特許第6019091号(P6019091)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6019091アップリンク制御情報のためのユーザ機器、基地局装置、および集積回路
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6019091
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】アップリンク制御情報のためのユーザ機器、基地局装置、および集積回路
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/04 20090101AFI20161020BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20161020BHJP
【FI】
   H04W28/04 110
   H04W72/04 136
   H04W72/04 111
【請求項の数】12
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2014-234371(P2014-234371)
(22)【出願日】2014年11月19日
(62)【分割の表示】特願2012-554913(P2012-554913)の分割
【原出願日】2011年6月10日
(65)【公開番号】特開2015-35832(P2015-35832A)
(43)【公開日】2015年2月19日
【審査請求日】2014年12月3日
(31)【優先権主張番号】特願2010-135374(P2010-135374)
(32)【優先日】2010年6月14日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】相羽 立志
(72)【発明者】
【氏名】黄 磊
【審査官】 松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/128604(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/124129(WO,A1)
【文献】 特表2013−527658(JP,A)
【文献】 Samsung,CSI Feedback Signaling in LTE-A,R1-094581,フランス,3GPP,2009年11月 3日,p.1-3
【文献】 Samsung,CSI Feedback Signaling in LTE-A,R1-094085,フランス,3GPP,2009年10月 5日,p.1-3
【文献】 Samsung,CSI Feedback Signaling in LTE-A,R1-093381,フランス,3GPP,2009年 8月19日,p.1-3
【文献】 CMCC,Views on the relationship among CoMP sets,R1-091830,フランス,3GPP,2009年 4月28日,p.1-15
【文献】 Panasonic,Required Information at the UE in CoMP,R1-092530,フランス,3GPP,2009年 6月23日,p.1-2
【文献】 Texas Instruments,CSI Measurement with Downlink Reference Signal,R1-093167,フランス,3GPP,2009年 8月19日,p.1-3
【文献】 Qualcomm Incorporated,UCI Multiplexing for SU-MIMO Transmission[online], 3GPP TSG-RAN WG1#61 R1-102762,2010年 5月 4日
【文献】 CATT,CQI feedback for LTE-A[online], 3GPP TSG-RAN WG1#59b R1-100014,2010年 1月12日
【文献】 Motorola,UCI Multiplexing on PUSCH in UL-MIMO Transmissions[online], 3GPP TSG-RAN WG1#61 R1-103180,2010年 5月 7日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局装置と通信するユーザ機器であって、
複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の報告をトリガするための値がセットされた情報を受信する受信部と、
前記情報に基づいて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の報告を行なう送信部と、
前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアのそれぞれに対するチャンネル状態情報を連結し、
サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットを前記連結したチャンネル状態情報のビットに付加することによって得られるビット数を用いて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の符号化シンボルの数を決定する決定部と、を備え、
前記サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットの数は、前記連結したチャンネル状態情報のビットの数に基づいており、
前記連結したチャンネル状態情報のビットの数が12である場合、前記CRCビットの数は8であり、
前記送信部は、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報を、上りリンクデータ、および、HARQ−ACK/NACKの情報と共に、ある1つのサブフレームにおいて、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)を用いて送信し、
前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報と共に送信される前記HARQ−ACK/NACKの情報は、アップリンクの復調基準信号の周辺の前記物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)のリソースにマップされる
ユーザ機器。
【請求項2】
前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータである
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項3】
前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータ、および、プリコーディングマトリクスインジケータである
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項4】
ユーザ機器と通信する基地局装置であって、
複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の報告をトリガするための値にセットした情報を送信する送信部と、
前記情報に基づいて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報を受信する受信部と、
前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアのそれぞれに対するチャンネル状態情報を連結し、
サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットを前記連結したチャンネル状態情報のビットに付加することによって得られるビット数を用いて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の符号化シンボルの数を決定する決定部と、を備え、
前記サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットの数は、前記連結したチャンネル状態情報のビットの数に基づいており、
前記連結したチャンネル状態情報のビットの数が12である場合、前記CRCビットの数は8であり、
前記受信部は、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報を、上りリンクデータ、および、HARQ−ACK/NACKの情報と共に、ある1つのサブフレームにおいて、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)を用いて受信し、
前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報と共に受信される前記HARQ−ACK/NACKの情報は、アップリンクの復調基準信号の周辺の前記物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)のリソースにマップされる
基地局装置。
【請求項5】
前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータである
請求項4に記載の基地局装置。
【請求項6】
前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータ、および、プリコーディングマトリクスインジケータである
請求項4に記載の基地局装置。
【請求項7】
基地局装置と通信するユーザ機器に搭載される集積回路であって、
複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の報告をトリガするための値がセットされた情報を受信する機能と、
前記情報に基づいて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の報告を行なう報告機能と、
前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアのそれぞれに対するチャンネル状態情報を連結し、
サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットを前記連結したチャンネル状態情報のビットに付加することによって得られるビット数を用いて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の符号化シンボルの数を決定する機能と、を前記ユーザ機器に発揮させ、
前記サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットの数は、前記連結したチャンネル状態情報のビットの数に基づいており、
前記連結したチャンネル状態情報のビットの数が12である場合、前記CRCビットの数は8であり、
前記報告機能は、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報を、上りリンクデータ、および、HARQ−ACK/NACKの情報と共に、1つのサブフレームにおいて、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)を用いて報告する機能であり、
前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報と共に報告する前記HARQ−ACK/NACKの情報は、アップリンクの復調基準信号の周辺の前記物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)のリソースにマップされる
集積回路。
【請求項8】
前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータである
請求項7に記載の集積回路。
【請求項9】
前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータ、および、プリコーディングマトリクスインジケータである
請求項7に記載の集積回路。
【請求項10】
ユーザ機器と通信する基地局装置に搭載される集積回路であって、
複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の報告をトリガするための値にセットした情報を送信する機能と、
前記情報に基づいて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報を受信する受信機能と、
前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアのそれぞれに対するチャンネル状態情報を連結し、
サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットを前記連結したチャンネル状態情報のビットに付加することによって得られるビット数を用いて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の符号化シンボルの数を決定する機能と、を前記基地局装置に発揮させ、
前記サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットの数は、前記連結したチャンネル状態情報のビットの数に基づいており、
前記連結したチャンネル状態情報のビットの数が12である場合、前記CRCビットの数は8であり、
前記受信機能は、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報を、上りリンクデータ、および、HARQ−ACK/NACKの情報と共に、1つのサブフレームにおいて、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)を用いて受信する機能であり、
前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報と共に受信する前記HARQ−ACK/NACKの情報は、アップリンクの復調基準信号の周辺の前記物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)のリソースにマップされる
集積回路。
【請求項11】
前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータである
請求項10に記載の集積回路。
【請求項12】
前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータ、および、プリコーディングマトリクスインジケータである
請求項10に記載の集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術に関し、特に、アップリンク制御情報のためのユーザ機器、基地局装置、通信システム、および移動通信の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(第3世代パートナープロジェクト)標準化団体は、LTE(Long Term Evolution;ロングタームエボリューション)と呼ばれる次世代の無線通信規格の検討を進めている。物理層のインターフェイスにおいて、この新規格は、従来のCDMA(Code Division Multiple Access;符号分割多元接続)技術とは異なるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing;直交周波数分割多重)技術を採用している。LTEにおいて、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access;直交周波数分割多元接続)は、ダウンリンク(DL)で使用され、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access;シングルキャリア周波数分割多元接続)は、アップリンク(UL)で使用される。この新規格に用いられる技術は、従来の時間領域等化の複雑性を軽減する周波数領域等化を採用することで、多重伝搬に有効であり、より帯域幅の広い高速データ伝送に適している。
【0003】
また、3GPPは、LTEへの主な機能強化として有望なLTE−Advanced(Advanced−LTE)の検討も進めている。LTE−Advancedは、LTEのリリース9における訂正および改善の段階の後に、リリース10に導入される見込みである。LTE−Advancedは、ITU(International Telecommunication Union;国際電気通信連合)によって規定された要件を満たさなければならない。
【0004】
LTE−Advancedでは、例えば、ダウンリンクの共同マルチポイント(CoMP)の通信、キャリアアグリゲーション、および/または、さらに高次のMIMOにより、UCI(Uplink Control Information;アップリンク制御情報、例えば、HARQ−ACK/NACK、CQI(Channel Quality
Indicator;チャンネル品質インジケータ)、PMI(Precoding Matrix Indicator;プリコーディングマトリクスインジケータ、例えば、広帯域および/または長期間のチャンネル特性に対処するW_1と、有効なチャンネルの瞬時的な特性を整合化するW_2との二種類のチャンネル特性によって示される)、RI(Rank indication;ランクインジケーション))のサイズが急速に増大する。
【0005】
2つ以上のコンポーネントキャリアが集約されるキャリアアグリゲーションは、20MHzより大きく、100MHzまでの送信帯域幅に対応するために、LTE−Advancedにおいて考慮される(下記の非特許文献1参照)。UEの観点から、スケジューリングされたコンポーネントキャリアごとに、1つのトランスポートブロック(空間多重化がなされない場合)と1つのHARQエンティティが存在する。UEは、複数のコンポーネントキャリアにおいてスケジューリングされることができ、各トランスポートブロックは、単一のコンポーネントキャリア内にマッピングされる。
【0006】
LTE−Advancedの現在の想定によれば、アップリンク多重接続は、以下の特性を有する(下記非特許文献2を参照)。LTE−Advancedのアップリンク伝送には、複数の送信アンテナが使用され、DFT(Discrete Fourier transform;離散フーリエ変換)プリコーディング化OFDMは、空間多重化がなされる場合となされない場合とにおいて、PUSCH(Physical Uplink
Shared Channel;物理アップリンク共有チャンネル)に使用される伝送方式である。複数のコンポーネントキャリアの場合は、コンポーネントキャリアごとに、1つのDFTが存在する。周波数連続的なリソースの配分および周波数非連続的なリソースの配分は、ともに各コンポーネントキャリア上でサポートされている。アップリンクのL1/L2制御シグナリングとデータ(例えば、UL−SCH(Uplink Shared Channel;アップリンク共有チャンネル)のトランスポートブロック、UL−SCH(アップリンク共有チャンネル)のデータ))の同時送信は、次の2つのメカニズムを介してサポートされている。すなわち、(1)制御シグナリングは、リリース8と同様の原理に基づき、PUSCH上でデータと多重化される、(2)PUSCH上のデータと同時に、制御シグナリングは、PUCCH(Physical Uplink Control Channel;物理アップリンク制御チャンネル)上を通じて送信される。
【0007】
PUSCH上におけるUCI(Uplink Control Information;アップリンク制御情報)の多重化に関して、複数のコードワードの複数の層(レイヤ)上におけるUCI伝送に対処する方法が、いくつかの文献で提案されている(非特許文献3を参照)。複数の送信アンテナのためのPUSCH上におけるUCIおよびデータの多重化方式において、UEは、LTEのリリース8における単一のアンテナによるPUSCHの伝送では問題にならなかったいくつかの状況を考慮に入れる必要がある。例えば、UCIは、4つの層すべての上にマッピングされているか、1つの選択されたコードワードの2つの層上にマッピングされているか、1つの選択されたコードワードの1つの層上にマッピングされている。これらの技術は、いずれも、単に、物理層の処理に焦点を当てているにすぎず、いかなるスケジューリングやチャンネル符号化に関連した手続きも伴わない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】“Carrier aggregation in LTE− Advanced”, 3GPP TSG RAN WGl Meeting #53bis, Rl−082468, June, 2008.
【非特許文献2】“3GPP TSG RAN Further Advancements for E−UTRA Physical Layer Aspects (Release 9)”, 3GPP TS 36.814 V2.0.1, 2010−03.
【非特許文献3】“Further Discussion on Data and Control Multiplexing in UL MIMO Transmissions”, 3GPP TSG RAN WGl Meeting #61, Rl−103037, May, 2010.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記従来技術では、LTE−AdvancedにおけるPUSCH上のUCIに対するチャンネル符号化が考慮されていなかった。また、複数のアップリンク送信アンテナが存在する状況下で、PUSCH上の増大したUCIに対するチャンネル符号化を効率的に対処する方法について、具体的な説明がない。
【0010】
上記従来技術の中には、異なるコンポーネントキャリアのスケジューリング状況を考慮して、PUCCH上のUCIをフィードバックする試みがなされているものもあるが、PUSCH上のUCIについて、いかなる状況も考慮されていなかった。他の従来技術は、アップリンクのマルチアンテナ伝送によって引き起こされるPUSCH上のUCIの問題、およびそれに対する解決策について述べているが、チャンネル符号化の手続きに関係しているものではなかった。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、UCIの効率的なチャンネル符号化方式を実行し、eNBとUEとの間でより効率的な伝送制御(スケジューリング)を実現するユーザ機器、基地局装置、通信システム、および移動通信方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、基地局および移動局は、UCIの効率的なチャンネル符号化方式を実行し、eNBとUEとの間でより効率的な伝送制御(スケジューリング)を実現することができる。
【0013】
本発明のユーザ機器においては、基地局装置と通信するユーザ機器であって、複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の報告をトリガするための値がセットされた情報を受信する受信部と、前記情報に基づいて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の報告を、ある1つのサブフレームにおいて行なう送信部と、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアのそれぞれに対するチャンネル状態情報を連結し、サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットを前記連結したチャンネル状態情報のビットに付加することによって得られるビット数を用いて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の符号化シンボルの数を決定する決定部と、を備え、前記サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットの数は、前記連結したチャンネル状態情報のビットの数に基づく、ことを特徴とする。
【0014】
また、本発明のユーザ機器においては、前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータである、ことを特徴とする。
【0015】
また、本発明のユーザ機器においては、前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータ、および、プリコーディングマトリクスインジケータである、ことを特徴とする。
【0016】
本発明の基地局装置においては、ユーザ機器と通信する基地局装置であって、複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の報告をトリガするための値にセットした情報を送信する送信部と、前記情報に基づいて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の受信を、ある1つのサブフレームにおいて行なう送信部と、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアのそれぞれに対するチャンネル状態情報を連結し、サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットを前記連結したチャンネル状態情報のビットに付加することによって得られるビット数を用いて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の符号化シンボルの数を決定する決定部と、を備え、前記サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットの数は、前記連結したチャンネル状態情報のビットの数に基づく、ことを特徴とする。
【0017】
また本発明の基地局装置においては、前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータである、ことを特徴とする。
【0018】
また本発明の基地局装置においては、前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータ、および、プリコーディングマトリクスインジケータである、ことを特徴とする。
【0019】
本発明の集積回路においては、基地局装置と通信するユーザ機器に搭載される集積回路であって、複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の報告をトリガするための値がセットされた情報を受信する機能と、前記情報に基づいて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の報告を、ある1つのサブフレームにおいて行なう機能と、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアのそれぞれに対するチャンネル状態情報を連結し、サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットを前記連結したチャンネル状態情報のビットに付加することによって得られるビット数を用いて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の符号化シンボルの数を決定する機能と、を前記ユーザ機器に発揮させ、前記サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットの数は、前記連結したチャンネル状態情報のビットの数に基づく、ことを特徴とする。
【0020】
また本発明の集積回路においては、前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータである、ことを特徴とする。
【0021】
また本発明の基地局装置においては、前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータ、および、プリコーディングマトリクスインジケータである、ことを特徴とする。
【0022】
本発明の集積回路においては、ユーザ機器と通信する基地局装置に搭載される集積回路であって、複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の報告をトリガするための値にセットした情報を送信する機能と、前記情報に基づいて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の受信を、ある1つのサブフレームにおいて行なう機能と、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアのそれぞれに対するチャンネル状態情報を連結し、サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットを前記連結したチャンネル状態情報のビットに付加することによって得られるビット数を用いて、前記複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の符号化シンボルの数を決定する機能と、を前記基地局装置に発揮させ、前記サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットの数は、前記連結したチャンネル状態情報のビットの数に基づく、ことを特徴とする。
【0023】
また本発明の集積回路においては、前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータである、ことを特徴とする。
【0024】
また本発明の集積回路においては、前記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータ、および、プリコーディングマトリクスインジケータである、ことを特徴とする。
【0025】
前述および他の目的、特徴、および本発明の利点は、添付の図面とともに、本発明の以下の詳細な説明を考慮することによって、より容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】データおよび制御の多重化におけるフローチャートの一例である。
図2】データおよび制御のインターリーブにおけるレイアウトの一例である。
図3】キャリアアグリゲーションが可能なシステムの一例である。
図4】PUSCH上でのCSIのフィードバックのためのトリガ機構における第1の例である。
図5】PUSCH上でのCSIのフィードバックのためのトリガ機構における第2の例である。
図6】PUSCH上でのCSIのフィードバックのためのトリガ機構における第3の例である。
図7】PUSCH上でのCSIのフィードバックのためのチャンネル符号化におけるフローチャートの第1の例である。
図8】PUSCH上でのCSIのフィードバックのためのチャンネル符号化におけるフローチャートの第2の例である。
図9】PUSCH上でのCSIのフィードバックのためのチャンネル符号化におけるフローチャートの第3の例である。
図10】PUSCH上におけるHARQ−ACK/NACKおよびRIフィードバックのためのチャンネル符号化におけるフローチャートの一例である。
図11】本発明に基づく基地局の概略構成の例を示す機能ブロック図である。
図12】本発明に基づくユーザ機器の概略構成の例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の実施形態は、図面を参照することによって最適に理解されるであろう。図面全体を通して、同じ部材には同じ番号を付記する。上記に掲載された図面は、この詳細な説明の一部として明示的に組み込まれているものである。
【0028】
本発明の構成要素は、これら図面において一般に説明および図示されているように、様々な異なった構成で配置および設計することができることが容易に理解されるであろう。従って、本発明の方法およびシステムの実施形態における以下の詳細な説明は、本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、単に本発明の現在の好ましい実施形態を表すものにすぎない。
【0029】
本発明をよく理解するために、まず、図1に基づき、LTEのリリース8のシステムにおけるPUSCHを介したUCI(例えば、チャンネル品質情報(CQIおよび/またはPMI)、HARQ−ACK/NACK、ランクインジケーション)の伝送を例に挙げて説明する。
【0030】
エラー検出は、周期的冗長検査(CRC:Cyclic Redundancy Check,サイクリックリダンダンシーチェック)を介して、UL−SCHのトランスポートブロック(すなわち、アップリンクの送信データ、UL−SCHのデータ)において与えられる。ブロック全体が、CRCのパリティビットを計算するために使用される。パリティビットは、トランスポートブロックCRC付加機能S101で計算され、UL−SCHのトランスポートブロックに付加される。コードブロック分割およびコードブロックCRC付加機能S102において、入力ビットが複数のコードブロックに分割され、CRCのパリティビットが計算されて、各コードブロックに付加される。コードブロックは、チャンネル符号化機能S103に送られる。このチャンネル符号化機能S103では、各コードブロックは、速度が1/3のターボ符号化を実行して個別に符号化される。ターボ符号化ブロックは、レートマッチング機能S104に送られる。このレートマッチング機能S104では、各符号化ブロックは、LTEのリリース8において定められている手順に基づいて、個別にレートマッチングされる。すべての符号化ブロックのビットは、コードブロック連結機能S105において連結される。上述の機能S101〜S105は、UL−SCHにおけるアップリンク送信データのためのチャンネル符号化手順として実行される。
【0031】
制御データ(すなわち、UCI)は、チャンネル品質情報(CQIおよび/またはPMI)、HARQ−ACK/NACK、およびランクインジケーションとして、チャンネル符号化部に受信される。制御情報に対する異なる符号化率(コーディングレート)は、各制御情報の伝送に対して、異なる数の符号化シンボルを割り当てることによって実現される。制御データが、PUSCHを介して送信される場合、HARQ−ACK/NACK、ランクインジケーション、およびチャンネル品質情報に対するチャンネル符号化は、それぞれ独立して実行される。例えば、図1に示されるように、チャンネル品質情報ビットは、チャンネル符号化機能S106に入力される。このチャンネル符号化機能S106では、チャンネル品質情報のペイロードのサイズ(k)が11ビット以下である場合、CRCの付加やレートマッチングを実行することなく、チャンネル符号化は、ブロック符号化(32,k)として行われる。一方、チャンネル品質情報のペイロードサイズが11ビットより大きい場合は、テイルバイティング畳み込み符号化が行われ、それに応じてCRCの付加およびレートマッチングが実行される。
【0032】
チャンネル品質情報ビットとデータビットとは、データおよび制御の多重化機能S109にて多重化される。チャンネル品質情報ビットは、単純な直列連結によって、データビットと多重化され、下記の図2に示すように、単純な時間優先マッピングのルールによって物理リソースへと完全にマッピングされる。
【0033】
HARQ−ACK/NACKビットは、チャンネル符号化機能S107に入力される。このチャンネル符号化機能S107では、1ビットのHARQ−ACK/NACKの場合、反復符号化が行われる。また、2ビットのHARQ−ACK/NACKの場合は、任意の循環式の反復によって、(3,2)シンプレックス符号化が行われる。
【0034】
ランクインジケーションビットは、チャンネル符号化機能S108に入力される。このチャンネル符号化機能S108では、1ビットのHARQ−ACK/NACKの場合、反復符号化が行われる。また、2ビットのHARQ−ACK/NACKの場合は、任意の循環式の反復によって、(3,2)シンプレックス符号化が行われる。
【0035】
チャンネル符号化制御ビットおよびデータビットは、図2に示されるように、物理チャンネルの処理(例えば、スクランブリング、変調、トランスフォームプリコーディング、およびリソース要素のマッピング等)に先立ち、チャンネルインタリーバS110にて多重化される。図2に、物理リソースに対するUCIおよびデータのマッピングの一例を示す。図2において、各正方形は変調シンボルを表す。各シンボル上において、複数のビットがMCS(Modulation and Coding Scheme;変調符号化方式)指令に基づいてマッピングされる。例えば、QPSKに対しては、2ビットがマッピングされる。
【0036】
PUSCHに対するリソース要素のマッピングに関連して、チャンネルインタリーバは、HARQ−ACK/NACKの情報が、サブフレームにおける両スロットに存在し、アップリンクの復調基準信号の周辺のリソースへマッピングされることを確認しながら、送信波形に対する変調シンボルの時間優先マッピングを実行する。なお、単純な直列連結がなされたチャンネル品質情報およびデータビットは、インタリーバの要素へマッピングされ、HARQ−ACK/NACKビットは、その伝送のために、複数の要素をパンクチャする。
【0037】
すなわち、UEがPUSCHを介して基地局にUCI(チャンネル品質情報(CQIおよび/またはPMI)、HARQ−ACK/NACK、およびランクインジケーション)を送信する場合、UCIは、図2に示されるように、UEによってPUSCHリソースへマッピングされる。
【0038】
具体的には、UCIは、基地局によって割り当てられたPUSCHのリソースと同じサイズのマトリクスへ、UEによってマッピングされる。まず、ランクインジケーションがサブフレーム内で伝送される場合、UEは、図2に示されるように、ランクインジケーションをマトリクスへマッピングする。例えば、ランクインジケーションは、UEによってHARQ−ACK/NACKの情報の隣にマッピングされる。
【0039】
次に、UEは、図2に示されるように、チャンネル品質情報(CQIおよび/またはPMI)およびデータをマトリクスへマッピングする。図2に示されるように、チャンネル品質情報は、前もってデータに連結され(時間優先マッピング)、UEによってマトリクスへマッピングされている。ここで、チャンネル品質情報およびデータは、他の情報をスキップすることによってマトリクスへマッピングされる。
【0040】
次に、HARQ−ACK/NACKの情報がサブフレーム内で伝送される場合、UEは、図2に示されるように、HARQ−ACK/NACKの情報をマトリクスへマッピングする。例えば、HARQ−ACK/NACKの情報は、UEによって基準信号の隣にマッピングされる。ここで、HARQ−ACK/NACKの情報は、他の情報を上書きすることによってマトリクスへマッピングされる。
【0041】
ここで、UEはマトリクスに対してDFT処理を行うので、マトリクスは周波数領域に展開される。
【0042】
また、図2に示されるシステムは、1つのペアのUL/DLのコンポーネントキャリア(すなわち、コンポーネントキャリアが1つしかない場合のアップリンク制御情報)を用いる場合しか考慮していないが、効果的なチャンネル符号化性能を行うためには、複数のペアのUL/DL(複数のコンポーネントキャリアからなる)で構成されるシステムを使用する必要がある(すなわち、多重チャンネル符号化のアップリンク制御情報)。
【0043】
この効果を、いくつかのコンポーネントキャリアからなる、より広い送信帯域幅に対応したシステム(キャリアアグリゲーションに対応したシステム)を用いて図3に示す。図3に示す例として、3つのダウンリンクのコンポーネントキャリア(DL CC1、DL
CC2、およびDL CC3)および3つのアップリンクのコンポーネントキャリア(UL CC1、UL CC2、およびUL CC3)が表されている。基地局およびUEは、複数のコンポーネントキャリアを利用することによって、DL/ULのデータ伝送を行うことができる。
【0044】
図3において、基地局は、PDCCHを用いて、UEにPDSCHを割り当てることができる。図3によれば、基地局は、DL CC1(斜線のブロックで表される)上にマッピングされたPDCCHにより、DL CC1上にマッピングされたPDSCHを、DL
CC2(交差線のブロックで表される)上にマッピングされたPDCCHにより、DL
CC2上にマッピングされたPDSCHを、および、DL CC3(垂線のブロックで表される)上にマッピングされたPDCCHにより、DL CC3上にマッピングされたPDSCHを、UEに割り当てる。ここで、基地局は、PDCCHがマッピングされているのと同じ、または異なるコンポーネントキャリア上において、PDSCHを割り当てることができる。
【0045】
図3において、UEの容量やセルにおけるリソースの状況等に応じて、基地局は、基地局のスケジューリング(割り当て)に基づいて、PDSCHおよび/またはPDCCHをマッピングすることが可能なダウンリンクのコンポーネントキャリアのセットであるDL
CCのセットをUEに対して設定してもよい。そして、基地局は、基地局のスケジューリング(割り当て)に基づいて、PDSCHおよび/またはPDCCHをマッピングすることが可能なアップリンクのコンポーネントキャリアのセットであるUL CCのセットをUEに対して設定してもよい。
【0046】
ここで、図3において、基地局は、プライマリDL/UL CCのペアをUEに対して設定することができる。例えば、基地局は、報知情報(例えば、SIB:System Information Block;システム情報ブロック)によって、プライマリDL/UL CCのペアを、UEに対してセル固有に設定することができる。また、例えば、基地局は、専用シグナリング(例えば、Radio Resource Control Signaling;RRCシグナリング)によって、プライマリDL/UL CCのペアを、UEに対してUE固有(半静的)に設定することができる。RRCシグナリングは、上位層(RRC層)において基地局とUEとの間で交換されるシグナリングである。図3に示される例では、基地局は、プライマリDL/UL CCのペアとして、DL CC2とUL CC2とをUEに対して設定する。
【0047】
また、図3において、基地局は、プライマリDL CCを、UEに対して設定することができる。例えば、基地局は、報知情報(例えば、SIB)によって、プライマリDL CCを、UEに対してセル固有に設定することができる。また、例えば、基地局は、専用シグナリング(例えば、RRCシグナリング)によって、プライマリDL CCを、UEに対してUE固有(半静的)に設定することができる。
【0048】
さらに、図3において、基地局は、プライマリUL CCを、UEに対して設定することができる。例えば、基地局は、報知情報(例えば、SIB)によって、プライマリUL
CCを、UEに対してセル固有に設定することができる。また、例えば、基地局は、専用シグナリング(例えば、RRCシグナリング)によって、プライマリUL CCを、UEに対してUE固有(半静的)に設定することができる。図3に示される例では、基地局は、プライマリDL CCのペアとして、DL CC2をUEに対して設定し、プライマリUL CCのペアとして、UL CC2をUEに対して設定する。
【0049】
また、図3において、基地局は、PUSCHを介したUCIの伝送のための単一の(1つの)UL CCを、UEに対して設定することができる。例えば、基地局は、専用シグナリング(例えば、RRCシグナリング)によって、PUSCHを介したUCIの伝送のためのUL CCを、UEに対してUE固有(半静的)に設定することができる。また、例えば、プライマリUL CCは、PUSCHを介したUCIの伝送のためのUL CCとして指定することができる。また、基地局は、プライマリDL CCを、UEに対して設定することができ、UEは、設定されたDL CC(DL CCのペア)に対応するUL CC上のPUSCHを介したUCIの伝送を行う。図3に示される例では、基地局は、PUSCHを介したUCIの伝送のためのUL CCとして、UL CC2を、UEに対して設定する。
【0050】
UEは、基地局によって設定されたUL CC上においてのみ、PUSCHを介してUCIを基地局に送信する。すなわち、UEは、基地局によって半静的に設定されたUL CC上にマッピングされたPUSCHを介して、UCI(すなわち、HARQ−ACK/NACK、および/またはCQI/PMI、および/またはRI)を送信する。図3によれば、UEは、基地局によって設定されたUL CC2上のPUSCHを介して、UCIを基地局に送信する。
【0051】
例えば、UEは、半静的に設定された単一のUE固有のUL CC上にマッピングされたPUSCHを介して、DL CC(例えば、最大5つのDL CC)に対する非周期的なCSIまたは周期的なCSI(チャンネル品質情報(CQI、および/またはPMI)、および/またはRIを含むチャンネル状態情報)の報告を基地局に送信することができる。また、例えば、UEは、半静的に設定された単一のUE固有のUL CCに上にマッピングされたPUSCHを介して、DL CC(例えば、最大5つのDL CC)上で同時にスケジューリングされたダウンリンクのトランスポートブロックのHARQ−ACK/NACKを基地局に送信することができる。
【0052】
ここで、UEは、半静的に設定された単一のUE固有のUL CC上にマッピングされたPUSCHを介して、UCI(例えば、HARQ−ACK/NACK、および/またはCQI/PMI、および/またはRI)を送信することができる。
【0053】
ここで、PUSCHを介したCSIの送信は、基地局によってトリガされてよい。例えば、基地局は、PUSCHを介したCSIの送信を要求する情報(例えば、CSIリクエスト)を含むDCIフォーマット(Downlink Control Information format;ダウンリンク制御情報フォーマット)を使用することによって、PUSCHを介したCSIの送信をトリガすることができる。例えば、基地局は、CSIリクエストフィールドに、「1」にセットすることによって、PUSCHを介したCSIの送信をトリガすることができる。以下では、便宜上、「1」にセットされたCSIリクエストの送信を、CQIリクエストの送信として記載する。
【0054】
基地局は、1つまたは複数のDL CC上のPDCCHを介して、CSIリクエストを含むDCIフォーマットを、UEに送信することができる。すなわち、基地局は、1つまたは複数のDL CCに対する、PUSCHを介したCSIの送信を、UEに対して要求することができる。すなわち、UEは、1つまたは複数のDLのCC上で送信された1つまたは複数のダウンリンク信号に対するCSIを、計算(生成)することができる。1つまたは複数のDL CCに対するCSIリクエストを受信したUEは、PUSCHを介してCSIを基地局に送信する。
【0055】
図4は、PUSCHを介したCSIの伝送の一例を示す。図4において、UEには、基地局によって半静的に上位層のシグナリング(例えば、RRCシグナリング)を介して、複数のフィードバックサブフレーム(例えば、サブフレームn+7、サブフレームn+17)が設定されている。図4において、UEに複数のフィードバックサブフレームが設定されている場合、UEは、複数の設定されたサブフレームにおいてCSIを基地局に送信する。
【0056】
図4において、基地局は、異なるコンポーネントキャリア上のPDCCHを介して、CSIリクエストを含むDCIフォーマットを、UEに送信する。あるコンポーネントキャリア上のDCIフォーマットのCSIリクエストは、UEに対して、当該コンポーネントキャリアのCSIをフィードバックすることを要求するものでもよい。基地局は、複数のコンポーネントキャリア上で、同時に複数のDCIフォーマットのCSIリクエストを送信するように、スケジューリングすることができる。また、基地局は、複数のサブフレーム上における複数のコンポーネントキャリア上で、複数のDCIフォーマットのCSIリクエストを送信するように、スケジューリングすることができる。
【0057】
これらのCSIリクエストを受信したUEは、最新の設定されたフィードバックサブフレーム上において、要求されたコンポーネントキャリアに対するCSIを基地局に送信する。例えば、図4において、基地局は、サブフレームn+1内のDL CC1上のCSIリクエストをUEに送信し、また、サブフレームn+3内のDL CC3上のCSIリクエストをUEに送信する。基地局による設定に基づいて、サブフレームn+7が最新の設定されたフィードバックサブフレームであるので、UEは、サブフレームn+7上のPUSCHを介して、DL CC1とDL CC3のCSIを基地局に送信する。
【0058】
図5は、PUSCHを介したCSIの伝送の他の例を示す。図5において、基地局は、設定したDL CCセットのうちのすべてのDL CC(すべてのアクティブなDL CC)のCSIの送信をUEに対して要求することができる。ここで、基地局は、UEがCSIを計算するためのDL CCのセットを設定してもよい。すなわち、図5において、基地局は、設定したDL CCのセットのうちのすべての(複数の)DL CC(s)に対するCSI(複数のCSI)をフィードバックすることを要求するCSIリクエストを含んだ、DCIフォーマットをUEに送信することができる。
【0059】
CSIリクエストを含むDCIフォーマットを受信したUEは、ある1つの次のサブフレーム上のPUSCHを介して、すべての(複数の)DL CC(s)のCSI(複数のCSI)を基地局に送信する。例えば、図5において、基地局は、サブフレームn+1において、DL CC1上のPDCCHを介して、CSIリクエストを含むDCIフォーマットをUEに送信する。そして、UEは、サブフレームn+5(もし、CSIリクエストを受信した後のCSIの送信のために、4つのサブフレームの遅延が定義されている場合には)内のPUSCHを介して、すべての(複数の)DL CC(s)のCSI(例えば、DL CC1、DL CC2、DL CC3の複数のCSI)を基地局に送信する。また、図5において、基地局は、サブフレームn+13内のDL CC2上のPDCCHを介して、CSIリクエストを含むDCIフォーマットをUEに送信する。そして、UEは、サブフレームn+17内のPUSCHを介して、すべての(複数の)DL CC(s)のCSI(例えば、DL CC1、DL CC2、DL CC3の複数のCSI)を基地局に送信する。
【0060】
図6は、PUSCHを介したCSIの伝送のさらに他の例を示す。図6において、PUSCHを介した周期的なCSIおよび非周期的なCSIの伝送は、単一のサブフレーム上にトリガされてよい。ここで、UEは、PUSCHを介してCSIを周期的に送信するように設定されてよい。また、UEは、PUCCHを介してCSIを非周期的に送信するように設定されてよい。基地局は、上位層のシグナリング(例えば、RRCシグナリング)を介して、周期的なフィードバックサブフレーム(例えば、サブフレームn、サブフレームn+10、サブフレームn+20)を、UEに対して、スケジューリングおよび設定する。例えば、基地局は、周期的なCSIの伝送のための周期性(間隔)を、UEに対して設定することができる。また、例えば、基地局は、周期的なCSIの伝送のためのPUCCHおよび/またはPUSCHのリソースを、UEに対して、持続的に設定することができる。UEは、例えば、これら設定された周期的なフィードバックサブフレーム上において、各コンポーネントキャリアのCSIを循環的に送信する。
【0061】
また、UEは、PUSCHを介してCSIを非周期的に送信するように設定されてよい。基地局は、異なるコンポーネントキャリア上のPDCCHを介して、CSIリクエストを含むDCIフォーマットを、UEに送信する。あるコンポーネントキャリア上のDCIフォーマットのCSIリクエストは、UEに対して、当該コンポーネントキャリアのCSIをフィードバックすることを要求するものでもよい。ここで、PUCCHを介した周期的なCSIの伝送と非周期的なCSIの伝送とが衝突した場合、両CSIは、単一のサブフレーム上のPUSCHを介して送信される。すなわち、周期的なCSIの伝送と非周期的なCSIの伝送とが同じサブフレームで生じた場合、UEは、PUSCHを介して周期的なCSIと非周期的なCSIとを基地局に送信する。
【0062】
例えば、図6において、基地局は、UEに対して、上記設定された周期的なフィードバックサブフレームとして、サブフレームn、サブフレームn+10、サブフレームn+20を設定する。サブフレームnとサブフレームn+10上では、非周期的なCSIの伝送が同時に起こることがないため、UEは周期的なCSIを基地局に送信する。サブフレームn+3上では、基地局は、非周期的なCSIのフィードバックをトリガするためのCSIリクエストをUEに送信する。UEは、サブフレームn+7上の応答として、非周期的なCSIのみを基地局に送信する。同様に、基地局は、サブフレームn+16上で非周期的なCSIのフィードバックをトリガするためのCSIのリクエストをUEに送信する。ここで、UEは、サブフレームn+20上の応答として、非周期的なCSIを基地局に送信するはずであったが、サブフレームn+20は、設定された周期的なフィードバックサブフレームであるので、サブフレームn+20上では、周期的なCSIと非周期的なCSIとはともに、同時に基地局へ送信される。
【0063】
図7は、チャンネル品質情報(CQIおよび/またはPMI)のチャンネル符号化の手順の一例を示す。なお、下記のチャンネル符号化の手順は、上述したCSI送信の手順に適用される。上述のように、UEは、複数のDL CCに対応する複数のチャンネル品質情報を基地局に送信することができる。図7において、複数のDL CCのチャンネル品質情報は、別々にチャンネル符号化され、その後、複数の層上でマッピングを行うために分割されてよい。
【0064】
1つのPUSCHを介して、同時に複数のDL CCのチャンネル品質情報を送信するようにUEがトリガされた後の、チャンネル符号化および多重化の手順は、図7を参照して、次のように説明することができる。例えば、UEは、設定されたDL CCのセットのうちの3つのコンポーネントキャリア(すなわち、DL CC 1、DL、CC2、DL CC3)のチャンネル品質情報を1つのPUSCHを介して、同時に送信するように要求される。
【0065】
まず、3つのDL CCのチャンネル品質情報のチャンネル符号化が別々に行われる。ここで、例えば、各ダウンリンクのコンポーネントキャリアのチャンネル品質情報ビットおよびフォーマットは、LTEのリリース8にて定義されているものを援用することができる。また、LTEのリリース8にて定義されているものと同じチャンネル符号化方式を援用することができる。例えば、チャンネル品質情報のペイロードのサイズ(k)が11ビット以下である場合、CRCの付加やレートマッチングを実行することなく、チャンネル符号化は、ブロック符号化(32,k)として行われる。一方、チャンネル品質情報のペイロードサイズが11ビットより大きい場合は、テイルバイティング畳み込み符号化が行われ、それに応じてCRCの付加およびレートマッチングが実行される。
【0066】
その後、UEは、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する。例えば、チャンネル品質情報が1つのコードワードにしかマッピングされていない場合、UEは、式(1)のように、各層(各レイヤ)におけるチャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する。すなわち、UEは、式(1)に基づき、別々にチャンネル符号化されるチャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数Q’を決定する。
【0067】
【数1】
【0068】
ここで、関数“min(A,B)”の出力は、AおよびBのうち小さいほうであって、例えば、A<Bの場合、min(A,B)=Aであり、
Ocは、DL CCの数cに対するチャンネル品質情報ビットの数(CQIビットおよび/またはPMIビットを含む)であり、Lcは、下記の式
【0069】
【数2】
【0070】
によって与えられるCRCビットの数であり、
Cは、チャンネル品質情報のフィードバックに対してスケジューリングされたDL CCの総数であり、
【0071】
【数3】
【0072】
は、最初のPDCCHから得られる、同じトランスポートブロックに対して最初にスケジューリングされた帯域幅であり、
Rは、このトランスポートブロックのコードブロック数であり、
Krは、コードブロック数rのビット数であり、
【0073】
【数4】
【0074】
は、上位層によって設定されたオフセット(例えば、MCSのオフセット)であり、
【0075】
【数5】
【0076】
は、同じトランスポートブロックに対する、最初のPUSCHの伝送用のサブフレーム当たりのSC−FDMAのシンボルの数(例えば、12個のSC−FDMAシンボル)であり、
【0077】
【数6】
【0078】
は、現在のPDCCHから得られる、サブキャリア単位にて現在のPUSCHに対してスケジューリングされた帯域幅であり、
【0079】
【数7】
【0080】
は、現在のPUSCHの伝送サブフレーム内におけるSC−FDMAシンボルの数(例えば、12個のSC−FDMAシンボル)であり、
【0081】
【数8】
【0082】
は、RIの符号化シンボルの数である。
【0083】
式(1)から、CRCビットの数が、各CCに対して計算される。ここで、Lcは、CCのチャンネル品質情報ビットに付加されたCRCビットの数である。
【0084】
ここで、チャンネル品質情報に含まれているPMIが、2つの構成マトリクス(マトリクスインデックス)W_1およびW_2によって示されている場合、PMIビットの数は、W_1のみの数として、またはW_2のみの数として、またはW_1とW_2との数として見なすことができる。
【0085】
すなわち、UEは、基地局が全体的なプリコーダを決定できるように、PUSCHを介して、基地局にW_1、および/またはW_2を送信することができる。例えば、W_1は、広帯域および/または長期間のチャンネル特性(例えば、ワイドバンドPMI)を管理し、W_2は、有効なチャンネル(例えば、CSIのフィードバックモードに応じた、サブバンドPMIまたはワイドバンドPMI)の瞬時特性のマッチングを試みる。例えば、UEは、PUSCHが基地局によって割り当てられている場合、長期的な間隔で、PUSCHを介して、W_ 1を基地局に送信することができる。そして、例えば、UEは、PUSCHが基地局によって割り当てられている場合、短期的な間隔で、PUSCHを介して、W_2を基地局に送信することができる。そして、例えば、UEは、PUSCHが基地局によって割り当てられている場合、同時にPUSCHを介して、W_1とW_2を基地局に送信することができる。基地局は、2種類のマトリクス(マトリクスインデックス)W_1とW_2を用いて、全体的なプリコーダを決定することができる。
【0086】
すなわち、UEが、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する際、W_1ビットの数のみ、チャンネル品質情報ビットの数に含めることができる。また、UEが、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する際、W_2ビットの数のみ、チャンネル品質情報ビットの数に含めることができる。また、UEが、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する際、W_1ビットとW_2ビットとの両方の数を、チャンネル品質情報ビットの数に含めることができる。
【0087】
また、DL CCの数は、基地局によって設定されたDL CCの数と見なされる。また、DLのCCの数は、基地局によって設定されたDL CCのうちのアクティブなDL
CCの数と見なしてもよい。基地局は、UEに対して、RRCシグナリングによって設定したDL CCの中から、DL CCをアクティブにすることができる。例えば、基地局は、UEに対して、MAC(Media Access Control;メディアアクセス制御)シグナリングを用いて、DL CCをアクティブにすることができる。さらに、DL CCの数は、UEによってサポートされているDL CCの最大数と見なしてもよい。ここで、DL CCの最大数は、UEの容量によって決まる。
【0088】
チャンネル符号化の後、異なるDL CCのチャンネル品質情報は、直列に連結される。その後、実際のシステムに基づいて、連結されたチャンネル品質情報は、いくつかのセグメントに分割され、アップリンクの送信データを多重化しながら、それぞれのセグメントが1つの層上にマッピングされる。例えば、チャンネル品質情報が1つのコードワードの2つの層上で送信されることが定義されている。このように、連結されたチャンネル品質情報は二分割され、それぞれが指定されたコードワードの各層へマッピングされる。
【0089】
図8は、チャンネル品質情報のチャンネル符号化手順の他の例を示す。なお、下記のチャンネル符号化手順は、上述したCSI送信手順に適用される。上述のように、UEは、複数のDL CCに対応する複数のチャンネル品質情報を基地局に送信することができる。図8において、複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアのチャンネル品質情報は、ともにチャンネル符号化され、その後、複数の層上にマッピングを行うために分割されてよい。
【0090】
1つのPUSCHを介して、同時に複数のDL CCのチャンネル品質情報を送信するためにUEがトリガされた後の、チャンネル符号化および多重化の手順は、図8を参照して、次のように説明することができる。例えば、UEは、設定されたDL CCのセットのうち、3つのコンポーネント・キャリア(すなわち、DL CC 1、DL、CC2、DL CC3)のチャンネル品質情報を、同時に1つのPUSCHを介して送信するように要求される。
【0091】
まず、3つのDL CCに対するチャンネル品質情報は、ともに連結される。次に、連結されたチャンネル品質情報のチャンネル符号化がともに行われる。ここで、例えば、LTEのリリース8のチャンネル符号化方式を援用することができる。チャンネル品質情報のペイロードのサイズ(k)が11ビット以下である場合、CRCの付加やレートマッチングを実行することなく、チャンネル符号化は、ブロック符号化(32,k)として行われる。一方、チャンネル品質情報のペイロードのサイズが11ビットより大きい場合は、テイルバイティング畳み込み符号化が行われ、それに応じてCRCの付加およびレートマッチングが実行される。
【0092】
その後、UEは、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する。例えば、チャンネル品質情報が1つのコードワードにしかマッピングされていない場合、UEは、式(2)のように各層(各レイヤ)におけるチャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する。すなわち、UEは、式(2)に基づき、ともにチャンネル符号化されるチャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する。
【0093】
【数9】
【0094】
ここで、関数“min(A,B)”の出力は、AおよびBのうち小さいほうであって、例えば、A<Bの場合、min(A,B)=Aであり、
Ocは、DL CCの数cに対するチャンネル品質情報ビットの数(CQIビットおよび/またはPMIビットを含む)であり、
Lは、下記の式
【0095】
【数10】
【0096】
によって与えられるCRCビットの数であり、Cは、チャンネル品質情報のフィードバック対してスケジューリングされたDL CCの総数であり、
【0097】
【数11】
【0098】
は、最初のPDCCHから得られる、同じトランスポートブロックに対して最初にスケジューリングされた帯域幅であり、
Rは、このトランスポートブロックのコードブロック数であり、
Krは、コードブロック数rのビット数であり、
【0099】
【数12】
【0100】
は、上位層によって設定されたオフセット(例えば、MCSのオフセット)であり、
【0101】
【数13】
【0102】
は、同じトランスポートブロックに対する、最初のPUSCH伝送用サブフレーム当たりのSC−FDMAシンボルの数(例えば、12個のSC−FDMAシンボル)であり、
【0103】
【数14】
【0104】
は、現在のPDCCHから得られる、サブキャリア単位にて現在のPUSCHに対してスケジューリングされた帯域幅であり、
【0105】
【数15】
【0106】
は、現在のPUSCH伝送サブフレーム内におけるSC−FDMAシンボルの数(例えば、12個のSC−FDMAシンボル)であり、
【0107】
【数16】
【0108】
は、RIの符号化シンボル数である。
【0109】
式(2)から、CRCビットの数は、複数のCCの連結されたチャンネル品質情報ビットに対して計算される。ここで、得られるLの値は1つである。
【0110】
式(1)と同様に、チャンネル品質情報に含まれているPMIが、2つの構成マトリクス(マトリクスインデックス)W_1およびW_2によって示されている場合、PMIビットの数は、W_1のみの数として、またはW_2のみの数として、またはW_1とW_2との数として見なすことができる。
【0111】
すなわち、UEが、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する際、W_1ビットの数のみ、チャンネル品質情報ビットの数に含めることができる。また、UEが、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する際、W_2ビットの数のみ、チャンネル品質情報ビットの数に含めることができる。また、UEが、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する際、W_1ビットとW_2ビットとの両方の数を、チャンネル品質情報ビットの数に含めることができる。
【0112】
換言すれば、UEは、各ダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報ビットを連結し、連結した各ダウンリンクのコンポーネントキャリアのチャンネル状態情報ビットに、1つのサイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットを付加することによって得られるビット数を用いて、複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報の符号化シンボルの数を決定する。
【0113】
チャンネル符号化の後、異なるDL CCのチャンネル品質情報は、直列に連結される。その後、実際のシステムに基づいて、連結されたチャンネル品質情報は、複数のセグメントに分割され、アップリンクの送信データを多重化しながら、それぞれのセグメントが1つの層上にマッピングされる。例えば、チャンネル品質情報が1つのコードワードの2つの層上で送信されることが定義されている。このように、連結されたチャンネル品質情報は二分割され、それぞれが指定されたコードワードの各層へマッピングされる。
【0114】
図9は、チャンネル品質情報のチャンネル符号化の手順の他の例を示す。上述のように、UEは、複数のDL CCに対応する複数のチャンネル品質情報を基地局に送信することができる。図9において、複数のDL CCのチャンネル品質情報は、層をマッピングするために分割され、層固有にチャンネル符号化される。
【0115】
1つのPUSCHを介して、同時に複数のDL CCのチャンネル品質情報を送信するようにUEがトリガされた後の、チャンネル符号化および多重化の手順は、図9を参照して、次のように説明することができる。例えば、UEは、設定されたDL CCのセットのうち、3つのコンポーネントキャリア(すなわち、DL CC 1、DL、CC2、DL CC3)のチャンネル品質情報を1つのPUSCHを介して、同時に送信するように要求される。
【0116】
まず、3つのDL CCのチャンネル品質情報は、ともに連結される。マッピング層の数((現在の)トランスポートブロックによってマッピングされた層の数)に基づいて、連結されたチャンネル品質情報がいくつかのセグメントに分割される。なお、トランスポートブロックによってマッピングされた層の数は、送信モードやチャンネル状況等に応じて変化する。
【0117】
例えば、チャンネル品質情報が1つのコードワードの2つの層上で送信されることが定義されている。このように、連結されたチャンネル品質情報は二分割され、それぞれが別々にチャンネル符号化される。ここで、例えば、LTEのリリース8のチャンネル符号化方式を援用することができる。チャンネル品質情報のペイロードのサイズ(k)が11ビット以下である場合、CRCの付加やレートマッチングを実行することなく、チャンネル符号化は、ブロック符号化(32,k)として行われる。一方、チャンネル品質情報のペイロードのサイズが11ビットより大きい場合は、テイルバイティング畳み込み符号化が行われ、それに応じてCRCの付加とレートマッチングが実行される。
【0118】
すなわち、UEは、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する。例えば、チャンネル品質情報が1つのコードワードにしかマッピングされていない場合、UEは、式(3)のように各層(各レイヤ)におけるチャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する。すなわち、UEは、式(3)に基づき、層に基づいてチャンネル符号化されるチャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する。
【0119】
【数17】
【0120】
ここで、関数“min(A,B)”の出力は、AおよびBのうち小さいほうであって、例えば、A<Bの場合、min(A,B)=Aであり、
Ocは、DL CCの数cに対するチャンネル品質情報ビットの数(CQIビットおよび/またはPMIビットを含む)であり、
Lは、下記式
【0121】
【数18】
【0122】
によって与えられるCRCビットの数であり、
Nは、トランスポートブロックによってマッピングされた層の数であり、
Cは、チャンネル品質情報のフィードバックに対してスケジューリングされたDL CCの総数であり、
【0123】
【数19】
【0124】
は、最初のPDCCHから得られる、同じトランスポートブロックに対して最初にスケジューリングされた帯域幅であり、
Rは、このトランスポートブロックのコードブロック数であり、
Krは、コードブロック数rのビット数であり、
【0125】
【数20】
【0126】
は、上位層によって設定されたオフセット(例えば、MCSのオフセット)であり、
【0127】
【数21】
【0128】
は、同じトランスポートブロックに対する、最初のPUSCHの伝送用サブフレーム当たりのSC−FDMAシンボルの数(例えば、12個のSC−FDMAシンボル)であり、
【0129】
【数22】
【0130】
は、現在のPDCCHから得られる、サブキャリア単位にて現在のPUSCHに対してスケジューリングされた帯域幅であり、
【0131】
【数23】
【0132】
は、現在のPUSCH伝送サブフレーム内におけるSC−FDMAシンボルの数(例えば、12個のSC−FDMAシンボル)であり、
【0133】
【数24】
【0134】
は、RIの符号化シンボル数である。
【0135】
式(3)から、CRCビットの数が、層の数に応じて計算される。ここで、Nは、層の数であり、Lは、各層上で分離されたチャンネル品質情報ビットに付加されたCRCビットの数である。
【0136】
式(1)および(2)と同様に、チャンネル品質情報に含まれているPMIが、2つの構成マトリクス(マトリクスインデックス)W_1およびW_2によって示されている場合、PMIビットの数は、W_1のみの数として、またはW_2のみの数として、またはW_1とW_2との数として見なすことができる。
【0137】
すなわち、UEが、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する際、W_1ビットの数のみ、チャンネル品質情報ビットの数に含めることができる。また、UEが、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する際、W_2ビットの数のみ、チャンネル品質情報ビットの数に含めることができる。また、UEが、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する際、W_1ビットとW_2ビットとの両方の数を、チャンネル品質情報ビットの数に含めることができる。
【0138】
式(3)によれば、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数は、層の数に応じて変化する。UEは、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を、層の数に応じて決定することができる。
【0139】
チャンネル符号化の後、チャンネル品質情報の各符号化されたセグメントは、アップリンクの送信データを多重化しながら、該当する層の上にマッピングされる。
【0140】
図10は、HARQ−ACK/NACKおよびRIのチャンネル符号化の手順の一例を示す。UEは、その実際のペイロードに応じて、複数のDL CCに対するHARQ−ACK/NACKおよびRIのチャンネル符号化の方法を変化させる。UEが、1つのPUSCHを介して、複数のDL CCに対するHARQ−ACK/NACK、および/またはRIを送信するように設定されている場合のチャンネル符号化およびインターリーブの手順は、図10を参照して、次のように説明することができる。
【0141】
ここで、UEは、同じサブフレーム内において、複数のコンポーネント・キャリア上でスケジューリングされた複数のトランスポートブロック(すなわち、複数のPDSCH)に対する(複数の)HARQ−ACK/NACKの情報を、基地局に送信することができる。例えば、UEは、同じサブフレーム内において、2つのコンポーネントキャリア上でスケジューリングされた2つのトランスポートブロック(すなわち、2つのPDSCH)に対する(複数の)HARQ−ACK/NACKの情報を、基地局に送信することができる。すなわち、基地局が、UEにPUSCHを割り当てると、UEは、PUSCHを介して、複数のトランスポートブロックに対する(複数の)HARQ−ACK/NACKの情報を、基地局に送信することができる。
【0142】
まず、同じサブフレームにおいて、2つのスケジューリングされたダウンリンクのコンポーネントキャリア上のトランスポートブロックのHARQ−ACK/NACKビットがともに連結される。次に、連結されたHARQ−ACK/NACKビットは、チャンネル符号化を行う。HARQ−ACK/NACKビットの数は、UEの容量と基地局のスケジューリングに応じて、1〜10ビットで変動する。ここでは、最大5つのコンポーネントキャリアのアグリゲーション、および1つのコンポーネントキャリアにつき最大2つのコードワードを想定する。チャンネル符号化に対して、連結されたHARQ−ACK/NACKビットの数が1または2である場合、LTEのリリース8にて定義された1ビットのHARQ−ACK/NACKおよび2ビットのHARQ−ACK/NACKの符号化が援用され、それ以外の場合、すなわち、3〜8ビットのHARQ−ACK/NACKを符号化する場合は、新たなチャンネル符号化の方法が導入される。例えば、3〜8ビットのHARQ−ACK/NACKを符号化する場合は、PUCCH上におけるUCIチャンネル品質情報のチャンネル符号化について、LTEのリリース8にて定義された(20,k)ブロック符号化が導入される。チャンネル符号化の後、実際のシステムに基づいて、符号化されたACK/HARQ−ACK情報を(層の反復によって)複製し、アップリンクのデータをインターリーブしながら、複数の層上にマッピングすることができる。例えば、HARQ−ACK/NACKが2つのコードワードの4つの層上において複製されることが定義されている。従って、符号化されたHARQ−ACK/NACKビットが4回複製される。各複製データは2つのコードワードの各層へマッピングされる。各層上におけるマッピング規則は、図2に示すように、LTEのリリース8にて定義されているものに従う。なお、層繰り返しのみが、HARQ−ACK/NACKおよびRIの伝送に使用される。
【0143】
ACK/NACKおよびRIのチャンネル符号化の手順では、シンボルの数も決定する必要がある。この場合、ACK/NACKおよびRIに使用される方法および式は、本質的に、LTEのリリース8.0にて定義されているものと同じである。
【0144】
本発明によれば、基地局は、キャリアアグリゲーションの場合、PUSCH上において適応性のあるUCIの多重化方式を行うことができる。これにより、基地局は、システムにさらなる複雑さを生じさせることなく、より効率的な伝送制御(スケジューリング)を行うことができる。
【0145】
(移動通信システム)
以下の説明では、本発明に係る移動通信システムについて説明する。移動通信システムは、基地局およびユーザ機器を備えており、基地局とユーザ機器とは、上記のいずれかの実施形態またはその変形例におけるPUSCH上におけるUCIの多重化の方法に基づいて、互いに通信することができる。
【0146】
図11は、本発明に係る基地局の概略構成例を示す機能ブロック図である。
【0147】
図11に示すように、基地局100は、データ制御部1、変調符号化部2、マッピング部3、逆高速フーリエ変換(IFFT)部4、無線送信部5、無線受信部6、高速フーリエ変換(FFT)部7、復調復号化部8、データ抽出部9、送信情報制御部10、およびアンテナ11を備えている。送信情報制御部10は、スケジューラ部21、変調・符号化制御部22、および周波数選択スケジューラ部23を備えている。
【0148】
基地局100では、ユーザ機器に送信される送信データおよび制御データは、データ制御部1に入力され、これらのデータは、送信情報制御部10からの指示に基づいて、ユーザ機器に順次送信される。変調符号化部2は、伝送情報制御部10(変調・符号化制御部22)によって決定された変調方式および符号化率に基づいて、データ制御部1から出力された信号を受信し、変調処理またはエラー訂正符号化処理を行い、データをマッピング部3に出力する。マッピング部3は、送信情報制御部10(周波数選択スケジューラ部23)から出力された周波数選択スケジューリング情報に基づいて、変調符号化部2から出力されたデータを各サブキャリア上へマッピングし、データを逆高速フーリエ変換部4に出力する。
【0149】
逆高速フーリエ変換部4は、マッピング部3から出力されたデータに対して逆高速フーリエ変換の処理を行い、データを時系列ベースバンドのデジタル信号に変換し、この信号を無線送信部5に出力する。無線送信部5は、逆高速フーリエ変換部4からの出力信号をアナログ/デジタル変換し、送信に適した周波数に信号をアップコンバートしてから、アンテナ11を介して信号を各ユーザ機器に送信する。
【0150】
スケジューラ部21は、各ユーザ機器の使用するリソース領域、間欠送信受信の周期、伝送データチャンネルの形式、およびバッファのステータス等の制御情報に基づいて、ダウンリンクおよびアップリンクをスケジューリングする。変調・符号化制御部22は、ユーザ機器からの物理アップリンク制御チャンネル上のチャンネル品質情報のフィードバックに基づいて、各データに適用される変調方式および符号化率を決定する。周波数選択スケジューラ部23は、ユーザ機器からのチャンネル品質情報のフィードバックに基づいて、各データに適用される周波数選択スケジューリングを実行する。データ抽出部9は、復調および復号されたデータをユーザ用の受信データと制御データとに分離し、これらのデータを上位処理部に転送し、送信情報制御部27に出力する。
【0151】
図11に示されるように、基地局の各構成要素は、結合されてもよく、また別々のユニットとして実現してもよい。
【0152】
図12は、本発明に係るユーザ機器の概略構成例を示す機能ブロック図である。
【0153】
図12に示されるように、ユーザ機器200は、データ制御部41、変調符号化部42、マッピング部43、逆高速フーリエ変換(IFFT)部44、無線送信部45、アンテナ46、PUSCH制御部47、無線受信部48、高速フーリエ変換(FFT)部49、復調復号部50、およびデータ抽出部51を備えている。PUSCH制御部47は、制御・データ多重化部62、PUSCHマッピング部61、およびチャンネル制御部63を備えている。
【0154】
無線受信部48、FFT部49、復調復号部50、データ抽出部51、およびPUSCH制御部47は、全体として、受信部80を構成し、データ制御部41、変調符号化部42、マッピング部43、逆高速フーリエ変換(IFFT)部44、および無線送信部45は、全体として、送信部90を構成している。
【0155】
図12に示すユーザ機器200では、基地局100に送信される送信データおよび制御データは、データ制御部41に入力され、これらのデータは、基地局100に順次送信される。変調符号化部42は、データ制御部41から出力された信号を受信し、変調処理またはエラー訂正符号化処理を行い、データをマッピング部43に出力する。マッピング部43は、変調符号化部42から出力されたデータを各サブキャリア上へマッピングし、データを逆高速フーリエ変換部44に出力する。
【0156】
逆高速フーリエ変換部44は、マッピング部43から出力されたシンボル列に対して逆高速フーリエ変換の処理を行い、シンボル列を時系列ベースバンドデジタル信号に変換し、この信号を無線送信部45に出力する。無線送信部45は、逆高速フーリエ変換部4からの出力信号をアナログ/デジタル変換し、送信に適した周波数に信号をアップコンバートしてから、アンテナ46を介して信号を基地局100に送信する。
【0157】
制御・データ多重化部62は、アップリンク制御情報を多重化し、インタリーバにデータを送信する。PUSCHマッピング部61は、多重化された制御およびデータの情報を複数のコードワードの複数の層にマッピングする。
【0158】
チャンネル符号化部63は、シンボル数決定部64を備えており、このシンボル数決定部64は、UEが、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定するために使用される。特に、シンボル数決定部64は、上記の式(1)、(2)、および(3)に基づいて、チャンネル品質情報に対する符号化シンボルの数を決定する。
【0159】
図11の基地局および図12のユーザ機器の他の代替例では、デバイス(BSまたはUE)は、プロセッサおよびメモリを備えるように実現してもよい。
【0160】
メモリは、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含んでもよく、プロセッサに命令とデータを提供する。メモリの一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)を含んでもよい。メモリは、電子情報を格納可能な任意の電子部品を含んでもよく、ROM、RAM、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体フラッシュメモリ、プロセッサを伴ったオンボードメモリ、EPROMメモリ、EEPROM(登録商標)メモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM等として具現化してもよい。メモリは、プログラム命令および他の種類のデータを格納してもよい。プログラム命令は、PUCCHリソース割り当てを実現する目的で本明細書に開示された方法の一部またはすべてが実行されるように、プロセッサによって実行してもよい。
【0161】
情報および信号は、さまざまな技術や手法を用いて表してもよい。例えば、上記の説明の全体にわたって言及されるデータ、命令、コマンド、情報、信号等は、電圧、電流、電磁波、磁界または粒子、光学フィールドまたは粒子、またはそれらの任意の組み合わせによって表してもよい。
【0162】
本明細書に開示された実施形態に関連して説明されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)信号、または他のプログラム可能な論理素子、離散的なゲートまたはトランジスタロジック、離散的なハードウェアコンポーネント、または本明細書に記載された機能を実行するように設計された任意の組み合わせで実施または実行してもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、あるいは、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。プロセッサは、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPのコアと連結した1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または他のそうした構成のコンピュータデバイスの組み合わせとして実施してもよい。別の実施形態では、集積回路は、実行時に基地局、および/またはユーザ機器において方法を実現するプログラムを格納するように構成されてもよく、集積回路は、それぞれ、基地局とユーザ機器に実装されてもよい。
【0163】
本明細書に開示された実施形態に関連して説明された方法やアルゴリズムの工程は、ハードウェアによって直接的に具現化してもよく、プロセッサによって実行されたソフトウェアモジュールで具現化してもよく、またはこれら2つの組み合わせによって具現化してもよい。ソフトウェアモジュールは、当技術分野で知られている記憶媒体のいずれの形をとってもよい。記憶媒体としては、例えば、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROM(登録商標)メモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM等が挙げられる。ソフトウェアモジュールは、単一の命令または多数の命令を含んでもよく、異なるプログラム間および複数の記憶媒体にわたって、いくつかの異なるコードセグメントのもとで配布することができる。例えば、記憶媒体は、プロセッサが当該記録媒体から情報を読み取り、当該記憶媒体に情報を書き込むことができるように当該プロセッサに接続されてよい。あるいは、記憶媒体は、プロセッサと一体化になっていてもよい。
【0164】
本明細書に開示された方法は、記載された方法を実現するための1つまたは複数の工程または動作を含む。これら方法の工程および/または動作は、特許請求の範囲から逸脱することなく、互いに置き換えることができる。換言すれば、特定の順序の工程または動作が、説明されている実施形態の適切な操作に必要な場合を除き、具体的な工程または動作の順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく変更してもよい。
【0165】
本発明は、物理アップリンク共有チャンネル上におけるアップリンク制御情報の伝送のための通信方法であって、基地局が、物理アップリンク共有チャンネルを介したアップリンク制御情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク制御情報を、ユーザ機器に通知する工程と、ユーザ機器が、チャンネル符号化されるアップリンク制御情報のシンボルの数を決定する工程と、ユーザ機器が、物理アップリンク共有チャンネルを介して、決定されたシンボル数のアップリンク制御情報を基地局に送信する工程と、を含むことを特徴する通信方法を含むことができる。
【0166】
また、本発明は、物理アップリンク共有チャンネル上におけるアップリンク制御情報の伝送のための通信方法であって、基地局が、物理アップリンク共有チャンネルを介したアップリンク制御情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク制御情報を、ユーザ機器に通知する工程と、ユーザ機器が、個別にチャンネル符号化されるアップリンク制御情報のシンボルの数を決定する工程と、ユーザ機器が、物理アップリンク共有チャンネルを介して、決定されたシンボル数のアップリンク制御情報を基地局に送信する工程と、を含むことを特徴する通信方法も含むことができる。
【0167】
また、本発明は、物理アップリンク共有チャンネル上におけるアップリンク制御情報の伝送のための通信方法であって、基地局が、物理アップリンク共有チャンネルを介したアップリンク制御情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク制御情報を、ユーザ機器に通知する工程と、ユーザ機器が、結合してチャンネル符号化されるアップリンク制御情報のシンボルの数を決定する工程と、ユーザ機器が、物理アップリンク共有チャンネルを介して、決定されたシンボル数のアップリンク制御情報を基地局に送信する工程と、を含むことを特徴する通信方法も含むことができる。
【0168】
また、本発明は、物理アップリンク共有チャンネル上におけるアップリンク制御情報の伝送のための通信方法であって、基地局が、物理アップリンク共有チャンネルを介したアップリンク制御情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク制御情報を、ユーザ機器に通知する工程と、ユーザ機器が、層に基づいてチャンネル符号化されるアップリンク制御情報のシンボルの数を決定する工程と、ユーザ機器が、物理アップリンク共有チャンネルを介して、決定されたシンボル数のアップリンク制御情報を基地局に送信する工程と、を含むことを特徴する通信方法も含むことができる。
【0169】
本発明の通信方法では、上記アップリンク制御情報は、チャンネル品質インジケータを含む。
【0170】
また、本発明の通信方法において、上記アップリンク制御情報は、プリコーディングマトリクスインデックスを含む。別の実施形態では、プリコーディングマトリクスインデックスは、2種類のマトリクスで示される。
【0171】
また、本発明は、物理アップリンク共有チャンネル上におけるアップリンク制御情報の伝送のためのユーザ機器の通信方法であって、物理アップリンク共有チャンネルを介したアップリンク制御情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク制御情報を、基地局から通知される工程と、チャンネル符号化されるアップリンク制御情報のシンボルの数を決定する工程と、物理アップリンク共有チャンネルを介して、決定されたシンボル数のアップリンク制御情報を基地局に送信する工程と、を含むことを特徴するユーザ機器の通信方法も含むことができる。
【0172】
また、本発明は、物理アップリンク共有チャンネル上におけるアップリンク制御情報の伝送のためのユーザ機器の通信方法であって、物理アップリンク共有チャンネルを介したアップリンク制御情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク制御情報を、基地局から通知される工程と、別々にチャンネル符号化されるアップリンク制御情報のシンボルの数を決定する工程と、物理アップリンク共有チャンネルを介して、決定されたシンボル数のアップリンク制御情報を基地局に送信する工程と、を含むことを特徴するユーザ機器の通信方法も含むことができる。
【0173】
また、本発明は、物理アップリンク共有チャンネル上におけるアップリンク制御情報の伝送のためのユーザ機器の通信方法であって、物理アップリンク共有チャンネルを介したアップリンク制御情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク制御情報を、基地局から通知される工程と、結合してチャンネル符号化されるアップリンク制御情報のシンボルの数を決定する工程と、物理アップリンク共有チャンネルを介して、決定されたシンボル数のアップリンク制御情報を基地局に送信する工程と、を含むことを特徴するユーザ機器の通信方法も含むことができる。
【0174】
また、本発明は、物理アップリンク共有チャンネル上におけるアップリンク制御情報の伝送のためのユーザ機器の通信方法であって、物理アップリンク共有チャンネルを介したアップリンク制御情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク制御情報を、基地局から通知される工程と、層に基づいてチャンネル符号化されるアップリンク制御情報のシンボルの数を決定する工程と、物理アップリンク共有チャンネルを介して、決定されたシンボル数のアップリンク制御情報を基地局に送信する工程と、を含むことを特徴するユーザ機器の通信方法も含むことができる。
【0175】
本発明の通信方法では、上記アップリンク制御情報は、チャンネル品質インジケータを含む。
【0176】
また、本発明の通信方法において、上記アップリンク制御情報は、プリコーディングマトリクスインデックスを含む。別の実施形態では、プリコーディングマトリクスインデックスは、2種類のマトリクスで示される。
【0177】
本発明のいくつかの実施形態は、上記サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットの数は、各ダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報ビットを連結することによって得られたビット数を用いて決定されることを特徴とするユーザ機器を開示する。
【0178】
本発明のいくつかの実施形態は、上記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータを含むことを特徴とするユーザ機器を開示する。
【0179】
本発明のいくつかの実施形態は、上記チャンネル状態情報は、プリコーディングマトリクスインジケータを含むことを特徴とするユーザ機器を開示する。
【0180】
本発明のいくつかの実施形態は、上記チャンネル状態情報は、広帯域のプリコーディングマトリクスインジケータを含むことを特徴とするユーザ機器を開示する。
【0181】
本発明のいくつかの実施形態は、上記サイクリックリダンダンシーチェック(CRC)ビットの数は、各ダウンリンクのコンポーネントキャリアに対するチャンネル状態情報ビットを連結することによって得られたビット数を用いて、ユーザ機器によって決定されることを特徴とする基地局装置を開示する。
【0182】
本発明のいくつかの実施形態は、上記チャンネル状態情報は、チャンネル品質インジケータを含むことを特徴とする基地局装置を開示する。
【0183】
本発明のいくつかの実施形態は、上記チャンネル状態情報は、プリコーディングマトリクスインジケータを含むことを特徴とする基地局装置を開示する。
【0184】
本発明のいくつかの実施形態は、上記チャンネル状態情報は、広帯域のプリコーディングマトリクスインジケータを含むことを特徴とする基地局装置を開示する。
【0185】
さらに、本発明は以下のように表現することもできる。
【0186】
(第1の発明)アップリンク制御情報の伝送のためのユーザ機器装置であって、アップリンク制御情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク制御情報の通知を基地局から受信するための受信部と、チャンネル符号化されるアップリンク制御情報のシンボルの数を決定するためのシンボル数決定部と、決定されたシンボル数のチャンネル符号化されたアップリンク制御情報を基地局装置に送信するための送信部とを備えているユーザ機器装置。
【0187】
本発明によれば、データ伝送のために複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアが設定されている場合であっても、チャンネル符号化されるアップリンク制御情報のシンボル数を決定することによって、PUSCHを介して、基地局に増加したUCIを効果的に送信することができる。このスケジューリングによれば、異なる数のチャンネル符号化されるUCIのシンボルを容易に推定することができる。これによって、(1)基地局および移動局がPUSCH上において適応性のあるUCIの多重化方式を実行でき、(2)基地局および移動局が効果的なチャンネル符号化性能を実現できるという効果が得られる。
【0188】
(第2の発明)上記シンボル数決定部は、基地局からユーザ機器装置へ通知されたダウンリンクのコンポーネントキャリアごとに個別にシンボルの数を決定してもよいことを特徴とする第1の発明に記載のユーザ機器装置。
【0189】
個別にシンボルの数を決定することによって、1つのCCのUCI上で発生している受信エラーが、他のCCのUCIの受信に影響を与えないという効果が得られる。また、個別チャンネル符号化は、LTEのリリース8.0にて定義されているものと完全に適合する。
【0190】
(第3の発明)上記シンボル数決定部は、基地局からユーザ機器装置へ通知された複数のダウンリンクのコンポーネントキャリアに対して、結合してシンボルの数を決定してもよいことを特徴とする第1の発明に記載のユーザ機器装置。
【0191】
結合してシンボルの数を決定することによって、冗長ビットを節約できるという(すなわち、いくつかのリソース要素をデータ伝送のために節約できるという)効果が得られる。また、それにより、新しいロバストなチャンネル符号化方式をリソース要素と同じコストで導入することができる。
【0192】
(第4の発明)上記シンボル数決定部は、基地局からユーザ機器装置へのダウンリンクのトランスポートブロックによってマッピングされた層の数に従ってシンボルの数を決定してもよいことを特徴とする第1の発明に記載のユーザ機器装置。
【0193】
マッピングされた層の数に従ってシンボルの数を決定することによって、個別にシンボルを決定することによって得られる効果と、結合してシンボルを決定することによって得られる効果との折衷効果が得られる。換言すれば、複数のCCへの受信エラーの影響を低減する効果と、冗長ビットを節約できるという効果とを組み合わせた効果が得られる。
【0194】
(第5の発明)上記アップリンク制御情報は、チャンネル品質インジケータを含んでもよいことを特徴とする第1の発明に記載のユーザ機器装置。
【0195】
これによって、基地局とユーザ機器との間でより効率的な伝送制御(スケジューリング)を構築するという効果が得られる。
【0196】
(第6の発明)上記アップリンク制御情報は、プリコーディングマトリクスインジケータを含んでもよいことを特徴とする第1の発明に記載のユーザ機器装置。
【0197】
これによって、基地局とユーザ機器との間でより効率的な伝送制御(スケジューリング)を構築するという効果が得られる。
【0198】
(第7の発明)上記プリコーディングマトリクスは、1種類のマトリクスで示されてもよく、上記1種類のマトリクスは、(i)広帯域、および/または長期間のチャンネル特性、または(ii)有効なチャンネルの瞬時特性に対応することを特徴とする第6の発明に記載のユーザ機器装置。
【0199】
これによって、基地局とユーザ機器との間でより効率的な伝送制御(スケジューリング)を構築するという効果が得られる。
【0200】
(第8の発明)上記プリコーディングマトリクスは、2種類のマトリクスで示され、上記2種類のマトリクスのうち一方のマトリクスは、広帯域および/または長期間のチャンネル特性に対応し、他方のマトリクスは、有効なチャンネルの瞬時特性に対応することを特徴とする第6の発明に記載のユーザ機器装置。
【0201】
これによって、基地局とユーザ機器との間でより効率的な伝送制御(スケジューリング)を構築するという効果が得られる。
【0202】
(第9の発明)上記アップリンク制御情報の伝送は、物理アップリンク共有チャンネル上で行われてもよいことを特徴とする第1の発明に記載のユーザ機器装置。
【0203】
これによって、基地局とユーザ機器との間でより効率的な伝送制御(スケジューリング)を構築するという効果が得られる。
【0204】
(第10の発明)アップリンク制御情報の伝送のための基地局装置であって、アップリンク制御情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク制御情報の通知をユーザ機器に送信するための送信部と、ユーザ機器によって決定されたシンボル数のチャンネル符号化されるアップリンク制御情報をユーザ機器装置から受信するための受信部とを備えている基地局装置。
【0205】
これによって、基地局および移動局がPUSCH上における適応的なUCIの多重化方式を実行でき、基地局および移動局が効果的なチャンネル符号化性能を実現できるという効果が得られる。
【0206】
(第11の発明)ユーザ機器装置と基地局装置とを備えたアップリンク制御情報の伝送のための通信システムであって、アップリンク情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク制御情報の通知を送信するための基地局における送信部と、アップリンク情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク制御情報の通知を受信するためのユーザ機器装置における受信部と、チャンネル符号化されるアップリンク制御情報のシンボルの数を決定するためのユーザ機器装置におけるシンボル数決定部と、決定されたシンボル数のチャンネル符号化されたアップリンク制御情報を送信するためのユーザ機器装置における送信部と、決定されたシンボル数のチャンネル符号化されたアップリンク制御情報を受信するための基地局装置における受信部とを備える通信システム。
【0207】
これによって、基地局および移動局がPUSCH上において適応的なUCIの多重化方式を実行でき、基地局および移動局が効果的なチャンネル符号化性能を実現できるという効果が得られる。
【0208】
(第12の発明)アップリンク制御情報の伝送のためのユーザ機器装置の通信方法であって、アップリンク制御情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク制御情報の通知を基地局から受信する工程と、チャンネル符号化されるアップリンク制御情報のシンボルの数を決定する工程と、決定されたシンボル数のチャンネル符号化されたアップリンク制御情報を基地局装置に送信する工程とを含むユーザ機器装置の通信方法。
【0209】
これによって、基地局および移動局がPUSCH上において適応的なUCIの多重化方式を実行でき、基地局および移動局が効果的なチャンネル符号化性能を実現できるという効果が得られる。
【0210】
(第13の発明)アップリンク制御情報の伝送のための基地局装置の通信方法であって、アップリンク制御情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク制御情報の通知をユーザ機器に送信する工程と、ユーザ機器によって決定されたシンボル数のチャンネル符号化されたアップリンク制御情報をユーザ機器装置から受信する工程とを含むユーザ機器装置の通信方法。
【0211】
これによって、基地局および移動局がPUSCH上において適応的なUCIの多重化方式を実行でき、基地局および移動局が効果的なチャンネル符号化性能を実現できるという効果が得られる。
【0212】
(第14の発明)ユーザ機器装置と基地局装置とを備えたアップリンク制御情報の伝送のための通信システムの通信方法であって、アップリンク情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク情報の通知を基地局装置から送信する工程と、アップリンク情報の伝送のためのトリガを含むダウンリンク制御情報の通知をユーザ機器装置で受信する工程と、チャンネル符号化されるアップリンク制御情報のシンボルの数をユーザ機器装置において決定する工程と、決定されたシンボル数のチャンネル符号化されたアップリンク制御情報をユーザ機器装置から送信する工程と、決定されたシンボル数のチャンネル符号化されたアップリンク制御情報を基地局装置で受信する工程とを含む通信システムの通信方法。
【0213】
これによって、基地局および移動局がPUSCH上において適応的なUCIの多重化方式を実行でき、基地局および移動局が効果的なチャンネル符号化性能を実現できるという効果が得られる。
【0214】
本発明の具体的な実施形態および応用を例示し、説明してきたが、本発明は、本明細書に開示された構成や構成要素に厳密に限定されるものではないということを理解すべきである。当業者には明らかであろう様々な変形、変更、および変化は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に開示された本発明の方法およびシステムの構成、操作、および詳細において行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0215】
本発明は、第3世代(3G)、スーパー第3世代(S3G)、第4世代(4G)携帯電話移動通信、デジタルテレビ、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、自己組織化ネットワーク(Mesh、Ad Hoc、Censor Network)、電子ホーム(eホーム)ネットワーク、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)等の任意のシステムに適用可能である。
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