(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6018973
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】タイヤ摩耗検出装置
(51)【国際特許分類】
B60C 19/00 20060101AFI20161020BHJP
G08C 17/00 20060101ALI20161020BHJP
G01M 17/02 20060101ALI20161020BHJP
B60C 23/02 20060101ALI20161020BHJP
B60C 23/04 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
B60C19/00 B
G08C17/00 B
G01M17/02 B
B60C23/02 B
B60C23/04 N
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-110194(P2013-110194)
(22)【出願日】2013年5月24日
(65)【公開番号】特開2014-227125(P2014-227125A)
(43)【公開日】2014年12月8日
【審査請求日】2015年6月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000204033
【氏名又は名称】太平洋工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】辻田 泰久
【審査官】
小石 真弓
(56)【参考文献】
【文献】
特表2012−516258(JP,A)
【文献】
特開昭57−113303(JP,A)
【文献】
特開平07−081337(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 19/00
G01M 17/02
G08C 17/00
B60C 11/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源と、
互いに離間し、かつ絶縁された状態でタイヤの内周面に接合された一対の電極と、
前記電源から前記一対の電極に電圧を印加したときの前記電極の静電容量を計測する計測回路と、
前記計測回路によって計測された静電容量に基づき前記タイヤのトレッド部の摩耗を検出する摩耗検出部と、
前記摩耗検出部で検出した前記タイヤの摩耗状態を送信信号として出力する送信回路と、
前記送信信号を車両に搭載された受信回路に送信する送信アンテナと、
制御部と、を備え、スチールワイヤが埋設された前記タイヤに設けられるタイヤ摩耗検出装置であって、
前記送信回路が前記送信信号を出力するときに、前記制御部は、前記一対の電極の少なくとも一方を、前記送信回路の基準電位に接続させることを特徴とするタイヤ摩耗検出装置。
【請求項2】
前記送信回路が前記送信信号を出力するときに、前記制御部は、前記一対の電極の両方を前記基準電位に接続させることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ摩耗検出装置。
【請求項3】
前記一対の電極の接続対象を、前記基準電位及び前記計測回路のいずれか一方に切り替える切替スイッチを備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のタイヤ摩耗検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤの摩耗を検出するタイヤ摩耗検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、タイヤ(詳しくはトレッド部)の摩耗を検出するためのタイヤ摩耗検出装置として各種の装置が提案されている。例えば、特許文献1に開示のタイヤ摩耗検出装置は、
図4に示すように、タイヤ80のトレッド部81に埋設される摩耗検出器82と、ホイール83に設けられるセンサユニット84と、車体に設置される受信機ユニット(図示せず)とを備える。摩耗検出器82は、圧電素子と、同圧電素子で発生した電圧信号から電波信号を生成する共振回路とを有する。摩耗検出器82では、トレッド部81の摩耗が進行するに従い、圧電素子が路面から受ける衝撃が大きくなり、圧電素子が発生する電圧信号のレベルも大きくなる。そのため、共振回路で生成される電波信号のレベル(強度)も大きくなる。
【0003】
センサユニット84は、タイヤ80の内部空気圧を示す圧力データ信号を無線送信するとともに、摩耗検出器82が生成した電波信号を受信し、受信した電波信号に基づきタイヤ80の摩耗状態を示す摩耗データ信号を生成して同摩耗データ信号を無線送信する。そして、受信機ユニットは、センサユニット84から圧力データ信号及び摩耗データ信号を受信し、受信した摩耗データ信号に基づいてタイヤ80の摩耗状態を判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−189795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、センサユニット84の送信出力が不足していると、受信機ユニットがデータ信号を受信できないおそれがある。このため、センサユニット84の送信アンテナを大型化することで、送信出力を高くすることも考えられるが、センサユニット84は、タイヤ80内に設けられるため、大型化は困難である。また、電源にも限りがある。
【0006】
本発明の目的は、高い送信出力を得ることができるタイヤ摩耗検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するタイヤ摩耗検出装置は、電源と、互いに離間し、かつ絶縁された状態でタイヤの内周面に接合された一対の電極と、前記電源から前記一対の電極に電圧を印加したときの前記電極の静電容量を計測する計測回路と、前記計測回路によって計測された静電容量に基づき前記タイヤのトレッド部の摩耗を検出する摩耗検出部と、前記摩耗検出部で検出した前記タイヤの摩耗状態を送信信号として出力する送信回路と、前記送信信号を車両に搭載された受信回路に送信する送信アンテナと、制御部と、を備え、スチールワイヤが埋設された前記タイヤに設けられるタイヤ摩耗検出装置であって、前記送信回路が前記送信信号を出力するときに、前記制御部は、前記一対の電極の少なくとも一方を、前記送信回路の基準電位に接続させることを要旨とする。
【0008】
これによれば、電極は、タイヤの内周面に接合されることで、スチールワイヤと電気的に結合されている。制御部により電極を基準電位と接続することで、電極だけではなく、スチールワイヤも基準電位と電気的に接続される。このため、電極を基準電位に接続しない場合に比べて送信回路での電位差が大きくなる。送信回路での電位差が大きくなることで、送信回路に加わる電圧(電流)が大きくなり、送信回路の送信出力が高くなる。このため、受信回路が送信信号を受信しやすい。また、タイヤの摩耗状態を検出するために用いる電極及びタイヤに埋設されたスチールワイヤを基準電位と接続することで、送信回路での電位差を大きくしているため、送信アンテナを大型化させたり、電源の出力を高める必要がなく、タイヤ摩耗検出装置が大型化することもない。
【0009】
上記タイヤ摩耗検出装置について、前記送信回路が前記送信信号を
出力するときに、前記制御部は、前記一対の電極の両方を前記基準電位に接続させることが好ましい。
これによれば、一対の電極の両方を基準電位と接続すること
で、一方の電極のみを基準電位と接続する場合に比べて、送信回路での電位差を大きくすることができる。このため、送信回路の送信出力を更に高くすることができる。
【0010】
上記タイヤ摩耗検出装置について、前記一対の電極の接続対象を、前記基準電位及び前記計測回路のいずれか一方に切り替える切替スイッチを備えることが好ましい。
これによれば、切替スイッチを用いて電極の接続対象を切り替えることで、電極の接続対象を的確に切り替えることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、高い送信出力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態のタイヤ状態監視装置が搭載された車両を示す概略構成図。
【
図2】タイヤ内の電極及びタイヤセンサユニットを示す部分破断斜視図。
【
図3】タイヤセンサユニット及びタイヤ摩耗検出装置の回路構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、タイヤ摩耗検出装置を具体化した一実施形態について、
図1〜
図3を用いて説明する。
図1に示すように、タイヤ状態監視装置は、車両1の4つの車輪2にそれぞれ取り付けられる4つのタイヤセンサユニット3と、車両1の車体に設置される受信機ユニット4とを備えている。各車輪2は、ホイール部5と、このホイール部5に装着されるタイヤ6とを含む。そして、タイヤ6の内側には、タイヤ摩耗検出装置が装着されている。なお、タイヤ6の中心軸の延びる方向をタイヤ6の軸方向とし、車輪2の回転方向をタイヤ6の回転方向とする。
【0014】
図2に示すように、タイヤ6は、回転方向に延びるトレッド溝8を軸方向に複数備えるとともに、軸方向に隣り合うトレッド溝8の間に路面に接するトレッド部7を備える。タイヤ6には、回転方向に延びる補強部9が埋設されている。補強部9は、スチールベルト、カーカスコード、ブレーカーコードなどであり、複数のスチールワイヤ9aをベルト状に編み込んだものである。各タイヤセンサユニット3は、タイヤ6の内部空間に配置されるように、そのタイヤ6の内周面に設置されている。各タイヤセンサユニット3は、対応するタイヤ6の状態(タイヤ内圧力)、及びトレッド部7の摩耗を検出して、検出されたタイヤ状態(タイヤ6の摩耗状態を含む)を示すデータを含む送信信号を無線送信する。
【0015】
図3に示すように、各タイヤセンサユニット3は、圧力センサ11、センサユニットコントローラ14、送信回路16、計測回路17、及び電源18をケース3a内に備えるとともに、一対の電極19をケース3a外に備える。一対の電極19は、同じ大きさの矩形板状であり、タイヤ6の軸方向に沿って間隔を空けて互いに絶縁された状態でタイヤ6の内周面に接合されている。また、ケース3aは、一対の電極19に跨る状態でタイヤ6の内周面に接合されている。
【0016】
タイヤセンサユニット3は、電源18からの電力供給によって動作する。圧力センサ11、センサユニットコントローラ14、送信回路16及び計測回路17は電源18と電気的に接続されている。なお、タイヤセンサユニット3において、送信回路16及び計測回路17の基準電位をGND20として図示し、GND20は、例えば、圧力センサ11、センサユニットコントローラ14、送信回路16及び計測回路17が実装された基板上に設けられ、電源18の負極端子に接続されるコモンである。
【0017】
また、タイヤセンサユニット3は、一対の電極19の接続対象をGND20及び計測回路17のいずれか一方に切り替える切替スイッチ21を備えている。切替スイッチ21は、各電極19に対応して1個ずつ設けられている。切替スイッチ21は、センサユニットコントローラ14に信号接続され、センサユニットコントローラ14によって切替が制御される。よって、本実施形態では、センサユニットコントローラ14が制御部を構成する。
【0018】
圧力センサ11は、対応するタイヤ6内の圧力(タイヤ内圧力)を検出して、その検出によって得られたタイヤ内圧力データをセンサユニットコントローラ14に出力する。
センサユニットコントローラ14は、CPU及び記憶部(RAMやROM等)を含むマイクロコンピュータ等よりなり、記憶部には各タイヤセンサユニット3に固有の識別情報としてのIDコードが登録されている。このIDコードは、各タイヤセンサユニット3を受信機ユニット4において識別するために使用される情報である。センサユニットコントローラ14は、タイヤ内圧力データ及びタイヤ摩耗状態データ(タイヤ6の状態)を、送信回路16に出力する。送信回路16は、データを変調して送信信号(RF信号)を生成し、この送信信号を送信アンテナ22から出力する。
【0019】
計測回路17は、一対の電極19に電気的に接続可能であり、計測回路17は、一対の電極19間の持つ静電容量を電圧として検出するようになっている。計測回路17は、センサユニットコントローラ14に信号接続され、計測回路17の計測した電圧信号はセンサユニットコントローラ14に出力されるようになっている。
【0020】
切替スイッチ21によって電極19と計測回路17が接続されている場合、一対の電極19は、計測回路17を介して電源18と電気的に接続され、一対の電極19には電源18によって電圧が印加される。一対の電極19に電圧が印加されると、一対の電極19の間には電気力線Fが生じ、一対の電極19の間を電子が移動する。なお、タイヤ6内にはスチールワイヤ9aが多数本埋設されているが、それぞれの電極19に交錯するスチールワイヤ9aが他方の電極19に交錯しないように、電極19間に間隔を空けることにより、電気力線Fは一対の電極19の間に生じる。
【0021】
そして、一対の電極19の間には、誘電体であるタイヤ6が介在しているため、一対の電極19の間に静電容量を持たせることができる。この静電容量は、タイヤ6を通過する電気力線Fの量に依存し、トレッド部7の摩耗が進行していない程タイヤ6から漏れる電気力線Fの量が少なく、タイヤ6の比誘電率が大きくなるため、一対の電極19間の静電容量は大きくなる。一方、トレッド部7の摩耗が進行する程タイヤ6から漏れる電気力線Fの量は多くなり、タイヤ6の比誘電率が小さくなるため、一対の電極19間の静電容量は小さくなる。
【0022】
センサユニットコントローラ14の記憶部には、タイヤセンサユニット3の動作を統括的に制御する統括プログラムが記憶されている。また、センサユニットコントローラ14の記憶部には、計測回路17の計測した電圧(静電容量)と比較するための閾値が予め記憶されている。閾値は、トレッド部7の摩耗が過度に進行したときに検出される電圧(静電容量)よりも余裕を持って設定されている。センサユニットコントローラ14は、計測回路17によって検出された電圧が閾値を超えた場合には、警報信号を生成し、送信回路16から送信させる。一方、センサユニットコントローラ14は、計測回路17によって検出された電圧が閾値を超えていない場合には、警報信号を生成しない。よって、本実施形態では、センサユニットコントローラ14が、トレッド部7の摩耗を検出する摩耗検出部を構成する。また、本実施形態では、タイヤ摩耗検出装置は、タイヤセンサユニット3のケース3a内に設けられた電源18と、計測回路17と、センサユニットコントローラ14(摩耗検出部)と、送信回路16と、送信アンテナ22と、ケース3a外の一対の電極19とを備えている。
【0023】
図1に示すように、受信機ユニット4は、受信機ユニットコントローラ33を備えるとともに、RF受信回路35を備えている。受信機ユニット4の受信機ユニットコントローラ33には、表示器38が接続されている。受信機ユニットコントローラ33はCPU及び記憶部(ROMやRAM等)を含むマイクロコンピュータ等よりなり、記憶部には受信機ユニット4の動作を統括的に制御するプログラムが記憶されている。RF受信回路35は、各タイヤセンサユニット3からRF受信アンテナ32を通じて受信されたRF信号を復調して、受信機ユニットコントローラ33に送る。
【0024】
受信機ユニットコントローラ33は、RF受信回路35からのRF信号及びIDコードに基づき、送信元のタイヤセンサユニット3に対応するタイヤ6の状態(タイヤ内圧力及びタイヤ摩耗状態)を把握する。受信機ユニットコントローラ33は、タイヤ内圧力に関する情報等を表示器38に表示させる。表示器38は、車室内等、車両1の搭乗者の視認範囲に配置され、受信機ユニットコントローラ33により表示器38にはタイヤ内圧力の異常が表示(報知)される。また、受信機ユニットコントローラ33は、タイヤセンサユニット3からの警報信号を受信した場合には、タイヤ6の摩耗に関する警報を表示器38に表示させる。
【0025】
次に、本実施形態のタイヤ摩耗検出装置の作用について説明する。
センサユニットコントローラ14は、一定期間毎にタイヤ状態を含む送信信号(RF信号)を送信回路16に生成させ、この送信信号を出力させる。また、センサユニットコントローラ14は、送信回路16が送信信号を出力するのと同時に電極19とGND20が接続されるように切替スイッチ21を切り替える(
図3中破線で示す)。電極19は、タイヤ6の内周面に接合されることで、スチールワイヤ9aの一部と電気的に結合されている。このため、電極19をGND20と接続することで、電極19だけではなく、スチールワイヤ9aの一部(電極19と対向する部分及びこの周辺の部分)もGND20と電気的に接続することができ、GND20と電極19を接続しない場合に比べて送信回路16での電位差が大きくなる。送信回路16での電位差が大きくなると、送信回路16に流れる電流も大きくなり、送信回路16の送信出力が高くなる。
【0026】
センサユニットコントローラ14は、送信回路16が送信信号を送信すると、電極19と計測回路17が接続されるように切替スイッチ21を切り替える(
図3中実線で示す)。すなわち、センサユニットコントローラ14は、送信回路16が送信信号を送信するときのみGND20と電極19とを接続させて一時的に送信回路16の送信出力を高くする。
【0027】
したがって、上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)送信回路16が送信信号を送信するときに電極19とGND20を接続することで、送信信号を送信するときの送信回路16の出力を高くしている。このため、送信回路16が送信信号を送信するときに高い送信出力を得ることができ、RF受信回路35が送信信号を受信しやすい。
【0028】
(2)タイヤ6の摩耗状態を検出するために用いる電極19及びタイヤ6に埋設されたスチールワイヤ9a(補強部9)を用いて送信回路16の送信出力を高くしているため、送信出力を高くするための専用の部材を設ける必要がない。このため、部品点数を増やすことなく送信出力を高くすることができる。
【0029】
(3)また、タイヤ摩耗検出装置は、タイヤ6内に配置する必要があり、送信アンテナ22の大きさが制限されている。本実施形態のように電極19及びスチールワイヤ9aを用いて送信回路16の送信出力を高くすることで、送信アンテナ22を大型化させて送信出力を高める必要がなく、タイヤ摩耗検出装置が大型化することもない。
【0030】
(4)送信回路16が送信信号を送信するときには、一対の電極19の両方がGND20と接続される。このため、一対の電極19の一方のみがGND20と接続される場合に比べて、送信回路16での電位差が大きくなる。このため、送信出力を更に高くすることができる。
【0031】
(5)切替スイッチ21を用いることで、電極19の接続対象(GND20及び計測回路17)を的確に切り替えることができる。
なお、実施形態は以下のように変更してもよい。
【0032】
・ 送信回路16が送信信号を出力するときに、一対の電極19のいずれか一方のみがGND20と接続されるようにしてもよい。なお、他方の電極19は、常時、計測回路17と接続される。この場合であっても、電極19とGND20を接続しない場合に比べて、送信回路16での電位差を大きくすることができ、送信回路16の送信出力を高くすることができる。
【0033】
・ 実施形態では、送信回路16が送信信号を出力するときのみ電極19とGND20を接続したが、これに限られない。例えば、送信回路16が警報信号を出力するときにも電極19とGND20を接続して、送信回路16の送信出力を高くしてもよい。また、送信回路16が警報信号を出力するときのみ電極19とGND20を接続してもよい。この場合、RF受信回路35が警報信号を受信しやすくなる。すなわち、送信信号とは、タイヤ6の摩耗状態を含む信号であれば、どのような信号でもよく、温度センサや湿度センサを設けて温度や湿度を計測する場合には、これらの情報を含む信号であってもよい。
【0034】
・ 実施形態では、タイヤセンサユニット3のケース3a内にタイヤ摩耗検出装置の一部を設け、一対の電極19とタイヤセンサユニット3を一体化して、タイヤ摩耗検出装置とタイヤセンサユニット3を一体化したが、これに限らない。タイヤセンサユニット3とタイヤ摩耗検出装置を別々にタイヤ6内に設けてもよい。
【0035】
・ 一対の電極19は、同じ大きさ、同じ形状でなくてもよい。
・ タイヤ摩耗検出装置は、4輪の車両1におけるタイヤ6への適用に限定されるものではなく、2輪や3輪など4輪以外の車両におけるタイヤに適用してもよい。
【0036】
・ タイヤセンサユニット3の送信回路は、RF信号を生成する送信回路16ではなく、LF信号を生成する送信回路16であってもよい。
・ 受信機ユニット4の受信回路は、RF受信回路35ではなく低周波の受信回路であってもよい。
【符号の説明】
【0037】
1…車両、4…受信機ユニット、6…タイヤ、7…トレッド部、9a…スチールワイヤ、14…センサユニットコントローラ、16…送信回路、17…計測回路、18…電源、19…電極、20…GND、21…切替スイッチ、22…送信アンテナ、35…RF受信回路。