(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
所定のサービスの利用権利を示す情報を含む電子チケットを管理するチケット管理装置、および、前記所定のサービスを提供する側のサービス管理装置を備えるチケット管理システムにおいて、
前記チケット管理装置は、
前記電子チケットの購入を要求するユーザに関係するユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段と、
前記ユーザからの前記電子チケットの購入要求を示す購入要求情報を取得する購入要求取得手段と、
当該チケット管理装置における前記電子チケットの販売条件に関する第1販売ポリシーを取得する第1販売ポリシー取得手段と、
前記所定のサービスを提供する側のサービス管理装置から、当該サービス管理装置における前記電子チケットの販売条件に関する第2販売ポリシーに応じたサービス側要求情報を取得するサービス側要求取得手段と、
前記購入要求情報が取得された際に、前記ユーザ情報、前記第1販売ポリシー、および、前記サービス側要求情報に基づいて、前記ユーザへの前記電子チケットの販売可否を判定する販売判定手段と、
前記販売判定手段の判定結果に応じて、前記電子チケットの販売処理を実行する販売処理実行手段と、を備え、
前記サービス管理装置は、
前記サービス側要求情報を前記チケット管理装置に送信するサービス側要求送信手段を備える
ことを特徴とするチケット管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るチケット管理システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、チケット管理システム1は、ネットワーク11に接続可能な、ユーザが使用する複数のユーザ端末2と、電子チケットの委託販売者が管理するチケット管理装置3と、電子チケットで利用できるサービスを提供するサービス提供者が管理する第1サービス管理装置4および第2サービス管理装置5を備える。第2サービス管理装置5は、例えばコンサート会場等のサービス提供場所に設置される。
ここで、第1サービス管理装置4および第2サービス管理装置5は、本発明のサービス管理装置を構成する。
なお、チケット管理システム1は、複数のサービス提供者がそれぞれ管理する第1サービス管理装置および第2サービス管理装置を含んでいるが、第1サービス管理装置4および第2サービス管理装置5は、これらを代表するものである。
【0010】
[ユーザ端末の構成]
本実施形態では、ユーザ端末2は、ユーザが使用する情報端末装置である。本実施形態では、ユーザ端末2を、例えばコンサート会場等のイベント会場に持ち込み、当該会場にて所定の処理操作を行うことで電子チケットの利用権利を使用する例を示す。したがって、ユーザ端末2としては、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット、ノートPC(personal computer)等の持ち運び可能な携帯型情報機器であることが好ましい。
図2は、ユーザ端末2の構成を示す図である。
図2に示すように、ユーザ端末2は、表示装置21、入力装置22、送受信装置23、記憶装置24、制御装置25を備える。
【0011】
表示装置21は、液晶パネル等の表示パネルを備え、制御装置25による制御によって、各種情報を表示する。
入力装置22は、ユーザ端末2の筐体外面に設けられたボタンと、表示装置21における画像の表示領域に応じて設けられたタッチパネルとを備える。そして、入力装置22は、ボタンおよびタッチパネルに対するユーザの入力操作に応じた操作信号を制御装置25に出力する。
送受信装置23は、ネットワーク11と無線通信接続する通信モジュールや、第2サービス管理装置5と無線通信接続する通信モジュールを含んで構成されている。
【0012】
[ユーザ端末の記憶装置]
記憶装置24は、フラッシュメモリー等により構成され、ユーザ端末2の動作に必要な各種プログラムおよび情報を記憶する。
記憶装置24は、チケット記憶部241を備える。
チケット記憶部241は、チケット管理装置3から購入した電子チケットを記憶する。
電子チケットは、電子チケットを識別するチケットID(IDentifiers:識別情報)と、サービス提供者が提供する所定のサービスの利用権利(サービス利用権利)を示すサービス利用権利情報と、サービス利用権利を表す画像やテキスト等の表示用データとを含む。
【0013】
[ユーザ端末の制御装置]
制御装置25は、ユーザ端末2の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置を備えて構成される。制御装置25は、演算装置が記憶装置24に記憶されたプログラムを実行することで、チケット管理手段251、表示制御手段252、使用実行手段253として機能する。
【0014】
チケット管理手段251は、入力装置22に対するチケット購入操作に応じて、チケット管理装置3に、電子チケットの購入を要求する購入要求情報を送信する。
また、チケット管理手段251は、チケット管理装置3から送信される電子チケットを取得し、取得した電子チケットをチケット記憶部241に格納する。
【0015】
表示制御手段252は、入力装置22に対する電子チケットの画像を表示させる表示操作に応じて、チケット記憶部241に記憶された電子チケットのサービス利用権利を表した表示用データを読み出して、表示装置21に表示させる。
【0016】
使用実行手段253は、入力装置22に対する電子チケットのサービス利用権利の使用操作に応じて、サービス利用権利を使用する使用処理を実行する。
当該使用処理は、具体的には、電子チケットのサービス利用権利情報の使用履歴を更新する処理である。
【0017】
[チケット管理装置の構成]
チケット管理装置3は、1つまたは複数のサーバで構成されている。
図3は、チケット管理装置3の構成を示す図である。
図3に示すように、チケット管理装置3は、送受信装置31と、記憶装置32と、制御装置33とを備える。
送受信装置31は、ネットワーク11と通信接続する通信モジュールを含んで構成されている。
【0018】
[チケット管理装置の記憶装置]
記憶装置32は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリー等により構成され、チケット管理装置3の動作に必要な各種プログラムおよび情報を記憶する。
記憶装置32は、チケット管理情報記憶部321と、第1販売ポリシー記憶部322と、第1使用ポリシー記憶部323と、第1ユーザ情報記憶部324とを備える。
【0019】
チケット管理情報記憶部321は、チケット管理情報を記憶する。チケット管理情報は、チケット管理装置3を利用して電子チケットを購入したユーザの、電子チケットのサービス利用権利の使用状態を管理するための情報である。具体的には、チケット管理情報には、電子チケットを購入したユーザを識別する第1ユーザID、当該ユーザが購入した電子チケットを識別するチケットIDと、チケットIDに対応した電子チケットのサービス利用権利の使用状態(未使用、使用済み)とを関係付けた情報である。第1ユーザIDは、チケット管理装置3が提供するサービス(チケット販売サービス)をユーザが利用する際に用いる識別情報であり、ユーザ端末2からチケット管理装置3にアクセスした際の認証にも用いられる。
ここで、チケット管理情報には、第1サービス管理装置4および第2サービス管理装置5が提供する所定のサービスをユーザが利用する際に用いる識別情報である第2ユーザIDが関係付けられている。すなわち、本実施形態では、第1ユーザIDと第2ユーザIDが関係付けられているが、これに替えて、チケット管理装置3と、第1サービス管理装置4および第2サービス管理装置5との間で、共通のユーザIDを用いるようにしてもよい。この共通のユーザIDは、例えば、第1ユーザIDであってもよい。
また、チケット管理情報として、1つの第1ユーザIDに対して、複数のチケットID、およびこれらの複数のチケットIDに対する使用状態が関係付けられていてもよく、第1ユーザID、チケットID、および使用状態が1つずつ関係付けられていてもよい。
なお、サービス利用権利を複数回使用できる電子チケットの場合は、電子チケットに対して、使用状態として、サービス利用権利の有無、および、サービス利用権利の使用回数が関係付けられていてもよい。
【0020】
第1販売ポリシー記憶部322は、チケット管理装置3における電子チケットの販売条件に関する第1販売ポリシーを、電子チケットのサービス毎に記憶する。
第1販売ポリシーは、例えば、「ユーザに不正取引の履歴があればチケットを販売しない」等の不正取引を防止するための機能に関するものや、チケット販売サービスを運営する上での販売ルールや、その他、「本イベントのチケットを購入したユーザは再度購入できない」や、「本イベントでチケットを購入したユーザには、次回イベントで優先購入権を与える」等のサービス提供者が提供するサービスを効果的に提供するための販売ルール等である。
【0021】
第1使用ポリシー記憶部323は、チケット管理装置3における電子チケットのサービス利用権利の使用条件に関する第1使用ポリシーを、電子チケットのサービス毎に記憶する。
第1使用ポリシーは、不正取引を防止するための機能等である。
例えば、第1使用ポリシーとしては、「ユーザに不正取引の履歴があればチケットを使用させない」や、「チケットの使用場所がサービス提供場所(コンサート会場等)周辺でなければ使用させない」等が例示できる。
【0022】
第1ユーザ情報記憶部324は、ユーザ端末2の使用者であるユーザに関連する第1ユーザ情報を記憶する。この第1ユーザ情報としては、ユーザの性別や年齢、居所、嗜好性等のユーザ個人に関連するユーザ属性情報の他、チケット管理装置3においてユーザを識別する前述の第1ユーザID、第1サービス管理装置4および第2サービス管理装置5においてユーザを識別する第2ユーザID等を記憶する。ここで、第1ユーザIDと第2ユーザIDとは関係付けられている。
【0023】
[チケット管理装置の制御装置]
制御装置33は、チケット管理装置3の動作を制御するものであり、CPU等の演算装置により構成されている。制御装置33は、演算装置が記憶装置32に記憶されたプログラムを実行することにより、ユーザ情報取得手段331と、購入要求取得手段332と、第1販売ポリシー取得手段333と、第2販売ポリシー取得手段334と、販売判定手段335と、販売処理実行手段336と、第1使用ポリシー送信手段337と、チケット管理情報更新手段338として機能する。
ここで、本実施形態では、第2販売ポリシー取得手段334は、本発明のサービス側要求取得手段を構成する。
【0024】
ユーザ情報取得手段331は、チケット管理装置3にユーザ端末2がアクセスすると、ユーザ端末2から第1ユーザIDを取得し、対応する第1ユーザ情報を、第1ユーザ情報記憶部324から取得する。
購入要求取得手段332は、ユーザ端末2から購入要求情報を取得する。
【0025】
第1販売ポリシー取得手段333は、購入要求情報が取得されると、第1販売ポリシー記憶部322から対象の電子チケットのサービスの第1販売ポリシーを読み出して取得する。
【0026】
第2販売ポリシー取得手段334は、購入要求情報が取得されると、第1サービス管理装置4に、第1サービス管理装置4に記憶されている第2販売ポリシーの取得を要求する第2販売ポリシー要求情報を送信する。第2販売ポリシーは、第1サービス管理装置4における電子チケットの販売条件に関するものであり、詳細は後述する。また、第2販売ポリシー要求情報には、ユーザ端末2から取得した第1ユーザIDが含まれる。
そして、第2販売ポリシー取得手段334は、第1サービス管理装置4から第2販売ポリシーを含む情報を取得する。第2販売ポリシーを含む情報には、第2販売ポリシーの他、後述する第2ユーザ情報等が含まれる。
すなわち、本実施形態では、第2販売ポリシーが、本発明のサービス側要求情報を構成する。
【0027】
販売判定手段335は、取得された第1ユーザ情報、第2ユーザ情報、第1販売ポリシー、第2販売ポリシーと、チケット管理情報等に基づいて、電子チケットの販売処理を実行するか否か(販売可否)を判定する。
【0028】
販売処理実行手段336は、販売判定手段335で販売処理を実行すると判定された場合、第1販売ポリシー、および、第2販売ポリシーに基づく販売条件(例えば値段等の条件)で、電子チケットの販売処理を実行する。
ここで、販売処理は、具体的には、チケット管理情報において、第1ユーザIDに、チケットIDを関係付けることで、ユーザに所定のサービスを利用する権利を付与し、さらに、電子チケットをユーザ端末2に送信する処理を含む。
【0029】
第1使用ポリシー送信手段337は、第2サービス管理装置5から第1使用ポリシーの取得を要求する第1使用ポリシー要求情報を取得する。第1使用ポリシー要求情報には、後述するように、チケットIDが含まれている。
第1使用ポリシー送信手段337は、第1使用ポリシー要求情報を取得すると、第1使用ポリシー記憶部323から対象の電子チケットのサービスの第1使用ポリシーを読み出し、第1使用ポリシーを含む情報を第2サービス管理装置5に送信する。第1使用ポリシーを含む情報には、第1使用ポリシーの他、第1ユーザ情報、チケット管理情報等が含まれる。
【0030】
チケット管理情報更新手段338は、第2サービス管理装置5から送信される、電子チケットのサービス利用権利を使用したことを示すチケット使用情報を取得する。チケット使用情報には、後述するようにチケットIDが含まれている。
チケット管理情報更新手段338は、チケット使用情報を取得すると、対応する電子チケットのサービス利用権利の使用状態を更新する。
【0031】
[第1サービス管理装置]
第1サービス管理装置4は、1つまたは複数のサーバで構成されている。
図4は、第1サービス管理装置4の構成を示す図である。
図4に示すように、第1サービス管理装置4は、送受信装置41と、記憶装置42と、制御装置43とを備える。
送受信装置41は、ネットワーク11と通信接続する通信モジュールを含んで構成されている。
【0032】
[第1サービス管理装置の記憶装置]
記憶装置42は、HDDやフラッシュメモリー等により構成され、第1サービス管理装置4の動作に必要な各種プログラムおよび情報を記憶する。
記憶装置42は、第2販売ポリシー記憶部421と、第2ユーザ情報記憶部422とを備える。
【0033】
第2販売ポリシー記憶部421は、第1サービス管理装置4における使用条件に関する第2販売ポリシーを記憶する。
第2販売ポリシーは、サービス提供者のサービスを効果的に提供するための販売ルール等である。
例えば、第2販売ポリシーとしては、「会員特典として、一年内にチケットは一度しか購入できない」等が例示できる。
【0034】
第2ユーザ情報記憶部422は、ユーザに関連する第2ユーザ情報を記憶する。この第2ユーザ情報としては、ユーザ属性情報の他、第2ユーザID、第1ユーザID等を記憶する。ここで、第2ユーザIDと第1ユーザIDとは関係付けられている。
【0035】
[第1サービス管理装置の制御装置]
制御装置43は、第1サービス管理装置4の動作を制御するものであり、CPU等の演算装置により構成されている。制御装置43は、演算装置が記憶装置42に記憶されたプログラムを実行することにより、第2販売ポリシー送信手段431として機能する。
第2販売ポリシー送信手段431は、チケット管理装置3から第2販売ポリシー要求情報を取得すると、第2販売ポリシー記憶部421から第2販売ポリシーを読み出して、前述の第2販売ポリシーを含む情報をチケット管理装置3に送信する。
なお、第2販売ポリシー送信手段431は、第2販売ポリシー要求情報が不正なものでないかを判定する判定機能を備え、不正な第2販売ポリシー要求情報を取得した場合には、第2販売ポリシーを含む情報を送信しないようにしてもよい。
ここで、本実施形態では、第2販売ポリシー送信手段431は、本発明のサービス側要求送信手段を構成する。
【0036】
[第2サービス管理装置]
第2サービス管理装置5は、1つまたは複数のサーバで構成されている。なお、第2サービス管理装置5と、第1サービス管理装置4とは、1つの装置で構成されていてもよい。
第2サービス管理装置5は、前述の通りコンサート会場等のサービス提供場所に設置される。
図5は、第2サービス管理装置5の構成を示す図である。
図5に示すように、第2サービス管理装置5は、送受信装置51と、記憶装置52と、制御装置53と、入力装置54とを備える。
送受信装置51は、ネットワーク11と通信接続する通信モジュールと、第2サービス管理装置5の近くに位置するユーザ端末2とネットワーク11を介さずに無線通信接続する通信モジュールとを含んで構成されている。
入力装置54は、入力操作を受け付け、入力操作に応じた操作信号を制御装置53に出力する。
【0037】
[第2サービス管理装置の記憶装置]
記憶装置52は、HDDやフラッシュメモリー等により構成され、第2サービス管理装置5の動作に必要な各種プログラムおよび情報を記憶する。
記憶装置52は、第2使用ポリシー記憶部521と、第2ユーザ情報記憶部522とを備える。
第2使用ポリシー記憶部521は、第2サービス管理装置5における電子チケットのサービス利用権利の使用条件に関する第2使用ポリシーを記憶する。
第2使用ポリシーは、電子チケットを検証するための機能等である。
例えば、第2使用ポリシーは、「チケット検証時に、第1使用ポリシーを受け入れる」や、「所定の期間内だけ、サービスを受けられる」等である。
第2ユーザ情報記憶部522は、ユーザに関連する前述の第2ユーザ情報を記憶する。
【0038】
[第2サービス管理装置の制御装置]
制御装置53は、第2サービス管理装置5の動作を制御するものであり、CPU等の演算装置により構成されている。制御装置53は、演算装置が記憶装置52に記憶されたプログラムを実行することにより、情報取得手段531、第1使用ポリシー取得手段532、使用判定手段533、使用通知手段534として機能する。
【0039】
情報取得手段531は、例えば、入力装置54に対して、後述するチケット検証処理を実行させるチケット検証操作が行われたときや、ユーザ端末2から電子チケットのサービス利用権利を使用したことを示す信号を受け付けたとき、ユーザ端末2から第2ユーザIDおよびチケットIDを取得する。そして、対応する第2ユーザ情報を第2ユーザ情報記憶部522から取得する。
【0040】
第1使用ポリシー取得手段532は、例えば、入力装置54に対してチケット検証操作が行われると、第1使用ポリシーの取得を要求する第1使用ポリシー要求情報をチケット管理装置3に送信する。第1使用ポリシー要求情報には、情報取得手段531で取得されたチケットIDが含まれる。そして、チケット管理装置3から前述の第1使用ポリシーを含む情報を取得する。
【0041】
使用判定手段533は、取得された第1ユーザ情報、第2ユーザ情報、チケット管理情報、第1使用ポリシーと、第2使用ポリシー記憶部521に記憶された第2使用ポリシー等に基づいて、サービス利用権利の使用を許可するか否か(使用可否)を判定する。そして、例えば表示や音声等によって判定結果を係員に通知する。
【0042】
使用通知手段534は、ユーザ端末2から電子チケットのサービス利用権利を使用したことを示す信号を受け付けると、当該サービス利用権利が使用されたことを示すチケット使用情報をチケット管理装置3に送信する。チケット使用情報には、情報取得手段531で取得されたチケットIDが含まれる。
【0043】
[チケット販売処理]
次に、チケット管理システム1におけるチケット販売処理について説明する。
図6は、チケット販売処理を示すフローチャートである。
図7は、チケット販売処理の流れを示す図である。
図6に示すように、チケット管理装置3にユーザ端末2がアクセスすると、ユーザ情報取得手段331は、ユーザ端末2から第1ユーザIDを取得する。そして、制御装置33は、取得した第1ユーザIDに基づいて、ユーザの認証を行う(
図7の(1))。そして、ユーザ情報取得手段311は、第1ユーザ情報記憶部324から第1ユーザ情報を読み出して取得する(ステップS11)。
【0044】
次に、購入要求取得手段332は、ユーザ端末2から購入要求情報を取得したか否かを判定する(ステップS12)。
ステップS12でNOと判定された場合、購入要求取得手段332は、再度、ステップS12の処理を行う。
ユーザ端末2から購入要求情報が送信され(
図7の(2))、ステップS12でYESと判定された場合、第2販売ポリシー取得手段334は、第1サービス管理装置4に第2販売ポリシー要求情報を送信する(ステップS13:
図7の(3))。
【0045】
そして、第1サービス管理装置4の第2販売ポリシー送信手段431は、第2販売ポリシー要求情報を取得すると(ステップS14)、第2販売ポリシー記憶部421から第2販売ポリシーを読み出して、第2販売ポリシーを含む情報をチケット管理装置3に送信する(ステップS15:
図7の(4))。第2販売ポリシーを含む情報には、第2販売ポリシーの他、第2ユーザ情報等が含まれる。
【0046】
そして、チケット管理装置3の第2販売ポリシー取得手段334は、第1サービス管理装置4から第2販売ポリシーを含む情報を取得する(ステップS16)。
【0047】
次に、第1販売ポリシー取得手段333は、第1販売ポリシー記憶部322から対象の電子チケットのサービスの第1販売ポリシーを読み出して取得する。
そして、販売判定手段335は、取得された第1ユーザ情報、第2ユーザ情報、第1販売ポリシー、第2販売ポリシーと、チケット管理情報等に基づいて、電子チケットの販売処理を実行するか否かを判定する(ステップS17:
図7の(5))。
例えば、販売判定手段335は、第1ユーザ情報、第2ユーザ情報、チケット管理情報に、第1販売ポリシーおよび第2販売ポリシーに反する情報があるかないかを判定し、ある場合には、販売処理を実行しないと判定し、ない場合には、販売処理を実行すると判定する。
また、第1ユーザ情報と第2ユーザ情報とで、整合しない情報があれば、ユーザ情報に虚偽情報が含まれているとして、販売処理を実行しないと判定してもよい。また、整合しない情報がある場合、第1販売ポリシーおよび第2販売ポリシーのいずれかのポリシーを優先して判定を行うようにしてもよい。
また、第1ユーザ情報および第1販売ポリシーに基づいて販売可否を判定し、その後、第2ユーザ情報および第2販売ポリシーに基づいて販売可否を判定してもよい。
なお、以上のような判定は、例えば、判定方法を規定した判定ポリシーに従って行われてもよい。
また、販売判定手段335は、第1ユーザ情報、第1販売ポリシー、第2販売ポリシーにのみ基づいて、電子チケットの販売可否を判定してもよい。
【0048】
ステップS17でYESと判定された場合、販売処理実行手段336は、第1販売ポリシーおよび第2販売ポリシーに基づく販売条件で、前述した電子チケットの販売処理を実行する(ステップS18:
図7の(6))。そして、制御装置33は、処理を終了する。
ステップS17でNOと判定された場合、制御装置33は、電子チケットを販売できないことを通知する販売不可通知信号を、ユーザ端末2に送信する(ステップS19:
図7の(6))。そして、制御装置33は、処理を終了する。
【0049】
[チケット検証処理]
次に、チケット管理システム1におけるチケット検証処理について説明する。
図8は、チケット検証処理を示すフローチャートである。
図9は、チケット検証処理の流れを示す図である。
ユーザは、例えば、コンサート会場等のサービス提供場所で、電子チケットのサービス利用権利を使用するため、電子チケットの表示用データを表示装置21に表示したユーザ端末2を、係員に提示する(
図9の(1))。そして、係員は、例えば、第2サービス管理装置5の入力装置54を操作して、チケット検証処理を実行させる。
チケット検証処理が実行されると、
図8に示すように、情報取得手段531は、ユーザ端末2から第2ユーザIDおよびチケットIDを取得する。そして、取得した第2ユーザIDに対応する第2ユーザ情報を、第2ユーザ情報記憶部522から取得する(ステップS31)。
【0050】
次に、第1使用ポリシー取得手段532は、第1使用ポリシー要求情報をチケット管理装置3に送信する(ステップS32:
図9の(2))
【0051】
そして、チケット管理装置3の第1使用ポリシー送信手段337は、第1使用ポリシー要求情報を取得すると(ステップS33)、第1使用ポリシー記憶部323から対象の電子チケットのサービスの第1使用ポリシーを読み出して、第1使用ポリシーを含む情報を、第2サービス管理装置5に送信する(ステップS34:
図9の(3))。第1使用ポリシーを含む情報には、第1使用ポリシーの他、第1ユーザ情報、チケット管理情報等が含まれる。なお、第1使用ポリシーを含む情報には、さらに、例えば、チケット管理装置3が保有する不正取引者リスト(
図9参照)が含まれていてもよい。
【0052】
そして、第2サービス管理装置5の第1使用ポリシー取得手段532は、第1使用ポリシーを含む情報を取得する(ステップS35)。
【0053】
次に、使用判定手段533は、取得された第1ユーザ情報、第2ユーザ情報、チケット管理情報、第1使用ポリシーと、第2使用ポリシー記憶部521に記憶された第2使用ポリシー等に基づいて、電子チケットのサービス利用権利の使用を許可するか否かを判定する(ステップS36:
図9の(4))。
例えば、使用判定手段533は、第1ユーザ情報、第2ユーザ情報、チケット管理情報に、第1使用ポリシーおよび第2使用ポリシーに反する情報があるかないかを判定し、ある場合には、サービス利用権利の使用を許可しないと判定し、ない場合には、サービス利用権利の使用を許可すると判定する。
また、第1ユーザ情報と第2ユーザ情報とで、整合しない情報があれば、ユーザ情報に虚偽情報が含まれているとして、サービス利用権利の使用を許可しないと判定してもよい。
また、第1ユーザ情報および第1使用ポリシーに基づいて使用可否を判定し、その後、第2ユーザ情報および第2使用ポリシーに基づいて使用可否を判定してもよい。
また、使用判定手段533は、第2ユーザ情報、第1使用ポリシー、第2使用ポリシーにのみ基づいて、電子チケットの使用可否を判定してもよい。
【0054】
ステップS36でYESと判定された場合、使用判定手段533は、サービス利用権利を使用できることを、例えば表示や音声等によって係員に通知する(ステップS37)。そして、制御装置53は処理を終了する。
ステップS36でNOと判定された場合、使用判定手段533は、サービス利用権利を使用できないことを、例えば表示や音声等によって係員に通知する(ステップS38)。そして、制御装置53は処理を終了する。
【0055】
[チケット管理情報更新処理]
次に、チケット管理情報更新処理を説明する。
図10は、チケット管理情報更新処理の流れを示す図である。
(1)ユーザ端末2において、電子チケットのサービス利用権利の使用処理が実行されると、例えば、実行完了を示す信号が第2サービス管理装置5に送信される。
(2)第2サービス管理装置5は、ユーザ端末2からチケットIDを取得し、チケットIDを含んだチケット使用情報を、チケット管理装置3に送信する。
(3)チケット管理装置3は、チケット管理情報において、対応する電子チケットのサービス利用権利の使用状態を更新する。
(4)チケット管理装置3は、チケット管理情報を更新したことを示す信号を第2サービス管理装置5に送信する。
【0056】
[第1実施形態の作用効果]
チケット管理装置3の販売判定手段335は、第1販売ポリシーと、第2販売ポリシーとに基づいて、電子チケットの販売可否を判定する。
これによれば、電子チケットの販売可否の判定は、第1販売ポリシーおよび第2販売ポリシーに応じて行われるため、当該判定にチケットの委託販売者およびサービス提供者の要求を反映できる。
また、チケット管理装置3は、第2販売ポリシーを取得するだけでよく、チケット管理装置3において、サービス提供者の要求を反映した販売ポリシーをサービス毎に登録する必要がないため、管理を簡単にできる。
また、第1サービス管理装置4は、第2販売ポリシーをチケット管理装置3に送信するだけでよいので、例えば、第1サービス管理装置4において第2販売ポリシーに基づいて電子チケットの販売処理を実行するか否かの判定を行う場合と比べて、第1サービス管理装置4の処理負荷を低減できる。
【0057】
第2サービス管理装置5の使用判定手段533は、第1使用ポリシーと、第2使用ポリシーとに基づいて、電子チケットのサービス利用権利の使用を許可するか否かを判定するため、サービス提供者の要求だけではなく、チケットの販売委託者の要求を反映して電子チケットの使用を検証できる。
また、チケット管理装置3は、第1使用ポリシーを第2サービス管理装置5に送信するだけでよいので、例えば、チケット管理装置3において第1使用ポリシーに基づいて電子チケットのサービス利用権利の使用を許可するか否かの判定を行う場合と比べて、チケット管理装置3の処理負荷を低減できる。
【0058】
チケット管理装置3のチケット管理情報更新手段338は、第2サービス管理装置5からサービス利用権利が使用された電子チケットのチケットIDを取得すると、チケット管理情報において、対応する電子チケットのサービス利用権利の使用状態を更新するため、チケット管理装置3において、電子チケットのサービス利用権利の使用状態を管理できる。
【0059】
第1ユーザ情報には、第2ユーザIDが関係付けられ、第2ユーザ情報には、第1ユーザIDが関係付けられているため、チケット管理装置3では、第2ユーザIDに基づいて対応する第1ユーザ情報を取得でき、第1サービス管理装置4および第2サービス管理装置5では、第1ユーザIDに基づいて対応する第2ユーザ情報を取得できる。
【0060】
コンサート等のイベント毎に、チケット管理装置3と、第1サービス管理装置4および第2サービス管理装置5とで、互いに異なる販売ポリシーおよび使用ポリシーを設定できるため、条件を細かく設定して電子チケットの販売および使用を実現できる。
【0061】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について図面を用いて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付している。
第1実施形態では、チケット管理装置3における電子チケットの販売処理を実行するか否かの判定は、第1販売ポリシー、第1サービス管理装置4から取得した第2販売ポリシー等に基づいて行われるが、第2実施形態では、当該判定は、第2販売ポリシーに替えて、第1サービス管理装置による判定結果に基づいて行われる。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0062】
[チケット管理装置]
図11は、第2実施形態のチケット管理装置3Aの構成を示す図である。
図11に示すように、チケット管理装置3Aの制御装置33Aは、第1実施形態と同じユーザ情報取得手段331、購入要求取得手段332、第1販売ポリシー取得手段333、販売処理実行手段336、第1使用ポリシー送信手段337、チケット管理情報更新手段338に加えて、販売判定要求手段339、販売判定情報取得手段340、第1販売判定手段335Aを備える。
ここで、本実施形態では、販売判定情報取得手段340は、本発明のサービス側要求取得手段を構成する。
【0063】
販売判定要求手段339は、購入要求情報が取得されると、第1サービス管理装置4に、電子チケットの販売処理を実行するか否かを判定した結果である販売判定情報の取得を要求する販売判定要求情報を送信する。販売判定要求情報には、ユーザ端末2から取得した第1ユーザIDが含まれる。
【0064】
販売判定情報取得手段340は、第1サービス管理装置4から販売判定情報を取得する。すなわち、本実施形態では、販売判定情報は、本発明のサービス側要求情報を構成する。
【0065】
第1販売判定手段335Aは、取得された第1ユーザ情報、第1販売ポリシー、販売判定情報と、チケット管理情報等に基づいて、電子チケットの販売処理を実行するか否かを判定する。
【0066】
[第1サービス管理装置]
図12は、第2実施形態の第1サービス管理装置4Aの構成を示す図である。
図12に示すように、第1サービス管理装置4Aの制御装置43Aは、第2販売判定手段432、および、販売判定情報送信手段433を備える。
ここで、本実施形態では、第2販売判定手段432は、本発明のサービス側販売判定手段を構成し、販売判定情報送信手段433は、本発明のサービス側要求送信手段を構成する。
【0067】
第2販売判定手段432は、チケット管理装置3Aから販売判定要求情報を取得すると、第2販売ポリシー記憶部421に記憶されている第2販売ポリシーと、販売判定要求情報に含まれている第2ユーザIDに対応した第2ユーザ情報等に基づいて、電子チケットの販売処理を実行するか否かを判定する。
販売判定情報送信手段433は、第2販売判定手段432の判定結果である販売判定情報をチケット管理装置3に送信する。
【0068】
[チケット販売処理]
次に、第2実施形態のチケット販売処理について説明する。
図13は、チケット販売処理を示すフローチャートである。
図14は、チケット販売処理の流れを示す図である。
第2実施形態のチケット販売処理では、第1実施形態と同じステップS11,S12,S18,S19に加えて、ステップS20〜S24,S17Aの処理が実行される。
【0069】
すなわち、ステップS12でYESと判定されると、チケット管理装置3の販売判定要求手段339は、第1サービス管理装置4に販売判定要求情報を送信する(ステップS20:
図14の(7))。
【0070】
そして、第1サービス管理装置4の第2販売判定手段432は、チケット管理装置3から販売判定要求情報を取得すると(ステップS21)、第2販売ポリシーと、販売判定要求情報に含まれている第1ユーザIDに対応する第2ユーザ情報等に基づいて、電子チケットの販売処理を実行するか否かを判定する(ステップS22:
図14の(8))。
例えば、第2販売判定手段432は、第2ユーザ情報に、第2販売ポリシーに反する情報があるかないかを判定し、ある場合には、販売処理を実行しないと判定し、ない場合には、販売処理を実行すると判定する。
また、例えば、第1サービス管理装置4は、サービス提供者が提供する特典に対するユーザの利用状況を示す会員特典参加履歴を記憶する参加履歴記憶部423(
図14参照)を備えていてもよく、この場合、第2販売判定手段432は、第2ユーザ情報および会員特典参加履歴に、第2販売ポリシーに反する情報があるかないかを判定し、販売可否を判定してもよい。
【0071】
次に、販売判定情報送信手段433は、第2販売判定手段432の判定結果である販売判定情報を、チケット管理装置3に送信する(ステップS23:
図14の(9))。
【0072】
そして、チケット管理装置3の販売判定情報取得手段340は、販売判定情報を取得する(ステップS24)。
【0073】
次に、第1販売ポリシー取得手段333は、第1販売ポリシー記憶部322から対象の電子チケットのサービスの第1販売ポリシーを読み出して取得する。
そして、第1販売判定手段335Aは、取得された第1ユーザ情報、第1販売ポリシー、販売判定情報と、チケット管理情報等に基づいて、電子チケットの販売処理を実行するか否かを判定する(ステップS17A:
図14の(5A))。
例えば、第1販売判定手段335Aは、販売判定情報が販売不可を示す情報であったり、または、第1ユーザ情報およびチケット管理情報に、第1販売ポリシーに反する情報がある場合には、販売処理を実行しないと判定する。また、販売判定情報が販売可を示す情報であり、かつ、第1ユーザ情報およびチケット管理情報に、第1販売ポリシーに反する情報がない場合には、販売処理を実行すると判定する。
また、第1販売判定手段335Aは、第1ユーザ情報、第1販売ポリシー、販売判定情報にのみ基づいて、販売可否を判定してもよい。
そして、制御装置33Aは、ステップS17AでYESと判定された場合は、ステップS18の処理を実行し、ステップS17AでNOと判定された場合は、ステップS19の処理を実行する。
【0074】
[第2実施形態の作用効果]
第2実施形態においても、第1実施形態と同様の構成により、同様の作用効果を得ることができる。
すなわち、チケット管理装置3Aの第1販売判定手段335Aは、第1販売ポリシーと、販売判定情報とに基づいて、電子チケットの販売可否を判定する。
これによれば、電子チケットの販売可否の判定は、第1販売ポリシーおよび第2販売ポリシーに応じて行われるため、当該判定にチケットの委託販売者およびサービス提供者の要求を反映できる。また、チケット管理装置3は、販売判定情報を取得するだけでよく、チケット管理装置3Aにおいて、サービス提供者の要求を反映した販売ポリシーをサービス毎に登録する必要がないため、管理を簡単にできる。
【0075】
また、これによれば、例えば、第1販売ポリシーと第2販売ポリシーとに基づいて、電子チケットの販売処理を実行するか否かを判定する場合と比べて、計算量が少なくなるため、チケット管理装置3Aの処理負荷を低減できる。
また、サービス提供者が保持する第2販売ポリシーや第2ユーザ情報は、チケット管理装置3Aに送信されないため、これらの情報がチケットの委託販売者に知られることがない。
【0076】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について図面を用いて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付している。
第1実施形態では、第2サービス管理装置5における電子チケットのサービス利用権利の使用を許可するか否かの判定は、チケット管理装置3から取得した第1使用ポリシー、第2使用ポリシー等に基づいて行われるが、第3実施形態では、当該判定は、第1使用ポリシーに替えて、チケット管理装置による判定結果に基づいて行われる。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0077】
[チケット管理装置]
図15は、第3実施形態のチケット管理装置3Bの構成を示す図である。
図15に示すように、チケット管理装置3Bの制御装置33Bは、第1実施形態と同じユーザ情報取得手段331、購入要求取得手段332、第1販売ポリシー取得手段333、第2販売ポリシー取得手段334、販売判定手段335、販売処理実行手段336、チケット管理情報更新手段338に加えて、第1使用判定手段341、使用判定情報送信手段342を備える。
【0078】
第1使用判定手段341は、電子チケットのサービス利用権利の使用を許可するか否かを判定した結果である使用判定情報の取得を要求する使用判定要求情報を第2サービス管理装置5から取得する。ここで、使用判定要求情報には、後述するようにチケットIDが含まれている。
そして、第1使用判定手段341は、第1使用ポリシー記憶部323に記憶されている対象の電子チケットのサービスの第1使用ポリシーと、第1ユーザ情報と、チケット管理情報等に基づいて、サービス利用権利の使用を許可するか否かを判定する。
使用判定情報送信手段342は、第1使用判定手段341の判定結果である使用判定情報を第2サービス管理装置5に送信する。
【0079】
[第2サービス管理装置]
図16は、第3実施形態の第2サービス管理装置5Bの構成を示す図である。
図16に示すように、第2サービス管理装置5Bの制御装置53Bは、第1実施形態と同じ情報取得手段531、使用通知手段534に加えて、使用判定情報取得手段535、第2使用判定手段533Bを備える。
【0080】
使用判定情報取得手段535は、例えば、入力装置54に対してチケット検証操作が行われると、使用判定要求情報をチケット管理装置3に送信する。使用判定要求情報には、情報取得手段531で取得されたチケットIDが含まれる。そして、チケット管理装置3から使用判定情報を取得する。
【0081】
第2使用判定手段533Bは、取得された第2ユーザ情報、使用判定情報と、第2使用ポリシー記憶部521に記憶されている第2使用ポリシー等に基づいて、サービス利用権利の使用を許可するか否かを判定する。そして、例えば表示や音声等によって判定結果を係員に通知する。
【0082】
[チケット検証処理]
次に、第3実施形態のチケット検証処理について説明する。
図17は、チケット検証処理を示すフローチャートである。
図18は、チケット検証処理の流れを示す図である。
第3実施形態のチケット検証処理では、第1実施形態と同じステップS31,S37,S38に加えて、ステップS39〜S43,S36Bの処理を実行する。
【0083】
すなわち、ステップS31の処理が実行された後、第2サービス管理装置5の使用判定情報取得手段535は、使用判定要求情報をチケット管理装置3Bに送信する(ステップS39:
図18の(5))。
【0084】
そして、チケット管理装置3Bの第1使用判定手段341は、使用判定要求情報を取得すると(ステップS40)、第1使用ポリシー記憶部323に記憶されている対象の電子チケットのサービスの第1使用ポリシーと、第1ユーザ情報と、チケット管理情報等に基づいて、サービス利用権利の使用を許可するか否かを判定する(ステップS41:
図18の(6))。
例えば、第1使用判定手段341は、第1ユーザ情報、チケット管理情報に、第1使用ポリシーに反する情報があるかないかを判定し、ある場合には、サービス利用権利の使用を許可しないと判定し、ない場合には、サービス利用権利の使用を許可すると判定する。
また、第1使用判定手段341は、第1使用ポリシー、第1ユーザ情報にのみ基づいて、サービス利用権利の使用可否を判定してもよい。
【0085】
次に、使用判定情報送信手段342は、第1使用判定手段341の判定結果である使用判定情報を第2サービス管理装置5に送信する(ステップS42:
図18の(7))。
【0086】
そして、第2サービス管理装置5の第2使用判定手段533Bは、使用判定情報を取得すると(ステップS43)、取得された第2ユーザ情報、使用判定情報と、第2使用ポリシー記憶部521に記憶されている第2使用ポリシー等に基づいて、サービス利用権利の使用を許可するか否かを判定する(ステップS36B:
図18の(4A))。
例えば、第2使用判定手段533Bは、使用判定情報が使用不可を示す情報であったり、または、第2ユーザ情報に第2使用ポリシーに反する情報がある場合には、使用を許可しないと判定する。また、使用判定情報が使用可を示す情報であり、かつ、第2ユーザ情報に第2使用ポリシーに反する情報がない場合には、使用を許可すると判定する。
また、第2使用ポリシーが、単に、「使用判定情報の結果を受け入れる」等であれば、第2使用判定手段533Bは、使用判定情報と、第2使用ポリシーにのみ基づいて、使用可否を判定できる。
そして、制御装置53Bは、ステップS36BでYESと判定された場合は、ステップS37の処理を実行し、ステップS36BでNOと判定された場合は、ステップS38の処理を実行する。
【0087】
[第3実施形態の作用効果]
第3実施形態においても、第1実施形態と同様の構成により、同様の作用効果を得ることができる。
すなわち、第2サービス管理装置5Bの第2使用判定手段533Bは、第2使用ポリシーと、チケット管理装置3Bから取得した使用判定情報とに基づいて、電子チケットのサービス利用権利の使用を許可するか否かを判定するため、サービス提供者の要求だけではなく、チケットの委託販売者の要求を反映して電子チケットの使用を検証できる。
【0088】
また、これによれば、例えば、第1使用ポリシーと第2使用ポリシーとに基づいて、電子チケットのサービス利用権利の使用を許可するか否かを判定する場合と比べて、計算量を少なくでき、第2サービス管理装置5Bにおける処理負荷を低減できる。
また、チケットの販売委託者が保持する第1使用ポリシーや第1ユーザ情報は、第2サービス管理装置5Bに送信されないため、これらの情報がサービス提供者に知られることがない。
【0089】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について図面を用いて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付している。
第4実施形態では、チケット管理情報を集計した集計結果に基づいて、第1販売ポリシー記憶部322に記憶する第1販売ポリシーを更新する点で、第1実施形態とは異なる。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0090】
[チケット管理装置]
図19は、第4実施形態のチケット管理装置3Cの構成を示す図である。
図19に示すように、チケット管理装置3Cの記憶装置32Cは、第1実施形態と同じチケット管理情報記憶部321、第1販売ポリシー記憶部322、第1使用ポリシー記憶部323、第1ユーザ情報記憶部324に加えて、更新ポリシー記憶部325を備える。
更新ポリシー記憶部325は、第1販売ポリシー記憶部322に記憶する第1販売ポリシーの更新条件に関する更新ポリシーを記憶する。
更新ポリシーとしては、例えば、「本イベント開始7日以内で、チケット購入者の女性比率が10%未満であれば、女性への販売価格を20%引きにする販売ポリシーを追加する」等が例示できる。
【0091】
チケット管理装置3Cの制御装置33Cは、第1実施形態と同じユーザ情報取得手段331と、購入要求取得手段332と、第1販売ポリシー取得手段333と、第2販売ポリシー取得手段334と、販売判定手段335と、販売処理実行手段336と、第1使用ポリシー送信手段337と、チケット管理情報更新手段338に加えて、ポリシー更新手段343を備える。
ポリシー更新手段343は、チケット管理情報の集計結果、および、更新ポリシーに基づいて、第1販売ポリシー記憶部322に記憶する第1販売ポリシーを更新する。
【0092】
[ポリシー更新処理]
図20は、チケット管理装置3Cが実行するポリシー更新処理を示すフローチャートである。
ポリシー更新処理は、例えば、所定時間間隔で実行される。
図20に示すように、ポリシー更新手段343は、チケット管理情報を集計する(ステップS51)。
次に、ポリシー更新手段343は、チケット管理情報の集計結果、および、更新ポリシーに基づいて、第1販売ポリシー記憶部322に記憶する第1販売ポリシーを更新し(ステップS52)、処理を終了する。
例えば、ポリシー更新手段343は、第1販売ポリシー記憶部322に第1販売ポリシーを追加したり、第1販売ポリシー記憶部322から第1販売ポリシーを削除したり、第1販売ポリシー記憶部322に記憶されている第1販売ポリシーの内容を変更したりする。
【0093】
[第4実施形態の作用効果]
チケット管理装置3Cのポリシー更新手段343は、チケット管理情報の集計結果に基づいて、第1販売ポリシー記憶部322が記憶する第1販売ポリシーを更新するため、例えば、販売状況に応じて、自動的に販売条件を更新できる。
【0094】
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について図面を用いて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付している。
第5実施形態では、所定のサービスの電子チケットの販売可否を審査し、審査により販売が許可されない電子チケットに対する購入要求は取得しない。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0095】
[チケット管理装置]
図21は、第5実施形態のチケット管理装置3Dの構成を示す図である。
図21に示すように、チケット管理装置3Dの制御装置33Dは、第1実施形態と同じユーザ情報取得手段331と、第1販売ポリシー取得手段333と、第2販売ポリシー取得手段334と、販売判定手段335と、販売処理実行手段336と、第1使用ポリシー送信手段337と、チケット管理情報更新手段338に加えて、購入要求取得手段332Dと、サービス情報取得手段344と、審査手段345とを備える。
【0096】
サービス情報取得手段344は、例えば、電子チケットがチケット管理装置3Dに登録された際に、対応するサービスに関するサービス情報を取得する。
【0097】
審査手段345は、第1販売ポリシー取得手段333で取得された第1販売ポリシーと、サービス情報取得手段344で取得されたサービス情報とに基づいて、電子チケットの販売可否を審査する。
そして、購入要求取得手段332Dは、審査手段345で販売が許可された電子チケットに対する購入要求情報のみを取得する。
【0098】
[サービス審査処理]
図22は、チケット管理装置3Dが実行するサービス審査処理を示すフローチャートである。
サービス審査処理は、サービス毎に行われ、例えば、対応する電子チケットがチケット管理装置3Dに登録された際に実行される。
サービス情報取得手段344は、対応する電子チケットのサービスに関するサービス情報を取得する(ステップS61)。
具体的には、サービス情報取得手段344は、サービス情報として、所定のサービスに関するサービス提供者が提供するウェブページ上のテキスト情報や、画像情報を取得する。
【0099】
次に、審査手段345は、第1販売ポリシー取得手段333で取得された第1販売ポリシーと、サービス情報取得手段344で取得されたサービス情報とに基づいて、電子チケットの販売可否を審査する(ステップS62)。
本実施形態では、第1販売ポリシーとして、例えば、「ウェブページに不適切なワードや画像が含まれている場合は販売しない」等が含まれている。
【0100】
ステップS62でYESと判定された場合、審査手段345は、購入要求取得手段332Dに対して、対応する電子チケットに対する購入要求情報の取得を許可する(ステップS63)。そして、制御装置33Dは、処理を終了する。
一方、ステップS62でNOと判定された場合、審査手段345は、購入要求取得手段332Dに対して、対応する電子チケットに対する購入要求情報の取得を禁止する(ステップS64)。そして、制御装置33Dは、処理を終了する。
【0101】
[第5実施形態の作用効果]
チケット管理装置3Dの購入要求取得手段332Dは、審査手段345で販売が許可された電子チケットに対する購入要求情報のみを取得するため、サービス提供者が提供するサービスが、不適切な内容を含んでいる場合、電子チケットの販売を防止することが可能となる。
【0102】
[第6実施形態]
次に、第6実施形態について図面を用いて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付している。
第6実施形態のチケット管理システムでは、電子チケットの販売および使用に加えて、電子チケットの譲渡が行われる点で、第1実施形態とは異なる。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0103】
[チケット管理装置]
図23は、第6実施形態のチケット管理装置3Eの構成を示す図である。
図23に示すように、チケット管理装置3Eの記憶装置32Eは、第1実施形態と同じチケット管理情報記憶部321、第1販売ポリシー記憶部322、第1使用ポリシー記憶部323、第1ユーザ情報記憶部324に加えて、第1譲渡ポリシー記憶部326を備える。
第1譲渡ポリシー記憶部326は、チケット管理装置3Eにおける電子チケットの譲渡条件に関する第1譲渡ポリシーを、電子チケットのサービス毎に記憶する。
例えば、第1譲渡ポリシーとしては、「他者への譲渡を許可する」等が例示できる。
【0104】
チケット管理装置3Eの制御装置33Eは、第1実施形態と同じユーザ情報取得手段331、購入要求取得手段332、第1販売ポリシー取得手段333、第2販売ポリシー取得手段334、販売判定手段335、販売処理実行手段336、第1使用ポリシー送信手段337、チケット管理情報更新手段338に加えて、譲渡判定手段346を備える。
【0105】
譲渡判定手段346は、購入された電子チケットの譲渡を要求する譲渡要求信号をユーザ端末2から取得すると、後述する第1サービス管理装置4Eから、第2譲渡ポリシーおよび第2ユーザ情報を取得する。そして、第1ユーザ情報、第2ユーザ情報、チケット管理情報、第1譲渡ポリシー、第2譲渡ポリシーに基づいて、電子チケットの譲渡の可否を判定する。
第2譲渡ポリシーは、後述する第1サービス管理装置4Eにおける電子チケットの譲渡条件に関するものである。
【0106】
[第1サービス管理装置]
図24は、第6実施形態の第1サービス管理装置4Eの構成を示す図である。
図24に示すように、第1サービス管理装置4Eの記憶装置42Eは、第1実施形態と同じ第2販売ポリシー記憶部421、第2ユーザ情報記憶部422に加えて、第2譲渡ポリシー記憶部424を備える。
第2譲渡ポリシー記憶部424は、前述の第2譲渡ポリシーを記憶する。
例えば、第2譲渡ポリシーとしては、「家族への譲渡のみ許可する」等が例示できる。
【0107】
[チケット譲渡処理]
チケット譲渡処理は、チケット管理装置3Eが、購入された電子チケットの譲渡を要求する譲渡要求信号をユーザ端末2から取得すると開始される。
なお、電子チケットの譲渡には、サービス利用権利を完全に他人に移行する場合と、サービス利用権利の一部を他人に移行する場合がある。また、サービス利用権利を購入ユーザに残したまま、他人に与える場合(共有)もある。
チケット譲渡処理が開始されると、チケット管理装置3Eの譲渡判定手段346は、第1サービス管理装置4Eから第2譲渡ポリシーおよび第2ユーザ情報を取得し、第1ユーザ情報、第2ユーザ情報、チケット管理情報、第1譲渡ポリシー、第2譲渡ポリシーに基づいて、電子チケットの譲渡の可否を判定する。
【0108】
なお、本実施形態では、譲渡判定手段346は、第1譲渡ポリシーおよび第2譲渡ポリシーに基づいて電子チケットの譲渡可否の判定を行っているが、第1サービス管理装置4Eから、第2譲渡ポリシーに基づいた電子チケットの譲渡可否の判定結果を取得し、第1譲渡ポリシーと当該判定結果に基づいて、電子チケットの譲渡可否の判定を行ってもよい。
【0109】
譲渡判定手段346で譲渡が許可されると、制御装置33Eは、チケット管理情報を更新して、電子チケットの譲渡処理を実行する。
例えば、電子チケットのサービス利用権利を完全に他人に移行する場合には、制御装置33Eは、チケット管理情報において、要求元のユーザの第1ユーザ情報に対応付けられている対象の電子チケットのチケットIDを削除し、譲渡先の第1ユーザIDに、当該チケットIDを関係付ける。
【0110】
[第6実施形態の作用効果]
チケット管理装置3Eの譲渡判定手段346は、第1譲渡ポリシーと、第2譲渡ポリシーとに基づいて、電子チケットの譲渡可否を判定する。
これによれば、電子チケットの譲渡可否の判定は、第1譲渡ポリシーおよび第2譲渡ポリシーに応じて行われるため、当該判定にチケットの委託販売者およびサービス提供者の要求を反映できる。
【0111】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で、以下に示される変形をも含むものである。
【0112】
[変形例1]
前記各実施形態では、ユーザ端末2は、持ち運び可能な携帯型情報機器であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、ユーザ端末2は、据置型のPCであってもよい。この場合、電子チケットのサービス利用権利は、例えば、インターネット上のイベントに参加する際や、インターネット上のゲームでアイテムを使用する際等に使用される。
【0113】
[変形例2]
前記第1実施形態では、チケット管理装置3は、購入要求情報を取得する毎に、第1サービス管理装置4から第2販売ポリシーを取得していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、チケット販売サービスを開始する前に、第1サービス管理装置4から第2販売ポリシーを取得してもよいし、チケット販売サービスが開始された後、定期的に、第1サービス管理装置4から第2販売ポリシーを取得してもよい。
また、第2サービス管理装置5は、チケット検証処理が実行される毎に、チケット管理装置3から第1使用ポリシーを取得していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、定期的に、チケット管理装置3から第1使用ポリシーを取得してもよい。
【0114】
[変形例3]
前記第4実施形態では、チケット管理装置3Cのポリシー更新手段343は、チケット管理情報の集計結果に基づいて、第1販売ポリシー記憶部322が記憶する第1販売ポリシーを更新するが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1使用ポリシー記憶部323が記憶する第1使用ポリシーを更新してもよい。また、第1サービス管理装置が記憶する第2販売ポリシーや、第2サービス管理装置が記憶する第2使用ポリシーを更新してもよい。
【0115】
[変形例4]
前記各実施形態では、チケット管理装置では、第1販売ポリシーおよび第1使用ポリシーを、サービス毎に記憶しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、各サービスで共通する第1販売ポリシーおよび第1使用ポリシーを記憶していてもよい。
【0116】
[変形例5]
前記各実施形態では、第2サービス管理装置は、ユーザ端末2から電子チケットを使用したことを示す信号を取得した場合に、チケット使用情報をチケット管理装置に送信しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2サービス管理装置は、チケット検証処理が完了した際に、続けて電子チケットが使用されるものとして、チケット使用情報をチケット管理装置に送信してもよい。
【0117】
[変形例6]
前記各実施形態では、チケット使用情報は、第2サービス管理装置からチケット管理装置に送信されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ユーザ端末2が、チケット使用情報を直接、チケット管理装置に送信する使用通知手段を備えていてもよい。
【0118】
[変形例7]
前記各実施形態では、電子チケットのサービス利用権利の使用処理を実行する使用実行手段は、ユーザ端末2が備えているが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2サービス管理装置が、当該使用実行手段を備えていてもよい。また、ユーザ端末2および第2サービス管理装置の両方が、当該使用実行手段を備えていてもよい。
【0119】
[変形例8]
前記第1実施形態では、チケット検証処理において、チケット管理装置3は、第1使用ポリシーを含む情報を第2サービス管理装置5に送信しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、チケット管理装置3が第2サービス管理装置5に送信する情報に、第1ユーザ情報やチケット管理情報等のチケット管理装置3側の情報(チケット側情報)が含まれていれば、第1使用ポリシーが含まれていなくてもよい。
この場合、第2サービス管理装置5における電子チケットの使用可否の判定は、例えば、第2使用ポリシーと、チケット側情報とに基づいて行われる。