(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記センサー部材の組み付けに際しては、ピニオンギアの回転位置とセンサー部材の出力電気特性(抵抗値)とが予め定められた対応関係となるように組み付ける必要がある。この組み付けには、作業性が可及的に良好であることが求められる。
【0006】
本発明の目的は、シートサイズ検知のためのセンサー部材のピニオンギアへの組み付けを、正確且つ簡易に行い得る構成を備えた給紙装置、及びこれを用いた画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面に係る給紙装置は、給紙対象のシートを収容するシート収容部と、前記シート収容部に設けられ、シートの給紙方向と直交する方向にスライド移動が可能であり、前記給紙方向に沿ったシートの一対の側辺をガイドする一対のサイドガイドと、前記サイドガイドの各々に一体的に取り付けられる一対のラック部材と、回転軸を備え、前記一対のラック部材と噛み合った状態で前記回転軸の軸回りに回転する一つのピニオンギアと、前記回転軸が連結される回転部を有し、前記回転軸に連動して回転する前記回転部の回転度合いに応じて電気特性が変化するセンサー部材と、前記ピニオンギアの一部と係合可能な係止部材を有し、前記ピニオンギア及び前記センサー部材を保持する保持部材と、を備え、前記保持部材は、前記シート収容部に着脱可能であり、前記シート収容部に装着された状態において前記ピニオンギアと前記ラック部材とが噛み合うものであり、前記ピニオンギアを、当該ピニオンギアの一部が前記係止部材と係合して前記ピニオンギアの回転が規制される第1位置と、前記係合が解除されて前記ピニオンギアが回転可能となる第2位置との間で位置変更可能なように、前記回転軸の軸方向に移動可能に保持し、前記ピニオンギアは、前記保持部材が前記シート収容部から取り外された状態では前記第1位置に、前記シート収容部に装着された状態では前記第2位置にそれぞれ位置する。
【0008】
この給紙装置によれば、前記ピニオンギアは、前記保持部材が前記シート収容部から取り外された状態では前記第1位置に位置する。このため、ピニオンギアの回転が規制された状態で、センサー部材の回転部とピニオンギアの回転軸とを連結させることができる。従って、ピニオンギアの基準位置、すなわちサイドガイドの基準位置と、センサー部材の回転部の基準位置との位置合わせを適格に行わせることができる。また、前記ピニオンギアは、前記シート収容部に装着された状態では前記第2位置に位置する。つまり、保持部材のシート収容部への装着によってピニオンギアの回転規制状態は解除され、ピニオンギア本来の機能が発揮できる状態に復帰する。
【0009】
上記の給紙装置において、前記ピニオンギアを、前記回転軸の軸方向に付勢する付勢部材をさらに備え、前記保持部材が前記シート収容部から取り外された状態において、前記ピニオンギアは、前記付勢部材の付勢力によって前記第1位置に位置付けられ、前記保持部材が前記シート収容部に装着された状態において、前記ピニオンギアは、前記シート収容部側の他の部材との干渉によって前記付勢力に抗して移動することで、前記第2位置に位置付けられることが望ましい。
【0010】
この給紙装置によれば、付勢部材の付勢力を利用する簡易な機構で、ピニオンギアの前記第1位置と前記第2位置との間の位置変更を行わせることができる。
【0011】
この場合の給紙装置において、前記ピニオンギアは、ピニオンギア歯が形成された円筒部と、該円筒部よりも径が大きいフランジ部とを有し、前記ラック部材は、ラックギア歯が形成された直線部と、前記フランジ部に対向する押圧面とを有し、前記保持部材が前記シート収容部に装着された状態において、前記ピニオンギア歯が前記ラックギア歯と噛み合う一方で、前記押圧面が前記フランジ部を押圧することが望ましい。
【0012】
この給紙装置によれば、前記ピニオンギア歯が前記ラックギア歯と噛み合う状態に至ったときには、前記フランジ部が前記押圧面によって押圧され、ピニオンギアが回転可能な状態になる。従って、給紙装置の組み立て作業性を良好にすることができる。
【0013】
上記の給紙装置において、前記ピニオンギアの前記フランジ部に、前記係止部材と係合する係合部が設けられていることが望ましい。この構成によれば、前記係止部材と前記係合部との係合によって、簡易且つ確実にピニオンギアの回転を規制することができる。
【0014】
上記の給紙装置において、前記シート収容部は、前記サイドガイド及び前記ラック部材の移動ベースとな
り、前記ピニオンギアの前記回転軸に前記センサー部材の前記回転部が連結された状態の前記保持部材が装着される
ベース部材を備えることが望ましい。
【0015】
この給紙装置によれば、先ず保持部材において前記ピニオンギアと前記センサー部材との位置決め組み付けを完了させ、しかる後、ベース部材に対して前記保持部材を装着することで、給紙装置におけるサイドガイド機能を備えた部分の組み立てが完了する。従って、作業性を格段に向上させることができる。
【0016】
この場合、前記保持部材の前記装着の際、前記センサー部材の前記電気特性が既知の値とされ、且つ、前記一対のラック部材が、予め定められた位置に配置されることが望ましい。この構成によれば、センサー部材の出力とラック部材の位置との関係を確実にマッチさせることができる。
【0017】
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、上記の給紙装置と、前記給紙装置から給紙されるシートに画像を形成する画像形成部とを備える。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、シートサイズ検知のためのセンサー部材のピニオンギアへの組み付けを、正確且つ簡易に行い得る。従って、シートサイズの検知を的確に行うことができ、且つ組み立て作業性が良好な給紙装置、及びこれを用いた画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の斜視図、
図2は、画像形成装置1の内部構造を示す断面図である。ここでは、画像形成装置1として、モノクロの複写機を例示するが、画像形成装置は、モノクロプリンター、カラープリンター、ファクシミリ装置、或いは、これらの機能を備える複合機であってもよい。
【0021】
画像形成装置1は、略直方体の本体ハウジング10と、本体ハウジング10の上面に配置された自動原稿給紙装置11とを含む。本体ハウジング10は、下部筐体101と、下部筐体101の上方に配設される上部筐体102と、下部筐体101と上部筐体102とを連結する連結筐体103とを含む。下部筐体101には、シートへトナー像を転写させるための各種機器が収容されている。上部筐体102には、原稿シートの画像を光学的に読み取るためのスキャナ装置13が収容されている。
【0022】
下部筐体101、上部筐体102及び連結筐体103で囲まれる胴内空間が、画像形成後のシートを収容可能な胴内排紙部14である。連結筐体103には、前記胴内空間に向けて開口した第1排出口141及び第2排出口142が設けられている。前記胴内空間の底部は、下部筐体101の上面で区画されており、この上面が胴内排紙トレイ143とされている。胴内排紙トレイ143には、第1排出口141から排出されるシートが積載される。胴内排紙トレイ143の上方には、サブ排紙トレイ144が装着されている。サブ排紙トレイ144には、第2排出口142から排出されるシートが積載される、若しくは、両面印刷されるシートが、スイッチバック搬送のため一時的に排紙される。
【0023】
下部筐体101には、画像形成処理が施されるシートを収容する給紙カセット15(給紙装置)が、着脱自在に装着されている。また、上部筐体102の前面には、操作部16が突出して設けられている。操作部16は、LCDタッチパネル、テンキー、スタートキーなどを含み、ユーザーからの各種の操作指示の入力を受け付ける。
【0024】
自動原稿給紙装置11は、複写対象となる原稿シートを、本体ハウジング10の上面に設定されている画像読取位置を経由して自動搬送する。自動原稿給紙装置11は、前記原稿シートが載置される原稿トレイ111、前記画像読取位置を経由するよう前記原稿シートを1枚ずつ自動搬送する原稿搬送部112、及び、読取後の原稿シートが排出される原稿排出トレイ113を含む。原稿トレイ111には、原稿シートの搬送方向に沿った側辺をガイドする一対のサイドガイド114が備えられている。サイドガイド114は、原稿シートのサイズに応じて、前記搬送方向と直交する方向にスライド移動が可能である。
【0025】
図2を参照して、本体ハウジング10内には、上述のスキャナ装置13及び給紙カセット15に加えて、画像形成部20、定着部30及びシート搬送路が収容されている。画像形成部20は、給紙カセット15他から給紙されるシートに画像を形成する処理を行うものであり、感光体ドラム21と、この感光体ドラム21の周囲に配置された、帯電器22、露光ユニット23、現像装置24、転写ローラー25及びクリーニング装置26とを含む。
【0026】
感光体ドラム21は、その軸回りに回転し、静電潜像及びトナー像が形成される周面を備える。帯電器22は、感光体ドラム21の前記周面を均一に帯電する。露光ユニット23は、静電潜像を形成するために、感光体ドラム21の前記周面にレーザー光を照射する。現像装置24は、感光体ドラム21上に形成された静電潜像を現像するために、感光体ドラム21の周面にトナーを供給する。転写ローラー25は、感光体ドラム21と転写ニップ部を形成し、感光体ドラム21上のトナー像をシートに転写する。クリーニング装置26は、トナー像転写後の感光体ドラム21の周面を清掃する。現像装置24にトナーを補給するトナーコンテナ27が、現像装置24に隣接して配置されている。
【0027】
定着部30は、連結筐体103の内部に配置され、熱源が内蔵された定着ローラー31と、定着ローラー31と共に定着ニップ部を形成する加圧ローラー32とを含む。定着部30は、前記転写ニップ部においてトナー像が転写されたシートを、前記定着ニップ部において加熱及び加圧することで、定着処理を施す。定着処理されたシートは、第1排出口141又は第2排出口142から胴内排紙部14に向けて排出される。
【0028】
シート搬送路は、本体ハウジング10の下部付近から上部付近まで、画像形成部20及び定着部30を経由して、上下方向に延びるメイン搬送路P1を含む。メイン搬送路P1の下流端付近において、シートを第1排出口141に導く第1排出搬送路P2が分岐している。また、メイン搬送路P1の最下流端(上端)には、シートを第2排出口142に導く第2排出搬送路P3が接続されている。さらに、両面印刷の際にシートを反転搬送する反転搬送路P4が、メイン搬送路P1の最下流端から上流端付近まで延設されている。
【0029】
給紙カセット15は、給紙対象となるシート束を収容するシート収容部151を備える。シート収容部151は、シート束の収容空間を区画する底板及び側板を備えた上面開口の箱形容器である。シート収容部151の右上付近には、前記シート束の最上層のシートを1枚ずつ繰り出すピックアップローラー152と、そのシートをメイン搬送路P1の上流端に送り出す給紙ローラー対153とが備えられている。また、本体ハウジング10の右側面には、手差し給紙用の手差しトレイ17が設けられている。手差しトレイ17に載置されたシートは、手差し給紙ローラー171によって、メイン搬送路P1の上流端に送り出される。メイン搬送路P1の画像形成部20よりも上流側には、所定のタイミングでシートを転写ニップ部に送り出すレジストローラー対154が配置されている。
【0030】
シートに片面印刷(画像形成)処理が行われる場合、シート収容部151又は手差しトレイ17からシートがメイン搬送路P1に送り出され、該シートに画像形成部20においてトナー像の転写処理が、定着部30において転写されたトナーをシートに定着させる定着処理が、各々施される。その後、該シートは、第1排出搬送路P2を経て、第1排出口141から胴内排紙トレイ143上に排紙される。一方、シートに両面印刷処理が行われる場合、シートの片面に対して転写処理及び定着処理が施された後、該シートは、第2排出搬送路P3を経て、第2排出口142からサブ排紙トレイ144上に一部が排紙される。その後、該シートはスイッチバック搬送され、反転搬送路P4を経て、メイン搬送路P1の上流端付近に戻される。しかる後、シートの他面に対して転写処理及び定着処理が施され、該シートは、第1排出搬送路P2を経て、第1排出口141から胴内排紙トレイ143上に排紙される。
【0031】
以上の通り構成された画像形成装置1において、給紙カセット15(給紙装置)には、収容しているシート束の、給紙方向と直交する幅方向の側辺をガイドするためのサイドガイドユニットが組み付けられている。給紙カセット15のシート収容部151には、例えばA4サイズやB5サイズなどの、サイズの異なるシートが収容される。また、同じシートサイズでも、縦方向給紙又は横方向給紙のいずれを採用するかによって、前記幅方向のサイズが異なる。サイドガイドユニットは、種々の幅方向サイズに応じて、シート束の側辺をサポートする。以下、サイドガイドユニットについて詳述する。
【0032】
図3は、本発明の一実施形態に係るサイドガイドユニット40を示す斜視図である。サイドガイドユニット40は、ベース部材41と、第1サイドガイド42及び第2サイドガイド43(一対のサイドガイド)と、第1ラック部材44及び第2ラック部材(一対のラック部材)と、1つのピニオンギア50と、保持部材60と、センサー部材70とを備えている。
【0033】
ベース部材41は、前後方向、すなわちシートの幅方向に長い板状部材であり、ピニオンギア50の保持部材60を保持すると共に、第1、第2サイドガイド42、43及び第1、第2ラック部材44、45の移動ベースとなる部材である。ベース部材41は、シート収容部151の底板の一部で構成される形態でも、前記底板に対して別部材として組み付けられる形態でも良い。ベース部材41には、前後方向に延びる浅い凹部からなり、平行に並ぶ第1ガイド溝411及び第2ガイド溝412が設けられている。また、ベース部材41の前後方向中央付近において、右側辺には第1係合片413が、左側辺には第2係合片414が各々設けられている。なお、ベース部材41の上面側には、第1、第2ラック部材44、45及びピニオンギア50を覆い隠す上面板(図略)が取り付けられる。シート収容部151に収容されるシート束は、前記上面板上に載置されることになる。
【0034】
第1、第2サイドガイド42、43は、シート収容部151に収容されたシート(束)の、給紙方向に沿った一対の側辺をガイドする。第1、第2サイドガイド42、43は、ベース部材41の上面に配置され、ベース部材41に沿ってシートの給紙方向と直交する方向にスライド移動する。本実施形態では、第1サイドガイド42がベース部材41の前端側に、第2サイドガイド43がベース部材41の後端側にそれぞれ組み付けられている。各サイドガイド42、43は、シートの前記側辺に当接するガイド側壁421、431を各々備える。
【0035】
第1、第2ラック部材44、45は、ベース部材41の上面側に配置され、第1、第2サイドガイド42、43にそれぞれ一体的に取り付けられる部材である。第1ラック部材44は、スライダ部441、ラックベース442及びラックギア歯443を備えている。スライダ部441は、第1サイドガイド42とラックベース442とを連結する部材であり、ベース部材41の左右幅よりもやや長い幅を有し、第1ガイド溝411及び第ガイド溝412の凹凸形状に沿った折曲形状を有している。
【0036】
スライダ部441は、左右の端縁に各々立設された一対の接続部441Aを備える。各接続部441Aは、ベース部材41の上下方向の厚さよりも長い高さを有し、ベース部材41の左又は右の側辺を通り、第1サイドガイド42の裏面に固着されている。すなわち、スライダ部441と第1サイドガイド42との組み立て体によって、ベース部材41を抱え込んでいる。これにより、第1サイドガイド42と第1ラック部材44とは、ベース部材41に沿って、前後方向にスライド移動することができる。
【0037】
ラックベース442は、一端がスライダ部441に連結された、前後方向に長い長方形の板部材である。ラックギア歯443は、ラックベース442の左側辺(直線部)に形成されている。第1サイドガイド42及び第1ラック部材44がスライド移動する際、ラックベース442は第1ガイド溝411に沿って移動する。
【0038】
第2ラック部材45も同様に、スライダ部451、ラックベース452及びラックギア歯453を備えている。スライダ部451は左右一対の接続部451Aを含み、該接続部451Aを介して第2ラック部材45と第2サイドガイド43とは一定的に接続されている。ラックギア歯453は、ラックベース452の右側辺(直線部)に形成されている。第2サイドガイド43及び第2ラック部材45がスライド移動する際、ラックベース452は第2ガイド溝412に沿って移動する。第1ラック部材44と第2ラック部材45とは、左右方向において、ラックギア歯443、453間に一定の間隔(ピニオンギア50の径に相当する間隔)を置いて、ラックベース442、452に平行になるように配置されている。
【0039】
ピニオンギア50は、第1、第2ラック部材44、45のラックギア歯443、453の双方と噛み合う円形のギア部材である。
図4は、ピニオンギア50周辺の斜視図である。ピニオンギア50は、ピニオンギア歯51が形成された円筒部51Tと、この円筒部51Tの下端に連設され、円筒部51Tよりも径が大きいフランジ部52と、円筒部51Tの軸心に配置された回転軸53とを備えている。
【0040】
ピニオンギア50は、そのピニオンギア歯51がラックギア歯443、453の双方と噛み合った状態で、回転軸53の軸回りに回転する。例えば、
図3において、ユーザーが第1ラック部材44(第1サイドガイド42)を前方から後方に移動させる操作を行うと、直線状に並ぶラックギア歯443と円形状に並ぶピニオンギア歯51との噛み合いにより、ピニオンギア50は回転軸53の軸回りに反時計方向に回転する。ピニオンギア50が回転すると、ピニオンギア歯51とラックギア歯453との噛み合いによって、第2ラック部材45(第2サイドガイド43)は後方から前方に移動する。すなわち、第1、第2ラック部材44、45とピニオンギア50との噛み合いによって、第1、第2サイドガイド42、43は、互いに接近する方向、若しくは互いに離間する方向に連動して移動することができる。
【0041】
保持部材60は、ピニオンギア50及びセンサー部材70を保持するハウジングであって、ベース部材41(シート収容部151)に着脱可能な部材である。
図5は、
図4からラック部材44、45を取り除いた状態の斜視図であって、ピニオンギア50、保持部材60及びセンサー部材70の組立体の斜視図、
図6は前記組立体の分解斜視図である。保持部材60は、保持ベース61、一対の係止部材62、一対の第1係止フック63及び一対の第2係止フック64を備えている。
【0042】
保持ベース61は、上面視で矩形の部材であり、
図4に示す通り、ピニオンギア50と、これに噛み合っている第1、第2ラック部材44、45のラックベース442、452とを加えた左右幅よりも広い左右幅を有している。保持ベース61には、センサー部材70の収容空間となる凹部61Hが設けられている。凹部61Hは、センサー部材70のサイズに合致した収容空間を区画する側板611と、底板612とによって形成されている。底板612には、ピニオンギア50の回転軸53の軸受けとなる貫通孔613が穿孔されている。
【0043】
一対の係止部材62は、保持ベース61の左右方向の中心付近であって、前後の側辺の近傍から各々上方に立設されている。一対の係止部材62が立ち上がる根元部分(支柱部621;
図10参照)が対向している間隔は、ピニオンギア50のフランジ部52の直径に概ね等しい。一対の係止部材62は、ピニオンギア50のフランジ部52(ピニオンギアの一部)と係合する部材であって、ピニオンギア50の回転軸53回りの回転を規制する役目を果たす。この回転規制のため、各係止部材62は、フランジ部52の受け部54(係合部)に嵌り込むことが可能なボス623(
図10A)が備えられている。この点については、後記で詳述する。
【0044】
第1係止フック63は、保持ベース61の右辺付近から立設された、カンチレバー型のスナップフィット部材である。第1係止フック63は、弾性変形することにより、ベース部材41の第1係合片413と係合及びその解除が可能である。同様に第2係止フック64は、保持ベース61の左辺付近から立設された、カンチレバー型のスナップフィット部材である。第2係止フック64は、弾性変形することにより、ベース部材41の第2係合片414と係合及びその解除が可能である。なお、上述の一対の係止部材62も、これら係止フック63、64と同様なカンチレバー型のスナップフィット部材である。
【0045】
すなわち、第1、第2係止フック63、64と第1、第2係合片413、414とをスナップフィット接合させることで保持部材60をベース部材41に装着し、前記スナップフィット接合を解除することで保持部材60をベース部材41から取り外すことができる。ピニオンギア50を保持する保持部材60がベース部材41に装着されることによって、ピニオンギア50のピニオンギア歯51と、第1、第2ラック部材44、45のラックギア歯443、453とが噛み合う。
【0046】
センサー部材70は、シート収容部151に収容されたシートのサイズを自動検出するためのセンサーユニットである。センサー部材70は、基板70Bと、基板70Bに搭載された可変抵抗器71(回転部)と、接続端子73とを含む。可変抵抗器71は、ロータリー型のポテンショメーターであり、中央部に軸受け孔72を有している。この軸受け孔72を有する部品(可動電極;図示せず)が回転することで、可変抵抗器71の抵抗値が変化する。すなわち、前記回転に応じて、接続端子73の端子電圧が変化する。
【0047】
図7は、ピニオンギア50とセンサー部材70との関係を示す斜視図である。ピニオンギア50の底面50Bには円筒状のボス521が突設され、ボス521の下面からは回転軸53が突出している。この回転軸53が、可変抵抗器71の軸受け孔72に挿通(連結)される。回転軸53にはDカット面531が備えられている。Dカット面531に対応したサイズで、軸受け孔72にもDカット面721が備えられている。
【0048】
回転軸53が軸受け孔72に挿通された状態でピニオンギア50が回転すると、可変抵抗器71の前記可動電極も連動して回転する。特定のサイズにシートをガイドするため第1、第2サイドガイド42、43がスライド移動され、これに伴いピニオンギア50が回転すると、可変抵抗器71の抵抗値は特定の値となり、接続端子73の端子電圧はユニークな電圧値(回転部の回転度合いに応じた電気特性)を示す。従って、前記端子電圧をモニターすることによって、シートサイズを検知することが可能となる。
【0049】
保持部材60とピニオンギア50との間には、コイルバネ80(付勢部材)が介在されている。
図8は、ピニオンギア50の配置部位における、サイドガイドユニット40の左右方向の断面図である。コイルバネ80の上端コイル部81は、ピニオンギア50の底面50Bのボス521に外嵌され、底面50Bに当接する。コイルバネ80の下端コイル部82は、保持ベース61と当接する。コイルバネ80は、ピニオンギア50を回転軸53の軸方向上方に付勢する。
【0050】
ピニオンギア50は、回転軸53の軸方向に移動可能に、保持部材60にて保持されている。すなわち、ピニオンギア50に対して下方への押圧力が加えられていない状態では、コイルバネ80の付勢力によってピニオンギア50は、フランジ部52が一対の係止部材62に突き当たる位置(以下、第1位置という)に位置付けられる。一方、ピニオンギア50に対して、コイルバネ80の付勢力に抗する下方への押圧力が加えられた状態では、ピニオンギア50は下降して保持ベース61に接近し、フランジ部52が一対の係止部材62から離間する位置(以下、第2位置という)に位置付けられる。
【0051】
図9は、ピニオンギア50と保持部材60との関係を示す、部分拡大図を含む斜視図である。
図9は、保持部材60がベース部材41(シート収容部151)に装着される前の状態(取り外された状態)を示している。この状態では、ピニオンギア50に上記押圧力が加えられることはないので、ピニオンギア50は第1位置に位置する。従って、フランジ部52は、一対の係止部材62に対して押し当てられた状態である。
【0052】
図10Aは、係止部材62の拡大斜視図、
図10Bは、フランジ部52の要部拡大斜視図である。係止部材62は、支柱部621、フック部622及びボス623を含む。支柱部621は、保持ベース61から上方へ垂直に立設された部材である。フック部622は、支柱部621の頂部からピニオンギア50の配置位置に向かう方向に延びている。ボス623は、フック部622の下面から下方に突出する半球状の突起である。一対の係止部材62は、ピニオンギア50の回転軸53を挟んで対称な位置関係にある。
【0053】
ピニオンギア50のフランジ部52の上面には、一対の受け部54が設けられている。受け部54は、フランジ部52の外周縁からピニオンギア50の軸心に向けて延在する溝である。その延在方向と直交する方向における、受け部54の断面形状は半円状である。その半円サイズは、半球状のボス623よりもやや大きい半径を有するサイズである。つまり、受け部54は、ボス623を受け入れて係合するサイズを有している。一対の受け部54は、フランジ部52の周方向において、180度の間隔を置いて配置されている。すなわち、一対の係止部材62の配置位置に合致するように、一対の受け部54がフランジ部52に配置されている。
【0054】
図9に示す状態は、ピニオンギア50がコイルバネ80の付勢力によって上方に持ち上げられ、前記第1位置に位置している状態である。そして、
図9内の拡大部分断面図に示している通り、係止部材62のボス623がフランジ部52の受け部54に嵌り込んでいる。このボス623と受け部54との係合によって、ピニオンギア50の回転軸53回りの回転が規制される。
【0055】
一方、
図11は、保持部材60がベース部材41(
図11では図示していない)に装着された状態を示す斜視図である。この装着状態では、第1ラック部材44のラックベース442と第2ラック部材45のラックベース452との間にピニオンギア50が配置され、ラックギア歯443、453とピニオンギア歯51とが噛み合う。このとき、ラックベース442、452の下面(押圧面)がフランジ部52と対向する位置関係となり、前記下面がフランジ部52を下方に押圧する。この押圧により、ピニオンギア50は下方に押し下げられる。
【0056】
つまり、保持部材60がベース部材41に装着されると、ラックベース442、452(シート収容部151側の他の部材)とフランジ部52との干渉によって、ピニオンギア50はコイルバネ80の付勢力に抗して前記第2位置に移動する。これにより、ボス623と受け部54との係合は解除され、ピニオンギア50は回転軸53の軸回りに回転可能な状態となる。すなわち、保持部材60がベース部材41へ前記スナップフィット接合によって装着されると、ピニオンギア50はラックベース442、452に押圧されて自ずと前記第2位置に位置付けられ、本来の回転動作が行えるようになる。なお、上記の押圧により、ピニオンギア50とラックベース442、452との間に摩擦が生じる。この摩擦は、第1、第2サイドガイド42、43をスライド移動させる際に、浮動性を抑止して適度な操作感を与えることに寄与する。
【0057】
以上の通り、本実施形態のサイドガイドユニット40によれば、保持部材60にピニオンギア50、センサー部材70及びコイルバネ80を組み立てた状態で、ベース部材41(シート収容部151)へ当該組立体を装着することができる。ピニオンギア50は、保持部材60がベース部材41から取り外された状態(
図9)では前記第1位置に位置する。このため、ピニオンギア50の回転が規制された状態で、センサー部材70の可変抵抗器71とピニオンギア50の回転軸53とを連結させることができる。
【0058】
センサー部材70を備えたサイドガイドユニット40においては、第1、第2サイドガイド42、43の幅方向位置、すなわちピニオンギア50の回転位置と、センサー部材70の出力電気特性(抵抗値)とが、予め定められた対応関係となるように組み付ける必要がある。例えば、第1、第2サイドガイド42、43が最大限に拡幅されているときにはセンサー部材70は予め定められた第1電圧を出力し、最小限に縮幅された場合には前記第1電圧とは異なる第2電圧を出力するというように、ピニオンギア50の回転位置に応じてセンサー部材70が予め設定された出力電圧を出力するよう、サイドガイドユニット40を組み立てる必要がある。この点だけに鑑みれば、ピニオンギア50とセンサー部材70とを連結した後、ピニオンギア50を回転不能の状態として組み立てれば良い、しかし、組み立て後にもピニオンギア50が回転不能では用を為さない。ピニオンギア50に何らかの目印を付与し、この目印を頼りにして作業者に組み立て作業を行わせる手段も考えられる。しかし、目印の位置合わせに手間取ることが想定され、作業性が良い手段とは言えない。
【0059】
本実施形態によれば、先ず保持部材60においてピニオンギア50の回転軸53とセンサー部材70の軸受け孔72とを連結することで、両者が組み付けられる。この際、ピニオンギア50はコイルバネ80の付勢力によって前記第1位置に位置付けられる。そして、ボス623と受け部54とが係合することよって、ピニオンギア50の軸回りの回転が規制されるとともに、可変抵抗器71の回転角度が所定角度に位置決めされる。従って、センサー部材70の可変抵抗器71の回転位置を、所定の基準位置に適格に位置合わせし、これを維持させることができる。
【0060】
しかる後、上記のような回転軸53と軸受け孔72との連結がなされた状態で、ベース部材41に対して保持部材60が装着される。この際、ピニオンギア50は、ラックベース442、452で押下されることにより、前記第2位置に移動する。これにより、ボス623と受け部54との係合は解除される。つまり、保持部材60のベース部材41への装着によってピニオンギア50の回転規制状態は解除され、ピニオンギア50の本来の機能が発揮できる状態に復帰するものである。このように、ピニオンギア50とセンサー部材70との組付けを保持部材60上において適正に行った後、その組立体をベース部材41に装着するだけで、第1、第2サイドガイド42、43の基準位置とセンサー部材70の基準位置との位置合わせが適正化された状態でのサイドガイドユニット40の組み立てが完了する。従って、組み立ての作業性を格段に向上させることができる。
【0061】
なお、ピニオンギア50がラックベース442、452で押下されると共に、ピニオンギア歯51とラックギア歯443、453とが係合する際、第1、第2ラック部材44、45は、予め定められた位置に配置される。例えば、
図4に示している通り、第1、第2ラック部材44、45が最も外側に移動した位置、つまり最大のシートサイズに対応した位置に配置される。これにより、可変抵抗器71の抵抗値を、最大のシートサイズに応じた値(既知の値)に設定することができる。本実施形態によれば、ボス623と受け部54との係合によって、可変抵抗器71の抵抗値の設定を容易に行うことができる。
【0062】
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を取ることができる。
【0063】
(1)上記実施形態では、画像形成装置1の給紙カセット15に本発明に係る給紙装置(サイドガイドユニット40)が組み付けられる例を示した。この適用は一例であり、例えば、外付けの給紙ユニットや手差し給紙ユニット等にも適用することができる。また、自動原稿給紙装置11の原稿トレイ111に備えられている一対のサイドガイド114にも、本発明を適用することが可能である。或いは、画像形成装置以外の各種給紙装置にも、本発明を適用することができる。
【0064】
(2)上記実施形態では、センサー部材70として、ポテンショメーター型のセンサーを例示した。これに代えて、磁気的センサー、光学的センサーなどを、センサー部材70として用いるようにしても良い。
【0065】
(3)上記実施形態では、係止部材62のボス623が、ピニオンギア50のフランジ部52に備えられた受け部54に係合することで、ピニオンギア50の回転が規制される例を示した。これは一例であり、ピニオンギア50の一部がコイルバネ80の付勢力に基づいて係止部材62を係合するものであれば、その態様は問わない。例えば、係止部材62のフック部622がボス623を備えない態様とし、フランジ部52にフック部622自体が嵌り込む浅い凹部を設けるようにしても良い。
【0066】
(4)上記実施形態では、ラックベース442、452に押圧されることによって、ピニオンギア50が第1位置から第2位置へ移動する例を示した。ラックベース442、452以外に、シート収容部151側の任意の部材を押圧面として利用したり、押圧用の部材を新たに追加したりしても良い。