(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1から6のいずれかに記載の流体噴射器において、前記システムが、前記コイルの放電の間電流または電圧減衰を測定するように配列された、前記PN接合の満足のいく動作を診断するように構成された診断回路を備える、流体噴射器。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明の範囲を限定することを意図しないやり方で本発明の一用途または諸用途を示すために上に列挙した図を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0013】
図1は、エンジン20の排気管30に設置された選択式触媒還元(SCR)配量システム10の概略図である。排気管は、ディーゼル酸化触媒(DOC)40と、SCR触媒ディーゼル微粒子フィルタ(SCRF)50と、SCR触媒60とを備える。エンジン20は、エンジン冷却システム70とエンジン制御ユニット(ECU)80とを備える。SCR配量システム10は、尿素送達モジュール(UDM)90とSCR配量噴射器100とを備える。
【0014】
SCR触媒60は、NH
3センサ62と、NH
3制御器64とを含み、NH
3制御器64は、システム10内の選択式触媒還元を制御するために信号をECU80に帰還させるように配列される。
【0015】
エンジン冷却システム70は、熱交換器72と、SCR配量噴射器100を冷却するためにSCR配量噴射器100に接続された冷却管74とを備える。
【0016】
ECU80は、UDM90とSCR配量噴射器100とを制御するように配列されたSCRドライバモジュール82を備える。
【0017】
UDM90は、配量流体、この場合尿素を収納するSCRタンク92を備える。UDM90は、配量流体をSCR配量噴射器100に供給するために供給管94も備える。供給管94は電気的に加熱される。
【0018】
ECU80は、典型的には、エンジン室に配置され、90℃あたりの高温周囲条件で動作することが必要とされる。ほとんどのECU構成部品は、最大動作温度が約125℃である。したがって、典型的には、ECU80は、その構成部品の温度を公称周囲動作温度より35℃を超えて上げるのに十分な熱エネルギーを生じてはならない。これが起きた場合、ECU構成部品の故障の可能性が大幅に増加される。
【0019】
エンジン20から排気管30に出る排出ガスの温度は、特にディーゼル微粒子フィルタ(DPF)再生事象の間、800℃あたりに達することがある。排気管30構成部品は、しばしば250℃あたりの周囲条件で動作することがある。
【0020】
図2は、本発明の実施形態によるSCR配量噴射器100をより詳細に示す回路図である。SCR配量噴射器100は、コイル110と、ポンプ120と、電圧抑制器130とを備える。
【0021】
コイル110は、選択式触媒還元がうまくいくのに必要とされる通り配量流体を排気管30にポンプで送り込むように、
電圧が印加されたときポンプ120を第1の状態から第2の状態に駆動するように配列される。前述のように、SCR配量噴射器100の制御は、NH
3制御器からの入力を有する、ECU80とSCRドライバモジュール82とによって管理される。
【0022】
ポンプ120は、配量流体を排気管30にポンプで送り込み、噴射するために第1の位置から第2の位置に移動することができるポンププランジャ(図示せず)を備える。ポンププランジャの第1の位置はポンプの第1の状態に対応し、ポンププランジャの第2の位置はポンプの第2の状態に対応する。ポンププランジャは、コイル110
に電圧が印加されたとき第1の位置から第2の位置に駆動される。コイル110が消勢されたときポンププランジャを第1の位置に復帰させるためにばね(図示せず)が使用される。ポンプを第1の状態から第2の状態に迅速に駆動することが時には必要である。SCR配量噴射器100は、1Hzから135Hzの間で動作することが必要とされる。また、コイル110は、通常動作の間はエネルギーの5ワットから10ワットまで、最大約20ワットまでを使用する。配量噴射器100は、単に加圧流体を噴射する電子的作動弁だけではなく、その代わりに流体を加圧し噴射するのに必要な働きもする。従来技術の噴射器は、ポンプ機能と噴射器機能とを分離する傾向があり、ポンプが加圧流体を生成する働きをし、ポンプが流体供給管の圧力に関するセンサ情報を受け取る制御回路によって制御されていた。空気抜き弁も凍結から保護するために必要とされる傾向があった。噴射圧力は、典型的には、そのような種類の従来技術の噴射器に対して約5バール(およそ500kPa)であった。この実施形態の例において論じる配量噴射器は、加圧制御を不要とする統一ポンプおよび噴射器を有し、また空気抜き弁も有する。50バール(およそ5000kPa)で最大になる噴射圧力も達成される。
【0023】
重要なことには、電圧抑制器130は、コイル110の両端間に接続されるように配列され、コイル110の両端間の電圧が閾値より上にあるときコイル110中に蓄積されたエネルギーを放出するように配列され、これは各噴射事象の終わりに起きる。この実施形態では、コイル110は、オンフェーズの間は電気的エネルギー
が供給され、オフフェーズの間は電気的エネルギー供給がスイッチオフされる。オフフェーズにあるとき、コイル110中に蓄積されたエネルギーは、電圧抑制器130の両端間の電圧を絶縁破壊電圧より上に上げるのに十分であり、電圧抑制器130はコイル110中に蓄積されたエネルギーを放出する働きをする。コイル110中に蓄積されたエネルギーは、主に熱として失われる。この例における電圧抑制器130は、絶縁破壊電圧が30ボルトの過渡電圧抑制器である。適切な電圧抑制器がSMAJ30CAという名前で販売されている。この過渡電圧抑制器は、ピークパルス電力消費が400ワットであり、最高175℃まで動作することができる。電圧抑制器130は、双方向過渡電圧抑制ダイオードである。この実施形態における電圧抑制器130は、コイル110の端子(図示せず)間にはんだ付けされる。
コイル110は、冷却ジャケット(図示せず)によって囲まれ、電圧抑制器130は、コイル110の冷却ジャケット内に収納され、同じ液冷冷却システム(前にエンジン冷却システム70として図示)を共有する。
【0024】
このようにして、SCR配量噴射器100は、従来技術のシステムより広い範囲のECUと適合可能になる。各ECUは、各サイクルの間コイル110中に蓄積されたエネルギーを消散させることを可能にする専用の設計を有しなくてよい。したがって、ECUがその最大動作温度定格を超えて加熱される危険性が大幅に低減し、エンジンの信頼性が増大する。SCR配量噴射器100と同じ冷却システムを共有することにより、電圧抑制器130は、排気管30にごく接近している可能性があるにもかかわらず、それ自体の動作温度範囲内に維持することができる。この解決策により、さらに専用のドライブボックスま
たは他の回路への他の修正の必要もなくなる。
【0025】
もちろん、別の種類の電圧抑制器130を使用することができること、具体的には、ダイオード(特にツェナーダイオード)、トランジスタなどを使用することができることを当業者は理解されよう。
【0026】
次に、電圧抑制器130が故障した場合の潜在的な問題が存在する。ECU80またはSCRドライバモジュール82は、コイル110中のエネルギーを消散することがまったくできない可能性があり、あるいは信頼性の問題を避けるのに十分にコイル110中のエネルギーを消散することができない可能性がある。
【0027】
図3は、コイル110を駆動するのに使用される駆動回路300の回路図である。コイル110は、回路図において駆動回路300内に示され、理解されるように、コイル110は、ほとんどの状況において駆動回路300から物理的に分離される。同様に、電圧抑制器130は、駆動回路300内に示されるが、すでに上に説明したように、コイル110に隣接して配置される可能性がある。
【0028】
駆動回路300は、コイル110のハイサイドをバッテリ端子312に接続し、したがって車両バッテリに典型的な電圧をコイル110の両端間に印加することができるハイサイドトランジスタスイッチ310を備える。ほとんどの車両において、この電圧は、12ボルトあたりであり、車両バッテリによって供給される。駆動回路300は、コイル110のローサイドを接地端子322に接続してコイル110
に電圧を印加するための回路を完成するローサイドトランジスタスイッチ320も備える。ハイサイドトランジスタスイッチ310およびローサイドトランジスタスイッチ320は、両方共、適切なことには、各々それぞれのトランジスタスイッチをスイッチオンおよびスイッチオフする対応する制御信号を有する。
【0029】
重要なことには、駆動回路300は、コイル診断回路330を備える。コイル診断回路330は、ローサイドトランジスタスイッチ320と接地端子322との間に直列に接続されたセンス抵抗332を備える。電圧測定モジュール334がセンス抵抗332の両端間に接続された2つの入力端子を有し、センス抵抗332を流れる電流を示す信号を出力するように配列される出力端子を有する。
【0030】
また、駆動回路300は、コイル110のハイサイドを接地端子322に接続するように配列されるフリーホイールトランジスタスイッチ340も備える。フリーホイールトランジスタスイッチ340は、ハイサイドトランジスタスイッチ310と逆の方向に制御され、したがって一方がオンであるとき他方はオフである。
【0031】
図4は、
図3を参照して上に提示した配列の代替の配列の回路図である。ここで、同じ参照符号は、同じ構成部品を表し、再度説明はしない。電流ではなく電圧を感知する代替のコイル診断回路430が提示される。ここで、分圧器432がその上端においてコイル110のローサイドとローサイドトランジスタスイッチ320との間に接続される。電圧タップ434が分圧器432の2つの抵抗の間に電圧指示値を出力するように接続される。
【0032】
図5Aは、オンフェーズの間の
図3の駆動回路300を示す回路図である。ここで、iとして示す電流がハイサイドトランジスタスイッチ310、コイル110、ローサイドトランジスタスイッチ320およびセンス抵抗332を通ってバッテリ端子312から接地端子322まで通過する。
【0033】
図5Bは、オフフェーズの間の駆動回路300を示す回路図である。ここで、ハイサイドトランジスタスイッチ310は、ローサイドトランジスタスイッチ320と同じように、開構成にある。電流は、バッテリ端子312から接地端子322に流れない。その代わりに、コイル110中のエネルギーが直接電圧抑制器130を通って消散され、駆動回路300が関与しないループの中をまわって電流が流れる。センス抵抗332には電流の流れがないか、或いは、電流の流れが実質的にない。
【0034】
図6Aは、電圧抑制器に誤動作があるときの駆動回路300を示す回路図である。ここで、
図5Aの場合と同じように、電流は前と同じに駆動回路のオンフェーズの間流れる。電圧抑制器が働いている場合と電圧抑制器が働いていない場合との間にはオンフェーズの間電流の流れに差がない。
【0035】
図6Bは、オフフェーズの間の駆動回路300を示す回路図であり、この場合も電圧抑制器130が誤動作状態にある。ここで、
図5Bと異なり、電流はコイル110と電圧抑制器130とをループになって流れない。その代わりに、フリーホイールトランジスタ340がコイル110のハイサイドを接地に接続し、ローサイドトランジスタスイッチ320が、コイル110のローサイドにおける電圧がローサイドトランジスタスイッチ320の絶縁破壊電圧を超えることにより閉になる。電流はフリーホイールトランジスタスイッチ340を通ってコイル110のハイサイドに流れ、コイル110を通り、ローサイドトランジスタスイッチ320を通り、センス抵抗332を通り、接地端子322を介して接地に流れる。
【0036】
ここで当業者には明らかなように、
図6Bは、センス抵抗332がオフフェーズの開始における時間、電流を感知することを示す。また、同様のことが
図4に示す回路に当てはまることが当業者にはここで理解されよう。すなわち、電圧抑制器130が誤動作状態にあるときオフフェーズの開始において電圧が電圧タップ434に発生される。
【0037】
これをさらに示すと、
図7は、センス抵抗332を通ってコイル診断回路330によって測定したときのx軸上に時間を、y軸上に電流をプロットしたグラフである。2つのプロットが描かれ、第1(実線)は電圧抑制器130が通常の働いている状態にあるときの電流iを示す。ここで、我々はオフフェーズが開始したときセンス抵抗332を流れる電流に急激な降下を見ることができる。言い換えれば、電流減衰が
図5Bに示すループで起き、したがってセンス抵抗332によって測定されない。第2のプロット(破線)は、
図6Bに示すように、電圧抑制器130が誤動作しているときの電流iを示す。ここで、電流iは、センス抵抗による減衰特性を示す。したがって、センス抵抗332中のこの電流減衰に気付くことにより、エンジン制御ユニットなどが電圧抑制器130に誤動作があることを判定すること、およびSCR配量噴射器100の動作の周波数を限定するステップ、排気管30中に噴射される配量流体の量を限定するステップ、およびエンジンの保守を求めるようにユーザに警報を提供するステップのうちの1つまたは複数など、適当な処置をとることが可能になる。センス抵抗332中の電流iは、電圧抑制器130が働いているときオンフェーズの終わりのおよそ1.6アンペアからオフフェーズのおよそ50マイクロ秒で0.2アンペア以下に減衰し、また1.6アンペアからオフフェーズのおよそ200マイクロ秒で0.2アンペア以下に減衰する。
【0038】
図8は、
図4に示すコイル診断回路430の電圧をプロットしたグラフである。ここで、オンフェーズからオフフェーズへの遷移において測定したコイル101の両端間の電圧のプロットがある。図示するように、オンフェーズの間、コイル110の両端間の電圧は、10ボルトであり、この例におけるバッテリの電圧に等しい。
【0039】
図8のグラフにおけるプロットのうちの第1のプロット(実線)は、電圧抑制器130が動作可能なときのコイル110の両端間の電位差を示す。ここで、我々は、オフフェーズにおけるコイル110の両端間の電位差が約33ボルトまで上がることが分かる(すなわち、電位差は電圧抑制器130の絶縁破壊電圧に等しく、それはこの場合実質的には30ボルトから40ボルトの間にある)。コイル110の両端間の電圧は、およそ500マイクロ秒間このレベルにとどまり、次いで、コイル中のエネルギーのすべてが電圧抑制器130を通って消散されたとき、急速にゼロに降下する。
【0040】
図8のグラフ上の第2のプロット(破線)は、電圧抑制器130が誤動作状態にあるときのコイル110の両端間の電位差を示す。ここで、オンフェーズからオフフェーズへの遷移において、コイル110の両端間の電圧が、電圧抑制器130が働いている状態にあるときよりずっと大きな量まで急速に増加する。この場合、コイル110両端間の電圧は、約60ボルトで最大に達し、それはローサイドトランジスタスイッチ320の絶縁破壊電圧に相当する。オフフェーズの間のコイル110の両端間の電圧は、電圧抑制器130が働いていないとき、電圧抑制器130が働いているときに比べたときより短い時間持続することに留意されたい(500マイクロ秒対300マイクロ秒)。
【0041】
このようにして、触媒還元配量システムは、より確実に動作することができ、一方で前述のより広い適合性を活用する。
【0042】
図9は、SCR配量噴射器100のコイル110を放電する方法の流れ図である。ここで、前に説明したように、コイル110は、ステップ910において駆動回路300によって
電圧が印加される。コイル110は、次いで、ステップ920において駆動回路300によって消勢される。コイル110中に蓄積されたエネルギーは、次いで、コイル110によって発生された電圧が電圧抑制器130の絶縁破壊電圧を超えるとき、オフフェーズの開始において電圧抑制器130を通って消散される。
【0043】
図10は、SCR配量噴射器100を組み立てる方法の流れ図である。ここで、電圧抑制器130は、ステップ1010において、オフフェーズの間コイル110中に蓄積された電気的エネルギーの放出を達成するようにコイル110の両端間に取り付けられる。電圧抑制器ははんだ付け技法を使用して取り付けられるが、他の適切な技法を使用することができる。電圧抑制器130は、コイル110にごく近接して取り付けられ、コイル110の冷却システムを共有することができるようにコイル110に取り付けられる。具体的には、電圧抑制器130は、コイル110またはSCR配量噴射器100の同じ液冷ジャケットの内側になるように取り付けられる。
【0044】
図11は、SCR配量噴射器100のコイル110における障害を診断する方法の流れ図である。ここで、コイル110は、ステップ1110において駆動回路300によって
電圧が印加される。コイル110は、次いで、ステップ1120において駆動回路300によって消勢される。ステップ1130においてセンス抵抗332を流れる電流を感知するために診断回路330によってまたは分圧器432における電圧を感知するために診断回路430によって測定が行われる。診断回路330は、センス抵抗332中の数十マイクロ秒間持続する減衰電流を探すように配列される。診断回路340は、電圧抑制器130が動作可能である場合と比較してコイル110両端間のより大きなピーク電圧および/またはより短い時間持続する電圧を探すように配列される。例えば、診断回路430は、電圧抑制器130の絶縁破壊電圧前後の電圧(正しく働いていることを指示するため)または電圧抑制器130の絶縁破壊電圧を超える差又は相違部分(この例では30ボルトまたは実際には33ボルト)(電圧抑制器130が間違って働いていることを指示するため)を探すことができる。あるいは、またはさらに、診断回路430は、電圧抑制器が正しく働いていることを指示するために、ある一定の閾値、例えば350マイクロ秒より長い時間持続する電圧、または電圧抑制器が正しく働いていいないことを指示するために閾値より短い時間持続する電圧を探すことができる。
【0045】
1つまたは複数の好ましい実施形態に関して本発明を上に説明してきたが、添付の特許請求の範囲に定義された本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更または修正を加えることができることを理解されよう。
【0046】
例えば、本発明は、SCR配量噴射器用途の文脈で説明してきたが、特に車両用途における燃料噴射器および水噴射器など、他の用途において有用性を見出すであろう。具体的には、本発明は、燃料噴射器、例えば触媒再生のために燃料を排気システム中に噴射するのに使用される種類の燃料噴射器において有用性を見出すことができる。本発明は、水噴射器、例えば排出物を削減するためにディーゼルエンジンの吸気マニホルド中に水を噴射するための水噴射器においても有用性を見出すことができる。具体的には、本発明は、噴射器が、好ましくは水冷却手段などの冷却手段を有する、電動ポンプである場合に特定の使用を見出すであろう。
[形態1]
選択式触媒還元配量システム用の流体噴射器であって、
流体をポンプで送り込み噴射するように、
外部駆動電圧が印加されたときポンプを第1の状態から第2の状態に駆動するように配列されたコイルと、
外部駆動電圧が前記コイルから取り除かれたとき、および前記コイルの両端間の電圧がPN接合の絶縁破壊電圧より上にあるとき、絶縁破壊し、前記コイル中に蓄積されたエネルギーを放出するように前記コイルの両端間に電気的に配列された前記PN接合であって、前記PN接合および前記コイルが、冷却システムを共有する、前記PN接合とを備える、流体噴射器。
[形態2]
形態1に記載の流体噴射器において、前記PN接合が、前記コイルの両端間に電気的に配列されたダイオード内にある、流体噴射器。
[形態3]
形態1または形態2に記載の流体噴射器において、前記PN接合が、前記コイルの両端間に電気的に配列された過渡電圧抑制器内にある、流体噴射器。
[形態4]
形態1から3のいずれかに記載の流体噴射器において、前記PN接合が、直接前記コイルに接続される、流体噴射器。
[形態5]
形態4に記載の流体噴射器において、前記PN接合が、前記コイルの端子にはんだ付けされる、流体噴射器。
[形態6]
形態1に記載の流体噴射器において、前記PN接合および前記コイルが、共通の冷却ジャケット内にある、流体噴射器。
[形態7]
形態1から6のいずれかに記載の流体噴射器において、前記PN接合の前記絶縁破壊電圧が、前記駆動回路における別の関連するPN接合の絶縁破壊電圧より低い、流体噴射器。
[形態8]
形態1から7のいずれかに記載の流体噴射器において、車両噴射システムの一部であるように構成される流体噴射器であって、前記コイルの前記
外部駆動電圧の印加が、エンジン制御ユニットを介して制御される、流体噴射器。
[形態9]
形態1から8のいずれかに記載の流体噴射器において、前記システムが、前記PN接合の満足のいく動作を診断するように構成された診断回路を備える、流体噴射器。
[形態10]
形態9に記載の流体噴射器において、前記診断回路が、前記コイルの放電の間電流減衰を測定するように配列される、流体噴射器。
[形態11]
形態9に記載の流体噴射器において、前記診断回路が、前記コイルの放電の間電圧減衰を測定するように配列される、流体噴射器。
[形態12]
形態1から11のいずれかに記載の流体噴射器において、前記流体噴射器が、車両上に使用されるように構成される流体噴射器。
[形態13]
形態1から12のいずれかに記載の流体噴射器において、前記流体噴射器が、選択式触媒還元配量噴射器、燃料噴射器および水噴射器のうちの1つである流体噴射器。
[形態14]
流体噴射器のコイルを放電する方法であって、
流体をポンプで送り込み噴射するようにポンプを第1の状態から第2の状態に駆動するために電気的エネルギーを前記流体噴射器のコイルに供給するステップと、
前記コイルへの電気的エネルギーの前記供給を停止するステップと、
前記コイル中に蓄積された前記電気的エネルギーが前記コイルの両端間に電気的に配列されたPN接合を通して消散することを可能にするステップであって、前記PN接合および前記コイルが、冷却システムを共有する、ステップとを含む、方法。
[形態15]
流体噴射器を組み立てる方法であって、
コイルの端子の両端間にPN接合を取り付けるステップであって、前記コイルが、流体を駆動するようにポンプを第1の状態から第2の状態に駆動するように配列され、前記PN接合および前記コイルが、冷却システムを共有する、ステップを含む、方法。