(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6018863
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】道路目地の防草工法、排水溝清掃方法および異物除去装置
(51)【国際特許分類】
E01H 11/00 20060101AFI20161020BHJP
A01M 21/00 20060101ALI20161020BHJP
E01H 1/08 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
E01H11/00 A
A01M21/00 Z
E01H1/08 C
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-212577(P2012-212577)
(22)【出願日】2012年9月26日
(65)【公開番号】特開2014-66080(P2014-66080A)
(43)【公開日】2014年4月17日
【審査請求日】2015年6月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】595006762
【氏名又は名称】株式会社アレン
(73)【特許権者】
【識別番号】510321398
【氏名又は名称】中日本ハイウェイ・メンテナンス中央株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】596105208
【氏名又は名称】第一カッター興業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】特許業務法人 大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小尾 浩一
(72)【発明者】
【氏名】大木 靖則
(72)【発明者】
【氏名】安立 陽
(72)【発明者】
【氏名】小針 雅明
(72)【発明者】
【氏名】村上 進
(72)【発明者】
【氏名】林 哲史
(72)【発明者】
【氏名】西山 明博
【審査官】
須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−184169(JP,A)
【文献】
特開平11−081264(JP,A)
【文献】
特開2003−074027(JP,A)
【文献】
特公昭48−010346(JP,B1)
【文献】
特開平06−179022(JP,A)
【文献】
特開平08−120634(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3125100(JP,U)
【文献】
特開2006−037699(JP,A)
【文献】
特開2002−046971(JP,A)
【文献】
特開平07−207746(JP,A)
【文献】
特開平09−151070(JP,A)
【文献】
特開平08−053611(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01H 11/00
A01M 21/00
E01H 1/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路の進行方向に沿って形成された道路目地の防草工法であって、
ハブの外周に繊維軸方向に延びる連続した波形状を呈する樹脂製フィラメントを放射状に固設してなり、厚みが前記道路目地の幅よりも大きく設定された回転ブラシの外縁のみを前記道路目地に挿入し、
前記回転ブラシを回転させながら前記道路目地に沿って前記道路上を進行させることにより、当該道路目地内の異物を除去し、
異物が除去された道路目地内に防草材を充填する
ことを特徴とする道路目地の防草工法。
【請求項2】
前記回転ブラシが進行方向に向けて異物を排出する方向に回転し、
前記回転ブラシによって前記道路目地から異物が排出されると同時に、当該異物を負圧吸引手段によって負圧吸引することを特徴とする、請求項1に記載された道路目地の防草工法。
【請求項3】
異物が除去された道路目地内に硅砂を注入し、硅砂が注入された道路目地内に前記防草材を充填することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載された道路目地の防草工法。
【請求項4】
前記防草材を、前記硅砂に一部が浸透し、且つレベリング作業を要しない程度に粘度が低いエステル系弾性樹脂としたことを特徴とする、請求項3に記載された道路目地の防草工法。
【請求項5】
道路の進行方向に沿って形成された排水溝を清掃する排水溝清掃方法であって、
ハブの外周に繊維軸方向に延びる連続した波形状を呈する樹脂製フィラメントを放射状に固設してなり、厚みが前記排水溝の幅よりも大きく設定された回転ブラシの外縁のみを前記排水溝に挿入し、
前記回転ブラシを回転させながら前記排水溝に沿って前記道路上を進行させることで当該排水溝内の異物を除去することを特徴とする排水溝清掃方法。
【請求項6】
前記回転ブラシが進行方向に向けて異物を排出する方向に回転し、
前記回転ブラシによって前記排水溝から異物が排出されると同時に、当該異物を負圧吸引手段によって負圧吸引することを特徴とする、請求項5に記載された排水溝清掃方法。
【請求項7】
繊維軸方向に延びる連続した波形状を呈する樹脂製フィラメントをハブの外周に固設してなり、道路に形成された溝の幅よりも厚みが大きく設定されると共に、当該溝に外縁のみが挿入された状態で回転し、当該溝内の異物を排出する円形の回転ブラシと、
前記回転ブラシによって異物が排出される部位に吸引口を備えた負圧吸引手段と、
前記道路上を走行するための車輪と
を備えたことを特徴とする異物除去装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路目地の防草工法、排水溝清掃方法および異物除去装置に係り、詳しくは雑草等の除去を安全かつ効率的に行うための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
幹線道路や高速道路には、往路と復路とを分離して交通の安全性を向上させるため、付帯構造物として中央分離帯が設けられている。一般に、車線と中央分離帯との間にはコンクリートブロックが挟まれているが、車線に舗装されるアスファルトの熱膨張率が大きいため、夏期と冬季との寒暖差等に起因してコンクリートブロックとの境界に目地(道路目地)が生じ、土埃が堆積した道路目地内に飛来種子等による雑草が発芽、生育することが避けられなかった。生育した雑草は、道路標識やカーブを示す反射板等を覆い隠す他、地下茎によって道路目地を更に広げることから、定期的に(例えば、年1回程度の頻度で)除草作業を行って取り除く必要があった。
【0003】
また、山間地や積雪地帯では、山側に積もった雪や除雪車が道路の路肩側に寄せた雪が日中の気温上昇によって溶け出して融雪水となって道路側に流れ出し、夜間に道路表面の温度低下によって凍結することがある。そこで、車道における路肩と車線との間に融雪排水溝(融雪水処理溝)を設け、一時的貯留や道路外への排出を行うことによって融雪水の路面への全面流出を防止することがあるが、雑草が生育すると融雪水の貯留や排出等を妨げられるため、融雪排水溝に対しても道路目地と同様に定期的に除草作業を行って雑草を取り除く必要があった。
【0004】
長区間にわたる道路目地や融雪排水溝の除草作業には、多くの作業日数や作業工数が掛かるために保守費用を増大させる、車線規制(追越車線等を閉鎖する規制)が必要となることで円滑な交通を妨げる、作業者の安全を確保することが難しい等の問題があった。なお、道路目地については、雑草や土埃を取り除いた道路目地に樹脂系等の防草材を充填し、長期間にわたって雑草の発芽、生育を防止する技術が種々提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【特許文献1】特開2005−83140号公報
【特許文献2】特開2006−37699号公報
【特許文献3】特許4007369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
道路目地や融雪排水溝の除草は、通常は作業者が鎌等によって刈り取ることで行われているが、その作業に要する時間や労力が多大なものとなっていた。そこで、特許文献1には電動カッター等の除草機を用いて除草を行うことが記載されているが、この方法は、現地調査等を厳重に行わないと地下に埋設された電線や水道管等を損傷する虞があるため、安易に採用することができなかった。また、特許文献2には、高温高圧洗浄機からの高温高圧水をゼオライト砂とともに道路目地に吹き付けて雑草等を吹き飛ばすことが記載されているが、装置コストやランニングコストが高くなる他、道路目地の周囲に散乱した雑草やゼオライト砂、高温高圧水の除去が困難となる問題があった。
【0006】
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、雑草等の除去を安全かつ効率的に行うための道路目地の防草工法や排水溝清掃方法、異物除去装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の側面は、道路(1)の進行方向に沿って形成された道路目地(6,7)の防草工法であって、ハブ(41)の外周に放射状に樹脂製フィラメント(42)を固設してなる回転ブラシ(15)の外縁を前記道路目地に挿入し、前記回転ブラシを回転させながら前記道路目地に沿って進行させることにより、当該道路目地内の異物を除去し、異物が除去された道路目地内に防草材(52)を充填する道路目地の防草工法である。
【0008】
また、本発明の第2の側面は、前記回転ブラシが進行方向に向けて異物を排出する方向に回転し、前記回転ブラシによって前記道路目地から異物が排出されると同時に、当該異物を負圧吸引手段(17)によって負圧吸引する道路目地の防草工法である。
【0009】
また、本発明の第3の側面は、前記回転ブラシの厚みが前記道路目地の幅よりも大きく設定された道路目地の防草工法である。
【0010】
また、本発明の第4の側面は、前記防草材をエステル系弾性樹脂とした道路目地の防草工法である。
【0011】
本発明の第5の側面は、道路(1)の進行方向に沿って形成された排水溝(65)を清掃する排水溝清掃方法であって、ハブ(41)の外周に放射状に樹脂製フィラメント(42)を固設してなる回転ブラシ(15)の外縁を前記排水溝に挿入し、前記回転ブラシを回転させながら前記排水溝に沿って進行させる排水溝清掃方法である。
【0012】
また、本発明の第6の側面は、前記回転ブラシが進行方向に向けて異物を排出する方向に回転し、前記回転ブラシによって前記排水溝から異物が排出されると同時に、当該異物を負圧吸引手段(17)によって負圧吸引する排水溝清掃方法である。
【0013】
また、本発明の第7の側面は、前記回転ブラシの厚みが前記排水溝の幅よりも大きく設定された排水溝清掃方法である。
【0014】
本発明の第8の側面は、ハブ(41)の外周に樹脂製フィラメント(42)を固設してなり、道路(1)に形成された溝(6,7,65)に外周縁が挿入された状態で回転し、当該溝内の異物を排出する円形の回転ブラシ(15)と、前記回転ブラシによって異物が排出される部位に吸引口を備えた負圧吸引手段(17)と、前記道路上を走行するための車輪とを備えた異物除去装置である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の第1の側面によれば、地下に埋設された電線や水道管等を損傷することなく、道路目地の除草作業に要する時間や労力を大幅に削減することができる。また、第2の側面によれば、除去した雑草や塵埃等が周囲に飛散することが防止される。また、第3の側面によれば、道路目地の内側面が均一に研磨されるとともに、道路目地から土埃等が効果的に排出される。また、第4の側面によれば、エステル系弾性樹脂の粘度が低く硬化時間が短いため、道路目地に上面が平坦な樹脂層を容易に形成することができる。また、第5の側面によれば、地下に埋設された電線や水道管等を損傷することなく、排水溝の除草作業に要する時間や労力を大幅に削減することができる。また、第6の側面によれば、除去した雑草や塵埃等が周囲に飛散することが防止される。また、第7の側面によれば、排水溝の内側面が均一に研磨されるとともに、排水溝から土埃等が効果的に排出される。また、第8の側面によれば、地下に埋設された電線や水道管等を損傷することなく、道路目地や排水溝の除草作業に要する時間や労力を大幅に削減することができるとともに、除去した雑草や塵埃等が周囲に飛散することが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】第1実施形態に係る道路目地の防草作業を示す模式図である。
【
図7】第2実施形態に係る融雪水処理溝の清掃作業を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明を道路目地の防草作業と排水溝清掃作業とに適用した2つの実施形態を説明する。
【0018】
[第1実施形態(道路目地の防草作業)]
<第1実施形態の構成>
図1に示す高速道路1には、車両進行方向左側の走行車線2および右側の追越車線3の他、追越車線3と対向車線(図示せず)との間に中央分離帯4が設けられている。
図2,
図3にも示すように、追越車線3と中央分離帯4との間には所定の幅を有するコンクリートブロック5が埋設されており、このコンクリートブロック5の上面に雨水等を排出する排水凹部5aが形成されている。アスファルトで舗装された追越車線3とコンクリートブロック5との間には、夏期と冬季との寒暖差等に起因する道路目地6,7が生じており、土埃が堆積した道路目地6に飛来種子等による雑草9が生育している。
【0019】
図1に示すように、追越車線3と中央分離帯4との間には、オペレータ31によって運転される半自走式の除草機11と、オペレータ32によって移動させられる手押し式の硅砂・防草材供給機12とが図中右側から左側に向けて配置されている。
【0020】
除草機11は公知の道路カッターを流用したもので、その右前下部には、
図2,
図3にも示すように、図示しないエンジンに連結された駆動軸14(
図3参照)によって回転駆動される回転ブラシ15と、回転ブラシ15の上半部を覆うブラシカバー16とが取り付けられている。なお、回転ブラシ15は前方(すなわち、進行方向)に向けて雑草9等を排出する方向に回転する。ブラシカバー16の前部にはバキュームホース17が接続されており、回転ブラシ15によって除去・排出された雑草9等は、このバキュームホース17によって負圧吸引され、除草機11の図示しない塵芥収容部内に排出される。硅砂・防草材供給機12は、硅砂の他、エステル系弾性樹脂の主剤および硬化剤を貯留する図示しないタンクやポンプ等を備えており、作業者33が保持する硅砂注入器18に硅砂を圧送し、作業者34が保持する先端混合用樹脂注入器19に主剤や硬化剤を圧送する。
【0021】
図4,
図5に示すように、回転ブラシ15は、除草機11の駆動軸14に取り付けられるハブ41と、ハブ41の外周に放射状に固設された多数本の樹脂製フィラメント42とからなっている。
図5に示すように、回転ブラシ15は、道路目地6,7の内側面への密着性を高めるべく、外縁の幅W(例えば、20mm)が道路目地6,7の幅w(例えば、10mm)より有意に大きく設定されている。また、樹脂製フィラメント42は、道路目地6,7の内側面に均一に接触するように、繊維軸方向に延びる連続した波形状を呈している。
【0022】
<第1実施形態の作用>
第1実施形態では、防草作業にあたって先ず、オペレータ31は、
図6(a)に示すように回転ブラシ15の外周縁を道路目地6に挿入した状態で、除草機11を運転して回転ブラシ15を
図2中で左回転させながら右方に進行する。これにより、生育していた雑草9が回転ブラシ15によって掻き上げられ、土埃、小石等と伴に道路目地6から除去・排出される。道路目地6から排出された雑草9や土埃等は、バキュームホース17によって負圧吸引されて除草機11内の塵芥収容部に収容される。この際、前述したように、回転ブラシ15の外縁の幅Wが道路目地6,7の幅wよりも大きく、樹脂製フィラメント42が繊維軸方向に延びる連続した波形状を呈しているため、道路目地6の内側面が均一に研磨されるとともに、バキュームホース17による負圧吸引もあいまって道路目地6から土埃等が効果的に排出される。また、回転ブラシ15の樹脂製フィラメント42は、比較的軟質であることから追越車線3の地下に埋設されたケーブル等を損傷することがなく、道路目地6,7の除草作業に要する時間や労力を大幅に削減することができる。
【0023】
除草機11による雑草9等の除去が完了すると、作業者33は硅砂注入器18のノズル18aを道路目地6に向け、
図6(b)に示すように、道路目地6内に適量の硅砂51(例えば、硅砂5号)を注入する。なお、硅砂51の注入に先立って道路目地6の内側面に除草剤をスプレー(あるいは、塗布)してもよく、その場合には雑草9が再び発芽、生育することがより効果的に防止できる。
【0024】
硅砂51の注入が完了すると、作業者34は先端混合用樹脂注入器19のノズル19aを道路目地6に向け、
図6(c)に示すように、道路目地6内にエステル系弾性樹脂52(主剤や硬化剤)を注入する。注入されたエステル系弾性樹脂52は、一部が硅砂に浸透することによって道路目地6内に確実に保持されるとともに、耐久性に富んだ強固な樹脂層55を道路目地6の上方部分に形成する。なお、道路目地6に硅砂51を注入しておくことでエステル系弾性樹脂52の消費量が少なくなり、施工コストを大幅に削減することが可能となる。本実施形態では、防草材として粘度が低く(すなわち、レベリング性が高く)硬化時間が短いエステル系弾性樹脂52を採用したことにより、上面が平坦な樹脂層55を容易に形成することができる。
【0025】
[第2実施形態(融雪水処理溝の清掃作業)]
図7に示す道路61は、山側の往路62と谷側の復路63との間にセンターライン64が引かれた二車線道路であり、往路62の路側には融雪水処理溝65とガードレール66とが外側に向かって順に並設されている。融雪水処理溝65は、所定の幅w(例えば、50mm程度)と深さ(例えば、40mm程度)を有する矩形断面を呈しており、山側から流れてきた融雪水の一時的貯留や道路外への排出を行うが、その内部に土埃や土砂が堆積することで春期や夏期に雑草9が生育する。
【0026】
図7に示すように、往路62の路側には、オペレータ31によって運転される半自走式の除草機11が配置されている。除草機11は、前述した第1実施形態のものと同一の構成を有しているが、回転ブラシ15として外縁の幅Wが融雪水処理溝65の幅wよりも広い(例えば、60mm)のものが採用されている。
【0027】
第2実施形態では、オペレータ31は、回転ブラシ15の外周縁を融雪水処理溝65に挿入した状態で、除草機11を運転して前進する。これにより、第1実施形態と同様に、生育していた雑草9が回転ブラシ15によって掻き上げられ、土埃、小石等と伴に融雪水処理溝65から除去・排出される。融雪水処理溝65から排出された雑草9や土埃等は、バキュームホース17によって負圧吸引されて除草機11内の塵芥収容部に収容される。この際、前述したように、回転ブラシ15の外縁の幅Wが融雪水処理溝65の幅wよりも大きいため、融雪水処理溝65の内側面が均一に清掃されるとともに、バキュームホース17による負圧吸引もあいまって融雪水処理溝65から土埃等が効果的に排出される。これにより、融雪水処理溝65の清掃作業に要する時間や労力を大幅に削減することができる。
【0028】
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれら実施形態に限られるものではない。例えば、第1実施形態は高速道路の中央分離帯用境界ブロックに生じる道路目地の防草作業に本発明を適用したものであるが、本発明は一般道路における路側帯用境界ブロックに生じる道路目地等の防草作業にも適用可能である。また、第2実施形態は融雪水処理溝の清掃作業に本発明を適用したものであるが、本発明は一般道路における側溝の清掃作業にも適用可能である。また、上記両実施形態ではバキュームホースや塵芥収容部が付設された半自走式の除草機を用いたが、例えば、除草機にダクトホースで連結された塵芥収容車を用いたり、回転ブラシが下端に取り付けられた手押し式の除草機と負圧吸引式の集塵機とを併用するようにしてもよい。また、第1実施形態では防草材としてエステル系弾性樹脂を用いたが、エポキシシリコン樹脂等の防草材を採用してもよいし、手押し式の注入器によって道路目地に防草材を注入するようにしてもよい。また、手押し式の硅砂・防草材供給機に代えて、防草材攪拌部や防草材充填ノズル等を備えた防草材供給ロボット(自走式防草材供給機)や硅砂・防草材供給ロボットを採用してもよい。その他、回転ブラシの具体的構造や形状等についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0029】
3 追越車線
4 中央分離帯
5 コンクリートブロック
6,7 道路目地
9 雑草
11 除草機
12 硅砂・防草材供給機
15 回転ブラシ
16 ブラシカバー
17 バキュームホース
19 先端混合用樹脂注入器
41 ハブ
42 樹脂製フィラメント
52 エステル系弾性樹脂
55 樹脂層
61 道路
62 往路
63 復路
64 センターライン
65 融雪水処理溝(排水溝)