軸のそれぞれに関係する、局限化信号によってSCAの検知コイルに誘導されるEMF信号を意味する。同じ検知サブウィンドウ期間に3個の検知コイルに誘導された例示のEMF信号を図9に示し、以下に記述する(局限化データの生成に用いる局限化信号は、必ずしも、例として、842、844および846に示すような正弦曲線でなくてもよく、他の形状でもよい。例として、局限化信号を作り上げる信号サイクルは、略三角形状である)。
【0073】
局限化信号の各バーストはM個のサイクルを含むことができる。ここで、Mは1以上の値である。一例として、局限化信号バースト842、844および846の各々は、4個のサイクルを含む。この例ではM=4である。各信号バーストにおいて、例として、3個の生のEMF信号を(例えば、SCA112に)誘導できる。生体内装置の座標、方向または向きの正確な推定を可能にするために、生体内装置の座標、方向または向きごとに少なくとも1つのサイクルを検知コイルから読み出す必要がある。しかしながら、座標、方向または向きごとに一つのサイクルの読み出しでは十分ではない場合がある。通例、Mがより大きく、誘導されたEMF信号の読み出しの信頼性がより高くなると、それ故、それらの解釈がより正確となる。しかしながら、本明細書に論述するように、検知ウィンドウは厳しいタイミング制約を受ける場合があり、過度に多いサイクルを含むEMF局限化信号を使用することにより、検知ウィンドウまたは検知サブウィンドウの許容限度を超えるサイクルが一つ以上生じることがある。換言すれば、検知ウィンドウまたは検知サブウィンドウを、サイクルの最大数Mmaxに適応させることができる。前述の問題は、それらの周波数fLOCを増大し、局限化信号のサイクルを短縮する(例えば、Mmaxを増大する)ことによって軽減できる。それ故、局限化信号の周波数(fLOC)、各局限化信号バーストが含むことが可能な最大サイクル数(Mmax)と、用いる局限化信号の数(例えば、X,Y,Z座標系に関連する3個の局限化信号)とがトレードオフされる。局限化信号バーストに含まれるサイクル数(M)は、画像取得速度、すなわちFPS値にも応じて決まり、それに従い調節可能である。通例、画像取得速度がより速くなると、検知ウィンドウに割り当てることができる時間がより短くなり、それ故、各信号バーストにおける許容可能なサイクル数もより少なくなる。例として、検知ウィンドウの時間幅(継続期
間)が、例として、5ミリ秒であり、局限化信号の周波数が、例として、5キロヘルツ(KHz)である場合には、その結果、検知ウィンドウは、理論上は、25サイクル(M=25)に適応可能である。各EMF信号の処理を局限化信号のバースト間で行うことができるため、実際に使用可能なサイクル数はより少なくなり得る。例として、実際に使用可能なサイクル数は図8に示すように12でもよい。この例では、3個の例示の局限化信号バーストの各々が4個のサイクルを含む。
【0074】
図9は、3個の検知コイルを含む検知コイルアセンブリ(SCA)に(例えば、同じ局限化信号バーストによって)同時に誘導された例示の3個のEMF信号910、920および930を示す。説明のために、EMF信号910、920および930を順次下へ1本ずつグラフに示す。これらの最高最低振幅970は同じである。しかしながら、検知コイルの空間的定位が異なる(例えば、それらが互いに直交する)場合には、たとえ複数の検知コイルが同じ局限化信号を受けるまたはそれに向けられる場合でさえも、各検知コイルは、通例、互いに異なる最高最低振幅を有するEMF信号を出力できる。
【0075】
上に説明したように、X軸に関する一つの局限化信号を生体内装置の外側で生成し、生体内装置の検知コイルアセンブリ(SCA)が検知し、Y軸に関する別の局限化信号を同様に生成および検知し、Z軸に関する別の局限化信号を同様に生成および検知することができる。換言すれば、X,Y,Z座標における生体内装置の検出には、局限化信号源(LSS)130によって3個の局限化信号、X座標に1個、Y座標に別の1個、およびZ座標にさらに別の1個を生成する必要が生じ得る。特定の局限化信号が生成されるときは常に、LSS130と相対的なSCA112の検知コイルの向きに応じて、1個、2個または3個のEMF信号を誘導できる。つまり、一つのEMF信号をX軸に関係する検知コイルに、別のEMF信号をY軸に関係する検知コイルに、別のもう一つのEMF信号をZ軸に関係する検知コイルに誘導できる。一例として、EMF信号910、920および930は、同じ局限化信号によって3個の検知コイルに誘導されると想定される。例として、生体内装置のX座標をEMF信号910、920および930から推定できる場合には、EMF信号910、920および930(または、同様のEMF信号)を、X軸に関係する局限化信号によって誘導できる。EMF信号910、920および930(または、同様のEMF信号)がY軸に関係する局限化信号によって誘導される場合には、その結果、誘導されたEMF信号によって生体内装置のY座標を確定することが可能になる。EMF信号910、920および930(または、同様のEMF信号)がZ軸に関係する局限化信号によって誘導される場合には、その結果、誘導されたEMF信号によって生体内装置のZ座標を確定することが可能になる。換言すれば、一組の3個(または、他の数)のEMF信号が、生体内装置の特定の座標(または、向き)を確定または推定するための基礎となる。(例示の一組のEMF信号を構成する)EMF信号910、920および930によって、生体内装置の一座標の確定が可能になり、別の一組の3個(または、他の数)のEMF信号などが、生体内装置の別の座標(または、向き)を確定または推定するための基礎となる。
【0076】
EMF信号910、920および930の最高最低振幅は、プロセッサまたは制御装置(例として、生体内装置110の制御装置260)によって確定することができる。そして、これらの振幅から、例として、適切な一組の電圧座標変換式または表を用いることによって、(例えば、生体内装置によって、または外部から)適当な座標(X座標、Y座標またはZ座標)を計算または推定することができる。生体内装置は、各EMF信号の少なくとも一部分をサンプリングし、そのサンプルを処理することによって、EMF信号910、920および930の最高最低振幅を確定できる。次に、生体内装置は、サンプルしたEMF信号ごとの対応する検知データを、記憶装置に記憶することができる。生体内装置は、例として、検知コイルごとに個々のサンプリング回路またはサンプラを割り当てるか、共通のサンプラを用いることによって、EMF信号910、920および930の各
々をサンプルすることができる。サンプラは、EMP信号を類推的にサンプリングするためのサンプルホールド(S&H)回路と、アナログサンプル値をデジタルデータに変換するためのアナログデジタルコンバータ(ADC)とを少なくとも含むことができる。サンプラはまた、S&H回路がEMF信号をサンプルする前にそれを増幅するためのプリアンプも含むことができる。
【0077】
一実施態様では、EMF信号910、920および930は、共通のサンプラおよびゼロ値から開始される局限化信号を用いてサンプルされ、それらの前半部は正である。局限化信号の周波数fLOC、それ故波長(例えば、波長λ940)が既知であるため、EMF信号の正のピークまたは頂点が(例えば、カウントコンパレータ340を用いて)時刻Tcに存在すると予期することができる。それ故、生体内装置は、サンプリング処理を、時刻Tcの少し前の時刻、例として、時刻Tsに開始し、時刻Tcの少し後の時刻、例として、時刻Ttに終了するようにスケジュールできる。(例えば、960のTSAMPLEに示す)適切なサンプリング時間を選択することによって、例として、EMF信号910の正の半分を4回サンプリングし、例えば、補間法によって頂点、例えば、頂点980を見つけ出し、EMF信号910の負の半分を4回サンプリングし、例えば、補間法によって最低点、例えば、点982を見つけ出すことが可能になる。
【0078】
同様に、サンプリング時間960TSAMPLEに、例として、EMF信号920および930の正の半分を(それぞれの頂点を検出または推定するために)4回サンプリングし、EMF信号920および930の負の半分を(それぞれの最低点を検出または推定するために)4回サンプリングすることも可能である。同じEMF信号に関係する「正の」サンプルの各群、および同じEMF信号に関係する「負の」サンプルの各群に、補間処理を行うことによって、それぞれの場合に応じた適当な頂点および最低点を推定または確定することができる。例として、正のサンプル群934によってEMF信号930の頂点936の確定が可能になり、負のサンプル群992によって最低点(例えば、点990)の確定が可能になる。
【0079】
サンプルする点は頂点(例えば、頂点936)でもよいし、最低点でもよい。サンプル点がこれらのいずれでもない場合には、頂点または最低点を、適当なサンプル群によって補間することができる(例えば、頂点980および最低点990を、適当なサンプル群によって補間することができる)。各EMF信号の頂点および最低点を知ることによって、その最高最低振幅(例えば、最高最低振幅970)の計算が可能になる。EMF信号をサンプルする順序は、EMF信号910を最初に(例えば、点912において)サンプルし、次に、EMF信号920を二番目に(例えば、点922において)サンプルし、次に、EMF信号930を三番目に(例えば、点932において)サンプルし、再度EMF信号910を(例えば、点914において)サンプルするといった「循環」する方法でもよい。
【0080】
生体内装置110の制御装置260は、各EMF信号の各サイクルをサンプルし、例として、EMF信号ごとの平均の最高最低振幅(および、作業サイクルまたは検知ウィンドウごとの全部で9個の平均振幅)を計算し、そして(例として)休止ピリオド期間に9個の平均の最高最低振幅に対応するか、それを表す生の検知データ(生の局限化データ)を記憶することができる。制御装置260は、生の検知または局限化データをデータフレームに組み込み、休止ピリオドの後に続く送信ピリオドの一つの期間に、データフレームを、例として、データ記録装置120に送信することができる。データ記録装置120のプロセッサ290は、9個の平均の最高最低振幅に対応するか、それを表す受信した生の検知または局限化データを処理することによって、生体内装置のX,Y,Z座標を推定できる。あるいは、データ記録装置120は、生の検知または局限化データを、分析のための別のシステムに転送することができる。
【0081】
あるいは、制御装置260は、EMF信号を処理することによって、例として、生体内装置のX−Y−Z座標および/または向きを推定することができる。制御装置260は、例として、生体内装置が休止ピリオドにある間に、生体内装置のX,Y,Z座標(および、任意で生体内装置の向き)を明確に表す局限化データを記憶し、そのデータをデータフレームに組み込むことができる。制御装置260は、データフレームを、送信ピリオド期間に、例として、データ記録装置120に送信できる。生体内装置のX,Y,Z座標(および、任意で生体内装置の向き)を明確にまたは既に表しているデータをデータ記録装置に送信することによって、データ記録装置または別のシステムがこれらのパラメータを推定する必要性を除去できる。
【0082】
図10は、別の例示の実施態様に従い構成された生体内装置1000を示す。生体内装置1000は、例として、SCA112、タイミングユニット114、撮像装置212、光源214、フレーム発生器220、制御装置260、記憶ユニット240、および図2に示す他のコンポーネント(例えば、トランシーバ250)に加えてFPSルックアップテーブル(「FLT」)1010を含むことができる。FLT1010は、用いる画像取得速度に従い、検知ウィンドウおよび/または検知サブウィンドウの調節を促進できる。
【0083】
生体内装置は、画像取得速度、または生体内装置が画像をデータ記録装置に転送する速度(この速度は、1秒当たりのフレーム数(FPS)として測定され、そのように称される)を変更することが可能である。画像取得速度の変更は、例として、胃腸系内の生体内装置の位置、撮像する被写体、および/または胃腸系と相対的な生体内装置の移動などに基づいて行われる。画像取得速度の変更には検知ウィンドウの変更が必要となる。換言すれば、検知ウィンドウの時間特性を、画像取得速度またはFPSの変化に適応するように変更しなければならない場合がある(例えば、ウィンドウを移動し、その時間幅または継続期間を変更する必要が生じることがある)。制御装置260は、例として、現在のFPS値を別の値に変更するためのコマンド1020を(例えば、データ記録装置から、例えば、ダウンリンクウィンドウ634期間に)受信できる。例として、制御装置260は、FPS速度を4FPSから8FPSに、または2FPSから8FPSなどに変更するためのコマンド1020を受信できる。制御装置260は、例として、予め定められた限度に達するか、指定された値域内またはそれを超えた物理的パラメータ(例えば、pH、温度、圧力、移動など)に基づいてFPS速度を独立して変更できる。
【0084】
ここで再度図6を参照するように、FPS速度を増大する場合には、検知ウィンドウ652は、左側(時間軸における左側、例えば、時間的に前)に移動し、例として、パルスまたはウィンドウ642および662を妨げないように、時間的に狭くなる(継続期間を短縮する)必要が生じ得る。検知ウィンドウおよび/または検知サブウィンドウの時間特性は、特定の検知ウィンドウまたは特定の検知ウィンドウの組、および関連する検知サブウィンドウが特定のFPS値に関係し得るように、種々のFPS値に応じて予め定めることができる。
【0085】
FLT1010は、FPS値のリストおよび計数値のペアのリスト(例えば、ペア[N_p11,N_p21];[N_p12,N_p22];[N_p13,N_23];,…,など)として、FPSごとのペアを含有することができる。計数値の各ペアは、種々の検知ウィンドウまたは検知サブウィンドウのタイミング特性を一意的に表すことができる。「種々の検知ウィンドウ」および「種々の検知サブウィンドウ」は、新規のFPS速度に適応するように時間的に「移動」、調節または順応させた検知ウィンドウおよび検知サブウィンドウ、および移動、調節または順応させた検知ウィンドウまたは検知サブウィンドウに対応、それを表すまたは規定する時間特性に順応させた検知ウィンドウおよび検知サブウィンドウも指す。3個(または、他の数)の検知サブウィンドウを追加的または
代替的に用いる場合には、FLT1010は、FPS値ごとに2以上の計数値のペア(例えば、3ペアの計数値、4ペアの計数値など)を含むことができる。それ故、各FPS値は、一組の計数値のペアを指すか、それに関連または関係する値でもよい。一組の計数値のペアは、例として、検知ウィンドウおよび/または一つ以上の検知サブウィンドウに関連する計数値のペアを含むことができる。FLT1010は、例として、記憶ユニット240に記憶することができる。生体内装置が、例として、データ記録装置からコマンド(例えば、コマンド1020)を受信してPLT1010にリストされていないFPS速度を用いるか、それに移行する場合には、生体内装置(例えば、制御装置260)は、FLT1010にリストされているFPS値および計数値のペアから検知ウィンドウの時間特性または計数値を補間することができる。
【0086】
図11Aおよび図11Bは、図10の生体内装置の検知ウィンドウの順応に関係するタイミングチャートを示す。図11Aは、FPS_1(例えば、FPS_1=1秒当たり4フレーム)と等しいFPS値に適した生体内装置の作業サイクルを示す。作業サイクルは、休止ピリオド1110および送信ピリオド1120を含む。図11Aはまた、それぞれが特定の開始時刻Tsおよび終了時刻Ttを表す例示の計数値のペアNs1およびNs2を有する例示の検知ウィンドウ1130も示す。図10に関連して論述したように、計数値は、FPS値ごとに選択または確定することができる。一実施態様では、計数値Ns1およびNs2は、FPS_1(例えば、FPS_1=1秒当たり4フレーム)と等しいFPS値に適するように選択または確定される。検知ウィンドウの時間特性1130は、図11Bに説明し、以下に記述するように、一定でもよいし、例として、生体内装置がデータ(例えば、画像データ)を送信する速度(FPS)に応じて調節または変化させてもよい。
【0087】
図11Bは、FPS_1よりも大きいFPS_2(例えば、FPS_2=1秒当たり8フレーム)と等しいFPS値に適した生体内装置の作業サイクルを示す。この変化に応じて、休止ピリオド1140が休止ピリオド1110よりも短い(送信ピリオドは、必ずしもFPS値に応じて決まるものではないため(他の要因、例えば、データの圧縮、データ量に応じて決まることもある)、図11Aと同じ送信ピリオド1120を変更せずに図11Bに示す)。一例として、図11Bに、調節した作業サイクル(調節した作業サイクルを1142に示す)に従い、図11Aの検知ウィンドウ1130を調節した検知ウィンドウを示す。この調節では、左側、例えば、時間のより早いほうに「移動」させる(移動させた検知ウィンドウを1130’に示す)。検知ウィンドウ1130の移動は、計数値N1およびN2を、それぞれ、計数値N1’およびN2’に調節することによって実施される。計数値N1’およびN2’は、それぞれ、調節した検知ウィンドウ1130’の調節した開始時刻および調節した終了時刻に相当する。図11Aおよび図11Bに示す「N0」は、初期の計数値である。(例として、図3Dに関連して)上に説明したように、パルスカウンタの初期値は「0」でもよく、カウンタは、例として、各作業サイクル期間に初期値にリセットできる。リセット時間は、測定または計算した時間特性と相対的な基準時間に重複または一致してもよいし、それに相当してもよい。検知時間サブウィンドウの時間特性の調節は、検知ウィンドウの時間特性と同じ方法、例として、調節した検知ウィンドウの時間特性と比例するように行うことができる。そして、その意味では、検知時間サブウィンドウの時間特性もまた、生体内装置のデータ送信速度、FPSに応じて調節または変化する。調節した時間特性を表すデータ、または適当に調節して計算した、用いるクロック信号のパルス数を表すデータは、(例えば、データ記録装置から)生体内装置、または(例えば、生体内装置から)データ記録装置に送る(例えば、送信、さもなければそれと通信する)ことができる。
【0088】
論述したように、局限化信号の各バーストはM個のサイクルを含むことができる。一部の実施態様では、局限化信号の周波数fLOCは一定でもよく、Mの値は、画像取得速度
に反比例する値でもよい。すなわち、画像取得速度が速くなるほど、Mの値が小さくなる。画像取得速度は、FPSの最小限度FPSmin(例えば、FPSmin=2FPS)と、最大限度FPSmax(例えば、FPSmax=48FPS)との間で制御可能に調節可能である。Mは画像取得速度と反比例するように、最小限度Mmin(例えば、Mmin=2サイクル)と、最大限度Mmax(例えば、Mmax=6サイクル)との間で調節できる。MminおよびMmaxは、それぞれ、FPSmaxおよびFPSminに関係する。他の実施態様では、局限化信号の周波数fLOCを変化させることによって、Mの値を維持することが可能になる。すなわち、画像取得速度が増大する場合には、画像取得速度の増大によって狭い検知ウィンドウまたは狭い検知サブウィンドウが生じ得るときでも、適切に周波数fLOCを増大させることによってMの値を維持することができる。
【0089】
論述するように、画像取得速度が変化すると、検知ウィンドウまたは検知サブウィンドウの時間特性を適切に変更する必要が生じ得る。時間特性のリストは、例として、生体内装置に記憶することができる。生体内装置は、その時間特性が有効中に、例として、それをデータ記録装置に転送することができる。また、逆方向に転送することもできる。加えて、局限化信号の周波数が調節可能であり、画像取得速度が現在のFPSから別のFPSに変化する場合には、データ記録装置は、その別のFPSに対応する局限化信号の周波数を通知するメッセージを局限化信号システム(LSS)に送ることができる。LSSは、データ記録装置によって送られたメッセージに応えて、指定された周波数における局限化信号を生成できる。別の実施態様では、検知時間ウィンドウまたは検知時間サブウィンドウの調節に応じて信号バーストごとに局限化信号のサイクル数を調節可能な場合には、局限化信号の周波数は一定でもよい。FPS速度が変化する場合には、局限化信号の新規の(調節された)周波数、または局限化信号バーストの新規の(調節された)サイクル数(または、これらのいずれか)を表すデータを、局限化信号源に送信することができる。
【0090】
図12Aおよび図12Bは、局限化信号を検知するように構成された、生体内装置のプリント基板(「PCB」)を描写する。図12Aに、生体内画像化装置110と同様の生体内装置の例示の十字形の多層撮像および検知プリント基板(MISP)1200を描写する。MISP1200は、実際には一般的に「多層」PCBと称される1層部分または部を含むことができる。MISP1200はリジッドフレックスでもよい。リジッドフレックスは、その一部分、部分または部がリジッドであるのに対して、他の一部分、部分または部が円筒状構造に折り畳み可能な程度の十分な柔軟性を有していることを意味する。MISP1200は、その一部分、部分または部の全てが柔軟性を有していることを意味するフルフレックスでもよい。一例として、示すMISP1200は、互いに「交差する」または交わる2個のプリント基板(「PCB」)の分岐、すなわち、撮像部1240と検知コイルアセンブリ(SCA)部1250とを含んでいる。
【0091】
撮像部1240は、少なくとも撮像回路1260を含み、この理由により「撮像部」と称される。撮像部1240は、例として、1202、1204および1206で指定される多層化されている3個のリジッド部、および1294および1296で指定されるこれも多層化されている2個のフレキシブル部を含むことができる。フレキシブル部1294は、リジッド部または部分1204の層の間、および1206の層の間に一部が挟まれており、これらを接続できる。フレキシブル部1296は、リジッド部1202の層の間、および1204の層の間に一部が挟まれており、これらを接続できる。リジッド部1202、1204および1206の裏側も、図12Bに描写するように、追加的な要素および/またはコンポーネントを収容することができる。
【0092】
撮像回路1260は、画像化装置110の撮像装置212と同様の撮像装置を含むことができ、例として、それをリジッド部1206上に取り付けることができる。また、生体内装置110の照明光源214と同様の照明光源も、例として、1270に示すようにリ
ジッド部1206上に取り付けることができる。一例として、リジッド部1206上に取り付けられた照明光源は、リジッド部1206上に等距離かつ円方向に配置された4個の光源を含む。生体内装置の他の電子コンポーネント(例えば、ASIC、制御装置、送信機、水晶振動子、メモリなど)を、例として、リジッド部1204および/またはリジッド部1202上に取り付けることができる。
【0093】
SCA部1250は、生体内装置の位置および/または向きを確定するための(局限化)磁界を検知する検知コイルを含む。一例として、SCA部1250は、電磁検知コイル1210および電磁検知コイル1220を含む。示す電磁検知コイル1210および1220は長方形であるが、長方形でなくてもよい。2個の検知コイル1210が電気的に相互接続して一つの電気コンポーネント(すなわち、一つの検知コイル)を機能的に形成するため、集合的に検知コイル1210と称される。同様に、2個のコイル1220が電気的に相互接続して一つの検知コイルを機能的に形成するため、集合的に検知コイル1220と称される。機能的にSCA部1250の一部となり得る追加的な検知コイルを、リジッド部1202上に取り付けるか、そこに組み込み、内蔵、組み入れまたは形成することができる(追加的な検知コイルを1230に示す)。SCA部1250は、電磁界の検知感度の増大のためにインダクタンスを大きくした検知コイルを収容するように多層化できる。
【0094】
フレキシブル多層PCBの誘電体基板1208は、検知コイル1210および1220を収容できる。多層PCB基板1208の各PCB層は、検知コイル1210および/または検知コイル1220の一方のコイルターンに適応することができる。SCA部1250を、図12Aおよび図12Bに拡大して示す。円筒状に折り畳まれたSCA部1250は、(図12Dに示すような)検知コイル1210の一方のターン(複数)と、反対側または対向する他のターン(複数)とにおいて、検知コイル1210の法線同士が同じ軸(例えば、X−Y−Z座標系の「X」軸)に実質的に一致し、かつ、検知コイル1220の一方のターン(複数)と反対側または対向する他のターン(複数)において、検知コイル1220の法線同士が別の同じ軸(例えば、X−Y−Z座標系の「Y」軸)に実質的に一致するように位置を定めることができる(裏側の検知コイル1220は図12Dでは隠されており、検知コイル1220の平面は、多少湾曲しているが、検知コイル1210の平面と略垂直である)。
【0095】
図12Bは、MISP1200の裏側を示す。一例として、リジッド部1202は、生体内画像化装置と、生体内画像化装置と共に動作するデータ記録装置または受信機との間の無線周波数(RF)通信を促進するためのアンテナ1280を収容している。また、リジッド部1204および1206は、それぞれ、電気スプリング1290および1292を収容している。
【0096】
撮像部1240を図12Aおよび図12Bに拡大して示すが、生体内装置は、組み立てを容易にするために、そのリジッド部1204および1206がそれらの間に一つ以上のバッテリを保持し、その上、リジッド部1204および1206の平面と垂直な線が生体内画像化装置の長手方向軸に一致するようにリジッド部を並行に積み重ねることができる折り畳み式に形成される。リジッド部1204および1206が折り畳まれると、電気スプリング1290および1292が一つ以上のバッテリを所定位置に固定し、そのバッテリと画像化装置の電気回路(例えば、MISP1200)とを電気的に接続する。図12Cは、折り畳まれたまたは内側に曲げられた撮像部1240、および円筒状に折り畳まれたSCA部1250を有する、一部が組み立てられた生体内画像化装置を示す。図12Dは、図12Cの一部が組み立てられた生体内装置が、リジッド部1206の上端に取り付けられた光ヘッド1262を有する生体内装置を示す。
【0097】
図13Aは、例示の実施態様に係る、磁気ステアリングユニット(MSU)を有する生体内カプセル1300の断面図を示す。一例として、生体内カプセル1300のMSUは、磁性キャリアアセンブリ(「MCA」)1310、環状永久磁石1320、および検知コイルアセンブリ(SCA)部1340を含むことができる。SCA部1340は、図12Aおよび図12BのSCA部1250と同一のものでもよいし、それに類似するものでもよい。図13Aにさらに、生体内カプセル1300に電力を供給するバッテリ1302を充電するための、外部の交流磁界から電気エネルギを取り出すために用いることができるエネルギ取得コイル1330も示す。図13Aにさらに、撮像装置1350、(例として)図12Cの照明光源1270と同様の照明光源1360、図12Dの光ヘッド1262と同様の光ヘッド1370、光学ウィンドウ1380、図12Bの通信アンテナ1280と同様の通信アンテナ1390、およびトランシーバ回路1392も示す。
【0098】
図13Bは、例示の実施態様に係る、折り畳まれた多層撮像および検知プリント基板(MISP)を有する図13Aの生体内カプセル1300を示す。図13Aおよび図13Bに関しては、同等の符番は同等の要素、コンポーネントまたは部を指す。生体内カプセル1300のMISPは、円筒状に折り畳まれて示されるSCA部1350、および図12Aの撮像部1240と同様の撮像部を含む。一例として、生体内カプセル1300の撮像部は、(それぞれ、図12Aのリジッド部1202、1204および1206と同様の)PCBリジッド部1301、1303および1305、ならびに(それぞれ、図12Aのフレキシブル部1296および1294と同様の)フレキシブル部または折り畳み部1307および1309を含む。
【0099】
図14は、例示の磁気操作ユニット(MMU)1400を示す。図1に関連して先に論じたように、場所または方位データがMMUに転送され、MMUはそのデータをフィードバックとして用いることによって、生体内装置を所望の位置および/または向きに移動または操作するための磁界を生成することができる。MMUは、要求される磁気操作力およびトルクを作り出すための磁界発生器、および磁界発生器の動作を制御するための制御装置を含むことができる。一例として、MMU1400は、DC/AC磁気コイル1410、1420、1430、1440、1450、1460、1470および1480を含む磁界発生器を含むことができる。DC/AC磁気コイル1410〜1480は、「操作スペース」1495内に磁気渦を作り出すための直流および交流磁界を生成することによって、ベッド1490に横たわっている患者が飲み込んだ生体内装置(例えば、生体内装置110)を操作することができる。磁気渦は、(例えば、局限化または方位データのフィードバックに応じて)制御可能に移動させることができる。また、その形状は、磁気コイル1410、1420、1430、1440、1450、1460、1470および1480の至る所を流れる電流の振幅および方向を独立して制御することによって、変化させることができる。磁気渦の磁気特性(例えば、位置、方向、強度、向き)を動的に操作することによって、磁気渦と永久磁石との相互作用と、操作した生体内装置によって規定されたタイムピリオドに存在する、またはそこにある渦電流の誘導磁石とによって生じる磁力を変化させる。
【0100】
図15は、例示の実施態様に係る、外部で生成または外部から送信された局限化信号を、生体内装置が内部で検知するタイミングをとるための方法を示す図である。生体内装置は、生体内装置の作業サイクル内に規定された検知時間ウィンドウに従って動作することができる。生体内装置は、内部で生成されたクロック信号を用いて、例として、マスタークロック信号のパルスを計数することによって、作業サイクル時間を決めることができる。基準時間を作業サイクル内に規定することができ、そしてそれを検知時間ウィンドウの時間特性を測定できる時点として用いることができる。
【0101】
生体内装置は、ステップ1510において、作業サイクル期間にデータフレームを外部
受信機に送信することができる。データフレームは、外部受信機による同期信号の復元、生成または作成を促進するための「復元」データを含有または含むことができる。外部受信機による同期信号の復元、生成または作成は、クロック信号、基準時間、および検知時間ウィンドウの時間特性に基づいて行うことができる。生体内装置は、(ステップ1520において)作業サイクル期間に、クロック信号を用いて基準時間からの経過時間を測定することができる。そして、(ステップ1530において)経過時間に基づいて測定または計算された、検知時間ウィンドウの時間特性に重複または一致するタイムピリオドに一つ以上の局限化信号を検知できる。一つ以上の局限化信号は、例として、同期信号によって指定された時間および継続期間に、外部の局限化信号源が外部から送信することができる。生体内装置はまた、ステップ1540において、作業サイクル期間に、検知した局限化信号またはそれを加工したバージョンを表す局限化データを作成することができる。ステップ1510〜1540は、各作業サイクル、または選択された作業サイクル期間に繰り返すことができる。
【0102】
図16は、別の例示の実施態様に係る、生体内装置による局限化信号の検知と、外部の局限化信号源による局限化信号の生成とを同期するための方法を示す。受信機(例えば、データ記録装置)は、生体内装置、例として、図15の論述において言及した生体内装置からのデータフレームのストリームを受信するように構成できる。
【0103】
受信機は、ステップ1610において、作業サイクル期間に、生体内装置からのデータフレームを受信できる。図15に関連して説明したように、生体内装置は、送信するデータフレームに、生体内装置のクロック信号および基準時間の復元を促進するための復元データを含むことができる。受信機は、作業サイクル期間に、データフレームから復元データを特定および抽出し、そのデータを用いて、ステップ1620において、クロック信号および基準時間を復元できる。受信機は、復元したクロック信号、復元した基準時間、および時間特性(これらは、生体内装置も用いる)を用いて、(これも、ステップ1620において)検知ウィンドウを復元できる。受信機は、ステップ1630において、例として、復元したクロック信号を用いて、復元した基準時間からの経過時間を測定し、その経過時間と検知ウィンドウの(それを規定する)時間特性とを比較することによって、検知時間ウィンドウを復元できる。検知時間ウィンドウの時間特性と一致する経過時間を利用して、復元した検知時間ウィンドウを規定できる。
【0104】
受信機は、ステップ1640において、経過時間および検知時間ウィンドウの時間特性に基づいて、復元した検知時間ウィンドウを具体化する同期信号を作成することができる。受信機は、この同期信号を外部の局限化信号源に転送し、この同期信号によって外部の局限化信号源は、検知時間ウィンドウ期間に生体内装置が一つ以上の局限化信号を検知するための、検知時間ウィンドウと重複または一致するタイムピリオドに一つ以上の局限化信号を生成することができる。ステップ1610〜1640は、生体内装置の各作業サイクル、もしくは選択された作業サイクル期間、またはデータ記録装置が各データフレームまたは選択されたデータフレームを受信する期間に繰り返すことができる。
【0105】
図17は、例示の実施態様に係る、生体内装置内の局限化信号の検知に対して、局限化信号の生成を同期するための方法を示す。この同期方法は、ステップ1710において、生体内装置が生体内装置外部の局限化信号源から出た局限化信号を内部で検知できる、生体内装置のための検知時間ウィンドウを事前に規定することと、ステップ1720において、生体内装置がデータを外部受信機(例えば、データ記録装置)に断続的に送信することと、ステップ1730において、受信機が、生体内装置が送信したデータから検知時間ウィンドウを復元することと、ステップ1740において、復元した検知時間ウィンドウに基づいて、受信機が、検知時間ウィンドウに関する信号を局限化信号源に送るための、復元した検知時間ウィンドウに対応する同期信号を作成することと、ステップ1750に
おいて、同期信号を局限化信号源に転送することと、ステップ1760において、局限化信号源が局限化信号を作成し、同時に、生体内装置が検知時間ウィンドウ期間に局限化信号を検知することと、を含むことができる。ステップ1710〜1760は、生体内装置の各作業サイクル、もしくは選択された作業サイクル期間、またはデータ記録装置が各データフレームまたは選択されたデータフレームを受信する期間に繰り返すことができる。
【0106】
冠詞「a」および「an」は、本明細書では、文脈に応じて、当該冠詞の文法的対象の1つまたは2つ以上(すなわち、少なくとも1つ)を指す。一例として、文脈に応じて、「1つの要素」は、1つの要素または2つ以上の要素を意味する。用語「を含んでいる」は、本明細書では、句「を含むがこれに限定されるものではない」と置き換え可能に用いられることを意味する。用語「または」および「および」は、本明細書では、その文脈において他が明確に示されない限りは、用語「および/または」を意味し、それと置き換え可能に用いられる。用語「例えば」は、本明細書では、句「例を挙げるが、これに限定されるものではない」を意味し、それと置き換え可能に用いられる。
【0107】
本発明の実施態様は、コンピュータまたはプロセッサ非一時的記憶媒体などのもの、例えば、例として、メモリ、ディスクドライブ、またはUSBフラッシュメモリと、命令、例えば、プロセッサまたは制御装置によって実施されて本明細書に開示する方法を実行するコンピュータ実行可能命令をエンコード、含有または記憶するものとを含むことができる。例として、システムは、非一時的記憶媒体、例えば、記憶ユニット240、コンピュータ実行可能命令、例えば、タイミングユニット114、制御装置、例えば、制御装置260を含むことができる。一部の実施態様は、非一時的機械可読媒体を含み得、そこに命令を記憶するコンピュータプログラム製品で提供され得る。そしてこれを用いてコンピュータ、または他のプログラム可能な装置をプログラムして上に開示したような方法を実行できる。
【0108】
従って、本発明の例示的な実施態様を記述することによって、開示した実施態様の本発明の範囲内での修正が当業者に明らかとなる。代替態様では、この修正に応じて、より多いもしくは少ないモジュール、および/または機能的に同等のモジュールを含むことができる。本開示は、さまざまな種類の生体内装置(例えば、撮像装置を一つ以上有するか、全く有さない生体内装置など)、およびさまざまな種類の受信機に関する。それ故に、以下の請求項の範囲は、本明細書の開示によって限定されない。
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6
図10
図11A-11B】
図12A
図12B
図12C
図12D
図13A
図13B
図14
図15
図16
図17
図1
図7
図8
図9