【実施例】
【0039】
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下において、含有量の単位としての「%」は特に断りのない限り「質量%」である。以下の例で気泡含有ゲル状食品の製造に使用した原料を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
≪例1〜8≫
本例では、起泡剤を含む組成物(第1の組成物)の粘度を変えて気泡含有ゲル状物を製造し、これをミルクプリンの上に積層して積層食品を製造した。
本例においては、起泡剤を含む組成物(第1の組成物)にカルシウム(カルシウム塩として)を含有させ、風味成分を含む組成物(第2の組成物)にローメトキシルペクチン(表ではLMペクチンと表記。以下同様)を含有させた。
例5は第1の組成物にカルシウムを含有させない比較例である。
【0042】
表2に示す配合で、起泡剤を含む組成物(第1の組成物)を調製した。
まず、ミキサー(プライミクス社製、製品名T.K.ホモミキサー マークII、以下、ミキサーという。)で全成分を撹拌混合した。得られた混合液を湯煎により、90℃、10分間の条件で加熱殺菌処理し、10℃まで冷却して第1の組成物とした。第1の組成物の10℃における粘度を表2に示す(以下、同様)。
次いで、得られた第1の組成物(10℃)を卓上型ホイップマシン(デロンギ社製、製品名:キッチンマシン シェフクラッシック K4005、以下、ホイップマシンという。)で気泡を含有させながら撹拌した。回転数は180rpmとした。下記の方法で起泡性(ホイップ性)および気泡安定性を評価した。その結果を表5に示す。
【0043】
表3に示す配合で、風味成分を含む組成物(第2の組成物)を調製した。
まず、ミキサーで全成分を撹拌混合した。得られた混合液を湯煎により、90℃、5分間の条件で加熱殺菌処理し、10℃まで冷却して第2の組成物とした。第2の組成物の10℃における粘度、およびpHを表3に示す(以下、同様)。
表4に示す配合で、容器入りミルクプリンを製造した。
まず、ミキサーで全成分を撹拌混合した。得られた混合液を湯煎により、90℃、10分間の条件で加熱殺菌処理し、60℃まで冷却して原料液とした。容量が110mLのプリンカップに原料液を60mL充填し、5℃で一晩冷却して容器入りミルクプリンを得た。
【0044】
以下の方法で気泡含有ゲル状物を製造し、さらにこれを用いて積層食品を製造した。
第1の組成物を9分間ホイップして気泡を含有させたもの(10〜15℃)と、第2の組成物(10℃)を、表5に示す配合で混合して気泡含有ゲル状物を得た。混合は、ボウルに第1の組成物および第2の組成物を入れてゴムベラで混合し、全体が均一になった時点で混合を完了させた。得られた気泡含有ゲル状物のpHおよび可溶性固形分を表5に示す。
得られた気泡含有ゲル状物の10gを、前記で製造した容器入りミルクプリンの上に充填し、5℃で一晩冷却して積層食品を得た。
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
<評価方法>
[第1の組成物の起泡性]
第1の組成物をホイップマシンで撹拌する際のホイップ時間(起泡時間)を3分、6分、または9分とし、それぞれのオーバーランを求めた。この結果に基づき、下記の基準で起泡性を評価した。結果を表5に示す。
◎:9分間のホイップで300%以上のオーバーランが得られる。
○:9分間のホイップでのオーバーランが200%以上、300%未満。
△:9分間のホイップでのオーバーランが100%以上200%未満。
×:9分間のホイップでのオーバーランが100%未満。
【0049】
[第1の組成物の気泡安定性]
第1の組成物をホイップマシンで撹拌する際のホイップ時間(起泡時間)を9分として得られた、気泡を含有する第1の組成物の60gをプリンカップ(底面の内径40mm、容量110mL)に入れ、10℃の冷蔵庫内に30分間静置した。離水が生じるとカップの底に水様成分の層が形成される。この水様成分の層の厚さを目視にて測定し、下記の基準で気泡安定性を評価した。結果を表5に示す。
○:離水が見られない。
△:離水が見られる。水様成分の層の厚さが1mm以下。
×:離水が見られる。水様成分の層の厚さが1mmを超える。
【0050】
[気泡含有ゲル状物の気泡安定性]
前記で得た積層食品を10℃の冷蔵庫内に3日間静置した。気泡含有ゲル状物の離水が生じると、気泡含有ゲル状物の層とミルクプリンの層との境界に水様成分の層が形成される。この水様成分の層の厚さを目視にて測定し、下記の基準で気泡安定性を評価した。結果を表5に示す。
○:離水が見られない。
△:離水が見られる。水様成分の層の厚さが1mm以下。
×:離水が見られる。水様成分の層の厚さが1mmを超える。
【0051】
[気泡含有ゲル状物の風味食感]
前記で得た積層食品の気泡含有ゲル状物を10℃の冷蔵庫内に2日間保存したものを試食し、下記の基準で評価した。結果を表5に示す。
◎:軽い食感が得られるだけでなく、口溶けの良さが感じられる。
○:軽い食感が得られる。
△:食感がやや重いが、製品として許容できる。
×:食感が重く、製品として適さない。
【0052】
[気泡含有ゲル状物の付着性]
気泡含有ゲル状物の付着性を、消食表第277号(平成23年6月23日)「特別用途食品の表示許可等について」の第18頁、別添1の別紙3 えん下困難者用食品の試験方法、(1)硬さ、付着性及び凝集性の試験方法に準処する方法で測定した。測定時の試料の温度は10℃とした。
許可基準Iに相当する『ゲル状で、付着性が400J/m
3以下』であれば付着性が良好である。結果を表5に示す。
【0053】
【表5】
【0054】
表5の結果より、例1〜3、6〜8において、オーバーランが高くて軽い風味および軽い食感を有し、付着性が400J/m
3以下と低くてさっぱりとした口当たりが得られ、かつ離水が生じ難くて気泡の維持安定性に優れる気泡含有ゲル状食品が得られた。
これに対して、第1の組成物の粘度が高い例4は、第1の組成物の起泡性がやや劣り、気泡含有ゲル状物の付着性が高かった。
また例5は、カルシウム塩が配合されていないため、第1の組成物の起泡性および気泡安定性は良好であったが、気泡含有ゲル状物の気泡安定性が悪く、離水が顕著に生じた。
【0055】
例1は、他の例に比べて第1の組成物の粘度がやや低いため、第1の組成物の気泡安定性が△であり、気泡含有ゲル状物の気泡安定性も△であるが、付着性および風味食感は良好である。
乳酸カルシウムの含有量がやや少ない例6は気泡含有ゲル状物の気泡安定性が△であるが、付着性および風味食感は良好である。乳酸カルシウムの含有量がやや多い例8は、気泡含有ゲル状物の風味食感が△であるが、付着性および気泡安定性は良好である。
【0056】
≪例11〜17≫
本例では、風味成分を含む組成物(第2の組成物)の配合を変え、かつ第1の組成物と第2の組成物の質量比を変えて、種々の気泡含有ゲル状物を製造し、これをミルクプリンの上に積層して積層食品を製造した。
本例においては、起泡剤を含む組成物(第1の組成物)にカルシウム(カルシウム塩として)を含有させ、風味成分を含む組成物(第2の組成物)にローメトキシルペクチンを含有させた。
第1の組成物としては例2で用いたのと同じNo.2の組成物を用いた。
【0057】
表6に示す配合で、前記例1と同様にして風味成分を含む組成物(第2の組成物)を調製した。第1の組成物としては例2で用いたのと同じNo.2の組成物を用いた。
以下の方法で気泡含有ゲル状物を製造し、さらにこれを用いて積層食品を製造した。容器入りミルクプリンは例1と同じものを用いた。
No.2の第1の組成物を3分間、6分間、または9分間ホイップして気泡を含有させたもの(10〜15℃)と、第2の組成物(10℃)を、表7に示す配合で混合して気泡含有ゲル状物を得た。混合装置および混合条件は例1と同様である。得られた気泡含有ゲル状物のpHおよび可溶性固形分を表7に示す。
【0058】
混合する前の、気泡を含有する第1の組成物のオーバーランは100%、約200%、または約300%である。混合後の気泡含有ゲル状物のオーバーラン(計算値)を表7に記載する。
混合後の気泡安定性を、前記[気泡含有ゲル状物の気泡安定性]と同様にして評価した。結果を表7に示す。
気泡含有ゲル状物の風味食感を、前記[気泡含有ゲル状物の風味食感]と同様にして評価した。結果を表7に示す。
気泡含有ゲル状物の付着性を、前記[気泡含有ゲル状物の付着性]と同様にして評価した。結果を表7に示す。
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
表7の結果より、気泡を含有させた第1の組成物と第2の組成物を10:90〜70:30で混合することにより、オーバーランが低いものから高いものまで、広い範囲で、付着性が400J/m
3以下となり低くてさっぱりとした口当たりが得られ、かつ離水が生じ難くて気泡の維持安定性に優れる気泡含有ゲル状食品を製造できることがわかる。
特に、例16、17との比較により、気泡含有ゲル状物中のローメトキシルペクチンの含有量が0.3〜1質量%である例11−15の気泡含有ゲル状食品は、気泡安定性や風味食感が良好であることがわかる。
また、混合後の気泡含有ゲル状物のオーバーランが50%以上であると、特に風味食感に優れることがわかる。
さらに、混合後の気泡含有ゲル状物のオーバーランが20〜200%であると、特に気泡維持性に優れることがわかる。
【0062】
≪例21〜24≫
例21、23は、全原料を第1の組成物と第2の組成物に分ける本発明の方法により気泡含有ゲル状物を製造した例であり、例22は全原料を一括的にホイップして気泡含有ゲル状物を製造した比較例である。例24はカルシウムを含まず、全原料を一括的にホイップして気泡含有ゲル状物を製造した比較例である。
例1と同様の手順で、表8に示す配合で起泡剤を含む組成物(第1の組成物)を調製し、表9に示す配合で、風味成分を含む組成物(第2の組成物)を調製した。
以下の方法で気泡含有ゲル状物を製造し、さらにこれを用いて積層食品を製造した。容器入りミルクプリンは例1と同じものを用いた。
【0063】
例21では、第1の組成物を6分間ホイップして気泡を含有させたもの(10〜15℃)40質量部と、第2の組成物(10℃)60質量部を混合して気泡含有ゲル状物を得た。混合方法およびその条件は例1と同様である。混合する前の、気泡を含有する第1の組成物のオーバーランは約200%であった。混合後の気泡含有ゲル状物のオーバーラン(計算値)は80%である。
【0064】
例22では、まず、第1の組成物(10〜15℃)40質量部と、第2の組成物(10℃)60質量部を混合した。混合方法およびその条件は例1と同様である。次いで、得られた混合物を例1と同じ条件で6分間ホイップして気泡を含有させ、気泡含有ゲル状物を得た。得られた気泡含有ゲル状物のオーバーランは20%であった。
【0065】
例23では、第1の組成物を6分間ホイップして気泡を含有させたもの(10〜15℃)40質量部と、第2の組成物(10℃)60質量部を混合して気泡含有ゲル状物を得た。混合方法およびその条件は例1と同様である。混合する前の、気泡を含有する第1の組成物のオーバーランは200%であった。混合後の気泡含有ゲル状物のオーバーラン(計算値)は80%である。
【0066】
例24では、まず、第1の組成物(10〜15℃)60質量部と、第2の組成物(10℃)40質量部を混合した。混合方法およびその条件は例1と同様である。
次いで、得られた混合物を例1と同じ条件で6分間ホイップして気泡を含有させ、気泡含有ゲル状物を得た。得られた気泡含有ゲル状物のオーバーランは25%であった。
【0067】
気泡含有ゲル状物の付着性を、前記[気泡含有ゲル状物の付着性]と同様にして評価した。付着性の測定値を表10に示す。
気泡含有ゲル状物の気泡安定性を、前記[気泡含有ゲル状物の気泡安定性]と同様にして評価した。結果を表10に示す。
【0068】
【表8】
【0069】
【表9】
【0070】
【表10】
【0071】
表10の結果より、本発明の方法を用いた例21、23ではオーバーランが高く、付着性が低く、気泡の維持安定性に優れる気泡含有ゲル状食品が得られた。
これに対して、全原料を一括的にホイップして気泡含有ゲル状物を製造した例22では、例21と同じホイップ時間では低いオーバーランしか得られず、起泡性が劣る。
またカルシウム塩を含まず、全原料を一括的にホイップして気泡含有ゲル状物を製造した例24では、付着性は低いが、起泡性が悪く、オーバーラン値が高くなりにくかった。また気泡の安定性が悪く、離水が生じた。
【0072】
≪例31〜34≫
例31、32は、全原料を第1の組成物と第2の組成物に分ける本発明の方法により気泡含有ゲル状物を製造した例であり、例31は第1の組成物にカルシウムを含有させ、第2の組成物にローメトキシルペクチンを含有させた例、例32はその反対に第1の組成物にローメトキシルペクチンを含有させ、第2の組成物にカルシウムを含有させた例である。
例33は、例31において全原料を一括的にホイップして気泡含有ゲル状物を製造した比較例である。
例34は、例32において全原料を一括的にホイップして気泡含有ゲル状物を製造した比較例である。
【0073】
例1と同様の手順で、表11に示す配合で起泡剤を含む組成物(第1の組成物)を調製し、表12に示す配合で、風味成分を含む組成物(第2の組成物)を調製した。
以下の方法で気泡含有ゲル状物を製造し、さらにこれを用いて積層食品を製造した。容器入りミルクプリンは例1と同じものを用いた。
【0074】
例31、32では、第1の組成物を表16に示すホイップ時間でホイップして気泡を含有させたもの(10〜15℃)40質量部と、第2の組成物(10℃)60質量部を混合して気泡含有ゲル状物を得た。混合方法およびその条件は例1と同様である。混合する前の、気泡を含有する第1の組成物のオーバーラン、および混合後の気泡含有ゲル状物のオーバーラン(計算値)を表16に記載する。
【0075】
例33、34では、まず、第1の組成物(10℃)40質量部と、第2の組成物(10℃)60質量部を混合した。混合方法とその条件は例1と同様である。
次いで、得られた混合物を例1と同じ条件で、表16に示すホイップ時間でホイップして気泡を含有させ、気泡含有ゲル状物を得た。得られた気泡含有ゲル状物のオーバーランを表16に記載する。
【0076】
≪例35:参考例≫
例35は、可溶性固形分が高い気泡含有ゲル状物(ホイップジャム)を製造した参考例である。
表13に示す配合で、全原料をミキサーにより撹拌混合した。得られた混合液を湯煎により、90℃、5分間の条件で加熱殺菌処理し、10℃まで冷却した。次いで、得られた混合物(10℃)を、例1と同じホイップマシン、同じ回転数で、表16に示すホイップ時間でホイップして気泡を含有させ、気泡含有ゲル状物を得た。得られた気泡含有ゲル状物のオーバーランを表16に記載する。
【0077】
≪例36:参考例≫
例36は、ローメトキシルペクチンおよび乳酸カルシウムを使用せず、ゼラチンと寒天を用いて気泡含有ゲル状物を製造した参考例である。
表14に示す配合で、全原料をミキサーにより撹拌混合した。得られた混合液を湯煎により、90℃、5分間の条件で加熱殺菌処理し、10℃まで冷却した。次いで、得られた混合物(10℃)を、例1と同じホイップマシン、同じ回転数で、表16に示すホイップ時間でホイップして気泡を含有させ、気泡含有ゲル状物を得た。得られた気泡含有ゲル状物のオーバーランを表16に記載する。
ゼラチンは、ユニテックフーズ社製、製品名:ROUSSELOT GELATIN 250 LPを用いた。
寒天は、伊那食品工業社製、製品名:ウルトラ寒天 イーナを用いた。
【0078】
≪例37:参考例≫
例37は、起泡剤を使用せず、起泡成分として生卵白を用いて第1の組成物を調製し、気泡含有ゲル状物を製造した参考例である。
表15に示す配合で、全原料をミキサーにより撹拌混合した。得られた混合液(10℃)を、例1と同じホイップマシン、同じ回転数で、表16に示すホイップ時間でホイップして気泡を含有させた。これを湯煎で75℃、3分間の条件で加熱殺菌処理し、10℃まで冷却して第1の組成物とした。ホエイパウダー(森永乳業社製)を用いた。
表16に示す配合で、得られた第1の組成物(10℃)40質量部と、ローメトキシルペクチンを含む第2の組成物(10℃)60質量部を混合して気泡含有ゲル状物を得た。混合方法およびその条件は例1と同様である。混合する前の、気泡を含有する第1の組成物のオーバーラン、および混合後の気泡含有ゲル状物のオーバーラン(計算値)を表16に記載する。
【0079】
各例で得られた気泡含有ゲル状物の付着性を、前記[気泡含有ゲル状物の付着性]と同様にして評価した。付着性の測定値を表16に示す。
各例で得られた気泡含有ゲル状物の気泡安定性を、前記[気泡含有ゲル状物の気泡安定性]と同様にして評価した。結果を表16に示す。
【0080】
【表11】
【0081】
【表12】
【0082】
【表13】
【0083】
【表14】
【0084】
【表15】
【0085】
【表16】
【0086】
表16の結果より、第1の組成物にカルシウム塩を含有させ、第2の組成物にローメトキシルペクチンを含有させた例31と、その反対とした例32とではほぼ同等の結果が得られた。
また全原料を一括的にホイップした例33、34は起泡性が悪く、オーバーランが高くなりにくかった。例34では15分間ホイップしてもオーバーランが45%までしか得らず、これ以上オーバーランを高くすることが難しい。
可溶性固形分が高い例35は、付着性が高く、さっぱりとした口当たりが得られなかった。
ゼラチンと寒天を用いた例36は、付着性および気泡安定性は良好であったが、例31、32に比べて気泡が大きかった。
起泡成分として卵白を用いた例37は、第1の組成物の粘度が高い。また、気泡含有ゲル状物の付着性が高く、さっぱりとした口当たりが得られなかった。
【0087】
≪実施例1〜3≫
表17〜19に示す配合で気泡含有ゲル状物を製造し、これをミルクプリンの上に積層して積層食品を製造した。
実施例1はオレンジの風味を有する気泡含有ゲル状物、実施例2はメープルシロップの風味を有する気泡含有ゲル状物、実施例3はアロエの粉砕物(1辺が約3mmの立方体状にカットされた果肉を含む)を含有する気泡含有ゲル状物を用いた例である。
まず、表17に示す配合(例7で用いたNo.7と同じ)で、起泡剤を含む組成物(第1の組成物)を調製した。すなわち、ミキサーで全成分を撹拌混合した後、混合液を湯煎により90℃、5分間の条件で加熱殺菌処理し、10℃まで冷却して第1の組成物とした。次いで、得られた第1の組成物(10℃)を、例1と同じホイップマシンで気泡を含有させながら撹拌した。回転数は180rpm、ホイップ時間は6分間とした。
【0088】
表18に示す配合で、風味成分を含む組成物(第2の組成物)を調製した。
まず、ミキサーで全成分を撹拌混合した後、混合液を湯煎により、90℃、5分間の条件で加熱殺菌処理し、10℃まで冷却して第2の組成物とした。
容器入りミルクプリンを製造した。
まず、ミキサーで全成分を撹拌混合した。得られた混合液を湯煎により、90℃、10分間の条件で加熱殺菌処理し、60℃まで冷却して原料液とした。容量が110mLのプリンカップに原料液を60mL充填し、5℃で一晩冷却して容器入りミルクプリンを得た。
【0089】
以下の方法で気泡含有ゲル状物を製造し、例1と同じ容器入りミルクプリンを用いて積層食品を製造した。
第1の組成物をホイップして気泡を含有させたもの(10〜15℃)と、第2の組成物(10℃)を、表19に示す配合で混合して気泡含有ゲル状物を得た。混合は、ボウルに第1の組成物および第2の組成物を入れて、ゴムベラにて混合し、全体が均一になった時点で混合を完了させた。
得られた気泡含有ゲル状物の10gを、容器入りミルクプリンの上に充填し、5℃で一晩冷却して積層食品を得た。
【0090】
【表17】
【0091】
【表18】
【0092】
【表19】