(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6019110
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】複数の角柱形状の貯蔵セルからなるエネルギー貯蔵モジュール
(51)【国際特許分類】
H01M 10/613 20140101AFI20161020BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20161020BHJP
H01M 10/647 20140101ALI20161020BHJP
H01M 10/6554 20140101ALI20161020BHJP
H01M 2/10 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
H01M10/613
H01M10/625
H01M10/647
H01M10/6554
H01M2/10 S
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-511754(P2014-511754)
(86)(22)【出願日】2012年4月26日
(65)【公表番号】特表2014-515543(P2014-515543A)
(43)【公表日】2014年6月30日
(86)【国際出願番号】EP2012001778
(87)【国際公開番号】WO2012163453
(87)【国際公開日】20121206
【審査請求日】2014年12月11日
(31)【優先権主張番号】102011076580.8
(32)【優先日】2011年5月27日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】391009671
【氏名又は名称】バイエリッシェ モートーレン ウエルケ アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】BAYERISCHE MOTOREN WERKE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100091867
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 アキラ
(74)【代理人】
【識別番号】100154612
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】ゲスマン フーベルトゥス
(72)【発明者】
【氏名】ラート ビェルン
【審査官】
赤穂 嘉紀
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−182001(JP,A)
【文献】
特開2008−124033(JP,A)
【文献】
特開2004−349202(JP,A)
【文献】
特開2011−253799(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/613
H01M 2/10
H01M 10/625
H01M 10/647
H01M 10/6554
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特には車両の、複数の角柱形状の貯蔵セル(10)からなる電圧供給のための装置用のエネルギー貯蔵モジュール(1)にして、貯蔵セルが、少なくとも一列(60、61)に重ねられて並んで配設されており、その際、エネルギー貯蔵モジュール(1)が、前面(13)、前面(13)と向かい合う背面(14)、及び、2枚のエンドプレート(30、35)の間及び前面(13)及び背面(14)の間に配設された2枚の側部面(112、113)を有している、エネルギー貯蔵モジュール(1)において、
貯蔵セル(10)が両エンドプレート(30、35)の間で少なくとも二つのテンションアンカー(40、42)を介して締め付け固定されており、
第1及び第2のテンションアンカー(40、42)が、貯蔵セル(10)から冷却装置へ熱を排出するための導熱板として、それぞれ単一部材で形成されていること、及び、
貯蔵セル(10)が、全ての貯蔵セル(10)において共同にエネルギー貯蔵モジュール(1)の前面(13)に配設されている接続ターミナル(11、12)を有しており、その際、エネルギー貯蔵モジュール(1)の背面(14)には接続ターミナル(11、12)は配設されておらず、
第1のテンションアンカー(40)の第一部位(40a)及び第2のテンションアンカー(42)の第一部位(42a)が、貯蔵モジュール(1)の背面(14)に少なくとも部分的に接触し、また、
第1のテンションアンカー(40)及び第2のテンションアンカー(42)の第二部位(40b、42b)が、それぞれ、エネルギー貯蔵モジュール(10)の両側部面(112、113)の一方に、部分的に接触すること、及び
テンションアンカー(40、42)の第一部位(40a、42a)が、エンドプレート(30、35)から間隔を置かれていること、
を特徴とするエネルギー貯蔵モジュール(1)。
【請求項2】
請求項1に記載のエネルギー貯蔵モジュール(1)において、
テンションアンカー(40、42)の第二部位(40b、42b)が、両方のエンドプレート(30、35)に接続されていること、を特徴とするエネルギー貯蔵モジュール(1)。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のエネルギー貯蔵モジュール(1)において、
テンションアンカー(40、42)の第二部位(40b、42b)が、エネルギー貯蔵モジュール(10)の全高(H)に渡って、特には背面(14)から前面(13)まで、延在していること、を特徴とするエネルギー貯蔵モジュール(1)。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵モジュール(1)において、
2つより多いテンションアンカー(40、42)を有すること特徴とするエネルギー貯蔵モジュール(1)。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵モジュール(1)において、
単独のテンションアンカー(40、42)が、単独のプレートから構成されること、を特徴とするエネルギー貯蔵モジュール(1)。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵モジュール(1)において、
エネルギー貯蔵モジュール(1)の背面(14)の表面の、少なくとも10%、特には少なくとも50%、特には少なくとも75%が、複数のテンションアンカー(40、42)と熱伝導的な接触状態にあること、
を特徴とするエネルギー貯蔵モジュール(1)。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵モジュール(1)において、
エネルギー貯蔵モジュール(1)の両方の側部面(112、113)の表面の、少なくとも10%、特には少なくとも50%、特には少なくとも75%が、テンションアンカー(40、42)と熱伝導的な接触状態にあること、を特徴とするエネルギー貯蔵モジュール(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特には車両の、複数の角柱形状の貯蔵セルからなる電圧供給のための装置用のエネルギー貯蔵モジュールに関するものであり、当該貯蔵セルは少なくとも一列に重ねられて並んで配設されており、また、2枚のエンドプレートの間でテンションアンカーを介して締め付け固定されている。
【背景技術】
【0002】
通常バッテリーと呼ばれる、車両の電圧供給のための装置においては、
大抵、例えば電気自動車又はハイブリッド車といった車両を駆動するための、複数のエネルギー貯蔵モジュールが、使用される。一般的にそれぞれのエネルギー貯蔵モジュールは、重ねられた複数の角柱形状の貯蔵セルから構成されている。個々の貯蔵セルは、バッテリーの電気化学的なセルを含んでいる。個々の貯蔵セルからなる積層は、大抵、機械的なエンドプレート及びテンションアンカーを介して、エネルギー貯蔵モジュールに対して締め付け固定される。エンドプレート及びテンションアンカーは、モジュールの機械的な固定のために利用される他、特に、運転時にモジュールの内部に配設された電気化学的セル内で発生するガス圧変化による変形に対抗するために利用される。この種のエネルギー貯蔵モジュールは、運転温度を保証するために、通常、冷却を必要する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、容易に製造可能でり、且つ、効果的にセル熱を排出可能な、電圧供給装置のためのエネルギー貯蔵モジュールを示すことである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は独立請求項の特徴の組み合わせによって解決される。従属請求項は、本発明の有利な構成を示す。
【0005】
したがって、上記課題は、特には車両の、複数の角柱形状の貯蔵セルからなる電圧供給のための装置用のエネルギー貯蔵モジュールによって達成される。貯蔵セルは少なくとも一列に重ねて並べられて配設されており、2つのエンドプレート(また、プレッシャープレート)の間で、少なくとも一つのテンションアンカーを介して、締め付け固定(クランプ)されている。この少なくとも一つのテンションアンカーは同時に、貯蔵セルから冷却装置へ熱を排出するための導熱板としても形成されている。
【0006】
1つ又は複数のテンションアンカーは、同時に複数の機能を担う。テンションアンカーは組み立ての間貯蔵セルを固定し、引き続きエンドプレートを締め付け固定する。更に、少なくとも一つのテンションアンカーは、同時に導熱板として形成されている。従ってテンションアンカーを、テンション部材又は固定要素として表わすことも出来る。
【0007】
幾何学的にスリムにデザインされたセルに基いて、従来のモジュールにおけるセル熱は、もはやセル底部を介して十分に排出されない。本発明に従えば、テンションアンカーは追加的に導熱板としても利用される、或いは、モジュール下部に配設された導熱板が同時にテンションアンカーとして利用される。これは、テンションアンカーと導熱板の本発明に従う一体的な構成を導く。それゆえ、冷却のために場合によっては既に設けられている導熱板は、側部側で引き上げられる。それにより、側部側の単独のテンションアンカーを削減出来る。ここで、導熱板として形成された本願発明に従うテンションアンカーは、2つの機能を有している。それは、1つの機能としてセルモジュールの冷却のために利用され、もう1つの機能として貯蔵セルの締め付け固定のために利用される。更に、側部側で引き上げられた導熱板或いは導熱板として形成されたテンションアンカーは、組み立て時に貯蔵セルが側部側にはずれ得ない、という利点を有している。
【0008】
特に好ましい形成においては、貯蔵セルが接続ターミナル(接続端子)を有し、それは全ての貯蔵セルにおいて共同に、エネルギー貯蔵装置の前面に配設されていることが想定されている。テンションアンカーの第1部位はその際エネルギー貯蔵装置の背面に少なくとも部分的に接触して設けられている。この背面は、前面と向かい合う面(前面の反対側に存在する面)として定義される。同じテンションアンカーの第2部位はエネルギー貯蔵装置の両側面のうち少なくとも一方に部分的に接触している。この「側面」は、両方のエンドプレートの間並びに前面及び背面の間に延在している。テンションアンカーがエネルギー貯蔵モジュールに「接触している」と表される場合、それは特に熱伝導性のコンタクトを有した接触として理解される。特に導熱板として形成されたテンションアンカーは背面及び/又は側面に接着される、及び/又は、導熱性ペーストが用いられる。
【0009】
更に、有利には、テンションアンカーの第2部位が両方のエンドプレートと接続されていることが想定されている。そうして、エネルギー貯蔵モジュール側部側での力の伝達及び締め付け固定が行われる。加えて、テンションアンカーの第1部位がエンドプレートによって間隔を置かれていることは有利である。この時、特に、テンションアンカーの第1部位とエンドプレートの間の接続部は備わっていない。エンドプレートとテンションアンカーの第1部位の間の間隔の程度は必要な空間距離及び沿面距離に対応的に選択出来る。
【0010】
更に、好ましくは、テンションアンカーの第2部位がエネルギー貯蔵モジュールの全高に渡って延在していることが想定されている。この高さは、エネルギー貯蔵モジュールの背面から前面までとして定義されている。それにより、テンションアンカーは、熱伝達のために、エネルギー貯蔵モジュールの全側面をあますところなく使用する。
【0011】
特に、テンションアンカーは複数設けられている。側面側で接触しまた導熱板として形成されている2つのテンションアンカーが特に好ましい。
【0012】
加えて、導熱板としては形成されていない別のテンションアンカーが、貯蔵セルの列の間に設けられていてもよい。
【0013】
少なくとも2つのテンションアンカーを有するバリエーションにおいては、特に好ましくは、それぞれ導熱板として形成された第1のテンションアンカー及び第2のテンションアンカーの第1部位が、エネルギー貯蔵モジュールの背面に少なくとも部分的に接触し、第1のテンションアンカー及び第2のテンションアンカーの第2部位が、エネルギー貯蔵モジュールの両側面の一方にそれぞれ少なくとも部分的に接触することが想定される。
【0014】
代替的に、第1のテンションアンカーが(接続ターミナルの間の)前面に、また、第2のテンションアンカーが背面に配設されている。そして、両テンションアンカーは、前面或いは背面においてエンドプレートと接続されている。特に(背面上の)下部テンションアンカーは、その際、従来の導熱板の代わりを務める。この代替において、締め付け固定及び力の伝達は、エネルギー貯蔵モジュールの側面において行われるのではなく、前面及び背面において行われる。
【0015】
更に、単独のテンションアンカーが一枚の単独の板からなることことは有利である。それによって、それぞれのテンションアンカーを一つの部品で製造することが出来る。
【0016】
十分な熱伝達を保証するために、好ましくは、エネルギー貯蔵モジュールの背面の表面の、少なくとも10%、特には少なとくとも50%、特には少なくとも75%が、1つ或いは複数のテンションアンカーと熱伝導的な接触状態にあるようなサイズ比が想定される。更に、エネルギー貯蔵モジュールの両側面の少なくとも一方の表面の、少なくとも10%、特には少なとくとも50%、特には少なくとも75%が、そこに接触するテンションアンカーと熱伝導的な接続状態にある。
【0017】
エンドプレート(また、プレッシャープレート)は、好ましくは、貯蔵セルに対して熱的に遮断されて構成されている。
【0018】
少なくとも2つの導熱板として形成されたテンションアンカーを備えることは、エネルギー貯蔵モジュールを簡潔な方法で組み立てられる、という利点を有する。その際、テンションアンカーは好ましくは貯蔵セルに貼り付けられている。更に、貯蔵セルとテンションアンカーの間には、電気的な絶縁シートが配設されている。2つの部分からなる構成によって、組み立ての際に、一方では絶縁層が損傷を受けず、また他方では、接着剤は均一に分散した状態を維持する。
【0019】
本発明は以下において、図面を用いて詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】実施例に従う本発明のエネルギー貯蔵モジュールの貯蔵セルを示す。
【
図2】実施例に従う本発明のエネルギー貯蔵モジュールの締め付け固定を示す。
【
図3】実施例に従う本発明のエネルギー貯蔵モジュールの詳細図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は以下において、図面1から図面3を用いて詳細に説明される。
【0022】
図1には、その全体像は後で示されるエネルギー貯蔵モジュール1の、1つの単独の角柱形状の貯蔵セル10を斜視図で見ることが出来る。貯蔵セル10は通常一つ又は複数の単独の電気化学的セルから構成されており、これはここで選択された表示においては、貯蔵セル10内部に隠れて存在している。貯蔵セル10は前面13において第1の極性の接続ターミナル11及び第2の極性の接続ターミナル12を有している。貯蔵セル10の図面には示されていない背面14には接続ターミナルは設けられていない。接続ターミナル11、12の一方、通常は貯蔵セルの正極、は、貯蔵セル10のハウジングと電気的に接続されていてもよい。
【0023】
本発明に従うエネルギー貯蔵モジュール1内には複数の貯蔵セル10が少なくとも一列に重ねられて並んで配設されているので、少なくとも向かい合う主面15、16は電気的な絶縁物質とともに設けられている。
図1に示される実施例においては、接着ホイル20が主面15、16に取付けられている。その代わりに、主面15、16上に、電気絶縁性の接着剤が塗布されてもよい。同様に、接着剤を塗布された主面15、16上に取付けられるシュリンクチューブの利用も考えられる。
【0024】
本発明に従うエネルギーモジュールにおいては、貯蔵セル10は、例えば
図2に見られるように、単に例示的に2つの貯蔵セル列60、61で配設される。代替的に、
図3は、1つの列60のみを有する例を示す。一列に並べられた貯蔵セルの締め付け固定は、実施例においてはエンドプレート30、35及びテンションアンカー40から42を用いて行われる。
図2には、電圧装置の中間部材が示されており、そこではプレッシャープレートとも称されるエンドプレート30が、3枚のテンションアンカー40、41、42と溶接される、或いは、溶接されている。テンションアンカー40、41、42は、それぞれの貯蔵セル列60、61のためのそれぞれの収容領域が確保されているように、互いに距離を置かれている。貯蔵セル列のそれぞれは、従って、側面側で2つのテンションアンカー40、41或いは41、42によって取り囲まれている。
【0025】
加えて、テンションアンカー42には、4つのタブ部46が設けられており、そこには制御装置を固定できる。テンションアンカー40、42と比較すると、中間のテンションアンカー41はより厚く形成されている。例えば、テンションアンカー40、42は2mmの厚さを有し、テンションアンカー43は3mmの厚さを有する。これにより、貯蔵セル10が両方の貯蔵セル列において、貯蔵セル10の駆動時に発生するガス圧変化に基いて変形する場合に、締め付け固定の力の方向に対して平行な(即ちテンションアンカー40、41、42が延びている方向での)、エネルギー貯蔵モジュールの均一な延長が保証される。
【0026】
テンションアンカー40、41、42及びエンドプレート30、35の間の接続としての溶接は、自動車両の技術分野において、速く、確実で、且つ、安定した接続方法を表わす。原則的に、
図2に示される構成部材の機械的な接続部の作製は、例えば螺合、又は、それぞれ任意の別の形状係合及び/又は摩擦係合による、代替的な方法で行うことも出来る。外側の両テンションアンカー40、42が、エンドプレート30、35との溶接のために、それらの端面と同一平面上で構成内に取付けられ、溶接されるのに対し、テンションアンカー41は、対応する凹部へエンドプレート30、35を差し込まれ、反対側から溶接される、その際、テンションアンカー41はその対向する両端部の領域に、それぞれの差し込みタブ部を準備するためのノッチをそれぞれ1つ有している。
【0027】
図3は本発明に従うエネルギー貯蔵モジュール1の詳細図を示す。ここでは、列60のみが設けられている。したがって、中間部のテンションアンカー41は省略されている。それ以外の点については、
図3の描写は、
図2の描写に対応する。
図2、3では、第1のテンションアンカー40が第1部位40a及び第2部位40bに分けられていることが良好に見て取れる。対称な配置においては、第2のテンションアンカー42も第1部位42a及び第2部位42bに分けられている。第1部位40a及び42aはそれぞれ、背面14上でエネルギー貯蔵モジュール1に接触している。第2部位40b及び42bはそれぞれ、エネルギー貯蔵モジュール1の側面112及び113に接触している。両側面112及び113は、前面13及び背面14の両方のエンドプレート30、35の間の面、として定義されている。特に、両側面112及び113は前面及び背面13、14に対して垂直である。
【0028】
本発明に従う両テンションアンカー40、42は、貯蔵セル10からの熱の排出を可能とする。特に、導熱板として形成されたテンションアンカー40、42が冷却装置と熱伝導的な接触状態にあることが想定される。
【0029】
個々の貯蔵セル10の製造公差に基いて、個々の貯蔵セル10における背面14が1つの平面に存在しないことが起こりえる。この目的に対して、熱伝性接着剤が特にはテンションアンカー40、42の第1部分40a、42aに塗布される。その際、熱伝性接着剤によって、背面14の異なる高さの調整が実現される。貯蔵セル全体が熱伝性接着剤を介して導熱板及び冷却装置と接続されていることを保証するために、確認された高さ公差に依存して、熱伝性接着剤の必要に応じた量の制御を行うことが出来る。実際には、テンションアンカー40、42と背面14の間で、0.2から0.6のmmの間の間隔が熱伝性接着剤によって調整可能であれば、十分である。
【0030】
上記には2つの構成が記載されている。第一の構成では、テンションアンカーが、貯蔵セルから冷却装置へ熱を排出するための導熱板として形成されている。本発明に従うテンションアンカーは従って2つの機能を有している。テンションアンカーは、その機能の1つとして、その本来の機能であるところの貯蔵セルの締め付け固定のために利用され、もう1つの機能として追加的に、エネルギー貯蔵モジュール或いは貯蔵セルの冷却のために利用される。第二の構成では、エネルギー貯蔵モジュールの下方に配設された導熱板が、貯蔵セルの締め付け固定のために形成されている。このため、いずれにせよ設けられる導熱板が側部側で引き上げられ、それによって、側部側の個々のテンションアンカーを削減することが出来る。本発明に従う導熱板は従って2つの機能を有している。導熱板は、その機能の一つとして、その本来の機能としてエネルギー貯蔵モジュール或いは貯蔵セルの冷却のために利用され、もう1つの機能として、貯蔵セルの締め付け固定のために利用される。有利には、第二の構成においては、導熱板は2つの部分に分けられて構成されており、それにより、エネルギー貯蔵モジュールを簡潔な方法で組み立てられることが出来る。従って、組み立てに際し、場合によっては貯蔵セルと導熱板の間に配設される絶縁層が損傷を受けず、また、貯蔵セルを導熱板に接着するために用いられる接着剤は均一のまま分散される。
両構成は、導熱板及び少なくとも一つのテンションアンカーが一つの部品によって実施される点で共通である。言い換えれば、エネルギー貯蔵モジュールは、テンションアンカーの機能と同様に導熱板の機能をも担う構成部材を有している。従って、両構成は、全く同等のものとして見なされ得るものである。したがって、両構成の一方の構成を離れ他方の構成への、この特許出願を用いての引き続く保護要請の転向は、完全に考慮される。
【符号の説明】
【0031】
1 エネルギー貯蔵装置
10 貯蔵セル
11 第1の極性の接続ターミナル
12 第2の極性の接続ターミナル
13 前面
14 背面
15 主面
16 主面
17 端部面
18 端部面
20 接着ホイル
30 エンドプレート
35 エンドプレート
40 テンションアンカー
40a 第一部位
40b 第二部位
41 テンションアンカー
42 テンションアンカー
42a 第一部位
42b 第二部位
46 タブ部
60 貯蔵セルの列
61 貯蔵セルの列
65 溶接
112 第一側部面
113 第二側部面
H 高さ