特許第6019122号(P6019122)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6019122-故障監視を有する凝縮液排出装置 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6019122
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】故障監視を有する凝縮液排出装置
(51)【国際特許分類】
   F16T 1/48 20060101AFI20161020BHJP
   F16K 37/00 20060101ALI20161020BHJP
   F16T 1/00 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
   F16T1/48 Z
   F16K37/00 H
   F16K37/00 J
   F16K37/00 M
   F16T1/00 B
   F16T1/00 G
   F16T1/48 C
【請求項の数】8
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-528987(P2014-528987)
(86)(22)【出願日】2012年9月7日
(65)【公表番号】特表2014-529045(P2014-529045A)
(43)【公表日】2014年10月30日
(86)【国際出願番号】EP2012067488
(87)【国際公開番号】WO2013034674
(87)【国際公開日】20130314
【審査請求日】2014年6月30日
(31)【優先権主張番号】102011053411.3
(32)【優先日】2011年9月8日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】502216886
【氏名又は名称】ベコー テヒノロギース ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100109634
【弁理士】
【氏名又は名称】舛谷 威志
(72)【発明者】
【氏名】シンステッドテン、ジョンネース
(72)【発明者】
【氏名】シュレンスカー,ヘルベルト
【審査官】 関 義彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭58−109798(JP,A)
【文献】 特開2003−343794(JP,A)
【文献】 特表2005−524025(JP,A)
【文献】 特表2001−502774(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16T 1
F16K 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加圧ガスシステムの凝縮液排出装置(1)の排出バルブ(16)の故障監視方法であって、該凝縮液排出装置(1)は、制御回路(15)により動作可能な、且つ、閉位置と開位置との間に移動可能なバルブエレメント(19)を含む排出バルブ(16)を含み、それによって、該排出バルブエレメント(19)の開位置では、圧力が掛かっている凝縮液を、上記バルブエレメント(19)の下流に配置されている排出領域(18)を経由して加圧ガスシステムから排出し、該排出バルブエレメント(19)の閉位置では、加圧ガスシステム内の圧力を保ち、本方法は、上記制御回路(15)が閉位置の方向に上記バルブエレメント(19)の閉鎖運動を作動させる閉鎖ステップ;
そのステップの次における、上記バルブエレメント(19)の閉位置を監視するためのステップを含み、
閉位置を監視するためのステップのときに、非閉位置が、加圧ガス、凝縮液、またはそれらの混合物の排出流動により上記排出領域(18)または上記バルブエレメント(19)において検出され、
予め設定された熱量で上記排出領域が加熱され、その加熱により排出領域において生じた温度増加により上記排出流動が検出される、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
加圧ガスシステムの凝縮液排出装置(1)の排出バルブ(16)の故障監視方法であって、該凝縮液排出装置(1)は、制御回路(15)により動作可能な、且つ、閉位置と開位置との間に移動可能なバルブエレメント(19)を含む排出バルブ(16)を含み、それによって、該排出バルブエレメント(19)の開位置では、圧力が掛かっている凝縮液を、上記バルブエレメント(19)の下流に配置されている排出領域(18)を経由して加圧ガスシステムから排出し、該排出バルブエレメント(19)の閉位置では、加圧ガスシステム内の圧力を保ち、本方法は、上記制御回路(15)が開位置の方向に上記バルブエレメント(19)の開口運動を作動させる開口ステップ;
そのステップの次における、上記バルブエレメントの開位置を監視するためのステップを含み、
開位置を監視するためのステップのときに、加圧ガス、凝縮液、またはそれらの混合物の排出流動が、上記排出領域(18)または上記バルブエレメント(19)において検出され、
予め設定された熱量で上記排出領域が加熱され、その加熱により排出領域において生じた温度増加により上記排出流動が検出される、ことを特徴とする方法。
【請求項3】
記温度増加の値により、排出流動の構成が検出される、請求項1または2に記載の故障監視方法。
【請求項4】
閉位置を監視するステップにて排出流動が検出される場合、上記制御回路により光学のおよび/または音響の故障警報が生成される、請求項1または3に記載の故障監視方法。
【請求項5】
加圧ガスシステムのための凝縮液排出装置(1)であって、該凝縮液排出装置(1)は、制御回路(15)、および、該制御回路により動作可能な、且つ、閉位置と開位置との間に移動可能なバルブエレメント(19)を含む排出バルブ(16)を含み、それによって、該排出バルブエレメント(19)の開位置では、該排出バルブ(16)が、圧力が掛かっている凝縮液を、上記バルブエレメント(19)の下流に配置されている排出領域(18)を経由して加圧ガスシステムから排出し、該排出バルブエレメント(19)の閉位置では、加圧ガスシステム内の圧力を保ち、さらに、該凝縮液排出装置(1)は、上記バルブエレメントにおいて排出流動を検出するための検出装置(20)を含み、上記制御回路(15)は、請求項1からまでのいずれか1項による故障監視方法を行うように構成されている、凝縮液排出装置(1)。
【請求項6】
上記検出装置は、少なくとも1つの温度センサ(20)を含む、請求項に記載の凝縮液排出装置(1)。
【請求項7】
上記排出バルブ(16)がダイヤフラムバルブである、請求項に記載の凝縮液排出装置(1)。
【請求項8】
さらに、加圧ガスを用いて上記排出バルブ(16)を少なくとも開位置に移動させるためのコントロールバルブ(17)を含む、請求項6または7に記載の凝縮液排出装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の対象は、凝縮液排出装置の遮断バルブの故障監視方法と、その故障監視方法に対応して装備されている凝縮液排出装置である。
【背景技術】
【0002】
加圧ガスシステム、例えば、加圧空気システムでは、基本的に水とオイルとからなる凝縮液が生じ、該凝縮液は、例えば、圧縮機の潤滑剤、および、ガスの水分に由来する。該凝縮液においては、通例、加圧ガスシステムを目的に応じて使用することが、汚染、詰まり、および腐食により損なわれる。それゆえに、できるだけ、ガスまたは加圧空気が大量に失われてシステム内の圧力が著しく減ることのないように、上記凝縮液は、時折、集めて、閉鎖されている加圧ガスシステムから排出されなければならない。
【0003】
このような排出工程が予め定められた間隔で行われなければならないことが知られている。しかし、理想的には、該排出工程は、凝縮液のために備えられた貯蔵領域の液位に応じて行われる。液位測定のために、様々な方法およびやり方が知られている。しかし、それにもかかわらず、排出バルブが常に確実に作動していないという問題がある。なぜなら、該排出バルブのバルブエレメントは、例えば、摩耗を受ける問題があるからである。とはいえ、汚染、例えば、凝縮液残留物の沈殿物も、望まれるバルブ位置とならない問題を発生させ得る。凝縮液が排出される開位置が完全にまたは部分的のみに達せられているかどうかは比較的重大ではないが、望まれていない圧力減少が漏出により発生しないように、バルブエレメントが密閉してバルブエレメントの相当するバルブ位置についている閉位置が確実に達せられることは、非常に重要である。従来、このような故障が認識されても、圧力減少による間接的な認識のみであるが、多くの場合は、あまりにも遅く認識される、または、まったく認識されず、ルーチン通りに整備間隔で予定されている凝縮液排出装置の交換の際にやっと取り除かれる。したがって、過度の圧力減少を防ぐために、このような故障をできるだけ早く検出する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
よって、本発明の課題は、凝縮液排出装置のより確実な作動を保証するために、凝縮液排出装置の確実な故障監視のための方法を提供することである。さらに、これに応じて改善された凝縮液排出装置が提供される。上記課題は、請求項1による特徴を有する方法と、それの従属請求項による凝縮液排出装置とにより解決される。有利な実施形態は、従属請求項の各対象である。請求項において、個々に記載された特徴は、任意に、技術的に有意な方法で組み合わせることができ、これがさらなる本発明の実施形態を提示する。本明細書は、本発明を、特に図面との関連でさらに特徴付け、且つ、詳細に説明する。
【0005】
本発明の方法は、凝縮液排出装置の排出バルブの故障監視のためのものである。本発明の凝縮液排出装置は、加圧ガスシステム、特に、加圧空気システムから凝縮液を排出することに用いられる。凝縮液とは、本発明の意図するところでは、加圧ガスシステム内の、液体成分からなる集積物である。上記凝縮液は、基本的に、ガスの水分に由来する水と、例えば、圧縮機の潤滑剤に由来するオイルとを含む。
【0006】
本発明の凝縮液排出装置は、制御回路により動作可能な、且つ、閉位置と開位置との間に移動可能なバルブエレメントを含む排出バルブを含み、それによって、該排出バルブの開位置では、該排出バルブは、圧力が掛かっている凝縮液を、上記バルブエレメントの下流に配置されている、凝縮液排出装置の排出領域を経由して加圧ガスシステムから排出し、該排出バルブの閉位置では、加圧ガスシステム内の圧力を保つ。例えば、上記バルブエレメントは、閉位置にある場合、加圧ガスシステム内の圧力を保つために、密閉してバルブエレメントの相当するバルブ位置についている。本発明の閉鎖ステップを含み、該閉鎖ステップにて、制御回路が閉位置の方向に上記バルブエレメントの閉鎖運動を作動させる。上記閉位置が達せられているおよび/または保たれていることを確認するために、さらに、そのステップの後における、バルブエレメントの閉位置を確認するためのステップがある。該監視ステップは、例えば、一回、何回か連続して、または少なくとも一部分において連続的に、例えば、開口ステップまで行われる。該開口ステップでは、制御回路が開位置の方向に上記バルブエレメントの開口運動を作動させる。好ましくは、上記監視ステップは、上記制御回路がバルブエレメントの閉位置を作動させて維持する間の時間に、連続的に行われる。
【0007】
本発明の方法は、閉位置を監視するためのステップのときに、非閉位置が、加圧ガス、凝縮液、またはそれらの混合物の排出流動により、バルブエレメントの下流に配置されている排出領域または、可能であれば、直接そのバルブエレメントにおいて、検出されることによって特徴付けられる。したがって、上記排出流動は、漏出流動とも称され得る。漏出流動とは、加圧ガス含有流動および/または凝縮液含有流動を意味する。該流動は、例えば、バルブエレメントの閉位置が達せられないために、または、バルブエレメントが十分に密閉されていないために、遮断バルブの故障により遮断バルブの閉位置にて発生する。故障を検出することの有利な点は、凝縮液排出装置の、目的に合わない作動が早く認識され、したがって、固定的に決定された整備間隔で凝縮液排出装置の部材を予防のために交換しなくてもよい点である。凝縮液排出装置の排出領域、例えば、バルブエレメント、における漏出流動をほぼ直接検出することにより、非常に確実な故障検出が得られる。
【0008】
本発明の故障監視の有利な点は、今後、凝縮液排出装置の整備、またはその凝縮液排出装置の部材交換を、故障の場合のみに行えばよいことである。有利なことに、実際の摩耗反応および故障反応から独立した、予め定められた間隔で行われる整備がなくてもよい。なぜなら、後者の欠点として、整備は、時期ごとに、すなわち、容疑のみのためおよび実際の必要なしに行われ、圧力システム内の圧力が不必要に排出され、後にまた加えられなければならないからである。知られている方法、すなわち、整備を予め定められた間隔で行うことは、さらに、実際の要求に応えない。例えば、バルブ開口運動および閉鎖運動が、予想したより多いことにより、時間的に周期の整備交換よりも早く損失が発生する上、その損失が認識されない可能性がある。したがって、本発明の故障監視の有利な点は、故障が早く検出され、不必要な圧力減少が防がれることである。
【0009】
本発明の方法は、第一には、バルブエレメントの閉位置の発生後に漏出流動を検出することであるが、同様に、本発明は、上記制御回路が開位置の方向に上記バルブエレメントの開口運動を作動させる開口ステップ後における監視が行われる方法に関するものであり、したがって、排出流動が、排出領域において、または可能な場合にはバルブエレメントにおいて、検出できる。したがって、排出工程が成功裏に行われているまたは行われたかどうかが確認できる。さらに、本発明は、上記2つの方法、すなわち、閉位置監視の方法と開位置監視の方法の組み合わせに関する。上記開位置監視の有利な点として、特に、排出すべき凝縮液の液位を検出した後に、排出が行われないような故障の後、視覚上の確認または機能の確認なしで、場合によっては排出の試みを繰り返した後、成功した排出工程が最終的に検出される場合に、“警報解除”が行われ得る。
【0010】
本発明の方法は、膜故障監視が可能である以外にも、例えば、凝縮液貯蔵領域の液位監視および/またはバルブ駆動監視のためのさらなるセンサシステムとの相互作用により、さらなる有利な点があり、その有利な点は、上記さらなるセンサシステムとの相互作用により、全凝縮液排出装置の機能監視、および/または、加圧ガスシステムにおいて前および後に備えられている部材の機能監視が、信頼性検査を用いて可能となる。
【0011】
例えば、バルブエレメントが開位置に移動する開口ステップの実施の後、上述した排出流動の検出または非検出は、液位監視器の機能確認を行うこと、または、その逆のことに用いられ得る。例えば、液位監視器により排出すべき凝縮液の液位が検出されて開口ステップを作動させた後に排出流動が検出されない場合、そのことは、場合によって、機械的欠陥、または、バルブの起動部における汚染、または、加圧ガスシステム内における完全な圧力損失を示す。
【0012】
好ましい実施形態によれば、排出流動は、それにより生じる流圧により検出される。例えば、スイッチが備えられ、そのスイッチの可動な操作部が排出流動の影響にて位置を変え、該位置変化がスイッチのスイッチング状態を発生させる。これにより、低コストの検出センサシステムが実現できる。
【0013】
さらなる好ましい一実施形態では、上記排出流動は、それにより生じる温度減少により検出され、これにより、非常に確実な、且つ、故障が起こりにくい、故障検出が得られる。例えば、少なくとも1つの温度センサが備えられ、該温度センサは、加圧ガスの膨張により発生した冷却を検出する。温度低下をより正確に、または、より確実に検出するために、1つのさらなるまたは複数のさらなる温度センサが備えられ、該温度センサは、周囲温度、および/または、加圧ガス温度または凝縮液温度を測定する。代替的に、さらなる一実施形態によれば、意図的でない排出の場合における、排出流動の温度変化の熱量上の測定を行う。
【0014】
好ましくは、予め設定された熱量で排出領域が加熱され、例えば、電気によって加熱され、その加熱により排出領域において生じた温度増加により排出流動が検出される。
【0015】
好ましい一実施形態によれば、温度変化の質的検出だけではなく、温度変化の量的検出も行われる。よって、温度低下、または、温度増加の値により、排出流動または漏出流動の構成が検出され得る。例えば、排出流動が主に液体を含有する場合には、かなり大きい温度増加またはかなり小さい温度低下が予想され、排出流動が主に気体を含有する場合には、かなり小さい温度増加またはかなり大きい温度低下が予想される。このことは、構成に係る推論と、より正確な故障識別とを可能とする。したがって、量的測定の有利な点は、さらに、どんな意図的な排出過程でも監視できることである。膨張による温度変化に基づいて、加圧ガスシステム内の圧力、または、その圧力の構成に関する推論が可能である。
【0016】
故障がとりわけ発生しにくいために好ましい一実施形態によれば、上記漏出流動により、検出提供部の運動が生じ、該検出提供部の運動および/または位置が、磁気または誘導によって検出される。例えば、永久磁気の検出提供部が備えられ、該検出部の運動は、誘導コイルを用いて検出される。
【0017】
好ましくは、閉位置を監視するステップにて非閉位置が検出される場合、例えば、凝縮液排出装置の整備を指令するために、上記制御回路により光学のおよび/または音響の故障警報が生成される。
【0018】
本発明は、さらに、加圧ガスシステムのための凝縮液排出装置に関する。該凝縮液排出装置は、本発明によれば、以下の部分を含む:制御回路、および、該制御回路により動作可能な、且つ、閉位置と開位置との間に移動可能なバルブエレメントを含む排出バルブ。該排出バルブエレメントの開位置では、該バルブエレメントは、圧力が掛かっている凝縮液を、凝縮液排出装置の排出領域を経由して加圧ガスシステムから排出し、該排出バルブエレメントの閉位置では、加圧ガスシステム内の圧力を保つ。本発明の凝縮液排出装置は、さらに、排出領域において排出流動を検出するための検出装置を含む。本発明によれば、凝縮液排出装置の制御回路は、上述の方法を行うように構成されている。
【0019】
故障検出の有利な点は、凝縮液排出装置の、目的に合っていない機能が早く認識され得ることである。したがって、固定的に決定されている整備間隔で凝縮液排出装置の部材を予防のために交換しなくてもよい。ほとんど直接にバルブエレメントの漏出流動または排出流動を検出することにより、非常に確実な故障検出が得られる。繰り返しを防ぐために、本発明の方法の、同様に通用する有利な点が参照される。
好ましくは、上記排出流動または漏出流動は、少なくとも1つの温度センサおよび/または1つの流圧センサを含むセンサシステムにより検出される。
【0020】
好ましくは、上記流圧センサは、排出流動または漏出流動の方向に逆らって備えられている、排出流動または漏出流動の方向に可動な、磁気の、または、磁化可能な検出提供部を含み、該検出提供部の運動および/または位置が、誘導または磁気によって検出される。
【0021】
好ましくは、上記排出バルブはダイヤフラムバルブである。よって、上記バルブエレメントはダイヤフラムであり、例えば、伸縮性合成樹脂からなる。ダイヤフラムバルブは、流量を調節および遮断するのにふさわしい。バルブ体および上記ダイヤフラムのみが、加圧ガスまたは凝縮液に接触するため、摩耗問題は少ない。
好ましくは、上記排出バルブを少なくとも開位置に移動させるために、コントロールバルブを用いて該排出バルブに加圧ガスが流されるようになっている。
【0022】
本発明と、本発明の技術分野とは、以下に図面により詳細に説明される。以下の図面が、本発明のとりわけ好ましい一実施変形を示すが、本発明を該一実施変形に限定しないことが指摘されなければならない。図面には以下のものが模式的に示される:
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】は、本発明の方法が用いられている、種類に適合した凝縮液排出装置の断面図を示す;
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、加圧ガスシステムの、本発明の凝縮液排出装置1の断面図を示す。加圧空気の加圧の際に発生する凝縮液2は、供給管路3を経由して凝縮液排出装置1に供給される。凝縮液2は、基本的に、周囲空気の加圧されている水分であり、該周囲空気は、図面に示されていない空気圧縮機が吸引する。該凝縮液は、さらに、油状および粒状の金属成分を含む。
【0025】
凝縮液2は、凝縮液貯蔵領域4に溜まり、決められた液位5に達した後、排出管路6に備えられている排出バルブ16および排出領域18を介して排出される。図1に示されている実施形態では、排出バルブ16はダイヤフラムバルブとして形成されており、すなわち、排出バルブ16はバルブエレメント19としてダイヤフラムを含み、バルブエレメント19は、排出管路6を密閉するために、図1に示されている閉位置にて、バルブシートと密閉して接触する。
【0026】
凝縮液貯蔵領域4の中にある液位の量的測定のための容量センサシステム7が備えられている。センサシステム7は、少なくとも1つの測定コンデンサ8を含み、測定コンデンサ8は、凝縮液貯蔵領域4の中にある凝縮液2の液位に依存して連続的に変化する容量を有する。したがって、量的測定は、凝縮液2が誘電体として流入するときに、凝縮液貯蔵容器4の液位を、電気容量の変化に基づいて検出する。測定コンデンサ8は、電磁計測場を、第1に一定して形成されているコンデンサ電極と、第2に凝縮液貯蔵領域4の壁部により提供されている対向電極との間に形成している。例えば加圧空気管路による錆または空気圧縮機によるオイルによる大きな汚染があっても、示されている装置は非常に確実である。センサ7は、誤った測定を防ぐために、凝縮液貯蔵領域4が満たされても凝縮液で湿らされない、よって、非汚染領域9が残るように配置されている。誤った測定は、例えば被覆物に起因し、測定技術上の短絡を発生させ得る。
【0027】
上記非汚染領域9は、釣り鐘形潜水機類似の装置11により規定される。完全に満たされている貯蔵領域4の場合―すなわち、予想される最大の液位5を超えても―、凝縮液2は非汚染領域9、または釣り鐘形潜水機類似の装置11の中に流入しない。非汚染領域9において、予想される最大の液位5の上方に加圧空気管路13の流入部が備えられている。該流入部で取り分けられる加圧空気は、排出バルブ16を動作させるため、または、該排出バルブをその閉位置に固定するためのものである。そのために、電磁的なコントロールバルブ17が備えられている。示されている位置の場合には、該コントロールバルブ17によって、排出管路6が閉鎖されて凝縮液2が排出され得ないように、加圧空気が排出バルブ16のダイヤフラム19に接触する。電磁的なコントロールバルブ17は、コイル12と、永久磁気のアンカ10とを含み、アンカは、コイルを経由して流れるコントロール電流により休止位置から基準位置に移動する。該休止位置は、例えば、図1に示されている、排出バルブ16の閉鎖した位置に相当する位置である。アンカ10が正面において伸縮性パッキン材料を有することと、正面が重力および加圧空気に補助されてバルブシート11に接触することで、排出バルブ16の加圧が維持されるように加圧空気排出管路14の閉鎖を発生させることとにより、上記休止位置が生じる。電磁的なコントロールバルブ17、よって、閉鎖バルブ16を駆動させるために、電気制御回路15が備えられている。閉鎖ステップでは、維持電流が十分減少するので、アンカ10は、重力と、管路13の加圧空気とにより、下方のストッパに対して閉位置に落ちる。該閉位置では、アンカが、加圧空気排出管路14を閉鎖するが、同時に、ダイヤフラム19の上方にある加圧空気を該閉位置に押し込む。ダイヤフラム19の閉鎖移動を開始した後には、漏出流動による圧力減少が加圧ガスシステムにおいて防がれなければならない。例えば摩耗に起因する損傷によって、該バルブエレメントが例えばその閉位置に至らずもはや該閉位置を維持できないことによりバルブエレメント19において漏出流動が発生するかどうかを確認するために、温度センサ20が備えられている。制御回路15は、温度センサ20を用いて、望まれていない加圧ガス漏れ(漏出流動)の拡大に起因する温度低下を検出できる。この監視は、制御回路15で行われ、漏出流動が検出された場合、視覚的におよび/または聴覚的に表示される故障信号が生成される。
図1