(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記バイアスプライ支持材料と係合する巻き出しアキュムレータを更に有し、前記巻き出しアキュムレータは、前記バイアスプライ支持材料の巻き出しに関連した選択された距離だけ移動するようになっている、巻き出しアキュムレータと、
前記形成されたバイアスプライと係合する巻き取りアキュムレータであって、バイアスプライの巻き取りに関連した選択された距離だけ移動するようになっており、コントローラが巻き出しアキュムレータと巻き取りアキュムレータの位置を使用して、前記バイアスプライ支持材料と、形成されたバイアスプライへの所望のテンションを少なくとも部分的に制御する、請求項1に記載の装置。
前記形成されたバイアスプライを、前記形成されたバイアスプライの長さに沿った選択された幅のストリップの選択された数に細長く切るために接続されたスリッタ機械を更に有する、請求項1に記載の装置。
前記第2の経路が前記第1の経路と交差する選択された角度を、所望の向きになっている前記プレプレグのファイバを有するバイアスプライを選択的に形成するように調節可能である、請求項1に記載の装置。
前記適用ヘッドが更に、前記素材から前記バイアスプライ支持材料にプレプレグを選択的に押しつけ、前記素材のプレプレグと第2の形成バーから前記素材支持材料を取り除き、前記素材支持材料を素材支持巻き上げに向ける、請求項1に記載の装置。
前記素材からの前記バイアスプライ支持材料の続く区分にプレプレグを移送することを繰り返して、選択された向きでファイバを有する前記プレプレグを有する選択された長さと幅のバイアスプライを形成するステップを更に有する、請求項11に記載のバイアスプライの形成方法。
前記バイアスプライ支持材料に移送されたプレプレグの隣接する区分間のギャップ距離および重なり距離の少なくとも一方を選択するステップを更に有する、請求項12に記載のバイアスプライの形成方法。
少なくとも1つのアキュムレータと、前記バイアスプライ支持材料巻き出し部とバイアスプライ支持材料巻き取り部の少なくとも一方との間の距離を選択的に変えることにより、前記素材と、前記バイアスプライ支持材料巻き出し部とバイアスプライ支持材料巻き取り部の間に位置決めされたバイアスプライ支持材料との少なくとも一方のテンションを調節するステップを更に備える、請求項10に記載のバイアスプライの形成方法。
前記バイアスプライ支持材料をコロナ放電で処理し、前記素材の前記プレプレグで前記バイアスプライ支持材料の接着を高める、請求項10に記載のバイアスプライの形成方法。
【発明を実施するための形態】
【0007】
普通の慣行に従い、種々の説明する特徴は実寸では描かないが、本発明に関連する特定の特徴を強調するように描く。図面及び明細書にわたって、同様の符号は同様の素子を示す。
【0008】
以下の詳細な説明において、その一部を形成し、本発明を実践できる特定の実施の形態を例示として示す添付図面を参照する。これらの実施の形態は当業者なら本発明を実践できるのに十分なほど詳細に説明するが、他の実施の形態を利用できること、及び、本発明の精神及び要旨から逸脱することなく変更が可能であることを理解すべきである。それゆえ、以下の詳細な説明は限定的な意味としてとるべきではなく、本発明の要旨は特許請求の範囲及びその等価事項によってのみ規定される。
【0009】
本発明の実施の形態は、製造からのロールに関して選択された繊維方位の(0°単方向テープ(ユニテープ)又は0/90布のような)プレプレグ材料をロールに関して異なる選択された方位での繊維を有するバイアスプライに自動的に変換する装置及び方法を提供する。
図1を参照すると、1つの実施の形態の材料準備装置100を示す。材料準備装置100は一般に材料準備機械(MPM)として参照することができる。MPM100はMPM100の作動を制御する制御システム102を含む。以下、制御システム102をさらに説明する。MPM100はまた素材組立体103及びバイアスプライ組立体105を含む。素材組立体103は素材材料(一般にユニテープ又は0/90布)116のロールを含む。素材116は(
図3Aないし3Dに示す)素材支持材料117及び樹脂で予め含漬された繊維補強材料(プレプレグ)300を含む。プレプレグは、(ロールの縁部に平行な)材料の縁部に対して典型的には0°の方位の繊維と、熱により硬化又は溶融される樹脂とを含む。バイアスプレイ組立体105は新たなバイアスプライ支持材料146のロールを含み、この支持材料の上に、素材116からのプレプレグ300が選択された方位で配置されて、バイアスプライ158を形成する。それゆえ、バイアスプライ158はプレプレグ内の繊維の方位に関して選択された方位(これらに限定されないが、30°、45°、60°、90°、120°、135°、150°)を有する。バイアスプライ支持材料146は、これらに限定されないが、ポリエチレン、紙又は他のキャリヤのような任意の適当な材料から作ることができる。実施の形態においては、最初は、バイアスプライ支持材料は、これに接着された予め適用されたプレプレグ材料を有しない。選択された方位でのその繊維を有する単一のバイアスプライをこのバイアスプライ支持材料上に形成することができる。
【0010】
素材組立体103は素材供給ロール巻き解き(unwind)組立体104及び素材支持材料収集組立体121を含む。素材供給巻き解き組立体104は第1の素材支持体106−1及び第2の素材支持体106−2を含む。素材巻き解きチャック108は第1及び第2の素材支持体106−1、106−2間で回転自在に取り付けられる。素材巻き解きチャックテンションモータ110は素材巻き解きチャック108を回転させるように結合される。使用において、素材116のロールを含む素材巻き解き部115は素材巻き解きチャック108に装着される。素材116は送り出しピンチローラ112間を通り抜け、1つの実施の形態においては、ピンチローラはサーボモータ(図示せず)により駆動される。ガイド114は素材支持テーブル115に結合される。素材116はガイド114を通過する。整合センサ118は素材116の整合を感知し、制御システム102のコントローラ174に対して通信を行う。素材116はさらに適用ヘッド130を通過する。適用ヘッド130は適用シューバー(第1のバー)132及び旋回バー(第2のバー)134を含み、これらのバーはブラケット137−1、137−2間に保持される。適用シューバー132及び旋回バー134の端部は保持ブラケット137−1、137−2のそれぞれの溝穴139内に受け入れられる。溝穴139は、形成バー132、134が垂直方向に移動するのを許容する。保持ブラケット137−1、137−2はクロストラベルトラック138−1、138−2に摺動自在に結合される。この摺動接続は、ブラケット137−1、137−2従って適用シューバー132及び旋回バー134が支持材料の幅を横切って水平に移動するのを許容する。適用ヘッド130の運動を以下にさらに説明する。
【0011】
図1にはまた、素材116からプレプレグ300を切断するために適用ヘッド130に関連して働くカッタ120を示す。カッタ120は切断トラック122に摺動自在に結合され、このトラックは、カッタ120が素材116の幅を横切ってすべてのプレプレグを切断するが、素材支持材料117は切断しないことを可能にする。1つの実施の形態においては、カッタ120はスクライブカッタである。プレプレグ300がカッタ120により切断された後、残った(プレプレグ300を伴わない)素材支持材料117は次いで素材支持材料収集組立体121上に収集される。素材支持材料収集組立体121は素材支持材料巻き戻し(windup)部111上に素材支持材料117を収集する素材支持材料巻き取りチャック124を含む。素材支持材料巻き取りチャック124は支持材料支持体128−1、128−2間で回転自在に結合される。素材支持材料巻き取りテンションモータ126は素材支持材料巻き取りチャック124を回転させるために使用される。同様に、組立体104の素材ローラは素材巻き出し(roll-off)部108を回転させるための素材巻き出しテンションモータ110を含む。制御システム102のコントローラ174は素材支持材料巻き取りテンションモータ126及び素材巻き出しテンションモータ110の作動を制御する。
【0012】
MPM100のバイアスプライ組立体105はバイアスプライ支持材料送り組立体140及びバイアスプライ収集組立体164を含む。バイアスプライ支持材料送り組立体140は新たな支持材料146を提供し、その上にバイアスプライ158が形成される。バイアスプライ支持材料送り組立体140は(
図2に示す)バイアスプライ支持材料巻き出しチャック205を含み、このチャックは巻き出し部145上にバイアスプライ支持材料146を保持し、支持体142−1、142−2間で回転自在に結合される。バイアスプライ支持材料巻き出しテンションモータ144は制御システム102のコントローラ174により制御されるバイアスプライ支持材料巻き出し部205を緊張回転させるために使用される。バイアスプライ支持材料146は支持材料方向変えローラ148間を通され、1つの実施の形態では、これらのローラはサーボモータ(図示せず)により稼働される。バイアスプライ支持材料146は次いでバイアスプライ支持材料ガイド150と支持テーブル154との間を通る。1つの実施の形態においては、支持材料ガイド150は支持材料146の粘着性を増大させるためのバイアスプライ支持材料処理装置453を含む。支持材料処理装置453は
図4に関連して後にさらに説明する。バイアスプライ整合センサ230はバイアスプライ支持材料146の整合を感知し、制御システム102のコントローラ174と通信を行う。
【0013】
支持テーブル154は支持脚部152、157を含む。バイアスプライ支持材料146は適用ヘッド130の適用シュー132及び旋回バー134の下を通る。適用ヘッド130は、素材116上で0°の方位の繊維を有するプレプレグを、形成されたバイアスプライ158内で所望の繊維方位を達成するように、バイアスプライ支持材料146に関して選択された角度となるバイアスプライ支持材料146に移す。形成されたバイアスプライ158はバイアスプライガイド160と支持テーブル154との間を通り、次いで、ニップローラ162間を通る。1つの実施の形態においては、バイアスプライガイドはさらに
図4に関連して後に説明する欠陥検出器451のような欠陥(ひび割れ)検出器を含む。さらに、1つの実施の形態においては、ニップローラ162は加熱されたニップローラ162である。この実施の形態においては、加熱されたニップローラ162はバイアスプライ支持材料146への繊維300の接着を補助するように繊維300を加熱する。形成されたバイアスプライ158は次いでバイアスプライ収集組立体164により収集される。バイアスプライ収集組立体164はバイアスプライ158を収集するためのバイアスプライ巻き取り部166を含み、これは一般にバイアスプライ巻き取り部として参照することができる。バイアスプライ巻き取り部166は支持体170−1、170−2に回転自在に結合される。バイアスプライ巻き取りテンションモータ168はバイアスプライ巻き取り部166を回転させるように結合される。バイアスプライ巻き取りテンションモータ168は制御システム102のコントローラ174により制御される。制御システム102はさらに制御システム102に入力及び出力情報を提供する制御コンソール172を含む。1つの実施の形態においては、制御コンソール172はタッチスクリーンディスプレイである。
【0014】
上述のMPM100は0°の繊維方位の素材116から選択された方位での繊維を有するバイアスプライ158を形成する。この例示的な実施の形態においては、バイアスプライ158の選択された方位は、素材組立体103の素材116の経路がバイアスプライ組立体105のバイアスプライ支持材料146の経路と交差するような角度により決定される。素材が0°の繊維方位を有しないような他の実施の形態においては、形成されたバイアスプライ内の繊維の方位は素材のプレプレグ内の繊維方位及び2つの経路間の角度を考慮して決定される。
図1の実施の形態においては、丸いベース支持体156がバイアスプライ組立体105の支持テーブル154に結合される。しかし、素材組立体104は丸いベース支持体156に回転自在に結合される。それゆえ、素材組立体103の方位はバイアスプライ組立体105に関して変更することができる。これについては
図2にさらに示す。特に、
図2は部分的なMPM組立体200の頂面図を示す。バイアスプライ組立体105は軸線202に沿って位置決めされる。素材組立体103は軸線204−1に沿って位置決めされる。軸線204−1はバイアスプライ組立体105のバイアスプライ軸線202に関して選択された角度αで位置決めされる。それゆえ、0°方位での繊維を有する素材116の場合、形成されたバイアスプライ158内の繊維の結果としての角度はαとなる。実施の形態においては、角度αはバイアスプライ組立体105に関して素材組立体103を回転させることにより調整される。軸線204−2、204−Nにより示されるようなバイアスプライ158内の異なるプライ方位を達成する異なる角度αも可能である。例示的なα角度はバイアスプライ軸線202と素材軸線204−1との間の45°、バイアスプライ軸線202と素材軸線204−2との間の90°及びバイアスプライ軸線202と素材軸線204−Nとの間の135°を含む。角度αのための上述の値は単なる例であり、角度αは典型的には17.5°と172.5°との間の任意の角度とすることができる。
【0015】
図3Aないし3Eを参照すると、1つの実施の形態の適用ヘッド130の一部の側面図が提供される。
図3Aないし3Eは適用ヘッド130の作動を示す。
図3Aはサイクルの開始時の適用ヘッド130の第1の部分を示す。この位置においては、適用シュー(第1のバー)132及び旋回バー(第2のバー)134はバイアスプライ支持材料146からある距離だけ上昇している。
図1の実施の形態においては、適用シュー132及び旋回バー134はブラケット137−1、137−2の溝穴139を介してバイアスプライ支持材料146から離れて位置する。この実施の形態においては、コントローラ174により制御される空気シリンダ(図示せず)のような作動部材はバイアスプライ支持材料146から選択された距離だけそれぞれの溝穴139内で適用シュー132及び旋回バー134を運動させる。
図3Aないし3Eの実施の形態においては、適用ヘッド130は素材からその素材支持材料巻き戻し部111へ古い支持材料117を収集するために素材支持材料組立体121に結合される。それゆえ、この実施の形態においては、
図3Aないし3Eに示すように、適用ヘッド130及び素材支持材料巻き戻し部111は水平方向に選択的に運動する。この水平運動はコントローラ174の制御の下にあるリニアアクチュエータ(図示せず)により行われる。
【0016】
図3Aに示すように、サイクルの開始時において、素材116は最初にバイアスプライ支持材料117へ下降させられる。素材116は素材支持材料117及びプレプレグ300を含む。1つの実施の形態におけるプレプレグ300は補強繊維及び樹脂を伴った材料含む。素材116が
図3Bに示すようにバイアスプライ支持材料146上へ下降させられると、適用ヘッド130は次いでバイアスプライ支持材料146の幅を横切って水平方向に移動し、シュー132がバイアスプライ支持材料146上に素材116を押し付ける。特に、適用ヘッド130がバイアスプライ支持材料146を横切って水平に移動すると、
図3Cに示すように、適用ヘッド130のバー(即ちシュー)132はバイアスプライ支持材料146上にプレプレグを押し付ける。プレプレグ300がバイアスプライ支持材料146に適用された後、バー132はまたプレプレグ300から素材支持材料117を剥ぎ取る。バー(第2のバー)134は剥ぎ取られた素材支持材料117を素材支持材料巻き戻し部111へ導く。図示のように、素材支持材料巻き戻し部111はプロセス(工程)中回転して、素材支持材料117を巻き戻し、形成プロセスに沿って素材を移動させる。適用ヘッド130のバー132は、
図3Dに示すようにバイアスプライ支持材料146の幅の端部に到達するまで、プレプレグ300をバイアスプライ支持材料146上に押し付ける。その時点で、プレプレグ300はカッタ120により切断される。切断の拡大図を
図3Eに示す。図示のように、カッタ120のブレード321は素材116のプレプレグ300を切断するが、素材支持材料117は切断しない。切断がカッタ120により行われた後、適用ヘッド130は垂直に持ち上げられ、
図3に示すような位置へ移動される。形成されたバイアスプライ158が適用ヘッド130の形成領域から移動したときに、新たなサイクルが開始する。このプロセスは、選択された長さのバイアスプライ158が作られるまで、続行する。それゆえ、適用ヘッド130は、バイアスプライ158のロールが形成されるまで、区分ごとに相次いで、素材116からのプレプレグ300をバイアスプライ支持材料上へ自動的に配置する。実施の形態においては、プレプレグ300の隣接する区分間のギャップ又は重なり距離は適用(応用)に基づいて選択的に制御される。例示的なギャップ距離は重なりの無い状態と0.050インチ(約1.27mm)との間である。重なりの例は、プレプレグ布材料がすべてのバイアスプライ接続部(ジョイント)で1インチ(約25.4mm)だけ意図的に重ねられるような場合である。これに限定されないが、ローラを使用する適用ヘッドのような他の形式の適用ヘッドも考えられる。それゆえ、本発明は
図3Aないし3Dに開示された適用ヘッドに限定されない。
【0017】
図4は1つの実施の形態のMPM400のブロック線図を示す。図示のように、この実施の形態はコントローラ174を含む。コントローラはMPMの機能を制御する。コントローラはプロセッサ410と、プロセッサ410により履行されるインストラクションを記憶するメモリー408とを含む。プロセッサは一般に種々の方法、プロセス業務、計算及び制御機能を実行するためのソフトウエアプログラム、ファームウエア又はコンピュータ読み取り可能インストラクションを含むか、又は、これらと一緒に機能する。このようなインストラクションは典型的には、コンピュータ読み取り可能インストラクション又はデータストラクチュアの記憶のために使用されるメモリー408のような任意の適当な媒体上に確実に埋め込まれる。このようなコンピュータ読み取り可能媒体は多目的又は特殊目的コンピュータ又はプロセッサまたは任意のプログラム可能なロジック装置によりアクセスできる任意の利用できる媒体とすることができる。適当なコンピュータ読み取り可能媒体は、磁気又は光学媒体(例えばディスク又はCD−ROM)のような貯蔵又は記憶媒体、RAM(例えばSDRAM、DDRSDRAM、RDRAM、SRAM等)のような揮発性又は不揮発性媒体、ROM、EEPROM、フラッシュメモリー等を含むことができる。
【0018】
図4にさらに示すように、MPM400は、コントローラ174へインストラクションを提供するために及び(これに限定されないが、MPM400の現在の設定のような)コントローラ174からの情報をユーザーに提供するために、入力/出力172を含む。ここで、例示的な設定はバイアスプライ支持材料146に適用されるバイアスプライ300の隣接する区分間のギャップ距離である。送り距離検出器404は、素材116が移動した距離を検出するように位置決めされる。支持材料距離検出器403は、バイアスプライ支持材料146/形成されたバイアスプライ158が移動した距離を検出するように位置決めされる。素材116及びバイアスプライ支持材料146に関する距離情報はコントローラ174に提供される。コントローラ174は、素材116からバイアスプライ支持材料146上へ繊維300を配置するために適用ヘッド130を作動させる時期を含むMPM400の作動において距離情報を使用する。MPM400はまた素材116内のテンション(張力)を感知するように結合された送りテンションセンサ406と、支持材料146内のテンションを感知するように結合された支持材料テンションセンサ405と、を含む。さらに、1つの実施の形態におけるMPMは、モータのトルク及びテンションを設定するためにコントローラ174により使用される、バイアスプライ支持材料ロール直径センサ407及び素材ロール直径センサ401を含む。素材整合センサ118及びバイアスプライ整合センサ230はさらに素材116及びバイアスプライ支持材料146に関する整合情報をコントローラに提供する。
【0019】
コントローラは検出器及びセンサ118、150、403、404、406、407、411から情報を取り出し、MPM400を作動させる。MPM400の作動において、コントローラはテンションモータ144、168、110、126のようなMPM400のモータ(全体を符号420で示す)の作動を制御する。テンションモータ420の作動はモータ420の起動及びモータ420の速度の調整を含む。上述のように、テンションモータ420は素材巻き出しテンションモータ110、素材支持材料巻き取りテンションモータ126、バイアスプライ支持材料巻き出しテンションモータ144及びバイアスプライ巻き取りテンションモータ168を含む。モータ420の速度と、検出器及びセンサ118、406、114、230から集めた情報とに基づき、コントローラ174は
図3Aないし3Eに関して説明したように適用ヘッド130を作動させる。
図4にさらに示すように、コントローラ174はカッタ120を制御する。
図4はさらに加熱部材422を示す。加熱部材422は繊維300をバイアスプライ支持材料146に粘着させるために使用される。特に、加熱部材422はバイアスプライ支持材料146の接着性を改善するために軟化させるか又は材料の粘着性を増大させるようにプレプレグを加熱する。1つの実施の形態における加熱部材422は
図1の加熱されたニップローラ162のような加熱されたニップローラである。
図4の実施の形態においては、加熱部材422はコントローラ174により制御される。
図4にはまた、スリッタ組立体コントローラ450を示す。スリッタ組立体コントローラ450は、
図10に示し後に説明するスリッタ機械のようなスリッタ機械を制御するために使用される。
図4の実施の形態においては、コントローラ174はスリッタ組立体コントローラ450を制御する。
【0020】
さらに、
図4には、コントローラ174により制御される支持材料処理装置453を示す。支持材料処理装置453はバイアスプライを形成するためにバイアスプライ支持材料に対するプレプレグ材料の接着性を向上させるためにバイアスプライ支持材料146の粘着性を増大させるように設計される。1つの実施の形態においては、支持材料処理装置453は、参照としてその全体をここに組み込む、2010年2月5日に出願された米国特許出願番号第12/701,126号である「Backingfor Pre−Preg Material」という名称の本出願人に係る特許出願明細書に記載されたコロナ放電装置と同様のコロナ放電装置である。
図4のMPM400はさらに欠陥検出器451を含む。1つの実施の形態における欠陥検出器451は、コントローラ174と通信を行う光学センサを含み、これらのセンサは、これらに限定されないが、プレプレグの重なり区分、所定の限界を越えた区分間のギャップ、プレプレグ内の破断及び望ましくない矛盾した材料の存在のようなひび割れ又は欠陥を検出するように設計される。1つの実施の形態においては、MPMはバイアスプライの2以上の層(多層バイアスプライ)を形成するように設計される。この実施の形態においては、プレプレグの後続の層は形成されたバイアスプライ(バイアスプライ支持材料+プレプレグ)上に形成される。1つの実施の形態においては、形成されたバイアスプライは素材116と交換され、MPMは多層バイアスプライを形成するように再度運転される。別の実施の形態においては、コントローラ450は、形成されたバイアスプライを、形成組立体130の下を通過させるように、テンションモータ420の方向を逆転させる。これは、多層バイアスプライを形成するためにプレプレグの所望数の層が使用されるまで、生じることができる。
【0021】
1つの実施の形態のMPMの作動を表すプロセスフロー線
図500を
図5に示す。プロセスは、所望のバイアスプライ方位を選択するためにバイアスプライ組立体105に関する所望の角度で素材組立体103を位置決めする(ブロック502)ことにより、開始する。素材組立体103の位置決めが完了した後、バイアスプライ支持材料146がバイアスプライ組立体105上に装填される(ブロック504)。次いで、(1つの実施の形態では単一方向のテープである)素材116が素材組立体103上に装填される(ブロック506)。バイアスプライ支持材料上に置かれるプレプレグの隣接するセグメント間の所望のギャップ距離が設定される(ブロック507)。素材116及びバイアスプライ支持材料146が共に装填され、機械に通され、所望のギャップ距離が設定された後、MPMが始動される(ブロック508)。次いで、適用ヘッド130が位置決めされる(ブロック510)。適用ヘッド130の位置決めは
図3Aないし3Eに関連して上述した。プロセスフロー線図がさらに示すように、MPM100が稼働された後、素材116及びバイアスプライ支持材料146は移動した距離を決定するために監視される(ブロック512)。素材116及び支持材料146内のテンション(張力)もまた監視される(ブロック514)。さらに、素材116及び新たな支持材料146の整合が監視される(ブロック516)。素材116及び新たな支持材料146の正しい整合が検出された否かを決定する(ブロック530)。正しい整合が検出された場合(ブロック530)、整合監視を続行する(ブロック516)。素材116及び新たな支持材料146のいずれかにおいて正しい整合が検出されなかった場合(ブロック530)、MPM100は停止し、整合が修正される(ブロック524)。素材116及び支持材料146内のテンションが正しいと決定された場合(ブロック526)、プロセスは(ブロック514)においてテンションの監視を続行する。しかし、素材116及び支持材料146内のテンションが正しくないと決定された場合(ブロック526)、テンションが修正される(ブロック527)。支持材料146及び素材材料116の端部も監視される(ブロック517)。材料の端部が検出されない場合(ブロック519)、材料の端部は監視し続けられる(ブロック517)。材料の端部が検出された場合(ブロック519)、MPMを停止させる(ブロック524)。さらにまた、形成されたバイアスプライが欠陥を有しているか否かも監視する(ブロック531)。欠陥が検出されない場合(ブロック533)、欠陥のための監視を続行する(ブロック531)。欠陥が検出された場合(ブロック533)、MPMを停止させる(ブロック524)。
【0022】
さらに、素材116及び支持材料146の選択された距離に達していない場合(ブロック518)、距離を監視し続ける(ブロック512)。選択された距離に到達した後(ブロック518)、素材520上の繊維300が切断される(ブロック520)。次いで、バイアスプライの完全なロールが形成されたか否かを決定する(ブロック522)。バイアスプライ158の完全なロールが形成されていない場合(ブロック522)、それに従って形成組立体を位置決めする(ブロック510)ことによりプロセスを続行する。バイアスプライの完全なロールが形成されたものと決定された後(ブロック522)、MPMは停止する(ブロック524)。
図6を参照すると、MPM600の別の実施の形態を示す。MPM600は、その上にMPMの素子を結合したフレーム(又は構台)602を含む。MPM600はバイアス組立体(即ちリバック取り扱い組立体)800及び適用ヘッド624を含む。バイアス組立体800は真空コンベヤ616を含み、このコンベヤの上で、バイアスプライ支持材料巻き出し部623(即ちバイアスプライ支持材料巻き解き部623)からのバイアスプライ支持材料(即ちリバック)622がこれに沿って通過する。素材が適用ヘッド624により適用されているときに、真空コンベヤ616はバイアスプライ支持材料622を適所に保持する。形成されたバイアスプライ640はバイアスプライ巻き取り部604(即ちバイアスプライ巻き戻し部604)上に収集される。巻き出しアキュムレータ618及び巻き取りアキュムレータ617は後にさらに説明するようにバイアスプライ支持材料622内のテンションを調整する。方向変えローラ620は真空コンベヤ616上へバイアスプライ支持材料622を導く。圧縮ニップ612、610は移送されるプレプレグをバイアスプライ支持材料622上に押し付け、形成されたバイアスプライ640をバイアスプライ巻き取り部604上へ導く。
【0023】
適用ヘッド624は
図6に示すようにX及びY運動方向に及びC軸線のまわりで移動するように設計される。
図7A、7Bは適用ヘッド624の側面図を示す。配置ヘッド(適用ヘッド)624は非回転支持体636に結合された圧縮ヘッド638を含む。圧縮ヘッド638は非回転支持体636に結合される。非回転支持体636はフレーム支持体646、644に結合される。回転フレーム部材633は非回転支持体636のまわりで回転するように結合される。素材巻き解き部614及び素材支持材料巻き戻し部639は、バイアスプライ支持材料の経路に関して素材の経路を調整できるように、回転フレーム部材633に結合される。素材巻き解き部614は巻き解き支持体631に結合された巻き解きセンタリングチャック630に回転自在に結合される。さらに、エンコーダロール632は巻き解き支持体631に結合される。巻き解き支持体は回転フレーム部材633の第1の端部の近傍に結合される。素材支持材料巻き戻し部639は巻き戻し支持体641に結合された巻き戻しセンタリングチャック643に回転自在に結合される。さらに、方向変えロール642は巻き戻し支持体641に結合される。巻き戻し支持体641は回転フレーム部材633の第2の端部の近傍に結合される。
【0024】
図7Bに示す巻き戻しモータ(素材支持材料巻き戻しテンションモータ)652は巻き戻しセンタリングチャック643を回転させる。
図7Bにはまた、巻き戻しモータ652に作動的に結合された巻き戻しクラッチ654を示す。巻き解きモータ(素材巻き解きテンションモータ)656は巻き解きセンタリングチャック630を回転させるように結合される。巻き解きクラッチ658は巻き解きモータ656に作動的に結合される。1つの実施の形態においては、巻き戻しモータ652は誘導モータであり、巻き解きモータ656はサーボモータである。さらに、
図7Bには、素材支持材料から繊維を切断するために使用されるカッタシリンダ650を示す。また、適用ヘッド624の素材巻き解き部614及び素材支持材料巻き戻し部639を整合させるために使用される片寄り調整部材660、661も示す。
【0025】
図7Cを参照すると、適用ヘッド624の作動のための側面図を示す。バイアスプライ支持材料662は真空コンベヤ616(
図7Cには示さない)上に位置決めされる。素材巻き解き部614からの素材702はエンコーダロール632により配置シュー(第1のバー)904へ送られる。配置ヘッドが支持材料662の幅を横切って通過するときに、配置シュー904はバイアスプライ支持材料662上にプレプレグを押し付ける。素材支持材料704がその関連するプレプレグから分離された後、支持材料は旋回バー(第2のバー)902及び方向変えロール642を介して素材支持材料巻き戻し部639へ送られる。形成されたバイアスプライ640は移送されたプレプレグ660及びバイアスプライ支持材料662を含む。バイアスプライ支持材料の全体の幅が移送されたプレプレグ660で覆われた後、プレプレグ660は
図7Bに示すカッタシリンダ650で切断される。次いで、適用ヘッド624が再位置決めされ、支持材料662が真空コンベヤ616上で選択された距離だけ移動した後に、プロセスが再度開始する。
【0026】
図8はMPM600のバイアス組立体800の側面斜視図を示す。図示のように、バイアスプライ支持材料巻き出し部623は巻き出し駆動モータ(バイアスプライ支持材料巻き出しテンションモータ)611を介して回転駆動されるチャックに回転自在に結合される。バイアスプライ巻き戻し巻き取り部604は同様に巻き取り駆動モータ(バイアスプライ巻き取りテンションモータ)615を介して回転駆動されるチャックに結合される。さらに、真空コンベヤ616のための真空ブロワ706及び真空コンベヤ(616)サーボモータ704も示す。この実施の形態はまた、形成されたバイアスプライ640の縁部をトリミングするためのスリッタ612と、MPMの機能を制御するコントローラ606とを含む。スリッタ612を使用することにより、形成されたバイアスプライ640の幅はバイアスプライ支持材料の幅よりも小さくすることができる。それゆえ、形成されたバイアスプライ640の幅はバイアスプライ支持材料の幅よりも小さいか又はそれと等しくすることができる。さらに、バイアスプライ支持材料は、MPMが許容するような任意の所望の幅を有することができる。
【0027】
巻き出しアキュムレータ618及び巻き取りアキュムレータ617は支持材料622及び形成されたバイアスプライ640内のテンションを制御するために使用される。1つの実施の形態においては、巻き出しアキュムレータ618は、バイアスプライ支持材料622に係合する巻き出しアキュムレータ618の位置をトラック802a、802bを介して摺動自在に調整することにより、バイアスプライ支持材料622内のウエブテンションを設定するように空気圧式に負荷される。巻き取りアキュムレータ617は同様に、プライ640に係合する巻き取りアキュムレータ617の位置をトラック804a、804b(トラック804bは
図10に示す)を介して摺動自在に調整することにより、形成されたバイアスプライ640内のウエブテンションを設定するように空気圧式に負荷される。巻き出しアキュムレータ618及び巻き取りアキュムレータ617が如何にテンションを制御するように作動するかは、
図9Aないし9Cに示す。
図9Aを参照すると、運動サイクルの開始時における巻き出しアキュムレータ618及び巻き取りアキュムレータ617の位置決めを示す。このサイクルの開始時において、巻き出しアキュムレータ618は位置808にあり、この位置はバイアスプライ支持材料巻き出し部623から最も遠い距離にある。サイクルの開始時において、巻き取りアキュムレータ617はバイアスプライ巻き取り部604に対して最も近い位置である位置806bにある。巻き出しアキュムレータ618及び巻き取りアキュムレータ617が
図9Aに示すような位置になった後、バイアスプライ支持材料622/形成されたバイアスプライ640は次いで真空コンベヤ616に沿って移動させられる。運動サイクルの後、巻き出しアキュムレータ618及び巻き取りアキュムレータ617は
図9Bに示すように位置決めされる。特に、巻き出しアキュムレータ618はバイアスプライ支持材料巻き出し部623に対して最も近い距離にある位置806aに位置する。一方、巻き取りアキュムレータ617は形成されたバイアスプライ巻き取り部604から最も遠い位置である位置808bに位置する。素材支持材料622上へのプレプレグ660の敷設の間、巻き出しアキュムレータ618及び巻き取りアキュムレータ617は
図9Cに示すようにそのそれぞれの位置をサイクルの開始時の位置へリセットするように移動させられる。1つの実施の形態においては、コントローラ606は、アキュムレータ617、618の現在の位置に少なくとも部分的に基づいて、テンションモータ611、615を制御する。
【0028】
図10を参照すると、MPM600の別の実施の形態を示す。この実施の形態は統合されたスリッタ装置900を含む。この実施の形態においては、スリッタ装置900はMPMのコントローラ606により制御される。スリッタ装置900は形成されたバイアスプライ640を特定の応用のために選択された幅を有する2又はそれ以上のストリップに切断するために使用される。この実施の形態の例示的なスリッタ装置900はMPM600のバイアスプライローラ610からの形成されたバイアスプライ640を方向変えする方向変えローラ904、906を含む。次いで、バイアスプライ640はニップローラ908a、908bを通過し、ナイフホルダ910に至る。ナイフホルダ910は複数のナイフ912a、912b、912cを保持し、これらのナイフはバイアスプライ640を選択された幅の所望数のストリップに切断するように位置決めすることができる。例示的な実施の形態においては、バイアスプライ640をバイアスプライの4つのストリップ640a、640b、640c、640dに切断するために3つのナイフ912a、912b、912cが使用される。方向変えローラ914は、巻き戻し部916上に収集するようにバイアスプライストリップ640a、640cを導き、巻き戻し部918上にバイアスプライストリップ640b、640dを導くために使用される。それゆえ、形成されたバイアスプライ640のシートは特定の用途に適応するように使用できるバイアスプライのストリップ640a、640b、640c、640dに分割される。
【0029】
ここでは、特定の実施の形態を図示し、説明したが、当業者なら、同じ目的を達成するように計算された任意の構成を図示の特定の実施の形態と交換できることを認識できよう。この出願は本発明のいかなる改造又は変更をもカバーすることを意図する。それゆえ、本発明は特許請求の範囲及びその等価事項によってのみ限定されることを明白に意図するものである。