(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
該プライマー層において、無機酸化物粒子100質量部当り、金属錯体が2〜50質量部、バインダー樹脂硬化物が10〜1000質量部含まれることを特徴とする請求項1に記載の積層塗膜付き基材。
前記無機酸化物粒子が、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化チタン、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)、PTO(リンドープ酸化スズ)、及び五酸化アンチモンからなる群より選ばれることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層塗膜付き基材。
前記金属錯体が、ジルコニウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、バナジウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム、錫及び白金からなる群から選ばれる金属と、β−ジケトンからなる群から選ばれる配位子とからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層塗膜付き基材。
前記金属錯体が、ジルコニウム、チタン、アルミニウム、亜鉛、インジウム及び錫からなる群から選ばれる金属と、ピバロイルトリフルオルアセトン、アセチルアセトン、トリフルオルアセチルアセトン及びヘキサフルオルアセチルアセトンからなる群から選ばれる配位子とからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層塗膜付き基材。
前記バインダー樹脂硬化物が、リン酸基を含有するバインダー樹脂硬化物を含み、その含有量が、前記無機酸化物粒子100質量部当たり、2〜50質量部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層塗膜付き基材。
前記無機酸化物粒子が、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化チタン、ATO、PTO、及び五酸化アンチモンからなる群より選ばれることを特徴とする請求項8又は9に記載のコーティング組成物。
前記金属錯体が、ジルコニウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、バナジウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム、錫及び白金からなる群から選ばれる金属と、β−ジケトンからなる群から選ばれる配位子とからなることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載のコーティング組成物。
金属錯体が、ジルコニウム、チタン、アルミニウム、亜鉛、インジウム及び錫からなる群から選ばれる金属と、ピバロイルトリフルオルアセトン、アセチルアセトン、トリフルオルアセチルアセトン及びヘキサフルオルアセチルアセトンからなる群から選ばれる配位子とからなることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載のコーティング組成物。
【背景技術】
【0002】
プラズマディスプレイや液晶ディスプレイなどのフラットディスプレイ、薄膜型太陽電池を構成する部材の一つに透明電極などの透明導電部材が挙げられる。
【0003】
透明導電部材としては、プラスチック基材またはガラスの表面に、スズ−インジウム酸化物(以下「ITO」と表す。)を積層した導電性フィルムが広く用いられてきた。しかし、近年はより高い導電特性が求められており、プラスチック基材またはガラスの表面に金属膜を形成し、メッシュ状に金属をパターニングする方法が検討されている。金属をパターニングする方法には、ドライコーティング法(例えば、真空蒸着法やスパッタリング法)やウェットコーティング法(例えば、スクリーン印刷、転写印刷、インクジェット印刷と無電解めっき法の組み合わせ)が挙げられる。
【0004】
しかし、プラスチック基材においては、一般に、金属層との付着に関与する表面官能基が少ないため、プラスチックフィルムなどの透明樹脂基材の表面に、直接、金属膜を形成した場合や、その金属膜をパターニングした場合、基材と金属膜との付着性が悪いといった問題が生じる。
【0005】
そこで、透明樹脂基材の表面に対し、予めプライマー層(下塗り層)を設けることが一般的に行われている。このような下塗り層には、基材との付着性、及び金属膜との付着性が良好であり、更には、下塗り層の上に形成される金属膜の導電性を損なわないことが要求される。また、良好な光学特性も要求される。
【0006】
上記の下塗り層の形成方法としては、例えば、特許文献1〜4にて開示されている。
特許文献1には、酸化ケイ素を主成分とする透明アンダーコート層を形成する方法が挙げられている。特許文献2には、特定のシランカップリング剤を含む材料を塗装してアンダーコート層を形成する方法が開示されている。特許文献3では、特定の界面活性剤を含むプライマーが開示されており、特許文献4では、電離放射線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂を含有するプライマー層(表面のぬれ張力が30mN/m以上)が開示されている。
【0007】
しかしながら、特許文献1、2の透明アンダーコート層については、成膜時に加熱が必要であり、プラスチックなどを基材に用いた際には、基材が熱変形する懸念があった(特許文献1では、180℃で20分の加熱焼成であり、特許文献2では、150℃で1分加熱乾燥である)。また、特許文献1のアンダーコート層については、特許文献1の段落0033に記載されているように、高い表面平滑性を有する硬いシリケート膜であることから、靭性に乏しく、基材の伸縮性に追随できず、付着性が十分得られないものと推測される。一方、特許文献2のアンダーコート層は、シランカップリング剤を主成分としていることから緻密な層(膜)として形成されていると考えられるものの、靭性に乏しく、曲げた場合に割れ易いことが懸念され、加えて、このアンダーコート層の厚みが10〜300nmで薄いことから耐久性にも劣ると推測される。なお、この特許文献2では、初期の電気抵抗率と試験後の電気抵抗率との変化率によって導電性の評価がなされているが、実質的な電気抵抗率については示されていない。
【0008】
一方、特許文献3の文献の下塗り層では、有機バインダーや界面活性剤からなるプライマー層であり、基材や金属膜との付着性が良好となりにくい懸念があった。また、特許文献4の電離放射線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂を含有するプライマー層では、無機成分と有機成分の比率を広範囲に調整することが難しいといった問題が懸念される。特に無機成分を多くすることが難しく、透明性を保持しつつ、屈折率などの光学特性を所望の特性に調整することが難しかった。
【0009】
また、特許文献5〜7には、所定の無機酸化物(粒子)、金属錯体、及び活性エネルギー線硬化性化合物を含有した光硬化性組成物及びその硬化膜が開示されており、とりわけ、特許文献6及び特許文献7には、前記組成物を基材上に塗布又は印刷し、硬化させた透明導電膜が開示されている。しかしながら、これら特許文献5〜7に記載された光硬化性の組成物は、いずれも基材と金属膜との付着に関与するプライマー層の形成用として用いられているものではなく、また、前記硬化膜又は透明導電膜は、いずれも金属膜をパターニング等により形成したものではなく、それ故、表面抵抗率はいずれも1×10
8Ω/□以上である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このような状況のもと、本発明者らは、プライマー層を形成するためのコーティング組成物として、10〜200m
2/gの比表面積を有する無機酸化物粒子、金属錯体、及びバインダー樹脂を含むコーティング組成物を適用した結果、透明樹脂基材や金属薄膜との付着性に優れると共に、光学特性が良好で、尚且つ、金属薄膜の導電性を損なわないプライマー層を形成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【課題を解決するための手段】
【0012】
すなわち、本発明は、透明樹脂基材の表面に、プライマー層と金属薄膜とがこの順に積層されてなる積層塗膜を備えた積層塗膜付き基材であって、該プライマー層が、10〜200m
2/gの比表面積を有する無機酸化物粒子、金属錯体、及び
活性エネルギー線硬化性樹脂を硬化させたバインダー樹脂硬化物を含
み、
当該積層塗膜付き基材は、全光線透過率が80%以上であり、ヘイズが2.0%以下であり、及び表面抵抗率が1×102Ω/□以下であることを特徴とする積層塗膜付き基材である。
【0013】
また、該プライマー層において、無機酸化物粒子100質量部当り、金属錯体が2〜50質量部、バインダー樹脂硬化物が10〜1000質量部含まれることが好ましい。
【0014】
また、該プライマー層において、前記無機酸化物粒子が、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化チタン、ATO、PTO、及び五酸化アンチモンからなる群より選ばれることが好ましい。
【0015】
また、該プライマー層において、前記金属錯体がジルコニウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、バナジウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム、錫及び白金からなる群から選ばれる金属と、β−ジケトンからなる群から選ばれる配位子とからなることが好ましい。
【0016】
また、該プライマー層において、前記金属錯体が、ジルコニウム、チタン、アルミニウム、亜鉛、インジウム及び錫からなる群から選ばれる金属と、ピバロイルトリフルオルアセトン、アセチルアセトン、トリフルオルアセチルアセトン及びヘキサフルオルアセチルアセトンからなる群から選ばれる配位子とからなることが好ましい。
【0018】
また、該プライマー層において、前記バインダー樹脂硬化物が、リン酸基を含有するバインダー樹脂硬化物を含み、その含有量が前記無機酸化物微粒子100質量部に対して、2〜50質量部であることが好ましい。
【0019】
また、該プライマー層において、前記金属薄膜を構成する金属は、金、銀、銅、及び白金からなる群から選ばれることが好ましい。
【0020】
また、本発明は、上記いずれかの積層塗膜付き基材を構成するプライマー層を形成するためのコーティング組成物であって、10〜200m
2/gの比表面積を有する無機酸化物粒子、金属錯体、及び
活性エネルギー線硬化性のバインダー樹脂を含むことを特徴とするコーティング組成物も含む。
【0021】
また、該コーティング組成物において、無機酸化物粒子100質量部当り、金属錯体が2〜50質量部、バインダー樹脂が10〜1000質量部含まれることが好ましい。
【0022】
また、該コーティング組成物において、前記無機酸化物粒子が、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化チタン、ATO、PTO、及び五酸化アンチモンからなる群より選ばれることが好ましい。
【0023】
また、該コーティング組成物において、前記金属錯体がジルコニウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、バナジウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム、錫及び白金からなる群から選ばれる金属と、β−ジケトンからなる群から選ばれる配位子とからなることが好ましい。
【0024】
また、該コーティング組成物において、前記金属錯体が、ジルコニウム、チタン、アルミニウム、亜鉛、インジウム及び錫からなる群から選ばれる金属と、ピバロイルトリフルオルアセトン、アセチルアセトン、トリフルオルアセチルアセトン及びヘキサフルオルアセチルアセトンからなる群から選ばれる配位子とからなることが好ましい。
【0026】
また、該コーティング組成物において、前記バインダー樹脂がリン酸基を含有するバインダー樹脂を含み、その含有量が前記無機酸化物微粒子100質量部に対して、2〜50質量部であることが好ましい。
【発明の効果】
【0027】
本発明は、透明樹脂基材の表面に、プライマー層と金属薄膜とがこの順に積層されてなる積層塗膜を備えた積層塗膜付き基材に関するものであり、本発明により、透明樹脂基材や金属薄膜との付着性に優れると共に、光学特性が良好で、尚且つ、金属薄膜の導電性を損なわないプライマー層を備えた積層塗膜付き基材を形成することが可能になる。また、前記プライマー層を形成するためのコーティング組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に本発明の実施の形態を具体的に説明する。
本発明は、透明樹脂基材の表面に、プライマー層と金属薄膜とがこの順に積層されてなる積層塗膜を備えた積層塗膜付き基材であって、該プライマー層が、10〜200m
2/gの比表面積を有する無機酸化物粒子、金属錯体、バインダー樹脂硬化物を含むことを特徴とする積層塗膜付き基材である。
【0029】
<透明樹脂基材>
本発明の透明樹脂基材は、透明なプラスチックを、フィルム、シート、板の他、成形加工等により製造される様々な成形品に成形されたものを指し、好ましくはJIS K 7361−1(1997)に準じた方法で測定された全光線透過率が80%以上であることがよい。透明なプラスチックとしては、例えば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂、AS樹脂、ノルボルネン系樹脂等が挙げられ、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法等の公知の成形方法によってこれらを成形することで、基材を用意することができる。透明樹脂基材の厚みについては、その用途や材質等との関連で適宜選択可能である。
尚、本発明の透明樹脂基材には、その表面に予め易接着層が積層されていても良い。
【0030】
<プライマー層、プライマー層形成用コーティング組成物>
本発明のプライマー層は、上述の透明樹脂基材上に塗装されるものであり、後述の金属薄膜の下層に位置するものである。
本発明のプライマー層は、10〜200m
2/gの比表面積を有する無機酸化物粒子、金属錯体、及びバインダー樹脂を含むコーティング組成物を塗装し、これを硬化することにより、形成することが出来る。つまり、本発明のプライマー層は、10〜200m
2/gの比表面積を有する無機酸化物粒子、金属錯体、バインダー樹脂硬化物を含む。
【0031】
(10〜200m
2/gの比表面積を有する無機酸化物粒子)
本発明で用いる無機酸化物粒子は、塗膜の屈折率を制御したり、塗膜硬度を高めるために添加される。また、プライマー層の硬化による内部収縮を低減する作用を示す。
本発明で用いる無機酸化物粒子については、10〜200m
2/gの比表面積を有する。尚、30〜150m
2/gの比表面積を有することがより好ましい。
10m
2/g未満であると、粒子が大きいため、塗膜の透明性が得られない。一方で、200m
2/gを超えると、無機酸化物粒子が小さくなりすぎて、透明基材や金属薄膜との付着性が悪くなる。無機酸化物粒子の形状については特に限定されず、球形のものも非球形のものも使用することが出来る。
【0032】
本発明で用いる無機酸化物粒子については、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化チタン、ATO、PTO、及び五酸化アンチモンからなる群より選ばれることが好ましい。
【0033】
また、無機酸化物微粒子の大きさについては、一次粒子径が1〜100nm、好ましくは5〜40nmであることが好ましい。一次粒子径をこの範囲内に設定することにより、保存安定性の良好なコーティング組成物を得ることができ、かつ透明性の高いプライマー層が得られる。
【0034】
本発明で用いる無機酸化物粒子については、塗膜成分100質量部当り、5〜90質量部含むことが好ましく、20〜85質量部含むことがより好ましい。5質量部より低いと、無機酸化物粒子の添加効果が得られにくく、90質量部より多いと、プライマー層の透明性が低下する傾向がある。ここで、塗膜成分とは、塗膜を構成する成分を指し、測定により計算することが出来る。例えば、本願で使用されるコーティング組成物を150℃±5℃で30分加熱することにより、コーティング組成物の一部(溶剤など)が十分に揮発又は蒸発した後に残る成分を、塗膜成分として求めることが出来る。
【0035】
(金属錯体)
本発明においては、金属錯体は分散剤として機能し、上述の無機酸化物粒子を長期間にわたって安定に分散させる作用を示す。
本発明で用いる金属錯体としては、ジルコニウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、バナジウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム、錫及び白金からなる群から選ばれる金属、好ましくは分散液の色味が少ない点でジルコニウム、チタン、アルミニウム、亜鉛、インジウム及び錫からなる群から選ばれる金属と、β−ジケトンからなる群から選ばれる配位子、好ましくはピバロイルトリフルオルアセトン、アセチルアセトン、トリフルオルアセチルアセトン及びヘキサフルオルアセチルアセトンからなる群から選ばれる配位子とからなる金属錯体を挙げることができる。
【0036】
上記の金属錯体は、無機酸化物粒子100質量部当り、金属錯体が2〜50質量部含むことが好ましく、5〜20質量部含むことがより好ましい。金属錯体の量がこの範囲である場合、無機酸化物粒子の分散性が良好で、透明性の高いプライマー層が得られる。また、この場合には、基材や金属薄膜との付着性も良好である。一方で、金属錯体が2質量部より少ないと、無機酸化物粒子の分散安定性が不良となり、50質量部より多いと、金属錯体が他の塗膜成分と相容せずに析出する懸念がある。
【0037】
(バインダー樹脂)
本発明で用いるバインダー樹脂としては、一般的に塗料で用いられている任意のバインダーを、特に制限無く用いることができるが、短時間での硬化が可能な点で、活性エネルギー線硬化性樹脂を用いることが好ましい。
【0038】
このようなバインダー樹脂としては、例えば、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、フタル酸樹脂、アミノ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリルシリコーン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、若しくは、これらを変性したバインダー樹脂等を例示することができ、その1種のみを単独で、若しくは2種類以上を併用して用いることができる。尚、上記バインダー樹脂は、ラジカル重合性モノマーであってもよい。
【0039】
更に、上記バインダー樹脂中には、必要に応じて架橋剤を含有させてもよく、このような架橋剤としては、例えば、アミノ基等の塩基性官能基、OH基等の中性官能基、カルボキシル基等の酸性官能基、イソシアネート基等の反応性官能基を1分子中に2つ以上有する任意のものを挙げることができる。
【0040】
バインダー樹脂が上記に列挙した樹脂の場合、これを含んだコーティング組成物を塗装した後に溶媒を蒸発させて硬化するか、或いは、熱乾燥または熱硬化することにより、バインダー樹脂がバインダー樹脂硬化物となる。すなわち、本発明におけるバインダー樹脂硬化物には、溶媒を蒸発させて硬化したものや、熱乾燥または熱硬化することにより硬化したものが含まれる。熱乾燥または熱硬化する条件については、室温〜150℃未満で10秒〜5分間保持することが好ましい。
【0041】
また、バインダー樹脂が活性エネルギー線硬化性樹脂である場合には、活性エネルギー線(例えば、紫外線又は電子線)を照射することにより、バインダー樹脂硬化物となり、本発明にはこれも含まれる。本発明で用いる活性エネルギー線硬化性樹脂としては、ラジカル重合性モノマー、ラジカル重合性オリゴマー等を挙げることができる。
【0042】
ラジカル重合性モノマーの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、アリルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の二官能(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の三官能以上の(メタ)アクリレート;スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル、アリルアルコール等のラジカル重合性モノマーを挙げることができる。
【0043】
ラジカル重合性オリゴマーの具体例としては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、オリゴ(メタ)アクリレート、アルキド(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリロイル基を少なくとも1個有するプレポリマーを挙げることができる。特に好ましいラジカル重合性オリゴマーは、ポリエステル、エポキシ、ポリウレタンの各(メタ)アクリレートである。本発明において、活性エネルギー線硬化性化合物は一種単独で用いることも、二種以上を併用することもできる。
【0044】
本発明のコーティング組成物は、必要に応じて、光重合開始剤を含むことができる。上記光重合開始剤としては、α−アミノケトン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、フォスフィンオキサイド系化合物等が挙げられるが、硬化性の観点から、照射する活性エネルギー線の波長と光重合開始剤の吸収波長ができるだけ重複するものが好ましい。光重合開始剤の含有量については、活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部当り、0.1〜20質量部であることが好ましい。更に、光重合開始剤の開始反応を促進させるため、光増感剤等の助剤を併用することも可能である。
【0045】
上記光重合開始剤の具体例としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルーフォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等が挙げられる。これらの中でも、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドが、塗料の硬化性の観点から好ましい。なお、これら光重合開始剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0046】
本発明においては、無機酸化物粒子100質量部に対し、バインダー樹脂(又はバインダー樹脂硬化物)の含有量が10〜1000質量部であることが好ましく、15〜500質量部がより好ましく、25〜150質量部であることが特に好ましい。10質量部未満であると、プライマー層の透明性が低下する傾向がある。一方、1000質量部を超えると、無機酸化物粒子の添加効果が得られず、透明樹脂基材や金属薄膜との付着性が十分でない傾向がある。
【0047】
また、本発明においては、前記バインダー樹脂がリン酸基を含有するバインダー樹脂を含むことが好ましく、その含有量は、前記無機酸化物粒子100質量部に対して、2〜50質量部であることが好ましい。リン酸基を含有するバインダー樹脂を添加することにより、金属薄膜との付着性を高めると共に、無機酸化物の分散安定性を向上させることができるが、2質量部未満では上記の添加効果が十分得られず、50質量部を超えると耐水性が低下する傾向がある。
【0048】
本発明のリン酸基を含有するバインダー樹脂としては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)−ジヒドロホスフェート、ジ−(2−(メタ)アクリロイルオキシ)ヒドロゲンホスフェート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリロイルオキシジヒドロゲンホスフェート、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルリン酸エステルなどが挙げられる。リン酸基を含有するバインダー樹脂は一種単独で用いることも、二種以上を併用することもできる。
【0049】
本発明のプライマー層形成用コーティング組成物には、その他の成分として、本発明の目的を害しない範囲内で、分散助剤、表面調整剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤、重合禁止剤、硬化触媒、酸化防止剤等の各種添加剤や分散媒を配合することができ、更には、耐候性の向上を目的として紫外線吸収剤や酸化防止剤を配合することができる。
【0050】
上記分散助剤の種類は、特に限定されないが、そのような分散助剤として、好ましくは、ポリオキシエチレンアルキル構造を有するリン酸エステル系ノニオン型分散剤を挙げることができる。
【0051】
上記分散媒としては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、2−ブタノール、オクタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類等を挙げることができる。それらの中でも、エタノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、2−ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、エチルベンゼンが好ましく、メチルエチルケトン、ブタノール、キシレン、エチルベンゼン、トルエンがより好ましい。本発明においては、分散媒として一種単独で用いることも、二種以上を併用することもできる。分散媒の含有量については、コーティング組成物の調製のしやすさや塗装作業性などを考慮した場合、コーティング組成物100質量部に対して、塗膜成分が1〜60質量部になるように設定することが好ましい。
【0052】
プライマー層形成用コーティング組成物は、無機酸化物粒子、金属錯体、及びバインダー樹脂を任意の順序で添加し、充分に混合することにより得られる。必要に応じで分散媒を用いてもよい。普通には、金属錯体を溶解したバインダー又は分散媒中に無機酸化物粒子を分散させて製造する。分散操作を行う前にはプレ分散操作を行うとなおよい。プレ分散操作は、金属錯体を溶解したバインダー又は分散媒中に、ディスパー等で撹拌しながら、無機酸化物粒子を徐々に加えていき、無機酸化物粒子が目視で確認されなくなるまでよく撹拌すればよい。
【0053】
無機酸化物粒子の分散操作は、ペイントシェーカー、ボールミル、サンドミル、セントリミル等を用いて行うことができる。分散操作の際に、ガラスビーズ、ジルコニアビーズ等の分散ビーズを用いることが好ましい。ビーズ径は、特に限定されないが、通常0.05〜1mm程度であり、好ましくは0.05〜0.65mmであり、より好ましくは0.08〜0.65mmであり、特に好ましくは0.08〜0.5mmである。
【0054】
本発明のプライマー層形成用コーティング組成物においては、無機酸化物粒子の粒子径はメジアン径で5〜120nmであることが好ましく、10〜80nmであることがより好ましい。メジアン径が5nm未満であると、塗膜のアンカー効果が発現しにくく、基材や金属薄膜との付着性が低下する傾向がある。更に、コーティング組成物の保存安定性が低下する傾向がある。メジアン径が120nmを超過すると、プライマー層を形成するためのコーティング組成物から得られるプライマー層の透明性が低下する。
【0055】
<金属薄膜>
本発明に使用する金属薄膜は特に限定されるものではなく、蒸着やスパッタ、メッキ法等で本プライマー層上に金属薄膜を成膜できるものであればよく、金属薄膜としてはアルミニウム、錫、亜鉛、金、銀、銅、白金、ニッケルなどが挙げられるが、中でも、導電性の高い、金、銀、銅、白金が好ましい。また、金属薄膜の膜厚としては、10〜500nmであることが好ましい。10nm未満であると、金属薄膜の導電性が十分でなく、500nmを超えると、透明性が十分得られない。
【0056】
次に、本発明の積層塗膜付き基材の形成方法について述べる。
本発明の積層塗膜付き基材は、透明樹脂基材上にプライマー層形成用コーティング組成物を塗布し、硬化させる。プライマー層を形成した後、金属薄膜を形成する。尚、前記コーティング組成物を塗布する前に、予め基材フィルム表面に対して、プラズマ処理、コロナ処理、又は溶剤洗浄等の前処理を施すこともできる。
【0057】
プライマー層形成用コーティング組成物の塗布方法としては、特に制限されず、スプレーコート、ディッピング、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート、ワイヤーバー等の公知の塗工法や、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷等の公知の印刷法が利用できる。また、形成される塗膜は、乾燥膜厚が10〜1000nmであることが好ましい。
【0058】
ここで、活性エネルギー線源としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマレーザー、色素レーザーなどの紫外線源、ならびに電子線加速装置を使用することができる。活性エネルギー線の照射量は、紫外線の場合には50〜3000mJ/cm
2、電子線の場合には0.2〜1000μC/cm
2の範囲内が適当である。この活性エネルギー線の照射により、上記活性エネルギー線硬化性化合物が重合し、プライマー層が形成される。この膜の膜厚は一般的に10〜1000nmの範囲内であることが好ましい。尚、これらの活性エネルギー線源は、1種類だけでなく、2種類以上を併用することもできる。
【0059】
プライマー層を形成した後、金属薄膜を形成するが、金属薄膜の形成方法については従来公知の手法によるものが使用できる。例えば、ドライコーティング法(例えば真空蒸着法やスパッタリング法)やウェットコーティング法(例えば、スクリーン印刷、転写印刷、インクジェット印刷と無電解めっき法の組み合わせ)が挙げられる。また、金属膜形成後パターンニングすることもできる。
【0060】
本発明で得られる積層塗膜付き基材については、全光線透過率が80%以上であることが好ましく、ヘイズが2.0%以下であることが好ましい。また、表面抵抗率が1×10
2Ω/□以下であることが好ましい。
【実施例】
【0061】
以下に、実施例
、参考例及び比較例により本発明を具体的に説明する。なお、実施例
、参考例及び比較例において「部」は全て「質量部」である。
【0062】
<プライマー層形成用コーティング組成物の調製>
(プライマー層形成用コーティング組成物1)
酸化ケイ素粒子(比表面積150m
2/g)100部に対し、12部のジルコニウムアセチルアセトナート、180部の2−ブタノール及び800部のガラスビーズとなる量で全成分を容器に入れ、ペイントシェーカーで7時間練合した。練合後、ガラスビーズを取り除いて酸化ケイ素粒子分散液を得た。この分散液に33部のDPHA〔日本化薬(株)製、KAYARAD DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)〕、3.3部のIRGACURE184(BASF(株)製)及び55部の2−ブタノールを加えてプライマー層形成用コーティング組成物1を得た。組成等を表1に示す。
【0063】
プライマー層形成用コーティング組成物2〜16については、表1、2、3に示す原料を用いて、プライマー層形成用コーティング組成物1と同様の方法により、調製した。
【0064】
<積層塗膜付き基材>
透明樹脂基材には、以下を用いた。
・ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(光透過率91%、ヘイズ0.5% 、屈折率1.65、フィルム厚75μm)
・ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(光透過率87%、ヘイズ0.4%、屈折率1.76、フィルム厚75μm)
・ポリカーボネート(PC)フィルム(光透過率88%、ヘイズ0.6% 、屈折率1. 59、フィルム厚75μm)
・トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(光透過率92% 、ヘイズ0.3%、屈折率1.49、フィルム厚75μm)
【0065】
<無機酸化物微粒子>
・酸化ケイ素 (比表面積:150m
2/g)
・酸化ケイ素 (比表面積:250m
2/g)
・酸化チタン (比表面積:90m
2/g)
・酸化ジルコニウム (比表面積:100m
2/g)
・酸化ジルコニウム (比表面積:50m
2/g)
・酸化ジルコニウム (比表面積:5m
2/g)
【0066】
<金属錯体>
・ジルコニウムアセチルアセトナート([Zr(C
5H
7O
2)
4])
・チタンアセチルアセトナート([Ti(C
5H
7O
2)
4])
【0067】
<バインダー樹脂>
・アクリル樹脂:三菱レイヨン(株)製、BR−100
・DPHA:日本化薬(株)製、KAYARAD DPHA(活性エネルギー線硬化性 樹脂、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)
・リン酸基含有樹脂:ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルリン酸エステル 〔第一工業製薬(株)製、プライサーフAL〕
【0068】
<分散助剤>
ビックケミージャパン(株)製、BYK−142(NV:60%)
【0069】
<光重合開始剤>
IRGACURE184(BASF(株)製、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン)
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
[実施例1]
PETフィルム上に、ロールコーターを用いてプライマー層形成用コーティング組成物1を塗布し、有機溶媒を蒸発させた後、空気下で高圧水銀灯を用いて300mJ/cm
2の光を照射し、厚み300nmのプライマー層を形成させた。プライマー層形成後、マグネトロン直流スパッタ装置のターゲットとして銀をセットし、真空チャンバーに上記積層体をセットした。そしてチャンバー内を1×10
-3Paまで排気した後、アルゴンガスを60cc/minの条件でチャンバー内に導入し、0.2Paとなるように調整した。そしてターゲットに電圧を印加して、アンダーコート層上に厚みが100nmの金属薄膜層を積層した。
【0074】
[実施例2〜4、6〜12、比較例1〜4]
PETフィルム上に、ロールコーターを用いてプライマー層形成用コーティング組成物2〜4または6〜16を塗布し、有機溶媒を蒸発させた後、空気下で高圧水銀灯を用いて300mJ/cm
2の光を照射し、厚み300nmのプライマー層を形成させた。プライマー層形成後、マグネトロン直流スパッタ装置のターゲットとして銀をセットし、真空チャンバーに上記積層体をセットした。そしてチャンバー内を1×10
-3Paまで排気した後、アルゴンガスを60cc/minの条件でチャンバー内に導入し、0.2Paとなるように調整した。そしてターゲットに電圧を印加して、アンダーコート層上に厚みが100nmの金属薄膜層を積層した。
【0075】
[
参考例5]
PETフィルム上に、ロールコーターを用いてプライマー層形成用コーティング組成物5を塗布し、有機溶媒を蒸発させた後、厚み300nmのプライマー層を形成させた。プライマー層形成後、マグネトロン直流スパッタ装置のターゲットとして銀をセットし、真空チャンバーに上記積層体をセットした。そしてチャンバー内を1×10
−3Paまで排気した後、アルゴンガスを60cc/minの条件でチャンバー内に導入し、0.2Paとなるように調整した。そしてターゲットに電圧を印加して、アンダーコート層上に厚みが100nmの金属薄膜層を積層した。
【0076】
[実施例13]
PENフィルム上に、ロールコーターを用いてプライマー層形成用コーティング組成物4を塗布し、有機溶媒を蒸発させた後、空気下で高圧水銀灯を用いて300mJ/cm
2の光を照射し、厚み300nmのプライマー層を形成させた。プライマー層形成後、マグネトロン直流スパッタ装置のターゲットとして銀をセットし、真空チャンバーに上記積層体をセットした。そしてチャンバー内を1×10
-3Paまで排気した後、アルゴンガスを60cc/minの条件でチャンバー内に導入し、0.2Paとなるように調整した。そしてターゲットに電圧を印加して、アンダーコート層上に厚みが100nmの金属薄膜層を積層した。
【0077】
[実施例14]
PCフィルム上に、ロールコーターを用いてプライマー層形成用コーティング組成物4を塗布し、有機溶媒を蒸発させた後、空気下で高圧水銀灯を用いて300mJ/cm
2の光を照射し、厚み300nmのプライマー層を形成させた。プライマー層形成後、マグネトロン直流スパッタ装置のターゲットとして銀をセットし、真空チャンバーに上記積層体をセットした。そしてチャンバー内を1×10
-3Paまで排気した後、アルゴンガスを60cc/minの条件でチャンバー内に導入し、0.2Paとなるように調整した。そしてターゲットに電圧を印加して、アンダーコート層上に厚みが100nmの金属薄膜層を積層した。
【0078】
[実施例15]
TACフィルム上に、ロールコーターを用いてプライマー層形成用コーティング組成物4を塗布し、有機溶媒を蒸発させた後、空気下で高圧水銀灯を用いて300mJ/cm
2の光を照射し、厚み300nmのプライマー層を形成させた。プライマー層形成後、マグネトロン直流スパッタ装置のターゲットとして銀をセットし、真空チャンバーに上記積層体をセットした。そしてチャンバー内を1×10
-3Paまで排気した後、アルゴンガスを60cc/minの条件でチャンバー内に導入し、0.2Paとなるように調整した。そしてターゲットに電圧を印加して、アンダーコート層上に厚みが100nmの金属薄膜層を積層した。
【0079】
[実施例16]
PETフィルム上に、ロールコーターを用いてプライマー層形成用コーティング組成物4を塗布し、有機溶媒を蒸発させた後、空気下で高圧水銀灯を用いて300mJ/cm
2の光を照射し、厚み300nmのプライマー層を形成させた。プライマー層形成後、マグネトロン直流スパッタ装置のターゲットとして金をセットし、真空チャンバーに上記積層体をセットした。そしてチャンバー内を1×10
-3Paまで排気した後、アルゴンガスを60cc/minの条件でチャンバー内に導入し、0.2Paとなるように調整した。そしてターゲットに電圧を印加して、アンダーコート層上に厚みが100nmの金属薄膜層を積層した。
【0080】
<評価方法>
(1)無機酸化物粒子のメジアン径
プライマー層形成用コーティング組成物1〜16に分散している無機酸化物粒子のメジアン径は以下の条件で測定した。測定結果は表1〜3に示す通りであった。
測定機器:日機装(株)製Microtrac粒度分布計
測定条件:温度20℃
試料:サンプルを分散媒でNV 5%に希釈した後に測定
データ解析条件:粒子径基準 体積基準
分散媒:2−ブタノール 屈折率:1.40
【0081】
(2)積層塗膜付き基材の透過率、ヘイズ
実施例
、参考例及び比較例で得た積層塗膜付き基材について、JIS K 7136(2000)、JIS K 7361−1(1997)に準拠した方法にて、全光線透過率及びヘイズを日本電色工業社製NDH−5000で測定した。測定結果は表4〜7に示す通りであった。
【0082】
(3)付着性
基材表面にプライマー層を形成させたプライマー積層体、および基材表面にプライマー層及び金属薄膜を積層させた積層塗膜付き基材に関して、JIS K5600−5−6(クロスカット法)に従い、2mm間隔100マス目を作製して、セロテープ(登録商標)剥離試験を行い、マス目の残存率より評価した。測定結果は表4〜7に示す通りであった。なお、評価基準は以下の通りである。
◎:付着性試験後におけるマス目の残存率が100%である。
○:付着性試験後におけるマス目の残存率が90〜99%である。
×:付着性試験後におけるマス目の残存率が90%未満である。
【0083】
各実施例
、参考例及び各比較例で得た積層塗膜付き基材について、三菱化学株式会社製のロレスタGP MCP−T600で測定した。測定結果は表4〜7に示す通りであった。
【0084】
【表4】
【0085】
【表5】
【0086】
【表6】
【0087】
【表7】