特許第6018770号(P6018770)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6018770
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】プラスチックボトル用のハンドル
(51)【国際特許分類】
   B65D 25/28 20060101AFI20161020BHJP
【FI】
   B65D25/28 106A
   B65D25/28 110
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-54973(P2012-54973)
(22)【出願日】2012年3月12日
(65)【公開番号】特開2013-189213(P2013-189213A)
(43)【公開日】2013年9月26日
【審査請求日】2015年2月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】391026058
【氏名又は名称】ザ コカ・コーラ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Coca‐Cola Company
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(72)【発明者】
【氏名】岩下 寛昌
【審査官】 長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】 実開平05−035657(JP,U)
【文献】 実開昭51−109991(JP,U)
【文献】 特開2004−099101(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0065574(US,A1)
【文献】 実開昭55−109528(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 25/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック製のボトルに取外し可能に構成されたハンドルであって、
第1のリング部、第2のリング部及び第3のリング部を備え、
前記第1のリング部と前記第2のリング部とをつなぐ部分には、前記ボトルの上側部分を支持する上側支持部が形成され、
前記第3のリング部には、前記上側支持部と同じ側で前記ボトルの下側部分を支持する下側支持部が形成され、
前記第1のリング部には、前記上側支持部と反対側で前記ボトルのネック部を支持するネック支持部が形成され、
前記第2のリング部と前記第3のリング部とをつなぐ部分には、前記ボトルへの取付け状態で前記上側支持部と反対側に位置付けられる把持部が形成されており、
前記ボトルへの取付け状態で、前記第1〜第3のリング部がそれぞれ内側に前記ボトルを挿入されて、当該ハンドルが立体形状を構成可能になっている一方、
前記ボトルからの取外し状態で、前記第1及び第2のリング部が、前記第3のリング部と同じ平面内で且つ当該第3のリング部の内側に位置付けされて、当該ハンドルが偏平形状を構成可能になっており、
前記第1及び第2のリング部は、それぞれ、前記取外し状態で内向きに折られ且つ前記取付け状態で外向きに展開する変形部位を有する、ハンドル。
【請求項2】
前記下側支持部は、前記ボトルの胴部の凸部又は凹部に掛かってこれを支持するように構成されている、請求項1に記載のハンドル。
【請求項3】
前記把持部は、前記取付け状態で、上下方向に延在するように構成されている、請求項1又は2に記載のハンドル。
【請求項4】
前記第1、第2及び第3のリング部は、丸棒状の弾性体で形成されている、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のハンドル。
【請求項5】
前記第1、第2及び第3のリング部は、前記取付け状態で、前記ボトルの側面に沿って斜めに延在する、請求項1ないし4のいずれか一項に記載のハンドル。
【請求項6】
前記第1のリング部の変形部位と前記第2のリング部の変形部位とは、前記取外し状態で隣り合う、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のハンドル。
【請求項7】
前記第1のリング部は、前記取外し状態で、前記第2のリング部の内側に位置付け可能に構成されている、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のハンドル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチックボトル用のハンドルに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境面に配慮して軽量化が進められているプラスチックボトルは、軽量化によってボトル胴部が柔らかくなっている。このような軽量化ボトルは、使用後に潰し易いメリットがある一方で、特に大型(例えば1リットルを超えるサイズ)になると、把持しがたいため、注ぎ動作(ハンドリング)がしにくくなるというデメリットがある。そこで、ユーザーのハンドリングをサポートするためのハンドルが各種提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
また、軽量化ボトルとは違う観点で提案された特許文献4のハンドルも知られている。このハンドルは、老人や子供でも重いボトルを容易に持てるようにすることを目的に作られたもので、ボトルネック部に掛ける前頭部と、ボトル胴部の下部の溝に掛ける挿着部と、前頭部と挿着部とをつなぐ連結部と、を有している。このハンドルは、プラスチック材などの弾性材で形成されていて、ボトルに取り付けた時の三次元形状と、ボトルから取り外した時の偏平形状との間で変形できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4692442号
【特許文献2】特許第4046668号
【特許文献3】特許第4003120号
【特許文献4】特許第3754012号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献4のハンドルは、ボトルから取り外した時の偏平形状が、前頭部、連結部及び挿着部が一方向に延びた直線形状となる。このため、ハンドルのサイズは実際には大きいままであり、ハンドル自体の収納性が高いとはいえなかった。また、ボトルに取り付けた時の三次元形状において、ハンドルが支持するボトルの位置は上下の二箇所である。このため、注ぎ動作のためにボトルを傾けた際には安定性を欠く。とりわけ、このハンドルで軽量化ボトルを傾けると、軽量化ボトルは、柔らかいために、ハンドルから受ける反作用の力によって折れるように変形し、内容物を注げなくなるため、軽量化ボトルには不向きなハンドルだった。
【0006】
本発明は、不使用時の収納性を高めることができると共に、使用時には軽量化ボトルであっても安定して支持することができるハンドルを提供することをその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するべく、本発明のハンドルは、プラスチック製のボトルに取外し可能に構成されたハンドルであって、第1のリング部、第2のリング部及び第3のリング部を備える。第1のリング部と第2のリング部とをつなぐ部分には、ボトルの上側部分を支持する上側支持部が形成され、第3のリング部には、上側支持部と同じ側でボトルの下側部分を支持する下側支持部が形成され、第1のリング部には、上側支持部と反対側でボトルのネック部を支持するネック支持部が形成され、第2のリング部と第3のリング部とをつなぐ部分には、ボトルへの取付け状態で上側支持部と反対側に位置付けられる把持部が形成される。ボトルへの取付け状態で、第1〜第3のリング部がそれぞれ内側にボトルを挿入されて、ハンドルが立体形状を構成可能になっている一方、ボトルからの取外し状態で、第1及び第2のリング部が、第3のリング部と同じ平面内で且つ第3のリング部の内側に位置付けされて、ハンドルが偏平形状を構成可能になっている。
【0008】
本発明によれば、ハンドルをボトルから取り外した状態では、ハンドルを偏平形状に畳むように変形させることができる。この偏平形状では、第3のリング部を超える位置に第1及び第2のリング部を位置させずに済み、また、3つのリング部を同じ平面内に位置付けることができるため、ハンドルがコンパクトになる。よって、不使用時の収納性を高めることができる。
【0009】
また、ハンドルをボトルに取り付けた状態では、ハンドルを立体形状に展開させることができる。この立体形状において把持部を握って持ち上げると、ボトルが上側支持部、ネック支持部及び下側支持部で支持される。また、注ぎ動作のために、ボトルを把持部と反対側に傾けると、上側支持部及び下側支持部がボトルの上側部分及び下側部分を重力方向の下側から支持する。このとき、ネック支持部には上側支持部側へと引っ張られる力が作用するので、ボトルに対する上側支持部及びネック支持部による支持の拘束性が増す。したがって、本発明のハンドルによれば、ボトルを上下の二点でのみ支持するような従来なハンドルと比較して、軽量化された柔らかいボトルを安定して支持することが可能となる。特に、支持のポイントとして、ボトルのネック部、上側部分及び下側部分という上下方向の3点が確保されるため、バランスよく支持することができる。
【0010】
好ましくは、下側支持部は、ボトルの胴部の凸部又は凹部に掛かってこれを支持するように構成されるとよい。
【0011】
この構成によれば、胴部の強度を高めるのに用いられる凸部又は凹部を有効に利用して、下側支持部で支持することができる。
【0012】
好ましくは、把持部は、取付け状態で、上下方向に延在するように構成されるとよい。
【0013】
この構成によれば、利用者がハンドルを握って操作するのに必要十分な把持領域を提供することができる。
【0014】
好ましくは、第1、第2及び第3のリング部は、丸棒状の弾性体で形成されるとよく、取付け状態で、ボトルの側面に沿って斜めに延在するとよい。また、第1のリング部は、取外し状態で、第2のリング部の内側に位置付け可能に構成されるとよい。
【0015】
好ましくは、第1及び第2のリング部は、それぞれ、取外し状態で内向きに折られ且つ取付け状態で外向きに展開する変形部位を有するとよい。
【0016】
この構成によれば、取外し状態において、取付け状態で展開されている変形部位を内向きに折ることで、ハンドルをコンパクトに畳むことができる。
【0017】
好ましくは、第1のリング部の変形部位と第2のリング部の変形部位とは、取外し状態で隣り合うとよい。
【0018】
上記目的を達成するべく、本発明の別のハンドルは、プラスチック製のボトルに取外し可能に構成されたハンドルであって、ボトルのネック部を支持するネック支持部と、ネック支持部とは反対側でボトルの上側部分を支持する上側支持部と、ネック支持部とは反対側でボトルの下側部分を支持する下側支持部と、上側支持部と下側支持部との間にあり、ボトルへの取付け状態で上側支持部と反対側に位置付けられる把持部と、を備える。そして、ハンドルは、取付け状態から取外し状態になると立体形状から偏平形状に変形可能となるように構成されており、取外し状態において、ネック支持部、上側支持部及び把持部が、下側支持部と同じ平面内で且つ下側支持部を含むハンドルの輪郭よりも内側に位置付けされるようになっている。
【0019】
上記した本発明と同様に、ハンドルをボトルから取り外した状態では、ハンドルをコンパクトな偏平形状に変形させることができるので、不使用時の収納性を高めることができる。また、ハンドルをボトルに取り付けた状態では、ハンドルを立体形状に変形させることができ、ボトルを上下の二点でのみ支持するような従来なハンドルと比較して、軽量化された柔らかいボトル安定して支持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施形態に係るハンドルをボトルに取り付けた状態を示す斜視図である。
図2図1のハンドルの正面図である。
図3図1のハンドルの背面図である。
図4図1のハンドルの右側面図である。
図5図1のハンドルの左側面図である。
図6図1のハンドルの平面図である。
図7図1のハンドルを注ぎ動作のために傾けた状態を示す図である。
図8図1のハンドルをボトルから取り外した状態を示す斜視図である。
図9図8のハンドルの平面図である。
図10図8のハンドルの正面図である。
図11図1のハンドルをボトルに取り付ける一連の工程を段階的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態に係るプラスチックボトル用のハンドルを説明する。以下の説明では、特に断らない限り、ボトル口部が存在する方を上側とし、ボトル底部が存在する方を下側とする。また、「反対側」との表現は、特に断らない限り、ボトルの中心軸又はハンドルの中心軸を挟んで対向する側という意味である。
【0022】
まず、プラスチックボトルの構成について説明する。
【0023】
図1に示すように、プラスチックボトル1(以下、「ボトル1」という。)は、上側から順に、口部2、ネック部3、肩部4、胴部5及び底部6を有する。これら各部2〜6は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂を主材料として、プリフォームから二軸延伸ブロー成形又はダイレクトブロー成形によって一体に形成され、内部に飲料、アルコール、油分を含む液体など、各種液体を貯留するための有底筒状のボトル壁を構成する。口部2は、上端を開口した円筒状の部位であり、その外周面には、キャップ7がねじ装着されるねじ部と、ねじ部の下側にビードリングと、が形成されている。ネック部3は、口部2との境界位置にフランジ8を有しており、フランジ8の下側の筒状の周壁が肩部4の上端につながれている。フランジ8は、サポートリング又はネックリングと称される場合がある。フランジ8は、本実施形態のハンドルとの関係では、ネック部3の周壁に掛けられるハンドルのネック支持部が抜け落ちないような機能を具備していればよく、そのような機能を有する限り、様々な形状をとることができる。また、ボトル1の使用用途などによっては、ビードリングは省略可能である。
【0024】
ここで、ボトル1を軽量化して薄肉化した場合であっても、一般に、ネック部3の周壁は、二軸延伸ブロー成形によって延伸されない部分であるか、あるいは、延伸されたとしても肩部4及び胴部5に比べて厚肉のまま残る部分である。このため、ネック部3の周壁は、肩部4及び胴部5よりも剛性(強度)が大きい。肩部4は、横断面が下方にかけて徐々に拡大してなり、ボトル1において最大幅を構成する胴部5の上端につながれている。胴部5は、上下方向に長く延びる筒状部分であり、その周壁に複数の補強用の溝9が環状に形成されている。胴部5の横断面形状は、正方形又は長方形などの多角形とすることもできるが、ここでは円形となっている。底部6は、底壁11及び周壁12で構成されている。周壁12は、下方にかけて僅かにすぼめられてなり、胴部5の下端を底壁11につないでいる。口部2、ネック部3、肩部4、胴部5及び底部6の形状は、特に限定されるものではなく、適宜設計することができる。
【0025】
次に、本実施形態に係るハンドル30の構成について説明する。
【0026】
図1〜6は、ハンドル30をボトル1に取り付けた状態を示している。図1〜6に示すように、ハンドル30は、大別すると、上側から順番に、ボトル1を内側に挿入した第1のリング部31、第2のリング部32及び第3のリング部33を有している。リング部31とリング部32とをつなぐ部分には上側支持部34が形成され、また、リング部32とリング部33とをつなぐ部分には把持部35が形成されている。
【0027】
リング部31、32、33は、いずれも、無端の環状部であり、丸棒状に形成されている。取付け状態では、リング部31、32、33は、それぞれ、ボトル1の側面に沿って全体として斜めに延在している。
【0028】
リング部31は、ボトル1のネック部3の周壁に掛かるネック支持部40と、ネック支持部40からネック支持部40とは反対側に向かって延びる一対の連結部42,42と、で構成されている。ネック支持部40は、ネック部3の周壁の半周分又はこれを超える領域に掛かり(図6では略C字状の態様で掛かる)、ネック部3を支持する。連結部42,42は、ボトル1の中心軸を挟んで互いに対向している。連結部42,42は、ボトル1の肩部4の表面に沿って斜め下方に延びており、途中から互いに近づくように延びて、肩部4の直下である胴部5の上部で上側支持部34に連結されている。
【0029】
上側支持部34は、ネック支持部40と反対側でボトル1の上側部分を支持する部分である。上側支持部34は、ボトル1の上側部分を支持する態様であれば、どのような形状であってもよく、ここではボトル1の上側部分に面接触するような形状で形成されている。
【0030】
リング部32は、上側支持部34と把持部35の上部とをつなぐ一対の連結部50,50で構成されている。連結部50,50は、ボトル1の中心軸を挟んで互いに対向し、胴部5の上半部を斜めに横断するように、胴部5の表面に沿って上側支持部34から斜め下方に延びている。
【0031】
リング部33は、上側支持部34と同じ側でボトル1の下側部分を支持する下側支持部60と、下側支持部60から下側支持部60とは反対側に向かって把持部35の下部にかけて延びる一対の連結部62,62と、で構成されている。下側支持部60は、ボトル1の下側部分にある溝9(凹部)に掛かってこれを支持する。連結部62,62は、ボトル1の中心軸を挟んで互いに対向し、胴部5の下半部を斜めに横断するように、胴部5の表面に沿って下側支持部60から斜め上方に延びている。
【0032】
把持部35は、上下方向に延在する板状の部位で構成されており、上側支持部34及び下側支持部60とは反対側に位置付けられている。把持部35は、ユーザーがボトル1を把持するときに使用する部位であり、例えば縦長の台形状に形成されている(参照:図4)。ただし、その形状は限定されない。ユーザーが把持部35を把持するときは、把持部35と胴部5との間に手指を入れることになる。このため、手指をスムーズに入れることができるように、把持部35に対応する胴部5の位置にはくびれや凹部があることが望ましい。また、ユーザーによるボトル1のハンドリングのし易さを向上する観点によれば、把持部35の位置は、胴部5の上下中間部又はそれよりもやや上側の部分であるとよく、より好ましくは、ボトル1に内容物を充填したときの重心位置を含むように設定されることが好ましい。
【0033】
図7に示すように、注ぎ動作のために、ユーザー100がハンドル30を使ってボトル1を持ち上げて、ネック部3を下側に傾けると、上側支持部34及び下側支持部60がボトル1の胴部5の二箇所を重力方向の下側から支持する。このとき、ネック支持部40には、一対の連結部42,42を介して上側支持部34側へと引っ張られる力が作用する。これにより、ネック支持部40は、ネック部3の周壁に強く掛かってボトル1を支持することになる。その結果、ハンドル30は、ボトル1は口部2から胴部5の上側部分にかけての部分においてしっかりと拘束されるようになるため、当該部分の支持が安定することになる。他方、ハンドル30は、傾けたボトル1の重力方向の下側部分を下側支持部60で支持する。したがって、ハンドル30によれば、ボトルを上下の二点でのみ支持するような従来なハンドルと比較して、安定した支持を提供することができる。
【0034】
加えて、ハンドル30付きのボトル1を傾けた場合、上側支持部34、下側支持部60及びネック支持部40による支持が、リング部31,32,33の各連結部42,42,50,50,62,62によってサポートされるようになり、把持部35を除くハンドル30全体でボトル1の荷重を受けるようになる。具体的には、連結部42,42,50,50,62,62は、傾けたボトル1に重力方向の下側から接触し、傾けたボトル1を重力方向の下側からホールドするように受ける。これにより、上側支持部34、下側支持部60及びネック支持部40による支持がサポートされる。この中でも、リング部32の連結部50,50は、傾けたボトル1から受ける反作用の力が最も大きい領域にあるため、傾けたボトル1の変形に対してその抑制効果が最も大きいものとして機能する。したがって、ハンドル30によれば、連結部42,42,50,50,62,62が、上側支持部34、下側支持部60及びネック支持部40による支持をサポートするため、二点支持方式の従来なハンドルと比較して、より一層安定した支持を提供することができる。
【0035】
図8〜10は、ボトル1から取り外した状態のハンドル30を示している。図8〜10に示すように、ハンドル30は、偏平形状を構成する。この偏平形状では、下側支持部60を有するリング部33がハンドル30の略円形の輪郭を構成しており、この輪郭の内側に、リング部31、リング部32、上側支持部34及び把持部35が位置している。また、リング部31はリング部32の内側に位置し、リング部32はリング部33の内側に位置している。把持部35は、ハンドル30の略円形の輪郭の中心線を通る位置にあり、その中心線上には、ネック支持部40、上側支持部34及び下側支持部60のそれぞれの少なくとも一部が存在するようになっている。
【0036】
このような偏平形状では、ハンドル30の全ての部位は同じ平面内に位置することができるように構成されており、その高さ(厚み)はリング部31〜33の厚みに等しいものとなっている(参照:図10)。ただし、ハンドル30の高さは、全ての部位で均等でなくてもよい。例えば把持部35を他の部位よりも肉厚にして、握り易さを向上させてもよい。偏平形状におけるリング部31,32,33の態様に着目すると、リング部31、32は、それぞれ、上側支持部34とは反対側の位置に、内向きに折り曲げられた変形部位71,72を有している。リング部31の変形部位71は、ネック支持部40を含んでおり、変形部位72の隣に位置している。変形部位71,72は、上述の取付け状態では外向きに展開する(参照:図1〜6)。
【0037】
以上のように、ハンドル30が取付け状態での立体形状と取外し状態での偏平形状との間で変形することができるように、ハンドル30は弾性体で構成されており、ボトル1を持ち運ぶことが可能な程度の剛性を有している。このような性状を満たす材料として、エラストマーを挙げることができ、その中でも例えばシリコーンゴムを用いると好適である。ただし、材料はこれに限らない。
【0038】
図11を参照して、ボトル1へのハンドル30の取り付け方の一例を説明する。
まず、図11(a)に示すように、偏平形状のハンドル30のリング部31の内側にボトル1の口部2及びネック部3を通す。上述したように、リング部31はリング部32,33の内側にあるため、リング部32,33の内側にもボトル1の口部2及びネック部3が通されることになる。次いで、図11(b)に示すように、矢印80の部分を下側にずらしていくようにして、リング部31,32を展開していくようにする。このとき、まず、リング部31では、変形部位71が外向きに展開してネック支持部40がネック部3に掛かり、上側支持部34がネック支持部40と反対側に位置付けられる。続いて、リング部32では、変形部位72が外向きに展開し、把持部35が上側支持部34と反対側に位置付けられる。そして、図11(c)に示すように、リング部33では、下側支持部60が胴部5の下側の溝9に掛かることになる。これにより、ハンドル30の取付けが完了する。取付け後は、把持部35を持ってボトル1を運んだり、ボトル1の中身を注ぐなどの操作をすることができる。
【0039】
以上説明した本実施形態のハンドル30によれば、ボトル1に取り付けた状態で把持部35を握って持ち上げると、ボトル1が主に3点(上側支持部34、ネック支持部40及び下側支持部60)で支持されることになる。また、注ぎ動作のために、ボトル1を把持部35と反対側に傾けると、上側支持部34及びネック支持部40による支持の拘束性が増す。しかも、リング部31、32、33の各連結部42,42,50,50,62,62がボトル1を重力方向の下側からホールドするように受けるため、上側支持部34、ネック支持部40及び下側支持部60による3点支持がサポートされるようになる。したがって、軽量化された柔らかいボトルであっても、安定して支持することができ、特に注ぎ動作を安定して行うことができる。
【0040】
また、取付け状態のハンドル30は、リング部31,32,33がボトル1の側面に沿って斜めに延び、上側支持部34がボトル1の側面に面接触し、把持部35もボトル1の凹部(くびれ)以外の部分からは離れずにボトル1の側面に沿うように上下方向に延びることになる。このため、ハンドル30付きボトル1は広いスペースを占有せずに済むため、冷蔵庫のポケットなどに縦置きで収納することができる。また、横置きした場合には、ハンドル30が滑り止めとなるため、丸型のボトルであっても転がりを防止することができる。
【0041】
一方、ハンドル30をボトル1から取り外した場合には、ハンドル30を偏平形状に畳むことができる。このようにして、ハンドル30をコンパクトにすることができるため、使用せずに保管するときの収納性を向上することができる。また、偏平形状においては、ハンドル30をボトル1の底壁を支持するコースターとしても利用することができる。
【0042】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。以上の具体例は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施形態のみに限定する趣旨ではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
【0043】
例えば、上側支持部34が支持する位置は、ネック部3よりも下側で且つ下側支持部60による支持位置よりも上側であればよく、ボトル1の上側部分である限り、胴部5の上部でなくてもよい。
【0044】
また、上側支持部34は、面接触以外の態様で、がボトル1の上側部分を支持してもよい。例えば、下側支持部60と溝9との関係のように、上側支持部34が溝(凹部)に掛かってこれを支持するようにしてもよい。さらに、上側支持部34及び下側支持部60は、いずれも、溝(凹部)ではなく凸部に掛かるものであってもよい。
【0045】
また、下側支持部60が支持する位置は、ボトル1の下側部分である限り、胴部5の下部でなくてもよい。すなわち、下側支持部60が支持する位置を、底部6の底壁11又は周壁12にしてもよい。ただし、底部6の底壁11を支持する場合には、ハンドル30付きボトル1を安定して縦置きできるように、下側支持部60が収まる凹部を底壁11に形成しておくことが望ましい。
【0046】
なお、ボトル1として丸形ボトルを例に説明したが、もちろん正方形又は長方形などの多角形のボトルにもハンドル30を適用することができる。
【符号の説明】
【0047】
1:ボトル、 2:口部、 3:ネック部、 4:肩部、 5:胴部、 6:底部、 8:フランジ、 9:溝、 11:底壁、 12:周壁、 30:ハンドル、 31:第1のリング部、 32:第2のリング部、 33:第3のリング部、 34:上側支持部、 35:把持部、 40:ネック支持部、 42、50、62:連結部、 60:下側支持部、 71,72:変形部位
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11