(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術のようなピン103と穴102との間には、嵌合させるために所定の間隙が形成されているため、プリンター本体101と用紙供給装置104とが互いに捩れた位置関係となる場合がある(
図11参照)。特に、搬送ローラーから軸心線Lに直交する方向(前後方向)に離れた位置にピン103と穴102とが設けられている場合、例えば、プリンター本体101が用紙供給装置104に対して右回りに捩れると、互いに軸方向(左右方向)にずれることとなる(
図11に示すA参照)。この捩れによる左右方向のずれは、幾何学的に明らかなように、ピン103と穴102とが搬送ローラー100から前後方向に離れるに従って大きくなる(
図11においてA<B)。このように左右方向にずれた状態で用紙の搬送が行われると、プリンター本体101による画像の形成位置がずれたり、用紙端部の画像が切れたりする問題があった。
【0006】
上記のような問題は、ピン103と穴102との間の間隙を小さくすることにより解決することができるが、この場合、円滑な嵌合操作を行うことができず、ユーザーの操作性を悪化させるという問題があった。また、この場合、プリンター本体101と用紙供給装置104との連結/分離が繰り返されるとピン103や穴102の摩耗が促進されるという問題もあった。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、搬送ローラーの軸方向へのずれを抑制した状態で相手側装置に連結することができると共に、連結部等の摩耗を抑制することができる用紙供給装置およびこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するため、本発明の用紙供給装置は、相手側装置に対し上下方向に連結される用紙供給装置であって、用紙を積層して収容する給紙カセットを支持する本体ケースと、前記給紙カセットに収容された最外層に位置する前記用紙を搬送経路に向けて送出する搬送ローラーと、前記本体ケースの上面に設けられ、前記相手側装置の下面に設けられた複数の被連結部に係合する複数の連結部と、を備え、前記複数の連結部は、送出される前記用紙を前記搬送ローラーの軸方向から挟むように対向して配設される一対の連結部を含み、前記一対の連結部の少なくとも一方は、前記搬送ローラーの軸心線上または前記軸心線の延長線上に配設されていることを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、一対の連結部が(これらが係合する一対の被連結部も)、搬送ローラーの軸心線上に設けられているため、捩れによる軸方向のずれは連結部と被連結部との間の間隙の範囲に限定される。このため、幾何学的に、捩れによる軸方向のずれを最小限に抑制することができる。これにより、軸方向へのずれの少ない状態で用紙を搬送することができるため、例えば、画像形成装置において用紙に画像形成を行う場合に、画像の形成位置のずれや画像切れを有効に防止することができる。
【0010】
この場合、前記一対の連結部以外の前記連結部は、前記一対の連結部の少なくとも一方から前記軸心線に直交する方向に1つ以上並設されていることが好ましい。
【0011】
この構成によれば、例えば、軸心線上の連結部の1つに対して水平面上で軸心線に直交する方向に連結部が並んで配設されるため、更に捩れによる軸方向のずれを抑制することができる。
【0012】
これらの場合、前記各被連結部は、前記相手側装置の下面から上方に向かって凹設される嵌合穴であり、前記各連結部は、前記本体ケースの上面から上方に向かって凸設され、前記嵌合穴に嵌合されるボスであることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、嵌合穴にボスが嵌合することにより水平方向の移動が規制される。また、ボスおよび嵌合穴の幾何学的な位置関係から、搬送ローラーから水平面上で軸心線に直交する方向に離れた位置にボスや嵌合穴を設けた場合に比して、捩れによる軸方向のずれが最小限に抑制されている。この場合、軸方向のずれの許容範囲を、略そのまま当該間隙の寸法とすることができるため、嵌合穴とボスとの間に形成される間隙を許容範囲まで大きくすることもできる。これにより、ユーザーは、各嵌合穴に各ボスを容易に嵌合(遊嵌)させることができ、各装置の連結にかかる操作性を向上させることができる。また、各嵌合穴に各ボスを円滑に嵌合させることができるため、各装置の連結/分離が繰り返されたとしても、各嵌合穴や各ボスの摩耗を抑制することができる。
【0014】
上記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、上記したいずれかに記載の用紙供給装置を備えていることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、一対の連結部が搬送ローラーの軸心線上に設けられているため、捩れによる軸方向のずれは連結部と被連結部との間の間隙の範囲に限定され、幾何学的に、当該ずれを最小限に抑制することができる。これにより、適切な範囲に用紙を搬送することができるため、用紙への画像形成時において、画像の形成位置のずれや画像切れを有効に防止することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、搬送ローラーの軸方向へのずれを抑制した状態で相手側装置に連結することができると共に、連結部等の摩耗を抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態に係る用紙供給装置およびこれを備えた画像形成装置としてのプリンターについて説明する。なお、以下の説明では、便宜上、各図に示す矢印Frをプリンターの正面側(前側)として規定する。
【0019】
<第1実施形態>
まず、
図1および
図2を参照して、第1実施形態に係るプリンター1について説明する。ここで、
図1はプリンター1を示す斜視図であり、
図2はその内部構造を模式的に示す断面図である。
【0020】
図1および
図2に示すように、プリンター1は、箱形状の装置本体2に内蔵される主装置3と、枚葉の用紙Sを収容する給紙カセット21を有する複数の用紙供給装置4と、を含んで構成されている。なお、装置本体2には1台の用紙供給装置4が一体に設けられている(
図2参照)。
【0021】
図1において装置本体2の右前部は略半円筒状に形成されており、その上面には各種メッセージを表示する液晶表示部やユーザーが直接操作するテンキー等が設けられている。
【0022】
図2に示すように、主装置3は、用紙供給装置4から搬送経路5に送出された用紙Sに感光体ドラム11上のトナー像を転写する画像形成部6と、用紙に転写したトナー像を定着させる定着装置7と、トナー像を定着させた用紙の排出先となる用紙排出部8と、を備えている。
【0023】
画像形成部6は、例えばモノクロの画像形成処理を行うものであり、補給用トナー(ブラック(K))を収納したトナーコンテナ10を備えている。また、画像形成部6は、トナー像を担持する感光体ドラム11と、感光体ドラム11の表面を帯電させる帯電器12と、感光体ドラム11の表面を露光して静電潜像を形成する露光器13と、静電潜像をトナーによりトナー像に現像する現像器14と、トナー像を感光体ドラム11と協働して用紙Sに転写する転写ローラー15と、転写後の感光体ドラム11の表面に残留したトナーを除去するクリーニング装置16と、含んで構成されている。
【0024】
帯電器12、露光器13、現像器14、転写ローラー15およびクリーニング装置16は、感光体ドラム11の回転方向に沿って転写のプロセス順に配置されている。
【0025】
ここで、プリンター1による画像形成動作について説明する。プリンター1に電源が投入されると、定着装置7の温度設定等の各種パラメーターの初期化が実行される。そして、プリンター1に接続されたパーソナルコンピューター(図示せず)から画像データが入力され、印刷開始の指示がなされると、以下のようにして画像形成動作が実行される。
【0026】
まず、帯電器12によって所定電位に帯電された感光体ドラム11の表面に対し、露光器13により画像データに応じた露光が行われる。これにより感光体ドラム11上に形成された静電潜像は、現像器14によってトナー像に現像される。そして、転写ローラー15に転写バイアスが印加され、搬送経路5を搬送されてきた用紙Sにトナー像が転写される。転写されたトナー像は、定着装置7により用紙Sに定着される。トナー像が定着した用紙Sは、下流側に搬送されて用紙排出部8に排出される。また、転写の完了後、感光体ドラム11の表面に残留したトナーは、クリーニング装置16によって除去される。
【0027】
次に、
図2ないし
図5を参照して、各用紙供給装置4について説明する。ここで、
図3は用紙供給装置4において給紙カセット21を引き出した状態を示す斜視図である。
図4は用紙供給装置4の平面図、
図5はその底面図である。
【0028】
第1実施形態に係るプリンター1では、例えば、装置本体2と一体に設けられた1台の用紙供給装置4と、追加オプションとしての4台の用紙供給装置4が上下方向に積み重ねられている。主装置3を内蔵する装置本体2は最上位に配置されている(
図1参照)。5台の用紙供給装置4は、それぞれ異なるサイズの用紙Sを収容可能に構成されている。なお、用紙Sには、普通紙、上質紙、コート紙、厚紙およびOHPシート等の種々の記録媒体が含まれる(紙製以外も含む)。
【0029】
図3に示すように、各用紙供給装置4は、主要な外観を成す本体ケース20と、本体ケース20に着脱可能に構成され、用紙Sを積層して収容する給紙カセット21と、を備え、概略扁平な直方体状に形成されている。ここで、各用紙供給装置4は略同一の構成であるため、以降、主に1つの用紙供給装置4について詳細に説明する。なお、以下の説明では、便宜上、左右方向を「幅方向」または「軸方向」とも呼ぶこととする。
【0030】
図2および
図3に示すように、用紙供給装置4は、給紙カセット21の最外層に位置する用紙Sに当接するピックアップローラー22と、ピックアップローラー22により引き出された用紙Sを1枚ずつ搬送する分離機構23と、分離機構23により送られた用紙Sを搬送経路5に向けて送出する搬送機構24と、を備えている。
【0031】
図3ないし
図5に示すように、本体ケース20は、前端面に開口部20aを有する箱状に形成されている。本体ケース20は、用紙Sを積層して収容する給紙カセット21を支持している。本体ケース20の上面20bには、前端から後方に向かって僅かに凹設された略矩形状の切欠き部20cが形成されている。
【0032】
また、詳細は後述するが、本体ケース20の上面20bの左右両端には一対のボス25が設けられ、その下面20dの左右両端には一対の嵌合穴26が設けられている。1つの用紙供給装置4(本体ケース20)上に、相手側装置としての他の用紙供給装置4や主装置3(正確には装置本体2)を載置する場合、上側の装置3,4の各嵌合穴26に、下側の装置4の各ボス25を嵌合させる。これにより、各ボス25は各嵌合穴26に係合し、複数の用紙供給装置4や主装置3(装置本体2)が上下方向に連結される。
【0033】
なお、本体ケース20の上面20bにおいて右側やや後寄りには、コネクター27が突設されている。また、本体ケース20の下面20dには、本体ケース20を挟んでコネクター27に対向する位置に相手側コネクター28が設けられている。上記したように上下方向に装置3,4の連結を行うと、コネクター27が相手側コネクター28に嵌合して電気的な接続が行われるようになっている。
【0034】
図2および
図3に示すように、給紙カセット21は、用紙S(用紙Sの束を含む)の収容できるようにトレイ状に形成されている。給紙カセット21は、開口部20aから本体ケース20内に挿入され、本体ケース20に対し前後方向にスライド可能に支持されている。給紙カセット21の前部に設けられた外装部分には、上下方向に貫通する装置側搬送経路21aが形成されている(
図2参照)。また、給紙カセット21内には、用紙Sを載置(積層)する用紙積層部42が設けられている。
【0035】
用紙積層部42は、後端側に設けられた押上回動軸42aに軸支されている。また、用紙積層部42の前端下側には、給紙カセット21の底面を台座として用紙積層部42を上方に向かって付勢する押上バネ42bが配設されている。
【0036】
ピックアップローラー22は、持ち上げられた用紙積層部42の前端部に対向する位置で、幅方向に延在する軸を中心に回転可能に本体ケース20に支持されている。このため、用紙積層部42に載置された最上位(最外層)の用紙Sは、押上バネ42bに付勢されピックアップローラー22に押し付けられる。また、ピックアップローラー22は、駆動装置44により回転駆動される。なお、駆動装置44は、モーター44a、クラッチ44bおよびギア列(図示せず)を含み、
図4において本体ケース20の右側に内蔵されている。
【0037】
分離機構23は、一対の分離ローラー32により構成されている。各分離ローラー32は、それぞれピックアップローラー22に平行する軸を中心に回転可能に支持され、駆動装置44により回転駆動される。
【0038】
図3および
図4に示すように、搬送機構24は、本体ケース20の上面20bに形成された切欠き部20cに設けられる駆動搬送ローラー33と、駆動搬送ローラー33の前側から対向する位置で給紙カセット21に設けられる従動搬送ローラー34と、を有している。なお、請求項で言う「搬送ローラー」とは、駆動搬送ローラー33を指している。
【0039】
各搬送ローラー33,34は、それぞれピックアップローラー22に平行する軸を中心に回転可能に支持されている。駆動搬送ローラー33は、駆動装置44により回転駆動され、給紙カセット21に収容された最上層(最外層)に位置する用紙Sを搬送経路5に向けて送出する。従動搬送ローラー34は、給紙カセット21を本体ケース20に装着した状態で、図示を省略する搬送バネの付勢力により駆動搬送ローラー33に押圧されて従動回転する。
【0040】
駆動搬送ローラー33は、本体ケース20に軸支される駆動軸部33aと、駆動軸部33aに固定され用紙Sに接触する駆動ローラー本体33bと、を有している。同様に、従動搬送ローラー34は、従動軸部34aと従動ローラー本体34bとを有している。
【0041】
駆動軸部33aは金属製の中空円筒軸であり、その幅方向両端部が軸受(図示せず)を介して本体ケース20に軸支されている。従動軸部34aも同様に形成され、その幅方向両端部が軸受(図示せず)を介して給紙カセット21に軸支されている。
【0042】
駆動ローラー本体33bは、ゴム等の弾性材料により円柱状に形成される3つの円筒部33cにより構成されている。3つの円筒部33cは、駆動軸部33aの幅方向略中央領域において等間隔に配置され、駆動軸部33aに同一軸心となるように固定されている。駆動ローラー本体33bは、上側周面を露出した状態で切欠き部20c内に配設されている。同様に、従動ローラー本体34bも3つの円筒部34cが従動軸部34aに等間隔に固定されている。従動ローラー本体34bは、上側周面を露出した状態で給紙カセット21の前上部に配設されている。
【0043】
用紙Sの搬送を行う場合には、駆動装置44により各ローラー22,32,33が回転駆動される。回転するピックアップローラー22に用紙S1が接触すると、この用紙Sは用紙積層部42から引き出され、一対の分離ローラー32の間を通り、搬送方向下流に送られる。送出された用紙Sは、駆動搬送ローラー33と従動搬送ローラー34との間を通って搬送経路5(または上側に配置された用紙供給装置4の装置側搬送経路21a)に供給される。
【0044】
次に、連結部としての一対のボス25と、被連結部としての一対の嵌合穴26と、について説明する。
【0045】
図3および
図4に示すように、一対のボス25は、本体ケース20の上面20bにおいて前側の左右両端部にそれぞれ設けられている。各ボス25は、本体ケース20の上面20bから上方に向かって凸設されている。なお、以下の説明では、
図3において左側のボス25を「左側ボス25a」と呼び、右側のボス25を「右側ボス25b」と呼ぶこととする。
【0046】
各ボス25a,25bは、略円柱状に形成されている。各ボス25a,25bの上部には、上方に向かって縮径するテーパー部25c,25dが形成されている。また、左側ボス25aは、右側ボス25bよりも上下方向に短く形成されている。
【0047】
各ボス25a,25bは、駆動搬送ローラー33と従動搬送ローラー34との間から送出される用紙Sを駆動搬送ローラー33の軸方向(左右)から挟むように対向して配設されている。また、各ボス25a,25bは、駆動搬送ローラー33の軸心線Lの延長線上に配設されている。
【0048】
図5に示すように、一対の嵌合穴26は、本体ケース20の下面20dにおいて前側の左右両端部にそれぞれ設けられている。各嵌合穴26は、本体ケース20の下面20dから上方に向かって凹設されている。すなわち、各嵌合穴26は、本体ケース20を挟んで一対のボス25に対向する位置に設けられている。なお、以下の説明では、
図5において左側の嵌合穴26を「左側嵌合穴26a」と呼び、右側の嵌合穴26を「右側嵌合穴26b」と呼ぶこととする。
【0049】
各嵌合穴26a,26bは、略円柱状の凹みである。各嵌合穴26a,26bの内径は、各ボス25a,25bの外径よりも僅かに大きく形成されている。詳細には、右側嵌合穴26bは底面視で円状に形成されており、左側嵌合穴26aは底面視で幅方向に長い長円状に形成されている。これにより、各ボス25a,25bは、各嵌合穴26に遊嵌されるようになっている。また、左側嵌合穴26aの上下長さ(深さ)は左側ボス25aの上下長さより僅かに長く形成され、右側嵌合穴26bの上下長さは右側ボス25bの上下長さより僅かに長く形成されている。すなわち、左側嵌合穴26aの上下長さ(深さ)は、右側嵌合穴26bの上下長さよりも短く形成されている。なお、図示は省略するが、各嵌合穴26a,26bは、装置本体2の底面にも設けられている。
【0050】
本体ケース20の下面20dの4つ角部には、下面20dから下方に向かって僅かに突出する脚部35がそれぞれ設けられている。詳細には、前側の2つの脚部35は、左側嵌合穴26aの左側と右側嵌合穴26bの右側とにそれぞれ設けられている。
【0051】
また、
図3および
図4に示すように、本体ケース20の上面20bには、4つの脚部35に対応する位置に脚載置部36が設けられている。詳細には、前側の2つの脚載置部36は、左側ボス25aの左側と右側ボス25bの右側とにそれぞれ設けられている。すなわち、各脚部35および各脚載置部36は、各嵌合穴26a,26bおよび各ボス25a,25bよりも外側に配置されている。これにより、上下方向に連結した場合に上側の装置3,4を安定させることができる。
【0052】
次に、
図6ないし
図8を参照して、相手側装置としての上側の用紙供給装置4を下側の用紙供給装置4に連結する場合について説明する。ここで、
図6は用紙供給装置4を上下に連結する手順を説明する側面図である。
図7は当該連結手順を模式的に示す正面図(一部断面図)であって、(a)は連結前を示し、(b)は連結後を示している。
図8は用紙供給装置4を上下に連結した状態を模式的に示す平面図である。なお、以下の説明では、便宜上、上側の用紙供給装置4に「4A」の符号を付し、下側の用紙供給装置4に「4B」の符号を付すこととする。
【0053】
まず、ユーザーは用紙供給装置4Bを水平な場所に載置する。そして、水平姿勢の用紙供給装置4Bの上方に略水平姿勢で用紙供給装置4Aを保持する(
図6参照)。次に、ユーザーは、用紙供給装置4Aを下方に向かって略平行に移動させる。
【0054】
ここで、上記した通り、右側ボス25bが左側ボス25aよりも上下方向に長く形成されているため、下方への移動が進むと、用紙供給装置4Aの右側嵌合穴26bに用紙供給装置4Bの右側ボス25bが嵌合し始める(
図7(a)参照)。この際、右側ボス25bに形成されたテーパー部25dによって右側嵌合穴26bに対する嵌合が案内される。これにより、ユーザーは、右側ボス25bや右側嵌合穴26bの位置を直接視認できなくても、円滑に嵌合作業を行うことができる。
【0055】
また、このとき、用紙供給装置4Aの相手側コネクター28に用紙供給装置4Bのコネクター27が嵌合し始める。このように、各コネクター27,28が設けられている側の右側ボス25bと右側嵌合穴26bとを先に嵌合させることにより、コネクター27と相手側コネクター28との接続が適切に行われる。これにより、各コネクター27,28の接続不良を防止することができると共に、接続位置のずれが原因で生じる各コネクター27,28の破損を防止することができる。
【0056】
更に下方への移動が進むと、用紙供給装置4Aの左側嵌合穴26aに用紙供給装置4Bの左側ボス25aが嵌合し始める。この際、左側ボス25aに形成されたテーパー部25cによって左側嵌合穴26aに対する嵌合が案内される。また、左側嵌合穴26aは幅方向に長い楕円状に形成されているため、左側嵌合穴26aに対する左側ボス25aの嵌合を容易に行うことができる。
【0057】
そして、用紙供給装置4Aの各脚部35が、用紙供給装置4Bの各脚載置部36に当接することで、用紙供給装置4Bに対する用紙供給装置4Aの連結作業が終了する(
図7(b)参照)。
【0058】
この状態で、各ボス25a,25bが各嵌合穴26a,26bに嵌合し、用紙供給装置4Bに対して用紙供給装置4Aの水平方向の移動が規制される。また、各コネクター27,28を介して、用紙供給装置4Aと用紙供給装置4Bとが電気的に接続される。
【0059】
なお、上記したように各嵌合穴26a,26bの内径は、各ボス25a,25bの外径よりも僅かに大きく設定されているため、用紙供給装置4Aの各嵌合穴26a,26bと、用紙供給装置4Bの各ボス25a,25bとの間には僅かな間隙Gが形成される(
図8参照)。すなわち、各ボス25a,25bは各嵌合穴26a,26bに遊嵌される。なお、主装置3(装置本体2)を用紙供給装置4に連結する手順は上記と同様であるため、その説明は省略する。
【0060】
以上の第1実施形態に係る用紙供給装置4によれば、一対のボス25が(これらが係合する一対の嵌合穴26も)、駆動搬送ローラー33の軸心線L上に設けられているため、捩れによる軸方向のずれは各ボス25a,25bと各嵌合穴26a,26bとの間の間隙Gの範囲に限定される。正確には、第1実施形態における各装置4A,4B間の軸方向のずれは、右側ボス25bと右側嵌合穴26bとの間隙Gの範囲に限定される(
図8参照)。このため、幾何学的に、捩れによる軸方向のずれを最小限に抑制することができる。これにより、軸方向へのずれの少ない状態で用紙Sを搬送することができるため、プリンター1において用紙Sに画像形成を行う場合に、画像の形成位置のずれや画像切れを有効に防止することができる。
【0061】
また、第1実施形態に係る用紙供給装置4によれば、各嵌合穴26a,26bに各ボス25a,25bが嵌合することにより水平方向の移動が規制される。また、各ボス25a,25bおよび各嵌合穴26a,26bの幾何学的な位置関係から、駆動搬送ローラー33から前後方向に離れた位置にボス25や嵌合穴26を設けた場合に比して、捩れによる軸方向のずれが最小限に抑制されている(
図8参照)。この場合、軸方向のずれの許容範囲を、略そのまま当該間隙Gの寸法とすることができるため、例えば、右側嵌合穴26bと右側ボス25bとの間に形成される間隙Gを許容範囲まで大きくすることもできる。これにより、ユーザーは、各嵌合穴26a,26bに各ボス25a,25bを容易に嵌合(遊嵌)させることができ、各装置の連結にかかる操作性を向上させることができる。また、各嵌合穴26a,26bに各ボス25a,25bを円滑に嵌合させることができるため、各装置の連結/分離が繰り返されたとしても、各嵌合穴26a,26bや各ボス25a,25bの摩耗を抑制することができる。
【0062】
なお、第1実施形態では、一対のボス25を駆動搬送ローラー33の軸方向両端に配設していたが、これに限定されるものではない。例えば、従動搬送ローラー34を給紙カセット21に代えて本体ケース20に軸支させた場合には、一対のボス25を従動搬送ローラー34の軸方向両端に配設してもよい。
【0063】
なお、第1実施形態では、一対のボス25(および一対の嵌合穴26)が駆動搬送ローラー33の軸心線Lの延長線上に配設されていたが、これに限定されるものではなく、例えば、一対のボス25等が駆動搬送ローラー33の軸心線L上に配設されていてもよい。また、第1実施形態では、各ボス25a,25b(および各嵌合穴26a,26b)が共に駆動搬送ローラー33の軸心線Lの延長線上に配設されていたが、これに限定されるものではなく、例えば、各ボス25a,25b(および各嵌合穴26a,26bに)のうち少なくとも一方が、当該軸心線L上または軸心線Lの延長線上に配設されていればよい。
【0064】
なお、第1実施形態では、右側に設けられた各コネクター27,28の電気的接続を適切に行うために、先に右側ボス25bを右側嵌合穴26bに嵌合させる構成としていたが、これに限定されるものではなく、先に左側ボス25aを左側嵌合穴26aに嵌合させる構成としてもよい。この場合、各コネクター27,28を左側に設けることが好ましい。
【0065】
<第2実施形態>
次に、
図9を参照して、第2実施形態に係る用紙供給装置4について説明する。ここで、
図9は第2実施形態に係る用紙供給装置4において給紙カセットを引き出した状態を示す斜視図である。なお、以降、上記した第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0066】
第2実施形態に係る用紙供給装置4では、上記した左側ボス25aおよび右側ボス25bの他に、これらと同様な形状のボス25(連結部)が形成されている。以下の説明では、便宜上、一対のボス25a,25b以外のボス25を追加ボス40と呼ぶこととする。
【0067】
追加ボス40は、右側ボス25bの後方に離れた位置に突設されている。すなわち、追加ボス40は、右側ボス25bから軸心線Lに直交する方向(
図9の二点鎖線参照)に設置されている。具体的には、追加ボス40はコネクター27の直前に配設されている。図示は省略するが、追加ボス40に対応するように本体ケース20の下面20dには追加嵌合穴が形成されている。
【0068】
なお、各追加ボス40および各追加嵌合穴の形状や大きさは、右側ボス25bおよび右側嵌合穴26bと略同一であるため、その説明は省略する。また、上側の用紙供給装置4または主装置3を下側の用紙供給装置4に連結する手順については、上記した第1実施形態に係るものと同様であるため、その説明は省略する。
【0069】
以上の第2実施形態に係る用紙供給装置4によれば、軸心線L上の右側ボス25bから上面20bで軸心線Lに直交する方向に追加ボス40(連結部)が配設されるため、上側の用紙供給装置4または主装置3を下側の用紙供給装置4に連結する際に、まず右側ボス25bと追加ボス40により位置決めし、各コネクター27,28の連結および左側ボス25aと左側嵌合穴26aの嵌合が適切になされる。それにより、各装置3,4の連結にかかる操作性を向上させることができる。更に捩れによる軸方向のずれを抑制することができる。
【0070】
なお、追加ボス40の配設数は任意であり、1つ以上設けられていればよい。また、追加ボス40の配設位置も任意であり、コネクター27の前方に限らず、後方に配設してもよい。
【0071】
なお、第2実施形態では、右側ボス25bに対して追加ボス40を設けたが、これに限定されるものではなく、左側ボス25aおよび右側ボス25bの少なくとも一方に対して追加ボス40が配設されていればよい。また、第2実施形態では、追加ボス40を右側ボス25bの後方に配設したが、これに限定されるものではなく、追加ボス40を、左側ボス25aおよび右側ボス25bの少なくとも一方の前方に配設してもよいし、前後に振り分けて配設してもよい。
【0072】
<第3実施形態>
次に、
図10を参照して、第3実施形態に係る用紙供給装置4について説明する。ここで、
図10は第3実施形態に係る用紙供給装置4を示す平面図である。なお、以降、上記した第1および第2実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0073】
上記した第2実施形態に係る用紙供給装置4では、右側ボス25bの後方(コネクター27の前側近傍)に追加ボス40が配設されていたが、この第3実施形態では、右側ボス25bが、駆動搬送ローラー33の軸心線Lに直交する方向に移動して配設されている。
【0074】
具体的には、左側ボス25aは、駆動搬送ローラー33の一端側の軸心線L上に配設され、右側ボス25bは、駆動搬送ローラー33の他端側において軸心線Lに直交する方向に距離Dだけ離れた位置に設けられている。すなわち、右側ボス25bは、コネクター27の前側近傍に移動して配設されている。
【0075】
以上の第3実施形態に係る用紙供給装置4によれば、左側ボス25aが軸心線L上に配置され、右側ボス25bが軸心線Lを基準として所定の距離だけ離れた位置に配置されているため、ユーザーは、上側の用紙供給装置4または主装置3を下側の用紙供給装置4に連結させるときに各嵌合穴26に対する各ボス25の位置認識を容易に行うことができる。これにより、各装置3,4の連結にかかる操作性を向上させることができる。また、捩れによる軸方向のずれを抑制することができる。
【0076】
なお、各実施形態の説明は、本発明に係る用紙供給装置4を備えたプリンター1における好適な実施の形態を説明しているため、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。さらに、各実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、且つ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能であり、上記した各実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。