(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6019191
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】ヘッドレスト構造
(51)【国際特許分類】
A61N 1/39 20060101AFI20161020BHJP
B60N 2/48 20060101ALI20161020BHJP
A47C 7/38 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
A61N1/39
B60N2/48
A47C7/38
【請求項の数】13
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-182953(P2015-182953)
(22)【出願日】2015年9月16日
(65)【公開番号】特開2016-73624(P2016-73624A)
(43)【公開日】2016年5月12日
【審査請求日】2015年9月17日
(31)【優先権主張番号】103135117
(32)【優先日】2014年10月8日
(33)【優先権主張国】TW
(31)【優先権主張番号】201520167459.0
(32)【優先日】2015年3月24日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514048268
【氏名又は名称】▲呉▼俊宏
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼俊宏
【審査官】
石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】
独国特許出願公開第102012004377(DE,A1)
【文献】
特開2009−107582(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0169482(US,A1)
【文献】
特開2002−010864(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3147262(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3091897(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0039359(US,A1)
【文献】
特開2011−219046(JP,A)
【文献】
特開2014−149855(JP,A)
【文献】
特開2013−169909(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 1/39
A47C 7/38
B60N 2/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドレスト構造であって、本体と、2つの支持棒を含み、
前記本体が、カバークッションと、前記カバークッションに被覆され、かつ頭部を凭せかけるための前記本体の凭れ面の反対側に配置された自動体外除細動器を含み、
前記2つの支持棒の各支持棒が、連結端と、前記連結端の反対側の組込み端を備え、
各前記支持棒が前記連結端を介して前記本体に連結され、前記本体を支持することを特徴とする、
ヘッドレスト構造。
【請求項2】
さらに前記本体の前記支持棒の反対側に配置されたハンドルを含むことを特徴とする、請求項1に記載のヘッドレスト構造。
【請求項3】
さらに遮蔽部材を含み、前記遮蔽部材が、枢着部と、前記枢着部の反対側の隣接部を含み、前記枢着部が前記本体上の前記支持棒近くに枢着され、そのうち、前記遮蔽部材が遮蔽位置にあるとき、前記遮蔽部材が前記ハンドルを遮蔽し、前記遮蔽部材が開放位置にあるとき、前記ハンドルが外部に露出され、前記隣接部と前記組込み端が同一平面上に位置し、前記本体を支持することを特徴とする、請求項2に記載のヘッドレスト構造。
【請求項4】
さらに前記隣接部の端部に連結されたカバー部を含み、そのうち、前記遮蔽部材が前記遮蔽位置にあり、前記ハンドルを遮蔽しているとき、前記カバー部が前記遮蔽部材の反対側の前記本体の一側を被覆し、そのうち、前記遮蔽部材が前記開放位置にあり、前記ハンドルが露出されているとき、前記隣接部と前記組込み端が同一平面上に位置し、前記本体を前記カバー部上に立たせて支持することを特徴とする、請求項3に記載のヘッドレスト構造。
【請求項5】
さらに前記カバー部上に、前記支持棒の前記組込み端に対応して配置された少なくとも1つのバックル部を含むことを特徴とする、請求項4に記載のヘッドレスト構造。
【請求項6】
前記自動体外除細動器が、電気ショックモジュールと、少なくとも1つの補助電気ショック部材と、制御モジュールを含み、前記電気ショックモジュールが電気ショック信号を出力し、前記少なくとも1つの補助電気ショック部材が、少なくとも1つの接続端と少なくとも1つの動作端を含み、前記接続端が前記電気ショックモジュールに取り外し可能かつ電気的に接続され、前記動作端が患者の心臓の電気ショック箇所に接触させるために用いられ、前記動作端を介して前記電気ショック信号が前記患者の心臓の前記電気ショック箇所に伝達され、前記制御モジュールが前記電気ショックモジュールに電気的に接続され、前記電気ショック信号の出力を制御する、ことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載のヘッドレスト構造。
【請求項7】
前記本体がさらに、前記自動体外除細動器に電気的に接続されたディスプレイモジュールを含み、前記ディスプレイモジュールが、前記患者の少なくとも1つの生理的パラメータ、または前記電気ショック信号の少なくとも1つの出力パラメータ、あるいはそれらの組み合わせを選択的に表示することを特徴とする、請求項6に記載のヘッドレスト構造。
【請求項8】
前記ディスプレイモジュールが、信号受信ユニットと、コード/デコードユニットと、スクリーンを含み、前記コード/デコードユニットが、前記信号受信ユニットにより受信された信号を前記スクリーンで表示するためのビデオ信号に変換することを特徴とする、請求項7に記載のヘッドレスト構造。
【請求項9】
前記支持棒が前記信号受信ユニットに結合され、前記信号受信ユニットのアンテナとなることを特徴とする、請求項8に記載のヘッドレスト構造。
【請求項10】
前記本体がさらに、前記自動体外除細動器に電気的に接続された信号発信部材を含み、前記信号発信部材が、前記自動体外除細動器の動作の際に自動的に電子信号を発信することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載のヘッドレスト構造。
【請求項11】
前記支持棒が前記信号発信部材に結合され、前記信号発信部材のアンテナとなることを特徴とする、請求項10に記載のヘッドレスト構造。
【請求項12】
前記本体がさらに、電子信号を発信するための信号発信部材を含むことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載のヘッドレスト構造。
【請求項13】
前記支持棒が前記信号発信部材に結合され、前記信号発信部材のアンテナとなることを特徴とする、請求項12に記載のヘッドレスト構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヘッドレスト構造に関し、特に、内部に自動体外除細動器が組み込まれたヘッドレスト構造に関する。
【背景技術】
【0002】
米国心臓協会によると、米国では毎年病院外での心停止が36万件発生しており、その多くが中年男性に発生し、生存率はわずか9.5%である。すぐに心肺蘇生法(CPR)が行われ、心臓に除細動器で刺激を与え、正常なリズムが回復されれば患者は生存することができる。
【0003】
米国心臓協会によると、突然の心停止を発症したほとんどの成人が心室細動の状態にあり、心臓が血液を送り出すことができなくなる。心室細動の処置は、除細動と電気的除細動手順であり、すなわち、電気ショックを与えて心室細動状態を終わらせ、心臓を正常なリズムに戻すものである。
除細動と電気的除細動手順が遅れると、生存可能性が毎分約10%ずつ低下すると考えられている。さらに、患者が4〜6分以内に適切に処置されないと、この心停止で生存することができても、脳が回復不能のダメージを受け、継続的な植物状態になる可能性がある。
【0004】
突然心臓発作を起こした人物が救急処置、たとえば、自動体外除細動器(以下、AEDという)、またはその他補助の救命設備ですぐに処置を受けることができれば、この危機に瀕した人物は救われる可能性がある。AEDはシンプルな医療機器であり、主に医療従事者でない人が心停止により突然死亡する危険にさらされた患者を救うために提供される。
AEDは患者の不整脈現象(心室頻拍と心室細動を含む)を自動的に検出し、患者の心臓に電気ショックを与える必要があるか否かを助言することができる。突然の不整脈に起因する心停止は、心停止患者に電気ショックが1分以内に適用された場合、90%の成功率で回復する。一部の国で進められているパブリックアクセス除細動(PAD)プログラムにおいて、AEDは広く推奨されており、公共の場所に固定設置されている。
【0005】
しかしながら、固定設置されたAEDは動かすことができないため、AEDの有用性が大幅に低下する。たとえば、与えられた状況で、心停止により気を失った人物に対する適切な救急処置をすばやく適用することはAED装置がないために不可能である可能性が高い。したがって、AEDの実装法と構造を再設計するための体系的な計画がないため、心臓病患者に即時に救急手順を適用することは不可能である。
【0006】
さらに、一般的な人の輸送方法は、動物による輸送から機械による輸送に変化し、陸上、海上、または空の上を問わず、発展を続けている。輸送機関によって人は世界のほぼどこへでも行くことができる。したがって、輸送機関、特に人を運ぶために提供される方法は、日常生活に偏在する。つまり、輸送機関は人の移動に密接につながっている。このため、輸送機関に高い移動性を持つAED装置を組み込むことは、AED装置のより優れた実装であり、その必要性が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上に鑑み、本発明の目的は、内部に自動体外除細動器が組み込まれたヘッドレスト構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のヘッドレスト構造は、本体と2つの支持棒を含み、前記本体は、カバークッションと自動体外除細動器(以下、略称AED)を含む。前記AEDは前記カバークッションによって包み込まれる。各前記支持棒は、連結端と、前記連結端の反対側の組込み端を含む。各前記支持棒は前記連結端を介して前記本体に連結され、前記本体を支持する。
このように本体内にAEDを配置することで、本発明のヘッドレスト構造は誰かが突然の心停止に見舞われたときに座席から取り外すことができ、これによりAEDの適用性が向上され、かつAEDの適用によって患者に即時に適切な処置を適用することができる。さらに、AEDが輸送機関のヘッドレストに設置されることで、AEDをすぐに見つけ、直ちに適用することができる。
【0009】
本発明の一部の実施態様において、前記ヘッドレスト構造はさらに、前記本体上の前記支持棒の反対側に設置されたハンドルを含む。
【0010】
本発明の一部の実施態様において、前記ヘッドレスト構造はさらに遮蔽部材を含む。前記遮蔽部材は枢着部と、前記枢着部の反対側に設けられた隣接部を含む。前記枢着部は前記本体上の前記支持棒近くに枢着される。したがって、前記遮蔽部材が遮蔽位置にあるとき、前記遮蔽部材がハンドルを遮蔽する。前記遮蔽部材が開放位置にあるとき、前記ハンドルは外部に露出され、前記隣接部が前記組込み端と同一平面上に位置し、前記本体が地面上に立つように支持する。これにより、前記ヘッドレスト構造の本体を地面から絶縁できる。
【0011】
本発明の一部の実施態様において、前記ヘッドレスト構造はさらに、前記隣接部の端部に接続されたカバー部を含む。前記遮蔽部材がハンドルを遮蔽する遮蔽位置にあるとき、前記カバー部が前記遮蔽部材の反対側の前記本体の一側を被覆する。前記遮蔽部材が開放位置にあり、前記ハンドルが露出されているとき、前記隣接部と前記組込み端が同一平面上に位置し、前記本体がカバー部上に立つように支持する。
【0012】
本発明の一部の実施態様において、前記ヘッドレスト構造はさらに、前記カバー部に配置され、かつ前記支持棒の前記組込み端に対応した少なくとも1つのバックル部を含む。
【0013】
本発明の一部の実施態様において、前記AEDはさらに、電気ショックモジュール、少なくとも1つの補助電気ショック部材、制御モジュールを含む。前記電気ショックモジュールは電気ショック信号を出力するために用いられる。前記補助電気ショック部材は少なくとも1つの接続端と少なくとも1つの動作端を含む。前記接続端は前記電気ショックモジュールに取り外し可能かつ電気的に接続される。前記動作端は患者の心臓の電気ショック箇所に接触させるために用いられ、前記電気ショック信号が前記動作端を介して患者の電気ショック箇所に送達される。前記制御モジュールは前記電気ショックモジュールに電気的に接続され、前記電気ショック信号の出力を制御する。
【0014】
本発明の一部の実施態様において、前記本体はさらに、前記AEDに電気的に接続され、患者の少なくとも1つの生理的パラメータ、電気ショック信号の少なくとも1つの出力パラメータ、またはそれらの組み合わせを表示する、ディスプレイモジュールを含む。
【0015】
本発明の一部の実施態様において、前記ディスプレイモジュールは信号受信ユニット、コード/デコードユニット、スクリーンを含む。前記コード/デコードユニットは前記信号受信ユニットにより受信された信号を前記スクリーン上に表示するためのビデオ信号に変換する。そのうち、前記支持棒は信号受信ユニットに結合され、前記信号受信ユニットのアンテナとなる。
【0016】
本発明の一部の実施態様において、前記本体はさらに、AEDに電気的に接続された信号発信部材を含み、それによりAEDの動作時に前記信号発信部材が自動的に信号を発信する。そのうち、前記支持棒は前記信号発信部材に結合され、前記信号発信部材のアンテナとなる。
【発明の効果】
【0017】
まとめると、本発明のヘッドレスト構造は、人体が突然心室細動または心室頻拍を生じたとき、別の人物(友人や救護者)がヘッドレスト構造内のAEDを使用して患者の心臓に電気ショックを与え、その後外部心臓マッサージ手順やその他の心肺蘇生法の手順を適用し、患者に救急処置を施すことができ、この状況において、緊急治療室に到着する前に患者に適切な処置を行うことで、患者の生存可能性を大幅に高めることができる。
【0018】
本発明の特徴と利点について以下で実施例を挙げて詳細に説明する。当業者であればこの詳細な説明から本発明の技術的内容と実施方法が明らかになるであろう。本発明の目的および利点は、本発明の明細書の内容、請求項、図面を参照すればあらゆる当業者に容易に理解されるであろう。
【0019】
本発明は以下詳細な説明と図面からより明らかになるであろう。図面に示す実施態様は例示のみを目的とし、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明のヘッドレスト構造の実施例1の立体斜視
図1である。
【
図2a】本発明のヘッドレスト構造の実施例1の自動体外除細動器を示すブロック
図1である。
【
図2b】本発明のヘッドレスト構造の実施例1の自動体外除細動器を示すブロック
図2である。
【
図2c】本発明のヘッドレスト構造の実施例1の立体斜視
図2である。
【
図3】本発明のヘッドレスト構造の実施例1の立体斜視
図3である。
【
図4a】本発明のヘッドレスト構造の実施例2の立体斜視
図1である。
【
図4b】本発明のヘッドレスト構造の実施例2の側面図である。
【
図4c】本発明のヘッドレスト構造の実施例2の立体斜視
図2である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例について図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0022】
図1に本発明のヘッドレスト構造100の実施例1の立体斜視
図1を示す。ヘッドレスト構造100は輸送機関の座席または背もたれに組み込まれる。前記輸送機関は、たとえば、自動車、船舶、飛行機、背もたれ付自動二輪車などとできるが、実施態様はこれらに限らない。本発明の一部の実施態様において、前記ヘッドレスト構造100は、アミューズメント施設のベンチ椅子やレースカーの座席に組み込まれる。前記ヘッドレスト構造100は、本体10と2つの支持棒20を含むが、前記支持棒20の数はこれに限らない。
【0023】
前記本体10は、カバークッション11と、自動体外除細動器12(以下、略称AED)を含む。前記カバークッション11は、たとえば、使用者の頭部を凭せかけるための軟質素材で構成することができる。前記AED12は、前記カバークッション11に包み込まれ、頭部を凭せかけるための前記本体10の凭れ面の反対側に配置される。このため、前記ヘッドレスト構造100が外部からの力による強い衝撃を受けても、軟質の前記カバークッション11が外部からの衝撃を吸収するため、前記AED12内部の電気部品は、患者を救助するときに正常に動作できる。
【0024】
各前記支持棒20は、連結端21と、前記連結端21の反対側の組込み端22を含む。各前記支持棒20は前記連結端21を介して前記本体10に連結され、前記本体10を支持する。前記支持棒20は、使用者の頭部を凭せかけるために輸送機関の座席に連結するために用いられる。さらに、前記組込み端22は係合構造を備え、前記輸送機関の座席に取り外し可能に組み込まれる。ここで、前記支持棒20は、前記本体を地面から絶縁するために用いられる。さらに、本実施態様において、前記支持棒20は、前記本体10の底面に対して実質的に垂直であるが、実施態様はこれに限定されない。前記支持棒20と前記本体10間の角度は調整可能としてもよい。
【0025】
本発明によると、前記AED12は前記ヘッドレスト構造100内部でモジュール化され、背もたれを備えた前記輸送機関に連結される。人が突然の心停止に見舞われたとき、前記AED12の適用で即時にこの患者に適切な処置を施すことができる。
【0026】
図2aに本発明のヘッドレスト構造100の実施例1のAED12のブロック
図1を示す。ここで、前記AED12は、電気ショックモジュール121、複数の導電プレート1211、制御モジュール122を含む。
【0027】
前記電気ショックモジュール121は、電気ショック信号を出力するために用いられる。前記導電プレート1211は前記電気ショックモジュール121に電気的に接続され、患者の心臓の電気ショック箇所に接触されて、前記電気ショック信号が前記導電プレート1211を介して前記患者の電気ショック箇所に送達される。これに基づき、前記導電プレート1211は、前記患者の心臓の前記電気ショック箇所に付着され、前記患者の心臓と前記AED12間に電気ショックループが形成されて、前記電気ショック信号が前記患者の心臓に送達される。ここで、前記導電プレート1211は金やプラチナ、銀、銅、ステンレス材料または導電性高分子などの導電材質から成るが、実施態様はこれらに限らない。
前記制御モジュール122は前記電気ショックモジュール121に電気的に接続され、前記電気ショック信号の出力または前記患者の生理情報の入力を制御する。本実施態様において、前記制御モジュール122は、プロセッサーと、前記プロセッサーを制御するための操作モジュールを含む。たとえば、前記操作モジュールは、前記電気ショック信号の強度、頻度、電気ショックのモード、印加回数またはその他パラメータの手動または自動制御、または前記患者から収集される前記生理情報の種類の制御のための複数の固体ボタンとするが、実施態様はこれに限らない。本発明の一部の実施態様において、前記操作モジュールは複数の、または単一の仮想ボタン、固体トグル、つまみ、またはリモートコントローラとしてもよい。
【0028】
図2bに、本発明のヘッドレスト構造100の実施例1のAED12のブロック
図2を示す。ここで、前記AED12は、電気ショックモジュール121、少なくとも1つの補助電気ショック部材123、制御モジュール122を含む。
【0029】
前記電気ショックモジュール121と前記制御モジュール122の詳細についてはすでに前の段落で説明されているため、ここでは前記補助電気ショック部材123についてのみ説明する。前記補助電気ショック部材123は、少なくとも1つの接続端1231と少なくとも1つの動作端1232を含み、前記接続端1231は、前記電気ショックモジュール121に取り外し可能、かつ電気的に接続される。たとえば、
図2bと
図2cに示すように、前記接続端1231は、前記電気ショックモジュール121の挿入孔に挿入される端子構造であるが、実施態様はこれに限らない。
前記動作端1232は、患者の心臓の前記電気ショック箇所に接触させるために用いる電極パッド1232aを備え、前記電気ショック信号が前記動作端1232の前記電極パッド1232aを介して、患者の心臓の前記電気ショック箇所に送達される。さらに、前記補助電気ショック部材123は、使用されないとき前記ヘッドレスト構造100内に収容することができ、使用者が凭れかかったときの快適さに影響を与えない。
【0030】
一部の実施態様について、
図3の本発明のヘッドレスト構造100の実施例1の立体斜視
図3を参照する。ここで、前記本体10はさらに、前記AED12に電気的に接続され、患者の少なくとも1つの生理的パラメータ、前記電気ショック信号の少なくとも1つの出力パラメータ、またはそれらの組み合わせを選択的に表示するディスプレイモジュール13を含む(たとえば、前記ディスプレイモジュール13は、患者の呼吸回数、血圧、心拍数、体温、心電図、またはその他の生理的パラメータを表示する)。ここで、前記ディスプレイモジュール13はLCDスクリーンであるため、前述のパラメータを数値で、またはグラフィカルに表示して、患者の生理的状態を即時に把握することができるが、実施態様はこれに限らない。さらに、ここで、前記ディスプレイモジュール13の数は1つであるが、実施態様はこれに限らない。
本発明の一部の実施態様において、前記ディスプレイモジュール13は前記制御モジュール122の前記操作モジュールと組み合わせられると理解される。つまり、前記ディスプレイモジュール13はタッチ制御機能を備え、使用者が前記ディスプレイモジュール13を介して前述のパラメータを入力する。本発明の一部の実施態様において、前記ディスプレイモジュール13は信号受信ユニット131、コード/デコードユニット132、スクリーン133を含む。前記信号受信ユニット131はワイヤレス信号受信ユニットとしてもよいが、実施態様はこれに限らない。前記コード/デコードユニット132は前記信号受信ユニット131が受信した信号を前記スクリーン133に表示するためのビデオ信号に変換する。ここで、前記信号受信ユニット131はワイヤレス信号受信ユニットである。つまり、前記ディスプレイモジュール13はマルチメディア機能を備え、それにより使用者は前記信号受信ユニット131により受信されたワイヤレス信号から変換されたビデオ情報を見たり、前記ヘッドレスト構造100が座席に組み込まれたときインターネットストリーミングからのビデオ情報を見たりすることができる。逆に、誰かが突然の心停止を発症し、適切な処置が必要なとき、前記ディスプレイモジュール13は患者の生理情報、前記電気ショック信号の出力パラメータ、または患者に関するその他の情報を表示することができる。
加えて、本発明の一部の実施態様において、前記ヘッドレスト構造100はさらに、プロセッサーとストレージユニットを含む。前記プロセッサーと前記ストレージユニットは前記ディスプレイモジュール13に信号的に接続することができる。前記ストレージユニットはハードディスクまたはフラッシュメモリ、メモリカードとしてもよい。前記プロセッサーはアプリケーションプログラムを実行することができる。前記アプリケーションプログラムは前記ストレージユニット内に事前に保存されるか、インターネットからダウンロードしてから前記ストレージユニット内に保存される。これに基づき、前記ディスプレイモジュール13は前記アプリケーションプログラムの実行フレームを表示し、前記アプリケーションプログラムは前述の操作モジュールにより制御することができる。たとえば、前記アプリケーションプログラムはコンピュータゲームとすることができるが、実施態様はこれに限らない。
【実施例2】
【0031】
図4aから
図4eに、本発明に基づくヘッドレスト構造200の実施例2を示す。前記ヘッドレスト構造200の実施例2の構造は、前記実施例1とほぼ同じであるが、前記ヘッドレスト構造200の実施例2はさらに、前記本体10上の前記支持棒20の反対側に配置されたハンドル30を含む。したがって、必要時に、使用者は前記ヘッドレスト構造200を輸送機関の座席から取り外し、前記ハンドル30を持って前記ヘッドレスト構造200を持ち運ぶことができ、前記ヘッドレスト構造200の前記AED12のモビリティが向上される。
加えてここで、前記ヘッドレスト構造200はさらに遮蔽部材40を含む。前記遮蔽部材40は、枢着部41と、前記枢着部41の反対側に設けられた隣接部42を含む。前記枢着部41は前記本体10の前記支持棒20近くに枢着される。したがって、前記遮蔽部材40が遮蔽位置にあるとき、前記遮蔽部材40がハンドル30を遮蔽する。前記遮蔽部材40が開放位置にあるとき、前記ハンドル30は外部に露出され、前記隣接部42が前記組込み端22と同一平面上に位置し、前記本体10が地面上に立つように支持する(
図4b参照)。
【0032】
ここで、前記遮蔽部材40は、1ピースの部材または複数ピースの部材とすることができるが、これらに限らない。一部の実施態様において、前記遮蔽部材40は前記ハンドルを遮蔽し、前記遮蔽部材40は前記ディスプレイモジュール13も被覆するが、実施態様はこれに限らない。
一部の別の実施態様において、前記遮蔽部材40は実質的に枠体構造であり、窓部40a(
図4aを参照)が前記ディスプレイモジュール13に対応してその上に形成される。これに基づき、前記遮蔽部材40が前記ハンドル30を遮蔽したとき、前記ディスプレイモジュール13が前記窓部40aから外部に露出され、使用者が前記ディスプレイモジュール13を操作することができる。反対に、前記遮蔽部材40が前記開放位置にあるとき、前記隣接部42と前記支持棒20の前記組込み端22が同一平面上に位置し、前記本体10を支持する。このため、前記ヘッドレスト構造200は前記隣接部42と前記組込み端22を介して机の上や地面の上に安定的に配置することができ、それにより前記ヘッドレスト構造200を座席から取り外した後、安定的に配置することができる。
さらに、前記ヘッドレスト構造200が座席から取り外された後、前記ヘッドレスト構造200は、前記隣接部42と前記組込み端22で前記本体10を支持し、マルチメディアプレイヤーとして機能させることもできる。前記遮蔽部材40の前記隣接部42は矩形のプレートに限られず、支持機能を備えたほかの構造としてもよい。加えて、
図4aに示すように、本発明の一部の実施態様において、前記遮蔽部材40は受入キャビティ40bを定義し、その中に前記補助電気ショック部材123、前記AED12のマニュアル、その他物品を入れることができる。この実施態様において、前記受入キャビティ40bは前記隣接部42近くにある。または、前記受入キャビティ40bは前記窓部40aがある位置に構成してもよい。
【0033】
図4cから
図4eに示すように、本発明の一部の実施態様において、前記ヘッドレスト構造200はさらに、前記遮蔽部材40の前記隣接部42端部に取り外し可能に、または固定して連結されたカバー部43を含む。この実施態様において、前記カバー部43は前記隣接部42端部に固定して連結されており、前記カバー部43は軟質素材から成る。たとえば、前記カバー部43は、綿布、人工布、皮革、軟質プラスチックなどから成るものとできるが、これらに限らない。
図4eに示すように、前記遮蔽部材40が前記遮蔽位置にあり、前記ハンドル30を遮蔽したとき、前記カバー部43は前記本体10の前記遮蔽部材40の反対側の一側を被覆する。このため、前記カバー部43は、使用者の頭部を前記ヘッドレスト構造200に凭せかけたときに、よりよい快適さと温もりを提供することができる。このほか、前記カバー部43は、前記本体を保護するために提供し、または前記本体10の使用寿命を延長したり、前記ヘッドレスト構造200の美観を向上するために提供することもできる。一方で、
図4dに示すように、前記遮蔽部材40が前記開放位置にあり、前記ハンドル30が露出されているとき、前記隣接部42と前記組込み端22が同一平面上に位置し、前記本体10を支持して前記カバー部43上に立たせる。つまり、前記遮蔽部材40が前記開放位置にあるとき、前記カバー部43の外面が前記組込み端22に接触して、前記組込み端22を安定的に配置させるに足る摩擦力を提供し、前記組込み端22と前記隣接部42が安定的に前記本体10を支持して前記カバー部43上に立たせることができる。前記ヘッドレスト構造200が平らでない表面上に配置されたとき、前記カバー部43がその平らでない表面上に配置され、前記組込み端22が前記カバー部43上に配置されるため、前記本体10を安定的に支持することができる。
さらに、
図4dに示すように、前記ヘッドレスト構造200はさらに、前記カバー部43の外面に、前記支持棒20の前記組込み端22に対応して配置された少なくとも1つのバックル部44を含む。この実施態様においては、2列のバックル部44が前記カバー部43の外面に取り付けられ、これら2列間の距離は、前記2つの支持棒20間の距離に実質的に等しい。したがって、前記遮蔽部材40が前記開放位置にあるとき、前記組込み端22がそれぞれ前記バックル部44により保持されるが、実施態様はこれに限らない。
図4cに示すように、この実施態様においては、前記バックル部44が前記カバー部43に取り付けられる。ここで、前記カバー部43は軟質素材で成るため、前記バックル部44が前記カバー部43に取り付けられていても、前記バックル部44は前記支持棒20の前記組込み端22を効果的に位置決めできる。このほか、前記ディスプレイモジュール13の表示角度は、前記支持棒20の前記組込み端22を異なるバックル部44に保持させることで、さまざまな条件に応じて調整することができる。
【0034】
さらに、
図4a、
図4b、
図4cを再び参照する。これらの実施態様において、前記本体10はさらに前記AED12に電気的に接続された信号発信部材15を含む。一実施態様において、前記信号発信部材15は前記AED12が動作している際に救急隊員に対して自動的に信号を発信し、前記救急隊員は前記信号が発信された場所にできる限り早く到着することができるようにしてもよいが、実施態様はこれに限らない。
本発明の一部の実施態様において、前記信号発信部材15は前記AED12にリンクされておらず、代わりに前記ヘッドレスト構造200上に配置されたスイッチ(図示しない)にリンクされ、使用者が直接前記スイッチを操作して前記信号発信部材15に信号を発信させ、前記AED12の操作時に誤って前記信号発信部材15を作動させないようにしてもよい。ここで、前記信号発信部材15により発信される前記信号は無線電波信号であるが、これに限らない。実際には、患者が突然の心停止を発症したとき、使用者は前記信号発信部材を使用して救助信号を不特定の第三者(例:医療機関、保険会社、救助隊など)へ送信することができ、前記第三者がその情報を専門の救助隊にすぐに伝達し、前記救助隊が前記救命信号の発信された場所にできるだけ早く到達し、前記患者に適切な処置を施すことができるようにする。
【0035】
一部の実施態様において、前記信号受信ユニット131は不特定の第三者から送信された外部操作信号を受信するために装備することができる。つまり、使用者が自分自身で前記AED12を操作できない場合、前記AED12を前記外部操作信号により遠隔操作することができる。一方で、前記信号受信ユニット131は外部ガイドメッセージを受信するように装備してもよい。
前記外部ガイドメッセージは、前記スクリーン133上に表示でき、または前記ディスプレイモジュール13内の前記スピーカーを通じて使用者に送達される、ビデオファイルまたはビデオストリームを含む。これにより、使用者は前記外部ガイドメッセージに従って、前記AED12を操作することができる。たとえば、使用者が自分自身で前記AED12を操作できないとき、使用者は前記信号発信部材15を作動させて不特定の第三者と通信、または信号接続することができる。その後、前記第三者は前記AED12の操作を口頭で説明することができ、前記第三者の声が前記ディスプレイモジュール13内のスピーカーを通じて使用者に送達され、使用者は前記AED12の操作方法を知ることができる。または、前記第三者は前記AED12の操作方法を実演してみせることができ、この実演が即時にビデオファイルの形式またはビデオストリームの形式で使用者に送信され、使用者が前記AED12の使い方を知ることができる。
【0036】
一実施態様において、前記支持棒20は前記信号受信ユニット131および(または)前記信号発信部材15に接続され、前記信号受信ユニット131のアンテナ、または前記信号発信部材15のアンテナにすることができる。つまり、前記支持棒20全体を金属製として無線信号を送信するための放射体として作用させることができる。または、一部の実施態様においては、前記支持棒20を部分的に金属製とし、アンテナとして作用させる。さらに、動作周波数と指向性に基づき、前記支持棒20の金属部分は異なる形状とすることができる。一部の実施態様において、前記信号受信ユニット131と前記信号発信部材15は単一の回路またはチップに統合することができる。
【0037】
以上をまとめると、本発明に基づくヘッドレスト構造は、誰かが突然心室細動や心室頻拍を発症したとき、別の人物(友人や救急隊員)が前記ヘッドレスト構造内の前記AEDを使用して前記患者の心臓に電気ショックを加えた後、外部体外心マッサージ手順やその他の心肺蘇生手順を実施して、前記患者に救急処置を施し、緊急治療室に到着する前に患者に適切な処置を行うことで、患者の生存率を大幅に高めることができる。
【0038】
さらに、前記ヘッドレスト構造は、前記ヘッドレスト構造が設置された輸送機関からの電源により充電することができる。また、前記ヘッドレスト構造を使用しないときは、前記ヘッドレスト構造を前記輸送機関から取り外し、別の場所での使用に供したり、適切に保管したり、保守を実施したりすることができる。
【0039】
本発明について例示的に好ましい実施例を挙げて説明したが、本発明はここに開示された実施態様のみに限定されないと理解されるべきである。反対に、本発明の特許請求の範囲の要旨に含まれるさまざまな変更や類似の配置も本発明に含まれるものとし、本発明の請求範囲は、そのような変更と類似の構造のすべてを網羅するように最も幅広く解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0040】
100、200 ヘッドレスト
10 本体
11 カバークッション
12 AED
121 電気ショックモジュール
1211 導電プレート
122 制御モジュール
123 補助電気ショック部材
1231 接続端
1232 動作端
1232a 電極パッド
13 ディスプレイモジュール
131 信号受信ユニット
132 コード/デコードユニット
133 スクリーン
15 信号発信部材
20 支持棒
21 連結端
22 組込み端
30 ハンドル
40 遮蔽部材
40a 窓部
40b 受入キャビティ
41 枢着部
42 隣接部
43 カバー部
44 バックル部