(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の空気入りタイヤは、コード破断強力が200〜700Nであり、66N引張時の伸張度が1.0〜5.0%であるコードを、所定量のイソプレン系ゴムを含むゴム成分に、硫黄と、所定のカーボンブラックと、レゾルシノール樹脂、変性レゾルシノール樹脂、クレゾール樹脂、変性クレゾール樹脂、フェノール樹脂、および変性フェノール樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、ヘキサメトキシメチロールメラミンの部分縮合物およびヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを所定量含有するバンドコードトッピング用ゴム組成物により被覆することで得られるジョイントレスバンドを有し、タイヤ周方向に対するコードの角度の絶対値が0〜40度である空気入りタイヤとすることで、使用するバンドコードの中間伸度が小さいためにブレーカーとバンドとの間のゴム厚が小さいにもかかわらず、長期耐久性および高速耐久性に優れた空気入りタイヤとすることができる。
【0016】
本発明のコードのコード破断強力は、200N以上であり、210N以上であることが好ましく、250N以上であることがより好ましい。コード破断強力が200N未満の場合は、ブレーカー拘束力が低く、高速耐久性に劣る傾向がある。また、コード破断強力は、700N以下であり、650N以下であることが好ましく、600N以下であることがより好ましい。コード破断強力が700Nを超える場合は、ブレーカーとバンドとの間のゴム厚が小さくなり易く、長期耐久性に劣る傾向がある。
【0017】
また、本発明のコードの66N引張時の伸張度(中間伸度)、つまり、もとの長さに対する伸びは1.0〜5.0%である。これに対してナイロン66コードの中間伸度は5〜10%であることから、本発明のコードをバンドコードとして使用する空気入りタイヤは、ナイロン66コードを使用した空気入りタイヤに比べて、ブレーカーとバンドとの間のゴム厚が小さくなり、BELが発生しやすくなる傾向がある。しかしながら、本願発明によれば、所定のバンドコードトッピングゴム組成物により前記コードを被覆することで、ブレーカーとバンドとの間のゴム厚が小さいにもかかわらず、BELの発生が抑制された空気入りタイヤとすることができる。
【0018】
本発明のコードの中間伸度は、1.0%以上であることが好ましく、1.2%以上であることがより好ましく、3.5%を超えるものでもよい。中間伸度が1.0%未満の場合は、ブレーカーとバンドとの間のゴム厚が小さくなり過ぎる傾向がある。また、中間伸度は、5.0%以下であることが好ましく、4.8%以下であることがより好ましい。中間伸度が5.0%を超える場合は、ブレーカー拘束力が低くなる傾向がある。
【0019】
本発明のコードとしては、例えば、アラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維、ポリエチレン(PE)繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維等の有機繊維による単一撚りコードや、異なる有機繊維コードを複数撚り合わせた複合コードなどが挙げられる。なかでも、ノイズ(静音性)において優れるという点からはPEN繊維の単一撚りコードが好ましく、操縦安定性や高速耐久性能、成型加工性に優れるという点からは複合コードが好ましい。
【0020】
前記複合コードとしては、前述の材質の異なる有機繊維を複数撚り合わせたものが挙げられる。なかでも、操縦安定性および高速耐久性能に優れるという点からアラミド繊維およびナイロン繊維を撚り合わせた複合コードが好ましい。
【0021】
前記複合コード、例えばアラミド繊維およびナイロン繊維を撚り合わせた複合コードは、アラミド繊維を1本または複数本を同時に下撚りし、同様にナイロン繊維を1本または複数本を同時にアラミド繊維と同じ方向に下撚りし、これらの下撚りしたアラミド繊維と下撚りしたナイロン繊維とを、前記下撚りとは逆方向に上撚りすることで形成される複合コードとすることができる。下撚りの方向と上撚りの方向を逆にすることで、下撚りおよび上撚りのそれぞれに発生する残留トルクを相殺させることができ、コード自体の真直性を向上させることができる。
【0022】
本発明で使用する単一撚りコードまたは複合コードは、その下撚り数と上撚り数との差(下撚り数−上撚り数)が、10以下であることが好ましい。当該撚り数の差が、10を超える場合は、コードの保管中、タイヤ成型機上での巻回中、または加硫中に撚り戻り現象が起こりコードの真直性が悪化する場合がある。真直性が悪いコードを用いると後述するジョイントレスバンドの真直性も悪化するため、ブレーカー拘束力、ブレーカーとバンドとの間のゴム厚、耐久性にバラつきが生じやすくなる。また、下撚り数と上撚り数との差は、0でもよい。ただ、上撚りは下撚りよりも残留トルクが大きいため、上撚り数を下撚り数よりも小さくすることでコード自体の真直性をより高めることができるという点から1以上であることが好ましい。なお、本発明における下撚り数および上撚り数はコード10cm当たりの回転数である。また、アラミド繊維およびナイロン繊維を撚り合わせた複合コードの場合の下撚り数は、複合コードとしての性能に、より影響を与えるアラミド繊維の撚り数を複合コードの下撚り数とする。
【0023】
本発明のバンドコードトッピング用ゴム組成物は、所定量のイソプレン系ゴムを含むゴム成分に、硫黄と、所定のカーボンブラックと、レゾルシノール樹脂、変性レゾルシノール樹脂、クレゾール樹脂、変性クレゾール樹脂、フェノール樹脂、および変性フェノール樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、ヘキサメトキシメチロールメラミンの部分縮合物およびヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを所定量含有する。
【0024】
本発明のバンドコードトッピング用ゴム組成物のゴム成分は、所定量のイソプレン系ゴムを含有する。
【0025】
イソプレン系ゴムとしては、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)、改質天然ゴム等が挙げられる。NRには、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(HPNR)も含まれ、改質天然ゴムとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素添加天然ゴム(HNR)、グラフト化天然ゴム等が挙げられる。また、NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。なかでも、NR、IRが好ましく、NRがより好ましい。
【0026】
ゴム成分中のイソプレン系ゴムの含有量は、50質量%以上であり、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。イソプレン系ゴムが50質量%未満の場合は、破断時伸びが低下し、耐久性が低下する。さらに、低燃費性も悪化する。また、イソプレン系ゴムの含有量は、90質量%以下であることが好ましく、85質量%以下であることがより好ましい。90質量%を超える場合は、加硫戻り(リバージョン)が大きくなるおそれがある。
【0027】
イソプレン系ゴムの他に、ゴム成分として使用できるものとしては、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、耐リバージョン、耐熱、耐亀裂成長性という理由から、SBR、BRが好ましく、SBRがより好ましい。
【0028】
BRとしては特に限定されず、例えば、日本ゼオン(株)製のBR1220、宇部興産(株)製のBR150B等の高シス含有量のBR、宇部興産(株)製のVCR412、VCR617等の1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶(SPB)を含むBR、LANXESS社製のBUNA CB 25、BUNA CB 24等のNd系触媒を用いて合成したBR等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。また、スズ化合物により変性されたスズ変性ブタジエンゴム(スズ変性BR)も使用できる。
【0029】
SBRとしては特に限定されず、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン等により変性された変性SBR等が挙げられる。なかでも、高分子量ポリマー成分が多く、破断時伸びに優れるという理由から、E−SBRが好ましい。
【0030】
ゴム成分としてSBRを含有する場合の含有量は、10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましい。SBRの含有量が10質量%未満の場合は、リバージョンが大きくなるおそれがある。また、SBRの含有量は、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることがさらに好ましい。50質量%を超える場合は、破断時伸びが低下するおそれがある。
【0031】
本発明のバンドコードトッピング用ゴム組成物は所定量の硫黄を含有する。
【0032】
硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して1.5質量部以上であり、2.0質量部以上であることが好ましい。1.5質量部未満の場合は、コードとの接着性が低下し、コードとゴムの間で剥離が生じ、さらに、複素弾性率、破断時伸びも低下し、耐久性が低下する。さらに、低燃費性も悪化する。また、硫黄の含有量は、3.1質量部以下であり、2.5質量部以下であることが好ましい。3.1質量部を超える場合は、酸化劣化により架橋密度が上昇し、破断時伸びが低下し、耐久性が低下する。
【0033】
本発明のバンドコードトッピング用ゴム組成物は、より良好な補強性が得られ、複素弾性率、低発熱性、破断時伸び、耐久性をバランスよく改善できるという点からカーボンブラックを含有する。
【0034】
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N
2SA)は、38m
2/g以上であり、60m
2/g以上であることが好ましく、90m
2/g以上であることがより好ましい。カーボンブラックのN
2SAが38m
2/g未満の場合は、充分な補強性が得られず、硬度、破断時伸び(新品時、熱酸化劣化後)が低下する傾向がある。また、カーボンブラックのN
2SAは、125m
2/g以下であり、115m
2/g以下であることが好ましい。125m
2/gを超える場合は、低燃費性、加工性(シート圧延性)が低下する傾向がある。なお、カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、JIS K6217、7頁のA法で測定される値である。
【0035】
前記カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、10質量部以上であり、20質量部以上であることが好ましい。カーボンブラックの含有量が10質量部未満の場合は、充分な補強性が得られず複素弾性率が低下する傾向があり、破断時伸びが充分に得られず耐久性が低下する傾向がある。また、カーボンブラックの含有量は、55質量部以下であり、50質量部以下であることが好ましい。カーボンブラックの含有量が55質量部を超える場合は、低発熱性、破断時伸び、加工性(シート圧延性)、耐久性が低下する傾向がある。
【0036】
本発明のバンドコードトッピング用ゴム組成物は、レゾルシノール樹脂(縮合物)、変性レゾルシノール樹脂(縮合物)、クレゾール樹脂、変性クレゾール樹脂、フェノール樹脂、および変性フェノール樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(樹脂)を含む。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの化合物の少なくとも1種を含むことにより、コードとの接着性、破断時伸び、複素弾性率を向上できる。なかでも、レゾルシノール樹脂、変性レゾルシノール樹脂、変性クレゾール樹脂が好ましく、変性レゾルシノール樹脂がより好ましい。
【0037】
レゾルシノール樹脂としては、例えば、レゾルシノール・ホルムアルデヒド縮合物が挙げられる。具体的には、住友化学工業(株)製のレゾルシノール等が挙げられる。変性レゾルシノール樹脂としては、例えば、レゾルシノール樹脂の繰り返し単位の一部をアルキル化したものが挙げられる。具体的には、インドスペック社製のペナコライト樹脂B−18−S、B−20、田岡化学工業(株)製のスミカノール620、ユニロイヤル社製のR−6、スケネクタディー化学社製のSRF1501、アッシュランド化学社製のArofene7209等が挙げられる。
【0038】
クレゾール樹脂としては、例えば、クレゾール・ホルムアルデヒド縮合物が挙げられる。変性クレゾール樹脂としては、例えば、クレゾール樹脂の末端のメチル基を水酸基に変性したもの、クレゾール樹脂の繰り返し単位の一部をアルキル化したものが挙げられる。具体的には、田岡化学工業(株)製のスミカノール610、住友ベークライト(株)製のPR−X11061等が挙げられる。
【0039】
フェノール樹脂としては、フェノールと、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フルフラールなどのアルデヒド類とを酸またはアルカリ触媒で反応させることにより得られるものが挙げられる。なかでも、酸触媒で反応させることにより得られるもの(ノボラック型フェノール樹脂など)が好ましい。また、変性フェノール樹脂としては、フェノール樹脂をカシューオイル、トールオイル、アマニ油、各種動植物油、不飽和脂肪酸、ロジン、アルキルベンゼン樹脂、アニリン、メラミンなどを用いて変性した樹脂が挙げられる。
【0040】
これらの化合物(樹脂)の含有量は、ゴム成分100質量部に対して1.0質量部以上であり、1.2質量部以上であることが好ましい。1.0質量部未満の場合は、複素弾性率が低下し、耐久性が低下する。また、これらの化合物(樹脂)の含有量は、3.0質量部以下であり、2.5質量部以下であることが好ましい。3.0質量部を超える場合は、樹脂の分散性が低下し、低燃費性、破断時伸び、加工性(シート圧延性)、耐久性が低下する。
【0041】
本発明のバンドコードトッピング用ゴム組成物は、ヘキサメトキシメチロールメラミン(HMMM)の部分縮合物およびヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル(HMMPME)の部分縮合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(メチレン供与体)を含む。これらは単独で用いてもよく、2種を併用してもよい。
【0042】
本発明では、HMMMの部分縮合物および/またはHMMPMEの部分縮合物を含むため、コードとゴムとの接着性を強化できる。なかでも、HMMPMEの部分縮合物が好ましい。一方、ヘキサメチレンテトラミン(HMT)を使用すると、加硫中に分解生成物としてアンモニアが発生するために、コードとの接着性が充分ではなく耐久性が低下する。
【0043】
メチレン供与体の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.7質量部以上であり、0.8質量部以上であることが好ましい。メチレン供与体の含有量が、0.7質量部未満である場合は、メチレン供給量が少なく、複素弾性率(E*)が低下するおそれがある。また、メチレン供与体の含有量は、3.0質量部以下であり、2.5質量部以下であることが好ましい。3.0質量部を超える場合は、破断時伸び(熱酸化劣化後)が低下するおそれがある。
【0044】
本発明のバンドコードトッピング用ゴム組成物は、破断時伸び、コード接着性を向上できるという点からシリカを含有することが好ましい。
【0045】
シリカとしては特に限定されず、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)等が挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。
【0046】
シリカの窒素吸着比表面積(N
2SA)は、80m
2/g以上であることが好ましく、100m
2/g以上であることがより好ましく、110m
2/g以上であることがさらに好ましい。シリカのN
2SAが80m
2/g未満の場合は、破断時伸びが低下し、耐久性が低下する傾向がある。また、シリカのN
2SAは、250m
2/g以下であることが好ましく、235m
2/g以下であることがより好ましく、220m
2/g以下であることがさらに好ましい。250m
2/gを超えると、低燃費性、加工性(シート圧延性)が低下する傾向がある。なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
【0047】
前記シリカを含有する場合の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、5質量部以上であることが好ましく、7質量部以上であることがより好ましい。シリカの含有量が5質量部未満の場合は、破断時伸びが低下し、耐久性が低下する傾向がある。また、低燃費性も悪化する傾向がある。また、シリカの含有量は、17質量部以下であることが好ましく、15質量部以下であることがより好ましく、13質量部以下であることがさらに好ましい。シリカの含有量が17質量部を超える場合は、分散性が低下し、複素弾性率E*が低下する傾向がある。また、圧延時の加熱中や圧延後の保管中に、シリカが再凝集して、加工性が低下する傾向がある。
【0048】
シリカの含有量が前記範囲内であれば、カーボンブラックゲルの中に混ざってカーボンブラックと一緒にシリカが分散し、混練時や加硫時において、シリカの再凝集を防止できる。そのため、シランカップリング剤を実質的に含有しなくてよい。シランカップリング剤を含有する場合の含有量は、シリカ100質量部に対して、8質量部以下であることが好ましく、6質量部以下であることがより好ましい。また、シリカの含有量がカーボンブラックの含有量の1/2以下である場合は、シランカップリング剤の含有量は0質量部とすることができる。これにより、E*および硬度を向上でき、耐久性に優れると共にコストの低減も図れる。上記効果は、カーボンブラック量がゴム成分100質量部に対して、20質量部以上の場合に顕著である。また、上記効果は、ゴム成分として、イソプレン系ゴムを含む場合、特にイソプレン系ゴムとE−SBRとを併用する場合に顕著である。
【0049】
なお、シリカおよびカーボンブラックを併用する場合の合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、30質量部以上であることが好ましく、35質量部以上であることがより好ましい。この合計含有量が30質量部未満の場合は、充分な破断時伸び、複素弾性率、フィラーの分散性が得られない傾向がある。また、この合計含有量は60質量部以下であることが好ましく、55質量部以下であることがより好ましい。60質量部を超える場合は、低発熱性、破断時伸びが低下する傾向がある。
【0050】
本発明のバンドコードトッピング用ゴム組成物には、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、クレー等の補強用充填剤、シランカップリング剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、各種老化防止剤、アロマオイル等のオイル、ワックス、加硫促進剤、加硫促進助剤などを適宜配合することができる。
【0051】
前記酸化亜鉛を含有する場合の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、5.5質量部以上であることが好ましく、6質量部以上であることがより好ましい。また、酸化亜鉛の含有量は、15質量部以下であることが好ましく、12質量部以下であることがより好ましく、9質量部以下であることがさらに好ましく、8質量部以下であることが特に好ましい。酸化亜鉛の含有量が上記範囲であると、本発明の効果がより好適に得られる傾向がある。
【0052】
本発明のバンドコードトッピング用ゴム組成物は、170℃、12分間の条件による加硫後のゴム物性、つまり、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記ゴム成分、および必要に応じてその他の配合剤を混練りし、その後、170℃、12分間の条件で加硫することで得られたバンドコードトッピング用ゴム組成物のゴム物性が、所定の範囲内にあることが、ブレーカー拘束力の発現およびブレーカーとバンドとの間のゴムの耐久性において優れるという点から好ましい。
【0053】
本発明のバンドコードトッピング用ゴム組成物の170℃、12分間加硫後の破断時伸びEBは450%以上であることが好ましく、470%以上であることがより好ましく、500%以上であることがさらに好ましい。この破断時伸びEBが450%未満である場合は、使用による劣化により破断時伸びEBが低下し、BELが発生しやすくなる傾向がある。また、破断時伸びEBは800%以下であることが好ましく、750%以下であることがより好ましい。破断時伸びEBが800%を超える場合は複素弾性率E*が低く、ブレーカー拘束力が低くなり、高速耐久性に劣る傾向がある。
【0054】
また、本発明のバンドコードトッピング用ゴム組成物は、170℃、12分間加硫後の複素弾性率E*(70℃)が5.0MPa以上であることが好ましく、5.5MPa以上であることがより好ましく、6.0MPa以上であることがさらに好ましい。この複素弾性率E*(70℃)が5.0MPa未満である場合は、高速耐久性において劣る傾向がある。また複素弾性率E*(70℃)は9.0MPa以下であることが好ましく、8.5MPa以下であることがより好ましい。複素弾性率E*(70℃)が9.0MPaを超える場合は破断時伸びEBが低く、ブレーカーとバンドとの間のゴムの耐久性が不充分となる傾向がある。
【0055】
本発明のジョイントレスバンドは、所定本数のバンドコードをバンドコードトッピング用ゴム組成物で被覆して得られるジョイントレスバンドテープもしくはバンドコードを1本ずつバンドコードトッピング用ゴム組成物で被覆したコードをタイヤ周方向に対する角度が所定の範囲となるように巻回することで形成されたものや、バンドコードトッピング用ゴム組成物シートと、その上にバンドコードとをそれぞれ巻回することで形成されたもの等を、他のタイヤ部材と貼り合わせて加硫することで得られる。
【0056】
前記ジョイントレスバンドテープの巻回方法としては、ジョイントレスバンドテープとジョイントレスバンドテープとの間に等間隔の隙間を設けながら螺旋状に巻回する方法や、少しずつ重ねながら螺旋状に巻回する方法とすることができる。このように形成されたジョイントレスバンドは、その後の加硫工程により、隣接するジョイントレスバンドテープ同士が融着し、さらに隣接するブレーカトッピングゴムおよびトレッドゴムと融着する。
【0057】
前記ジョイントレスバンドテープに用いられるバンドコードは3本以上であることが好ましく、5本以上であることがより好ましい。バンドコードが3本未満である場合は、未加硫タイヤ成型時の生産性が低くなる傾向がある。また、バンドコードは15本以下であることが好ましく、13本以下であることがより好ましい。バンドコードが15本を超える場合は、バンド巻き始め部分、およびバンド巻き終り部分のブレーカー拘束力が低く、高速耐久性において劣る傾向がある。
【0058】
前記ジョイントレスバンドテープの厚さは0.5mm以上であることが好ましく、0.7mm以上であることがより好ましい。ジョイントレスバンドテープの厚さが0.5mm未満である場合は、コード強力が低く、高速耐久性が劣る傾向がある。また、ジョイントレスバンドテープの厚さは1.5mm以下であることが好ましく、1.3mm以下であることがより好ましい。ジョイントレスバンドテープの厚さが1.5mmを超える場合は、トレッド部の厚みが大きくなり、自己発熱が増加し、長期耐久性および高速耐久性において劣る傾向がある。
【0059】
前記ジョイントレスバンドテープの幅は3mm以上であることが好ましく、5mm以上であることがより好ましい。ジョイントレスバンドテープの幅が3mm未満である場合は、コード強力が低く、生産性が悪化する傾向がある。また、ジョイントレスバンドテープの幅は20mm以下であることが好ましく、18mm以下であることがより好ましい。ジョイントレスバンドテープの幅が20mmを超える場合は、バンド巻き始め部分、およびバンド巻き終り部分のブレーカー拘束力が低く、高速耐久性において劣る傾向がある。
【0060】
バンドコードを1本ずつバンドコードトッピング用ゴム組成物で被覆したコードの巻回方法としては、等間隔の隙間を設けながら螺旋状に巻回する方法や、一部重複させながら螺旋状に巻回する方法などとすることができる。このように形成されたジョイントレスバンドは、その後の加熱加硫により隣接するコードを被覆するゴム組成物同士が融着し、さらに隣接するブレーカトッピングゴムおよびトレッドゴムと融着する。
【0061】
前記バンドコードトッピング用ゴム組成物で被覆したコードの直径(コード径+被覆ゴム層×2)は、使用するバンドコードのコード径、中間伸度さらには、加硫後のコード上ゲージや、ブレーカーとバンドとの間のゴム厚の大小を考慮し、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択することができる。通常は、被覆ゴム層×2を0.15〜0.70mmとすることが好ましい。被覆ゴム層×2が0.15mm未満の場合は、ブレーカーとバンドとの間のゴム厚が小さくなりすぎ、長期耐久性において劣る傾向がある。また、0.70mmを超える場合は、トレッド部のゴム厚が大きくなり高速耐久性において劣る傾向がある。
【0062】
バンドコードトッピング用ゴム組成物シートとバンドコードとをそれぞれ巻回する方法としては、ブレーカーにバンドコードトッピング用ゴム組成物シートAを設置し、その上にバンドコードを巻回する方法や、巻回したバンドコードの上にバンドコードトッピング用ゴム組成物シートBをさらに設置する方法、つまりバンドコードをバンドコードトッピング用ゴム組成物シートAおよびBで挟み込む方法とすることができる。このように形成されたジョイントレスバンドは、その後、加熱加硫することでバンドコードトッピング用ゴム組成物シートによりバンドコードが被覆される。
【0063】
前記バンドコードトッピング用ゴム組成物シートAおよびシートBの厚さは、0.15mm以上であることが好ましく、0.20mm以上であることがより好ましい。このゴム組成物シートの厚さが0.15mm未満である場合は、加硫後のコード上ゲージを確保することができずにバンドコードがトレッドゴムに直接接触したり、ブレーカーとバンドとの間のゴム厚が小さくなり過ぎたりすることで、高速耐久性が低下する傾向がある。
【0064】
本発明のジョイントレスバンドにおけるバンドコードのタイヤ周方向に対する角度の絶対値は0〜40度であり、0〜30度であることがより好ましい。バンドコードの角度の絶対値が40度を超える場合は、耐屈曲疲労性が悪く、コード切断が生じ易くなる傾向がある。
【0065】
本発明の空気入りタイヤは前記ジョイントレスバンドを有する。以下にジョイントレスバンドについて
図1を参照して説明する。
図1は、本発明に係る空気入りタイヤのトレッド部の部分断面図である。
図1において、上下方向がタイヤ半径方向であり、左右方向が軸方向であり、紙面との垂直方向が周方向である。一点鎖線CLは、空気入りタイヤの赤道面を表す。本発明に係る空気入りタイヤのトレッド部Trは、タイヤ半径方向内側から順に、インナーライナー50、カーカス40、タイガム30、ブレーカー20が設けられ、ブレーカー20のタイヤ半径方向外側にジョイントレスバンド10が設けられている。ブレーカー20は内側層22と外側層21とからなり、内側層22内のスチールコードと外側層21内のスチールコードとをタイヤ周方向に対して互いに交差するように設けることでケースプロファイルの拘束力やタイヤ強度を高めることができる。そして、ジョイントレスバンド10によりブレーカーを拘束することで、さらにケースプロファイルの拘束力やタイヤ強度を高めることができる。
【0066】
また、
図2には
図1におけるブレーカーエッジ部の拡大図を示す。ブレーカーの内側層22内にはブレーカーコード221が複数設けられ、ジョイントレスバンド10内にはバンドコード11が複数設けられている。Xはブレーカーの内側層22内の最端部のブレーカーコード221の表面から、最も近接するバンドコード11の表面までの長さであり、本発明におけるブレーカーとバンドとの間のゴム厚を示す。
【0067】
本発明の空気入りタイヤは、本発明のバンドコードトッピング用ゴム組成物により被覆することで得られるジョイントレスバンドを用いて通常の方法によって製造される。すなわち、本発明のジョイントレスバンドを、タイヤ成型機上で、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを成型する。該未加硫タイヤを加硫機中で加硫することで本発明の空気入りタイヤを得る。
【0068】
未加硫タイヤを加硫すると各タイヤ部材には、加硫金型の形状に応じてストレッチ(もとの長さに対する伸び)が生じる。ここで、ブレーカーエッジ部におけるバンドコードの、加硫によるストレッチが小さい場合は、ブレーカーとバンドとの間のゴム厚が大きくなる傾向があることから、前記加硫時のブレーカーエッジ部におけるバンドコードのストレッチが2.5%以下であることが好ましく、2.3%以下であることがより好ましく、0%であることが最も好ましい。なお、ブレーカーエッジ部におけるバンドコードの、加硫によるストレッチは、加硫金型により示されるタイヤ、つまり構造設計図面上のタイヤにおけるバンド周長と、未加硫タイヤ、つまり成型貼り付け時におけるブレーカー(外側層)の表面周長とを比較することで算出される。
【0069】
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤ、モーターサイクル用タイヤ、ライトトラック用タイヤ等として好適に用いることができる。また、本発明の空気入りタイヤは、長期耐久性および高速耐久性に優れているので、高寿命タイヤ、車両総重量が重い電気自動車/燃料電池車用タイヤとして好適に用いることができる。
【実施例】
【0070】
本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は、実施例のみに限定されるものではない。
【0071】
以下に実施例および比較例において用いた各種薬品をまとめて示す。
NR:TSR20
SBR:日本ゼオン(株)製のNipol 1502(E−SBR、スチレン含量:23.5質量%)
BR(希土類系BR):LANXESS社製のBUNA CB 25(Nd系触媒を用いて合成したBR、シス含量:96質量%)
シリカ(1):エボニックデグッサ社製のULTRASIL VN3(N
2SA:175m
2/g)
シリカ(2):ローディアジャパン(株)製のZ1085Gr(N
2SA:80m
2/g)
カーボンブラック(1):三菱化学(株)製のN550(N
2SA:40m
2/g)
カーボンブラック(2):三菱化学(株)製のN326(N
2SA:78m
2/g)
カーボンブラック(3):三菱化学(株)製のN219(N
2SA:76m
2/g)
カーボンブラック(4):三菱化学(株)製のN220(N
2SA:119m
2/g)
カーボンブラック(5):三菱化学(株)製のN110(N
2SA:127m
2/g)
オイル:H&R社製のvivatec500(TDAEオイル)
シランカップリング剤:エボニックデグッサ社製のSi75(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック224(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛
硫黄:フレキシス社製の不溶性硫黄(オイル分:20%)
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)
スミカノール620:田岡化学工業(株)製のスミカノール620(変性レゾルシノール樹脂(変性レゾルシノール・ホルムアルデヒド縮合物))
スミカノール610:田岡化学工業(株)製のスミカノール610(メタクレゾール樹脂)
PR12686:住友ベークライト(株)製のPR12686(カシューオイル変性フェノール樹脂)
PR53194:住友ベークライト(株)製のPR53194(非変性フェノール樹脂(ノボラック型フェノール樹脂))
PR−X11061:住友ベークライト(株)製のPR−X11061(高純度クレゾール樹脂)
HMMM:田岡化学工業(株)製のスミカノール508(ヘキサメトキシメチロールメラミン(HMMM)の部分縮合物(成分含量:100質量%))
HMMPME:住友化学工業(株)製のスミカノール507A(変性エーテル化メチロールメラミン樹脂(ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル(HMMPME)の部分縮合物)、シリカおよびオイルを合計35質量%含有)
HMT:大内新興化学工業(株)製のノクセラーH(ヘキサメチレンテトラミン)
【0072】
【表1】
【0073】
表1におけるA〜Fはアラミド繊維およびナイロン繊維の複合コードであり、G〜Kは表1に示す繊維の単一撚りコードである。ここで、A〜Fの構造における「K」はデュポン社製のアラミド繊維「ケブラー
(R)(ケブラー
(R)はデュポン社の登録商標)」を、「N66」は旭化成(株)製のナイロン繊維「ナイロン66」を表す。表1の破断強力およびコード径は、JIS 1017に従って測定された値である。撚り数は、コード10cm当たりの回転数であり、A〜Fにおける下撚りはアラミド繊維の下撚り数である。また、中間伸度は、(株)インテスコ製の引張試験機を用いて測定した66N引張時の、もとの長さに対する伸び率である。なお、コードK(スチール)の中間伸度は誤差が大きく測定不能であった。
【0074】
表2〜4に示す配合処方(表中の硫黄量は、硫黄成分の量を示す)に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、配合材料のうち、硫黄、加硫促進剤およびメチレンドナー(HMMM、スミカノール507A、HMT)以外の材料を180℃になるまで混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄、加硫促進剤およびメチレンドナー(HMMM、スミカノール507A、HMT)を添加し、2軸オープンロールを用いて、105℃になるまで練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。また、得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で12分間プレス加硫することにより、加硫ゴム組成物を得た。そして、得られた未加硫ゴム組成物および加硫ゴム組成物を用いて以下の評価を行った。その結果を表2〜4に示す。なお、試験用タイヤによる試験結果は表5〜12に示す。
【0075】
<粘弾性試験>
岩本製作所(株)製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、70℃、初期歪10%、動歪み2%、周波数10Hzの条件下で、各加硫ゴム組成物の損失正接(tanδ)および複素弾性率(E*)を測定した。tanδが小さいほど、転がり抵抗が低く、低燃費性に優れることを示し、0.17以下を性能目標値とする。E*が大きいほど、耐久性に優れることを示し、450以上を性能目標値とする。
【0076】
<引張試験>
加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル型試験片を用いて、JIS K 6251「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、室温にて引張試験を実施し、破断時伸びEB(%)を測定した。EBが大きいほど、破断時伸びに優れることを示す。
【0077】
<接着性試験>
等間隔に並べたコードCを、未加硫ゴム組成物からなる厚さ0.7mmの2枚の未加硫ゴムシートにて挟み込んでコード入りゴムシートを作成し、このコード入りゴムシートを160℃、15分間プレス加硫して接着性試験用サンプルを試作した。そして、得られた接着性試験用サンプルの2枚のゴムシートを剥離抗力測定器によりゆっくりと剥離した。剥離後のコード表面におけるゴム被覆状態を5点満点で評価する。点数が高いほどゴム組成物とコードとの接着性において優れることを示し、4点以上を性能目標値とする。
【0078】
<シート圧延性試験>
未加硫ゴム組成物を、90℃で2分間の熱入れを行い、熱入れ後の未加硫ゴム組成物を厚み0.7mmのシートに押出し加工した。得られたシートを目視にて、平坦性、焼けビッツの有無、エッジの凹凸およびシュリンク程度を総合的に観察し、表4に示す比較製造例1を100とし指数評価した。指数が大きいほど、加工性(シート圧延性)に優れることを示す。
【0079】
【表2】
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
【0082】
実施例
18〜34、37および41、参考例1〜17、35、36および38〜40、ならびに比較例1〜30(試験用タイヤ)
表5〜12に示す未加硫ゴム組成物(表2〜4参照)および各種コード(表1参照)を用いて試験用タイヤ(タイヤサイズ:225/40R18 92Y XL)を製造した。試験用タイヤは、各未加硫ゴム組成物を用いて各コード(10本)を被覆したジョイントレスバンドテープをタイヤ周方向に対する角度が0度となるようにスチールブレーカーの上に巻回し、さらに他のタイヤ部材と貼り合わせ、170℃の条件下で12分間加硫することで製造した。いずれの試験用タイヤもブレーカーエッジ部におけるバンドコードの加硫によるストレッチは2.0%であった。また、各ジョイントレスバンドのプレップ仕様は表5〜12に示す。
【0083】
なお、全ての試験用タイヤは次の構造を有するスチールブレーカー(外側層および内側層からなる2層構造)を使用した。ブレーカーコードの角度以外は外側層および内側層は同じ構造である。
コード:表1のコードK(スチールコード)
プレップ総厚み:1.2mm
コード上ゲージ:0.255mm
プレップエンズ:40本/25cm
ブレーカーコードのタイヤ周方向に対する角度:20度(内側層)、−20度(外側層)
【0084】
また、得られた試験用タイヤを用いて以下の評価を行った。その結果を表5〜12に示す。なお、表5〜7はコードAを使用し、各種ゴム組成物を使用した
参考例および比較例である。表8〜10はコードCを使用し、各種ゴム組成物を使用した実施例および比較例である。また、表11および12はゴム組成物として製造例1または比較製造例1を使用し、各種コードを使用した実施例
、参考例および比較例である。
【0085】
<ブレーカーとバンドとの間のゴム厚測定>
試験用タイヤをタイヤ周方向に対して垂直に切断し、その断面におけるブレーカーとバンドとの間のゴム厚を測定した。
【0086】
<長期耐久性試験>
JIS規格の最大荷重(最大内圧条件)の150%荷重の条件下で、試験用タイヤを空気圧240kPa(最大荷重が可能な相当空気圧)、速度100km/h、試験環境30℃で、ドラム走行させ、ブレーカー部のセパレーション(バンド、ブレーカー間のBEL)が発生し、タイヤの外観が膨れるまで(タイヤが損傷するまで)の走行距離を測定した。表7に示す比較例1の走行距離を100として指数表示した。指数が大きいほど、長期耐久性に優れることを示す。
【0087】
<高速耐久性試験>
JIS規格の最大荷重(最大内圧条件)の150%荷重の条件下で、試験用タイヤを空気圧240kPa(最大荷重が可能な相当空気圧)、試験環境30℃で、速度を20分毎に速度を10km/hずつ上昇させ、トレッド部やサイドウォール部での外観変形が検知された走行速度を測定した。表7に示す比較例1の走行速度を100として指数表示した。指数が大きいほど、高速耐久性に優れることを示す。
【0088】
【表5】
【0089】
【表6】
【0090】
【表7】
【0091】
【表8】
【0092】
【表9】
【0093】
【表10】
【0094】
【表11】
【0095】
【表12】
【0096】
表5〜12の結果から、所定のコードを、所定のバンドコードトッピング用ゴム組成物により被覆することで得られるジョイントレスバンドを有する空気入りタイヤとすることで、ブレーカーとバンドとの間のゴム厚が小さいにもかかわらず、長期耐久性および高速耐久性に優れた空気入りタイヤが得られることがわかる。