(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
供出システムの飲料コンテナ内に配置された抽出チューブ上で前記飲料コンテナに結合されるよう構成されたディスペンスヘッド(5)であって、前記ディスペンスヘッドは、
第1の端部(14)および第2の端部(15)を有するハウジング(13)と、
前記ハウジング(13)内に軸方向に変位可能に配置された中空ピストン(16)であって、前記ピストン(16)は、ハンドル(9)の作動時に前記ピストン(16)が前記ハウジング(13)に向かってかつ前記ハウジング(13)の第2の端部(15)を越えて軸方向に変位するように、前記ハンドル(9)に接続されている中空ピストン(16)と、
前記ハウジング(13)内に配置されたガス導入口(10)であって、流体チャネルを介して、前記ピストン(16)に沿ってかつ前記ハウジング(13)と前記ピストン(16)との間で延在するスペースと接続状態となったガス導入口(10)と、
前記流体チャネル(17)内にあるいは前記流体チャネル(17)に配置されているガス遮断要素(18)と、
を備え、
前記ハンドル(9)の作動時には、前記ピストン(16)は、下方に、そして前記ハウジング(13)の前記第2の端部(15)を越えて軸方向に変位させられ、
このような前記ハンドル(9)の作動時に前記ディスペンスヘッド(5)が前記飲料コンテナに対して接続されていないとしても、前記ガス遮断要素(18)は、ガス漏れが生じないことを保証することを特徴とするディスペンスヘッド(5)。
前記遮断要素(18)は、前記ディスペンスヘッド(5)の非作動状態におけるガス流動に関して前記流体チャネル(17)を閉鎖状態で維持するためのスプリング要素(22)を備え、前記スプリング要素(22)は所定のスプリング力を有することを特徴とする請求項1に記載のディスペンスヘッド(5)。
前記ハンドル(9)は、ヒンジ(28)を介して、前記遮断要素(18)に接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のディスペンスヘッド(5)。
前記ヒンジ(28)は、バルブピストン(29)を介して、前記遮断要素(18)に連結されており、前記バルブピストン(29)は移動可能であることを特徴とする請求項3に記載のディスペンスヘッド(5)。
前記遮断要素(18)は、前記ヒンジ(28)から前記流体チャネル(17)へと延在する、前記ハウジング(13)内の孔内に配置されており、前記遮断要素(18)は、バルブピストン(29)の周りに配置されたナットと、前記バルブピストン(29)の周りに配置されかつ前記バルブピストン(29)の底部の突起と前記ナットとの間で延在するスプリング要素(22)と、前記スプリング要素(22)および前記バルブピストン(29)の周囲に配置されたガスケットと、を備えることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のディスペンスヘッド(5)。
上向きに前記スペースを半径方向に密閉するために、前記ハウジング(13)上に、あるいは前記ピストン(16)内にシーリング(20)が配置されることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のディスペンスヘッド(5)。
サポートリング(21)が前記ハウジング(13)内に配置され、かつ、前記ハウジング(13)内で前記ピストン(16)の軸方向変位をサポートするために前記ピストン(16)の周囲で延在していることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のディスペンスヘッド(5)。
前記遮断要素(18)は、ガス流動方向に関して半径方向あるいは軸方向に、前記流体チャネル(17)内に直接配置され、あるいは前記遮断要素(18)は、前記流体チャネル(17)の延長部分において、前記流体チャネル(17)と接続状態で配置されることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載のディスペンスヘッド(5)。
前記遮断要素(18)は、前記ピストン(6)から距離を置いて、前記流体チャネル(17)内であるいは前記流体チャネル(17)において前記ハウジング(13)内に配置されることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載のディスペンスヘッド(5)。
飲料を供出するための供出システム(1)であって、前記システム(1)は、バルブとして機能するよう構成された、前記飲料コンテナ(2)の開口内に配置された抽出チューブ(3,23)を備えた飲料コンテナ(2)であって、前記抽出チューブ(3,23)は、前記飲料コンテナ(2)の開口を閉鎖状態で維持することを可能とするスプリング力を有する内部スプリング(24)を有している飲料コンテナ(2)と、ガス供給源(4)と、供出タップ(6)と、請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載のディスペンスヘッド(5)と、を備えることを特徴とする供出システム(1)。
前記遮断要素(18)は、前記ディスペンスヘッド(5)の非作動状態におけるガス流動に関して前記流体チャネル(17)を閉鎖状態で維持するためのスプリング要素(22)を備え、前記スプリング要素(22)は所定のスプリング力を有し、
前記スプリング要素(22)のスプリング力は、前記内部スプリング(24)のスプリング力よりも小さいことを特徴とする請求項13に記載の供出システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、従来技術の上記問題点および欠点を完全にあるいは部分的に克服し、そして簡単な構造の、容易に汚れを落とすことができ、かつ、非接続状態で環境に偶発的にCO2を漏らさないディスペンスヘッドを提供することである。
【0010】
本発明のさらなる目的は、それが分離されたときにコンテナから容易に取り外すことができるディスペンスヘッドを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的ならびにその他の数多くの目的、利点および特徴(これは以下の説明から明らかとなる)は本発明に基づく解決策に基づいて、供出システムの飲料コンテナ内に配置された抽出チューブ上で飲料コンテナに結合されるよう構成されたディスペンスヘッドであって、当該ディスペンスヘッドは、第1の端部および第2の端部を有するハウジングと、このハウジング内に軸方向に変位可能に配置された中空ピストンであって、このピストンは、ハンドルの作動時にピストンがハウジングに向かってかつハウジングの第2の端部を越えて軸方向に変位するようにハンドルに接続されている中空ピストンと、ハウジング内に配置されたガス導入口であって、流体チャネルを介して、ピストンに沿ってかつハウジングとピストンとの間で延在するスペースと接続状態となったガス導入口とを備え、ガス遮断要素が流体チャネル内に、あるいは流体チャネルに配置されているディスペンスヘッドによって実現される。
【0012】
これによって、シンプルな設計のディスペンスヘッドが得られるが、これは、ハウジングとピストンとの間のスペース内に配置される少数の異なる部品しか持たず、その汚れを除去することを容易にし、これによって従来技術の解決策に比べて、それがより衛生的なものとなる。さらに、ガスシャットオフがピストンから取り外されてから、本発明に基づくディスペンスヘッドは、従来公知のディスペンスヘッドよりも、より安全である。なぜなら、残留物およびその他の異物はシーリングの近くに堆積しないからである。
【0013】
さらに、本発明に基づくディスペンスヘッドの設計および構成は、これまでの解決策よりも部品数が少なく、ディスペンスヘッドの製造ならびに修理・メンテナンスが簡素化される。
【0014】
さらに、遮断要素は、ディスペンスヘッドの非作動状態におけるガス流動に関して流体チャネルを閉鎖状態で維持するためのスプリング要素を備えてもよく、このスプリング要素は所定のスプリング力を有する。これによって、ガス、すなわちCO2は偶発的に漏洩することはない。したがって、スプリング要素は、それが作動させられかつ分離状態にあってさえ、ディスペンスヘッドがCO2を漏らさないことを保証する。
【0015】
さらに、ハンドルは、ヒンジを介して遮断要素に接続されてもよい。
【0016】
その上、ヒンジは、バルブピストンを介して遮断要素に接続されてもよく、バルブピストンは移動可能である。
【0017】
さらに、遮断要素は、ヒンジから流体チャネルへと延在する、ハウジング内の孔内に配置されてもよく、遮断要素は、バルブピストンの周りに配置されたナットと、バルブピストンの周りに配置されかつバルブピストンの底部の突起とナットとの間で延在するスプリング要素と、スプリング要素およびバルブピストンの周囲に配置されたガスケットとを備える。
【0018】
さらに、ハウジングは、ハンドル上の手段と協働で、ハンドルのポジションを接続状態で維持するよう構成された外部溝を備えていてもよい。
【0019】
また、上記スペースは、ピストンの外面に沿って延在するような環状であってもよい。上記スペースは、ピストンの外面とハウジングとの間に配置されてもよい。
【0020】
さらに、上向きにスペースを半径方向に密閉するために、ハウジング上に、あるいはピストン内にシーリングが配置されてもよい。シーリングはOリングであってもよい。ただ一つのシーリングを有することが、この設計では必要なだけであり、かつ、それは、ディスペンスヘッドがコンテナから取り外されるべきときシーリングを介してハウジングの内部をガス抜きすることを可能にし、そして圧力は依然としてディスペンスヘッド内に存在し、このためにユーザーがコンテナを引き抜くことは困難である。
【0021】
さらに、中空ピストンは、供出の間、ディスペンスヘッドを経て、飲料を導くよう構成された軸方向孔を有してもよい。
【0022】
その上、サポートリングがハウジング内に配置され、かつ、ハウジング内でピストンの軸方向変位をサポートするためにピストンの周囲で延在していてもよい。
【0023】
さらに、遮断要素は、閉鎖状態で、流体チャネルを横切って延在し、これによってガス流を遮断してもよい。
【0024】
遮断要素は、たとえば、ガス流動方向に関して半径方向あるいは軸方向に、流体チャネル内に直接配置されてもよく、あるいは、それは、たとえば、流体チャネルの延長部分において、流体チャネルと接続状態で配置されてもよい。
【0025】
遮断要素は、ピストンから距離を置いて、流体チャネル内であるいは流体チャネルにおいてハウジング内に配置されてもよい。
【0026】
遮断要素は、ピストンが抵抗を失ったとき、すなわち、それが抽出チューブのバルブを変位させていないときに、作動させられてもよい。反対に、遮断要素は、ピストンが抽出チューブのバルブからの抵抗を受けたときには作動させられない。
【0027】
本発明はまた、飲料を供出するための供出システムに関し、当該システムは、バルブとして機能するよう構成された、飲料コンテナの開口内に配置された抽出チューブであって、飲料コンテナの開口を閉鎖状態で維持できるようなスプリング力を有する内部スプリングを有する抽出チューブを備えた飲料コンテナと、ガス供給源と、供出タップと、上記技術的特徴のいずれかに基づくディスペンスヘッドとを備える。
【0028】
さらに、スプリング要素のスプリング力は、内部スプリングのスプリング力よりも小さくてもよい。
【0029】
以下、本発明およびその数多くの利点について図面を参照して詳しく説明するが、図面は、説明のために、いくつかの非限定的実施形態を示している。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明に基づく供出システムを示す図である。
【
図3】非接続状態での
図2のディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられていない。
【
図4】非接続状態での
図2のディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられている。
【
図5】飲料コンテナに接続されたディスペンスヘッドの断面図であり、コンテナは部分的に示されている。
【
図6】接続状態でのディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられ、かつ、ピストンはハウジングから下方に突出している。
【
図7】
図6のディスペンスヘッドの拡大断面図であり、ガス遮断要素は開放状態で示されている。
【
図8a】ディスペンスヘッドの非接続状態において断面でS供出システムにおいて使用するよう構成されたディスペンスヘッドの別な実施形態を示す図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられていない。
【
図8b】非接続状態での
図8aのディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられている。
【
図8c】接続状態での
図8aのディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられている。
【
図9a】非接続状態での別なディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられている。
【
図9b】接続状態での
図9aのディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられている。
【
図9c】非接続状態での
図9aのディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられていない。
【
図9d】
図9cのディスペンスヘッドの拡大断面図であり、ガス遮断要素は閉鎖状態で示されている。
【
図10a】非接続状態でのさらなるディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられている。
【
図10b】接続状態での
図10aのディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられている。
【
図10c】非接続状態での
図10aのディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられていない。
【
図11a】非接続状態でのさらなるディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられようとしている。
【
図11b】接続状態での
図11aのディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられている。
【
図11c】非接続状態での
図11aのディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられていない。
【
図11d】
図11cのディスペンスヘッドの拡大断面図であり、ロック要素はロックポジションで示されている。
【
図12a】非接続状態でのさらに別なディスペンスヘッドの側面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられていない。
【
図13a】非接続状態でのディスペンスヘッドの断面図である。
【
図14a】接続状態でのさらなるディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられている。
【
図14b】非接続状態での
図14aのディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられている。
【
図14c】非接続状態での
図14aのディスペンスヘッドの断面図であり、ディスペンスヘッドのハンドルは作動させられていない。
【
図14d】
図14cのディスペンスヘッドの拡大断面図であり、ガス遮断要素は閉鎖状態で示されている。
【発明を実施するための形態】
【0031】
全ての図は大まかなものであって、必ずしも一定の縮尺ではなく、それらは本発明を説明するために必要な部品のみを示しており、他の部品は省略されるかあるいは単に暗示されている。
【0032】
図1は本発明に基づく供出システム1を示している。この供出システム1は、ケッグ(keg)のような飲料コンテナ2を備える。飲料コンテナは、バルブとして機能するよう構成された、その開口(図示せず)内に配置された抽出チューブ3を備え、この抽出チューブ3は、飲料コンテナ2の開口が閉塞状態で維持されることを可能とするスプリング力を有する内部スプリング(図示せず)を有する。
【0033】
供出システム1はまた、ガス供給源4を備える。このガス供給源4は、たとえば、CO2コンテナであってもよく、そして本発明に基づくディスペンスヘッド5に接続することができる。以下、ディスペンスヘッド5について詳しく説明する。
【0034】
供出タップ6は供出ライン7を介してディスペンスヘッド5に接続されている。この実施形態では、冷却デバイス8が、供出前に飲料を冷却するために、供出タップ6とディスペンスヘッド5との間に配置される。
【0035】
供出システム1の動作中、ガス供給源4は、飲料を押し出すために、CO2あるいはその他の好適なガスなどの加圧されたガスを、ディスペンスヘッド5を介して、飲料コンテナ2の上端部に供給する。供出タップ6が開かれたとき、CO2は飲料コンテナ2の上端部から飲料の押し出しを開始し、飲料コンテナ2の底部の飲料を、抽出チューブ3を経て、ディスペンスヘッド5の流動チャネル内へと、そしてさらに供出ライン7内へと流動させる。
【0036】
図2では、本発明に基づくディスペンスヘッド5が外側から見た状態で示されている。ディスペンスヘッド5は、ハウジング13と、飲料コンテナ(図示せず)に接続されている間、ディスペンスヘッド5を作動させるよう構成されたハンドル9とを備える。ディスペンスヘッド5はまた、ガス導入口10および飲料排出口11を備える。さらに、ディスペンスヘッド5は、飲料コンテナ(図示せず)内に配置された抽出チューブ(図示せず)上のフランジと係合するよう構成された機械的な接続手段12を備える。
【0037】
図3において、ディスペンスヘッド5は断面で示されている。ディスペンスヘッド5は、第1の端部14および第2の端部15を有するハウジング13を備える。中空ピストン16はハウジング13内に軸方向に変位可能に配置され、ピストン16は、ハンドル9を作動させたときピストン16がハウジング13の第2の端部15に向かってかつそれを越えて軸方向に変位させられるようにハンドル9に対して接続されている(これは
図4に示す)。さらに、ガス導入口10がハウジング13内に配置されるが、これは、流体チャネル17を介して、ピストン16に沿ってかつハウジング13とピストン16との間で延在するスペース(図示せず)と接続状態である。本発明によれば、ガス遮断要素18は流体チャネル17内に配置される。流体チャネルは、たとえば、ガス導入口からスペースに至るハウジングを通って延びるガス孔であってもよい。ガス遮断要素について、
図7と関連付けて、さらに詳しく説明する。
【0038】
ハウジング13はまた、外部溝19を備えるが、これは、ハンドル9の手段(図示せず)と共に、ハンドル9のポジションを作動状態で維持するよう構成されている。
【0039】
さらに、シーリング20が、上向きにスペースを半径方向に密封するためにピストン16の外部溝内に配置される。別な実施形態では、シーリングはハウジングと関連付けて配置されてもよい。サポートリング21が、ハウジング13内でのピストン16の軸方向変位をサポートするために、ハウジング13内に配置され、かつ、ピストン16の周囲で延在する。
【0040】
図4では、
図3のディスペンスヘッド5は断面で示されている。ハンドル9は作動させられており、これによってピストン16は、下方に、そしてハウジング13の第2の端部15を越えて軸方向に変位させられている。だが、
図4では、ディスペンスヘッドはコンテナに接続されていない。したがって、ガス遮断要素18は、たとえハンドルが作動させられてもガス漏れが生じないことを保証する。
【0041】
これは、遮断要素18が、たとえハンドルが作動させられてもディスペンスヘッドの非接続状態でのガス流動に関して流体チャネルを閉鎖状態で維持するよう構成されたスプリング要素22を備えるという事実に起因する。スプリング要素22は所定のスプリング力を有するであろう。
【0042】
図5では、飲料コンテナ22の上に搭載されたディスペンスヘッド5の断面が示されており、コンテナ2は部分的にしか示されていない。コンテナ2内には抽出チューブ23が配置される。抽出チューブの機能は公知であり、詳しくは説明しない。だが、抽出チューブ23はバルブとして機能するよう構成され、かつ、飲料コンテナの開口が閉鎖状態で維持されることを可能とするスプリング力を有する内部スプリング24を有する。ディスペンスヘッドが抽出チューブ23に接続され、そして作動させられたとき(
図5ではディスペンスヘッドは作動させられていない)、ディスペンスヘッドのピストンは抽出チューブ23を下方に押し下げ、そして抽出チューブが開放される。これによって、加圧ガス、すなわちCO2が飲料25の上の領域27に対して供給された際に、抽出チューブ23の抽出部分26を介して、底面において、コンテナから飲料コンテナ内の飲料25を押し出すことができる。
【0043】
図6において、ディスペンスヘッド5は(コンテナは示されてなくても)接続状態で示されており、かつ、ハンドルがその最も下方のポジションにあるので作動させられている。この接続状態では、ガス遮断要素18は開放され、かつ、ガスは、流体チャネルおよびスペースを経てコンテナ内に流入できる。ハンドル9は遮断要素18に対してヒンジ28を介して接続される。ヒンジ28はバルブピストン29を介して遮断要素18と接続され、バルブピストン29は移動可能である。スプリング要素22はバルブピストンと関連付けれ配置される。ガス遮断要素の実施形態は以下で
図7と関連付けて説明する。
【0044】
先に説明したように、ディスペンスヘッド5が抽出チューブの上で飲料コンテナに接続され、かつ、ハンドルが作動させられたとき、ピストンはハウジング内で下方に変位させられる。この変位の間、ピストンは抽出チューブの上端を変位させ、そしてこれによって飲料コンテナを開放する。
【0045】
抽出チューブの内部スプリングは、ガス遮断要素18のスプリング要素22の固有の力よりも、さらに大きな力、すなわちスプリング力を有し、これは、ディスペンスヘッド5が接続されかつ作動状態であるとき、ピストンが内部スプリングによって僅かに上方に押され、あるいは、抽出チューブの内部スプリングが、ガス導入口が飲料コンテナと流体連通状態となるよう、作動中、ピストンがそれをさらに下方に変位させるのを停止させることを意味する。
【0046】
ハンドル9はハウジング13に関連したそのポジションで維持されかつピストン16と接続されるので、ハンドルと接続されたヒンジ18は上方に押しやられ、これによってガス遮断要素は上方に変位させられて、流体チャネルのシャットオフを開放状態とするが、これはコンテナへのガス流が解放されることを意味する。
【0047】
図7においては、ガス遮断要素18の一実施形態の拡大断面が示されている。遮断要素18はヒンジ28から流体チャネル17へと延在する孔30内でハウジング13内に配置されており、遮断要素18は、バルブピストン29の上に配置されたナット31を備え、スプリング要素22がバルブピストン29の周りに配置され、バルブピストン29の下端部の突起32とナット31との間で延在し、そしてガスケット33がスプリング要素22およびバルブピストン29の周りに配置されている。ガスケット33はたとえばベローズガスケットであってもよい。ガスケット33はバルブピストン29の下部およびスプリング要素22を取り囲むよう構成され、これによって遮断要素18の可動部分を密閉し、このため遮断要素18はガスと直接接触することがない。これによって遮断要素18の衛生的な解決策が得られる。
【0048】
主として、A供出システムにおいて使用するためのディスペンスヘッドについて図示し、本明細書において説明したが、本発明のコンセプトは、G,M,S,L,UおよびD供出システムなどの、その他の供出システムに容易に組み込むことができることは明らかである。
【0049】
説明のために、
図8aないし8cは、断面で、S供出システムと関連付けて使用されるよう構成されたディスペンスヘッドを示している。
【0050】
図8aにおいて、S供出システム(図示せず)において使用するよう構成されたディスペンスヘッド5は断面で示されている。ディスペンスヘッド5はその非接続状態で示されており、ここで、ディスペンスヘッド5のハンドル9は作動させられていない。
【0051】
ディスペンスヘッド5は第1の端部14および第2の端部15を有するハウジング13を備える。中空ピストン16がハウジング13内で軸方向に変位可能に配置されており、ピストン16は、ハンドル9の作動時にピストン16がハウジング13の第2の端部15に向かってかつそれを越えて軸方向に変位させられるように、ハンドル9に接続されている(これは
図8bに示す)。さらに、ガス導入口10がハウジング13内に配置されるが、これは、流体チャネル17を介して、ディスペンスヘッド5の正確な接続および作動状態において、ピストン16に沿ってかつハウジング13とピストン16との間で延在するスペース(図示せず)と接続状態である。本発明によれば、ガス遮断要素18は流体チャネル17内にあるいはそれに配置される。
【0052】
ハウジング13はまた外部溝19を備えるが、これは、ハンドル9の手段(図示せず)と共に、ハンドル9のポジションを作動状態で維持するよう構成される。
【0053】
さらに、シーリング20が、上向きにスペースを半径方向に密閉するためにピストン16の外部溝内に配置される。別な実施形態では、シーリングはハウジングと関連付けて配置されてもよい。サポートリング21がハウジング13内に配置され、かつ、ハウジング13内でのピストン16の軸方向の変位をサポートするためにピストン16の周囲で延在する。
【0054】
図8bにおいて、
図8aのディスペンスヘッド5は断面で示されている。ハンドル9は作動させられており、これによってピストン16は、下方にかつハウジング13の第2の端部15を越えて軸方向に変位させられている。だが、
図8bでは、ディスペンスヘッド5は飲料コンテナ(図示せず)に接続されていない。したがってガス遮断要素18は、たとえハンドルが作動させられても、ガス漏れが生じないことを保証する。
【0055】
これは、遮断要素18が、たとえハンドルが作動させられてもディスペンスヘッドの非接続状態におけるガス流動に関して流体チャネル17を閉鎖状態で維持するよう構成されたスプリング要素を備えるという事実に起因する。スプリング要素22は所定のスプリング力を有することができる。この実施形態では、遮断要素18は流体チャネル17を横切って延在しており、これによって流体チャネル17を遮断している。
【0056】
図8cにおいて、(飲料コンテナは示されていないが)ディスペンスヘッド5は接続状態で示されており、かつ、ハンドル9がその最も下方のポジションにあるので作動させられている。この接続状態では、ガス遮断要素18は開放され、そしてガスは飲料コンテナ(図示せず)内に流体チャネル17およびスペース(図示せず)を経て流入できる。ハンドル9は遮断要素18に対してヒンジ28を介して接続される。ヒンジ28は遮断要素18に対してバルブピストン29を介して接続され、バルブピストンは移動可能である。スプリング要素22はバルブピストン29と接続状態で配置される。
【0057】
先に説明したように、ディスペンスヘッド5が抽出チューブ(図示せず)の上で飲料コンテナ(図示せず)に対して接続され、かつ、ハンドル9が作動させられるとき、ピストン16はハウジング13内で下方に変位させられる。この変位の間、ピストン16は抽出チューブの上端部を変位させ、そして、これによって飲料コンテナを開く。
【0058】
図3ないし
図7に示すディスペンスヘッド(A供出システム)と、
図8aないし
図8cに示すもの(S供出システム)との間の主要な差異は、ディスペンスヘッドが飲料コンテナ内に配置された抽出チューブと、どのように連係するかである。
【0059】
以下では、ディスペンスヘッドのさらなる実施形態について、A供出システムと関連付けて説明・図示する。だが、説明する実施形態は、別な供出システム、たとえばS,M,L,UあるいはDシステム(これは当業者には自明である)において使用可能なディスペンスヘッドに組み込まれてもよい。
【0060】
図9aは非接続状態で別なディスペンスヘッド5の断面を示しており、ここでディスペンスヘッド5のハンドル9は作動させられている。この実施形態では、ディスペンスヘッド5は、第1の端部14および第2の端部15を有するハウジング13と、このハウジング13内に軸方向に変位可能に配置された中空ピストン16であって、ハンドル9の作動時、それがハウジング13の第2の端部15に向かってかつそれを越えて軸方向に変位させられる(これは
図9aに示す)ようにハンドル9に対して接続された中空ピストン16と、ハウジング13内に配置されたガス導入口10であって、流体チャネル17を介して、中空ピストン16に沿ってかつハウジング13と中空ピストン16との間で延在するスペース40と接続状態にあるガス導入口10とを備える。ディスペンスヘッド5はまた、流体チャネル17内に配置されたガス遮断要素18を備える。
【0061】
ガス遮断要素18は、ハンドル9の下方でハウジング13の孔41内に配置される。ガス遮断要素18は、孔41に確実に結合されかつその中でシールされた上端部42と、変位可能な下端部43とを備える。上端部42および下端部43はスプリング要素44を介して接続される。スプリング要素44は、下端部43の突起45が孔41の突起46に当接するまで下方に、変位可能な下端部43を押しやる。
図8aにおいては、下端部43の端面47は孔41の外に、そして、これによってまたハウジング13の第2の端部15を越えて延在している。これによって、スプリング要素44のスプリング力はガス遮断要素を閉鎖ポジションで維持しており、この結果、たとえディスペンスヘッド5が正確な接続状態になくても、ガスは、ハンドルが作動させられたとき、ディスペンスヘッド5から漏れ出すことはできない。
【0062】
飲料コンテナ内に配置された抽出チューブ(図示せず)の上で飲料コンテナ(図示せず)に対してディスペンスヘッド5を接続する間、抽出チューブのフランジの表面は、下端部43の端面47に当接し、下端部43を孔41内で上向きに押しやる。この後、
図9bに示すように、ハンドル9を作動させ、中空ピストン16を下方に押しやり、これによって、飲料コンテナ(図示せず)を開くことができる。
【0063】
下端部43が上向きに押されているとき、突起45もまた上向きに変位させられており、これによって、流体チャネルが二つの突起45,46間に設けられ、この結果、ガスはガス導入口10から孔17を経て流動し、そしてガス遮断要素18の下端部43の突起45を通過してスペース40に向かって半径方向孔48内に流入できるが、そこから、それは通常の様式で飲料コンテナ(図示せず)内に流入できる。
【0064】
図9cは、非接続状態で、
図9aのディスペンスヘッド5の断面を示しており、ここでディスペンスヘッドのハンドル9は作動させられていない。さらに、この状態では、ガス遮断要素18の下端部43は、
図8aに関連して先に説明したようにガスのための経路を遮断し、これによって意図しないガス漏れが回避される。
【0065】
図9dは、
図9cのディスペンスヘッド5の拡大断面図であり、ここでは、ガス遮断要素18は閉鎖ポジションで示されている。この図においては、下端部43の突起45は上側シーリング49を介して孔41の突起46に当接していることが容易に推定可能である。下端部43はまた、ガス遮断要素がその開放ポジションにあるとき、すなわち下端部43が下方に押しやられるとき、ガスの通過を促進するために、上側シーリング49の下方に環状リセス50を有していてもよい。リセス50の下方において、下端部43はまた、ガスが下端部43に沿って下方に偶発的に逃げることができないように、付加的下側シーリング51を備えてもよい。
【0066】
図10aは非接続状態で、さらなるディスペンスヘッド5の断面を示しており、ここでディスペンスヘッド5のハンドル9は作動させられている。この実施形態では、ディスペンスヘッド5は、第1の端部14および第2の端部15を有するハウジング13と、このハウジング13内に軸方向に変位可能に配置された中空ピストン16であって、ハンドル9の作動時、それがハウジング13の第2の端部15に向かってかつそれを越えて軸方向に変位させられる(これは
図10aに示す)ようにハンドル9に対して接続された中空ピストン16と、ハウジング13内に配置されたガス導入口10であって、流体チャネル17を介して、中空ピストン16に沿ってかつハウジング13と中空ピストン16との間で第2の流体チャネル60へと延在するスペース(図示せず)と接続状態にあるガス導入口10とを備える。ディスペンスヘッド5はまた、第2の流体チャネル60内に配置されたガス遮断要素18を備える。第2の流体チャネル60は、軸方向に、かつ、中空ピストン16と実質的に平行にハウジング13内で延在している。第2の流体チャネル60はリセス61と対向するように終わっており、これはメインガスケット62を収容するよう構成される。
【0067】
Oリングの形態の二つのシーリング200,201が、第2の流体チャネル60に対して導入口202を密閉するために、ハウジング13内に配置される。
【0068】
メインガスケット62はピストン16へと周方向に延在し、かつ、ピストン16に関連して変位可能である。
図10aでは、メインガスケット62は、ピストン16に追従してハウジング13の外に存在する。
【0069】
さらに、ガス遮断要素18は第2の流体チャネル60内に配置されるが、これは、ディスペンスヘッドが偶発的に作動させられているときに第2の流体チャネルを閉塞し、これによって意図しないガス漏れを回避するよう構成される、この実施形態では、ガス遮断要素18は、バルブデバイス63、たとえば、いわゆるSchraderバルブを備える。バルブデバイス63は変位可能なタップ64を有するが、これはリセス61内へと下方に延在し得る。
【0070】
バルブデバイス63は三つのポジション、すなわち、バルブデバイス63が閉じられる第1のポジション(タップ64はその最も下方のポジションにある);バルブデバイス63が開かれる第2のポジション(タップは二つの端位置(最下方および最上方)間のその中間ポジションにある);バルブデバイス63が再び開かれる第3のポジション(タップ64はその最上方ポジションにある)を有することができる。
【0071】
図10aにおいて、タップ64はその最も下方のポジションにあり、これによってガス遮断要素18は閉じられている。
【0072】
図10bは、接続状態で
図10aのディスペンスヘッド5の断面を示しており、ここで、ディスペンスヘッド5のハンドル9は作動させられている。メインガスケット62が抽出チューブのシーリングを確保している間、メインガスケット62は抽出チューブ(図示せず)のフランジに当接し、かつ、中空ピストン16は下方に変位させられ、抽出チューブ(図示せず)を開く。したがって、メインガスケット62はリセス61内に位置させられ、そして、メインガスケット62の上面は、この場合、その第2のポジション、すなわちバルブデバイスが開くポジションまでタップ64を押しやってしまっており、この結果、ガスは飲料コンテナ(図示せず)の上端部内に通常の様式で流れ込むことができる。
【0073】
図10cは、非接続状態で
図10aのディスペンスヘッド5の断面を示しており、ここで、ディスペンスヘッド5のハンドル9は作動させられていない。この図では、メインガスケット62および中空ピストン16は下方に変位させられておらず、これによって、メインガスケット62は、その第3のポジション、すなわち開放ポジションまで上方にタップ64を押し上げている。ガス遮断要素18が、タップ64がその第3の上向きポジションにあることによって開いていても、ハウジング内の二つの最も下方のシーリング、すなわちOリング200,201は、ピストン16の外面の周囲を封止しており、これによって、このポジションでのガス漏れを妨げる。
【0074】
図10dは
図10cのディスペンスヘッド5の拡大断面図であり、ここで、ガス遮断要素18は開ポジションで示されている。
図10cに関連して先に説明したように、二つのシーリング200,201は第2の流体チャネル60に対して導入口202を封止し、この結果、意図しないガス漏れが回避される。この状況では、ガス導入口10からのガスが偶発的に漏れないように封止するのは上側シーリング、すなわちOリング200である。
【0075】
図11aは非接続状態で、さらなるディスペンスヘッド5の断面を示しており、ここで、ディスペンスヘッド5のハンドル9は作動させられようとしている。この実施形態では、ディスペンスヘッド5は機械的遮断デバイス70を備える。
【0076】
機械的遮断デバイス70は、ディスペンスヘッド5のハウジング13内で半径方向に変位可能に配置された半径方向タップ71を備える。半径方向タップ71は、中空ピストン16の周囲のスペース72内に突出するよう構成された第1の端部を有する。半径方向タップ71の第1の端部がその突出ポジションにあるとき、それは、下方に変位させられているピストン16をそれが停止させ得るポジションにある。これは、その外面に突起73を有するピストン16によるが、これは、ピストン16が作動させられかつ下方に移動させられているとき、半径方向タップの第1の端部に当接し、これによって、さらなる下方への移動が阻止される。この結果、ディスペンスヘッド5は、それが飲料コンテナ(図示せず)に接続されていないとき作動させることはできない。
【0077】
半径方向タップ71の第2の端部はスプリングによって予荷重が付与された軸方向タップ74に接続されるが、これはハウジング13の軸方向に変位可能である。軸方向タップ74は下端部75を有するが、これは、
図11aに示すように、ハウジング13から突出可能である。反対側端部において、軸方向タップ74は、半径方向タップ71に配置された傾斜溝77と係合するよう構成された傾斜突起76を有する。傾斜溝77は半径方向タップ71の第1の端部に向かって傾いている。これによって、軸方向タップ74の軸方向変位(上下運動)は半径方向タップ71の半径方向変位を容易にする。たとえば、軸方向タップ74が
図11aに示すポジションにあるとき、軸方向タップ74の傾斜突起76は半径方向タップ71の傾斜溝77の下側端部内に存在し、これによって半径方向タップ71は左側に押され、そして半径方向タップ71の第1の端部は、
図11aに示すように、突起73をブロックできる。
【0078】
図11bは接続状態で
図11aのディスペンスヘッド5の断面を示しており、ここで、ディスペンスヘッド5のハンドル9は作動させられている。
【0079】
飲料コンテナ内に配置された抽出チューブ(図示せず)上で飲料コンテナ(図示せず)に対してディスペンスヘッド5を接続する間、抽出チューブのフランジの表面は軸方向タップ74の底面75に当接し、この軸方向タップ74を上向きに押しやる。
【0080】
軸方向タップ74が上向きに押しやれているとき、傾斜突起76もまた上向きに、そしてさらに半径方向タップ71の傾斜溝77内へと、さらに変位させられ、これによって、半径方向タップ71の第1の端部にスペースが形成されるように半径方向溝の第1の端部は右方向へと変位させられるが、このスペース内をピストン16の突起72は通過することができ、これによってディスペンスヘッド5は、
図11bに示すように、ハンドル9を作動させることによって作動させることができる。結果として、ディスペンスヘッド5が通常の様式で機能する。
【0081】
図11cは非接続状態で
図11aのディスペンスヘッド5の断面を示しており、ここで、ディスペンスヘッド5のハンドル9は作動させられていない。
図10cでは、機械的遮断デバイス70が、
図11aにおけるのと同じ様式で示されている。
【0082】
図11dは、
図11cのディスペンスヘッドの拡大断面を示しており、ここでは、機械的遮断デバイス70がロック/ブロックポジションで示されている。機械的遮断デバイス70はさらに詳しく示されており、半径方向タップ71の傾斜溝77をスライドさせることによって軸方向タップ74の傾斜突起76のポジションが、どのようにして半径方向タップ71の第1の端部のポジションを制御するかを容易に推定できる。
図11dにおいて、第1の端部はスペース73内に突出しており、これによって、ピストン16が第1の端部を通過して移動できないようにピストン16の突起72に対して停止/ブロックをもたらし、このため、ディスペンスヘッド5は、結果として、意図しないガス漏れを伴わずに作動させることはできない。さらに、軸方向タップ74は螺旋スプリング78によってスプリング荷重が付与されているが、これは、下方に、ディスペンスヘッド5のハウジング13の第2の端部15を越えて軸方向タップ74を押しやるよう構成される。
【0083】
図12aないし
図12dは、ハンドル9を有する別なディスペンスヘッド5を示している。ハンドル9は、軸80を中心として回動する。スプリング要素、たとえばリターンスプリングが軸80およびハンドル9と関連付けて配置され、このスプリング要素81は、ユーザーが、それを作動させるためにハンドル9に、より大きな圧力を加えることが必要であるように、ハンドル9に上向きの力を加えるように構成される。さらに、ディスペンスヘッドの意図しない部分的作動によって、スプリング要素81は、ピストンが閉ポジションへと復帰するのを促進し、潜在的なガス漏れが回避される。
図12bはディスペンスヘッド5の平面図であり、ここでは、スプリング要素81が軸80の周囲に巻かれてもよいことが示されているが、これはまた
図12cにも示されている。
【0084】
図12dは、下から見た、
図12aのディスペンスヘッド5の斜視図であり、ここでは、スプリング要素81の部分82が軸80から半径方向に突出し、かつ、ディスペンスヘッド5の外面でフランジ83に当接していることが示されている。
【0085】
図13aは、非接続状態でのディスペンスヘッド5の断面図である。ディスペンスヘッド5はスプリング装填スライド要素90を備えるが、これはディスペンスヘッド5のハウジング13の下方に配置される。スライド要素90は、ディスペンスヘッドが非接続状態にあるとき、中空ピストン16の下側部分92をブロックするよう構成される。スプリング91は、ピストンの中心に向かってスライド要素90を押しやるよう構成され、これによって作動させられるのをブロックする(これは
図13bにおける下部に示す)。
【0086】
ディスペンスヘッド5が、飲料コンテナ(図示せず)の抽出チューブ(図示せず)の上端フランジ(図示せず)に接続されているとき、スプリング91は圧縮されており、これによって、
図13cおよび13dに示すように、ハンドル9を作動させることによってピストン16を作動させることができるようにスライド要素90をスライドさせる。これによって、ディスペンスヘッド5は、それが正確に飲料コンテナ(図示せず)に結合されるまで作動不可能であることが、簡単な様式で実現され、これによって意図しないガス漏れを回避できる。
【0087】
図14aは、接続状態で、さらなるディスペンスヘッド5の断面を示しており、ここでディスペンスヘッド5のハンドル9は作動させられている。ディスペンスヘッド5は、弾性素材から形成されたメインガスケット100を備える。メインガスケット100は中空ピストン16の周りに周方向に配置されており、かつ、ピストン16はメインガスケット100に関して変位可能である。
図14aにおいて、メインガスケット100は、ガス導入口10から飲料コンテナ(図示せず)へのガス流が実現されるようなポジションに配置されている。なぜなら、ガスは、ピストン16の半径方向突起105を通過してメインガスケット100の内側を流動できるからである。メインガスケット100は、その上端部分106において、ディスペンスヘッド5に対して、飲料コンテナ(図示せず)の抽出チューブ(図示せず)によって上向きに押圧され、この結果、メインガスケット100の圧縮がなされる。
【0088】
図14bは、非接続状態で、
図14aのディスペンスヘッド5の断面を示しており、ここでディスペンスヘッド5のハンドル9は作動させられている。ディスペンスヘッド5は、この図では、飲料コンテナ(図示せず)に接続されることなく作動させられる。金属ブッシュ(図示せず)が、メインガスケット100の下端部101においてメインガスケット100に埋め込まれる。メインガスケット100の下端部101は、メインガスケット100の素材の弾性によってピストンの下端部102に下方に追従し、これによって、ピストン16の半径方向突起105に当接することによってガスの流路を遮断する。フラットシーリング(図示せず)がピストン16の半径方向突起の上側に配置されてもよく、これは、したがって、メインガスケットの金属ブッシュとピストン16の半径方向突起105との間を封止し得る。これによって、ディスペンスヘッド5が非接続状態で作動させられた場合に、ガスが誤って漏れ出すことはなくなる。
【0089】
図14cは、非接続状態での
図14aのディスペンスヘッド5の断面図であり、ここで、ディスペンスヘッド5のハンドル9は作動させられていない。メインガスケット100はまた、この図では、ピストン16の半径方向突起105に当接し、これによってガス通路を遮断している。
【0090】
図14dは、
図14cのディスペンスヘッド5の領域Eの拡大断面を示しており、ここで、メインガスケット100は閉ポジションで示されている。
【0091】
本発明について、その好ましい実施形態に関連付けて説明してきたが、特許請求の範囲の記載によって規定される発明から逸脱することなく、さまざまな変更が考えられることは当業者にとって自明である。