(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6018625
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】高コレステロール血症の処置に使用するためのビフィドバクテリウム属に属する菌株
(51)【国際特許分類】
A61K 35/745 20150101AFI20161020BHJP
A61P 3/06 20060101ALI20161020BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20161020BHJP
A23L 33/135 20160101ALI20161020BHJP
A23C 9/123 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
A61K35/745
A61P3/06
A61P43/00 121
A23L33/135
A23C9/123
【請求項の数】8
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-509850(P2014-509850)
(86)(22)【出願日】2012年5月9日
(65)【公表番号】特表2014-514358(P2014-514358A)
(43)【公表日】2014年6月19日
(86)【国際出願番号】IB2012000907
(87)【国際公開番号】WO2012153179
(87)【国際公開日】20121115
【審査請求日】2015年4月30日
(31)【優先権主張番号】MI2011A000792
(32)【優先日】2011年5月9日
(33)【優先権主張国】IT
【微生物の受託番号】DSMZ DSM 24688
【微生物の受託番号】DSMZ DSM 23731
【微生物の受託番号】DSMZ DSM 23733
【微生物の受託番号】DSMZ DSM 23732
(73)【特許権者】
【識別番号】512233329
【氏名又は名称】プロバイオティカル・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】PROBIOTICAL S.P.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100062144
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100067035
【弁理士】
【氏名又は名称】岩崎 光隆
(72)【発明者】
【氏名】ジョヴァンニ・モーニャ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・パオロ・ストロッツィ
(72)【発明者】
【氏名】ルカ・モーニャ
【審査官】
伊藤 基章
(56)【参考文献】
【文献】
再公表特許第2007/029773(JP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 35/00
A23C 9/00
A23L 33/00
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高コレステロール血症の予防的または治癒的処置に使用するための、
− コレステロールをその細胞壁表面に吸着できる、菌株ビフィドバクテリウム・ビフィダムBB06(MB107)DSM24688および菌株ビフィドバクテリウム・ビフィダムMB109 DSM23731から成る群から選択されるビフィドバクテリウム・ビフィダム種に属する少なくとも1種の菌株、および
− 細胞内および/または細胞外レベルで胆汁酸塩類を加水分解できる、菌株ビフィドバクテリウム・ラクティスMB2409 DSM23733および菌株ビフィドバクテリウム・ブレーベ(MB113)DSM23732から成る群から選択されるビフィドバクテリウム・ラクティス種またはビフィドバクテリウム・ブレーベ種に属する少なくとも1種の菌株
を含む細菌組成物を含む、食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物。
【請求項2】
血中LDLコレステロールレベルを低下させるための、請求項1に記載の食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物。
【請求項3】
リノール酸(LA)から共役リノール酸(CLA)を産生できるビフィドバクテリウム・ロングム種に属する菌株がさらに存在する、請求項1または2に記載の食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物。
【請求項4】
該ビフィドバクテリウム・ロングム種に属する菌株がビフィドバクテリウム・ロングムBL04 DSM 23233である、請求項3に記載の食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物。
【請求項5】
高コレステロール血症の予防的または治癒的処置に使用するための、該細菌組成物がビフィドバクテリウム・ビフィダム種に属する少なくとも1種の菌株、ビフィドバクテリウム・ラクティス種に属する少なくとも1種の菌株およびビフィドバクテリウム・ロングムに属する少なくとも1種の菌株から成る、請求項1〜4のいずれかに記載の食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物であって、
− 該ビフィドバクテリウム・ビフィダム種に属する菌株が菌株ビフィドバクテリウム・ビフィダムBB06(MB107)DSM24688および菌株ビフィドバクテリウム・ビフィダムMB109 DSM23731から成る群から選択され;
− 該ビフィドバクテリウム・ラクティス種に属する菌株が菌株ビフィドバクテリウム・ラクティスMB2409 DSM23733であり、そして
− 該ビフィドバクテリウム・ロングム種に属する菌株がビフィドバクテリウム・ロングムBL04 DSM 23233である、
食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物。
【請求項6】
該細菌組成物が菌株ビフィドバクテリウム・ビフィダムMB109 DSM23731、菌株ビフィドバクテリウム・ラクティスMB2409 DSM23733および菌株ビフィドバクテリウム・ロングムBL04 DSM 23233からなる、
請求項1〜5のいずれかに記載の食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物。
【請求項7】
さらにステロール類またはフィトステロール類、スタノール類またはフィトスタノール類、グルコマンナン、コンニャクガムおよび/またはフラクトオリゴ糖類−FOS、ガラクトオリゴ糖類−GOS、キシロオリゴ糖類−XOS、イヌリン、カラマツ繊維またはアラビノガラクタンから成る群から選択される少なくとも1種のプレバイオティク繊維および/または発酵赤米および/または燕麦、燕麦糠、大麦、大麦糠由来のベータグルカン類および/または凍結乾燥形態のキダチアロエ・ゲルから成る群から選択される少なくとも1種の植物物質が存在する、請求項1〜6のいずれかに記載の食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物。
【請求項8】
さらに
(i) ステロール類またはフィトステロール類および/またはスタノール類またはフィトスタノール類を含む群から選択される少なくとも1種の植物物質ならびにグルコマンナン、コンニャクガム、発酵赤米、燕麦、燕麦糠、大麦、大麦糠由来のベータグルカン類および凍結乾燥形態のキダチアロエ・ゲルを含む群から選択される少なくとも1種の植物物質が存在する;
(ii) ステロール類またはフィトステロール類および/またはスタノール類またはフィトスタノール類を含む群から選択される少なくとも1種の植物物質ならびにグルコマンナン、コンニャクガム、発酵赤米、燕麦、燕麦糠、大麦、大麦糠由来のベータグルカン類および凍結乾燥形態のキダチアロエ・ゲルを含む群から選択される少なくとも1種の植物物質およびFOS、GOS、XOS、イヌリン、カラマツ繊維またはアラビノガラクタンを含む群から選択される少なくとも1種のプレバイオティク繊維が存在する、
請求項7に記載の食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高コレステロール血症の処置に使用するためのビフィドバクテリウム属に属する選択された菌株に関する。特に、本発明は、該菌株をステロール類またはフィトステロール類および/またはスタノール類またはフィトスタノール類および/またはグルコマンナンおよび/またはコンニャクガムおよび/またはプレバイオティク繊維および/または発酵赤米および/または燕麦、燕麦糠、大麦、大麦糠由来のベータグルカン類および/または凍結乾燥形態のキダチアロエ・ゲルと共に含む食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
体内の全ての細胞はアセチルコエンザイムAからコレステロールを合成できるが、ほとんどのコレステロールは、肝細胞のペルオキシソームで産生され、ペルオキソームがコレステロールを血中に移行させ、全身に運ばれるようにすることは周知である。
【0003】
医学において“コレステロール”に言及するとき、化学製品としてのコレステロールを意味せず、むしろ、実は血中で循環するリポタンパク質群(輸送凝集体であるカイロミクロン類)について述べている。上記リポタンパク質群の濃度が血中コレステロールと呼ばれる。コレステロール、リン脂質類、タンパク質群、グリセリド類および脂肪酸類としてのその組成によって、これらの凝集体はさらにVLDL(超低密度リポタンパク質群)、IDL(中間密度リポタンパク質群)、LDL(低密度リポタンパク質群)、HDL2およびHDL3の数群に分けられる(0.98〜1.17g/cm
3に相当する比重により)。
【0004】
コレステロールの生合成は、エネルギーの浪費を避けるために必要な場合にのみコレステロールが合成されるように、コレステロールの細胞内濃度ならびにインスリンおよびグルカゴンであるホルモン類により制御されている。事実、インスリンおよびグルカゴンであるホルモン類と関連するコレステロールの高細胞内濃度は、酵素HMG−CoAレダクターゼを阻害し、そうして新規コレステロール生合成を阻止する。このような理由で、合成されるコレステロール量は、食餌を介して摂取するコレステロール量と反比例する。
【0005】
血漿コレステロール上昇性食餌(hypercholesterolaemic diet)の場合、コレステロール生合成を介して合成されるコレステロール量は減少するが、コレステロール検査パラメータはそれでも世界保健機関が推奨する閾値である総血中コレステロール200mg/dl未満および総コレステロール/HDL比5未満(男性)および4.5未満(女)を超え得る。おおよそ、次のように判断されるれる。
i) 200mg/dl未満の血中コレステロール値である、正常血中コレステロールレベル。
ii) 200〜249mg/dlの値である、軽度高コレステロール血症。
iii) 250〜299mg/dlの値である、中程度高コレステロール血症。
iv) 300mg/dlを超える値である、重度高コレステロール血症。
【0006】
コレステロール検査パラメータの閾値(200mg/dl)を超えたという事実は、多くの人に対して、食べることができる食事の選択肢および維持できるライフスタイルを制限する。これらの制限/剥奪はまた、高コレステロール含量の食事を食べるとの選択は、その後数日間を犠牲にすること、または、ある場合、“背いた”ことまたは血中コレステロール値を上げることに貢献したことに対する罪の意識を伴うことを自覚しているため、何を食べるかについての選択の自由を剥奪されたと自分自身を見る人にとっては、気分に対する影響も有し得る。
【0007】
それ故に、時に高コレステロール食を飽食する人たちにとってコレステロール検査パラメータの正常化が可能である組成物を得ることは有用であり、かつ望ましい。
【0008】
3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−CoAの分子をコレステロール前駆体であるメバロン酸に変換する酵素である3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−CoAレダクターゼに作用することにより内因性コレステロール合成を阻害するスタチンのような薬物の存在は周知である。
【0009】
該薬物、例えばスタチンを摂取することに起因する問題は、内因性コレステロールのレベルの低下により、該薬物が細胞内コレステロール生合成の増加に寄与するとの事実にある。
【0010】
細胞内コレステロール生合成増加は、例えば、患者がスタチン摂取を止めたとき、細胞内コレステロール生合成がスタチンの中断により直ぐに正常化(低下)せず、むしろ、患者がなお該薬物を摂取しているかのようであり続けることを意味する(“過去記憶”があると言われている)。
【0011】
それ故に、例えば、スタチン摂取が中断されると、細胞内コレステロール生合成は正常化するまでに、すなわち該生合成がスタチン系薬物の摂取を始める前に示したレベルまで低下するまでに相当時間かかる。この未制御でかつ不必要なコレステロール産生は重大な欠点である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
それ故に、例えば、スタチンの代用であるが、それだけではない処置があるのが望ましい。求められる処置は、さらなるコレステロール産生なしに対象により自由に中断できるものでなければならない。実際的観点から、一方でコレステロールの内因性レベルを低下させ、他方で処置自体が中断された場合コレステロールの生理学的レベルを正常化するために細胞内コレステロール生合成を正常化できる、新規処置があることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0013】
出願人は、鋭意研究を重ねた結果、漸く、極めて広い範囲の菌株から、ビフィドバクテリウム属に属するえり抜きの菌株を同定し、上記要求に対する解決策を提供する。該菌株は、血中コレステロールレベル、特にLDLコレステロールレベルを低下させる顕著な能力を示す。
本発明の対象は、ビフィドバクテリウム属に属し、添付する特許請求の範囲に開示する特徴を有する菌株に関する。
【0014】
該菌株は、特定のビフィドバクテリウム・ビフィダム種に属する。出願人は、ビフィドバクテリウム・ビフィダム種に属する多くの菌株に対して選択を行った。その特性について選択した菌株は次のものである。
(i) ビフィドバクテリウム・ビフィダムBB06(Probiotical S.p.A of Novara (Italy)社により2011年3月29日にDSMZに寄託、受託番号DSM24688)。
(ii) ビフィドバクテリウム・ビフィダムMB109(Probiotical S.p.A of Novara (Italy)社により2010年6月29日にDSMZに寄託、受託番号DSM23731)。
【0015】
出願人は、ビフィドバクテリウム・ラクティス種に属する多くの菌株に対して選択を行った。その特性について選択した菌株は次のものである。
(i) ビフィドバクテリウム・ラクティスMB2409(Probiotical S.p.A of Novara (Italy)社により2010年6月29日にDSMZに寄託、受託番号DSM23733)。
(ii) ビフィドバクテリウム・ラクティスBS07(MB243)(Probiotical S.p.A of Novara (Italy)社により2011年3月29日にDSMZに寄託、受託番号DSM24690)。
【0016】
出願人は、ビフィドバクテリウム・ブレーベ種に属する多くの菌株に対して選択を行った。その特性について選択した菌株はビフィドバクテリウム・ブレーベMB113(Probiotical S.p.A of Novara (Italy)社により2010年6月29日にDSMZに寄託、受託番号DSM23732)である。
【0017】
出願人は、ビフィドバクテリウム・インファンティス種に属する多くの菌株に対して選択を行った。その特性について選択した菌株はビフィドバクテリウム・インファンティスBI02(MB287)(Probiotical S.p.A of Novara (Italy)社により2011年3月29日にDSMZに寄託、受託番号DSM24687)である。
【0018】
本発明の状況において、細菌はその単離された形態で存在しても、それぞれの上清と共に存在してもよい。それらは生菌の形でも死菌の形でもその成分でも、または細胞抽出物もしくは酵素抽出物の形態でもよい。
【0019】
本発明の対象は、添付する特許請求の範囲に開示する特徴を有する食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物に関する。
【0020】
食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物は、血中コレステロール、特にLDLコレステロールレベルを低下させる能力を有する、ビフィドバクテリウム属に属する少なくとも1種の菌種から成る菌株の混合物を含む。
【0021】
他の好ましい態様において、該少なくとも1種の菌株はビフィドバクテリウム・ビフィダム種、ビフィドバクテリウム・ラクティス種、ビフィドバクテリウム・ブレーベ種およびビフィドバクテリウム・インファンティス種に属する菌株を含む群から選択される。
【0022】
食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物は、
(1) ビフィドバクテリウム・ビフィダムBB06(MB107)(Probiotical S.p.A of Novara (Italy)社により2011年3月29日にDSMZに寄託、受託番号DSM24688);および/または
(2) ビフィドバクテリウム・ビフィダムMB109(Probiotical S.p.A of Novara (Italy)社により2010年6月29日にDSMZに寄託、受託番号DSM23731);および/または
(3) ビフィドバクテリウム・ラクティスMB2409(Probiotical S.p.A of Novara (Italy)社により2010年6月29日にDSMZに寄託、受託番号DSM23733)、および/または
(4) ビフィドバクテリウム・ラクティスBS07(MB243)(Probiotical S.p.A of Novara (Italy)社により2011年3月29日にDSMZに寄託、受託番号DSM24690);および/または
(5) ビフィドバクテリウム・ブレーベMB113(Probiotical S.p.A of Novara (Italy)社により2010年6月29日にDSMZに寄託、受託番号DSM23732);および/または
(6) ビフィドバクテリウム・インファンティスBI02(MB287)(Probiotical S.p.A of Novara (Italy)社により2011年3月29日にDSMZに寄託、受託番号DSM24687)
から成る群を含む、あるいはこれらのものから成る群から選択される少なくとも1種の菌株から成る、菌株の混合物を含む。
【0023】
本発明の対象は、高コレステロール血症の予防または治癒的処置において使用するための、(i)コレステロールをその細胞壁表面に吸着できるビフィドバクテリウム・ビフィダム種に属する少なくとも1種の菌株、および(ii)細胞内および/または細胞外レベルで胆汁酸塩類を加水分解できるビフィドバクテリウム・ラクティス種、ビフィドバクテリウム・ブレーベ種またはビフィドバクテリウム・インファンティス種に属する少なくとも1種の菌株から成る細菌組成物を含む、食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物に関する。
【0024】
食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物は、血中のLDLコレステロールレベルを低下させるために使用することを意図する。さらに、該ビフィドバクテリウム・ビフィダム種に属する菌株は、菌株ビフィドバクテリウム・ビフィダムBB06(MB107)DSM24688および菌株ビフィドバクテリウム・ビフィダム(MB109)DSM23731から成る群から選択される。さらに、該ビフィドバクテリウム・ラクティス種に属する菌株は、菌株ビフィドバクテリウム・ラクティス(MB2409)DSM23733および菌株ビフィドバクテリウム・ラクティスBS07(MB243)DSM24690から成る群から選択される。さらに、該ビフィドバクテリウム・ブレーベ種に属する菌株は菌株ビフィドバクテリウム・ブレーベ(MB113)DSM23732である。さらに、該ビフィドバクテリウム・インファンティス種に属する菌株は菌株ビフィドバクテリウム・インファンティスBI02(MB287)DSM24687である。
【0025】
食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物は、さらに、リノール酸(LA)から共役リノール酸(CLA)を産生できるビフィドバクテリウム・ロングム種に属する菌株を含む。さらに、該ビフィドバクテリウム・ロングム種に属する菌株はビフィドバクテリウム・ロングム(BL04)DSM23233である。
【0026】
本発明の対象は、高コレステロール血症の予防または治癒的処置において使用するための、ビフィドバクテリウム・ビフィダム種に属する少なくとも1種の菌株、ビフィドバクテリウム・ラクティス種に属する少なくとも1種の菌株およびビフィドバクテリウム・ロングムに属する少なくとも1種の菌株から成る細菌組成物を含む食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物に関する。該ビフィドバクテリウム・ビフィダム種に属する菌株は菌株ビフィドバクテリウム・ビフィダムBB06(MB107)DSM24688および菌株ビフィドバクテリウム・ビフィダム(MB109)DSM23731から成る群から選択され、好ましくはそれは菌株ビフィドバクテリウム・ビフィダム(MB109)DSM23731である。さらに、該ビフィドバクテリウム・ラクティス種に属する菌株は菌株ビフィドバクテリウム・ラクティス(MB2409)DSM23733および菌株ビフィドバクテリウム・ラクティスBS07(MB243)DSM24690から成る群から選択され、好ましくはそれは菌株ビフィドバクテリウム・ラクティス(MB2409)DSM23733である。さらに、該ビフィドバクテリウム・ロングム種に属する菌株はビフィドバクテリウム・ロングム(BL04)DSM23233である。
【0027】
食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物において、ステロール類またはフィトステロール類、スタノール類またはフィトスタノール類、グルコマンナン、コンニャクガムおよび/またはフラクトオリゴ糖類(FOS)、ガラクトオリゴ糖類(GOS)、キシロオリゴ糖類(XOS)、イヌリン、カラマツ繊維またはアラビノガラクタンを含む群から選択される少なくとも1種のプレバイオティク繊維および/または発酵赤米および/または燕麦、燕麦糠、大麦、大麦糠由来のベータグルカン類および/または凍結乾燥形態のキダチアロエ・ゲルを含む群から選択される少なくとも1種の植物物質が存在する。
【0028】
食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物において、さらに、(i)ステロール類またはフィトステロール類および/またはスタノール類またはフィトスタノール類を含む群から選択される少なくとも1種の植物物質がグルコマンナン、コンニャクガム、発酵赤米、燕麦、燕麦糠、大麦、大麦糠由来のベータグルカン類および凍結乾燥形態のキダチアロエ・ゲルを含む群から選択される少なくとも1種の植物物質と共に;
(ii)ステロール類またはフィトステロール類および/またはスタノール類またはフィトスタノール類を含む群から選択される少なくとも1種の植物物質がグルコマンナン、コンニャクガム、発酵赤米、燕麦、燕麦糠、大麦、大麦糠由来のベータグルカン類および凍結乾燥形態のキダチアロエ・ゲルを含む群から選択される少なくとも1種の植物物質と共にFOS、GOS、XOS、イヌリン、カラマツ繊維またはアラビノガラクタンを含む群から選択される少なくとも1種のプレバイオティク繊維と共に存在する。
【0029】
有利には、食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物は、少なくとも2種の菌株を含む、あるいは2種から成る菌株の混合物を含む。少なくとも一方の菌株は非特異的コレステロール吸着機構(細菌細胞壁表面へのコレステロール吸着)を有しなければならず、他方は菌株特異的BSH(胆汁酸塩類加水分解酵素)酵素活性を有しなければならない。
【0030】
本発明の食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物は、高コレステロールレベル、すなわち200mg/dlを超えるコレステロールレベルと関連する障害または病状の予防または治癒的処置において;および高コレステロール血症の処置において有効に適用される。
【0031】
本発明が関連する上記組成物は、血中コレステロール、特にLDLコレステロールの低下において有効に適用される。
【0032】
好ましい態様において、本発明の食品組成物またはサプリメント製品または医薬組成物は、さらに、ステロール類またはフィトステロール類および/またはスタノール類またはフィトスタノール類を含む、あるいはこれらから成る群から選択される少なくとも1種の植物物質を含む。組成物の1日投与量あたりのステロール類/スタノール類の量は、0.8gより多くなければならず、好ましくは1〜3g、例えば、1.5〜2.0gである。
【0033】
好ましい態様において、本発明の食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物は、さらに、グルコマンナン、コンニャクガム、発酵赤米、燕麦、燕麦糠、大麦、大麦糠由来のベータグルカン類および凍結乾燥形態のキダチアロエ・ゲルを含む、あるいはこれらから成る群から選択される少なくとも1種の植物物質を含む。組成物の1日投与量あたりのグルコマンナン/コンニャクガムの量は4gより多くなければならず、好ましくは5〜10g、例えば、6〜8gである。
【0034】
燕麦、燕麦糠、大麦または大麦糠由来のベータグルカン類を使用するとき、正常血中コレステロールレベルの維持に寄与させるために、3グラム/日の摂取を確実にしなければならない。
【0035】
好ましい態様において、本発明の食品組成物またはサプリメント製品またはメディカル・デバイスまたは医薬組成物は、さらに、ステロール類およびスタノール類を含む、あるいはこれらから成る群から選択される少なくとも1種の植物物質を、グルコマンナンおよびコンニャクガムを含む、あるいはこれらから成る群から選択される少なくとも1種の他の植物起源の物質と共に含む。推奨1日投与量は上に示す。
【0036】
好ましい態様において、本発明の食品組成物またはサプリメント製品または医薬組成物は、さらに、FOS、GOS、XOSおよびイヌリンを含む、あるいはこれらから成る群から選択される少なくとも1種のプレバイオティク繊維を含む。
【0037】
好ましい態様において、本発明の食品組成物またはサプリメント製品または医薬組成物は、さらに、ステロール類およびスタノール類を含む、あるいはこれらから成る群から選択される少なくとも1種の植物物質を、FOS、GOS、XOSおよびイヌリンを含む、あるいはこれらから成る群から選択される少なくとも1種のプレバイオティク繊維と共に含む。
【0038】
好ましい態様において、本発明の食品組成物またはサプリメント製品または医薬組成物は、さらに、グルコマンナンおよびコンニャクガムを含む、あるいはこれらから成る群から選択される少なくとも1種の植物物質を、FOS、GOS、XOSおよびイヌリンを含む、あるいはこれらから成る群から選択される少なくとも1種のプレバイオティク繊維と共に含む。
【0039】
好ましい態様において、本発明の食品組成物またはサプリメント製品または医薬組成物は、さらに、ステロール類およびスタノール類を含む、あるいはこれらから成る群から選択される少なくとも1種の植物物質を、グルコマンナンおよびコンニャクガムを含む、あるいはこれらから成る群から選択される少なくとも1種の植物物質と共に、FOS、GOS、XOS、イヌリンを含む、あるいはこれらから成る群から選択される少なくとも1種のプレバイオティク繊維と共に含む。
【0040】
上記組成物は、血中コレステロールレベルは正常範囲ではあるが、食事中の脂肪摂取量により時々上昇して、“一過性”高コレステロール血症を生じ得る健常対象の処置において有効に適用される。この場合、これらの対象による本発明の組成物の摂取は、過剰なコレステロールの低下により、血中コレステロールレベルを正常範囲に戻し得る。
【0041】
さらに、上記組成物はまた常時血中コレステロールレベルが高い対象の処置において有効に適用される。この場合、これらの対象による本発明の組成物の摂取は、血中コレステロールレベルの上昇を制限し得る。
【0042】
下記の酸性化曲線に示されるとおり、菌株BL04はFOS、カラマツ繊維またはアラビノガラクタンおよびGOS−Galのような植物物質を好み、菌株MB2409はFOSおよびGOS−Galのような植物物質を好み、菌株MB109はFOSおよびイヌリンのような植物物質を好む。
【実施例】
【0043】
実験部分
出願人は、菌株の選択を目的として集中的研究を実施した。
【0044】
インビボ研究
計32匹のラットをケージで飼育した。数日間、通常食餌に順化させた後(T0)、全ラットに同じ100%血漿コレステロール上昇性食餌(hypercholesterolemizing diet)を与えた。この食餌で15日間後(T15)、ラットを無作為に4つのサブグループに分けた(8ラット/サブグループ)。ラットはT15から開始し、T45まで異なる処置を受けた。これらの処置は、屠殺まで30日間続けた(T45)。
第1群:30%血漿コレステロール上昇性食餌およびラクトバチルス・ロイテリNCIMB701359(Kandler et al.; 1982)、1×10
9/日(基準)。この菌株は、コレステロールレベルを低下させる能力が知られている(比較);
第2群:30%血漿コレステロール上昇性食餌およびプロバイオティクス[ビフィドバクテリウム・ラクティスMB2409 DSM23733(0.33×10
9/日)、ビフィドバクテリウム・ブレーベMB113 DSM23732(0.33×10
9/日)およびビフィドバクテリウム・ビフィダムMB109 DSM23731(0.33×10
9/日)の混合物];
第3群:30%血漿コレステロール上昇性食餌(対照)。
【0045】
ラット1匹あたりの1日投与量は、上記菌株(1×10
9CFU/ml)を含む懸濁液1mlであった。この量をラットに胃ゾンデにより投与した。
血液サンプルを、T0、T15およびT45に空腹時に採った。血清を得られた血液から分離し、次のa)LDLコレステロール、b)HDLコレステロール、c)総コレステロールおよびd)グリセリド類の血清パラメータを測定した。
【0046】
研究の相
第I相。7日間全ラットに通常の準備食餌(T−7)。
第II相。0日目(T0)〜15日目(T15)まで全ラットに100%血漿コレステロール上昇性食餌。
第III相。16日目から45日目(T45)まで4群について上記の異なる食餌。
【0047】
実験結果
1)体重変化
最初に試験したパラメータは、正確な食品摂取を確認するためのラットの体重増加であった。データは、ラットが正しい方法で食品を摂取したことを証明する。
【0048】
2)血漿コレステロール上昇性食餌の影響
第I相で全ラットに同じ食餌を与えていたため、全動物を一群にまとめていた。次いで、LDLコレステロール、HDLコレステロール、総コレステロールおよび血中トリグリセリドレベルを0時(T0)および15日後(T15)に比較した。HDL/LDL比も計算した(表1参照)。
【表1】
統計的解析をスチューデントt検定で行った:°:p<0.01;*:p<0.001。
【0049】
表1に示すデータは、血漿コレステロール上昇性食餌がLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の顕著な上昇と、HDLコレステロール(善玉コレステロール)のさらに顕著な低下をもたらすことを示す。正常状態では3より大きいHDL/LDL比が血漿コレステロール上昇性食餌により低下した。
【0050】
3)LDLコレステロールに対する異なる処置の影響(第1〜3群)
処置1および2(第1群および第2群)は、T15の値と比較してLDLコレステロール(p<0.001)の顕著な低下をもたらした。30%血漿コレステロール上昇性食餌のみの処置3(第3群)において、LDLレベルはT15と比較して変化しなかった。
【0051】
コレステロール量は次の2つの機構を介して低下した。
i)機構1:非特異的コレステロール吸着(細菌の細胞壁表面への)
ii)機構2:BSH(胆汁酸塩類加水分解酵素)の特異的酵素活性。
【0052】
出願人は、BSHの細胞内活性を評価することにより、莫大な細菌群のスクリーニングを行った。
事実上、各菌種を一夜、MRS培養培地+システイン0.05重量%/体積で培養し、遠心分離して細胞ペレットを回収した。このペレットを0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6)で2回洗浄して、細胞外BSHを除去した。
【0053】
細胞を1mlのリン酸ナトリウム緩衝液(pH6)に再懸濁し、ガラスビーズを用いて、最高速度で4℃の5分間Vortexおよび10分間氷上のインキュベートの3サイクルで溶解した。3回目のサイクルの最後に、サンプルを13000rpmで5分間遠心分離し、全胞残屑および巨大分子を沈殿させ、またタンパク質群を含む上清を使用できるようにした。
【0054】
上清を分析して、それに含まれる総タンパク質群を定量した。
この目的で、ローリー法を使用して、抽出液中に存在するタンパク質総量を測定した。事実上、1mlのローリー試薬を、適当に希釈した200μlの抽出液に添加する。
【0055】
貯蔵溶液:
ローリーA:(0.1M NaOH中Na
2CO
3(オートクレーブ))、
ローリーB:H
2O中1%CuSO
4(濾過により滅菌)、
ローリーC:H
2O中2%Na−Kタートレート四水和物(濾過により滅菌)。
ローリー試薬(50ml−50サンプルあたり):ローリーA 49ml+ローリーB 0.5ml+ローリーC 0.5ml。
【0056】
200μlの適当に希釈したサンプル+1mlのローリー試薬を室温で合わせる。10分間、室温でインキュベートし、水に1:1希釈した100μlのフォリン・シオカルト試薬を添加する。30分間インキュベーション後、吸光度を500nmで測定する。得られたデータをBSAにより得られた回帰線に内挿する。次いで、抽出液の総タンパク質を決定し、mg/mlで表す。
【0057】
BSHの特異的活性を滴定し(BSH単位/総タンパク質mg)、BSH酵素活性を有する細胞抽出液に存在するタンパク質群の比率を決定する。
この目的で、20μlのタウロデオキシコール酸(TDCA)−TCDAサンプル−またはグリココール酸(GCA)−GCAサンプル−を20μlの上記抽出液に、200mM濃度で添加する。360μlの0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6)を添加する。実験的ブランクは20μlの抽出液および380μlの0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6) − ブランクサンプル − である。
【0058】
サンプル(TDCAサンプル、GCAサンプルおよびブランクサンプル)を37℃でインキュベートする。これを、各菌株から得た抽出液について繰り返す。
10分間および30分間インキュベーション後、100μlの上記サンプルを回収し、100μlのTCA(15%トリクロロ酢酸)を添加して、タンパク質群を沈殿させる。その後5分間、13000rpmで遠心分離して、アミノ酸類グリシンおよびタウリンを含む酸性混合物および上清を回収する。
【0059】
10分および30分に回収した50μlの酸性混合物(得られた各酸性混合物、すなわちブランクサンプル、TDCAサンプルおよびGCAサンプルについて)をそのままおよび1:5希釈して分析する。詳細には、そのままのサンプルを、50μlの酸性混合物および950μlのニンヒドリン混合物を使用して評価し、一方1:5希釈は、10μlの酸性混合物を40μlの脱塩水に添加し、950μlのニンヒドリン混合物を添加することにより評価した。ニンヒドリン混合物を次のとおり調製した:2mlの1%ニンヒドリンの0.5Mクエン酸緩衝液(pH5.5);4.8mlのグリセロールおよび0.8mlの0.5Mクエン酸緩衝液(pH5.5)。サンプルを14分間沸騰させ、水中で3分間冷却した。各サンプルの吸光度を570nmで読んだ。
タウリンおよびグリシンの定量は、タウリンまたはグリシンの標準濃度の特異的検量線が必要である。
【0060】
1mlの抽出液あたりのBSH酵素活性単位の決定:
− U/ml=1分間に遊離されるタウリンまたはグリシンのμモル/ml=[[未知サンプルのAbs570−ブランクのAbs570]/10分間]・1/[(1.25×1000)・(希釈係数1または5)]
【0061】
BSH単位(U)/mlの抽出液を、ローリー法を使用して決定した総タンパク質濃度に基づき、BSH単位(U)/総タンパク質群mgに変換する。
全菌株で行ったこのスクリーニングの最後に(BSHの特異的活性決定により(ローリーおよびニンヒドリン))、全細胞でのGCA生体内分解の測定から成るさらなる分析を、それが“細胞外活性”を表すために行った。
【0062】
事実上、一夜、MRS+0.05%システイン重量/体積のブロス培養を行い、細胞濃度を標準化するために600nmでのODを測定する。
MRS+0.05%システインを含むブランクを調製する。20μlの200mMグリココール酸(GCA)溶液を1mlの各サンプルに添加し、37℃で20分間インキュベートする。続いて、100μlを回収し、100μlの15%トリクロロ酢酸を添加して反応を中断させる。次いで、サンプルを12000rpmで5分間遠心分離して、全細胞およびタンパク質群を分離させ、脱塩水で25倍希釈し、ブランクサンプルと比較した変換%を計算するためにHPLC−MSに注入する。
【0063】
HPLC操作条件:
カラム:Zorbax Eclipse、
流速:0.2ml/分、
注入:1μl、
Λ=200nm、
溶媒:A=dd H
2O;B=ACN、
勾配:B%T(分);10%、5分間;100%、30分間;100%、50分間;10%、55分間。
保持時間:GCA(MW=464):33.04分間;CA(MW=407):35.41分間
【0064】
MS(質量分析)操作条件:
極性:負、
捕捉時間:300、
キャピラリー電流:3500V、
ネブライザー:30psi、
乾燥ガス:8.0l/分、
乾燥温度:325℃、
T(分):0−30、30−40、40−55。
【0065】
計算は細胞外BSHの存在を決定するために、変換%、すなわちどの程度CAおよびGCAが存在するかである。
それ故に、32種の初期菌株を、細胞内BSH(ローリー法およびニンヒドリンアッセイ)およびGCAのCAへの生物変換−細胞外BSH(HPLCクロマトグラフィー+MS)を考慮してスクリーニングした(表2参照)。
【表2】
【0066】
菌株を続いて吸着によりコレステロールを減少させるその能力を決定するために試験した。
コレステロール吸着能を、菌株をMRS培地+システインで培養し、それに100mg/lのコレステロールを添加することにより評価した。培養物を37℃で48時間インキュベートした。インキュベーション開始24時間および48時間後に、サンプルを採り、上清に残っているコレステロールをHPLCにより分析した。細胞に吸着されたコレステロールを計算し、非接種対照(MRS培地+システイン+100mg/lのコレステロール)と比較した。吸着されたコレステロールの%はまた培養物の光学密度(吸着されたコレステロール%/OD)に関連しても、この比がコレステロールをその膜に吸着させる細胞の能力を表すために考慮した。未知サンプルのコレステロール濃度を、既知コレステロール濃度の検量線(0.00mg/l〜100mg/l)の手段により決定した。
【0067】
HPLC方法
カラム:Zorbax Eclipse XBD-C18 高速分離HT 4.6×50mm 1.8μm、
移動相:ACN、
DADフロー:200nm、
Rtコレステロール:4.0分
【0068】
培養条件
培地
グルコース:20g/l、
バクトプロテオースペプトン3番、10g/l、
バクト牛肉エキス:10g/l、
バクト酵母エキス:5g/l、
酢酸ナトリウム5g/l、
K
2HPO
3:2g/l、
クエン酸アンモニウム:2g/l、
MgSO
4:0.1g/l、
MnSO
4:0.05g/l、
システイン:0.5g/l、
Tween 80−コレステロール混合物
110℃で30分間オートクレーブ。
【0069】
増殖条件
一夜培養物から10%接種、
T=37℃
ガス中嫌気条件、
初期コレステロール0.08g/l
時間=18時間
コレステロール吸着値を表3に示す。
【表3】
【0070】
菌株ビフィドバクテリウム・ビフィダムBB06(MB107)DSM24688および菌株ビフィドバクテリウム・ビフィダムMB109 DSM23731は高コレステロール吸着能を示す。これらの2種の菌株は基準ラクトバチルス・ロイテリNCIMB701359と比較して、大量吸着する。
【0071】
好ましい態様において、本発明の組成物は、高コレステロール吸着能を示すビフィドバクテリウム・ビフィダムBB06(MB107)DSM24688およびビフィドバクテリウム・ビフィダムMB109 DSM23731を含む、あるいはこれらから成る群から選択される少なくとも1種の高コレステロール吸着能を有する菌株を、ビフィドバクテリウム・ラクティスMB2409 DSM23733、ビフィドバクテリウム・ブレーベMB113 DSM23732、ビフィドバクテリウム・インファンティスBI02(MB287)DSM24687およびビフィドバクテリウム・ラクティスBS07(MB243)DSM24690を含む、あるいはこれらから成る群から選択される細胞内および/または細胞外BSH活性を有する少なくとも1種の菌株と共に含む。該組成物は、さらに上記のとおりステロール類および/またはスタノール類および/またはグルコマンナンおよび/またはコンニャクガムおよび/またはプレバイオティク繊維を含んでよい。
【0072】
好ましい態様において、本発明の組成物は、高コレステロール吸着能を示すビフィドバクテリウム・ビフィダムBB06(MB107)DSM24688およびビフィドバクテリウム・ビフィダムMB109 DSM23731を含む、あるいはこれらから成る群から選択される高コレステロール吸着能を有する少なくとも1種の菌株を、ビフィドバクテリウム・ラクティスMB2409 DSM23733(BSHの細胞内および細胞外活性)およびビフィドバクテリウム・ブレーベMB113 DSM23732(BSHの高細胞内活性)を含む、あるいはこれらから成る群から選択されるBSH細胞内および/または細胞外活性を有する少なくとも1種の菌株と共に含む。有利に、該組成物は、菌株ビフィドバクテリウム・ビフィダムMB109 DSM23731をビフィドバクテリウム・ラクティスMB2409 DSM23733と共に含む。該組成物は、さらに上記のとおりステロール類および/またはスタノール類および/またはグルコマンナンおよび/またはコンニャクガムおよび/またはプレバイオティク繊維を含んでよい。
【0073】
好ましい態様において、本組成物は、ビフィドバクテリウム・ビフィダムMB109 DSM23731をビフィドバクテリウム・ラクティスMB2409 DSM23733と共に含むか、またはこれらから成る。該組成物は、さらに上記のとおりステロール類および/またはスタノール類および/またはグルコマンナンおよび/またはコンニャクガムおよび/またはプレバイオティク繊維を含んでよい。
【0074】
本発明が関係する上記組成物は、血中コレステロール、特にLDLコレステロールのレベル低下のために有効に適用される。
【0075】
本発明が関係する上記組成物は、200mg/dlを超えるコレステロールレベルの高血中コレステロールレベルと関連する障害または病状の予防的または治癒的処置におよび高コレステロール血症の処置に有効に適用される。
【0076】
臨床試験
臨床効果試験を、フラクトオリゴ糖類(FOS)および二酸化ケイ素を含むプラセボ錠剤(総粉末/カプセル=280.6mg)およびビフィドバクテリウム・ラクティスMB2409 DSM23733、ビフィドバクテリウム・ビフィダムMB109 DSM23731およびビフィドバクテリウム・ロングムBL04 DSM 23233および二酸化ケイ素を含む錠剤(総粉末/カプセル=280.6mg)を使用して行った。
実質的に、コレステロール低下活性を有する2種の菌株およびリノール酸(LA)を共役リノール酸(CLA)に最もよく変換する菌株を合わせた。
【0077】
治験のタイプ:プラセボに対する二重盲検無作為クロスオーバー。クロスオーバーを、75日後に行うことが計画された(15日間2カプセル/日+60日間1カプセル/日)。治験の総期間は150日間であった。該期間終了時の保証された負荷量:10億/菌株/カプセル。各処置について本治験で提供された投与量(活性またはプラセボ)は次のとおりである。最初の15日間2カプセル/日、その後60日間1カプセル/日;クロスオーバー後、再び最初の15日間2カプセル/日、続いて60日間1カプセル/日。本臨床試験は、血中コレステロールレベルを25%も低下させる、試験した細菌組成物の効果を確認した。
【0078】
菌株ビフィドバクテリウム・ビフィダムMB109 DSM23731、ビフィドバクテリウム・ラクティスMB2409 DSM23733およびビフィドバクテリウム・ロングムBL04 DSM 23233についての酸性化曲線の決定(表4、5、6および
図1、2、3)。
菌株MB109、MB2409およびBL04を、実験前にTPY+1%Cys−HClで二次培養し、37℃で嫌気生活下にインキュベートすることにより再活性化した。実験前に再活性化工程を3回、一夜インキュベーションと共に繰り返した。3回目の再活性化工程終了時、細胞をペレット化し、滅菌水で洗浄し、再懸濁して、繊維添加培地に接種した。使用する培地は、次のものをそれぞれ添加された無糖MRS(炭素源)である。
− グルコース(121℃、15分間の熱処理により滅菌された溶液)、対照培地。
− FOS(濾過滅菌した溶液、0.20μlフィルター)。
− GOS−Glu − グルコース残基を有するガラクトオリゴ糖類(濾過滅菌した溶液、0.20μlフィルター)。
− GOS−Gal − ガラクトース残基を有するガラクトオリゴ糖類(濾過滅菌した溶液、0.20μlフィルター)。
− XOS(濾過滅菌した溶液、0.20μlフィルター)。
− Larex −カラマツ繊維またはアラビノガラクタン(121℃、15分間の熱処理により滅菌した溶液)。
− イヌリン(121℃、15分間の熱処理により滅菌した溶液)。
【0079】
全培地について炭素源の最終濃度は20g/lでった。このように構成された培地に4%の菌株MB109、MB2409およびBL04(1%Cys−HCl添加)を接種し、37℃で好気生活下にインキュベートした。0時および3時間、6時間、8時間および10時間に、グラフに示す酸性化曲線を構築するためにpH値を測定した。
【0080】
【表4】
【表5】
【表6】
【図面の簡単な説明】
【0081】
(原文に記載なし)