特許第6019072号(P6019072)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6019072太陽電池を電源とした2次電池の充電回路
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6019072
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】太陽電池を電源とした2次電池の充電回路
(51)【国際特許分類】
   G05F 1/67 20060101AFI20161020BHJP
   H02J 7/10 20060101ALI20161020BHJP
   H02J 7/35 20060101ALI20161020BHJP
   H02M 3/00 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
   G05F1/67 A
   H02J7/10 J
   H02J7/35 F
   H02J7/35 G
   H02M3/00 H
【請求項の数】10
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-182416(P2014-182416)
(22)【出願日】2014年9月8日
(65)【公開番号】特開2016-57762(P2016-57762A)
(43)【公開日】2016年4月21日
【審査請求日】2015年6月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】512076221
【氏名又は名称】株式会社プロセシオ
(74)【代理人】
【識別番号】100076406
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 勝徳
(74)【代理人】
【識別番号】100117097
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 充浩
(72)【発明者】
【氏名】松田 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】吉川 嘉一
【審査官】 宮本 秀一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−060900(JP,A)
【文献】 特開2011−125190(JP,A)
【文献】 特開2002−075472(JP,A)
【文献】 特開2011−129833(JP,A)
【文献】 特開平06−214667(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05F1/12−7/00
H02J7/00−7/12、
7/34−7/36
H02M3/00−3/44、
7/00−7/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池を電源として、その出力電力で2次電池を充電する充電回路において、
前記太陽電池の出力電力を前記2次電池に予め定められる充電電圧および充電電流に変換して与えるDC−DCコンバータと、
前記太陽電池の出力電圧を監視し、その出力電圧が一定となるように前記DC−DCコンバータを動作させることで、前記太陽電池を最大電力点で動作させるMPPT制御を行う第1のコンバータ制御回路と、
前記DC−DCコンバータを予め定める時間毎にリセットして、太陽電池の負荷を開放する第2のコンバータ制御回路とを含むことを特徴とする太陽電池を電源とした2次電池の充電回路。
【請求項2】
前記第2のコンバータ制御回路は、前記DC−DCコンバータの出力電圧を監視し、該出力電圧が前記DC−DCコンバータの安定動作電圧以上となると、前記DC−DCコンバータのリセットを停止することを特徴とする請求項1記載の太陽電池を電源とした2次電池の充電回路。
【請求項3】
照度を監視し、該照度が予め定める閾値電圧未満のレベルであれば、前記第2のコンバータ制御回路の動作を停止させる照度センサをさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載の太陽電池を電源とした2次電池の充電回路。
【請求項4】
前記太陽電池の起動による出力電圧の立ち上がりを検出し、その立ち上がりタイミングから予め定められる時間に亘り、前記第1のコンバータ制御回路による前記MPPT制御を最小負荷状態とする第3のコンバータ制御回路をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の太陽電池を電源とした2次電池の充電回路。
【請求項5】
前記第3のコンバータ制御回路は、単安定マルチバイブレータ回路であることを特徴とする請求項4記載の太陽電池を電源とした2次電池の充電回路。
【請求項6】
前記第3のコンバータ制御回路は、
前記DC−DCコンバータの起動をパルスとして検出する第1のコンデンサと、
前記第1のコンデンサによる検出パルスに応答してONし、前記第2のコンバータ制御回路による前記MPPT制御を最小負荷状態とするために、該第2のコンバータ制御回路における前記太陽電池の出力電圧の入力端を擬似的に地絡する第1のスイッチ素子と、
前記第1のコンデンサによる検出パルスに応答して充電を開始し、前記予め定められる時間に亘る限時動作を行い、充電完了で前記第1のスイッチ素子をOFFする第2のコンデンサとを備えることを特徴とする請求項5記載の太陽電池を電源とした2次電池の充電回路。
【請求項7】
前記請求項1〜3の何れか1項に記載の充電回路における第2のコンバータ制御回路によってDC−DCコンバータに動作を開始させた後、低照度時には、前記請求項4〜6の何れか1項に記載の充電回路における第3のコンバータ制御回路によって、第1のコンバータ制御回路によるDC−DCコンバータへのMPPT制御を最小負荷状態とすることを特徴とする太陽電池を電源とした2次電池の充電回路。
【請求項8】
前記DC−DCコンバータによる出力電圧から予め定められる第1の基準電圧を作成する第1の基準電圧回路と、前記第1の基準電圧と前記2次電池の充電電圧とを比較し、充電電圧が第1の基準電圧以上となると前記DC−DCコンバータを停止させる過充電保護動作を行う第1のコンパレータとを有する第4のコンバータ制御回路と、
前記DC−DCコンバータによる出力電圧から、前記第1の基準電圧より高い予め定められる第2の基準電圧を作成する第2の基準電圧回路と、前記第2の基準電圧と前記2次電池の充電電圧とを比較し、充電電圧が第2の基準電圧以上では前記第4のコンバータ制御回路による過充電保護動作を無効にする無負荷検出動作を行う第2のコンパレータとを有する第5のコンバータ制御回路とをさらに備えることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の太陽電池を電源とした2次電池の充電回路。
【請求項9】
前記太陽電池は、色素増感太陽電池から成ることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の太陽電池を電源とした2次電池の充電回路。
【請求項10】
前記太陽電池には、その受光面に色素の違いによる意匠が形成されていることを特徴とする請求項9記載の太陽電池を電源とした2次電池の充電回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池を電源として2次電池を充電するための回路に関し、特に昇圧または降圧して、安定した電圧で充電することができるDC−DCコンバータを備えるものに関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池を電源とした2次電池の充電回路において、上述のように、昇圧または降圧して、安定した電圧で充電できるように、DC−DCコンバータを備えるものが使用されている。そして、前記DC−DCコンバータの制御回路には、より高い発電および充電効率を得るために、気象条件等の変化で変動する最適動作(最大電力)点に追従できるMPPT(Maximum Power Point Tracking)制御などが搭載されている。
【0003】
たとえば、特許文献1では、太陽電池を電源として、その出力電力で2次電池を充電するにあたって、入力(太陽電池出力)電圧が閾値以上の場合は満充電電圧まで昇圧を行い、閾値未満の場合は閾値との差電圧に応じて充電電圧を下げることで、簡単な構成で、低消費電力なMPPT制御を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−90672号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、図7に、MPPT制御動作を示す。MPPT制御は、上述のように、太陽電池を最大電力点で作動させる制御で、待機(シャットダウン)状態から、予め定める第1の閾値光量A以上となるとDC−DCコンバータを起動させ、第2の閾値光量B未満となるとDC−DCコンバータを停止し、待機(シャットダウン)させる動作である。前記閾値光量Aは、太陽電池の発電能力に依存し、DC−DCコンバータを充分に駆動させるに足りる光量で、前記閾値光量Bは、たとえば最低限DC−DCコンバータの動作を維持できる光量である。太陽電池が小容量の場合、たとえば前記閾値光量Aは、前記最大電力点であり、真夏の日中の光量を1Sunとすると、0.5Sunであり、前記閾値光量Bは、0.05Sunである。
【0006】
そして、このような2つの閾値光量A,Bによるヒステリシスは、動作の安定のために設けられている。しかしながら、太陽電池の発電能力が充分に高ければ、僅かの光でDC−DCコンバータをシャットダウン状態から脱するだけのエネルギーを供給できるので、実質的な問題はないが、太陽電池が小容量の場合は、たとえば直射日光を当てないと、前記閾値光量Aを超えることができず、充電を開始できないという問題がある。つまり、前記のヒステリシスによって、一旦、光量が閾値光量A以上とならないと、光量が前記閾値光量A〜Bの範囲にあっても、充電できない。特に、太陽電池が色素増感太陽電池(DSC)である場合、低照度での発電が可能になるものの、前記低照度では発電電力も小さく、そのような現象が顕著である。
【0007】
本発明の目的は、太陽電池を電源として、その出力電力で2次電池を充電する充電回路において、DC−DCコンバータをMPPT制御するにあたって、起動の閾値光量を超えない低照度の光量であっても、有効にエネルギーを取り込むことができる充電回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の充電回路は、太陽電池を電源として、その出力電力で2次電池を充電する充電回路において、前記太陽電池の出力電力を前記2次電池に予め定められる充電電圧および充電電流に変換して与えるDC−DCコンバータと、前記太陽電池の出力電圧を監視し、その出力電圧が一定となるように前記DC−DCコンバータを動作させることで、前記太陽電池を最大電力点で動作させるMPPT制御を行う第1のコンバータ制御回路と、前記DC−DCコンバータを予め定める時間毎にリセットして、太陽電池から負荷を開放する第2のコンバータ制御回路とを含むことを特徴とする。
【0009】
上記の構成によれば、太陽電池を電源として、DC−DCコンバータが前記太陽電池の出力電力を2次電池に予め定められる充電電圧および充電電流に変換して前記2次電池を充電するにあたって、前記DC−DCコンバータをMPPT制御する第1のコンバータ制御回路が設けられる場合は、前記太陽電池の出力電圧が、一旦、充分な、たとえば最大電力点に対応した第1の閾値電圧に立ち上がることで、前記第1のコンバータ制御回路がMPPT制御を開始する。その後、MPPT制御は、所定のヒステリシスを持って行われ、充分低い第2の閾値電圧未満となると、前記DC−DCコンバータを停止する。たとえば、真夏の日中における太陽光の照度を1Sunとすると、第1の閾値電圧は0.5Sunの閾値光量に相当し、第2の閾値電圧は0.05Sunの閾値光量に相当する。
【0010】
一方、DC−DCコンバータは、前記太陽電池の出力電力を電源として、それ自体で自発的に動作可能で、前記0.05Sunの第2の閾値電圧未満であっても、太陽電池から電圧が出ていれば、動作、つまり前記太陽電池と負荷である2次電池との接続を行おうとする。そこで、第2のコンバータ制御回路を設け、前記DC−DCコンバータを予め定める時間毎にリセットし、そのリセットによって、負荷を太陽電池から切離させる。
【0011】
その負荷の切離しは、DC−DCコンバータの構造によっても異なるが、たとえばイネーブル端子ENがリセットされると、該DC−DCコンバータの発振は完全に停止し、太陽電池からの入力電流は僅か0.3mAとなって、負荷である該DC−DCコンバータおよび2次電池が太陽電池から切離され、太陽電池の出力端子は開放端になる。
【0012】
これによって、太陽電池は負荷が軽くなって、シャットダウン状態から回復し、たとえば開放端となった電圧が最高電圧に立ち上がる。その立ち上がった電圧が、第1の閾値電圧以上とならなくても、リセットされている間に第2の閾値電圧以上となると、DC−DCコンバータはシャットダウン状態から復帰し、自発的に動作することになる。
【0013】
したがって、太陽光照度が、たとえば前記0.05Sunを超える程度の低照度の状態が継続していても、DC−DCコンバータを起動させ、有効にエネルギーを取り込むことができる。
【0014】
また、本発明の充電回路では、前記第2のコンバータ制御回路は、前記DC−DCコンバータの出力電圧を監視し、該出力電圧が前記DC−DCコンバータの安定動作電圧以上となると、前記DC−DCコンバータのリセットを停止することを特徴とする。
【0015】
上記の構成によれば、上述のようにしてDC−DCコンバータが起動し、出力する電圧が安定動作電圧以上となって2次電池に正常に充電が行われると、第2のコンバータ制御回路は、DC−DCコンバータのリセット動作を停止する。
【0016】
したがって、通常のMPPT制御を実現でき、安定的に充電できている状態で、DC−DCコンバータを不所望にリセットし、再起動を繰り返すような状況を未然に防止し、連続して、より有効に充電を行うことができる。
【0017】
さらにまた、本発明の充電回路では、照度を監視し、該照度が予め定める閾値電圧、たとえば前記第2の閾値電圧未満のレベルであれば、前記第2のコンバータ制御回路の動作を停止させる照度センサをさらに備えることを特徴とする。
【0018】
上記の構成によれば、照度が第2の閾値電圧未満のレベルであれば、第2のコンバータ制御回路がDC−DCコンバータをリセットしても、該DC−DCコンバータは起動しないので、そのような状況では、照度センサによって、第2のコンバータ制御回路を停止させておく。
【0019】
したがって、DC−DCコンバータをリセットする第2のコンバータ制御回路の待機時における2次電池からの不要な電力消費を抑えることができる。
【0020】
また、本発明の充電回路では、前記太陽電池の起動による出力電圧の立ち上がりを検出し、その立ち上がりタイミングから予め定められる時間に亘り、前記第1のコンバータ制御回路による前記MPPT制御を最小負荷状態とする第3のコンバータ制御回路をさらに備えることを特徴とする。
【0021】
上記の構成によれば、太陽電池を電源として、DC−DCコンバータが前記太陽電池の出力電力を2次電池に予め定められる充電電圧および充電電流に変換して前記2次電池を充電するにあたって、前記DC−DCコンバータをMPPT制御する第1のコンバータ制御回路が設けられる場合に、前記太陽電池の出力電圧が立ち上がるとDC−DCコンバータが動作を開始し、前記第1のコンバータ制御回路がMPPT制御を開始するが、そのMPPT制御は、比較的負荷が大きい状態で動作し、前記DC−DCコンバータを介して負荷を太陽電池に接続すると、立ち上がった太陽電池の出力電圧が急激に低下し、それによってDC−DCコンバータがロックアウトする(立ち上がらなくなる)。
【0022】
そこで、第3のコンバータ制御回路を設け、前記DC−DCコンバータの起動による出力電圧の立ち上がりを検出し、その立ち上がりタイミングから予め定められる時間に亘り、前記第1のコンバータ制御回路による前記MPPT制御を最小負荷状態にさせる。具体的には、太陽光の照度が違っても、太陽電池が最大電力点となる点の電圧は略等しく、出力電流で出力電力の差が生じるので、第3のコンバータ制御回路は、DC−DCコンバータを、最小の出力(充電)電流となるように動作させる。
【0023】
したがって、弱い太陽光で該充電回路が動作を開始しても、DC−DCコンバータがロックアウトすることなく、正常に立ち上げる(動作を開始させる)ことができる。
【0024】
好ましくは、前記第3のコンバータ制御回路は、単安定マルチバイブレータ回路から構成される。具体的には、たとえば前記DC−DCコンバータの起動をパルスとして検出する第1のコンデンサと、前記第1のコンデンサによる検出パルスに応答してONし、前記第2のコンバータ制御回路による前記MPPT制御を最小負荷状態とするために、該第2のコンバータ制御回路における前記太陽電池の出力電圧の入力端を擬似的に地絡する第1のスイッチ素子と、前記第1のコンデンサによる検出パルスに応答して、充電を開始し、前記予め定められる時間に亘る限時動作を行い、充電完了で前記第1のスイッチ素子をOFFする第2のコンデンサとを備えて前記第3のコンバータ制御回路を構成する。
【0025】
さらにまた、本発明の充電回路は、前記DC−DCコンバータによる出力電圧から予め定められる第1の基準電圧を作成する第1の基準電圧回路と、前記第1の基準電圧と前記2次電池の充電電圧とを比較し、充電電圧が第1の基準電圧以上となると前記DC−DCコンバータを停止させる過充電保護動作を行う第1のコンパレータとを有する第4のコンバータ制御回路と、前記DC−DCコンバータによる出力電圧から、前記第1の基準電圧より高い予め定められる第2の基準電圧を作成する第2の基準電圧回路と、前記第2の基準電圧と前記2次電池の充電電圧とを比較し、充電電圧が第2の基準電圧以上では 前記第4のコンバータ制御回路による過充電保護動作を無効にする無負荷検出動作を行う第2のコンパレータとを有する第5のコンバータ制御回路とをさらに備えることを特徴とする。
【0026】
上記の構成によれば、第4のコンバータ制御回路がDC−DCコンバータの過充電保護動作を行うにあたって、第5のコンバータ制御回路を設けて、充電電圧をその過充電保護のための第1の基準電圧より高い第2の基準電圧と比較し、高ければ、負荷(2次電池)が接続されていないと判定して、第4のコンバータ制御回路による過充電保護動作を無効にする。
【0027】
したがって、無負荷状態では、第4のコンバータ制御回路がDC−DCコンバータの過充電保護動作を行い、出力を停止もしくは小さくすると、直ぐに開放端の充電電圧が低下して過充電保護動作が解除されてDC−DCコンバータが動作を開始し、再び過充電保護動作を行う・・・と言うことを繰り返すチャタリングが生じるのに対して、第5のコンバータ制御回路が無負荷の場合は過充電保護動作を無効にすることで、そのような不具合を防止することができる。
【0028】
また、本発明の充電回路では、前記太陽電池は、色素増感太陽電池から成ることを特徴とする。
【0029】
上記の構成によれば、前記太陽電池が色素増感太陽電池(DSC)である場合、低照度での発電が可能になるものの、前記低照度では発電電力も小さく、起動時などのその低照度時にDC−DCコンバータの動作を安定させられる本発明は、特に好適である。
【0030】
さらにまた、本発明の充電回路では、前記太陽電池には、その受光面に色素の違いによる意匠が形成されていることを特徴とする。
【0031】
上記の構成によれば、前記太陽電池を色素増感太陽電池(DSC)とすることで、色素の違いを利用して、受光面に意匠を形成することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明の充電回路は、以上のように、太陽電池を電源として、その出力電力で2次電池を充電する充電回路において、DC−DCコンバータをMPPT制御する第1のコンバータ制御回路が設けられる場合に、第2のコンバータ制御回路を設け、該第2のコンバータ制御回路は、前記DC−DCコンバータを予め定める時間毎にリセットし、そのリセットによって、負荷を太陽電池から切離し、たとえば太陽電池の出力端子を開放端にする。
【0033】
それゆえ、太陽電池は負荷が軽くなって、シャットダウン状態から回復し、たとえば開放端電圧が最高電圧に立ち上がるので、低照度の状態が継続していても、DC−DCコンバータを起動させ易くなり、有効にエネルギーを取り込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の実施の一形態に係る充電回路の電気的構成を示すブロック図である。
図2】太陽電池の出力特性を示すグラフである。
図3】前記充電回路における単安定マルチバイブレータ回路の動作を説明するための波形図である。
図4】前記充電回路におけるMPPT制御およびそのロックアウト防止制御を行う構成だけを模式的に示すブロック図である。
図5】前記MPPT制御およびロックアウト防止制御機能を説明するための波形図である。
図6】前記充電回路における過充電保護機能およびその電池無し(無負荷)検出による禁止制御を行う構成だけを模式的に示すブロック図である。
図7】前記MPPT制御を説明するための図である。
図8】前記充電回路における間欠リセットトリガ動作を行う構成だけを模式的に示すブロック図である。
図9】前記間欠リセットトリガ動作を実現する発振部の動作を説明するための波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1は、本発明の実施の一形態に係る充電回路1の電気的構成を示すブロック図である。この充電回路1は、太陽電池10を電源として、その出力電力で2次電池11を充電する。本実施の形態では、前記太陽電池10は、低照度での発電が可能で、室内などでも使用可能な色素増感太陽電池(DSC)としており、2次電池11としては、ニッケル水素電池としている。2次電池11は、単4サイズを2個直列に接続するものとしている。したがって、定格電圧は、1.2V×2=2.4Vである。
【0036】
充電回路1は、大略的に、前記太陽電池10の出力電力を前記2次電池11に予め定められる充電電圧および充電電流に変換して与えるDC−DCコンバータ2と、そのDC−DCコンバータ2の制御回路3〜7,9および照度センサ8とを備えて構成される。
【0037】
DC−DCコンバータ2は、DC−DCモジュール21と、入力回路22と、定電圧回路23と、ダイオードD20,D24と、抵抗R20,R28とを備えて構成される。入力回路22は、入力電圧制限回路24と、ダイオードD21と、抵抗R21と、平滑コンデンサC21とを備えて構成される。
【0038】
太陽電池10の出力電圧は、ハイ側の電源ラインK1および共通GNDラインK2間に出力される。前記電源ラインK1には、逆流防止のダイオードD21および入力抵抗R21が介在されるとともに、入力抵抗R21の下流側で前記GNDラインK2との間には、入力電圧制限回路24および平滑コンデンサC21が接続される。前記入力電圧制限回路24は、ツェナダイオードD22およびダイオードD23の直列回路で構成される。こうして、DC−DCモジュール21内のコンバータIC25の電源入力端子VINには、雷などに対しても、最大電圧が5.5Vに制限されるとともに、安定化されて、前記太陽電池10の出力電圧が入力される。
【0039】
DC−DCモジュール21は、前記コンバータIC25と、抵抗R22〜R27と、コンデンサC22〜C26と、インダクタL21とを備えて構成される。平滑コンデンサC21からのハイ側入力電圧は、抵抗R22を介して前記コンバータIC25の電源入力端子VINに入力されるとともに、抵抗R27を介して、コンバータIC25のイネーブル端子ENをプルアップする。また平滑コンデンサC21からのハイ側入力電圧は、インダクタL21を介してコンバータIC25の端子Lに与えられる。さらに、前記インダクタL21の入力側には、GNDラインK2との間に、共振用のコンデンサC22が設けられている。前記電源入力端子VINとGNDラインK2との間には、後述の共振によるノイズ除去用のコンデンサC23が設けられている。
【0040】
コンバータIC25は、電源入力端子VINへの入力電圧に対して、インダクタL21およびコンデンサC22,C23を使用して昇降圧動作を行い、大容量負荷駆動用の出力端子Voutから、ノイズ除去用のコンデンサC25を介して電源ラインK3へ電圧を出力し、その電圧は、ダイオードD24および抵抗R28を介して、2次電池11に充電電圧として与えられる。2次電池11の充電電圧は、最小で2.4V、最大で3.0Vとなるように、ダイオードD24の降下分を含めて、前記出力端子Voutから電源ラインK3への出力電圧は、3.3〜2.7Vとなる。その出力端子Voutの出力電圧はまた、分圧抵抗R25,R26およびコンデンサC24を介してフィードバック端子FBに入力される。
【0041】
また、前記コンバータIC25は、自身の電源ともなっている外部電源出力端子Vauxから、ノイズ除去用のコンデンサC26ならびにダイオードD20および抵抗R20を介して、電源ラインK4へ、制御電源を供給する。その制御電源を他の制御回路5〜7へ供給する定電圧回路23は、平滑コンデンサC27と、分圧抵抗R29,R30と、シャントレギュレータD25とを備えて構成される。そして、前記電源ラインK4とGNDラインK2との間には、平滑コンデンサC27が介在されるとともに、分圧抵抗R28,R29で分圧された電圧に応じてシャントレギュレータD25が制御されることで、他の制御回路5〜7へ供給される制御電源が、3.9Vに安定される。
【0042】
コンバータIC25の電源入力端子VINへの入力電圧はまた、抵抗R23,R24で分圧されて、低電圧ロック端子LVLOに与えられる。コンバータIC25は、この低電圧ロック端子LVLOの入力電圧が、250mV以上で動作し、未満では停止して、負荷(2次電池11)への電圧出力を停止する。
【0043】
一方、制御回路3は、上記DC−DCコンバータ2に過充電保護動作を行うもので、基準電圧回路31と、コンパレータ32と、抵抗R31〜R37と、コンデンサC31〜C33と、スイッチ素子Q31と、トランジスタQ32と、スイッチSW1と、発光ダイオードD31とを備えて構成される。基準電圧回路31は、前記ラインK4,K2間に直列に接続される抵抗R38〜R40と、シャントレギュレータD32とを備えて構成される。前記シャントレギュレータD32は、抵抗R39,R40間の接続点の電圧に応じて、抵抗R38,R39間の接続点の電圧を制御し、こうして基準電圧回路31は、前記3.9Vの制御電源から、2次電池11の電圧で、満充電の3.0Vに対応する1.65Vの基準電圧を作成し、入力抵抗R31およびコンデンサC31を介して、コンパレータ32の非反転入力端子に与える。
【0044】
コンパレータ32は、電源ラインK4から電源が供給され、反転入力端子に入力される後述の電源ラインK5とGNDラインK2との間に出力される2次電池11の充電(出力)電圧を、抵抗R32,R33およびコンデンサC32で分圧・平滑化した電圧と、前記1.65Vの基準電圧とを比較し、充電(分圧)電圧が基準電圧以上となると、前記DC−DCコンバータ2を停止させる過充電保護動作を行う。その過充電保護動作は、プルアップ抵抗R34によって前記電源ラインK4に接続されている該コンパレータ32の出力端子をローレベル(GNDラインK2への短絡)にすることで行われ、過充電でない場合は、コンパレータ32の出力端子をハイレベル(オープン)とする。コンパレータ32の出力端子と非反転入力端子との間には帰還抵抗R35が設けられ、該コンパレータ32はヒステリシスを有するシュミット回路から成る。
【0045】
コンパレータ32の出力はまた、スイッチ素子Q31のゲートに与えられており、このスイッチ素子のドレインは抵抗R36を介して前記電源ラインK4に接続されるとともに、トランジスタQ32のベースに接続され、ソースは前記GNDラインK2に接続される。トランジスタQ32のコレクタは、コンバータIC25のイネーブル端子ENに接続され、その電位は、コンデンサC33によって保持される。トランジスタQ32のエミッタは、前記GNDラインK2に接続される。
【0046】
したがって、2次電池11の充電(出力)電圧が低くて、コンパレータ32がハイレベルを出力していると、スイッチ素子Q31がONしてトランジスタQ32のベース電圧が低下して該トランジスタQ32がOFFし、コンバータIC25のイネーブル端子ENがハイレベルとなって、該コンバータIC25は動作する。これに対して、充電電圧が高くなって過充電レベル(3.0Vを超える)となると、コンパレータ32はローレベルを出力し、スイッチ素子Q31がOFFしてトランジスタQ32のベース電圧が抵抗R36によってプルアップされて該トランジスタQ32がONし、コンバータIC25のイネーブル端子ENがローレベルとなって、コンバータIC25は動作を停止し、負荷(2次電池11への電源ラインK3)を切り離すことで過充電保護動作が行われる。
【0047】
また、制御回路3には、充電状態を表示することができる表示素子として、発光ダイオードD31が設けられている。発光ダイオードD31は、ラインK3,K2間に、電流制限抵抗R37、該発光ダイオードD31およびスイッチSW1の直列回路で接続される。したがって、充電中はコンバータIC25の出力端子Voutから前記電源ラインK3にハイレベルが出力されており、その状態でスイッチSW1が導通されると、発光ダイオードD31が点灯し、充電中であることを確認することができる。これらの発光ダイオードD31に関する構成は、組立て時の充電確認の際に接続されるだけとして、実際の製品には、特に設けられなくてもよい。
【0048】
このように構成される基本の充電回路に加えて、本実施の形態の充電回路1では、先ず、太陽電池10の出力電圧を監視し、その出力電圧が一定となるように前記DC−DCコンバータ2を動作させることで、前記太陽電池10を最大電力点で動作させるMPPT制御を行う制御回路5が設けられており、さらにこの制御回路5に関連して、前記DC−DCコンバータ2の起動による出力電圧の立ち上がりを検出し、その立ち上がりタイミングから予め定められる時間に亘り、前記制御回路5によるMPPT制御を最小負荷状態とする制御回路6が設けられている。
【0049】
制御回路5は、分圧回路51と、基準電圧回路52と、抵抗R51〜R53と、オペアンプ53と、コンデンサC51,C52とを備えて構成される。分圧回路51は、前記ラインK1,K2間に直列に接続される抵抗R54,R55によって構成されており、前記太陽電池10の出力電圧を予め定められる分圧比で分圧し、入力抵抗R51を介して、オペアンプ51の反転入力端子に与える。基準電圧回路52は、前述の基準電圧回路31と同様に、前記ラインK4,K2間に直列に接続される抵抗R56〜R58と、シャントレギュレータD51とを備えて構成される。前記シャントレギュレータD51は、抵抗R57,R58間の接続点の電圧に応じて、抵抗R56,R57間の接続点の電圧を制御し、こうして基準電圧回路52は、前記3.9Vの制御電源から、太陽電池10の電圧で4.0Vに対応する2.0Vの基準電圧を作成し、オペアンプ53の非反転入力端子に与える。
【0050】
オペアンプ53は、前記電源ラインK4から電源が供給され、その出力は、出力抵抗R53を介して、前記DC−DCコンバータ2において、ラインK3,K2間に直列に接続された抵抗R25,R26間の接続点に与えられる。その接続点は、コンバータIC25のフィードバック端子FBに接続されており、コンバータIC25は、前記フィードバック端子FBへの入力電圧が500mVとなるように、出力端子Voutの電圧を制御する。前記抵抗R25には並列に、前記接続点の電圧を安定させるためのコンデンサC24が設けられている。また、オペアンプ53の出力は、前記出力抵抗R53から、帰還コンデンサC51および帰還抵抗R52を介して、負帰還されている。
【0051】
ここで、図2に、太陽電池の出力特性を示す。前記MPPT制御は、一般に、太陽電池を最大電力点で作動させる制御で、照明光の強弱に合わせて、負荷を変化させる。そして、太陽電池は、出力電力が違っても、前記最大電力点となる電圧は略一定しているので、照明光が強い場合は多くの負荷電流を流し、照明光が弱い場合は負荷電流を小さくすることで、太陽電池を最大電力点で作動させることができる。具体的には、オペアンプ53によって、分圧回路51からの太陽電池10の出力電圧の分圧電圧を、基準電圧回路52からの内部電源電圧の分圧電圧と比較し、それらが等しくなるように、コンバータIC25のフィードバック端子FBの電圧を変化させる。
【0052】
しかしながら、一旦、MPPT制御が働けば、照明光の強度が或る程度変化しても2次電池11の充電は継続できるが、太陽電池10を2次電池11に接続した(DC−DCコンバータ2を動作させた)際に、DC−DCコンバータ2は、電力が高い設定でスタートするので、照明光が弱いと、急激に大きな負荷電流が流れ、太陽電池2の出力電圧が低下して、結果的にDC−DCコンバータ2が立ち上がらず(ロックアウトし)、制御回路5のMPPT制御も働かなくなってしまう。その後に強い照明光が当たると、DC−DCコンバータ2が動き出し、制御回路5のMPPT制御も機能し始めるが、その間、充電ができないという問題がある。
【0053】
そこで、前記制御回路6が設けられている。この制御回路6は、単安定マルチバイブレータ回路から構成される。具体的には、この制御回路6は、トランジスタQ61,Q62と、スイッチ素子Q63と、コンデンサC61,C62と、抵抗R61〜R66と、ダイオードD61,D62とを備えて構成される。
【0054】
コンデンサC61は、前記出力端子Voutの電圧から、DC−DCコンバータ2の起動をパルスとして検出する。そのコンデンサC61の出力は、ダイオードD61を介して、トランジスタQ61のベースに与えられる。コンデンサC61とダイオードD61との接続点と、GNDラインK2との間には、前記出力端子Voutの電圧が0Vとなった時に負のパルスがトランジスタQ61に加わることを阻止する放電用のダイオードD62およびコンデンサC61の微分(=パルス)出力用の抵抗R61が設けられている。
【0055】
トランジスタQ61のベースは抵抗R62を介してGNDラインK2に接続されるとともに、抵抗R63を介してスイッチ素子Q63のゲートに接続される。トランジスタQ61のエミッタはGNDラインK2に接続され、コレクタは、抵抗R64を介して電源ラインK4に接続されるとともに、限時動作用のコンデンサC62の一端に接続される。コンデンサC62の他端は、抵抗R65を介して前記電源ラインK4に接続されるとともに、トランジスタQ62のベースに接続される。トランジスタQ62のエミッタはGNDラインK2に接続され、コレクタは、抵抗R66を介して電源ラインK4に接続されるとともに、前記スイッチ素子Q63のゲートに接続される。スイッチ素子Q63のドレインは、前記制御回路5における抵抗R54,R55間の接続点、すなわち入力抵抗R51を介してオペアンプ53の反転入力端子に接続され、ソースは前記GNDラインK2に接続される。
【0056】
図3は、前記単安定マルチバイブレータ回路として機能する制御回路6の動作を説明するための波形図である。安定状態では、図3(d)で示すように、トランジスタQ62のベースは抵抗R65でプルアップされており、該トランジスタQ62がONし、そのコレクタ電圧は、図3(e)で示すようにローレベルとなって、スイッチ素子Q63はOFFしている。したがって、その状態では、制御回路5内の分圧回路51における分圧点、すなわちオペアンプ53の反転入力端子には、太陽電池10の出力電圧の分圧電圧が与えられる。
【0057】
これによって、該オペアンプ53は、前記太陽電池10の出力電圧の分圧電圧と、基準電圧の分圧電圧との差分に応じた電圧をコンバータIC25のフィードバック端子FBへ出力して、DC−DCコンバータ2の負荷状態(出力電流)を比較的大きい状態で制御する通常のMPPT動作を行うことができる。またこの間、トランジスタQ62のONによって、抵抗R64−コンデンサC62−トランジスタQ62の経路で充電電流が流れ、コンデンサC62は前記電源ラインK4の電圧である3.9Vから、トランジスタQ62のVbeの0.6Vを減算した3.3Vに充電される。
【0058】
これに対して、起動時は、太陽電池10の出力電圧が上昇し、図3(a)で示すように、DC−DCコンバータ2が動作を開始して出力電圧Voutが上昇すると、図3(b)で示すように、コンデンサC61から起動パルスが出力される。この起動パルスが0.6VのトランジスタQ61のON電圧を超えると、該トランジスタQ61がONして、図3(c)で示すように、コレクタ電圧が略0Vに低下する。これによって、トランジスタQ62のベース電圧は、図3(d)で示すように、それまで充電されていたコンデンサC62の充電電圧が逆電圧で加わることで、−3.3(−(3.9−0,6))Vにまで低下した後、コンデンサC62の放電に伴い、上昇してゆく。その上昇の時定数は、τ=C62・R65、たとえば90msecに設定され、この単安定マルチバイブレータ回路の限時時間となる。
【0059】
トランジスタQ62のベース電圧が0.6Vよりも低下している前記限時時間の間は、該トランジスタQ62がOFFして、そのコレクタ電圧は図3(e)で示すようにハイレベルとなって、スイッチ素子Q63がONする。したがって、制御回路5内の分圧回路51における分圧点、すなわちオペアンプ53の反転入力端子の電圧は、略0Vにまで低下する。これによって、オペアンプ53がハイレベルを出力して、コンバータIC25のフィードバック端子FBへの入力電圧が上がり、該コンバータIC25は最小負荷状態で動作する。
【0060】
前記限時時間が経過すると、トランジスタQ62のベース電圧が前記0.6Vに達して該トランジスタQ62がONし、スイッチ素子Q63をOFFするとともに、コンデンサC62の充電が開始される。このようにして、制御回路6は、前記のような単安定マルチバイブレータを実現することができる。充電回路1において、このようなMPPT制御およびそのロックアウト防止制御を行う構成だけを模式的に示すと、図4のようになる。
【0061】
図5は、前記制御回路5,6によるDC−DCコンバータ2のMPPT制御およびそのロックアウト防止制御機能を説明するための図である。(a)は太陽電池10の出力電圧を示し、(b)はDC−DCコンバータ2の出力を示し、(c)は単安定マルチバイブレータの動作を示す。なお、単安定マルチバイブレータの出力であるスイッチ素子Q63のドレイン電位は、(c)とは逆になる。
【0062】
したがって、DC−DCコンバータ2をMPPT制御する制御回路5が設けられる場合に、ロックアウト防止制御を行う制御回路6を設け、前記DC−DCコンバータ2の起動による出力電圧の立ち上がりを検出し、その立ち上がりタイミングから予め定められる時間に亘り、前記制御回路5による前記MPPT制御を最小負荷状態にさせる(本実施形態ではDC−DCコンバータ2を、最小の出力(充電)電流となるように動作させることで、弱い照明光で該充電回路1が動作を開始しても、DC−DCコンバータ2がロックアウトすることなく、正常に立ち上げる(動作を開始させる)ことができる。
【0063】
また、本実施の形態の充電回路1は、後述の制御回路4によってDC−DCコンバータ2に動作を開始させた後、低照度時には、制御回路6によって、制御回路5によるDC−DCコンバータ2へのMPPT制御を最小負荷状態とするので、低照度において、より確実に、DC−DCコンバータ2およびMPPT制御を立ち上げることができる。
【0064】
さらにまた、本実施形態の充電回路1では、過充電保護動作を行う前記制御回路3に関連して、電池無し(無負荷)検出を行う制御回路7が設けられている。制御回路7は、分圧回路71と、基準電圧回路72と、コンパレータ73と、抵抗R71と、スイッチ素子Q71と、コンデンサC71とを備えて構成される。
【0065】
基準電圧回路72は、前記基準電圧回路52と同様に、ラインK4,K2間に直列に接続される抵抗R72〜R74と、シャントレギュレータD71とを備えて構成される。前記シャントレギュレータD71は、抵抗R73,R74間の接続点の電圧に応じて、抵抗R72,R73間の接続点の電圧を制御し、こうして基準電圧回路72は、前記3.9Vの制御電源から、2次電池11の電圧で3.42Vに対応する1.88Vの基準電圧を作成し、コンパレータ73の反転入力端子に与える。コンパレータ73の非反転入力端子には、ラインK5,K2間の電圧、すなわち前記2次電池11の充電電圧が、分圧回路71の分圧抵抗R75,R76で分圧されて与えられる。コンパレータ73の出力端子は、プルアップ抵抗R71を介して前記電源ラインK4に接続されるとともに、スイッチ素子Q71のゲートに接続される。スイッチ素子Q71のドレインは、前記制御回路3内のトランジスタQ32のベースに接続される。スイッチ素子Q71のソースは、GNDラインK2に接続される。
【0066】
そして、前記制御回路3内の基準電圧回路31は、2次電池11の充電電圧が、3.0Vとなる前記1.65Vの基準電圧を作成する。これに対して、この制御回路7内の基準電圧回路72は、2次電池11の充電電圧が、3.42Vに対応した1.88Vの基準電圧を作成する。コンパレータ73は、充電電圧が基準電圧回路72の基準電圧より低いときはローレベルを出力し、これによってスイッチ素子Q71はOFFしている。これに対して、コンパレータ73は、充電電圧が基準電圧回路72の基準電圧以上になると、無負荷、すなわち2次電池11が接続されていないと判定して、ハイレベルを出力し、前記制御回路3による過充電保護動作を禁止する。
【0067】
具体的には、前記コンパレータ73がローレベルを出力している、充電電圧が3.42V未満の間は、スイッチ素子Q71がOFFする。したがって、スイッチ素子Q71のドレインはオープンとなり、スイッチ素子Q31およびトランジスタQ32は上述の通りの動作となり、3.0〜3.42Vの間で過充電保護動作が行われる。
【0068】
これに対して、前記コンパレータ73がハイレベルを出力する、充電電圧が3.42V以上となると、スイッチ素子Q71がONする。したがって、スイッチ素子Q32はOFFしたままとなって、コンバータIC25のイネーブル端子ENはハイレベルとなって、該コンバータIC25の過充電保護動作を無効にする。
【0069】
こうして、制御回路7は、充電電圧が規定の3.0Vより高い3.42Vの基準電圧よりも高ければ、負荷(2次電池11)が接続されていない無負荷状態と判定して、制御回路3による過充電保護動作を無効にする。したがって、そのような場合に前記過充電保護動作が働いてしまうと、制御回路3がDC−DCコンバータ2の過充電保護動作を行い、出力を停止もしくは小さくすると、直ぐに開放端の充電電圧が低下して過充電保護動作が解除されてDC−DCコンバータ2の動作を開始させ、再び過充電保護動作を行う・・・と言うことを繰り返すチャタリングが生じるのに対して、そのような不具合を防止することができる。充電回路1において、このような過充電保護機能およびその電池無し(無負荷)検出による禁止制御を行う構成だけを模式的に示すと、図6のようになる。
【0070】
ところで、制御回路9は、上記の過充電防止用のコンパレータ32および電池無し(無負荷)検出用のコンパレータ73の動作制御回路として機能している。つまり、これらのコンパレータ32,73は、電源にコンバータIC25の外部電源出力端子Vauxからの出力電圧を使用している。したがって、低照度時に、この出力端子Vauxからの出力電圧よりも、2次電池11の出力電圧が高くなると、コンパレータ32,73の電源よりも、入力端の電圧の方が高くなる。そのため、これらのコンパレータ32,73を保護するために、この制御回路9が設けられている。たとえば、夜間などの前記低照度時において、外部電源出力端子Vauxからの出力電圧、すなわちコンパレータ32,73の電源電圧Vccは1V以下となるが、入力端の電圧は2次電池11の出力電圧で維持され、たとえば1.2Vと、前記電源電圧Vccより高くなる。
【0071】
そのため、概略的には、この制御回路9は、電源ラインK4を介する前記コンバータIC25の外部電源出力端子Vauxからの出力電圧が、低照度で0Vとなると、前記電源ラインK5への電源遮断を行う。詳しくは、制御回路9は、抵抗R91〜R94と、スイッチ素子Q91,Q92とを備えて構成される。前記電源ラインK4を介するコンバータIC25の外部電源出力端子Vauxからの出力電圧が、分圧抵抗R91,R92で分圧され、スイッチ素子Q91のゲートに与えられる。スイッチ素子Q91のソースはGNDラインK2に接続され、ドレインは抵抗R94を介してP型のスイッチ素子Q92のゲートに接続される。スイッチ素子Q92のゲート−ソース間には抵抗R93が設けられており、さらにソースは前記2次電池11の正極に接続されている。
【0072】
したがって、概ね外部電源出力端子Vauxからの出力電圧が略3V以上となると、スイッチ素子Q91がONして、スイッチ素子Q92のゲート−ソース間に電位差を生じさせて該スイッチ素子Q92をONさせる。これによって、スイッチ素子Q92のドレインから、電源ラインK5に2次電池11の電圧が出力される。前記外部電源出力端子Vauxからの出力電圧が略3V未満では、逆の動作となり、電源ラインK5への電源遮断が行われる。
【0073】
図7を参照して、前記制御回路5によるMPPT制御は、前述のように、太陽電池を最大電力点で動作させる制御で、待機(シャットダウン)状態から、予め定める第1の閾値光量(電圧)A以上となるとDC−DCコンバータ2を起動させ、第2の閾値光量(電圧)B未満となるとDC−DCコンバータ2を停止し、待機(シャットダウン)させる動作である。前記閾値光量Aは、太陽電池10の発電能力に依存し、DC−DCコンバータ2を充分に駆動させるに足りる光量で、前記閾値光量Bは、たとえば最低限DC−DCコンバータ2の動作を維持できる光量である。
【0074】
このような2つの閾値光量A,Bによるヒステリシスは、オペアンプ53が機能しているか(すなわちMPPTが機能しているか)否かに起因する。低照度時でオペアンプ53の電源ラインK4の電圧が数百mVの場合には、オペアンプ53は機能しないので、DC−DCコンバータ2は、オペアンプ53からの支援なしに立ち上がる必要があり、大きなエネルギー(光量A以上)を必要とする。これに対して、DC−DCコンバータ2が一旦立ち上がり、オペアップ53が機能していれば、MPPT機能が働き、コンバータIC25のフィードバック端子FBに電圧が供給されるので、低いエネルギー(光量B以上)での立ち上がりが可能となる。
【0075】
一方、オペアンプ53の電源ラインK4、すなわち前記外部電源出力端子Vauxからの出力電圧は、低照度時でもコンバータIC25をリセットすると、その期間中は通常電圧に復帰するので、コンバータIC25にリセットを掛けて、オペアンプ53によるMPPTを機能させることは、後述のような閾値光量A〜B間でMPPT制御を行わせるのに有効な手法と言える。これらの閾値光量A〜Bの範囲にあると、制御回路5はコンバータIC25を制御し、具体的には、上述のように、発電電力に応じて、主に電流を調整し、2次電池11の充電が可能となる。
【0076】
そして、太陽電池10の発電能力が充分に高ければ、僅かの光でDC−DCコンバータ2をシャットダウン状態から脱するだけのエネルギーを供給できるので、実質的な問題はないが、太陽電池10が小容量の場合、たとえば直射日光を当てないと、前記閾値光量Aを超えることができず、充電を開始できないようになってしまう。つまり、前記のヒステリシスによって、一旦、光量が閾値光量A以上とならないと、光量が前記閾値光量A〜Bの範囲にあっても、充電できないことになる。太陽電池10が小容量の場合、たとえば前記閾値光量Aは、前記最大電力点であり、真夏の日中の光量を1Sunとすると、0.5Sunであり、前記閾値光量Bは、0.05Sunである。
【0077】
そこで本実施形態の充電回路1では、前記のようなDC−DCコンバータ2のリセットトリガ動作を、間欠的に行う制御回路4と、照度センサ8とをさらに備えている。充電回路1において、後述するリセット機能および照度検出によるその禁止制御を行う構成だけを模式的に示すと、図8のようになる。なお、前述の制御回路6によるロックアウト防止制御は、上述のように、一旦、閾値光量A以上となってDC−DCコンバータ2が待機(シャットダウン)状態から起動した直後に、負荷が重くなり過ぎて停止してしまうことを防止するものであるのに対して、この制御回路4による間欠リセットトリガ動作は、DC−DCコンバータ2に周期的にリセットを掛けることで、そのリセットタイミングで光量が閾値光量A〜B間に入っていれば、DC−DCコンバータ2に動作を開始させるもので、機能が異なる。
【0078】
図1を参照して、制御回路4は、発振部41と、トリガパルス生成部42と、リセット部43と、自己リセット部44とを備えて構成される。前記2次電池11の充電(出力)電圧は、ハイ側の電源ラインK6およびGNDラインK2を介して、これらの制御回路4および照度センサ8に供給される。
【0079】
発振部41は、コンパレータ45と、抵抗R411〜415と、コンデンサC411とを備えて構成される。前記電源ラインK6を介する2次電池11の充電(出力)電圧は、後述の自己リセット部44におけるスイッチ素子Q441を介して、電源ラインK7に入力され、抵抗R411,R412で分圧されて、コンパレータ45の非反転入力端子に入力される。このコンパレータ45の出力端子は、プルアップ抵抗R413を介して前記電源ラインK7に接続されるとともに、帰還抵抗R414,R415をそれぞれ介して、反転入力端子および非反転入力端子に接続される。反転入力端子の電圧は、コンデンサC411で保持(積分)される。
【0080】
したがって、後述するようにして、電源ラインK7に、2次電池11からの充電(出力)電圧が出力されている状態で、初期状態では、コンデンサC411は放電しており、図9(a)の実線で示すように、その電圧Vc、すなわちコンパレータ45の反転入力端子の入力電圧V−は0Vであり、一方、非反転入力端子の入力電圧V+は0V以上の電圧となるので、図9(b)で示す該コンパレータ45の出力はハイレベルVccとなり、図9(a)の破線で示す該コンパレータの非反転入力端子の電圧V+は、ハイレベルVHとなる。
【0081】
このコンパレータ45のハイレベルVcc出力によって、図9(a)の実線で示すように、コンデンサC411の充電が進み、反転入力端子の入力電圧V−が非反転入力端子との入力電圧V+=VHより高くなると、コンパレータ45の出力は0Vとなる。これによって、コンデンサC411の放電が進み、反転入力端子の入力電圧V−が非反転入力端子の入力電圧V+=VLより小さくなると、コンパレータ45は出力端子を再びハイレベルにする。
【0082】
つまり、帰還抵抗R415によって、コンパレータ45はヒステリシスを有し、発振部41からは、図9(b)で示すような矩形波パルスが周期的に出力されることになる。そのヒステリシスは、コンパレータ45の出力と帰還抵抗R415との兼ね合いとなり、非反転入力端子の入力電圧V+は、以下となる。
【0083】
V+=Vcc・Ra/(Ra+R411) :VL出力時
但し、Ra=(R412・R415)/(R412+R415)
V+=Vcc・R412/(R412+R415) :VH出力時
そして、矩形波のパルス幅t(矩形波の周期は2・t)は、帰還抵抗R414とコンデンサC411との積、すなわち時定数によって決定され、以下の式を展開して求められる。
VH=(Vcc−VL)・(1−exp(−t/(C411・R414)))+VL
たとえば、Vcc=2.4V、VH=2.0V、VL=0.2V、C411・R414=10μF・1MΩ=10とすると、
2.0=2.2・(1−exp(−t/10))+0.2
0.82=1−exp(−t/10)
exp(−t/10)=0.18
−t/10=ln(0.18)=−1.72
t=17.2sec
となる。
【0084】
この周期2・t は、DC−DCコンバータ2の立ち上がりが完了する前に、次のリセットパルスを入れてしまうことを防止するためのインターバルを規定するものである。つまり、次のリセットパルスが来た時に、前のリセットパルスによってDC−DCコンバータ2が未だ立ち上がりの途中であると、再びリセットが掛かり、これを繰り返す不具合が発生してしまう。そのため、DC−DCコンバータ2が立ち上がって充電出力を出す時までは、次のリセットパルスを入れないために、この周期2・t には、DC−DCコンバータ2が充電動作に復帰したか否かを確認できる時間以上の長さが必要である。以下に詳述のように、t後の負パルスは、リセットには用いないので、次のリセットパルスが来るのは周期2・t後で、DC−DCコンバータ2の復帰に要する時間が、たとえばtとすると、2倍のマージンを持つことになる。
【0085】
また、後述の短パルスVpの出力時には電流がより多く流れるので、この周期2・t を或る程度長くして、つまりパルス数を抑えて、2次電池11の消耗を抑えることが望ましい。一方、周期2・tの期間は、DC−DCコンバータ2の復帰のトライを行わないので、充電の機会損失となる。すなわち、周期2・tは、電池消耗と充電機会とのトレードオフとなるので、設置環境や用途等に合わせ、最適値を設定することが望ましい。たとえば、C411=270μFとすると2・t=15分程度となる。
【0086】
このパルスは、トリガパルス生成部42に入力される。トリガパルス生成部42は、スイッチ素子Q421,Q422と、コンデンサC421と、抵抗R421〜R423と、ダイオードD421とを備えて構成される。コンデンサC421は、コンパレータ45からの長い周期の矩形波パルスから、図9(c)で示すような短パルスVpを取出す結合コンデンサである。そのコンデンサC421の出力は、スイッチ素子Q421のゲートに与えられる。スイッチ素子Q421のゲートには、コンパレータ45の出力電圧が0Vとなった時に負のパルスが該スイッチ素子Q421に加わることを阻止する放電用のダイオードD421、およびコンデンサC421の微分(=パルス)出力用の抵抗R421が設けられている。スイッチ素子Q421のソースはGNDラインK2に接続され、ドレインは抵抗R422を介してスイッチ素子Q422のゲートに接続される。また、スイッチ素子Q422のゲートはプルアップ抵抗R423を介して電源ラインK7に接続され、ソースは電源ラインK7に接続され、ドレインからはリセット部43へ出力を導出する。図9(c)で示す短パルスVpのパルス幅twは、時定数C421・R421で決定される。
【0087】
リセット部43は、トランジスタQ431と、抵抗R431,R432とを備えて構成される。前記の短パルスVpは、スイッチ素子Q421,Q422によって電流出力に変換されてこのリセット部43に入力され、抵抗R431,R432によって電圧変換されてトランジスタQ431のベースに与えられる。このトランジスタQ431のエミッタはGNDラインK2に接続され、コレクタは前記コンバータIC25のイネーブル端子ENに接続される。
【0088】
したがって、トリガパルス生成部42から短パルスVpが入力されると、このリセット部43は、コンバータIC25のイネーブル端子ENをGNDレベルにして、該コンバータIC25をリセットする。コンバータIC25は、太陽電池10を電源としており、低照度時には前記イネーブル端子ENのローレベル閾値は非常に低くなるが、リセット部43によってGNDレベルに落すことで、完全にリセットすることができる。
【0089】
ここで、コンバータIC25の動作について、詳しく説明する。大略的に、コンバータIC25には、その動作を停止させるために、イネーブル端子ENと低電圧ロック端子LVLOとが設けられている。ただし、低電圧ロック端子LVLOは、その動作停止の閾値としては、相対的に低い方で、入力電圧が、250mV未満では主機能を停止して、負荷(2次電池11)を切り離しているが、以上では動作を行い、負荷(2次電池11)が接続された状態となっている。また、コンバータIC25は、低電圧ロック端子LVLOが前記250mV未満でも、インダクタL21を使用した発振動作を間欠的に行っており、太陽電池10側から引込む(消費する)電流は、2.3mAである。
【0090】
これに対して、イネーブル端子ENは、動作停止の閾値としては、相対的に高い方で、該イネーブル端子ENがローレベルとなってリセットされると、コンバータIC25は、発振動作を完全に停止し、太陽電池10側から引込む(消費する)電流は、0.3mAとなる。これによって、イネーブル端子ENのリセットでは、太陽電池10から、負荷(2次電池11)が切離されるだけでなく、事実上、該コンバータIC25自体も切離された状態となり、太陽電池10の負荷は、一層軽くなる。
【0091】
したがって、上述のようにしてコンバータIC25を周期的にリセットすると、前記低電圧ロック端子LVLOの入力電圧に拘わらず、太陽電池10から負荷(該コンバータIC25および2次電池11)を切り離すことができる。太陽電池10は、コンバータIC25のリセット(停止)後、シャットダウン状態から回復し、開放端電圧が最高電圧に立ち上がる。したがって、リセット部43のリセットによって、低電圧ロック端子LVLOに入力電圧があっても、コンバータIC25を一旦停止させ、太陽電池10が最高電力になるまで待機することになる。
【0092】
その状態で、その最高電力が閾値光量B以上の光に相当する場合、DC−DCコンバータ2は動作を開始し、2次電池11への充電が開始される。こうして、低い光量であっても、有効にエネルギーを取り込むことができる。前記短パルスVpのパルス幅としては、コンバータIC25のリセットによって、負荷(該コンバータIC25および2次電池11)を太陽電池10から切り離し、太陽電池10が前記最高電力に立ち上がる時間、トリガが掛けられればよい。
【0093】
また、本実施の形態の充電回路1は、制御回路5,6を設けることで、前記閾値光量A以上で正規に起動した場合に、低照度であっても、DC−DCコンバータ2の動作を安定させられる。そのため、前記太陽電池10としては、シリコン太陽電池も使用可能であるが、低照度での発電に有利な色素増感太陽電池(DSC)を好適に使用可能であり、特に低照度な室内での使用に好適である。
【0094】
そして、その色素増感太陽電池(DSC)では、色素の違いを利用して、受光面に意匠を形成することもできる。そのような室内での太陽電池10のパネルの利用例としては、本件出願人が特願2013−242109号で示したような、表彰、褒彰、顕彰の楯などとして用いることができ、2次電池11に蓄積された電力を、その楯の照明電源として使用することができる。
【0095】
一方、コンバータIC25のリセット後、光量がMPPT制御範囲の閾値光量B未満であれば、再びシャットダウン状態となり、リセットによるシャットダウンからの回復と、シャットダウンとを繰り返すことになる。
【0096】
しかしながら、上述の発振部41およびトリガパルス生成部42は、2次電池11の充電(出力)電圧を電源としている。したがって、前記閾値光量B未満で、これらの回路を動作させると、2次電池11を放電させることになる。そのため、この制御回路44には自己リセット部44が設けられるとともに、その制御用に、照度センサ8が設けられている。
【0097】
照度センサ8は、光電変換素子であるCdS81と、スイッチ素子Q81と、抵抗R81〜R83とを備えて構成される。前記ラインK6,K2間に、CdS81および抵抗R81が直列に接続されており、それらの接続点の電位が、抵抗R82,R83で分圧されてスイッチ素子Q81のゲートに与えられる。スイッチ素子Q81のソースはGNDラインK2に接続される。
【0098】
一方、自己リセット部44は、スイッチ素子Q441,Q442と、抵抗R441〜R444とを備えて構成される。前記スイッチ素子Q81のドレインは、抵抗R441を介してスイッチ素子Q441のゲートに接続される。このスイッチ素子Q441は、前記電源ラインK6,K7間に直列に介在されており、そのゲートはプルアップ抵抗R442を介して、ソースと共に前記電源ラインK6に接続され、ドレインからは、前記電源ラインK7を介して、前記発振部41およびトリガパルス生成部42への給電が可能となる。
【0099】
また、前記スイッチ素子Q81のゲートはスイッチ素子Q442を介してGNDラインK2に短絡可能となっており、このスイッチ素子Q442のゲートには、前記電源ラインK3、すなわちコンバータIC25の出力端子Voutからの出力電圧が、抵抗R443,R444によって分圧されて与えられる。
【0100】
したがって、前記閾値光量Bと略等しい照度、たとえば1000lux以上であると、Cds81の抵抗が低くて、スイッチ素子Q81はONし、スイッチ素子Q441もONして、発振部41およびトリガパルス生成部42への給電が行われる。これに対して、照度が低いと、Cds81の抵抗が高くて、スイッチ素子Q81はOFFし、スイッチ素子Q441もOFFして、発振部41およびトリガパルス生成部42への給電は行われない。
【0101】
また、既にコンバータIC25が動作して、正常に充電が開始されると、太陽電池10の出力電圧は、MPPT制御の制御電圧、たとえば4V以上となるので、これを出力端子Voutの電圧から検知し、スイッチ素子Q442がONすると、スイッチ素子Q81のゲートがGNDレベルとなり、スイッチ素子Q81,Q441はOFFしたままとなり、不要なリセット動作を行うことも無い。
【0102】
こうして、CdS81を使用して、夜中は強制的に回路(41〜43)を停止させ、朝になってMPPT制御可能光量(B以上)になったらこれを検知してリセット動作を行わせることで、夜間において、無闇に2次電池11の電力を消費してしまうことを防止することができる。そして、上述のようにしてDC−DCコンバータ2が起動し、2次電池11に正常に充電が行われると、制御回路4は、DC−DCコンバータのリセット動作を停止する。したがって、通常のMPPT制御を開始でき、安定的に充電できている状態で、DC−DCコンバータ2を不所望にリセットし、再起動を繰り返すような状況を防止し、連続して、より有効に充電を行うことができる。
【0103】
ここで、閾値光量Bを正確に判定できれば、1回のパルスで、DC−DCコンバータ2を立ち上げ、出力端子Voutから電圧が発生すると、回路(41〜41)を停止させるので、2次電池11の消耗は殆ど無い。しかしながら、Cds81のバラツキによって、閾値光量Bより低い照度でリセットをスタートして、立ち上げに失敗しても、前記周期2・t後には再びリセット動作が行われる。一方、朝になると光量は確実に大きくなり、リセットを繰り返すうちに、MPPTが働き、回路(41〜41)を停止させることができる。
【0104】
なお、上述の例では、自己リセット部44は、発振部41およびトリガパルス生成部42への給電を停止することで、各部41〜43によるリセット動作を停止する自己リセット動作を実現しているが、これらの回路の消費電流は、数μA程度である。そこで、単にトリガを停止する、たとえば発振部41のコンデンサC411をショートすることで、トリガパルスの生成が停止されてもよい。つまり、コンバータIC25が動作して、出力端子Voutから電圧が出ていれば、リセット動作は必要無いが、例えそれを行っても、それによる電流の消費は、殆ど問題にならない。
【符号の説明】
【0105】
1 充電回路
2 DC−DCコンバータ
21 DC−DCモジュール
22 入力回路
23 定電圧回路
24 入力電圧制限回路
25 コンバータIC
3 制御回路(第4のコンバータ制御回路)
31 基準電圧回路(第1の基準電圧回路)
32 コンパレータ(第1のコンパレータ)
4 制御回路(第2のコンバータ制御回路)
41 発振部
42 トリガパルス生成部
43 リセット部
44 自己リセット部
45 コンパレータ
5 制御回路(第1のコンバータ制御回路)
51 分圧回路
52 基準電圧回路
53 オペアンプ
6 制御回路(第3のコンバータ制御回路)
7 制御回路(第5のコンバータ制御回路)
71 基準電圧回路(第2の基準電圧回路)
72 コンパレータ(第2のコンパレータ)
8 照度センサ
9 制御回路
10 太陽電池
11 2次電池
C21 平滑コンデンサ
D31 発光ダイオード
D32,D51,D71 シャントレギュレータ
K1,K3〜K7 電源ライン
K2 GNDライン
L21 インダクタ
Q31,Q421,Q422,Q441,Q442,Q63,Q81,Q91,Q92 スイッチ素子
Q32,Q431,Q61,Q62 トランジスタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9