特許第6019060号(P6019060)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パク ヨンスの特許一覧

<>
  • 特許6019060-フットカバー 図000002
  • 特許6019060-フットカバー 図000003
  • 特許6019060-フットカバー 図000004
  • 特許6019060-フットカバー 図000005
  • 特許6019060-フットカバー 図000006
  • 特許6019060-フットカバー 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6019060
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】フットカバー
(51)【国際特許分類】
   A41B 11/12 20060101AFI20161020BHJP
【FI】
   A41B11/12 A
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-103153(P2014-103153)
(22)【出願日】2014年5月19日
(65)【公開番号】特開2014-227645(P2014-227645A)
(43)【公開日】2014年12月8日
【審査請求日】2014年5月19日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0056501
(32)【優先日】2013年5月20日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514125710
【氏名又は名称】パク ヨンス
(74)【代理人】
【識別番号】110000981
【氏名又は名称】アイ・ピー・ディー国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】パク ヨンス
【審査官】 一ノ瀬 薫
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3022683(JP,U)
【文献】 韓国登録特許第10−0457282(KR,B1)
【文献】 特開2002−69704(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41B 11/00 − 11/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
足底部と、甲部と、伸縮性のゴム糸で前記甲部と一体に編成された履き口部と、を含むフットカバーであって、
前記履き口部は、帯状の仕上げ部を含み、
前記帯状の仕上げ部は、外側に折り返された状態の前記履き口部の上端をオーバーロックしてなること、を特徴とする、フットカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、靴下のように着用するフットカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、フットカバーは、靴下やストッキングなどのように足に着用するものである。
【0003】
このような従来のフットカバーは、図1および図2に示すように、靴下編成機を用いて足底部12、甲部13および履き口部15を綿糸で製織し、前記履き口部の上端を内側に折り返してオーバーロックをかけ、内部にゴム糸17と綿糸18を挿入して伸縮性の仕上げ部16を形成するようにしたものである。
【0004】
ところが、前述した従来のフットカバーは、全体を綿糸で製織し、前記履き口部15の上端を内側に折り返して内部にゴム糸17と綿糸18を挿入することによりゴム糸17によって部分的に伸縮性を持つため、足首に密着する弾力性が低下して着用の際に足から容易に脱げるという問題点があった。
【0005】
また、前述した従来のフットカバーは、履き口部15の上端を内側に折り返して仕上げ部16を形成し、該仕上げ部16の内部にゴム糸17と綿糸18を挿入するため、大きく段差が形成されて素足の皮膚との接触感に劣るという問題点があった。
【0006】
また、韓国実用新案出願第2002−13322号では、フットカバーの脱げを防止するために、フットカバーの踵部の内側にシリコンコート処理を施してフットカバーの脱げを防止しようとしたが、これは、フットカバーの製作とは別に、フットカバーの踵部の内側にシリコンコート処理を施さなければならないので製造生産性に劣るという問題点と、前記シリコンコート処理のみで足に密着する弾力性を十分確保することができないのでフットカバーの脱げが効果的に防止できないという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国特許出願第10−2009−7012119号明細書
【特許文献2】韓国実用新案出願第20−2002−13322号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、従来のフットカバーに比べて脱げを防止することが可能な、新規かつ改良されたフットカバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、足底部、甲部及び履き口部から構成されるフットカバーであって、前記足底部と前記甲部とは、靴下編成機を用いて綿糸で製織され、前記甲部に連結される履き口部は、伸縮性のゴム糸で前記甲部と一体に製織して形成され、前記履き口部の上端を折り返してオーバーロックをかけた帯状の仕上げ部が形成されることを特徴とする、フットカバーが提供される。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように本発明によれば、従来のフットカバーに比べて脱げを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】従来のフットカバーを示す斜視図である。
図2図1の履き口部の拡大断面図である。
図3】本発明のフットカバーを示す斜視図である。
図4図3の「A」部分の拡大図である。
図5図4の断面図である。
図6】本発明のフットカバーの一例を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0013】
本発明は、靴下のように着用するフットカバーに関する。本発明の目的は、足底部と甲部を綿糸で製織し、甲部に連結される履き口部を伸縮性のゴム糸で一体に製織して形成することにより、前記履き口部全体が足に弾力的に密着して従来のフットカバーに比べて脱げを防止するのはもとより、製造工程が単純化されてコストダウンおよび生産性の向上を図る脱げ防止型フットカバーを提供することにある。
【0014】
また、本発明の他の目的は、履き口部の上端を外側に折り返してオーバーロックをかけることにより、皮膚接触を減らして優れた着用感を有するフットカバーを提供することにある。
【0015】
本発明の一実施形態に係る脱げ防止型フットカバー1は、図3図6に示すように、足底部2、甲部3および履き口部5から構成されるフットカバーにおいて、靴下編成機を用いて足底部2と甲部3を綿糸で製織し、甲部3に連結される履き口部5を伸縮性のゴム糸で一体に製織して形成し、履き口部5の上端を折り返してオーバーロックをかけた帯状の仕上げ部6を形成することにより、履き口部5全体が足に弾力的に密着して脱げを防止するようになっている。
【0016】
この際、帯状の仕上げ部6は、履き口部5の上端を外側に折り返してオーバーロックをかけて構成することが好ましい。
【0017】
ゴム糸で製作される履き口部5は、フットカバーの形態に応じて多様な形状をとる。
【0018】
さらに、ゴム糸は伸縮性を有する多様な材質に変更可能である。このような単純材質の変更の度合いは本発明の権利範囲に帰属する。
【0019】
次に、前述のように構成される本発明の作動および作用について考察する。
【0020】
本発明の一実施形態に係る脱げ防止型フットカバー1は、靴下編成機を用いて足底部2と甲部3を綿糸で製織し、甲部3に連結される履き口部5を伸縮性のゴム糸で一体に製織して形成したものである。
【0021】
履き口部5の上端を外側に折り返してオーバーロックをかけて帯状の仕上げ部6を形成する。
【0022】
このようなフットカバー1を足に着用すると、フットカバーの履き口部5が着用者の足首の位置に弾力的に密着する。
【0023】
すなわち、フットカバー1の履き口部5がゴム糸で製織されて全体的に足に密着するため、広い密着面で密着性を高めて従来のフットカバーに比べて脱げを効果的に防止する。
【0024】
特に、前述のように履き口部5を伸縮性のゴム糸で製織して甲部3と一体に形成するため、従来のようにゴム糸と綿糸を挿入して伸縮性を確保する過程が排除され、フットカバーの踵部の内側に施す脱げ防止のためのシリコンコート過程が排除されて製造工程が単純化されるので、コストダウンおよび生産性の向上を図ることができる。
【0025】
それだけでなく、履き口部5の上端の帯状の仕上げ部6は、外側に折り返してオーバーロックをかけるため、内側に折り返して内部にゴム糸と綿糸を挿入した従来の形態に比べて着用者の素足の皮膚に荒く接触する部分がない。よって、本発明のフットカバーは優れた着用感を提供する。
【0026】
このように、本発明によれば、靴下のように着用するフットカバーを製織するために、靴下編成機を用いて足底部と甲部を綿糸で製織し、甲部に連結される履き口部を伸縮性のゴム糸で一体に製織して形成することにより、履き口部全体が足に弾力的に密着して従来のフットカバーに比べて脱げを防止するのはもとより、製造工程が単純化されてコストダウンおよび生産性の向上を図るという効果を持つ。
【0027】
さらに、フットカバーの履き口部の上端を外側に折り返してオーバーロックをかけるので、皮膚接触を減らして優れた着用感を提供するという効果を持つ。
【0028】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0029】
1 フットカバー
2 足底部
3 甲部
5 履き口部
6 帯状の仕上げ部
図1
図2
図3
図4
図5
図6