特許第6018900号(P6018900)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6018900製袋充填包装機におけるセンターシール装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6018900
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】製袋充填包装機におけるセンターシール装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 51/10 20060101AFI20161020BHJP
   B65B 51/26 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
   B65B51/10 220
   B65B51/26
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-272892(P2012-272892)
(22)【出願日】2012年12月13日
(65)【公開番号】特開2014-118163(P2014-118163A)
(43)【公開日】2014年6月30日
【審査請求日】2015年12月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000148162
【氏名又は名称】株式会社川島製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100108567
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 雅夫
(72)【発明者】
【氏名】山本 博久
【審査官】 植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭55−117902(JP,U)
【文献】 特開平11−236002(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 51/10−51/30
B65B 9/06−9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
隙間を挟んで対向配置されており且つ包装材の長手方向に延びる側端縁部の重合部分が当該隙間を通過する際に当該重合部分を加熱する二つのヒータバーと、前記ヒータバーを通常は位置制御方式で開閉駆動する駆動源としてのサーボモータと、前記サーボモータの回転出力を前記ヒータバーの開閉動作に変換する運動変換機構とを有するバーヒータ部、前記ヒータバーの前記包装材の送り方向後流側に配置されており加熱された前記重合部分を圧着してセンターシールを行う圧着ローラ部、及び前記ヒータバーに前記開閉動作をさせるため、前記サーボモータの駆動を制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記包装材の紙継ぎ部分が前記ヒータバーの隙間を通過するタイミングに合わせて、前記サーボモータの制御方式を前記位置制御方式から前記ヒータバーの閉じ方向に作用する位置保持力を弱くするトルク制御方式に切り替えることを特徴とする製袋充填包装機におけるセンターシール装置。
【請求項2】
前記トルク制御方式では、前記サーボモータの出力トルクとして、前記紙継ぎ部分が前記ヒータバー間の前記隙間を通過する際に前記紙継ぎ部分が前記ヒータバーを押し開いて通過し、前記紙継ぎ部分の通過後は前記ヒータバーが元の位置に速やかに戻るような小さな値の設定トルクが設定されていることを特徴とする請求項1に記載の製袋充填包装機におけるセンターシール装置。
【請求項3】
前記包装材の前記センターシールは、一袋分に相当する包装材部分毎に割り当てられる包装サイクルを通して連続して行われており、前記サーボモータの前記制御方式の前記トルク制御方式への切替えは、前記紙継ぎ部分が前記二つのヒータバー間の前記隙間を通過するときの前記紙継ぎ部分を含む当該包装サイクル単位で行われることを特徴とする請求項に記載の製袋充填包装機におけるセンターシール装置。
【請求項4】
前記紙継ぎ部分が前記二つのヒータバー間を通過した後の前記包装サイクルからは、前記サーボモータの前記制御方式は前記トルク制御方式から前記位置制御方式へ戻されることを特徴とする請求項に記載の製袋充填包装機におけるセンターシール装置。
【請求項5】
前記包装材の前記紙継ぎ部分を検出する紙継ぎ部分検出センサの配設位置から前記ヒータバーの配設位置までに延びる前記包装材に割り当てられる前記包装サイクルの数として設定シフト数が設定されており、
前記制御部は、前記紙継ぎ部分を検出してから最初の前記包装サイクルに合わせてシフト数をカウント開始し、その後の前記包装サイクルの移行毎にカウント加算される前記シフト数が前記設定シフト数に達することに応じて、前記制御方式の切替えを行うことを特徴とする請求項又はに記載の製袋充填包装機におけるセンターシール装置。
【請求項6】
前記制御部への設定をオペレータが行う設定・表示部が設けられており、
前記設定・表示部においては、前記ヒータバー間の通常の隙間量としての値、前記設定シフト数の値、及び前記設定トルクの値が設定可能であることを特徴とする請求項5に記載の製袋充填包装機におけるセンターシール装置。
【請求項7】
前記運動変換機構は、前記サーボモータの出力軸に取り付けられている回動バー、前記回動バーの前記出力軸中心を挟む両端部に設けられた嵌合ピン、前記包装材の前記重合部分を挟み込む方向に平行に設けられた二つのガイドシャフト、及び前記両ガイドシャフトに案内されて互いに接近・離反する方向に移動可能であるとともに前記嵌合ピンが嵌合する長孔が形成されている取付けブロックを備えており、
ヒータを内蔵する前記ヒータバーが断熱材を介して前記取付けブロックに取り付けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の製袋充填包装機におけるセンターシール装置。
【請求項8】
前記ヒータバーには、前記包装材が相対的に進入してくる入口側に開きが大きく、進入した前記包装材が進行するに従って開きが次第に狭くなったテーパが設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の製袋充填包装機におけるセンターシール装置。
【請求項9】
前記製袋充填包装機は、前記包装材としての略筒状に曲成された帯状包装材の両側縁部を重ね合わせた重ね合わせ部分に前記センターシール装置によって前記センターシールを施すことで筒状包装材が形成され、前記筒状包装材の内部に包装をすべき物品が充填され、前記物品の前後で前記筒状包装材にエンドシールを施すことでピロー包装を行う横型製袋充填包装機又は縦型製袋充填包装機であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の製袋充填包装機におけるセンターシール装置。
【請求項10】
前記サーボモータは、常に前記位置制御方式である制御モードと、前記紙継ぎ部分が前記ヒータバーの隙間を通過する前記タイミングに合わせて前記位置制御方式から前記トルク制御方式に変更される制御モードとの間で切替え可能であることを特徴とする請求項9に記載の製袋充填包装機におけるセンターシール装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、筒状包装材の両側端縁部の重合部分を加熱し、加熱された重合部分を圧着することでセンターシールを形成する製袋充填包装機におけるセンターシール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、製袋充填包装機、特に横型製袋充填包装機は、製筒器により帯状から略筒状に曲成された包装材が水平に移送され、供給コンベヤにより供給される物品が当該移送される包装材中に所定間隔毎に順次受渡し供給され、当該包装材の長手方向に延びる側端縁部の重合部分にセンターシール装置によりセンターシールを施すことで筒状包装材が形成され、更に物品を挟む長手方向前後の位置で当該筒状包装材に夫々エンドシール装置によりエンドシールを施すことで、ピロー包装体を製造する。エンドシール装置に組み込まれなどして設けられるカッタ装置によって、袋包装体が筒状包装材から切り離される。
【0003】
センターシール装置においては、ヒータを内蔵した略直方体形状の一対のヒータバー(バーヒータ)を、包装材の両側端縁部の重合部分を挟むように配置することで、センターシールのためのヒータ部が構成されている。両ヒータバーの間隔を、包装材の重合部分と軽く接触する程度の隙間に保つことにより、当該隙間を通過する包装材の重合部分が両ヒータバーからの輻射熱で加熱されることで軟化される。軟化した重合部分は、ヒータ部の次段に配置されている圧着ローラで挟圧することにより圧着されて、センターシールが施される(特許文献1参照)。
【0004】
上記のような一対のヒータバーは、横型製袋充填包装機の運転時には上記隙間を保つように位置を定めて置かれるが、横型製袋充填包装機の停止時には当該隙間を開く方向に移動されて、筒状包装材の重合部分から離間した位置を取る。これは、包装材の重合部分がヒータバーに近接したまま包装機が停止し、そのときに包装材の移送も停止すると、両ヒータバー間に挟まれた特定の重合部分がヒータバーによって過度に加熱されることになるので、その重合部分が溶融してしまうことを避けるためである。なお、包装機の運転中においても、例えば、袋内に物品が収容されていない空袋の製造を防止する空袋防止機能が働いた場合には、包装材の移送が停止されるため、両ヒータバーが開いて待機するように構成されている。
【0005】
ヒータバー開閉の駆動源としては、従来、電磁ソレノイドを用いるもの(特許文献2参照)や、エアシリンダ(エアアクチュエータ)を用いるものがある。ヒータバーが閉じた際の必要な隙間の量は、使用する包装材の厚み等の条件により予め決められている。このように、ヒータバーが閉のときの隙間の量は当該条件で異なっているので、一つの包装機に多種の包装材を兼用している場合、使用する前に包装材の種類によって隙間の調整が必要であった。当該隙間を調整するにはメカ的な調整が必要である。こうした調整は面倒で且つ時間が掛かっており、包装機の運転効率を低下させる要因となっている。そこで、本出願人は、ヒータバーの開閉駆動源にサーボモータを使用し、隙間調整を容易に行えるようにしたバーヒータ装置を提案している。この提案によれば、ヒータバーの隙間調整が容易になり、且つサーボモータを用いることで、センサを付加することなく異物カミ込み検出も行うことを図っている(特願2011−126809)。
【0006】
一方、包装機運転中において、ロールからの包装材の繰出しが終了間近になった場合、新しいロールからの包装材を例えば紙繋ぎテープを用いるなどして紙継ぎをし、包装機の運転を停止させることなく連続運転をして、包装機の運転効率を向上させることが行われている。紙繋ぎテープを検出するなどにより紙継ぎ部分を検出した場合、当該紙継ぎ部分がバーヒータ部に到達するタイミングに合わせてヒータバーを開いて隙間を拡大し、紙継ぎ部分を通過させ、通過後に再び閉じる動作を行っている(上記の特許出願:特願2011−126809の段落37参照)。紙継ぎされた部分は、包装材を重ね合わせてテープで繋いであるため、その部分は包装材3枚分の厚さがあり、更にセンターシール部は縁部が重合されているので包装材6枚分の厚みがある。ヒータバー開閉の駆動源が電磁ソレノイドやエアシリンダの場合、定められた隙間量を保持するように構成されているので、通常運転時の隙間のままであると厚みが増した紙継ぎ部分がヒータバー間の隙間に進入できずに引っ掛かり、正常な包装材の移送ができなくなる。こうした事態を回避するため、上記のようにヒータバーの開閉が行われている。
【0007】
特に、サーボモータを用いる場合、位置制御により定められた隙間量を保持しているので、紙継ぎ部分がヒータバーに引っ掛かるという事態になることに加えて、引っ掛かりの力がサーボモータの定格範囲内であれば包装材の搬送不良となり、それ以上の力が加われば過負荷警報となり機械は停止するという事態にもなる。こうした事態を防ぐため、包装機運転中において紙継ぎ部分を検出した場合、紙継ぎ部分がバーヒータ部に到達するタイミングに合わせてヒータバーを開き、紙継ぎ部分を開いた隙間にて通過させ、紙継ぎ部分の通過後ヒータバーを再び閉じる動作を行うように、サーボモータを駆動制御している。通過させた紙継ぎ部分を含む包装材で作られた包装袋或いは袋包装体は、下流部において不良品として系外へ排出される。
【0008】
ところで、当然のことながらヒータバーが開いて通過させた紙継ぎされた前後の包装材はセンターシールが施されない。被包装物である物品が通常の固形物であれば問題ないが、餅菓子や求肥等の粉を振り掛けたような食品や、ジャムなどの流動物を伴った食品などであった場合、センターシールが施されていない部分から、粉や流動物が漏れ出し、搬送路を汚すという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実公平5−18129号公報
【特許文献2】実公昭51−43966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、包装材の長手方向に沿う両側端縁部の重合部分を加熱し、加熱された重合部分を圧着することでセンターシールを形成する製袋充填包装機において、包装材の重合部分に厚みが増した部分として現れる紙継ぎ部分が引っ掛かることなく容易に通過可能とし、且つ当該紙継ぎ部分を含む重合部分にセンターシールとしての最低限のシール性能を以てシールすることを可能にするセンターシール装置を得る点で解決すべき課題がある。
【0011】
この発明の目的は、上記課題を解決することであり、製袋充填包装機のセンターシール装置において、包装材の重合部分に厚みが増した部分として現れる紙継ぎ部分がヒータバー間の隙間を押し開いて通過し易くした製袋充填包装機におけるセンターシール装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するため、この発明による製袋充填包装機におけるセンターシール装置は、隙間を挟んで対向配置されており且つ包装材の長手方向に延びる側端縁部の重合部分が当該隙間を通過する際に当該重合部分を加熱する二つのヒータバーと、前記ヒータバーを通常は位置制御方式で開閉駆動する駆動源としてのサーボモータと、前記サーボモータの回転出力を前記ヒータバーの開閉動作に変換する運動変換機構とを有するバーヒータ部、前記ヒータバーの前記包装材の送り方向後流側に配置されており加熱された前記重合部分を圧着してセンターシールを行う圧着ローラ部、及び前記ヒータバーに前記開閉動作をさせるため、前記サーボモータの駆動を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記包装材の紙継ぎ部分が前記ヒータバーの隙間を通過するタイミングに合わせて、前記サーボモータの制御方式を前記位置制御方式から前記ヒータバーの閉じ方向に作用する位置保持力を弱くするトルク制御方式に切り替えることを特徴とする。
【0013】
この製袋充填包装機におけるセンターシール装置によれば、一対のヒータバー間の隙間は、通常、開閉駆動用のサーボモータを駆動することにより、包装材のシール仕様に応じた所定の隙間になるように位置制御される。包装材の両側端縁部の重合部分がヒータバー間を通過する際に、当該重合部分はヒータバーからの輻射熱で加熱される。加熱された当該重合部分は、バーヒータ部の次段に設けられている圧着ローラ部において圧着されることで、センターシールが施される。帯状包装材を新しい包装材ロールから繰り出された帯状包装材と紙継ぎすることで、製袋充填包装機を停止させることなく、連続包装運転をすることができる。紙継ぎ部分は、帯状包装材の重合部分において厚みが大きく増した部分として現れる。紙継ぎ部分が検出された後、当該紙継ぎ部分がバーヒータ部を通過するタイミングは予測可能であるので、紙継ぎ部分がヒータ部材を通過するタイミングに合わせて、サーボモータの制御方式が位置制御方式から閉じ方向に作用する位置保持力が弱いトルク制御方式に切り替えられる。これにより、ヒータバーをサーボモータの位置制御方式による駆動で開くことなく、位置保持力が弱くそれゆえ紙継ぎ部分がヒータバーを押し開きながら通過することが可能となる。ヒータバーは、通過する重合部分から遠く離間することがないので、圧着すれば最低限のシール性能を持つに至る程度まで紙継ぎ部分を含めて重合部分を加熱することができる。紙継ぎ部分がバーヒータ部を通過した後、サーボモータはトルク制御方式によってヒータバーを直ちに元の間隔の隙間に戻す。
【0014】
この製袋充填包装機におけるセンターシール装置において、前記包装材の前記センターシールは、一袋分に相当する包装材部分毎に割り当てられる包装サイクルを通して連続して行われており、前記サーボモータの前記制御方式の前記トルク制御方式への切替えは、前記紙継ぎ部分が前記二つのヒータバー間の前記隙間を通過するときの前記紙継ぎ部分を含む当該包装サイクル単位で行うことができる。サーボモータのトルク制御方式への切替えを包装サイクル単位で行うことにより、通常は、位置制御方式でセンターシールが包装サイクルを通して連続して行われるが、紙継ぎ部分がヒータバーの隙間を通過するタイミングで、当該紙継ぎ部分が含まれる特定の包装サイクルに対応してサーボモータの制御方式トルク制御方式に切り替えられる。したがって、紙継ぎ部分がすべて一つの包装サイクルに含まれる場合には、シール性能が最低限の程度となる袋包装体は当該一つの袋包装体となり、紙継ぎ部分が二つの包装サイクルに跨がる場合にはシール性能が最低限の程度となる袋包装体は当該二つの袋包装体となり、不良品の扱いとなる袋包装体の数を最小限に抑えることができる。
【0015】
この製袋充填包装機におけるセンターシール装置において、前記紙継ぎ部分が前記二つのヒータバー間を通過した後の前記包装サイクルからは、前記サーボモータの前記制御方式を前記トルク制御方式から前記位置制御方式へ戻すことができる。紙継ぎ部分の通過後の包装サイクルから、サーボモータの制御方式を位置制御方式へ戻すことで、通常のセンターシールが包装サイクルを通して連続して行われ、通常の袋包装体が製造される。
【0016】
この製袋充填包装機におけるセンターシール装置において、前記包装材の前記紙継ぎ部分を検出する紙継ぎ部分検出センサの配設位置から前記ヒータバーの配設位置までに延びる前記包装材に割り当てられる前記包装サイクルの数として設定シフト数が設定されており、前記制御部は、前記紙継ぎ部分を検出してから最初の前記包装サイクルに合わせてシフト数をカウント開始し、その後の前記包装サイクルの移行毎にカウント加算される前記シフト数が前記設定シフト数に達することに応じて、前記制御方式の切替えを行うことができる。この制御部によって、紙継ぎ部分検出センサが包装材の紙継ぎ部分を検出してからサーボモータの制御方式の切替えまでの包装材の送りに応じたバーヒータ部の制御は、一つの袋の長さ毎に応じた包装サイクルを介して包装サイクル毎にカウントされるシフト数で制御され、シフト数が設定シフト数に達することに応じてサーボモータの制御方式の切替えを行うので、制御が簡単化される。
【0017】
この製袋充填包装機におけるセンターシール装置において、前記トルク制御方式では、前記サーボモータの出力トルクとして、前記紙継ぎ部分が前記ヒータバー間の前記隙間を通過する際に前記紙継ぎ部分が前記ヒータバーを押し開いて通過し、前記紙継ぎ部分の通過後は前記ヒータバーが元の位置に速やかに戻るような小さな値の設定トルクを設定することができる。サーボモータの出力トルクをかかる小さな値の設定トルクに設定することで、紙継ぎ部分がヒータバー間の隙間を通過する際には紙継ぎ部分がヒータバーを押し開いて通過し、紙継ぎ部分はヒータバーに接触した状態で移動し、紙継ぎ部分がヒータバー間を通過後はヒータバーが元の位置に速やかに戻り、紙継ぎ部分を含めて重合部分に最低限の加熱を行うことができる。
【0018】
この製袋充填包装機におけるセンターシール装置において、前記制御部への設定をオペレータが行う設定・表示部が設けられており、前記設定・表示部においては、前記ヒータバー間の通常の隙間量としての値、前記紙継ぎ部分検出センサの配設位置から前記ヒータバーの配設位置までに延びる包装材に割り当てられる包装サイクルとしての前記設定シフト数の値、及び前記紙継ぎ部分が前記ヒータバーを押し開いて通過するのを許容し、前記紙継ぎ部分の通過後は前記ヒータバーが元の位置に速やかに戻るような前記設定トルクの値が設定可能であるとすることができる。オペレータが設定・表示部において設定したヒータバー間の通常の隙間量としての値によって、通常の包装動作におけるバーヒータ部のヒータバー間の隙間が、サーボモータの位置制御方式での制御によって、当該通常の隙間量に制御される。また、オペレータが設定・表示部において設定した設定シフト数の値及び設定トルクの値によって、紙継ぎ部分がバーヒータ部を通過するときのタイミングに合った設定シフト数に対応した包装サイクルが定められ、また、その包装サイクルにおいてサーボモータのトルクが設定トルクとなるようにトルク制御される。
【0019】
この製袋充填包装機におけるセンターシール装置において、前記運動変換機構は、前記サーボモータの出力軸に取り付けられている回動バー、前記回動バーの前記出力軸中心を挟む両端部に設けられた嵌合ピン、前記包装材の前記重合部分を挟み込む方向に平行に設けられた二つのガイドシャフト、及び前記両ガイドシャフトに案内されて互いに接近・離反する方向に移動可能であるとともに前記嵌合ピンが嵌合する長孔が形成されている取付けブロックを備えており、ヒータを内蔵する前記ヒータバーが断熱材を介して前記取付けブロックに取り付けられている、とすることができる。この運動変換機構により、サーボモータが駆動されて出力軸が回転すると、回動バーが回動し、回動バーの両端部に設けられている嵌合ピンは円弧運動をする。嵌合ピンが長孔に嵌合する取付けブロックは、嵌合ピンの円弧運動によって二つのガイドシャフトに案内されて互いに接近・離反する動作をする。この運動変換機構により、取付けブロックに取り付けられているヒータバーの位置はサーボモータの出力軸の回転量と一義的に対応しているので、サーボモータの位置制御方式では、サーボモータの出力軸の回転量を制御することでヒータバーの位置を正確に制御することができる。
【0020】
この製袋充填包装機におけるセンターシール装置において、前記ヒータバーには、前記包装材が相対的に進入してくる入口側に開きが大きく、進入した前記包装材が進行するに従って開きが次第に狭くなったテーパを設けることができる。ヒータバーの包装材入口側に、当該入口側に開きが大きいテーパを設けることで、厚みが増した紙継ぎ部分はヒータバーの入口側に引っ掛かることなく、テーパに案内されてスムーズに隙間に進入する。テーパが狭くなり、紙継ぎ部分がヒータバーに当接した後には、紙継ぎ部分はヒータバーを押し開いて進入することができる。
【0021】
この製袋充填包装機におけるセンターシール装置において、前記製袋充填包装機は、前記包装材としての略筒状に曲成された帯状包装材の両側縁部を重ね合わせた重ね合わせ部分に前記センターシール装置によって前記センターシールを施すことで筒状包装材が形成され、前記筒状包装材の内部に包装をすべき製品が充填され、前記製品の前後で前記筒状包装材にエンドシールを施すことでピロー包装を行う横型製袋充填包装機又は縦型製袋充填包装機であるとすることができる。また、この製袋充填包装機において、前記サーボモータは、常に前記位置制御方式である制御モードと、前記紙継ぎ部分が前記ヒータバーの隙間を通過する前記タイミングに合わせて前記位置制御方式から前記トルク制御方式に変更される制御モードとの間で切替え可能であるとすることができる。このように制御モードを切替え可能とすることによって、包装すべき物品の性状や包装材の種類・性質に応じて、サーボモータの制御方式を常に位置制御方式とするか、或いは、紙継ぎ部分がヒータバーの隙間を通過するタイミングに合わせて位置制御方式からトルク制御方式とするかを選択することができる。
【発明の効果】
【0022】
この発明である製袋充填包装機におけるセンターシール装置は、上記のように構成されているので、紙継ぎ部分がバーヒータ部を通過する際に、ヒータバーを開閉駆動するサーボモータの制御方式を位置制御方式からトルク制御方式に切り替え、且つトルク制御方式ではヒータバーの位置保持力が弱くなるようなトルクで駆動するので、厚みの増した紙継ぎ部分はヒータバー間の隙間を通過するのが許容される。また、ヒータバーは紙継ぎ部分を含めて包装材の重合部分から離れていないので、包装材の重合部分を加熱することができ、したがって最低限のシール性能を保ったセンターシールを施すことができる。これにより、被包装物が餅菓子や求肥などの粉を振り掛けたような食品や、ジャムなどの流動物を伴った食品などであった場合でも、センターシールがされた重合部分から粉や流動物が漏れ出すようなことがなく、搬送路を汚すこともなくすことができる。その結果、搬送路等の清掃のために包装機の運転を中止することもなくなり、包装機の運転効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、この発明による製袋充填包装機の一実施例を示す側面図である。
図2図2は、図1に示す製袋充填包装機の上面図である。
図3図3は、図1に示す製袋充填包装機に用いられるセンターシール装置の上面図である。
図4図4は、図3に示すセンターシール装置に備わるバーヒータ部の一例を示す斜視図である。
図5図5は、図4に示すセンターシール装置のバーヒータ部の詳細を示す4面図である。
図6図6は、図1に示す製袋充填包装機に備わるセンターシール装置を制御する制御部の一例を示すブロック図である。
図7図7は、図6に示す制御部の作動の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、図6に示す制御部の、図7に示すフローチャートに対応した動作チャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付した図面に基づいて、この発明による製袋充填包装機のセンターシール装置の実施例を説明する。図1はこの発明による製袋充填包装機の一実施例を示す側面図、図2図1に示す製袋充填包装機の平面図である。
【0025】
図1及び図2に示す製袋充填包装機は、横方向に移送されるフィルム状の包装材(以下、「包装フィルム」という)から袋が形成されつつその袋内に物品Pが送り込まれて、袋包装体であるピロー包装体Bpが連続して製造される横型製袋充填包装機1である。横型製袋充填包装機1は、包装フィルムの上流側において、ウェブ状包装フィルムFwを巻き取ったフィルムロールFrを回転可能に装填・支持するフィルム供給源2と、フィルムロールFrからウェブ状包装フィルムFwを繰り出す紙送りローラ3とを備えている。紙送りローラ3は、ウェブ状包装フィルムFwを挟み込んで送り出す駆動側ローラ3aと従動側ローラ3bを備えており、紙送りローラ3の駆動側ロール3aは、紙送り用サーボモータ4から適宜の伝動機構を介して駆動される。紙送りローラ3から繰り出されたウェブ状包装フィルムFwは、製筒器(フォーマ)5によって、側縁部分が互いに引き寄せられて略筒状になるまで曲成される。
【0026】
紙送りローラ3の上流側には、包装フィルムを紙継いだときの紙継ぎ部分が通過するのを検出する紙継ぎ部分検出センサ62が設けられている。紙継ぎ部分検出センサ62は、包装袋の単位毎に包装フィルムに印刷等でマーク付けされていて一袋分の包装材の目印となるレジマークを検出するレジマーク検出センサを兼ねることもできる。紙継ぎ部分に用いられる紙継ぎテープのテープ幅は、通常、レジマークのマーク幅よりも幅広であるので、同じセンサで以て、センサの検出時間又は検出長さによって紙継ぎテープとレジマークとを判別することができる(実際の包装機においては、検出するテープ幅の設定が設けられている)。なお、レジマークを検出するセンサとしては専用センサを設けてもよい。
【0027】
製筒器5を通過する際に略筒状に曲成されたウェブ状包装フィルムFwは、次にセンターシール装置6を通過し、その際に包装フィルムの両側縁部分が重ね合わされた重合部分にセンターシールが施されることで筒状包装フィルムFtに成形される。筒状包装フィルムFtは、次に物品P間において、エンドシーラ7によってエンドシールが施されることにより、ピロー包装体Bpが製造される。エンドシーラ7には、エンドシールされた領域において、包装フィルムを切断してピロー包装体Bpを個々に分離するカッタ(周知のものであり、ここでは図示せず)を組み込むことができる。横型製袋充填包装機1においては、製筒器5によって曲成されたウェブ状包装フィルムFw内に物品Pを送り込むため、送込みコンベヤ8が組み合わされる。
【0028】
センターシール装置6は、包装フィルムの送り上流側から順に、紙引きローラ部10、加熱用のバーヒータ部20、圧着ローラ部30及び目付ローラ部40を備えている。紙引きローラ部10は一対のローラ11,12を備えており、ローラ11,12の周面間に、略筒状に曲成されたウェブ状包装フィルムFwの重ね合わされた両側縁部分(重合部分)Fe,Feが挟み込まれる。ローラ11,12は、紙引き用サーボモータ13からの駆動力の供給を受けて、互いに逆方向に同期した速度で回転される。したがって、ウェブ状包装フィルムFwは、ローラ11,12の周面間に挟み込まれた両側縁部分Fe,Feがローラ11,12から作用する引っ張り力を受けて紙引きされ、紙引きローラ部10の後流側の直後に配設されている加熱用のバーヒータ部20に送られる。
【0029】
加熱用のバーヒータ部20は、ウェブ状包装フィルムFwの両側縁部分Fe,Feが間を通過するように、両側縁部分Fe,Feが送られる方向に沿って細長い直方体(ブロック)状の一対のヒータバー21,22を備えている。バーヒータ部20は、また、一対のヒータバー21,22を互いに接近させる、又は互いに離間させるための開閉用サーボモータ23を備えている。ヒータバー21,22には、図示しない発熱手段(ヒータ)が埋設される状態で内蔵されており、昇温されたヒータバー21,22の対向する表面から輻射熱が発せられて、ヒータバー21,22間の隙間を通過するウェブ状包装フィルムFwの両側縁部分Fe,Feを加熱する。開閉サーボモータ23が駆動することによってヒータバー21,22が開閉され、これによって、例えば包装フィルムの種類、材質、厚さ等に応じてヒータバー21,22間の隙間量の調整を容易に行うことができる。
【0030】
バーヒータ部20の後流側直後には、圧着ローラ部30が配設されている。圧着ローラ30部は、バーヒータ部20によって加熱されたウェブ状包装フィルムFwの両側縁部分Fe,Feを挟み込むように周面を互いに近接対向させて配置された圧着ローラ31,32を備えている。圧着ローラ31,32は、バーヒータ部20によって加熱されたウェブ状包装フィルムFwの両側縁部分Fe,Feを挟み込んで圧着することにより、センターシールを施す。曲成された包装フィルムFwは、センターシールを施すことで筒状包装フィルムFtに成形される。圧着ローラ部30は駆動手段を備えていないので、圧着ローラ31,32は動力で以て回転駆動されるものではなく、圧着されている両側縁部分Fe,Feの送りに追従して回転する。圧着ローラ31,32の周面は、目付のない滑らかな円筒面の形状を有している。圧着ローラ部30は、圧着ローラ31,32を互いに接近させる又は互いに離間させるための開閉用サーボモータ33を備えており、開閉用サーボモータ33の駆動により、圧着ローラ31,32の開閉動作が制御され、また圧着ローラ31,32によって両側縁部分Fe,Feに付加される圧接力が調整される。
【0031】
圧着ローラ部30の後流側直後に目付けローラ部40が配設されている。目付けローラ部40は、筒状包装フィルムFtのヒートシールが施された両側縁部分Fe,Feを周面間に挟み込む一対の目付けローラ41,42と、目付けローラ41,42を駆動するための駆動用サーボモータ43とを備えている。目付けローラ41,42は、駆動用サーボモータ43からの駆動力の供給を受けて互いに逆方向に同期した速度で回転され、包装フィルムを搬送する。目付けローラ41,42の回転速度は、紙引きローラ部10の紙引き用サーボモータ13の出力に同期させることが基本であるが、比率を変えることも可能である。目付けローラ41,42の周表面には、シール目のような周状の溝が形成されていて、間にヒートシールが施された両側縁部分Fe,Feを挟んで互いに噛み合っている。一般的なフィルムであれば、シール直後であるので挟圧するだけでシール目が付くが、厚手の包装フィルムのような目が付きにくいフィルムの場合には、ヒータを内蔵して加熱することも可能である。目付けローラ部40の次段にはエンドシーラ7が配設されている。
【0032】
横型製袋充填包装機1は、包装フィルムと物品Pの送りから包装フィルムによる物品Pの包装までの包装動作に合わせて各部を制御するため、紙送りローラ3の紙送り用サーボモータ4、送込みコンベヤ8を駆動するモータ(図示せず)、紙引きローラ部10の紙引き用サーボモータ13、包装材の移送に応じてヒータバー21,22に開閉動作をさせるための開閉用サーボモータ23、圧着ローラ部30の開閉用サーボモータ33、目付ローラ部40の駆動用サーボモータ43、及びエンドシーラ7の駆動をそれぞれ制御する制御部9を備えている。バーヒータ部20においては、制御部9は開閉用サーボモータ23の運転を制御することにより、開閉用サーボモータ23の回転出力が後述する運動変換機構51によってヒータバー21,22の開閉動作に変換され、ヒータバー21,22間に挟まれた包装フィルムの両側縁部分Fe,Feがシールのために加熱される。
【0033】
図3は、図1に示す横型製袋充填包装機において、紙引きローラ部から目付けローラ部までの主要部を拡大して示す平面図である。紙引きローラ部10、圧着ローラ部30及び目付けローラ部40については、構成要素に図1及び図2に示すものと同じ符号を付しているので、再度の説明を省略する。センターシール装置6への紙継ぎ部分の通過を容易にする工夫として、包装材の両側縁部分Fe,Feが相対的に進入してくるヒータバー21,22の入口側には、上流側に向かって開きが大きく後流側に向かう従って開きが次第に狭くなるテーパ開口部26が設けられている。テーパ開口部26は、ヒータバー21,22のそれぞれにテーパ面24,25を対向して配置することで形成されている。バーヒータ部20の入口側をこのようなテーパ構造とすることによって、包装材の重合部分の進行と共に紙継ぎ部分がヒータバー21,22間に入り込もうとするときには、包装材の厚みが増した紙継ぎ部分は、ヒータバー21,22の入口側の端部に衝突して弾かれる、崩れる、或いは引っ掛かることなく、テーパ開口部26に案内されてヒータバー21,22間にスムーズに進入する。
【0034】
図4は、図3に示すセンターシール装置に備わるバーヒータ部の一例を示す斜視図であり、図5は、図4に示すセンターシール装置のバーヒータ部の詳細を示す四面図である。図5の(a)及び(b)は上面図、(c)は包装材の送り方向から見た図、(d)は側面図である。図4図5に示すように、バーヒータ部20は、ヒータバー21,22を開閉する開閉用サーボモータ23を下側に支持するとともに、上側に運動変換機構51が組み立てられるステー27を備えている。ステー27は、包装機の装置フレーム28に取り付けられている。また、ステー27には、ヒータバー21,22の下方で、且つ包装フィルムの走行方向と直交する方向(包装フィルムを横に挟む方向)に、後述するガイドシャフトを支持する支持板29a,29bが取り付けられている。
【0035】
支持板29a,29b間には、二本のガイドシャフト52,52が、包装フィルムの走行方向と直交する方向(包装材の両側縁部分Fe,Feを挟み込む方向)に互いに平行に且つ同じ高さで設けられている。ガイドシャフト52,52に跨がって、二つの取付けブロック53,53がスライド可能に配設されている。一方の取付けブロック53には一方の連結部材54が取り付けられており、当該連結部材54は一方のガイドシャフト52にスライド可能に設けられている。他方の取付けブロック53には、他方の連結部材54が取り付けられており、当該連結部材54は他方のガイドシャフト52にスライド可能に設けられている。連結部材54,54には、二本のガイドシャフト52,52の中心に位置する軸線Aに対して点対称の位置に、包装フィルムの走行方向と平行な方向に長軸を有する長孔55,55が形成されている。したがって、取付けブロック53と連結部材54とは、縦軸線Aの回りに点対称な構造と配置がなされている。ヒータバー21,22は、取付けブロック53、53に対して、断熱材58,58を介して取り付けられている。なお、連結部材54を取付けブロック53とは別部材として説明したが、量部材を一体となった取付けブロックとして構成してもよい。
【0036】
上記縦軸線Aは、開閉用サーボモータ23の出力回転軸の中心軸線と一致している。開閉用サーボモータ23の出力軸23aには回動バー56がその中心位置で取り付けられており、出力軸23a中心を挟む回動バー56の両端部には上向きに突出する態様で嵌合ピン57,57が設けられている。嵌合ピン57,57は連結部材54,54の長孔55,55に嵌合している。したがって、開閉用サーボモータ23が作動して出力軸23aが回転すると、回動バー56も回転し、嵌合ピン57,57が長孔55,55内を移動する。連結部材54,54、それゆえ取付けブロック53,53及びヒータバー21,22は、出力軸23aの回転方向に応じて、ガイドシャフト52,52上で互いに接近する方向又は互いに離反する方向に移動する。図5の(a)が、ヒータバー21,22の開いた状態と対応し、図5の(b)がヒータバー21,22の閉じた状態と対応している。
【0037】
図6は、図1に示す製袋充填包装機に備わるセンターシール装置を制御する制御部の一例を示すブロック図である。制御部9は、設定・表示部60で設定された設定値に基づく設定信号61と、紙継ぎ部分検出センサ62からの紙継ぎ部分を検出した旨の検出信号63との入力を受けて、バーヒータ部20の開閉用サーボモータ23の動作を制御する制御信号を出力する。オペレータは、設定・表示部60において、包装フィルムの仕様や包装運転状況(周囲の気温や包装速度)に応じたヒータバー21,22間の隙間量G図4又は図5に示す)の値と、紙継ぎ部分検出センサ62による紙継ぎ部分の検出からカウントされるべき設定シフト数NScの値と、紙継ぎ部分がバーヒータ部20を通過するときの開閉用サーボモータ23が出力すべき設定トルクTsの値とを設定する。
【0038】
シフト数とは、紙継ぎ部分検出センサ62が包装フィルムの紙継ぎ部分を検出してから包装フィルムが1袋分の長さだけ送られる毎にカウントされる数のことで、具体的には、レジマークセンサ(紙継ぎ部分検出センサ62と兼用でよい)が包装フィルム上に1袋分の長さ毎に印刷等で施されたレジマーク(一つの包装サイクルに対応する)を検出する時にカウントアップが行われる。即ち、紙継ぎ部分検出センサ62が紙継ぎ部分を検出してから最初の包装サイクルに合わせてカウント開始され、その後の1袋分長さの包装フィルムが送られる毎にカウント加算される数である。そして、設定シフト数とは、紙継ぎ部分検出センサ62の配設位置からヒータバー21,22の配設位置までに延びる包装フィルムに割り当てられるレジマークの数である。したがって、シフト数が設定シフト数に等しいことは、紙継ぎ部分検出センサ62が検出した紙継ぎ部分がヒータバー21,22の加熱位置まで移動していることを示す。
【0039】
制御部9は、開閉用サーボモータ23の動作の制御として、制御方式、即ち、位置制御方式かトルク制御方式かを選択する旨を表す方式選択信号64を出力し、開閉用サーボモータ23を選択した制御方式で制御する。制御方式が位置制御方式である場合には、制御部9は、ヒータバー21,22のそれぞれの位置を指令する位置指令信号65を出力し、開閉用サーボモータ23を位置制御で駆動して、ヒータバー21,22が指令された位置を取るように制御する。また、制御方式がトルク制御方式の場合には、制御部9は、開閉用サーボモータ23の駆動トルク値を指令するトルク指令信号66を出力し、開閉用サーボモータ23が指令されたトルクで駆動するように制御する。
【0040】
図7は、図6に示す制御部の作動の一例を示すフローチャートである。フローチャートの開始後、まず、包装フィルムの紙継ぎ部分を検出したという状態を1で、検出していない状態を0で示すフラグについて、0であるか否かが判定される(ステップ01;「S01」と略す。以下、同じ)。S01の判定がYES、即ち、紙継ぎ部分を検出していない状態にあるときには、紙継ぎ部分検出センサ62がONしているか否かが判定される(S02)。紙継ぎ部分検出センサ62がONしていなければ、このフローから脱出(アウト)する。S02の判定で紙継ぎ部分検出センサ62がONしている、即ち、当該センサ62を通過する紙継ぎ部分を検出すると、レジマークの数としてのシフト数NSが0に設定される(S03)。そして、このシフト数について、オペレータが設定・表示部60において予め設定した設定シフト数NScの読込みが行われ、NScにその設定値がセットされる(S04)。設定シフト数NScのセットに応じて前記フラグが1にセットされる(S05)。S01で判定がNOある(即ち、フラグが1である)場合、又はS05でフラグが1に設定された場合には、レジマークセンサがONしているか否か、即ち、包装フィルムのレジマークがレジマークセンサを通過しているか否かが判定される(S06)。S06の判定がNOである場合には、このフローからアウトする。S06での判定がYESである場合には、レジマークの検出が行われたということであるので、それに応じてシフト数NSが1だけ加算(カウントアップ)される(S07)。
【0041】
次に、加算されたシフト数NSが設定シフト数NScに等しいか否かが判定される(S8)。S08の判定でシフト数NSが設定シフト数NScに等しいと判定されると、包装フィルムの紙継ぎ部分がバーヒータ部20を通過するタイミングであるので、制御部9は、開閉用サーボモータ23の制御方式として、その時までの位置制御方式からトルク制御方式に切り換えられ(S09)、更に設定トルクがTsにセットされ(S10)て、フローからアウトする。トルク制御方式では、設定トルクTsは小さい値に設定されているので、紙継ぎ部分がバーヒータ部20を通過する際には、設定トルクTsに逆らって紙継ぎ部分が通過できる程度にヒータバー21,22を押し開くことができる。ヒータバー21,22には、テーパ面24,25によってテーパ開口部26が形成されているので、紙継ぎ部分は、テーパ開口部26にスムーズに進入してヒータバー21,22に当接後にはヒータバー21,22間の隙間を押し開き、隙間が開いたヒータバー21,22間を低い抵抗で通過することができる。S08の判定でシフト数NSが設定シフトNScに等しくない、即ち、シフト数が設定シフト数NScに達していない場合には、S11の判定に移行し、S11における判定でもシフト数NSが設定シフト数NScに1を加算した数に等しくないので、フローからアウトする。
【0042】
S08の判定でシフト数NSが設定シフト数NScに等しいと判定された後、包装フィルムの送りが進み、S06においてレジマークセンサが次のレジマークの通過を検出すると、それに応じてS07ではシフト数NSが1だけ加算(カウントアップ)される。S08では、カウントアップされたシフト数NSが設定シフト数NScに等しくないので、NOの判定となってS11に移行し、S11においてシフト数NSが設定シフト数NScに1を加算した数に等しいか否かが判定され、この判定はYESとなる。S08の判定がYESであった直後の再度のS08の判定がNOである場合というのは、開閉用サーボモータ23の制御方式がトルク制御方式に移行された後にレジマークセンサが再びレジマークを検出して次の包装サイクルに移行する場合であり、S11での判定(YES)に従って、制御部9は、開閉用サーボモータ23の制御方式を、トルク制御方式から切り換えて位置制御方式に戻し(S12)、更にシフト数NSを0にリセットする(S13)。その後、フラグを0に戻して(S14)、このフローからアウトする。S08の判定がYESからNOに切り替わった直後以外のS08の判定がNOである場合には、S11の判定もNOとなり、このフローからアウトする。なお、S11の判定式については、シフト数NSが設定シフト数NScよりも大きな数であるか否か(NS>NSc)としても、フローの流れは同様となる。
【0043】
図8は、図6に示す制御部の動作であって、図7に示すフローチャートに対応した動作チャート図である。図8に示すように、製袋充填包装機は当初の運転状態では、紙継ぎ部分検出センサ62の検出信号は紙継ぎ部分を検出しておらず、それゆえ、バーヒータ部20の開閉用サーボモータ23の制御方式は位置制御方式であって、ヒータバー21,22の位置は隙間量Gに対応した隙間設定位置にある。紙継ぎ部分検出センサ62が紙継ぎ部分を検出すると、その旨に対応したセンサ出力が現れる。その後最初に、レジマークセンサ(紙継ぎ部分検出センサ62と兼用でよい)がレジマークを検出したときに、包装サイクルに対応してシフト数NSが1とされ(0から1を加算)、更にその後、レジマークセンサがレジマークを検出する毎にシフト数NSに1が加算される。
【0044】
シフト数NSが5となり設定シフト数NScに等しくなると、紙継ぎ部分検出センサ62が検出した紙継ぎ部分が当該包装サイクルにおいて通過することが想定される。そこで、制御部9は、当該包装サイクルにおける開閉用サーボモータ23の制御方式をトルク制御方式に切り替える信号を出力する。当該包装サイクルにおいては、ヒータバー21,22の当初の位置は従前と変わらないが、開閉用サーボモータ23は閉じ方向に作用する位置保持力が小さい設定トルクTsの値で駆動され、紙継ぎ部分が通過する際には、開閉用サーボモータ23に抗して、ヒータバー21,22が僅かに押し開かれる。紙継ぎ部分が通過した後には、ヒータバー21,22は設定トルクTsの値で駆動される開閉用サーボモータ23によって隙間設定位置に戻る。更に次のレジマークが検出されたことに応じた次の包装サイクルにおいては、シフト数NSがリセットされ且つ開閉用サーボモータ23の制御方式は位置制御方式に切り替えられる。
【0045】
このように、この製袋充填包装機のセンターシール装置によれば、包装フィルムを紙継ぐ場合には、紙継ぎ部分がバーヒータ部20を通過するタイミングを予め知ることができるので、このタイミングに合わせて、バーヒータ部20の開閉用サーボモータ23の制御方式をトルク制御方式に切り替えて、設定トルク値を比較的小さいトルクの値として閉じ方向に作用する位置保持力を小さくすることで、ヒータバー21,22が紙継ぎ部分に対して大きな走行抵抗となることなく押し広げられることを許容する。したがって、包装材の重合部分を加熱して最低限のシール性能を保ったセンターシールを施すことができるので搬送路を汚すことがなく、また、紙継ぎ部分は製袋充填包装機を停止させることなくバーヒータ部20を通過するので、製袋充填包装機の連続運転を行うことができる。
【0046】
また、この製袋充填包装機においては、包装すべき物品の性状や包装材の種類・性質に応じて、同じ製袋充填包装機でありながら、サーボモータの制御方式を常に位置制御方式とするか、或いは、紙継ぎ部分がヒータバーの隙間を通過するタイミングに合わせて位置制御方式からトルク制御方式とするかを選択する制御モードを切替え可能とすることができる。即ち、被包装物である物品が粉を振り掛けたような食品やジャムなどの流動物を伴った食品を包装する場合には、上記で説明したように、紙継ぎ部分がヒータバーの隙間を通過するタイミングに合わせて位置制御方式からヒータバーの閉じ方向に作用する位置保持力が弱くなるトルク制御方式とするという制御モードを選択してセンターシール装置を制御するが、同じ製袋充填包装機であって、物品が粉や流動物を伴わない通常の物品である場合や、包装材が薄くて紙継ぎ部分でも厚みがさほど増えない場合には、粉や流動物がそもそも存在しない、また存在していてもセンターシールを充分な強さで形成することで粉や流動物がセンターシール部分から外に漏れ出るというようなことがないので、常に位置制御方式の制御モードでセンターシール装置を制御するという使い方ができ、製袋充填包装機の稼働性能を高めることができる。
【符号の説明】
【0047】
1 横型製袋充填包装機 2 フィルム供給源 3 紙送りローラ3
3a 駆動側ローラ 3b 従動側ローラ 4 紙送り用サーボモータ
5 製筒器(フォーマ) 6 センターシール装置 7 エンドシーラ
8 送込みコンベヤ 9 制御部
10 紙引きローラ部 11,12 ローラ 13 紙引き用サーボモータ
20 バーヒータ部 21,22 ヒータバー 23 開閉用サーボモータ
23a 出力軸 24,25 テーパ面 26 テーパ開口部
27 ステー 28 装置フレーム 29a,29b 支持板
30 圧着ローラ部 31,32 圧着ローラ 33 開閉用サーボモータ
40 目付けローラ部 41,42 目付けローラ 43 駆動用サーボモータ
51 運動変換機構 52,52 ガイドシャフト 53,53 取付けブロック54,54 連結部材 55,55 長孔 56 回動バー
57,57 嵌合ピン 58,58 断熱材
60 設定・表示部 61 入力信号 62 紙継ぎ部分検出センサ
63 検出信号 64 方式選択信号 65 位置指令信号
Bp ピロー包装体 P 物品 A 縦軸線(点対称軸線)
Fr フィルムロール Fw ウェブ状包装フィルム Ft 筒状包装フィルム
Fe,Fe 側縁部分 G 隙間量
NS シフト数 NSc 設定シフト数 Ts 設定トルク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8