(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記導電経路を、前記六方最密充填アレイにおける中心のRCMセルの電気接点とその周りの六つのRCMセルの各々の電気接点との間にそれぞれ形成するように構成されている、請求項1に記載の装置。
前記複数のRCMセルの各々が、導電ブリッジ(conductive−bridging)ランダムアクセスメモリ(CBRAM)セルを含む、請求項1または2に記載の装置。
前記複数のRCMセルの各々が、導電ブリッジ(conductive−bridging)ランダムアクセスメモリ(CBRAM)セルを含む、請求項10または11に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下の説明は、本主題を具現化する例示的な装置(回路、デバイス、構造、システム、および類似物)ならびに方法(例えば、プロセス、プロトコル、シーケンス、技法、および技術)を含む。
以下の説明においては、説明の目的上、本発明の主題の様々な実施形態の理解を提供するために、多くの具体的な詳細を記載する。本開示を読んだ後では、本主題の様々な実施形態はこれらの具体的な詳細なしで実行され得ることが、しかしながら、当業者には明瞭であろう。さらに、公知の装置および方法が、様々な実施形態の説明を曖昧にしないために、詳細に示されている。
【0006】
RCMセルの電気接点間に形成されたフィラメントまたはフィラメントコネクタなどの分離した導電経路(CP)を用いて動作する抵抗変化メモリ(RCM)セルの場合、複数の電気接点間の複数の経路は、原理上可能である。ここに開示する主題は、3つ以上の電気接点(EC)を有するセル内の複数の導電経路の様々な組み合わせおよび順列を利用することによって、RCMセルまたは他のタイプのフィラメントベースのメモリセル(例えば、抵抗性ランダムアクセスメモリ(RRAM)セル)中のベキ法則的に増加する記憶密度の機構を提供する。
【0007】
ここで
図1を参照すると、メモリデバイス101という形態の装置のブロック図が示されている。メモリデバイス101は、本実施形態に関わるいくつかの(例えば、1つ以上の)メモリセル100を有する1つ以上のメモリアレイ102を含む。メモリセル100は、アクセスライン104(例えば、信号WL0〜WLmを伝導するワードライン)および第1のデータライン106(例えば、信号BL0〜BLnを伝導するビットライン)と共に行および列に配置することが可能である。メモリデバイス101は、アクセスライン104および第1のデータライン106を用いて、情報をメモリセル100に対しておよびこれらから転送することが可能である。行デコーダ107および列デコーダ108は、アドレスライン109上のアドレス信号A0〜AXを復号化して、メモリセル100のうちのどれをアクセスすべきであるかを決定する。
【0008】
センスアンプ回路110などのセンス回路は、第1のデータライン106上の信号という形態のメモリセル100から読み出された情報の値を決定するように動作する。センスアンプ回路110はまた、第1のデータライン106上の信号を用いて、メモリセル100に書き込まれる情報の値を決定することが可能である。
【0009】
メモリデバイス101は、メモリアレイ102と入/出力(I/O)ライン105との間で情報の値を転送する回路112を含んでいるところがさらに示されている。I/Oライン105上の信号DQ0〜DQNは、メモリセル100から読み出されたまたはこれに書き込まれる情報の値を表すことが可能である。I/Oライン105は、メモリデバイス101が常駐するパッケージ上のメモリデバイス101のノード(例えば、ピン、ハンダボール、もしくは圧壊制御チップ接続(C4)などの他の配線技術、またはフリップチップ取り付け(FCA))を含み得る。メモリデバイス101の外部の他のデバイス(例えば、メモリコントローラまたはプロセッサ、
図1には図示せず)は、I/Oライン105、アドレスライン109、または制御ライン120を介してメモリデバイス101と通信することが可能である。
【0010】
メモリデバイス101は、メモリセル100のうちの選択されたものから情報の値を読み出す読み出し動作およびメモリセル100のうちの選択されたものに情報をプログラムする(例えば、書き込む)プログラミング動作(書き込み動作とも呼ばれる)などのメモリ動作を実施することが可能である。メモリデバイス101はまた、メモリセル100のうちの一部または全てから情報をクリアするメモリ消去動作を実施することが可能である。
【0011】
メモリ制御ユニット118は、制御ライン120上の信号を用いてメモリ動作を制御する。制御ライン120上の信号の例は、1つ以上のクロック信号および、どの動作(例えば、プログラミング動作または読み出し動作)をメモリデバイス101は実施可能であるかまたは実施すべきであるかを示す他の信号を含み得る。メモリデバイス101の外部の他のデバイス(例えば、プロセッサまたはメモリコントローラ)は、制御ライン120上の制御信号の値を制御することが可能である。制御ライン120上の信号の値の特定の組み合わせは、対応するメモリ動作(例えば、プログラミング動作、読み出し動作、または消去動作)をメモリデバイス101に実施させることが可能な指令(例えば、プログラミング指令、読み出し指令、または消去指令)を生成することが可能である。
【0012】
本明細書に説明する様々な実施形態は理解しやすいように単一ビットメモリ記憶方式に関連する例を用いるが、発明の主題は、多くの複数ビットのスキームにも適用することが可能である。例えば、メモリセル100の各々は、少なくとも2つのデータ状態のうちの異なるものにプログラムして、例えば、小数部ビットの値、単一ビットの値、または、2ビット、3ビット、4ビット、もしくはより高い数のビットなどの複数のビットの値を表すことが可能である。
【0013】
例えば、メモリセル100の各々は、2つのデータ状態のうちの1つにプログラムして、単一のビットの“0”または“1”の二進法値を表すことが可能である。このようなセルは、時々、単一レベルセル(SLC)と呼ばれる。
【0014】
別の例では、メモリセル100の各々は、3つ以上のデータ状態のうちの1つにプログラムして、例えば、2ビットの場合の4つの可能な値“00”、“01”、“10”、および“11”のうちの1つ、3ビットの場合の8つの可能な値“000”、“001”、“010”、“011”、“100”、“101”、“110”、および“111”のうちの1つ、またはより高い数の複数ビットの場合の別の集合のうちの1つなどの複数ビットの値を表すことが可能である。3つ以上のデータ状態のうちの1つにプログラムすることが可能なセルは、時々、複数レベルセル(MLC)と呼ばれる。これらのタイプのセルに対する様々な動作を、より詳細に以下に説明する。
【0015】
メモリデバイス101は、それぞれ第1の供給ライン130および第2の供給ライン132上の供給電圧信号V
ccおよびV
ssを含む供給電圧を受信することが可能である。供給電圧信号V
ssは、例えば、接地電位(例えば、ほぼゼロボルトの値を有する)であり得る。供給電圧信号V
ccは、バッテリまたは、交流から直流への(AC−DC)コンバータ回路(
図1には図示せず)などの外部電源からメモリデバイス101に供給される外部電圧を含み得る。
【0016】
メモリデバイス101の回路112は、選択回路115および入/出力(I/O)回路116を含んでいるところがさらに示されている。選択回路115は、信号SEL1〜SELnに応答して、メモリセル100から読み出されるまたはこれらにプログラムされる情報の値を表すことが可能な第1のデータライン106および第2のデータライン113上の信号を選択することが可能である。列デコーダ108は、アドレスライン109上に存在するA0〜AXアドレス信号に基づいてSEL1〜SELn信号を選択的に起動することが可能である。選択回路115は、第1のデータライン106および第2のデータライン113上の信号を選択して、読み出し動作およびプログラミング動作中にメモリアレイ102とI/O回路116との間の通信を提供することが可能である。
【0017】
メモリデバイス101は不揮発性メモリデバイスを備え得、メモリセル100は不揮発性メモリセルを含み得るため、メモリセル100は、メモリデバイス101から電力(例えば、V
ccもしくはV
ssまたは双方)が切り離されたときに、内部に記憶されている情報を保持することが可能である。
【0018】
メモリセル100の各々は、材料を有するメモリ素子を含み得るが、その少なくとも1部分は所望のデータ状態に(例えば、対応する抵抗状態にプログラムされることによって)プログラムすることが可能である。異なるデータ状態は、従って、メモリセル100の各々にプログラムされた情報の異なる値を表すことが可能である。
【0019】
メモリデバイス101は、それがプログラミング指令と、メモリセル100の1つ以上の選択されたものにプログラムされる情報の値とを(例えば、外部のプロセッサまたはメモリコントローラから)受信するときに、プログラミング動作を実施することが可能である。情報の値に基づいて、メモリデバイス101は、選択されたメモリセルを適切なデータ状態にプログラムして、その中に記憶される情報の値を表すことが可能である。
【0020】
当業者は、メモリデバイス101は、少なくともその一部が本明細書に検討される他の構成要素を含み得ることを認識し得る。しかしながら、これらの構成要素のうちのいくつかは、所望の様々な実施形態の詳細を曖昧化しないために、図には示されていない。メモリデバイス101は、デバイスおよびメモリセルを含み、本明細書に検討される様々な他の図および実施形態を参照して以下に説明するものと類似または同一のメモリ動作(例えば、プログラミング動作および消去動作)を用いて動作し得る。
【0021】
図2をここで参照して、例としての実施形態に関わる、アクセス構成要素211およびメモリ素子222を持つメモリセル200を含むメモリアレイ202を含む、メモリデバイス201の形態の装置の部分的ブロック図を示す。メモリアレイ202は、
図1のメモリアレイ102と類似または同一であり得る。
図2にさらに示すように、メモリセル200が、信号WL0、WL1、およびWL2などの信号をセル200に伝導するために、アクセスライン、例えばワードラインと共にいくつかの行230、231、232に配設されているところが示されている。メモリセルはまた、信号BL0、BL1、およびBL2などの信号をセル200に伝導するために、データライン、例えばビットラインと共にいくつかの列240、241、242に配設されているところが示されている。アクセス構成要素211は、(例えば、信号WL0、WL1、およびWL2の適切な値を用いることによって)オンして、メモリ素子222を通過素子として動作させるまたは情報をメモリ素子222から読み出すもしくはそれにプログラムする(例えば、書き込む)などのメモリ素子222に対するアクセスを許容することが可能である。
【0022】
情報をメモリ素子222にプログラミングすることは、メモリ素子222に特定の抵抗状態を有させることを含み得る。従って、メモリセル200から情報を読み出すことは、例えば、そのアクセス構成要素211に特定の電圧が印加されることに応答して、メモリ素子222の抵抗状態を決定することを含み得る。抵抗を決定する行為には、メモリセル200中を流れる電流(または電流の不在)を(例えば、メモリセルに電気的に連結されたビットラインの電流を感知することによって)感知することを伴い得る。(例えば、電流が全く検出されないかどうかを含めて)電流の測定値に基づいて、メモリに記憶されている情報の対応する値を決定することが可能である。メモリセル200に記憶されている情報の値は、メモリセルに電気的に連結されているビットラインの電圧を感知することなどのさらに他の方法によって、決定することが可能である。
【0023】
図3は、様々な実施形態に関わる、メモリ素子333に連結されたアクセス構成要素311を有するメモリセル300の略図である。
図3中でWLおよびBLと表示されるラインは、それぞれ、
図1のアクセスライン104のうちのいずれか1つおよび第1のデータライン106のうちのいずれか1つに対応し得る。
図3は、例えば、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を含むアクセス構成要素311の例を示す。当業者には認識されるように、本開示を読めば、メモリセル300は、例えばダイオードなどの他のタイプのアクセス構成要素を含む、または、一部の交差点アレイ実施形態の場合のように、何らアクセス構成要素を含まないことがあり得る。
【0024】
メモリ素子333は、第1の電極351および第2の電極352などの2つの電極に連結およびそれらの間に配置され得る。
図3は、これらの電極を点として略式に示す。構造的にはこれらの電極の各々は、導電性材料を含み得る。メモリ素子333は、例えば信号に応答して異なる抵抗状態を有するように変化させることが可能な材料を含み得る。メモリ素子333に記憶される情報の値は、メモリ素子333の抵抗状態に対応することが可能である。アクセス構成要素311は、信号(例えば、電圧または電流として具現化される)が、読み出し動作、プログラム動作、または消去動作などのメモリセル300の動作中に、電極351、352の対を介してメモリ素子333にまたはこれから転送されることを可能とする。
【0025】
プログラミング動作は、信号WLを用いて、アクセス構成要素311をオンし、次に信号BL(例えば、プログラミング電圧または電流を有する信号)を、メモリ素子333を通じて印加し得る。このような信号は、メモリ素子333の材料の少なくとも1部分に、その抵抗状態を変化させることが可能である。この変化は、例えば、消去動作を実施することによって逆転させることが可能である。例えば、局所化された導電性領域は、メモリ素子333内に含まれる電解質内に形成され得る。局所化された導電性領域の形成は、例えば
図4を参照して以下により詳細に説明される。局所化された導電性領域の横方向サイズは、メモリセル300の抵抗状態を決定し得るが、この場合、異なる抵抗状態は、メモリ素子333中に記憶された情報の異なる値を表す異なるデータ状態に対応する。
【0026】
読み出し動作は、信号WLを用いて、アクセス構成要素311をオン(またはメモリセル300に別様にアクセス)して、次に、メモリ素子333の両端の電圧またはこれを通過する電流(例えば、読み出し電圧または電流)を有する信号BLを印加し得る。読み出し動作は、読み出し電圧または電流に基づいてメモリセル300の抵抗を測定して、その中に記憶されている情報の対応する値を決定し得る。例えば、メモリセル300において、異なる抵抗状態は、読み出し電流がメモリ素子333を通過するときに、異なる値(例えば、電圧値または電流値)を信号BLに与えることが可能である。メモリデバイスの他の回路(例えば、
図1のI/O回路116などの回路)は、信号BLを用いて、メモリ素子333の抵抗状態を測定して、その中に記憶されている情報の値を決定することが可能である。
【0027】
読み出し動作、プログラム動作、または消去動作中に用いられる電圧または電流は、互いに異なり得る。例えば、プログラミング動作においては、メモリ素子333中を流れる電流を生じる信号(例えば、
図3の信号BL)の値(例えば、電圧)は、材料の状態またはメモリ素子の少なくとも一部分を変化させるに十分であり得る。この変化は、メモリ素子の抵抗状態を変更して、メモリ素子333に記憶される情報の値を反映することが可能である。
【0028】
読み出し動作においては、メモリ素子333中を流れる電流を生じる信号(例えば、
図3の信号BL)の値(例えば、電圧)は、電流を生じるには十分であるが、メモリ素子の任意の部分を変化させるには不十分であり得る。結果として、メモリ素子に記憶される情報の値は、読み出し動作中および後では不変のまま残り得る。
【0029】
消去動作においては、信号(例えば、
図3の信号BL)の電圧値は、プログラミング動作で用いられる電圧とは逆の極性を有し得る。この場合には電流を生じるこの信号は、従ってメモリ素子の材料状態をそのオリジナルの状態、例えば、メモリセルに対していずれかのプログラミングが実施される前の状態に変化させる、すなわちリセットすることが可能である。
【0030】
図1〜3のメモリセル100、200、300の様々なものまたは全ては、以下に説明するメモリセルの1つ以上に類似またはそれと同一な構造を有するメモリセルを含み得る。
【0031】
例えば、
図4は、
図1および2のメモリデバイスで用いられ得るおよび
図3のメモリ素子333に類似もしくはそれと同一であり得るいくつかのメモリセルのうちの1つの簡略化された略ブロック図である。すなわち、メモリセル300は、抵抗変化メモリ(RCM)セル400を含み得る。RCMセル400は、セル抵抗、従ってメモリ状態の変化が、メモリセル電極間の局所化された導電性領域の情報または除去に基づくメモリセルを含み得る。一部のRCM技術では、局所化された導電性領域は、時々、導電性フィラメントと呼ばれる。一部の実施形態では、RCMは、局所化された導電性領域が酸化物またはカルコゲニド系のメモリセル材料に形成される抵抗性ランダムアクセスメモリ(RRAM)のタイプを含む。1つの実施形態では、RRAMセルは、導電ブリッジ(conductive−bridging)RAM(CBRAM)メモリセルである。この場合、RCMセル400の動作は、RCMセル400のメモリセル材料409中での電圧駆動のイオン移動および金属イオンの電気化学的堆積に基づく。別の実施形態では、RRAMセルは、遷移金属酸化物メモリセル材料内での酸素アニオンまたは酸素空孔の電界駆動ドリフトによる局所化された導電性領域の形成および消去に基づく。
【0032】
何らかの信号(例えば、バイアス電圧)がRCMセル400のアノード405およびカソード407に印加される前においては、RCMセル400の基本的構造は、金属−絶縁物−金属構造体のそれである。一部の実施形態では、各々のRCMセルは、非オームアクセスデバイス、例えばダイオードと直列に構築されて、メモリセルアレイ内の非選択メモリセル中の寄生電流経路を制御する。いずれかの電圧がアノード405に印加される前では、RCMセル400は、「リセットされた」(例えば、本来の)状態にあると考えることが可能である。リセット状態は、メモリセル材料409の本来の絶縁性の(すなわち、電気的に非導電性の)性質に起因する比較的高抵抗状態である。例えば、RCMセル400のアノード405に正の電圧を印加することによって、金属イオンはアノード405から駆動され、メモリセル材料409を通って、カソード407に向かう。
【0033】
アノード405は、例えば、酸化可能な、高速拡散金属層または金属合金層であり得る。アノード405は、様々なタイプの電気化学的に活性な金属または金属合金から成り得る。具体的な例では、アノード405は、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、または亜鉛(Zn)を含み得て、金属イオンドナーとして機能する。カソード407は、メモリセル材料409にイオンを提供するような顕著な溶解度または顕著な移動度を保持しない半導体材料または金属材料を含む比較的不活性な材料であり得る。
【0034】
具体的な例では、カソード407は、プラチナ(Pt)、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、窒化チタン(TiN)、ドープシリコン(Si)、タンタル窒化物(TaN)、またはルテニウム(Ru)を含み得る。メモリセル材料409は、カルコゲニド、例えば、銀ドープゲルマニウムセレン化物(Ag−GeSe)、銀ドープ硫化ゲルマニウム(Ag−GeS
2)、銅ドープ硫化ゲルマニウム(Cu−GeS
2)、もしくは銅テルル化物(CuTe
x);または酸化物、例えば、遷移金属酸化物(例えば、ZrO
x)、半導体酸化物(例えば、SiO
x)、希土酸化物(例えば、YbO
x)、別の金属酸化物(例えば、AlO
x)、もしくはそれらの組み合わせ(例えば、ZrSiO
x)であり得る。
【0035】
より従来の技術(例えば、フラッシュメモリ)と比較したRCMセル400の1つの利点は、RCMセル400が、より小さい技術結節に縮小する可能性を提供し、かつ全ての動作(例えば、読み出し動作、プログラム動作、および消去動作)に対して比較的低い電力で動作され得るということにある。また、これらの動作は、従来のメモリよりも高い速度で実施され得る。
【0036】
ここで
図5を参照すると、メモリセル500と2つの電気接点との組み合わせおよび順列の数が示されている。第1の電気接点501(EC1)および第2の電気接点503(EC2)は、例えば、メモリセル材料505によって分離されている。導電経路507は、第1の電気接点501から第2の電気接点503に延長しているところが示されている。メモリセル500の単純な二進法のオン/オフ配設を仮定すると、導電経路507は、第1の電気接点501と第2の電気接点503との間で可能な電気的結合だけを提供する。
【0037】
上で簡潔に述べたように、分離したCPに基づいて動作するRCMセルの場合、複数の電気接点間での複数の経路は、原理上可能である。1つのセルに対して3つ以上の電極接点を持つ何らかのフィラメントベースのRCMセル技術を考慮することが可能である。
【0038】
情報記憶の順列の数は、セル当たりの電極接点の数とほぼベキ法則関係で増加するが、組み合わせ(およびプログラム/消去および読み出しの動作)の数はほぼ線形に増加するだけである。図示する構成中のメモリセル上の電気接点の任意の数N
ECに対して、 導電経路の最大数N
CPは、式(1)によって決定され得る:
【数1】
【0039】
オン/オフ順列の最大数N
PERMは、式(2)で表されるベキ法則関係に従って提供される:
【数2】
【0040】
式(2)によって決定される順列の数は、様々な可能な導電経路配設間でのオン/オフ設定のシーケンス、すなわち順序に関連する。順列の概念は、表IIIを参照して以下により詳しく説明する。
【0041】
式(1)は、偶数の電気接点に当てはまる。奇数の電気接点または電気接点の異なる幾何学的形状および配設は、結果として、少し異なる数のCPをもたらすが、最大数のCPは、それでも、定性的には、導電経路の式(1)によって与えられる結果に類似しているが、それについては以下により詳細に説明する。
【0042】
たった2つの電気接点しか存在しない
図5の単純な例では、メモリセル500中の電気接点の数は、接点EC1およびEC2で指定される2つである。従って、2つの電気接点に対して、最大数の導電経路は1つ―EC1とEC2との間にある導電経路507―である。可能なEC1とEC2との考えられる順列すなわちこれらを接続する方法の数もまた1つである。
図5のメモリセル500に対するこれらの可能な組み合わせおよび順列を、以下の表Iにまとめる。
【表1】
【0043】
従って、導電経路の最大数および可能な順列の最大数は、2つの電気接点に対してたった1つである。
【0044】
しかしながら、ここで
図6を参照すると、4つの電気接点を持つメモリセル600中の導電経路の組み合わせおよび順列の数が示されている。メモリセル600は、4つの電気接点601(EC1、EC2、EC3、およびEC4)を含み、この例では、2つのメモリ状態(「オン」または「オフ」)を有すると考えることが可能である。メモリセル600は、接点EC1とEC2とを電気的に連結する第1の導電経路611、接点EC2とEC3とを電気的に連結する第2の導電経路613、接点EC1とEC4とを電気的に連結する第3の導電経路615、および接点EC3とEC4とを電気的に連結する第4の導電経路617を有する。接点EC2とEC3とを電気的に連結する第2の導電経路613および接点EC1とEC4とを電気的に連結する第3の導電経路615は、交差連結された導電経路であると考えられ得る。
図6の側面図は、導電経路(CP)構成の3次元的態様は示していないことに留意されたい。電気接点(EC)の幾何学的レイアウトは、第2の導電経路613と第3の導電経路615とを分離していて、そのため、それらは物理的には重ならないが、2つのCPは短絡しかねない。
【0045】
電解質609は、
図4を参照して上に説明したように、フィラメントまたは導電経路のどれでも成長または形成することを許容し得る。
図6に示すように、電解質609は、4つの電気接点601の各々間で連続的に形成される(例えば、連続電解質)。しかしながら、他の実施形態では、電解質609は、単一の連続したストランドを形成し得ないが、その代わりに、ある様式で4つの電気接点601の各々を橋渡しする電解質609の連続部分を含む。
【0046】
導電経路とベキ法則との順列の関係を
図6のメモリセル600に適用すると、4つの電気接点601の場合、導電経路の最大数は4つであることが分かる。4つの電気接点601の可能な順列すなわちそれらを接続する方法の最大数は16である。
図6のメモリセル600のこれらの可能な組み合わせおよび順列を、以下の表IIにまとめる。
【表2】
【0047】
従って、4つの電気接点601を持つ
図6のメモリセル600の導電経路の最大数は、4つであり、可能な順列の最大数は、16である。以下の表IIIは、自身間に「オン」状態の導電経路を有する電気接点に対する様々な組み合わせのオン/オフ構成状態によって異なる組み合わせの数および順列の数を表示する。
【表3】
【0048】
上で簡単に説明したように、順列の数は、例えば、様々な可能な導電経路の配設間のオン/オフ設定を読み出すシーケンスすなわち順序に関連する。従って、全ての導電経路のオン/オフ構成の数が表IIIの頂部の全て「オフ」(0、0、0、0)から表IIIの底部の全て「オン」(1、1、1、1)まで変化するに連れて、導電経路をオン、すなわちプログラム、消去、または読み出しすることが可能な順列すなわちシーケンスの数は、新たに「オン」状態になるたびに1つだけ増加する。その結果、RCMセルに電気的に連結された電気接点の対は、例えば
図6および
図7に示すように電気接点の対が直接に対面して配置されるかまたは交差連結されるかとは無関係に、プログラム、消去、または読み出しの動作目的で個々にアクセスされるように構成される。
【0049】
例えば、CP−3およびCP−4のCPだけが「オン」または「オフ」である状況を考える。この例では、(1)接点EC1〜EC4および(2)接点EC3〜EC4のたった2つの組み合わせしかない。しかしながら、(1)CPのCP−3が「オフ」でCP−4が「オフ」、(2)CPのCP−3が「オフ」でCP−4が「オン」、および(3)CPのCP−3が「オン」でCP−4が「オン」の3つの順列が存在する。従って、“1”を記憶する4つの異なる方法が存在する。これらの順列は、表III中のオン/オフシーケンスの行1〜3を参照すれば容易に可視化することが可能である。
【0050】
上記の表ならびに式(1)および(2)は、オン−オフ状態にのみ関連することに留意されたい。主題をこのように二進法に簡略化したのは、単に理解の明瞭さ目的であり、制限する意図はない。マルチレベルセル(MLC)を考慮するとき、複数の導電経路の組み合わせと順列とは双方とも、3つ以上の電気接点(EC)を有するセルの内部であると考えられ得る。例えば、MLC応用分野では、各々の導電経路が3つの状態(例えば、高抵抗状態、中抵抗状態、および低抵抗状態)を有する場合、式(3)が、4つの導電経路を持つ3状態のMLCデバイスに当てはまる:
【数3】
【0051】
その結果、3つの状態と4つの導電経路の場合には、N
PERM=3
4となる。従って、N
PERM=81となる。一般に、任意の数N
Sのメモリ状態に対しては、次式(4)が当てはまる:
【数4】
【0052】
従って、4つの導電経路を持つ4状態のMLCに対して式(4)を適用すると、N
PERM=4
4、すなわち、N
PERM=256となり、5状態のMLCに対しては、N
PERM=5
4、すなわち、N
PERM=625となり、以下同様である。従って、当業者は、本明細書に提供する開示を読んで理解すれば、記憶密度が増加し、それは記述した順列方法を適用することによって可能であることを理解するであろう。さらに、情報記憶の順列の数が、セル当たりの電極接点の数によってベキ法則関係で増加する一方で、組み合わせ(ならびにそれぞれのプログラム/消去および読み出しの動作)の数は、線形にしか増加しない。
【0053】
別の例として、
図7に、6つの電気接点701(EC1、EC2、・・・・、EC6)を持つメモリセル700中の導電経路の組み合わせおよび順列の数を示す。メモリセル700は、この例では、2つのメモリ状態(「オン」または「オフ」)を有すると考えることが可能である。
【0054】
メモリセル700は、接点EC1とEC2とを電気的に連結する第1の導電経路715、接点EC1とEC4とを電気的に連結する第2の導電経路717、接点EC2とEC3とを電気的に連結する第3の導電経路719、接点EC3とEC4とを電気的に連結する第4の導電経路721、接点EC3とEC6とを電気的に連結する第5の導電経路723、接点EC4とEC5とを電気的に連結する第6の導電経路725、および接点EC5とEC6とを電気的に連結する第7の導電経路727を有する。
【0055】
メモリセル材料713は、
図4を参照して上に説明したように、導電経路のどれでも成長または形成することを許容し得る。
図7に示すように、メモリセル材料713は、6つの電気接点701の各々間で連続的に形成される。しかしながら、他の実施形態では、メモリセル材料713は、単一の連続したストランドを形成し得ないが、その代わりに、ある様式で6つの電気接点701の各々を橋渡しするメモリセル材料713の連続部分を含み得る。
【0056】
導電経路とベキ法則順列との関係である式(1)および(2)をそれぞれ
図7のメモリセル700に適用すると、6つの電気接点の場合、導電経路の最大数は7つであることが分かる。6つの電気接点701の可能な順列すなわちそれらを接続する方法の最大数は128である。
図7のメモリセル700のこれらの可能な組み合わせおよび順列を、以下の表IVにまとめる。
【表4】
【0057】
従って、6つの電気接点701を持つ
図7のメモリセル700の導電経路の最大数は7つであり、可能な順列の最大数は128である。
【0058】
図7では、メモリセル700の末端のビットは連結され得ないと仮定されていることに留意されたい。例えば、EC6から接点EC1に戻る、またはEC5からEC2に戻る導電経路は図示されていない。しかしながら、このような配設は可能であり、本開示を読めば、当業者には想定可能である。さらに、
図8および
図9を参照して説明した他の配設もまた、可能であり得る。例えば、他の電極接点構成は、1つ以上のセル材料のマトリックス内のビア接点の六方最密充填(HCP)アレイまたは立体アレイを含み得る。
【0059】
一般に、情報記憶の順列の数は、セル当たりの電気接点の数によってベキ法則関係で増加する。組み合わせの数および、従って、プログラム/消去および読み出しの動作の数は、線形にしか増加しない。表Vに、2状態のメモリセルにおける電気接点の例としての数N
ECを用いて、N
PERMに対するベキ法則関係とN
CPに対する線形関係との双方を示す。
【表5】
【0060】
別の例として、
図8は、7つの電気接点801(EC1、EC2、・・・、EC7)および2つのメモリ状態(「オン」または「オフ」)を持つメモリセル800中の導電経路の組み合わせおよび順列の数を示す平面図である。7つの電気接点801は、互いに対して横方向に配設されているメモリセルの個々のものの間の六方最密充填(HCP)配設に配設されている。メモリセル800のHCP配設は、より大きい2√3f
2のメモリセルアレイのサブ集合を含み得る。メモリセル800は、接点EC1とEC7とを電気的に連結する第1の導電経路821、接点EC2とEC7とを電気的に連結する第2の導電経路823、接点EC3とEC7とを電気的に連結する第3の導電経路825、接点EC4とEC7とを電気的に連結する第4の導電経路827、接点EC5とEC7とを電気的に連結する第5の導電経路829、および接点EC6とEC7とを電気的に連結する第6の導電経路831を有する。
【0061】
メモリセル材料815は、
図4を参照して上で説明したように、導電経路のどれでも形成することを許容する。メモリセル材料815は、
図8の平面図の各々の電気接点を囲む円形配設として示されているが、メモリセル材料815は、7つの電気接点801の隣接するものの各々を橋渡しするために7つの電気接点801間の空孔を充填する連続する形態などの方形、矩形、六角形、またはさらに不規則形態などの任意の形状を取り得る。例えば、図示するように、第1の電気接点EC1と第7の電気接点EC7との間のメモリセル材料815は、接触して7つの電気接点801間に形成される導電経路を形成する。他の実施形態では、メモリセル材料815は、メモリセル800の構造全体にわたって連続し得る。
【0062】
前に注記したように、導電経路式(1)は、例えば
図5〜7に示す構成の電気接点が非偶数の場合に対する近似式でしかない。
図8を参照して説明した7つの電気接点801などの奇数の電気接点の場合、7番目の接点EC7は、他の接点EC1〜EC6によって共有される。従って、導電経路式(1)は単に近似式であり、電気接点の正確な幾何学的配設によって少し変動する。しかしながら、一旦電気接点の数が決定されれば、ベキ法則順列関係である式(2)は、それでも
図8のメモリセル800に適用可能である。6つの導電経路を持つ7つの電気接点の場合、7つの電気接点801の可能な順列すなわちそれらを組み合わせる方法の最大数は、64である。
図8のメモリセル800に対するこれらの可能な組み合わせおよび順列を、以下の表VIにまとめる。
【表6】
【0063】
図9を参照すると、メモリセルの個々のものが互いに対して横方向に配設されている方形アレイ中に4つの電気接点901を持つメモリセル900の構造中の導電経路の組み合わせおよび順列の数を、平面図が示している。メモリセル900は、より大きい4f
2のメモリセルアレイのサブ集合であり得る。メモリセル900は、4つの電気接点901(EC1、EC2、EC3、およびEC4)を有し、この例では、2つのメモリ状態(「オン」または「オフ」)を有すると考えることが可能である。メモリセル900は、接点EC1とEC2とを電気的に連結する第1の導電経路929、接点EC1とEC4とを電気的に連結する第2の導電経路931、接点EC1とEC3とを電気的に連結する第3の導電経路921、接点EC3とEC2とを電気的に連結する第4の導電経路927、接点EC3とEC4とを電気的に連結する第5の導電経路923、および接点EC4とEC2とを電気的に連結する第6の導電経路925を有する。
【0064】
交差連結された導電経路、例えば、接点EC1とEC4とを電気的に連結する第2の導電経路931、および接点EC3とEC2とを電気的に連結する第4の導電経路927のどちらかまたは双方は、オプションの導電経路と考えられ得る。すなわち、特定のメモリデバイスによっては、これらの導電経路の一方または双方は、任意の構成で用いられ得ない。従って、
図9のメモリセル900の場合、設計者が2つのオプションの交差連結された導電経路の一方または双方を含むことを選択するかによって、4つ、5つ、または6つの導電経路が存在し得る。一部の実施形態では、局所化された導電性領域が中間のスペースと交差するときに十分隔離され得ない場合には、全ての導電経路を、例えば、接触することを回避するために用いないことがあり得る。
【0065】
メモリセル材料909は、
図4を参照して上で説明したように、導電経路のどれでも形成することを許容する。
図8を参照して説明したメモリセル材料815の場合のように、
図9のメモリセル材料909は、4つの電気接点901の隣接するものを橋渡しする電解質の連続部分として、4つの電気接点901間のあらゆる空孔を完全に充填する程度にまで、方形、矩形、六角形、または不規則形などの任意の形状を取り得る。例えば、
図9に示すように、第1の電気接点EC1と第4の電気接点EC4との間のメモリセル材料909は、接触して導電経路を形成する。
【0066】
導電経路とベキ法則との順列の関係を
図9のメモリセル900に適用すると、4つの電気接点の場合、導電経路の最大数は4つ、5つ、または6つ(2つのオプションの交差連結された導電経路の一方が用いられるかまたは双方が用いられるかによって異なる)である。選択された導電経路の数に基づいて、4つの電気接点の可能な順列すなわちそれらを接続する方法の最大数は16、32、または64である。
図9のメモリセル900のこれらの可能な組み合わせおよび順列を、以下の表VIIにまとめる。
【表7】
【0067】
本明細書に提供する開示の読書および理解に基づいて、当業者は、技法および概念を、任意の数の接点および様々な設置のメモリセルにまで容易に拡張し得る。例えば、当業者は、他のメモリセルを持つ様々な幾何学的配設における数百、数千、さらにより多くの電気接点を持つメモリセルに技法および概念を適用することが可能である。従って、多くの実施形態を実現し得る。
【0068】
例えば、
図10のシステム1000は、バス1013を介して互いに連結されたコントローラ1003、入/出力(I/O)デバイス1011(例えば、キーパッド、タッチスクリーン、またはディスプレイ)、メモリデバイス1009、無線インターフェース1007、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)デバイス1001、およびシフトレジスタ(例えば、本明細書に開示する技法を用いて形成されたモノリシックシフトレジスタ)を含んでいるところが示されている。バッテリ1005は、1つの実施形態ではシステム1000に対して電力を供給し得る。メモリデバイス1009は、NANDメモリ、フラッシュメモリ、NORメモリ、これらの組み合わせ、または類似物を含み得る。
【0069】
コントローラ1003は、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラ、または類似物を含み得る。メモリデバイス1009は、システム1000に送信されるまたはそれによって送信される情報を記憶するために用いられ得る。メモリデバイス1009はまた、オプションとして、システム1000の動作中にコントローラ1003によって実行される命令という形態の情報を記憶するために用いられ得るし、かつ、システム1000によって生成、収集、または受信されるユーザデータ(画像データなど)という形態の情報を記憶するために用いられ得る。命令は、本明細書で開示されるようにデジタル情報およびユーザデータとして記憶され得るし、かつ、デジタル情報としてメモリの1つのセクションに、また別のセクションではアナログ情報として記憶され得る。別の例として、一時における所与のセクションは、デジタル情報を記憶するように区別され、次に、後で、アナログ情報を記憶するように再割り当てされ、再構成され得る。コントローラ1003、メモリデバイス1009および/またはシフトレジスタ1015は、本明細書に説明する1つ以上の新規なメモリデバイスを含み得る。
【0070】
I/Oデバイス1011は、情報を生成するために用いられ得る。システム1000は、無線インターフェース1007を用いて、無線周波数(RF)信号によって、無線通信ネットワークに対しておよびこれから情報を送信および受信し得る。無線インターフェース1007の例は、双極子アンテナなどのアンテナまたは無線トランシーバを含み得る。しかしながら、本創意ある主題の範囲は、この点に制限されない。また、I/Oデバイス1011は、デジタル出力(デジタル情報が記憶されていた場合)としてまたはアナログ出力(アナログ情報が記憶されていた場合)として記憶されているものを反映する信号を送達し得る。無線応用分野における例を上で提供したが、本明細書に開示する創意ある主題の実施形態はまた、非無線応用分野においても用い得る。I/Oデバイス1011は、本明細書に開示する新規なメモリデバイスの1つ以上を含み得る。
【0071】
方法および装置の様々な解説は、様々な実施形態の構造の一般的理解を提供することを意図するものであり、本明細書に説明する構造、特徴、および材料を利用し得る装置および方法の全ての素子および特徴部の完全な説明を提供することを意図するものではない。
【0072】
様々な実施形態の装置は、例えば、高速コンピュータで用いられる電子回路、通信および信号処理の回路、単一もしくは複数プロセッサ式のモジュール、単一もしくは複数の埋め込みプロセッサ、マルチコアプロセッサ、データスイッチ、ならびに、多層のマルチチップモジュールもしくは類似物を含む特定用途向けモジュールを含み得るまたはそれらに含まれ得る。このような装置は、テレビ、携帯電話、パソコン(例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、手持ち式コンピュータ、タブレットコンピュータなど)、ワークステーション、ラジオ、ビデオプレーヤー、オーディオプレーヤー、車両、医療デバイス(例えば、心臓モニター、血圧計など)、セットトップボックス、および様々な他の電子システムとしてさらに含まれ得る。
【0073】
当業者は、本明細書に開示する本方法および他の方法(例えば、プログラミング動作または読み出し動作)にとって、様々な方法の一部を形成する行為は、様々な素子が互いに交換されて、異なる順序で、繰り返され、同時に実行されて実施され得ることを理解するであろう。さらに、概説された行為および動作は例として提供しただけであり、これらの行為および動作の一部は、開示の実施形態の本質から逸れることなく、オプションであったり、より少ない行為および動作に組み合わされたり、またはさらなる行為および動作に拡張されたりし得る。
【0074】
本開示は、従って、様々な態様の解説として意図される本出願に説明する特定の実施形態に関して制限されることはない。本開示を読んで理解すれば、当業者には明らかなように、多くの修正および変更が可能である。本明細書に列挙されるものに加えて本開示の範囲内の機能的に均等な方法および装置は、前述の説明から、当業者には明らかであろう。一部の実施形態の部分および特徴部は、他のそれらに含まれ得るまたはそれらと交換され得る。多くの他の実施形態は、本明細書に提供する説明を読んで理解すれば当業者には明らかであろう。このような修正および変更は、添付の請求項の範囲内に入ることが意図される。本開示は、添付の請求項の用語と、このような請求項の権利とされる均等物の全範囲とによってのみ制限されるべきである。本明細書で用いられる用語は、特定の実施形態を説明するだけが目的であり、制限する意図はないこともまた理解されるべきである。
【0075】
様々な実施形態において、少なくとも2つの抵抗変化メモリ(RCM)セルを含む装置が提供される。この装置は、RCMセルの各々に連結された少なくとも2つの電気接点を含む。メモリセル材料は、RCMセルの各々に連結された電気接点の各々の対間に配置される。電解質は、電解質の少なくとも1部分が、少なくとも2つのRCMセルの各々に電気的に連結された少なくとも2つの電気接点の選択されたものの間の導電経路を交差連結するように配設された状態で、電気接点間に局所化された導電経路を形成することが可能である。
【0076】
本装置の実施形態の少なくとも一部においては、電気接点の各々の対が、プログラム、消去、および読み出しの動作のために個々にアクセスされるように構成される。本装置の実施形態の少なくとも一部においては、電気接点の対間に形成される導電経路の数は、電気接点の総数に基づいて線形に増加する。本装置の実施形態の少なくとも一部においては、プログラミング、消去、および読み出しの動作の順列の数は、導電経路の数に基づいてベキ法則関係に従って増加する。
【0077】
様々な実施形態では、少なくとも1つの抵抗変化メモリ(RCM)セルを含む装置が提供される。本装置は、RCMセルに電気的に連結された3つ以上の電気接点を含むが、これらの3つ以上の電気接点は互いに対して横方向に配設されている。メモリセル材料が、電気接点の対間に配置される。電解質は、3つ以上の電気接点の対間に局所化された導電経路を形成することが可能である。
【0078】
本装置の一部の実施形態では、電解質の少なくとも1部分は、電気接点のうちの選択されたものの間の導電経路を交差連結するように配設される。
【0079】
様々な実施形態において、少なくとも3つの電気接点が電気デバイスに連結された電気デバイスを含む装置が提供される。これらの3つの電気接点は、互いに対して横方向に配設される。メモリセル材料が、これらの少なくとも3つの電気接点の少なくとも対間に配置される。
【0080】
本装置の一部の実施形態では、電気デバイスは、モノリシックソリッドステートシフトレジスタを備える。
【0081】
様々な実施形態において、メモリデバイスを動作させる方法が提供される。本方法は、少なくとも3つの電気接点を有するメモリデバイスにおいて、メモリデバイスに対する複数の動作を実施するシーケンスを選択することと、メモリデバイスに対して第1の動作を実施するために、少なくとも3つの電気接点の第1の対を選択することと、メモリデバイスに対して後続の動作を実施するために、少なくとも3つの電気接点のうちの交差連結されたものの後続の対を選択することと、を含む。
【0082】
様々な実施形態において、少なくとも3つの抵抗変化メモリ(RCM)セルを含む装置が提供される。本装置は、RCMセルの各々に電気的に連結された少なくとも1つの電気接点を含むが、RCMセルは互いに対して横方向に配設されている。メモリセル材料は、少なくとも3つのRCMセルの各々に連結された電気接点の少なくとも対間に配置される。電解質は、電気接点間に導電経路を形成することが可能である。
【0083】
本装置の一部の実施形態では、7つのRCMセルが、六方最密充填アレイに形成される。本装置の一部の実施形態では、4つのRCMセルが方形のアレイに形成される。
【0084】
本明細書で用いられる「または」という用語は、包含的または排他的な意味で解釈され得る。加えて、以下に説明する様々な例示の実施形態は主として2状態(例えば、単一レベルのセル(SLC))のメモリデバイスを伴うが、これらの実施形態は、単に開示の明瞭さのために与えられており、従って、SLCメモリデバイスという形態の装置またはさらに一般的なメモリデバイスに制限されない。例えば、提供される開示は、フィラメント経路または導電経路に基づくモノリシックソリッドステートシフトレジスタなどの他のタイプの電子デバイスに容易に適用することが可能である。
【0085】
開示の要約を、読者が技術的開示を迅速に確認することを可能とするために提供する。要約は、それが請求項を解釈または制限するために用いられないことを理解して提出される。加えて、前述の詳細な説明において、様々な特徴が開示を簡素化する目的で1つの実施形態中に一緒に区分化されていることが分かり得る。開示の本方法は、請求項を制限するものと解釈されるべきではない。従って、次の請求項は、それによって詳細な説明に組み込まれ、各々の請求項は、個別の実施形態として独立したものである。