(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
15%w/wより多くの前記式(I)の化合物および/またはその水和物と、20%w/w以下の前記発泡剤とを含み、さらに1種または複数種の薬学的に許容可能な成分を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【発明を実施するための形態】
【0018】
なおさらなる態様において、本発明は、式(I)および/またはその水和物と、増加した添加量パーセントの式(I)を有しかつ/または低pHにおいて十分な溶解を有する錠剤の製造を可能にする炭酸水素ナトリウムとを含む、薬学的組成物を提供する。
【0019】
さらにさらなる態様において、本発明は、式(I)および/またはその水和物と、増加した添加量パーセントの式(I)を有しかつ/または低pHにおいて十分な溶解を有する錠剤の製造を可能にする炭酸水素カリウムとを含む、薬学的組成物を提供する。
【0020】
なおさらなる態様において、本発明は、式(I)および/またはその水和物と、増加した添加量パーセントの式(I)を有しかつ/または低pHにおいて十分な溶解を有する錠剤の製造を可能にする炭酸マグネシウムとを含む、薬学的組成物を提供する。
【0021】
なおさらなる態様において、本発明は、式(I)および/またはその水和物と、増加した添加量パーセントの式(I)を有しかつ/または低pHにおいて十分な溶解を有する錠剤の製造を可能にする炭酸ナトリウムとを含む、薬学的組成物を提供する。
【0022】
なおさらなる態様において、本発明は、式(I)および/またはその水和物と、増加した添加量パーセントの式(I)を有しかつ/または低pHにおいて十分な溶解を有する錠剤の製造を可能にする炭酸カルシウムとを含む、薬学的組成物を提供する。
【0023】
なおさらなる態様において、本発明は、式(I)および/またはその水和物と、増加した添加量パーセントの式(I)を有しかつ/または低pHにおいて十分な溶解を有する錠剤の製造を可能にする炭酸カリウムとを含む、薬学的組成物を提供する。
【0024】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、十分なインビトロ溶解をもたらすのに十分な量の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、薬学的組成物が提供される。
【0025】
本発明の別の態様において、60mg以上(例えば、60mg、70mg、80mg、90mg、100mg、110mg、120mg、130mg、140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、190mgまたは200mg)の式(I)および/またはその水和物と、十分なインビトロ溶解をもたらすのに十分な量の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む単位剤形の、薬学的組成物が提供される。疑義を回避するために述べると、先の整数のそれぞれが、本発明の別個の独立した態様である。
【0026】
本発明の別の態様において、薬学的組成物の単位剤形は、約60mg〜約300mgの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0027】
本発明の別の態様において、薬学的組成物の単位剤形は、約60mg〜約250mgの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0028】
なおさらなる態様において、薬学的組成物の単位剤形は、約100mg〜約200mgの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0029】
さらにさらなる態様において、薬学的組成物の単位剤形は、約125mg〜約190mgの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0030】
本発明の特定の態様において、薬学的組成物の単位剤形は、63mg±3mgの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0031】
本発明の特定の態様において、薬学的組成物の単位剤形は、126mg±13mgの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0032】
本発明のさらなる特定の態様において、薬学的組成物の単位剤形は、190mg±19mgの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0033】
本発明の別の態様において、薬学的組成物は、約15%w/w〜約60%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0034】
さらなる態様において、薬学的組成物は、約20%w/w〜約50%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0035】
なおさらなる態様において、薬学的組成物は、約25%w/w〜約40%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0036】
本発明の別の態様において、薬学的組成物は、25%w/w以上の式(I)および/またはその水和物を含む。
【0037】
本発明の特定の態様において、薬学的組成物は、25%±2.5%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0038】
本発明のさらなる特定の態様において、薬学的組成物は、38%±3.8%の式(I)および/またはその水和物を含む。
【0039】
本発明のなおさらなる態様において、薬学的組成物は、30%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0040】
本発明のなおさらなる態様において、薬学的組成物は、25%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0041】
さらなる態様において、薬学的組成物は、20%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0042】
なおさらなる態様において、薬学的組成物は、15%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0043】
なおさらなる態様において、薬学的組成物は、10%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0044】
さらにさらなる態様において、薬学的組成物は、約5%w/w以上、例えば約5%〜50%、例えば約5%〜40%、例えば約5%〜30%、例えば約5%〜25%、例えば約5%〜20%、例えば約5%〜15%、例えば約5%〜10%の1種または複数種の発泡剤を含む。疑義を回避するために述べると、先の例のそれぞれが、本発明の別個の独立した態様である。
【0045】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、25%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、薬学的組成物が提供される。
【0046】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、20%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、薬学的組成物が提供される。
【0047】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、15%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、薬学的組成物が提供される。
【0048】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、10%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、薬学的組成物が提供される。
【0049】
本発明のさらなる態様において、60mg以上の式(I)および/またはその水和物と、110mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、単位剤形が提供される。
【0050】
本発明のさらなる態様において、60mg以上の式(I)および/またはその水和物と、75mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、単位剤形が提供される。
【0051】
本発明のなおさらなる態様において、125mg以上の式(I)および/またはその水和物と、110mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、単位剤形が提供される。
【0052】
本発明のなおさらなる態様において、125mg以上の式(I)および/またはその水和物と、75mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、単位剤形が提供される。
【0053】
本発明のさらにさらなる態様において、190mg以上の式(I)および/またはその水和物と、110mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、単位剤形が提供される。
【0054】
本発明のさらにさらなる態様において、190mg以上の式(I)および/またはその水和物と、75mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、単位剤形が提供される。
【0055】
本発明のさらにさらなる態様において、225mg以上の式(I)および/またはその水和物と、150mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、単位剤形が提供される。
【0056】
本発明のさらにさらなる態様において、225mg以上の式(I)および/またはその水和物と、110mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、単位剤形が提供される。
【0057】
本発明のなおさらなる実施形態において、薬学的組成物および/または単位剤形は、酸性化成分を含まない(例えば、クエン酸を含まない)。疑義を回避するために述べると、用語「酸性化成分」には、式(I)の化合物も、その遊離酸も、その水和物も含まれない。
【0058】
本発明のさらなる態様において、薬学的組成物に添加され得る任意選択の成分は、下記のもののうちの1種または複数種を含む。
a)使用される場合、乾燥製剤の例えば約35〜約75重量パーセント(例えば、約50〜約70重量パーセント)の範囲である、充填剤;
b)使用される場合、乾燥製剤の例えば約2〜約8重量パーセントの範囲である、結合剤;
c)使用される場合、乾燥製剤の約0.25〜2.0重量パーセントの間からの範囲である、滑沢剤;
d)使用される場合、乾燥製剤の約0.5〜10.0重量パーセントの間(例えば、約5重量パーセント)からの範囲である、崩壊剤;および
e)使用される場合、乾燥製剤の約2重量パーセント〜40重量パーセントの間からの範囲である、水分封鎖剤。
【0059】
本発明のさらなる態様において、薬学的組成物は、例えば、
a)充填剤(例えば、マンニトール(例えば、Pearlitol 50c、Peralitol 120cまたはPearlitol 160c)または微結晶セルロース(例えば、MCC Avicel PH 102、Emcocel 90Mなど));
b)結合剤(例えば、Plasdone K29/32、ポビドン、微結晶セルロースまたはKollidon K30);
c)滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム);
d)崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、例えば、ExploTabまたはGlycolys LV);
e)水分封鎖剤(例えば、デンプン(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム)、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、シリカ、カオリン、微結晶セルロースなど)
から独立して選択される、1種または複数種の追加の成分をさらに含む。
【0060】
本発明の別の態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、十分なインビトロ溶解をもたらすのに十分な量の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、錠剤が提供される。
【0061】
本発明の別の態様において、60mg以上(例えば、60mg、70mg、80mg、90mg、100mg、110mg、120mg、130mg、140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、190mgまたは200mg)の式(I)および/またはその水和物と、十分なインビトロ溶解をもたらすのに十分な)量の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、錠剤が提供される。疑義を回避するために述べると、先の整数のそれぞれが、本発明の別個の独立した態様である。
【0062】
本発明の別の態様において、錠剤は、約60mg〜約300mgの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0063】
本発明の別の態様において、錠剤は、約60mg〜約250mgの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0064】
なおさらなる態様において、錠剤は、約100mg〜約200mgの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0065】
さらにさらなる態様において、錠剤は、約125mg〜約190mgの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0066】
本発明の特定の態様において、錠剤は、63mg±3mgの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0067】
本発明の特定の態様において、錠剤は、126mg±13mgの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0068】
本発明のさらなる特定の態様において、錠剤は、190mg±19mgの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0069】
本発明の別の態様において、錠剤は、約15%w/w〜約60%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0070】
さらなる態様において、錠剤は、約20%w/w〜約50%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0071】
なおさらなる態様において、錠剤は、約25%w/w〜約40%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0072】
本発明の別の態様において、錠剤は、25%w/w以上の式(I)および/またはその水和物を含む。
【0073】
本発明の特定の態様において、錠剤は、25%±2.5%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0074】
本発明のさらなる特定の態様において、錠剤は、38%±3.8%の式(I)および/またはその水和物を含む。
【0075】
本発明のなおさらなる態様において、錠剤は、30%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。0
【0076】
さらなる態様において、錠剤は、20%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0077】
なおさらなる態様において、錠剤は、15%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0078】
なおさらなる態様において、錠剤は、10%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0079】
本発明のさらなる態様において、錠剤は、75mg以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0080】
さらにさらなる態様において、錠剤は、約5%w/w以上、例えば約5%〜50%、例えば約5%〜40%、例えば約5%〜30%、例えば約5%〜25%、例えば約5%〜20%、例えば約5%〜15%、例えば約5%〜10%の1種または複数種の発泡剤を含む。疑義を回避するために述べると、先の例のそれぞれが、本発明の別個の独立した態様である。
【0081】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、25%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、錠剤が提供される。
【0082】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、20%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、錠剤が提供される。
【0083】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、15%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、錠剤が提供される。
【0084】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、10%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、錠剤が提供される。
【0085】
本発明のさらなる態様において、60mg以上の式(I)および/またはその水和物と、110mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、錠剤が提供される。
【0086】
本発明のさらなる態様において、60mg以上の式(I)および/またはその水和物と、75mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、錠剤が提供される。
【0087】
本発明のなおさらなる態様において、125mg以上の式(I)および/またはその水和物と、110mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、錠剤が提供される。
【0088】
本発明のなおさらなる態様において、125mg以上の式(I)および/またはその水和物と、75mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、錠剤が提供される。
【0089】
本発明のさらにさらなる態様において、190mg以上の式(I)および/またはその水和物と、110mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、錠剤が提供される。
【0090】
本発明のさらにさらなる態様において、190mg以上の式(I)および/またはその水和物と、75mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、錠剤が提供される。
【0091】
本発明のさらにさらなる態様において、225mg以上の式(I)および/またはその水和物と、150mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、錠剤が提供される。
【0092】
本発明のさらにさらなる態様において、225mg以上の式(I)および/またはその水和物と、110mg以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、錠剤が提供される。
【0093】
本発明のなおさらなる実施形態において、錠剤は、酸性化成分を含まない(例えば、クエン酸を含まない)。疑義を回避するために述べると、用語「酸性化成分」には、式(I)の化合物も、その遊離酸も、その水和物も含まれない。
【0094】
本発明の薬学的組成物は、処置することが望まれる疾患状態に対して標準的なやり方で(例えば、経口投与により)投与され得る。
【0095】
これらの剤形は、通常、例えば佐剤、キャリア、結合剤、滑沢剤、希釈剤、安定剤、緩衝剤、乳化剤、粘度調節剤、界面活性剤、保存剤、着香料または着色料から選択され得る、1種または複数種の薬学的に許容可能な賦形剤を含むであろう。個々の賦形剤は、多機能性であり得るということが理解されるであろう。薬学的に許容可能な賦形剤の例は、Handbook of Pharmaceutical Excipients(Fifth Edition,2005,Ray C.Rowe,Paul J.Sheskey and Sian C.Owen編、American Pharmaceutical Association and the Pharmaceutical Press出版)に記載されている。本発明の有効成分は、従来の全身性剤形(例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、水性または油性の溶液または懸濁液、乳剤、および滅菌した注射可能な水性または油性の溶液または懸濁液)を用いて経口投与または非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内または関節内)投与により投与され得る。有効成分はまた、溶液、懸濁液、エアゾールまたは乾燥粉末製剤の形態で経口投与により肺および/または気道に送達され得る。当業者であれば理解するように、有効成分の最も適切な投与方法は、多くの要因によって決まる。
【0096】
本発明に従って投与される各有効成分の治療用量は、使用される特定の有効成分、その方法によって有効成分が投与されることになるところの方法、および処置されるべき状態または障害により異なるということが理解されるであろう。
【0097】
緩衝剤、薬学的に許容可能な補助溶媒(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グイセロールまたはエタノール)または錯生成剤(例えば、ヒドロキシ−プロピルβ−シクロデキストリン)が、製剤化を助けるために使用され得る。
【0098】
本発明のさらなる態様において、本明細書に開示される組成物に添加され得る任意選択の成分は、下記のもののうちの1種または複数種を含む。
a)使用される場合、乾燥製剤の例えば約35〜約75重量パーセント(例えば、約50〜約70重量パーセント)の範囲である、充填剤;
b)使用される場合、乾燥製剤の例えば約2〜約8重量パーセントの範囲である、結合剤;
c)使用される場合、乾燥製剤の約0.25〜2.0重量パーセントの間からの範囲である、滑沢剤;
d)使用される場合、乾燥製剤の約0.5〜10.0重量パーセントの間(例えば、約5重量パーセント)からの範囲である、崩壊剤;および
a)使用される場合、乾燥製剤の約2重量パーセント〜40重量パーセントの間からの範囲である、水分封鎖剤。
【0099】
本発明のさらなる態様において、錠剤は、例えば、
a)充填剤(例えば、マンニトール(例えば、Pearlitol 50c、Peralitol 120cまたはPearlitol 160c)または微結晶セルロース(例えば、MCC Avicel PH 102、Emcocel 90Mなど));
b)結合剤(例えば、Plasdone K29/32、ポビドン、微結晶セルロースまたはKollidon K30);
c)滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム);
d)崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、例えば、ExploTabまたはGlycolys LV);
a)水分封鎖剤(例えば、デンプン(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム)、塩化カルシウム、シリカ、カオリン、微結晶セルロースなど)
から独立して選択される、1種または複数種の追加の成分をさらに含む。
【0100】
本発明のさらなる態様において、薬学的組成物または単位剤形は、式(I)の化合物および/またはその水和物と、1種または複数種の発泡剤と、充填剤(例えば、マンニトール)とを含む。本発明のさらなる態様において、薬学的組成物または単位剤形は、式(I)の化合物および/またはその水和物と、1種または複数種の発泡剤と、充填剤(例えば、マンニトール)と、結合剤(例えば、ポビドン)とを含む。本発明のさらなる態様において、薬学的組成物または単位剤形は、式(I)の化合物および/またはその水和物と、1種または複数種の発泡剤と、充填剤(例えば、マンニトール)と、結合剤(例えば、ポビドン)と、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム)とを含む。別の態様において、薬学的組成物または単位剤形は、式(II)の化合物と、1種または複数種の発泡剤と、充填剤(例えば、マンニトール)と、結合剤(例えば、ポビドン)と、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム)と、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)とを含む。
【0101】
本発明のさらにさらなる態様において、薬学的組成物は、以下の成分(重量)を含む。
【0103】
本発明のさらにさらなる態様において、薬学的組成物は、以下の成分(%w/w)を含む。
【0105】
なおさらなる態様において、本発明は、組成物1および/または組成物2の錠剤形態への圧縮成形から形成される錠剤を含む。なおさらなる態様において、本発明は、組成物3の錠剤形態への圧縮成形から形成される錠剤を含む。
【0106】
本発明の別個の態様において、上に規定したとおりの薬学的組成物の調製のための方法であって、式(I)および/またはその水和物を薬学的に許容可能な佐剤、希釈剤またはキャリアと関連させる工程を含む方法が提供される。
【0107】
本発明のさらなる態様において、薬学的組成物の調製のための方法であって、式(I)および/またはその水和物と1種または複数種の発泡剤とを、任意選択で1種または複数種の薬学的に許容可能な成分の存在下において、混合する工程(工程A)を含む方法が提供される。さらなる態様において、工程Aは、1種または複数種の充填剤(例えば、マンニトール)の存在下および任意選択で1種または複数種の薬学的に許容可能な成分の存在下において行われる。なおさらなる態様において、工程Aは、1種または複数種の充填剤(例えば、マンニトール)の存在下ならびに任意選択で1種または複数種の結合剤および/または1種または複数種の崩壊剤の存在下において行われる。
【0108】
本発明のさらなる態様において、上に規定したとおりの薬学的組成物の調製のためのさらなる方法であって、精製水および/または結合剤溶液を上記の工程Aからの粉末混合物中に添加し、混合して、大きくなった顆粒を形成し、かつ任意選択で、フィルタースクリーンに通して大型の凝集物を分解する工程(工程B)を含む方法が提供される。さらなる態様において、約10重量%〜45重量%の精製水が、粉末混合物中に添加される。
【0109】
本発明のさらなる態様において、薬学的組成物の調製のためのさらなる方法であって、上記の工程Bにおいて生成された大きくなった顆粒を10%未満(例えば、5%未満)のLODが達成されるまで乾燥させて乾燥顆粒を提供する工程(工程C)を含む方法が提供される。
【0110】
本発明のさらなる態様において、薬学的組成物の調製のための方法であって、
a)式(I)および/またはその水和物と、1種または複数種の発泡剤と、1種または複数種の充填剤(例えば、マンニトール)とを、任意選択で1種または複数種の結合剤および/または1種または複数種の崩壊剤および/または1種または複数種の他の賦形剤の存在下において、ブレンドする工程と、
b)約10重量%〜45重量%の精製水および/または結合剤溶液を上記のa)の粉末混合物中に添加し、混合して、大きくなった顆粒を形成し、かつ任意選択で、フィルタースクリーンに通して大型の凝集物を分解する工程と、
c)上記のb)において生成された大きくなった顆粒を10%未満(例えば、5%未満)のLODが達成されるまで乾燥させて乾燥顆粒を提供する工程と
を含む方法(湿式造粒法)が提供される。
【0111】
上記の方法で調製される乾燥顆粒は、典型的に、直径が約25μm〜約2000μmである。
【0112】
その方法態様の別のものにおいて、本発明は、乾燥顆粒を微粉砕する工程をさらに含む。一態様において、乾燥顆粒は、約90重量パーセントが直径約25μm〜約2000μmの粒径を有するように微粉砕される。
【0113】
さらに別の態様において、乾燥した、微粉砕顆粒は、滑沢剤と均一になるまで混合され、次いで、結果として生じる薬学的組成物が打錠される。好適な滑沢剤としては、ステアリン酸(例えば、ステアリン酸マグネシウム)、コロイドシリカおよびタルクが挙げられる。
【0114】
本発明の代替的な態様において、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)は、微粉砕に先立って乾燥顆粒に添加され得、次いで、結果として生じる薬学的組成物が微粉砕され、次いで打錠される。
【0115】
別の態様において、本発明は、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、十分なインビトロ溶解をもたらすのに十分な量の発泡剤(effervescent)とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、湿式造粒製剤を提供する。
【0116】
本発明の別の態様において、湿式造粒製剤は、約15%w/w〜約60%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0117】
さらなる態様において、湿式造粒製剤は、約20%w/w〜約50%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0118】
なおさらなる態様において、湿式造粒製剤は、約25%w/w〜約40%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0119】
本発明の別の態様において、湿式造粒製剤は、25%w/w以上の式(I)および/またはその水和物を含む。
【0120】
本発明の特定の態様において、湿式造粒製剤は、25%±2.5%w/wの式(I)および/またはその水和物を含有する。
【0121】
本発明のさらなる特定の態様において、湿式造粒製剤は、38%±3.8%の式(I)および/またはその水和物を含有する。
【0122】
本発明のなおさらなる態様において、湿式造粒製剤は、30%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0123】
さらなる態様において、湿式造粒製剤は、25%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0124】
さらなる態様において、湿式造粒製剤は、20%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0125】
なおさらなる態様において、湿式造粒製剤は、15%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0126】
なおさらなる態様において、湿式造粒製剤は、10%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0127】
さらにさらなる態様において、湿式造粒製剤は、約5%w/w以上、例えば約5%〜50%、例えば約5%〜40%、例えば約5%〜30%、例えば約5%〜25%、例えば約5%〜20%、例えば約5%〜15%、例えば約5%〜10%の1種または複数種の発泡剤を含む。疑義を回避するために述べると、先の例のそれぞれが、本発明の別個の独立した態様である。
【0128】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、25%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、湿式造粒製剤が提供される。
【0129】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、20%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、湿式造粒製剤が提供される。
【0130】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、15%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、湿式造粒製剤が提供される。
【0131】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、10%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、湿式造粒製剤が提供される。
【0132】
本発明の別の態様において、湿式造粒製剤は、式(I)および/またはその水和物と、水と、1種または複数種の発泡剤と、充填剤と、結合剤と、崩壊剤とを含む。
【0133】
本発明のなおさらなる実施形態において、湿式造粒製剤は、酸性化成分を含まない(例えば、クエン酸を含まない)。疑義を回避するために述べると、用語「酸性化成分」には、式(I)の化合物も、その遊離酸も、その水和物も含まれない。
【0134】
別の態様において、本発明は、湿式造粒製剤を圧縮することにより形成される錠剤を提供する。
【0135】
本発明のさらなる態様において、上に規定したとおりの薬学的組成物の調製のためのさらなる方法であって、上記の工程Aの混合物を圧縮機に通して乾燥顆粒を生成する工程(工程D)を含む方法が提供される。
【0136】
本発明のさらなる態様において、薬学的組成物の製造のための方法であって、
(a)式(I)および/またはその水和物と、1種または複数種の発泡剤と、1種または複数種の充填剤(例えば、マンニトール)とを、任意選択で1種または複数種の結合剤および/または1種または複数種の崩壊剤および/または1種または複数種の他の賦形剤の存在下において、ブレンドする工程と、
(b)上記の(a)の混合物を圧縮機に通して乾燥顆粒を生成する工程と
を含む方法(ローラー圧縮法)が提供される。
【0137】
上記の方法で調製される乾燥顆粒は、典型的に、直径が約25μm〜約2000μmである。
【0138】
その方法態様の別のものにおいて、本発明は、乾燥顆粒を微粉砕する工程をさらに含む。一態様において、乾燥顆粒は、約90重量パーセントが直径約25μm〜約2000μmの粒径を有するように微粉砕される。
【0139】
別の態様において、上記の(a)の混合物に、圧縮機に通す工程の前に、滑沢剤が添加される。好適な滑沢剤としては、ステアリン酸(例えば、ステアリン酸マグネシウム)、コロイドシリカおよびタルクが挙げられる。
【0140】
さらに別の態様において、結果として生じる薬学的組成物は、打錠される。本発明の代替的な態様において、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)は、微粉砕に先立って乾燥顆粒に添加され得、次いで、結果として生じる薬学的組成物が微粉砕され、次いで打錠される。
【0141】
別の態様において、本発明は、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、十分なインビトロ溶解をもたらすのに十分な量の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、ローラー圧縮製剤を提供する。
【0142】
本発明の別の態様において、ローラー圧縮製剤は、約15%w/w〜約60%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0143】
さらなる態様において、ローラー圧縮製剤は、約20%w/w〜約50%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0144】
なおさらなる態様において、ローラー圧縮製剤は、約25%w/w〜約40%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0145】
本発明の別の態様において、ローラー圧縮製剤は、25%w/w以上の式(I)および/またはその水和物を含む。
【0146】
本発明の特定の態様において、ローラー圧縮製剤は、25%±2.5%w/wの式(I)および/またはその水和物を含有する。
【0147】
本発明のさらなる特定の態様において、ローラー圧縮製剤は、38%±3.8%の式(I)および/またはその水和物を含有する。
【0148】
本発明のなおさらなる態様において、ローラー圧縮製剤は、30%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0149】
さらなる態様において、ローラー圧縮製剤は、20%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0150】
なおさらなる態様において、ローラー圧縮製剤は、15%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0151】
なおさらなる態様において、ローラー圧縮製剤は、10%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0152】
さらにさらなる態様において、ローラー圧縮製剤は、約5%w/w以上、例えば約5%〜50%、例えば約5%〜40%、例えば約5%〜30%、例えば約5%〜25%、例えば約5%〜20%、例えば約5%〜15%、例えば約5%〜10%の1種または複数種の発泡剤を含む。疑義を回避するために述べると、先の例のそれぞれが、本発明の別個の独立した態様である。
【0153】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、25%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、ローラー圧縮製剤が提供される。
【0154】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、20%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、ローラー圧縮製剤が提供される。
【0155】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、15%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、ローラー圧縮製剤が提供される。
【0156】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、10%w/w以下の発泡剤(effervescent)とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、ローラー圧縮製剤が提供される。
【0157】
本発明の別の態様において、ローラー圧縮製剤は、式(I)および/またはその水和物と、1種または複数種の発泡剤と、充填剤と、結合剤と、滑沢剤と、崩壊剤とを含む。
【0158】
本発明のなおさらなる実施形態において、ローラー圧縮製剤は、酸性化成分を含まない(例えば、クエン酸を含まない)。疑義を回避するために述べると、用語「酸性化成分」には、式(I)の化合物も、その遊離酸も、その水和物も含まれない。
【0159】
別の態様において、本発明は、ローラー圧縮製剤を圧縮することにより形成される錠剤を提供する。
【0160】
本発明のさらなる態様において、薬学的組成物の製造のための方法であって、
a)式(I)および/またはその水和物と、1種または複数種の発泡剤と、1種または複数種の充填剤(例えば、マンニトール)とを、任意選択で1種または複数種の結合剤および/または1種または複数種の崩壊剤および/または1種または複数種の滑沢剤および/または1種または複数種の他の賦形剤の存在下において、ブレンドする工程と、
b)上記の(a)の混合物を圧縮する工程と
を含む方法(直接打錠法)が提供される。
【0161】
本発明の別の態様において、直接打錠製剤は、式(I)および/またはその水和物と、1種または複数種の発泡剤と、充填剤と、結合剤と、滑沢剤と、崩壊剤とを含む。
【0162】
別の態様において、本発明は、上記の(a)の混合物を圧縮することにより直接形成される錠剤を提供する。
【0163】
別の態様において、本発明は、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、十分なインビトロ溶解をもたらすのに十分な量の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、直接打錠製剤を提供する。
【0164】
本発明の別の態様において、直接打錠製剤は、約15%w/w〜約60%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0165】
さらなる態様において、直接打錠製剤は、約20%w/w〜約50%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0166】
なおさらなる態様において、直接打錠製剤は、約25%w/w〜約40%w/wの式(I)および/またはその水和物を含む。
【0167】
本発明の別の態様において、直接打錠製剤は、25%w/w以上の式(I)および/またはその水和物を含む。
【0168】
本発明の特定の態様において、直接打錠製剤は、25%±2.5%w/wの式(I)および/またはその水和物を含有する。
【0169】
本発明のさらなる特定の態様において、直接打錠製剤は、38%±3.8%の式(I)および/またはその水和物を含有する。
【0170】
本発明のなおさらなる態様において、直接打錠製剤は、30%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0171】
さらなる態様において、直接打錠製剤は、20%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0172】
なおさらなる態様において、直接打錠製剤は、15%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0173】
なおさらなる態様において、直接打錠製剤は、10%w/w以下の1種または複数種の発泡剤を含む。
【0174】
さらにさらなる態様において、直接打錠製剤は、約5%w/w以上、例えば約5%〜50%、例えば約5%〜40%、例えば約5%〜30%、例えば約5%〜25%、例えば約5%〜20%、例えば約5%〜15%、例えば約5%〜10%の1種または複数種の発泡剤を含む。疑義を回避するために述べると、先の例のそれぞれが、本発明の別個の独立した態様である。
【0175】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、25%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、直接打錠製剤が提供される。
【0176】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、20%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、直接打錠製剤が提供される。
【0177】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、15%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、直接打錠製剤が提供される。
【0178】
本発明のさらなる態様において、15%w/wより多くの式(I)および/またはその水和物と、10%w/w以下の1種または複数種の発泡剤とを含み、かつ1種または複数種の薬学的に許容可能な成分をさらに含む、直接打錠製剤が提供される。
【0179】
本発明のなおさらなる実施形態において、直接打錠製剤は、酸性化成分を含まない(例えば、クエン酸を含まない)。疑義を回避するために述べると、用語「酸性化成分」には、式(I)の化合物も、その遊離酸も、その水和物も含まれない。
【0180】
薬学的組成物および/または錠剤および/または湿式造粒製剤および/またはローラー圧縮製剤および/または直接打錠製剤は、着色料を、それがFDAにより承認され認定されている限りにおいて、追加的に任意選択で含み得る。例えば、例示的な色素としては、アルラレッド(allura red)、酸性フスチンD(acid fuschin D)、ナプタロンレッドB(napthalone red B)、食用橙色8、エオシンY、フロキシンB、エリスロシン、天然赤色4、カルミン、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、二酸化チタンなどが挙げられる。
【0181】
甘味剤もまた、薬学的組成物および/もしくは錠剤および/もしくは湿式造粒製剤および/もしくはローラー圧縮製剤および/もしくは直接打錠製剤に、または錠剤の外側コアに添加されて、甘味を生成または増加させ得る。糖質充填剤および結合剤(例えば、マンニトール、ラクトースなど)が、この効果を増し得る。例えば、シクラメート、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムK(Mukherjee(1997)Food Chem.Toxicol.35:1177−1179)など(Rolls(1991)Am.J.Clin.Nutr.53:872−878)が使用され得る。糖以外の甘味料は、薬学的組成物および/または錠剤(コア錠剤および/または被膜)および/または湿式造粒製剤および/またはローラー圧縮製剤および/または直接打錠製剤のバルク体積を低減し、かつ錠剤の物性に影響を及ぼさないという利点を有する。
【0182】
薬学的組成物への1種または複数種の発泡剤の組み込みによって適切な包装の使用の必要が生じ得るということを、当業者であれば理解するであろう。本発明のさらなる態様において、薬学的組成物に好適な包装であって、薬学的組成物が1種または複数種の発泡剤を含む、包装が提供される。そのような包装の例としては、湿気からの保護を提供する包装が挙げられる。そのような包装の例としては、例えばPVC包装、PVC/PVDC包装、PVC/CTFE包装、OPA/アルミニウム/PVC包装、アルミニウム包装またはアルミニウムブリスター包装が挙げられる。そのような包装のさらなる例としては、乾燥剤入りまたは乾燥剤無しの瓶が挙げられる。
【0183】
本発明の化合物は、自己免疫疾患および/またはそのような疾患の症状を処置または予防するために使用され得、異常な免疫応答と関連する疾患(例えば、自己免疫疾患およびアレルギー疾患)ならびに免疫応答の活性化に必要とされる種々の感染および癌に対する治療および予防薬として有用であることが期待される。例えば、本発明の化合物は、自己免疫状態または疾患の以下の非限定的な例、すなわち、関節リウマチ、過敏性腸症候群、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、橋本甲状腺炎、グレーヴズ病、アディソン病、真性糖尿病、特発性血小板減少性紫斑、好酸球性筋膜炎、高IgE症候群、抗リン脂質症候群およびセザリー症候群の処置のために、哺乳動物(ヒトを含む)に投与され得る。本発明の化合物は、癌の以下の非限定的な例の処置、すなわち、一般的な癌(前立腺腫瘍、乳房腫瘍、肺腫瘍、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、腸および大腸腫瘍、胃腫瘍、皮膚腫瘍および脳腫瘍を含む)ならびに骨髄を侵す悪性腫瘍(白血病を含む)およびリンパ増殖系を侵す悪性腫瘍(例えば、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫)の処置(転移性疾患および腫瘍の再発ならびに新生物随伴症候群の予防ならびに処置を含む)のために、哺乳動物(ヒトを含む)に投与され得る。
【0184】
本発明のさらなる特徴によれば、自己免疫疾患状態を、前記疾患状態を患っている、または前記疾患状態の危険性のある、哺乳動物(例えば、ヒト)において処置するための方法であって、そのような処置を必要としている哺乳動物に治療有効量の式(I)の化合物および/またはその水和物を投与する工程を含む方法が提供される。
【0185】
本発明はまた、治療における使用のための式(I)の化合物および/またはその水和物を提供する。
【0186】
別の態様において、本発明は、治療における使用のための医薬の製造における式(I)の化合物および/またはその水和物の使用を提供する。
【0187】
さらなる態様において、関節リウマチを、前記疾患状態を患っている、前記疾患状態の危険性のある、哺乳動物(例えば、ヒト)において処置するための方法であって、そのような処置を必要としている哺乳動物に治療有効量の式(I)の化合物および/またはその水和物を投与する工程を含む方法が提供される。
【0188】
本発明はまた、関節リウマチの処置における使用のための式(I)の化合物および/またはその水和物を提供する。
【0189】
別の態様において、本発明は、関節リウマチの処置における使用のための医薬の製造における式(I)の化合物および/またはその水和物の使用を提供する。
【0190】
さらなる態様において、全身性エリテマトーデスを、前記疾患状態を患っている、または前記疾患状態の危険性のある、哺乳動物(例えば、ヒト)において処置するための方法であって、そのような処置を必要としている哺乳動物に治療有効量の式(I)の化合物および/またはその水和物を投与する工程を含む方法が提供される。
【0191】
本発明はまた、全身性エリテマトーデスの処置における使用のための式(I)の化合物および/またはその水和物を提供する。
【0192】
別の態様において、本発明は、全身性エリテマトーデスの処置における使用のための医薬の製造における式(I)の化合物および/またはその水和物の使用を提供する。
【0193】
さらなる態様において、癌を、前記疾患状態を患っている、または前記疾患状態の危険性のある、哺乳動物(例えば、ヒト)において処置するための方法であって、そのような処置を必要としている哺乳動物に治療有効量の式(I)の化合物および/またはその水和物を投与する工程を含む方法が提供される。
【0194】
本発明はまた、癌の処置における使用のための式(I)の化合物および/またはその水和物を提供する。
【0195】
別の態様において、本発明は、癌の処置における使用のための医薬の製造における式(I)の化合物および/またはその水和物の使用を提供する。
【0196】
定義
本明細書で使用される場合、用語「発泡剤」とは、水性環境中に置かれた場合にガスを発生する(例えば、酸性化時の二酸化炭素の発生)任意の薬学的に許容可能な物質をいう。発泡剤の例は、カーボネート、例えば、金属カーボネート(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムまたは炭酸アルミニウム)または有機カーボネート(例えば、グリシン炭酸二ナトリウム(disodium glycine carbonate)、炭酸ジメチルまたは炭酸エチレン)である。発泡剤のさらなる例は、バイカーボネート、例えば、金属バイカーボネート(例えば、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸水素カリウム)である。疑義を回避するために述べると、上で言及された発泡剤のそれぞれが、本発明の別個の独立した態様である。
【0197】
本発明の特定の一態様において、発泡剤は、カーボネートまたはバイカーボネートから選択される。本発明の別の特定の態様において、発泡剤は、金属カーボネートまたは金属バイカーボネートから選択される。本発明の別の特定の態様において、発泡剤は、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウムまたは炭酸ナトリウムから選択される。本発明のさらなる特定の態様において、発泡剤は、炭酸水素ナトリウムである。
【0198】
疑義を回避するために述べると、本発明の任意の態様における「1種または複数種の発泡剤」の%w/wまたは重量(単位mg)のいずれかへの言及は、全ての発泡剤の合わせた合計%w/wまたは合わせた合計重量(単位mg)に言及している。一例として、10%w/wの炭酸水素ナトリウムと10%w/wの炭酸マグネシウムとを含む薬学的組成物であれば、20%w/wの「1種または複数種の発泡剤」を含むことになる。
【0199】
本明細書で使用される場合、用語「結合剤」は、医薬品有効成分と不活性成分とを凝集混合物として結合させるために製剤に添加される薬学的に許容可能な化合物または組成物をいう。直接圧縮のために使用される乾燥結合剤は、圧縮時に粒子が凝集するように、凝集力および付着力を示すものでなければならない。湿式造粒のために使用される結合剤は、親水性で水に可溶であり、通常、水に溶解されて湿潤塊を形成し、次いでこれが顆粒化される。好適な結合剤の例としては、ポビドン、Plasdone K29/32、Plasdone S−630、ヒドロプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸アルミニウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが挙げられるが、これらに限定されない。こうした結合剤は、水分封鎖剤としてさらに作用することが可能である(例えば、ポビドン)。
【0200】
本明細書で使用される場合、用語「充填剤」とは、バルクを追加するために製剤に添加される任意の薬学的に許容可能な物質または組成物をいう。好適な充填剤としては、マンニトール、ラクトース、微結晶セルロース、ケイ化(silified)微結晶セルロースおよびリン酸二カルシウムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0201】
本明細書で使用される場合、用語「滑沢剤」とは、表面摩擦を低減し、顆粒の表面を滑らかにし、静電気の蓄積傾向を減少させ、かつ/または顆粒の脆砕性を低減する、任意の薬学的に許容可能な薬剤をいう。したがって、滑沢剤は、凝集防止剤として作用し得る。好適な滑沢剤の例は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム、コロイドシリカ、タルク、他の硬化植物油またはトリグリセリドである。
【0202】
本明細書で使用される場合、用語「崩壊剤」とは、組成物に、それがばらばらに壊れ(崩壊し)医薬を放出するのを促進するために添加される物質をいう。崩壊剤の例としては、非糖質水溶性ポリマー(例えば、架橋ポビジン(povidine))が挙げられるが、これらに限定されない。同様に使用され得る他の崩壊剤としては、例えば、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウムなどが挙げられる(例えば、Khattab(1992)J.Pharm.Pharmacol.45:687−691を参照されたい)。
【0203】
用語「乾燥させる」および「乾燥」とは、組成物の含水量を所望のレベルまで減少させる操作をいう。
【0204】
用語「圧縮する」、「成形する」および「圧縮成形する」とは、臼内などで製剤(粉末または顆粒)に圧縮力をかけて錠剤を形成する操作をいう。用語「圧縮錠剤」および「圧縮成形錠剤」とは、そのような操作によって形成された任意の錠剤を意味する。
【0205】
用語「錠剤」は、その一般的な文脈において使用され、組成物の混合物を圧縮かつ/または成形することによって作製された、嚥下にまたは任意の体腔への適用に好都合な形態の固体組成物をいう。
【0206】
本明細書で使用される場合、「錠剤強度」は、錠剤中に存在する式(II)の量に基づく化合物Iの遊離酸形態の当量質量である。したがって、一例として、50mgという錠剤強度は、約63mgの式(II)を含有することになる。
【0207】
本明細書で使用される場合、「添加量パーセント」は、式(II)の量を参照して計算される。
【0208】
用語「低pH」とは、5未満(例えば、3未満、例えば、0〜3)の測定されたpHをいう。
【0209】
用語「十分なインビトロ溶解」とは、米国薬局方の一般手順(装置2)を用いて測定される場合の、37℃±0.5℃において30分以内で70%以上という0.1N塩酸溶液への溶解パーセントをいう。
【0210】
既存の錠剤の溶解性能
参考表1は、進行中の臨床試験において現在投与されているとおりの50mgの錠剤強度を有する式(II)の錠剤(50mg錠剤)の組成を、100mgの錠剤強度を有する式(II)の等量の錠剤(100mg錠剤)と共に示している。国際公開第2009/061909号パンフレットに従って、これらの錠剤を調製した。
【0211】
錠剤強度は、錠剤中に存在する式(II)の量に基づく化合物Iの遊離酸形態の当量質量である。したがって、一例として、50mgという錠剤強度は、約63mgの式(II)を含有することになる。50mg錠剤中の式(II)の添加量パーセントは12.5%であるのに対して、100mg錠剤中の式(II)の添加量パーセントは25%である。
【0213】
溶解は、米国薬局方の一般手順に従い、装置2を用い、900mLの0.1N塩酸溶液を用いて、37℃±0.5℃および75rpmの撹拌速度で測定した。5分、15分、30分、45分および60分の時に、10mLの溶解溶液を取り出し、0.45μMのPTFEフィルターに通して濾過した。溶液中の式(II)の濃度は、uv分光法(例えば、Agilent 8453)により、324nmの波長および2mmの経路長で、外部標準液と比較して測定した。
【0214】
表2は、表1に示された参考配合を有する50mgの参考錠剤についておよび100mg錠剤の3つの別個のバッチについて、30分後の結果として生じた0.1N塩酸への錠剤溶解パーセントを示している。
図1に、経時的な溶解プロファイルを示すプロットが示されている。
【0216】
100mg錠剤は、不十分なかつ/または一定しない溶解性能(16%〜65%で変動する)を示す。これは、十分な溶解を示す50mg錠剤に匹敵する。
【0217】
我々は、増加した添加量パーセントの式(II)を含有する錠剤の平均溶解パーセント性能を高めることを望んで、式(II)の添加量パーセントが25%以上である多数の製剤を調査した。マンニトール、微結晶セルロース、ケイ化(silified)微結晶セルロース、塩化ナトリウムおよびリン酸水素二ナトリウム、ならびにそれらの個々の組み合わせは、全て、50%より高い30分後の0.1N塩酸への溶解パーセントをもたらさなかった。さらに、クエン酸、アルギニン、メグルミンおよびPolyplasdone Crospovidineまたはそれらの組み合わせを含む製剤もまた、十分な溶解を生じなかった。
【0218】
したがって、発泡剤を含有する製剤が、前記製剤が増加した添加量パーセント(例えば、25%および/または37.5%、ならびに50%まで)の式(II)を含有する場合でさえも十分な溶解を示すことを見出したことは、驚くべきことであった。
【0219】
表3は、増加した添加量パーセントの式(II)を有する錠剤における溶解を調べるための16個の別個の実験についての成分の選択を示している。その結果は
図2に示されている。表4は、さらなる8個の実験についての成分の選択を示しており、これらについての結果は
図3に示されている。表10および表11(実施例6中)は、さらなる12個の実験についての成分の選択を示しており、これらについての結果は
図6に示されている。いずれの場合においても、発泡剤を用いなかった実験は全て、50%より高い30分後の0.1N塩酸への溶解パーセントを達成しなかった。しかしながら、発泡剤を用いた実験は、十分な溶解を示した。疑義を回避するために述べると、表3および表4における水への言及は、製剤の加工の間にあらゆる後の乾燥工程の前に添加される水の量に言及している。いずれの最終錠剤形態の組成も、示されているレベルの水を含まないであろう。
【0222】
我々は理論的考察によって拘束されることは望まないが、発泡剤(例えば、炭酸水素ナトリウム)の添加は、崩壊機構を、高い薬物添加量が迅速な水和/膨張事象を妨げその結果としてより緩慢に崩壊するゆっくりとしか溶解しない錠剤に繋がる膨張崩壊機構から、浸食崩壊機構に変更するようである。具体的に言えば、発泡剤(例えば、炭酸水素ナトリウム)の組み込みは、錠剤が迅速に崩壊(破壊)して、速やかに溶解する小さな粒子になることを可能にすると考えられる。
【0223】
製造方法
湿式造粒製剤についての本発明の特定の製造方法は、水および滑沢剤以外の必要とされる製剤成分の全てを予備混合する工程を含む。好ましい一態様において、予備混合は、ミキサー−グラニュレーター(例えば、PMA25)中で行われ、予備混合は、約2〜約20分の時間にわたり約50〜約500rpmの範囲のインペラー速度で成分を混ぜ合わせることを含む。別の好ましい態様において、各バッチは、DiosnaグラニュレーターP1/6を用いて、1500rpmのチョッパー速度を用い、440rpmで4分間、ドライブレンドされた。
【0224】
次いで、水が乾燥組成物上/中に噴霧されて、本明細書に記載される湿式造粒製剤が形成される。この水は、添加の間の絶え間ない混合かまたは添加後の混合を伴って、ある時間にわたって例えば約0.05kg/分〜約1.0kg/分の例えば一定速度で添加される。いずれにしても、混合は、湿式造粒組成物が均一になるまで続けられる。代替的な態様において、水は、8〜12%(w/w)の総量に至るまで、15mL/分の速度で添加される。
【0225】
湿式造粒製剤は、次いで、水分を所定のレベルまで減少させる従来の技術を用いて乾燥される。一態様において、乾燥された造粒製剤の含水量は、約10重量%未満(例えば、約5重量%)である。乾燥は、様々な温度および時間で行われ得る。当業者であれば、初期含水量、所望の最終含水量、使用される乾燥温度に基づいて、適切な乾燥時間を容易に決定し得るであろう。
【0226】
ローラー圧縮製剤についての本発明の特定の製造方法は、必要とされる製剤成分の全てを均一になるまで予備ブレンドする工程を含む。好ましい一態様において、予備ブレンドは、ブレンダー−グラニュレーター(例えば、Copley Mobile Blender)中で行われ、予備ブレンドは、約2〜約20分の時間にわたり約50〜約500rpmの範囲の速度で成分を混ぜ合わせることを含む。
【0227】
次いで、均一な混合物をローラー圧縮機(例えば、Alexanderwerk WP120)に通して、乾燥顆粒が生成される。
【0228】
湿式造粒法および/またはローラー圧縮法により生成された、乾燥した造粒製剤は、従来の技術および機械を用いて微粉砕される。一態様において、製剤は、市販の微粉砕装置(例えば、Quadro Comilなど)を用いて適切なメッシュスクリーンに通して微粉砕される。
【0229】
微粉砕に続いて、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)が、造粒製剤に添加され、次いでこれが、従来の技術および機械を用いてブレンドされる。代替的に、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)は、微粉砕に先立って乾燥顆粒に添加され得る。
【0230】
乾燥した、造粒され、微粉砕され、ブレンドされた製剤の圧縮成形または圧縮は、任意の錠剤プレスを用いて成し遂げられ得る。この工程を実施するための多くの代替的手段が利用可能であり、本発明は、いずれかの特定の装置の使用により限定されるものではない。一態様において、圧縮工程は、Piccola Riva PV錠剤プレスを用いて行われる。別の態様において、圧縮工程は、F3 Manestyプレスを用いることにより行われる。
【0231】
錠剤の直径および形状は、微粉砕され混合された製剤の圧縮のために選択される臼および杵によって決まる。錠剤は、円盤状、楕円形、長方形、円形、円柱形、三角形などであり得る。錠剤は、破壊を促進するために刻み目が付けられ得る。上面または下面には、記号または文字がエンボスまたはデボスされ得る。
【0232】
圧縮力は、プレスの型式/モデル、結果として生じる錠剤の所望の硬度、および他の属性(例えば、脆砕性、崩壊または溶解特性など)に基づいて選択され得る。
【0233】
直接打錠製剤についての本発明の特定の製造方法は、必要とされる製剤成分の全てを予備ブレンドする工程を含む。好ましい一態様において、滑沢剤以外の必要とされる製剤成分の全てが、(約2〜約20分の時間にわたり約50〜約500rpmの範囲のインペラー速度でPMA25などの)ミキサー−グラニュレーター中で混合され、その後、滑沢剤が添加され、結果として生じる混合物が(例えばWABターブラ(turbula)を、約2〜約20分の時間にわたり約50〜約500rpmの範囲の速度で用いて)ブレンドされる。結果として生じる混合物は、次いで、従来の技術を用いて圧縮されて、錠剤コアにされる。
【実施例】
【0234】
本発明は、本発明を純粋に例示することが意図される以下の実施例を参照することによってさらに理解される。本発明は、本発明の単一の態様の説明としてのみ意図されている例示した態様によって範囲が限定されるものではない。本明細書に記載されるものに加えて、本発明の様々な改変形態が、上述の記載および添付の図から当業者には明らかになるであろう。そのような改変形態は、添付の特許請求の範囲の範囲内である。
【0235】
下記の実施例においておよび本出願の全体にわたって、以下の略語は以下の意味を有する。定義されていない場合は、その用語はその一般的に受け入れられている意味を有する。
【0236】
GMP=優良製造規則
LOD=乾燥減量
mg=ミリグラム
MgSt=ステアリン酸マグネシウム
min=分
mL=ミリリットル
nm=ナノメートル
JP=日本薬局方第15版、英語版(日本公定書協会)2006
PhEur=欧州薬局方第6版(欧州評議会医薬品品質理事会(Directorate for the Quality of Medicines of the Council of Europe))2009
PTFE=ポリテトラフルオロエチレン
PVP=ポリビニルピロリドン
rpm=毎分回転数
SLS=ラウリル硫酸ナトリウム
SSG=デンプングリコール酸ナトリウム
USP−NF=米国薬局方31/国民医薬品集26(米国薬局方協会(The United States Pharmacopeia Convention))2008
uv=紫外線
w/w=重量に対する重量
【0237】
下記表5は、使用した材料、薬局方収載状況、グレードおよび供給業者を示すものである。
【0238】
(表5)
【0239】
下記表6は、使用した装置、モデルおよび供給業者を示すものである。
【0240】
(表6)
【0241】
実施例1:16種の代替錠剤形態の溶解性能の評価
16種の異なるプロトタイプ錠剤を、当業者によく知られている方法を用いて湿式造粒製剤から調製した。上記表3に、これらの錠剤の各々の組成が示されている(水を含まない)。
【0242】
式(II)および表3に記載されている賦形剤(全バッチサイズ約250g)を、ミキサー−グラニュレーター(Diosna、1L)に投入し、300rpmで5分間混合する。この粉末に精製水(表3に示されているように15%w/w〜55%w/wの範囲である)を添加し、好適な湿潤塊が形成されるまで(7〜17分の範囲で変動する)300rpmでさらに混合する。結果として生じる顆粒を、流動床乾燥機(Vector)を用いて、適切な水分含有量(≦6%LOD)になるまで60℃の入口空気温度で乾燥させる。乾燥させた顆粒を、適切なサイズのスクリーン(1mm、Quadro Comil U3)を用いて微粉砕する。次いでこの顆粒にステアリン酸マグネシウムを添加し、次いで、これを55rpmで5分間ブレンドし(WABターブラ)、その後従来の打錠装置(F3錠剤プレス)を用いて圧縮して錠剤コアにする。
【0243】
溶解を、上記の説明で概説された手順に従って測定した。溶解プロファイルを
図2に示す。
【0244】
実施例2:さらなる8種の代替錠剤形態の溶解性能の評価
さらなる8種の異なるプロトタイプ錠剤を、当業者によく知られている方法を用いて湿式造粒製剤から調製した。上記表4に、これらの錠剤の各々の組成が示されている(水を含まない)。
【0245】
式(II)および表4に記載されている賦形剤(全バッチサイズ約600g)を、ミキサー−グラニュレーター(Diosna、4L)に投入し、混合する。この粉末に精製水(表4に示されているように15%w/w〜26.7%w/wの範囲である)を添加し、好適な湿潤塊が形成されるまで(10〜24分の範囲で変動する)200rpmでさらに混合する。結果として生じる顆粒を、流動床乾燥機(Aeromatic Strea)を用いて、適切な水分含有量(≦5%LOD)になるまで100℃の入口空気温度で乾燥させる。乾燥させた顆粒を、適切なサイズのスクリーン(1mm、Quadro Comil U3)用いて微粉砕する。次いでこの顆粒にステアリン酸マグネシウムを添加し、次いで、これを50rpmで10分間ブレンドし(WABターブラ)、その後従来の打錠装置(Riva Piccola)を用いて圧縮して錠剤コアにする。
【0246】
溶解を、上記の説明で概説された手順に従って測定した。溶解プロファイルを
図3に示す。
【0247】
実施例3:ローラー圧縮法により調製された式(II)の錠剤の溶解性能の評価
実施例2および3から選択された8種の製剤を、当業者によく知られている方法を用いて、ローラー圧縮法での実施可能性について評価した。下記表7に、これらの製剤の各々の組成が示されている。
【0248】
式(II)および表7に記載されている賦形剤(全バッチサイズ約1.5kg)を、30rpmで5分間、均一混合物を生成するためのミキサー(Copley Mobile Blender)に投入する。次いで、この均一混合物を、ローラー圧縮機(Alexanderwerk、ローラーサイズ40mm、ローラー圧力25バール、ローラー速度2.5rpm、ローラー間隙サイズ2.0mm)に通して、乾燥顆粒を生成する。次いで、この乾燥顆粒をステアリン酸マグネシウムとブレンドする(Copley Mobile Blender)。結果として生じる顆粒を、従来の打錠装置(Riva Piccola)を用いて圧縮して錠剤コアにする。
【0249】
(表7)
【0250】
製剤1、2、3および8は、Pearlitol 160Cを用いて製造された。残りの製剤は、Parteck M200マンニトールを用いた。製剤3、4、6および7は、微結晶セルロース(Avicel PH101)を用いた。製剤5および8は、ケイ化微結晶セルロース(Prosolv 50)を用いた。
【0251】
溶解を、上記の説明で概説された手順に従って測定した。溶解プロファイルを
図4に示す。
【0252】
実施例4:直接打錠により調製された式(II)の錠剤の溶解性能の評価
錠剤を、直接打錠製剤を用い、当業者によく知られている方法を用いて調製した。錠剤の組成は、上記の表3の実験9のとおり(水の添加なし)である。
【0253】
式(II)および表3の実験9に記載されている賦形剤(全バッチサイズ約250g)を、ミキサー−グラニュレーター(Diosna、1L)に投入し、300rpmで5分間混合する。次いでこのブレンドにステアリン酸マグネシウムを添加し、次いで、これを55rpmで5分間ブレンドし(WAB Turbula)、その後従来の打錠装置(F3錠剤プレス)を用いて圧縮して錠剤コアにする。
【0254】
溶解を、上記の説明で概説された手順に従って測定した。溶解プロファイルを
図5に示す。
【0255】
実施例5:式(II)の錠剤の調製
下記表8に示された成分を含有する錠剤を、当業者によく知られている方法を用いて、特に従来の混合法、湿式造粒法、圧縮法およびフィルムコーティング法を用いて、GMPに従って調製した。
【0256】
式(II)、マンニトール、炭酸水素ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウムおよびポビドンを、ミキサー−グラニュレーター(PMA25)に投入し、混合する。この粉末に精製水を添加し、好適な湿潤塊が形成されるまでさらに混合する。この湿潤塊は、あらゆる大型の凝集物を粉砕するためにスクリーンに通され得る。結果として生じる顆粒を、流動床乾燥機(MP1)を用いて適切な水分含有量(<5%LOD)になるまで乾燥させる。乾燥させた顆粒を、適切なサイズのスクリーン(例えば、1.1mm、Comil 194)を用いて微粉砕する。次いでこの顆粒にステアリン酸マグネシウムを添加し、次いで、これをブレンドし(Copley)、その後従来の打錠装置(Fette 1200)を用いて圧縮して錠剤コアにする。
【0257】
(表8)
【0258】
実施例6:さらなる錠剤形態の溶解性能の評価
炭酸水素カリウム(KHCO
3)、炭酸マグネシウム(MgCO
3)および炭酸ナトリウム(Na
2CO
3)を、炭酸水素ナトリウムの代わりに錠剤製剤に組み込んだ。同量の二酸化炭素を発生するように、それぞれのレベルを調整した。
【0259】
炭酸ナトリウム(Na
2CO
3)を、製剤中のこれらの発泡剤の作用機序のより良い理解を与えるために、2つの濃度で組み込んだ。これは、炭酸ナトリウムと塩酸との反応が次のように2段階で起こるという事実を利用したものである。
【0260】
第I段階:以下の反応で示されるように、炭酸ナトリウムが炭酸水素ナトリウム(NaHCO
3)に変換される。
Na
2CO
3+HCl−−→NaHCO
3+NaCl
第II段階:二酸化炭素のガスが放出される。
NaHCO
3+HCl−−→NaCl+H
2O+CO
2
【0261】
したがって、炭酸ナトリウムは、それの2つの水素イオンを受け取る能力により炭酸水素ナトリウムに比べてより強いアルカリ化活性を有するが、ガス(CO
2)の発生には2段階の反応が起こる必要があるので、より緩慢な発泡活性を有する。
【0262】
したがって、2つのレベルの炭酸ナトリウムを調査した。低い方のレベル(9.5%)は、15%炭酸水素ナトリウムと同様のアルカリ化能力を示したが、より少ない量の、酸性環境において発生するCO
2を伴った。高い方のレベル(15%)は、15%炭酸水素ナトリウムと同じ総量のCO
2を発生したが、その速度はより遅く、かつより高いアルカリ化能力を伴った。
【0263】
さらに、アルギニンおよびメグルミンを、炭酸水素ナトリウムの代替物として調査した。アルギニンおよびメグルミンは、発泡活性を何ら伴わずにアルカリ化活性を生じる。
【0264】
また、錠剤の微環境に酸性を与えて炭酸水素ナトリウムのアルカリ化作用を妨げるために、クエン酸を、1つの製剤に組み込んだ。クエン酸のレベルは、炭酸水素ナトリウムのアルカリ性を中和するように調整した。
【0265】
さらに、式(II)の量と十分な溶解を可能にするために必要とされる炭酸水素ナトリウムの量との間の可能性のある相関関係を検討するために、製剤へのより高いレベルの式(II)の組み込みが、15%および25%という2つの炭酸水素ナトリウムレベルにおいて含まれた。
【0266】
加えて、膨張および吸上の崩壊機構の組み合わせを通じての迅速な崩壊の可能性を与えるために、炭酸水素ナトリウムおよびデンプングリコール酸ナトリウムの代わりにPolyplasdone(登録商標)Crospovidone超崩壊剤を、製剤において調査した。Polyplasdone崩壊剤は、高圧縮性の物質であり、したがって、より高いレベルを用いれば、より速やかな崩壊をもたらし得るであろう。Polyplasdone(登録商標)Crospovidoneを、10%および15%の2つの濃度で調査した。(酸性環境における医薬品有効成分(API)のゲル化を防ぐために)高い局所pHをもたらし、その結果として酸への完全な溶解を達成するより良い機会を提供するために、メグルミンを、これらの2つの製剤中に含めた。
【0267】
実施例6における代替錠剤形態のそれぞれについての製剤成分および組成を、表9、表10および表11に示す。
【0268】
(表9)
【0269】
(表10)
【0270】
薬物物質および賦形剤のバッチを、600gの総公称バッチサイズを形成するように調合した(表11)。ステアリン酸マグネシウムは、公称総量に含まれるが、造粒の間は含まれていなかった。乾燥に続いて、ステアリン酸マグネシウムを、乾燥顆粒全体の2%を構成するように添加した。
【0271】
湿式造粒法を用い、下記の方法を用いて打錠用顆粒を調製した。
・バッチを、4Lボウル中で、DiosnaグラニュレーターP1/6(Dierks & Soehne Gmbh、オスナブリュック、ドイツ)を用いて、1500rpmのチョッパー速度を用い、440rpmで、4分間ドライブレンドした。
・水を、8〜12%(w/w)の総量に至るまで15mL/分の速度で滴下した。粉末試料を1mm篩に通し、細粒が存在するか否かおよび材料の大部分が顆粒状であるか否かを判断することによって、終点を確認した。
・Niro−Aeromatic Strea流動床乾燥機(Casburt Pharmaceutical Equipment,ストーク−オン−トレント,UK)を用いて、90℃の最高入口温度および適切な流動化気流で湿潤塊を乾燥させた。乾燥の程度を、<2%になるまで水分分析器(Mettler Toledo HB43)を用いて測定した。
・乾燥させた顆粒状塊を、U3ベンチトップQuadro Comil微粉砕機(Quadro Engineering,ウォータールー,カナダ)を用いて、3000rpmで1.0mmスクリーンに通して微粉砕した。
・次いで、滑沢剤を顆粒の乾燥塊の2重量%のレベルで添加し、Turbulaブレンダー(Willy A.Bachofen AG,ムッテンツ,スイス)を用いて50rpmで15分間ブレンドした。
・結果として生じた混合物を、F3 Manestyプレス(Casburt Pharmaceutical Equipment,ストーク−オン−トレント,UK)を用いて圧縮した。目標圧縮力は、A23[RITA.000−376−136]において用いられる14kNであった。DAAS計測装置(Waltti Electronics Ltd.,クオピオ,フィンランド)を用いて圧縮力を評価した。
・11mm円形凹面ツールを用いてバッチを圧縮した。錠剤を500mgの目標重量に圧縮した。いくつかの錠剤をラインから採取して、重量および硬度が圧縮力と相関していることを認めた。
・結果として生じた錠剤を、脱塵し、分析用に気密プラスチックボトル中に保存した。
【0272】
(表11)
【0273】
崩壊時間を、Erweka Copley ZT74崩壊機を用いて測定した。0.7Lの水道水および円盤法を用いて、36〜38℃で実験を行った。1バッチにつき6錠の錠剤を試験した。結果を平均±SD(n=6)として示す。
【0274】
Sotax HT100を用いて、各バッチから15錠ずつの錠剤の重量、硬度、厚さおよび直径を測定した。Sotaxは自動錠剤試験機であり、各パラメータを、異なるステーションにおいて、特定数の錠剤について特定の方法を用いて測定する(「11mm 500mg 円形 非被覆 n15」)。最初に重量が測定され、次いで、錠剤は厚さゲージに送られた後、直径および硬度が測定されるジョーに送られる。次いで、試験した錠剤の各々についての個々のデータならびに各バッチについての計算された平均およびRSDを含むレポートが生成される。結果を平均±SD(n=15)として示す。
【0275】
錠剤の真密度を、AccuPycを用いてヘリウム比重瓶測定法により得た。10錠の錠剤を、正確に秤量し、先に校正に用いられた試料カップに入れ、分析した。真密度は、以下に示す式を用いて各バッチについて計算され、それらの各々について1.55〜1.56g/ccであることが分かった。
真密度=(質量/固形物の体積)
【0276】
次いで、錠剤のエンベロープ密度(envelope density)(見掛け密度)を、GeoPycを用いて体積置換法により得た。その際、同じ10錠の錠剤を、DryFloを含む25.4cmのシリンダーに入れた。多孔度は、上記からの真密度データおよび以下の式を用いてGeoPycにより計算された。
見掛け密度=(錠剤の質量/錠剤のエンベロープ体積)
【0277】
上で計算された見掛け密度および真密度を用いて、次いで以下の式で錠剤の多孔度が求められた。
多孔度=100×1−(見掛け密度/真密度)
【0278】
溶解を、上記の説明で概説された手順に従って測定した。
【0279】
錠剤が酸性環境に置かれた結果として発せられたガスの量を評価した。100mlの0.1N HCl(pH1)を充填した250mlビーカーを、一定の時間間隔(15秒毎)で重量を送信するようにPCに接続された秤の上に載せた。秤を、秤の読みが安定するまで落ち着かせておいた。ビーカーに1錠の錠剤を落とし、重量記録を開始した。重量差を計算し、時間の関数としてプロットした。
【0280】
重量、硬度、崩壊時間および多孔度のデータを、表12にまとめる。
【0281】
(表12)
【0282】
0.1M HClへの錠剤の溶解プロファイルを
図6に示す。実験4については、十分な製剤化を達成し得ず、したがって溶解測定を行わなかったので、結果は示されていない。
【0283】
ガス発生の定量化からの結果を、
図7、
図8および
図9に示す。
【0284】
これらの結果により、発泡活性をさらに生じないアルカリ化剤は、十分な溶解を示す式(II)の錠剤をもたらさないということが示された。これらの結果は、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムおよび炭酸マグネシウムなどの発泡剤が、錠剤の溶解を高めるということを示唆している。
【0285】
より低いレベルの炭酸ナトリウムを含む錠剤は、より高いレベルの炭酸ナトリウムを含む錠剤に比べてより低いレベルの溶解を生じた。さらに、より高いレベルの炭酸ナトリウムを含む錠剤は、炭酸水素ナトリウムを含む錠剤に比べてより低い速度および程度で溶解を生じた。これは、より緩慢な二酸化炭素の発生の結果として説明され得た。
【0286】
したがって、二酸化炭素発生の速度および程度が、錠剤の溶解プロファイルをもたらすようである。
【0287】
これらの結果はさらに、十分な溶解プロファイルを示す増加した薬物添加量(例えば、50%w/w以上の式(II))が、炭酸水素ナトリウムを用いて達成され得ることを示している。さらに、これらの結果は、十分な溶解プロファイルを達成するために、より高いレベルの炭酸水素ナトリウム(25%以上)は必要ではなかったことを示している。