(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6019224
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】ラミネート型二次電池の製造方法および製造装置
(51)【国際特許分類】
H01M 2/02 20060101AFI20161020BHJP
H01M 2/06 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
H01M2/02 K
H01M2/06 K
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-518132(P2015-518132)
(86)(22)【出願日】2014年3月25日
(86)【国際出願番号】JP2014058176
(87)【国際公開番号】WO2014188774
(87)【国際公開日】20141127
【審査請求日】2015年6月30日
(31)【優先権主張番号】特願2013-108479(P2013-108479)
(32)【優先日】2013年5月23日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000236964
【氏名又は名称】富士インパルス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】藤原 大樹
(72)【発明者】
【氏名】金 泰元
(72)【発明者】
【氏名】松岡 孝
(72)【発明者】
【氏名】橋本 靜生
【審査官】
赤樫 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−147230(JP,A)
【文献】
特開2003−168402(JP,A)
【文献】
特開2005−216623(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/02− 2/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極を含む電池要素を外装フィルムに収納し、電極の端子部を外装フィルムの外部に導出させた上で外装フィルムの周縁部を熱溶着により封止するようにしたラミネート型二次電池の製造方法において、
上記外装フィルムとの接触面側にヒータを備えた熱溶着治具により外装フィルムの周縁部を加圧拘束して熱溶着処理を施すにあたり、
上記電極の端子部に対応する部分では、熱溶着治具の治具本体とヒータとの間に断熱材を介装した状態で熱溶着処理を施し、上記電極の端子部に対応する部分以外の部分では、熱溶着治具の治具本体とヒータとの間に断熱材を介装しない状態で熱溶着処理を施すようにしたラミネート型二次電池の製造方法。
【請求項2】
上記断熱材が弾性部材である請求項1に記載のラミネート型二次電池の製造方法。
【請求項3】
上記電極として正極と負極を有していて、正極の端子部に対応する部分の断熱材よりも負極の端子部に対応する部分の断熱材の方が熱伝導率が低いものとなっている請求項2に記載のラミネート型二次電池の製造方法。
【請求項4】
電極を含む電池要素を外装フィルムに収納し、電極の端子部を外装フィルムの外部に導出させた上で外装フィルムの周縁部を熱溶着により封止するようにしたラミネート型二次電池の製造装置において、
上記外装フィルムとの接触面側にヒータを備えた熱溶着治具により外装フィルムの周縁部を加圧拘束して熱溶着処理を施すようになっていて、
上記電極の端子部に対応する部分では、熱溶着治具の治具本体とヒータとの間に断熱材を介装してあり、上記電極の端子部に対応する部分以外の部分では、熱溶着治具の治具本体とヒータとの間に断熱材を介装していないラミネート型二次電池の製造装置。
【請求項5】
上記断熱材が弾性部材である請求項4に記載のラミネート型二次電池の製造装置。
【請求項6】
上記電極として正極と負極を有していて、正極の端子部に対応する部分の断熱材よりも負極の端子部に対応する部分の断熱材の方が熱伝導率が低いものである請求項5に記載のラミネート型二次電池の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラミネート型または薄型と称される二次電池の製造方法と製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池に代表されるようなラミネートパック型(薄型)の二次電池にあっては、電極である正極や負極および電解液を含む電池要素(発電要素)を外装体となるラミネートタイプの外装フィルムで包囲し、正極および負極の各集電体に電気的に接続されたリード端子を外装フィルムの外部に導出させた上で、外装フィルムの周縁部を熱溶着により例えば矩形袋状に封止または封口処理を施し、もって電池としての気密性を確保して、内部の電解液の漏れ出しを防ぐ構造となっている。なお、上記外装フィルムとしては、例えばアルミニウム箔の表裏両面を樹脂フィルムで被覆した構造のものが用いられる。
【0003】
そして、外装フィルムに熱溶着を施す具体的手段としては、例えば特許文献1に記載されているように、伝熱ヒータが内蔵されていることで常時加熱されているいわゆる熱板方式の加圧治具を用い、外装フィルムの周縁部を上記加圧治具で表裏両面から挟み込んで熱溶着を施すようにしている。
【0004】
上記のような二次電池の外装フィルムの熱溶着に際して、電極のリード端子が導出している辺部に着目した場合、電極のリード端子が導出している部分では外装フィルムとリード端子とが熱溶着することになるのに対して、それ以外の部分では外装フィルム同士が熱溶着することになり、両者で熱移動の挙動が異なるため、常に加熱されている加圧治具を押し付けただけではリード端子部分で熱溶着不良または封止不良が発生しやすい。これは、リード端子が導出している部分では、熱溶着のための熱がリード端子そのものに余分に移動してしまい、実際に溶着にあずかる部分の温度が低下してしまうことが原因と考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−76690号公報
【発明の概要】
【0006】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、とりわけ外装フィルムのうちリード端子が導出している辺部に熱溶着を施すに際して、溶着温度を均一化することで熱溶着不良の発生を抑制しようとするものである。
【0007】
そこで、本発明では、外装フィルムとの接触面側にのヒータを備えた熱溶着治具により外装フィルムの周縁部を加圧拘束して熱溶着を施すにあたり、電極の端子部に対応する部分では、熱溶着治具の治具本体とヒータとの間に断熱材を介装した状態で熱溶着を施
し、電極の端子部に対応する部分以外の部分では、熱溶着治具の治具本体とヒータとの間に断熱材を介装しない状態で熱溶着を施すようにしたものである。
【0008】
本発明によれば、断熱材による断熱効果によって、電極の端子部が導出している部分とそうでない部分とで溶着温度を均一化することができ、熱溶着不良の発生を抑制して、二次電池の外装フィルムについて信頼性の高い封止または封口処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施に適用されるラミネート型リチウムイオン二次電池の概略構造を示す斜視図。
【
図2】
図1に示したラミネート型リチウムイオン二次電池の分解斜視図。
【
図3】本発明に係るラミネート型二次電池の製造装置の実施の形態として熱溶着装置を示す図で、
図1のA−A線に沿った拡大断面説明図。
【
図4】
図3の左半部を拡大した図で、(A)は上下の熱溶着治具が離間している状態を示す断面図、(B)は上下の熱溶着治具が接近してラミネートフィルムを加圧拘束した状態を示す断面図。
【
図5】
図4の(B)のB−B線に沿った拡大断面図。
【
図6】
図4の(B)のC−C線に沿った拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1〜6は本発明に係るラミネート型二次電池の製造方法を実施するためのより具体的な形態を示し、特に
図1はラミネート型二次電池の一例としてリチウムイオン二次電池(以下、単に「電池」という。)の概略構造を、
図2はその分解斜視図をそれぞれ示している。この電池は、例えば電気自動車用のリチウムイオンバッテリの単位セルまたは単電池として用いられる。
【0011】
図1,2に示すように、電池1は、正極側の電極端子としてのリード端子(正極端子部)2と負極側の電極端子としてのリード端子(負極端子部)3とが外部に導出された状態で外装フィルムとしての上下二枚のラミネートフィルム4a,4bからなる矩形状のラミネートフィルム外装体4にて収納密閉されている。ラミネートフィルム外装体4の内部には、電池要素(発電要素)である電極としての正極と負極およびそれら両者の間に介在するセパレータとを複数組積層してなる積層体5が電解液とともに収容されていて、ラミネートフィルム外装体4の四周が熱溶着により気密に封止または封口処理が施されている。なお、四周の熱溶着部を符号6で示す。
【0012】
すなわち、
図1,2に示した電池1にあっては、電極である正極や負極、セパレータおよび電解液を含む電池要素をラミネートフィルム外装体4で包囲し、正極および負極の各集電体に電気的に接続されたそれぞれのリード端子2,3をラミネートフィルム外装体4の外部に導出させた上で、ラミネートフィルム外装体4の周縁部を熱溶着により例えば矩形袋状に封止または封口処理を施すことで、電池1としての気密性を確保してある。なお、ラミネートフィルム外装体4を形成している上下二枚のラミネートフィルム4a,4bとしては、例えばアルミニウム箔の表裏両面を熱溶着性樹脂フィルムで被覆した複合構造のものが使用される。
【0013】
そして、矩形状のラミネートフィルム外装体4のうち共通の一辺部から正極側のリード端子2と負極側のリード端子3とが共に外部に導出されている。この場合において、双方のリード端子2,3は電極タブと称されることがあるほか、正極側のリード端子2としては例えばアルミニウム製のものが使用され、他方、負極側のリード端子3としては銅製のものが使用される。また、双方のリード端子2,3は予め所定の表面処理が施された上で、熱溶着性および絶縁性のある樹脂層7(
図4参照)で被覆されている。
【0014】
矩形状のラミネートフィルム外装体4における四辺部の熱溶着は熱溶着装置により例えば数工程に分けて行われ、熱溶着時における
図1のA−A線に沿う拡大断面図を
図3に示していて、
図3における左半部の正極側のリード端子2相当部を拡大したものを
図4に示している。また、
図4のA−A線およびB−B線に沿ったそれぞれの拡大断面図を
図5,6に示している。
【0015】
図5,6から明らかなように、
図2の積層体5の一部を形成している複数枚の正極8の延長部同士を重ね合わせた上で、当該重合部8aを正極7側のリード端子2に溶接にて接続してある。なお、この構造は負極とその負極側のリード端子3との関係についても基本的に同様であり、これらの構造は
図2では図示省略している。
【0016】
図4に示すように、熱溶着装置は、互いに接近離間可能に対向配置された下側の熱溶着治具9と上側の熱溶着治具10とを主要素として構成されている。双方の熱溶着治具9,10は例えばステンレス製のものであり、熱溶着を司る部分が平面視ではラミネートフィルム外装体4の熱溶着部6(
図1参照)の長手方向に延び、且つ
図5,6に示すように幅寸法がラミネートフィルム外装体4の熱溶着部6の幅寸法よりもわずかに大きい寸法に設定されている。
【0017】
そして、
図2の積層体5を包囲するラミネートフィルム外装体4となるべき上下二枚のラミネートフィルム4a,4bを図示外の支持部材で支えた状態で、
図4の(B)に示すように、下側の熱溶着治具9と上側の熱溶着治具10とを接近動作させて、上下二枚のラミネートフィルム4a,4bを上下から加圧拘束することで該当部位に熱溶着を施し、もってラミネートフィルム外装体4として仕上げられることになる。
【0018】
ここで、
図4から明らかなように、ラミネートフィルム外装体4のうち上下二枚のラミネートフィルム4a,4b同士が直接熱溶着される部分と、上下二枚のラミネートフィルム4a,4b同士の間に正極側のリード端子2が介在していてそれらのラミネートフィルム4a,4bと正極側のリード端子2とが熱溶着される部分とでは、必然的に厚みが異なるため、両者の境界部分では段差の発生が不可避となる。この段差に対応するために、上下双方の熱溶着治具9,10のうちラミネートフィルム4a,4bとの接触面となる加圧拘束面9a,10aも所定の段差を有したものとなっている。
【0019】
下側の熱溶着治具9は、ステンレス製の治具本体11の上面に電気絶縁性および耐熱性のあるガラステープ12を介してインパルス式のヒータとしてリボン状のヒータ13を長手方向に沿って貼り付けたものである。さらに、ヒータ13の表面にはラミネートフィルム4bの貼り付き防止のために耐熱性のあるフッ素樹脂製のテープ14を貼り付けてある。そして、熱溶着時にラミネートフィルム4bとの接触面となる下側の熱溶着治具9の加圧拘束面9aのうち正極側のリード端子2に対応する部分では、先に述べた段差に対応するために凹状部9bを形成してある。
【0020】
より詳しくは、下側の熱溶着治具9の治具本体11のうちヒータ13の背面側であって且つ正極側のリード端子2に対応する部分には、凹状に切除した如き形状の切欠部9cを形成してあり、この切欠部9cに断熱材15を嵌合させてある。そして、この断熱材15の上面に下側の熱溶着治具9の加圧拘束面9aの一部となる凹状部9bを形成してある。断熱材15の材質としては耐熱性のある樹脂またはゴム材料とする。樹脂として、全芳香ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリアミドイミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリエーテル・エーテルケトン(PEEK)を用いるものとする。特にラミネートフィルム4a,4bに挟まれたリード端子2に対する形状追従性の面では、断熱材15が同時に適度な弾性を有した弾性部材であることが望ましく、この場合には断熱材15としてシリコーンゴムあるいはフッ素ゴム製のものを用いるものとする。
【0021】
ここで、上側の熱溶着治具10は下側の熱溶着治具9の上下を反転させたものと理解することができるから、上側の熱溶着治具10について下側の熱溶着治具9と共通する部分には同一符号を付して、その詳細な説明は省略するものとする。
【0022】
また、先に述べたインパルス式のヒータとしてのリボン状のヒータ13は、瞬間的に低電圧・高電流を流して発熱させ、対象物であるラミネートフィルム4a,4bを加熱・溶融させることで溶着するものであり、通電完了後も所定時間だけ加圧状態のままとして冷却させることになる。
【0023】
したがって、このように構成された熱溶着装置では、
図4の(A)に示すように、上下の熱溶着治具9,10が相互に離間している状態で、
図2の積層体5を包囲するラミネートフィルム外装体4となるべき上下二枚のラミネートフィルム4a,4bを図示外の支持部材で支えて、これらのラミネートフィルム4a,4bのうち熱溶着対象部位を上下の熱溶着治具9,10に対して位置決めする。
【0024】
ラミネートフィルム外装体4となるべき上下二枚のラミネートフィルム4a,4bと上下の熱溶着治具9,10との相対位置決めがなされたならば、下側の熱溶着治具9と上側の熱溶着治具10とを共に接近動作させて、
図4の(B)に示すように上下二枚のラミネートフィルム4a,4bを上下から加圧拘束する。そして、この加圧拘束状態のままでそれぞれのヒータ13にインパルス通電して熱溶着を施す。なお、従来のいわゆる熱板方式のヒータでは溶着完了までに13秒程度を要するのに対して、上記のようなインパルス方式のヒータ13では4秒程度で熱溶着が完了する。
【0025】
この場合において、
図4の(B)のリード端子2に対応する部分では、上下二枚のラミネートフィルム4a,4b同士が直接熱溶着される部分とは異なり、上下二枚のラミネートフィルム4a,4b同士の間にリード端子2が挾まれていて、リード端子2自体の熱容量が相対的に大きいことから、熱溶着のために投与された熱の一部がリード端子2側に逃げてしまい、当該部位での溶着のための温度が相対的に低くなってしまうことになる。その一方で、上記のようなリード端子2の熱容量が大きいという特殊性を除き、当該部位での熱の保有性能に着目すれば、上下の熱溶着治具9,10のうちそれぞれのヒータ13の背面側であって且つリード端子2に相当する部分に断熱材15を介在させてあることで、その断熱材15の断熱効果のために、リード端子2に相当する部分での熱溶着部位では、各ヒータ13から上下の熱溶着治具9,10の治具本体11側への熱の移動を抑制して、相対的に溶着温度を高く維持することができる。
【0026】
そして、
図4の(B)のリード端子2に対応する部分以外の部分、すなわち上下二枚のラミネートフィルム4a,4b同士が直接熱溶着される部分では、ヒータ13の背面側に断熱材15が存在しないため、ヒータ13から上下の熱溶着治具9,10の治具本体11側へ熱の一部が逃げてしまい、当該部位での溶着のための温度が相対的に低くなってしまうことになる。
【0027】
このことは、
図4の(B)において、リード端子2に対応する部分において当該リード端子2側に逃げてしまう熱量と、リード端子2が介在することなく上下二枚のラミネートフィルム4a,4b同士が直接熱溶着される部分から上下の熱溶着治具9,10の治具本体11側へ逃げてしまう熱量とがほぼ相殺されてしまうか、あるいはリード端子2に対応する部分において当該リード端子2側に逃げてしまう熱量の方が小さいことを意味する。
【0028】
そのため、リード端子2に対応する部分において当該リード端子2側に逃げてしまう熱量があっても、断熱材15があることによって、当該部位での熱量を高く維持することができ、結果としてリード端子2に対応する部分とそうでない部分とで溶着温度をほぼ均一化することができる。これにより、リード端子2に対応する部分での熱溶着不良の発生を抑制して、ラミネートフィルム外装体4の封止または封口処理の信頼性が向上することになる。
【0029】
加えて、断熱材15が適度な弾性を有したシリコーンゴムあるいはフッ素ゴム等の弾性部材であるため、上下の熱溶着治具9,10の加圧拘束面9a,10aのうち断熱材15に相当する部分はリード端子2が挟まれたラミネートフィルム4a,4bへの追従性が良く、リード端子2とラミネートフィルム4a,4bとの間、あるいはラミネートフィルム4a,4bと上下の熱溶着治具9,10の加圧拘束面9a,10aの間での隙間の発生を抑制して、より均一な熱溶着を施すことができる。そのため、これによってもまた、ラミネートフィルム外装体4の封止または封口処理の信頼性が向上することになる。
【0030】
なお、ここまでは、
図3の正極側のリード端子2相当部を拡大した
図4に基づいて説明したが、正極側のリード端子2に近接している
図3の負極側のリード端子3相当部においても、その構造および挙動は
図4のものと基本的に同様である。
【0031】
その一方、
図3の正極側のリード端子2がアルミニウム製のものであるのに対して、負極側のリード端子3は銅製のものである。そして、正極側のリード端子2に使われているアルミニウム(熱伝導率:237W・m
-1K
-1)よりも負極側のリード端子3に使われている銅(熱伝導率:386W・m
-1K
-1)の方が熱伝導率が高いという特性がある。
【0032】
そこで、双方のリード端子2,3同士の材質の違いを考慮し、正極側のアルミニウム製のリード端子2に相当する部分の断熱材15の熱伝導率よりも、負極側の銅製のリード端子3に相当する部分の断熱材15の熱伝導率を予め低く設定しておくものとする。具体的には、負極側のリード端子3に相当する部分の断熱材15の上下方向での厚み寸法Hを、正極側のリード端子2に相当する部分の断熱材15のそれよりも大きくするか、あるいは負極側のリード端子3に相当する部分の断熱材15の材質を、正極側のリード端子2に相当する部分の断熱材15のそれよりも熱伝導率の低いものとしておく。
【0033】
したがって、正極側のリード端子2に相当する部分と負極側のリード端子3に相当する部分とに対して、共通の上下の熱溶着治具9,10にて同時に熱溶着を施した場合に、負極側のリード端子3に使われている銅の方が熱伝導率が高いので、負極側のリード端子3に相当する部分の方が溶着温度が低くなる傾向にある。その一方で、上記のように負極側のリード端子3に相当する部分の断熱材15の厚み寸法を予め大きくしたり、あるいはその断熱材15の熱伝導率を予め低いものとしておくことにより、負極側のリード端子3に相当する部分から上下の熱溶着治具9,10の本体部11側への熱の移動を緩慢なものとすることができて、結果として負極側のリード端子3に相当する部分での溶着温度を高くすることができる。
【0034】
なお、ここでは、インパルス式のヒータ13を実施の形態として使用しているが、ラミネートフィルム外装体における四辺部を加熱により熱溶着する装置であれば、その限りではない。また、断熱材15はステンレス製の治具本体よりも熱伝導率が低いものであればよい。