(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
アプリケーションから、端末装置を識別するための端末情報と、前記端末装置に割り当てられる情報であって時間経過により変動する情報に基づいて、前記アプリケーションが前記端末情報を送信するタイミングで生成される特徴情報とを取得し、ブラウザからクッキー情報と、前記ブラウザが前記クッキー情報を送信するタイミングで生成される前記特徴情報とを取得する取得部と、
前記取得部により取得した前記特徴情報に、前記取得部により取得した前記端末情報と、前記取得部により取得した前記クッキー情報とを紐付ける紐付部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
アプリケーションから、端末装置を識別するための端末情報と、前記端末装置に割り当てられる情報であって時間経過により変動する情報に基づいて、前記アプリケーションが前記端末情報を送信するタイミングで生成される特徴情報とを取得し、ブラウザからクッキー情報と、前記ブラウザが前記クッキー情報を送信するタイミングで生成される前記特徴情報とを取得する取得手順と、
前記取得手順により取得した前記特徴情報に、前記取得手順により取得した前記端末情報と、前記取得手順により取得した前記クッキー情報とを紐付ける紐付手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、端末装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、端末装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.紐付処理〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る紐付処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る紐付処理の一例を示す図である。具体的には、
図1は、端末装置がアプリケーション(以下、「アプリ」とする場合がある)により取得される端末情報と特徴情報とを送信し、端末装置がブラウザのクッキー情報と特徴情報とを送信する場合の紐付処理の一例を示す図である。
【0011】
図1に示すように、紐付システム1は、端末装置100と、ID発行サーバ50と、紐付装置10とが含まれる。端末装置100と、ID発行サーバ50と、紐付装置10とは図示しない所定の通信網を介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示した紐付システム1には、複数台の端末装置100や、複数台のID発行サーバ50や、複数台の紐付装置10が含まれてもよい。
【0012】
端末装置100は、ユーザによって利用される端末装置である。端末装置100は、ユーザによる操作に従って、端末装置100にインストールされたアプリやブラウザを起動したり、種々の処理を行わせたりする。端末装置100は、端末装置100に割り当てられる情報であって時間経過により変動する情報を含む判別情報を収集する。そして、端末装置100は、判別情報に基づいて特徴情報を生成するID発行サーバ50に収集した判別情報を送信する。なお、判別情報の詳細については後述する。
【0013】
また、端末装置100は、アプリにより取得される端末装置100を識別するための端末情報である端末IDと、ID発行サーバ50から取得した特徴情報とを紐付装置10へ送信する。また、端末装置100は、ブラウザのクッキー情報と、ID発行サーバ50から取得した特徴情報とを紐付装置10へ送信する。なお、以下では、端末装置100をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置100と読み替えることもできる。本実施形態においては、端末装置100として、スマートフォンを用いる場合を例に説明する。なお、上述した端末装置100は、スマートフォンに限らず、例えば、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等であってもよい。
【0014】
ID発行サーバ50は、端末装置100から取得した判別情報に基づく特徴情報であるフィンガプリントIDを生成する。そして、ID発行サーバ50は、生成したフィンガプリントIDを端末装置100へ送信する。
【0015】
紐付装置10は、端末装置100から取得した端末IDと、フィンガプリントIDとを紐付ける情報処理装置である。また、紐付装置10は、紐付情報を外部の情報処理装置、例えば広告配信装置に提供してもよい。また、紐付装置10は、紐付情報を基に広告配信を行う広告配信装置であってもよい。
【0016】
ここから、
図1に基づいて、端末装置100がアプリにより取得される端末IDとフィンガプリントIDとを送信し、端末装置100がブラウザのクッキー情報とフィンガプリントIDとを送信する場合の紐付処理について説明する。
図1中の端末装置100においては、アプリA(以下、「アプリA11」とする)が起動されており、端末装置100にはアプリA11が表示される。ここで、端末装置100にインストールされたアプリA11には所定のSDK(Software Development Kit:ソフトウェア開発キット)が含まれる。以下、アプリA11のSDKを開発キットSD11と称する。ここに、アプリA11の開発キットSD11は、端末装置100を識別するための端末情報を端末装置100の記憶部120(端末ID記憶部121)から取得可能である。なお、記憶部120や端末ID記憶部121の詳細は後述する。
【0017】
図1に示すように、端末装置100のアプリA11は、所定のタイミングで判別情報を収集する(ステップS11)。例えば、アプリA11は、アプリA11が起動されたタイミングやアプリA11が起動されている間、所定の間隔(例えば、10分間隔)で判別情報を収集してもよい。
図1に示す例においては、アプリA11は、判別情報として、ステップS11の収集時において端末装置100に割り当てられたIPアドレス(Internet Protocol)に関する情報や、端末装置100のユーザエージェントに関する情報や、端末装置100のCPU(Central Processing Unit)に関する情報を収集する。具体的には、アプリA11は、判別情報として、IPアドレス「192.168.XXX.XXX」、ユーザエージェント「XOS1.3.3」、及びCPU「プロセッサA」等の情報を収集する。ここで、IPアドレスは、そのIPアドレスが割り当てられた端末装置100を判別し、端末装置100の位置や時間等により変動する情報である。つまり、アプリA11収集する判別情報には、端末装置100に割り当てられる情報であって時間経過により変動する情報を含む判別情報が含まれる。また、ユーザエージェントは、端末装置100のシステム情報であって、端末装置100が所定のプロトコルに基づいてデータを利用する際に用いるソフトウェアまたはハードウェアのことを意味する。ユーザエージェントは、OS(Operating System)名、OSのバージョン、ブラウザ名、ブラウザのバージョン、言語といった種々の情報が含まれるが、本実施形態においては、ユーザエージェントとしてOS及びそのバージョンのみを示す。また、CPUは、端末装置100のシステム情報であって、端末装置100に搭載されたCPUを意味する。なお、判別情報には、端末装置100を識別するための端末情報が含まれてもよい。
【0018】
その後、アプリA11は、ステップS11で収集した判別情報をID発行サーバ50へ送信する(ステップS12)。例えば、アプリA11は、ステップS11で判別情報を収集が完了した場合、直ちに収集した判別情報をID発行サーバ50へ送信する。
【0019】
判別情報を受信したID発行サーバ50は、受信した判別情報に基づいてフィンガプリントIDを生成する(ステップS13)。なお、フィンガプリントIDは、端末装置100に割り当てられる情報であって時間経過により変動する情報を含む判別情報に基づいて生成されるが、詳細は後述する。フィンガプリントIDを生成した後、ID発行サーバ50は、生成したフィンガプリントIDを端末装置100へ送信する(ステップS14)。
【0020】
フィンガプリントIDを取得した後、アプリA11は、端末装置100の端末ID記憶部121から端末IDを取得する(ステップS15)。なお、アプリA11は、フィンガプリントIDを受信する前に端末IDを取得してもよい。その後、アプリA11は、ステップS15で取得した端末IDとともに、ID発行サーバ50から取得したフィンガプリントIDを紐付装置10へ送信する(ステップS16)。
【0021】
端末装置100から端末IDとフィンガプリントIDとを受信した紐付装置10は、端末IDとフィンガプリントIDとを紐付ける(ステップS17)。これにより、紐付装置10は、端末IDとフィンガプリントIDとの紐付けを行う。また、紐付装置10は、受信したフィンガプリントIDが既にクッキー情報と紐づけられて登録されている場合、登録されているフィンガプリントIDに受信した端末IDを紐付ける。これにより、紐付装置10は、クッキー情報と端末IDとの紐付けを行うことが可能となる。
【0022】
図1中の右側に示す端末装置100においては、ブラウザが起動されており、端末装置100にはブラウザB11が表示される。また、
図1中の右側に示す端末装置100は、ステップS17の処理後所定の時間経過後に以下に示すステップS21以降の処理を行う。
【0023】
図1に示すように、端末装置100のブラウザB11は、所定のタイミングで判別情報を収集する(ステップS21)。例えば、ブラウザB11は、ブラウザB11が起動されたタイミングやブラウザB11が起動されている間、所定の間隔(例えば、10分間隔)で判別情報を収集してもよい。
図1に示す例においては、ブラウザB11は、判別情報として、ステップS21の収集時において端末装置100に割り当てられたIPアドレスに関する情報や、端末装置100のユーザエージェントに関する情報や、端末装置100のCPUに関する情報を収集する。具体的には、ブラウザB11は、判別情報として、IPアドレス「192.168.XXX.XXX」、ユーザエージェント「XOS1.3.3」、及びCPU「プロセッサA」等の情報を収集する。ここで、IPアドレスは、そのIPアドレスが割り当てられた端末装置100を判別し、端末装置100の位置や時間等により変動する情報である。つまり、ブラウザB11が収集する判別情報には、端末装置100に割り当てられる情報であって時間経過により変動する情報を含む判別情報が含まれる。
【0024】
その後、ブラウザB11は、ステップS21で収集した判別情報をID発行サーバ50へ送信する(ステップS22)。例えば、ブラウザB11は、ステップS21で判別情報を収集が完了した場合、直ちに収集した判別情報をID発行サーバ50へ送信する。
【0025】
判別情報を受信したID発行サーバ50は、受信した判別情報に基づいてフィンガプリントIDを生成する(ステップS23)。例えば、フィンガプリントIDは、端末装置100に割り当てられる情報であって時間経過により変動する情報を含む判別情報に基づいて生成される。フィンガプリントIDを生成した後、ID発行サーバ50は、生成したフィンガプリントIDを端末装置100へ送信する(ステップS24)。
【0026】
フィンガプリントIDを取得した後、ブラウザB11は、所定のドメイン名に対応するサーバに関するクッキー情報をクッキーC11から抽出する(ステップS25)。例えば、ブラウザB11は、ステップS25による抽出時において表示するWebページのドメイン名に対応するサーバに関するクッキー情報をクッキーC11から抽出してもよい。なお、ブラウザB11は、フィンガプリントIDを受信する前にクッキー情報を抽出してもよい。その後、ブラウザB11は、ステップS25で抽出したクッキー情報とともに、ID発行サーバ50から取得したフィンガプリントIDを紐付装置10へ送信する(ステップS26)。
【0027】
端末装置100からクッキー情報とフィンガプリントIDとを受信した紐付装置10は、クッキー情報とフィンガプリントIDとを紐付ける(ステップS27)。これにより、紐付装置10は、クッキー情報とフィンガプリントIDとの紐付けを行う。また、紐付装置10は、受信したフィンガプリントIDが既に端末IDと紐づけられて登録されている場合、登録されているフィンガプリントIDに受信したクッキー情報を紐付ける。これにより、紐付装置10は、クッキー情報と端末IDとの紐付けを行うことが可能となる。なお、ステップS21〜S27は、ステップS11〜S17よりも前に行われてもよい。
【0028】
上述したように、実施形態に係る紐付システム1において、紐付装置10は、端末装置100からクッキー情報とフィンガプリントIDとを受信した場合、クッキー情報とフィンガプリントIDとを紐付ける。また、紐付システム1において、紐付装置10は、端末装置100から端末IDとフィンガプリントIDとを受信した場合、端末IDとフィンガプリントIDとを紐付ける。つまり、紐付装置10は、端末IDとクッキー情報とが異なるタイミングで取得された場合であっても、フィンガプリントIDにより同じ端末装置100から取得された情報であると推定できる。これにより、端末装置100は、同一の端末装置100から収集される情報を適切に紐付けることができる。
【0029】
また、紐付装置10は、端末装置100から受信したクッキー情報、端末ID、フィンガプリントIDを紐付情報として登録する。例えば、紐付装置10は、受信した紐付情報中の端末IDが既に登録されている場合、受信した紐付情報中のクッキー情報を登録されている端末IDに対応するクッキー情報として追加する。これにより、紐付装置10は、端末IDとクッキー情報との紐付けを行うことができる。例えば、紐付装置10は、紐付情報を外部の情報処理装置、例えば紐付システム1に含まれる広告配信装置に提供する。これにより、紐付システム1は、ユーザに対して適切な広告配信を行うことができる。したがって、紐付システム1は、広告効果を高めることができる。また、紐付装置10は、紐付情報を基に広告配信を行う広告配信装置であってもよい。これにより、紐付システム1は、ユーザに対して適切な広告配信を行うことができる。したがって、紐付システム1は、広告効果を高めることができる。
【0030】
〔2.サーバ装置の構成〕
次に、
図2を用いて、実施形態に係る紐付装置10の構成について説明する。
図2は、実施形態に係るサーバ装置の構成例を示す図である。
図2に示すように、紐付装置10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。なお、紐付装置10は、紐付装置10の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0031】
通信部11は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部11は、ネットワークと有線または無線で接続され、端末装置100との間で情報の送受信を行う。
【0032】
(記憶部12)
記憶部12は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部12は、
図2に示すように、紐付情報記憶部14と、クッキー情報記憶部15とを有する。
【0033】
(紐付情報記憶部14)
実施形態に係る紐付情報記憶部14は、紐付情報を記憶する。例えば、紐付情報記憶部14は、端末装置100から受信した紐付情報を記憶する。
図3は、実施形態に係る紐付情報記憶部の一例を示す図である。
図3に示す紐付情報記憶部14は、「フィンガプリントID」、「端末ID」、「クッキーID」といった項目を有する。
【0034】
「フィンガプリントID」は、端末装置100に割り当てられる情報であって時間経過により変動する情報を含む判別情報に基づいて生成される特徴情報を示す。「端末ID」は、端末装置100を識別するための特徴情報を示す。また、「クッキーID」は、クッキー情報を識別するための特徴情報を示す。
図3に示す例においては、フィンガプリントID「FID01」には、端末ID「TID01」とクッキーID「CID11」とが対応付けて記憶され、フィンガプリントID「FID02」には、端末ID「TID02」とクッキーID「CID12」とが対応付けて記憶され、フィンガプリントID「FID03」には、端末ID「TID03」とクッキーID「CID13」とが対応付けて記憶される。
【0035】
(クッキー情報記憶部15)
実施形態に係るクッキー情報記憶部15は、クッキー情報を記憶する。例えば、クッキー情報記憶部15は、端末装置100から受信した紐付情報中のクッキー情報をクッキーIDと対応付けて記憶する。
図4は、実施形態に係るクッキー情報記憶部の一例を示す図である。
図4に示すクッキー情報記憶部15は、「クッキーID」、「クッキー情報」といった項目を有する。
【0036】
「クッキーID」は、クッキー情報を識別するための特徴情報を示す。また、「クッキー情報」は、クッキー情報を示す。
図4に示す例においては、クッキーID「CID11」には、クッキー情報Aが対応付けて記憶され、クッキーID「CID12」には、クッキー情報Bが対応付けて記憶され、クッキーID「CID13」には、クッキー情報Cが対応付けて記憶される。
図3及び
図4に示す例においては、例えば、端末ID「TID01」とクッキーID「CID11」により識別されるクッキー情報Aが、紐付情報として端末装置100から受信されたことを示す。なお、「クッキー情報」は、対応するクッキー情報が記憶された領域を示すファイルパスであってもよい。
【0037】
(制御部13)
図2の説明に戻って、制御部13は、例えば、CPUやMPU等によって、紐付装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部13は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0038】
図2に示すように、制御部13は、取得部16と、紐付部17と、送信部18とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部13の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部13が有する各処理部の接続関係は、
図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0039】
取得部16は、端末装置100から端末IDとフィンガプリントIDとを受信する。また、取得部16は、端末装置100からクッキー情報とフィンガプリントIDとを受信する。
【0040】
紐付部17は、取得部16により取得された端末IDとフィンガプリントIDとを紐付ける。具体的には、紐付部17は、取得部16により取得された端末IDとフィンガプリントIDとを紐付情報として紐付情報記憶部14に格納する。また、紐付部17は、取得部16により取得されたクッキー情報とフィンガプリントIDとを紐付ける。具体的には、紐付部17は、取得部16により取得されたクッキー情報とフィンガプリントIDとを紐付情報として紐付情報記憶部14及びクッキー情報記憶部15に格納する。例えば、紐付部17は、取得部16により取得されたフィンガプリントIDが既にクッキー情報と紐づけられて登録されている場合、登録されているフィンガプリントIDに受信した端末IDを紐付ける。また、紐付部17は、取得部16により取得されたフィンガプリントIDが既に端末IDと紐づけられて登録されている場合、登録されているフィンガプリントIDに受信したクッキー情報を紐付ける。
【0041】
送信部18は、外部の情報処理装置に種々の情報を送信する。例えば、送信部18は、広告配信装置に紐付情報を送信する。また、例えば、送信部18は、端末装置100に紐付情報を送信する指示する情報を送信してもよい。また、送信部18は、紐付装置10が広告配信装置である場合、紐付情報に基づいた広告を端末装置100に配信してもよい。
【0042】
〔3.端末装置の構成〕
次に、
図5を用いて、実施形態に係る端末装置100の構成について説明する。
図5は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図5に示すように、端末装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。また、端末装置100は、図示することを省略するが、ユーザから各種操作を受け付ける入力部や、各種情報を出力するための出力部を有する。入力部は、例えば、端末装置100がタッチパネルの機能を有する場合、端末装置100の表示画面を介してユーザから各種操作を受け付ける。また、出力部は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される端末装置100の表示画面を備え、各種情報を表示する。
【0043】
(通信部110)
通信部110は、例えば、通信回路等によって実現される。そして、通信部110は、図示しない所定の通信網と有線または無線で接続され、紐付装置10やID発行サーバ50との間で情報の送受信を行う。
【0044】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、例えば、端末装置100にOSに関する情報、例えばプログラム等を記憶する。実施形態に係る記憶部120は、
図5に示すように、端末ID記憶部121と、判別情報記憶部122と、アプリ情報記憶部120Aと、ブラウザ情報記憶部120Bとを有する。
【0045】
(端末ID記憶部121)
実施形態に係る端末ID記憶部121は、端末装置100を識別するための端末情報を記憶する。
図6は、実施形態に係る端末ID記憶部の一例を示す図である。
図6に示す端末ID記憶部121は、「端末ID」の項目を有する。
【0046】
「端末ID」は、端末装置100を識別するための特徴情報を示す。
図3に示す例においては、端末IDとして「TID01」が記憶される。
【0047】
(判別情報記憶部122)
実施形態に係る判別情報記憶部122は、端末装置100に関する各種情報を記憶する。具体的には、判別情報記憶部122は、端末装置100に割り当てられる情報であって時間経過により変動する情報を含む判別情報を記憶する。
図7は、実施形態に係る判別情報記憶部の一例を示す図である。
図3に示す判別情報記憶部122は、「IPアドレス」、「ユーザエージェント」、「CPU」といった項目を有する。
【0048】
「IPアドレス」は、端末装置100に割り当てられたIPアドレスに関する情報を示す。
図7に示す例においては、端末装置100に割り当てられたIPアドレスとして「192.168.XXX.XXX」が記憶される。上述したように、IPアドレスは、そのIPアドレスが割り当てられた端末装置100を判別し、端末装置100の位置や時間等により変動する情報である。つまり、「IPアドレス」に記憶される情報は時間に応じて変動する。
【0049】
また、「ユーザエージェント」は、端末装置100が所定のプロトコルに基づいてデータを利用する際に用いるソフトウェアまたはハードウェアに関する情報を示す。
図7に示す例においては、端末装置100のユーザエージェントとして「XOS1.3.3」が記憶される。上述したように、ユーザエージェントは、OS(Operating System)名、OSのバージョン、ブラウザ名、ブラウザのバージョン、言語といった種々の情報が含まれる。なお、ユーザエージェントは、OSやブラウザのアップデートや、OS、ブラウザ、言語の変更等により変動する情報であり、端末装置100に割り当てられる情報であって時間経過により変動する情報である。また、「CPU」は、端末装置100に搭載されるCPUを示す。
図7に示す例においては、CPUとして「プロセッサA」が記憶される。なお、判別情報記憶部122は、上記に限らず、端末装置100に関する情報であれば、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。また、本実施例においては、説明のため、判別情報が判別情報記憶部122に記憶された構成を一例とするが、判別情報は記憶部120内において各々対応する領域に記憶されてもよい。
【0050】
また、アプリ情報記憶部120Aは、端末装置100にインストールされているアプリケーションに関する情報、例えばプログラム等を記憶する。また、ブラウザ情報記憶部120Bは、端末装置100にインストールされているブラウザに関する情報、例えばプログラム等を記憶する。ブラウザ情報記憶部120Bは、クッキー情報記憶部121Bを有する。
図8に示すように、クッキー情報記憶部121Bは、ブラウザのクッキーに関する情報をサーバごとに記憶する。
図8に示す例においては、クッキー情報記憶部121Bは、サーバAに関するクッキー情報、サーバBに関するクッキー情報、サーバCに関するクッキー情報等、それぞれ対応するサーバ(ドメイン)ごとにクッキー情報を記憶する。
【0051】
(制御部130)
図5の説明に戻って、制御部130は、例えば、CPUやMPU等によって、端末装置100内部の記憶部120などの記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムは、インストールされているアプリケーションのプログラムが含まれる。また、制御部130は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0052】
図5に示すように、制御部130は、アプリ制御部130Aとブラウザ制御部130Bとを有する。なお、制御部130の内部構成は、
図5に示した構成に限られず、端末装置100がスマートフォンとしての機能を実現するための他の構成を含む。
【0053】
(アプリ制御部130A)
まず、アプリ制御部130Aについて説明する。アプリ制御部130Aは、アプリA11に対応する制御部であって、アプリA11の開発キットSD11等による紐付処理等の処理や、アプリA11の各種処理を行う。
図5に示す例においては、アプリA11には、アプリ制御部130Aとアプリ情報記憶部120Aが対応し、記憶部120における他の領域には、接続線で接続されている領域にのみアクセス可能とする。
【0054】
アプリ制御部130Aは、特に本実施形態に密接に関連するものとしては、受付部131Aと、取得部132Aと、送信部133Aとを有し、以下に説明する紐付処理の機能や作用を実現または実行する。なお、アプリ制御部130Aの内部構成は、
図5に示した構成に限られず、後述する紐付処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、アプリ制御部130Aの内部構成は、
図5に示した構成に限られず、アプリA11の各種処理を実現するための他の構成を含む。
【0055】
受付部131Aは、アプリケーションに関する指示や情報を受け付ける。例えば、受付部131Aは、入力部を介してユーザからの各種操作を受け付ける。また、受付部131Aは、通信部110を介してアプリケーションのアップデートに関する情報等を受け付ける。
【0056】
取得部132Aは、判別情報をID発行サーバ50に送信する場合、判別情報記憶部122から判別情報を取得する。また、取得部132Aは、端末IDを紐付装置10へ送信する場合、端末IDを端末ID記憶部121から取得する。
【0057】
送信部133Aは、取得部132Aにより取得された判別情報をID発行サーバ50に送信する。また、送信部133Aは、取得部132Aにより取得された端末IDとID発行サーバ50から取得したフィンガプリントIDとを紐付装置10に送信する。
【0058】
なお、
図5に示す例では、アプリA11に対応するアプリ制御部130A及びアプリ情報記憶部120Aのみを図示したが、端末装置100は、アプリA11のみに限らず、端末装置100にインストールされている各アプリに対して、アプリ制御部及びアプリ情報記憶部を有する。例えば、端末装置100は、アプリ制御部及びアプリ情報記憶部を有する。なお、上述したアプリ制御部130Aによる紐付処理等の処理は、例えば、JavaScript(登録商標)などにより実現されてもよい。
【0059】
(ブラウザ制御部130B)
まず、ブラウザ制御部130Bについて説明する。ブラウザ制御部130Bは、ブラウザB11に対応する制御部であって、ブラウザB11による紐付処理等の処理や、ブラウザB11の各種処理を行う。
図5に示す例においては、ブラウザB11には、ブラウザ制御部130Bとブラウザ情報記憶部120Bが対応し、記憶部120における他の領域には、接続線で接続されている領域にのみアクセス可能とする。したがって、本実施形態においては、ブラウザ制御部130Bは、端末ID記憶部121にアクセスできず、ブラウザ制御部130Bにより、端末IDを取得できない。
【0060】
ブラウザ制御部130Bは、特に本実施形態に密接に関連するものとしては、受付部131Bと、取得部132Bと、抽出部133Bと、送信部134Bとを有し、以下に説明する紐付処理の機能や作用を実現または実行する。なお、ブラウザ制御部130Bの内部構成は、
図5に示した構成に限られず、後述する紐付処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、ブラウザ制御部130Bの内部構成は、
図5に示した構成に限られず、ブラウザB11の各種処理を実現するための他の構成を含む。
【0061】
受付部131Bは、ブラウザに関する指示や情報を受け付ける。例えば、受付部131Bは、入力部を介してユーザからの各種操作を受け付ける。また、受付部131Bは、通信部110を介してブラウザのアップデートに関する情報等を受け付ける。
【0062】
取得部132Bは、判別情報をID発行サーバ50に送信する場合、判別情報記憶部122から判別情報を取得する。
【0063】
抽出部133Bは、クッキー情報記憶部121Bからクッキー情報を抽出する。なお、
図5示すように、抽出部133Bは、クッキー情報記憶部121Bへアクセスし所定のサーバ装置に対応するクッキー情報を抽出する。
【0064】
送信部134Bは、取得部132Bにより取得された判別情報をID発行サーバ50に送信する。また、抽出部133Bにより抽出されたクッキー情報とID発行サーバ50から取得したフィンガプリントIDとを紐付装置10へ送信する。
【0065】
なお、
図5に示す例では、ブラウザB11に対応するブラウザ制御部130B及びブラウザ情報記憶部120Bのみを図示したが、端末装置100は、ブラウザB11のみに限らず、端末装置100にインストールされている各ブラウザに対して、ブラウザ制御部及びブラウザ情報記憶部を有する。なお、上述したブラウザ制御部130Bによる紐付処理等の処理は、例えば、JavaScript(登録商標)などにより実現されてもよい。
【0066】
〔4.ID発行サーバについて〕
ここで、ID発行サーバ50について説明する。ID発行サーバ50は、端末装置100から判別情報を受信する。また、ID発行サーバ50は、端末装置100から取得した判別情報に基づいて特徴情報であるフィンガプリントIDを生成する。また、ID発行サーバ50は、生成したフィンガプリントIDを端末装置100へ送信する。例えば、ID発行サーバ50は、各判別情報に対応するユニークなIDをフィンガプリントIDとして生成し、生成したフィンガプリントIDを判別情報に対応付け、その組合せを管理してもよい。また、例えば、ID発行サーバ50は、判別情報を取得した場合、端末装置100に割り当てられる情報であって時間経過により変動する情報を含む判別情報を所定のハッシュ関数により変換することにより生成されるハッシュ値をフィンガプリントIDとしてもよい。
【0067】
〔5.紐付処理のフロー〕
次に、
図9を用いて、実施形態に係る紐付システム1による紐付処理の手順について説明する。
図9は、実施形態に係る紐付システムによる紐付処理手順を示すシーケンス図である。具体的には、
図9は、端末装置100がアプリにより取得される端末IDとフィンガプリントIDとを送信し、端末装置100がブラウザのクッキー情報とフィンガプリントIDとを送信する場合の紐付処理手順を示すシーケンス図である。
【0068】
図9に示すように、端末装置100のアプリA11は、端末装置100に割り当てられる情報であって時間経過により変動するIPアドレスに関する情報を含む判別情報を収集する(ステップS101)。その後、アプリA11は、ステップS101で収集した判別情報をID発行サーバ50へ送信する(ステップS102)。
【0069】
判別情報を受信したID発行サーバ50は、受信した判別情報に基づいてフィンガプリントIDを生成する(ステップS103)。フィンガプリントIDを生成した後、ID発行サーバ50は、生成したフィンガプリントIDを端末装置100へ送信する(ステップS104)。
【0070】
フィンガプリントIDを取得した後、アプリA11は、端末装置100の端末ID記憶部121から端末IDを取得する(ステップS105)。なお、アプリA11は、フィンガプリントIDを受信する前に端末IDを取得してもよい。その後、アプリA11は、ステップS15で取得した端末IDとともに、ID発行サーバ50から取得したフィンガプリントIDを紐付装置10へ送信する(ステップS106)。
【0071】
端末装置100から端末IDとフィンガプリントIDとを受信した紐付装置10は、端末IDとフィンガプリントIDとを紐付ける(ステップS107)。
【0072】
続けて、
図9に示すように、端末装置100のブラウザB11は、端末装置100に割り当てられる情報であって時間経過により変動するIPアドレスに関する情報を含む判別情報を収集する(ステップS201)。その後、ブラウザB11は、ステップS201で収集した判別情報をID発行サーバ50へ送信する(ステップS202)。
【0073】
判別情報を受信したID発行サーバ50は、受信した判別情報に基づいてフィンガプリントIDを生成する(ステップS203)。フィンガプリントIDを生成した後、ID発行サーバ50は、生成したフィンガプリントIDを端末装置100へ送信する(ステップS204)。
【0074】
フィンガプリントIDを取得した後、ブラウザB11は、所定のドメイン名に対応するサーバに関するクッキー情報をクッキーC11から抽出する(ステップS205)。その後、ブラウザB11は、ステップS205で抽出したクッキー情報とともに、ID発行サーバ50から取得したフィンガプリントIDを紐付装置10へ送信する(ステップS206)。
【0075】
端末装置100からクッキー情報とフィンガプリントIDとを受信した紐付装置10は、クッキー情報とフィンガプリントIDとを紐付ける(ステップS207)。
【0076】
〔6.変形例1〕
上述した実施形態に係る紐付システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。例えば、変形例1に係る紐付システム2は、アプリに含まれるブラウザであるアプリ内ブラウザのクッキー情報についても紐付処理を行う。この点について、
図10を用いて説明する。なお、実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0077】
図10は、変形例に係る紐付処理の一例を示す図である。具体的には、
図10は、端末装置100がアプリ内ブラウザのクッキー情報とフィンガプリントIDとを送信する場合の紐付処理の一例を示す図である。なお、
図10に示す紐付装置10Aについては、紐付情報としてフィンガプリントIDにアプリ内クッキーIDを対応付けて記憶する点で相違する以外は、紐付装置10と同様の構成である。
【0078】
図10中に示す端末装置100においては、アプリB(以下、「アプリA21」とする)が起動されており、端末装置100にはアプリA21が表示される。アプリA21には、アプリ内ブラウザが含まれており、
図10に示す端末装置100には、アプリ内ブラウザの機能によりアプリ内Web面AW21が表示される。記憶部120においてアプリA21に対応するアプリ情報記憶部には、アプリ内ブラウザのアプリ内Cookie(以下、「アプリ内クッキー」とする)AC21が格納される。
【0079】
図10に示すように、端末装置100のアプリA21は、所定のタイミングで判別情報を収集する(ステップS31)。例えば、アプリA21は、アプリA21が起動されたタイミングやアプリA21が起動されている間、所定の間隔(例えば、10分間隔)で判別情報を収集してもよい。また、アプリA21は、アプリ内Web面AW21が表示された場合、判別情報を収集してもよい。
図10に示す例においては、アプリA21は、判別情報として、ステップS31の収集時において端末装置100に割り当てられたIPアドレスに関する情報や、端末装置100のユーザエージェントに関する情報や、端末装置100のCPUに関する情報を収集する。具体的には、アプリA21は、判別情報として、IPアドレス「192.168.XXX.XXX」、ユーザエージェント「XOS1.3.3」、及びCPU「プロセッサA」等の情報を収集する。
【0080】
その後、アプリA21は、ステップS31で収集した判別情報をID発行サーバ50へ送信する(ステップS32)。例えば、アプリA21は、ステップS31で判別情報を収集が完了した場合、直ちに収集した判別情報をID発行サーバ50へ送信する。
【0081】
判別情報を受信したID発行サーバ50は、受信した判別情報に基づいてフィンガプリントIDを生成する(ステップS33)。フィンガプリントIDを生成した後、ID発行サーバ50は、生成したフィンガプリントIDを端末装置100へ送信する(ステップS34)。
【0082】
フィンガプリントIDを取得した後、アプリA21は、所定のドメイン名に対応するサーバに関するアプリ内クッキー情報をアプリ内クッキーAC21から抽出する(ステップS35)。例えば、アプリA21は、ステップS35による抽出時において表示するアプリ内Web面AW21のドメイン名に対応するサーバに関するクッキー情報をアプリ内クッキーAC21から抽出してもよい。なお、アプリA21は、フィンガプリントIDを受信する前にクッキー情報を抽出してもよい。その後、アプリA21は、ステップS35で抽出したクッキー情報とともに、ID発行サーバ50から取得したフィンガプリントIDを紐付装置10Aへ送信する(ステップS36)。
【0083】
端末装置100からアプリ内クッキー情報とフィンガプリントIDとを受信した紐付装置10Aは、アプリ内クッキー情報とフィンガプリントIDとを紐付ける(ステップS37)。これにより、紐付装置10Aは、アプリ内クッキー情報とフィンガプリントIDとの紐付けを行う。また、紐付装置10Aは、受信したフィンガプリントIDが既に端末IDと紐づけられて登録されている場合、登録されているフィンガプリントIDに受信したアプリ内クッキー情報を紐付ける。これにより、紐付装置10Aは、アプリ内クッキー情報とクッキー情報と端末IDとの紐付けを行うことが可能となる。
【0084】
また、アプリA21は、端末IDを端末装置100の端末ID記憶部121から取得可能なSDKを含む場合、ステップS36において、クッキー情報とともに、ID発行サーバ50から取得したフィンガプリントIDを紐付装置10Aへ送信する際に、端末IDも併せて紐付装置10Aへ送信してもよい。
【0085】
〔7.変形例2〕
上述した実施形態に係る紐付システム2は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。例えば、変形例2に係る紐付システム3は、情報が取得された時間に応じて紐付けの有無を決定する。この点について、
図11〜
図13を用いて説明する。
図11は、変形例2に係る紐付処理の一例を示す図である。
図12は、変形例2に係るサーバ装置の構成例を示す図である。
図13は、変形例2に係る紐付処理手順を示すシーケンス図である。なお、実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0086】
〔7−1.紐付処理〕
まず、
図11に基づいて、情報が取得された時間に応じて紐付けの有無を決定する場合の紐付処理について説明する。
図11中の左側の端末装置100においては、アプリA11が起動されており、端末装置100にはアプリA11が表示される。
【0087】
図11に示すように、端末装置100のアプリA11は、所定のタイミングで判別情報を収集する(ステップS41)。例えば、アプリA11は、アプリA11が起動されたタイミングやアプリA11が起動されている間、所定の間隔(例えば、10分間隔)で判別情報を収集してもよい。
図11に示す例においては、アプリA11は、判別情報として、ステップS41の収集時において端末装置100に割り当てられたIPアドレスに関する情報や、端末装置100のユーザエージェントに関する情報や、端末装置100のCPUに関する情報を収集する。具体的には、アプリA11は、判別情報として、IPアドレス「192.168.XXX.XXX」、ユーザエージェント「XOS1.3.3」、及びCPU「プロセッサA」等の情報を収集する。
【0088】
そして、アプリA11は、端末装置100の端末ID記憶部121から端末IDを取得する(ステップS42)。なお、アプリA11は、ステップS41において判別情報を収集する前に端末IDを取得してもよい。その後、アプリA11は、取得した端末IDと、ステップS41で収集した判別情報とを所定のサーバ装置60Aへ送信する(ステップS43)。
【0089】
端末装置100から判別情報と端末IDを受信したサーバ装置60Aは、受信した判別情報をID発行サーバ50へ送信する(ステップS44)。
【0090】
判別情報を受信したID発行サーバ50は、受信した判別情報に基づいてフィンガプリントIDを生成する(ステップS45)。フィンガプリントIDを生成した後、ID発行サーバ50は、生成したフィンガプリントIDをサーバ装置60Aへ送信する(ステップS46)。
【0091】
フィンガプリントIDを取得した後、サーバ装置60Aは、ステップS43で受信した端末IDと、ステップS46で受信したフィンガプリントIDと、端末装置100から判別情報及び端末IDを受信した時点でのタイムスタンプT1(
図11においては、2015年3月12日14時50分)とを、紐付装置10Bへ送信する(ステップS47)。
図11に示す例においては、サーバ装置60Aは、フィンガプリントID「FID01」と、端末ID「TID01」と、タイムスタンプT1「2015/03/12/14:50」紐付装置10Bへ送信する。
【0092】
サーバ装置60Aから端末IDとフィンガプリントIDとタイムスタンプT1とを受信した紐付装置10Bは、タイムスタンプT1に示される時刻と、過去に同じフィンガプリントIDを取得した時刻との間隔が所定の条件を満たす場合、端末IDとフィンガプリントIDとを紐付ける(ステップS48)。
図11に示す例においては、ステップS47においてサーバ装置60Aから取得したフィンガプリントIDは未登録であるため、紐付装置10Bは、紐付情報TB1にフィンガプリントID「FID01」と、端末ID「TID01」とを紐付けて登録する。
【0093】
図11中の右側に示す端末装置100においては、ブラウザが起動されており、端末装置100にはブラウザB11が表示される。また、
図11中の右側に示す端末装置100は、ステップS48の処理後所定の時間経過後に以下に示すステップS51以降の処理を行う。
【0094】
図11に示すように、端末装置100のブラウザB11は、所定のタイミングで判別情報を収集する(ステップS51)。
図11に示す例においては、ブラウザB11は、判別情報として、ステップS51の収集時において端末装置100に割り当てられたIPアドレスに関する情報や、端末装置100のユーザエージェントに関する情報や、端末装置100のCPUに関する情報を収集する。具体的には、ブラウザB11は、判別情報として、IPアドレス「192.168.XXX.XXX」、ユーザエージェント「XOS1.3.3」、及びCPU「プロセッサA」等の情報を収集する。
【0095】
そして、ブラウザB11は、所定のドメイン名に対応するサーバに関するクッキー情報をクッキーC11から抽出する(ステップS52)。例えば、ブラウザB11は、ステップS53において情報を送信するサーバ装置60Bに関するクッキー情報をクッキーC11から抽出してもよい。なお、ブラウザB11は、ステップS51において判別情報を収集する前にクッキー情報を抽出してもよい。その後、ブラウザB11は、抽出したクッキー情報とともに、ステップS51で収集した判別情報を所定のサーバ装置60Bへ送信する(ステップS53)。
【0096】
端末装置100から判別情報と端末IDを受信したサーバ装置60Bは、受信した判別情報をID発行サーバ50へ送信する(ステップS54)。
【0097】
判別情報を受信したID発行サーバ50は、受信した判別情報に基づいてフィンガプリントIDを生成する(ステップS55)。フィンガプリントIDを生成した後、ID発行サーバ50は、生成したフィンガプリントIDをサーバ装置60Bへ送信する(ステップS56)。
【0098】
フィンガプリントIDを取得した後、サーバ装置60Bは、ステップS53で受信したクッキー情報と、ステップS56で受信したフィンガプリントIDと、端末装置100から判別情報及びクッキー情報を受信した時点でのタイムスタンプT2(
図11においては、2015年3月12日16時05分)とを、紐付装置10Bへ送信する(ステップS57)。
図11に示す例においては、サーバ装置60Bは、フィンガプリントID「FID01」と、ステップS53で受信したクッキー情報と、タイムスタンプT2「2015/03/12/16:05」とを紐付装置10Bへ送信する。
【0099】
ここで、
図11に示す例においては、ステップS47で受信したフィンガプリントIDと、ステップS57で受信したフィンガプリントIDとが一致する。そのため、紐付装置10Bは、タイムスタンプT2に示される時刻が所定の条件を満たすかどうかを判定する(ステップS58)。例えば、紐付装置10Bは、ステップS57でフィンガプリントIDを受信した取得した時刻と、過去に(ステップS47で)フィンガプリントIDを受信した取得した時刻との間隔が所定の条件を満たすかどうかを判定する。具体的には、ステップS47で受信したタイムスタンプT1とステップS57で受信したタイムスタンプT2とを比較する。なお、
図11に示す例においては、所定の条件は、前回に同じフィンガプリントIDを受信してから1時間以内であることとする。
図11に示す例においては、ステップS47でフィンガプリントIDを受信した時点(14時50分)から、ステップS58でフィンガプリントIDを受信した時点(16時05分)までの間隔が、1時間を超える。そのため、紐付装置10Bは、ステップS57で取得したクッキー情報を、TB1に登録されているフィンガプリントID「FID01」に紐付けずに処理を終了する。また、紐付装置10Bは、TB1に登録されているフィンガプリントID「FID01」と端末ID「TID01」との紐付けを解除してもよい。
【0100】
これにより、紐付装置10Bは、端末装置100から取得した情報を他の携帯端末に紐付けることを抑制することができる。なお、所定の条件が前回に同じフィンガプリントIDを受信してから1時間以内であることは、一例であり、目的に応じて種々の条件が適宜選択される。また、
図11に示す手順は一例であり、ステップS51〜S58の後にステップS41〜S48が行われてもよい。この場合、ステップS48において紐付けを行うかどうかの判定を行う。
【0101】
〔7−2.サーバ装置の構成〕
次に、
図12を用いて、変形例2に係る紐付装置10Bの構成について説明する。
図12は、変形例2に係るサーバ装置の構成例を示す図である。
図12に示すように、紐付装置10Bは、制御部13に判定部19を有する点において紐付装置10と相違する。
【0102】
判定部19は、取得部16により取得された端末IDやクッキー情報をフィンガプリントIDに紐付けるかどうかを判定する。例えば、判定部19は、端末IDやクッキー情報とともに取得部16により取得されたフィンガプリントIDが、既に登録されているフィンガプリントIDである場合、端末IDやクッキー情報とともに取得部16により取得されたタイムスタンプに示される時刻と、と、過去に同じフィンガプリントIDを取得した時刻との間隔が所定の条件を満たすかどうかを判定する。例えば、判定部19は、端末IDやクッキー情報を受信した際のタイムスタンプの時刻と、過去に同じフィンガプリントIDを受信した際のタイムスタンプの時刻との間隔が1時間以内である場合、所定の条件を満たすと判定してもよい。
【0103】
紐付部17は、取得部16によりフィンガプリントIDを取得した時刻と、過去にフィンガプリントIDを取得した時刻との間隔が所定の条件を満たす場合、フィンガプリントIDに取得部16により取得した端末IDまたはクッキー情報を紐付ける。
【0104】
例えば、紐付部17は、端末IDやクッキー情報を受信した際のタイムスタンプの時刻と、前回に同じフィンガプリントIDを受信した際のタイムスタンプの時刻との間隔が1時間以内であり、所定の条件を満たすと判定部19により判定された場合、フィンガプリントIDと端末IDまたはクッキー情報との紐付けを行ってもよい。
【0105】
紐付部17は、取得部16によりフィンガプリントIDを取得した時刻と、過去にフィンガプリントIDを取得した時刻との間隔が所定の条件を満たさない場合、フィンガプリントIDに取得部16により取得した端末IDまたはクッキー情報との紐付けを解除する。
【0106】
例えば、紐付部17は、端末IDやクッキー情報を受信した際のタイムスタンプの時刻と、前回に同じフィンガプリントIDを受信した際のタイムスタンプの時刻との間隔が1時間を超えるため、所定の条件を満たさないと判定部19により判定された場合、フィンガプリントIDと端末IDやクッキー情報の紐付けを解除してもよい。また、例えば、紐付部17は、端末IDとともに取得部16により取得されたフィンガプリントIDが、既に登録されているフィンガプリントIDであって、取得した端末IDがフィンガプリントID紐付けられている端末IDと異なると判定部19により判定された場合、フィンガプリントIDと端末IDとの紐付けを解除してもよい。
【0107】
〔7−3.紐付処理のフロー〕
次に、
図13を用いて、変形例2に係る紐付システム3による紐付処理の手順について説明する。
図13は、変形例2に係る紐付処理手順を示すシーケンス図である。具体的には、
図13は、紐付装置10Bが取得した端末IDやクッキー情報の紐付けを行うかどうかを決定する場合の紐付処理手順を示すシーケンス図である。なお、
図13に示す紐付処理手順の開始時においては、紐付装置10Bに紐付情報にフィンガプリントIDが登録されていないものとする。
【0108】
図13に示すように、端末装置100のアプリA11は、端末装置100に割り当てられる情報であって時間経過により変動するIPアドレスに関する情報を含む判別情報を収集する(ステップS401)。そして、アプリA11は、端末装置100の端末ID記憶部121から端末IDを取得する(ステップS402)。なお、アプリA11は、ステップS401において判別情報を収集する前に端末IDを取得してもよい。その後、アプリA11は、取得した端末IDとともに、ステップS401で収集した判別情報を所定のサーバ装置60Aへ送信する(ステップS403)。
【0109】
端末装置100から判別情報と端末IDを受信したサーバ装置60Aは、受信した判別情報をID発行サーバ50へ送信する(ステップS404)。
【0110】
判別情報を受信したID発行サーバ50は、受信した判別情報に基づいてフィンガプリントIDを生成する(ステップS405)。フィンガプリントIDを生成した後、ID発行サーバ50は、生成したフィンガプリントIDをサーバ装置60Aへ送信する(ステップS406)。
【0111】
フィンガプリントIDを取得した後、サーバ装置60Aは、ステップS403で受信した端末IDと、ステップS406で受信したフィンガプリントIDと、端末装置100から判別情報及び端末IDを受信した時点でのタイムスタンプとを、紐付装置10Bへ送信する(ステップS407)。例えば、
図11では、サーバ装置60Aは、フィンガプリントID「FID01」と、端末ID「TID01」と、タイムスタンプT1「2015/03/12/14:50」紐付装置10Bへ送信する。
【0112】
サーバ装置60Aから端末IDとフィンガプリントIDとタイムスタンプT1とを受信した紐付装置10Bは、タイムスタンプT1に示される時刻が所定の条件を満たす場合、端末IDとフィンガプリントIDとを紐付ける(ステップS408)。
図13に示す例において紐付装置10Bに紐付情報にフィンガプリントIDが登録されておらず、ステップS408で受信したフィンガプリントIDと同じフィンガプリントIDが登録されていないため、紐付装置10Bは、ステップS408で取得したフィンガプリントIDと端末IDとを紐付けて登録する。
【0113】
その後、端末装置100のブラウザB11は、端末装置100に割り当てられる情報であって時間経過により変動するIPアドレスに関する情報を含む判別情報を収集する(ステップS501)。そして、ブラウザB11は、所定のドメイン名に対応するサーバに関するクッキー情報をクッキーC11から抽出する(ステップS502)。なお、ブラウザB11は、ステップS501において判別情報を収集する前にクッキー情報を抽出してもよい。その後、ブラウザB11は、抽出したクッキー情報とともに、ステップS501で収集した判別情報を所定のサーバ装置60Bへ送信する(ステップS503)。
【0114】
端末装置100から判別情報と端末IDを受信したサーバ装置60Bは、受信した判別情報をID発行サーバ50へ送信する(ステップS504)。
【0115】
判別情報を受信したID発行サーバ50は、受信した判別情報に基づいてフィンガプリントIDを生成する(ステップS505)。フィンガプリントIDを生成した後、ID発行サーバ50は、生成したフィンガプリントIDをサーバ装置60Bへ送信する(ステップS506)。
【0116】
フィンガプリントIDを取得した後、サーバ装置60Bは、ステップS503で受信したクッキー情報と、ステップS506で受信したフィンガプリントIDと、端末装置100から判別情報及びクッキー情報を受信した時点でのタイムスタンプとを、紐付装置10Bへ送信する(ステップS507)。例えば、
図11では、サーバ装置60Bは、フィンガプリントID「FID01」と、端末ID「TID01」と、タイムスタンプT2「2015/03/12/16:05」とを紐付装置10Bへ送信する。
【0117】
ここで、ステップS408で紐付けたフィンガプリントIDと、ステップS507で取得したフィンガプリントIDとが一致する場合、紐付装置10Bは、ステップS507でフィンガプリントIDとともに取得したタイムスタンプに示される時刻が、所定の条件を満たすかどうかを判定する(ステップS508)。紐付装置10Bは、ステップS508で所定の条件を満たすと判定した場合、ステップS408で紐付けたフィンガプリントIDにステップS507で取得したクッキー情報を紐付ける。また、紐付装置10Bは、ステップS508で所定の条件を満たさないと判定した場合、紐付けを行わずに処理を終了する。なお、上記変形例2においては、紐付装置10Bがサーバ60A,60BによりフィンガプリントIDとともにタイムスタンプを取得する例を示したが、紐付装置10Bは、端末装置100からフィンガプリントIDとともにタイムスタンプを取得してもよい。
【0118】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態及び変形例1,2に係る情報処理装置である紐付装置10,10A,10Bは、取得部16と、紐付部17とを有する。取得部16は、アプリケーション11A(130A)から、端末装置100を識別するための端末情報(実施形態においては、端末ID。以下同じ)と、端末装置100に割り当てられる情報であって時間経過により変動する情報に基づいて生成される特徴情報(実施形態においては、フィンガプリントID。以下同じ)とを取得し、ブラウザ11B(130B)からクッキー情報と特徴情報とを取得する。紐付部17は、取得部16により取得した特徴情報に、取得部16により取得した端末情報と、取得部16により取得したクッキー情報とを紐付ける。
【0119】
これにより、紐付装置10,10A,10Bは、同一の端末装置から収集される情報を適切に紐付けることができる。また、紐付装置10,10A,10Bは、端末IDとクッキー情報との紐付けを行うことができる。例えば、紐付装置10,10A,10Bは、紐付情報を外部の情報処理装置、例えば紐付システム1,2,3に含まれる広告配信装置に提供する。これにより、紐付システム1,2,3は、ユーザに対して適切な広告配信を行うことができる。したがって、紐付システム1,2,3は、広告効果を高めることができる。また、紐付装置10,10A,10Bは、紐付情報を基に広告配信を行う広告配信装置であってもよい。これにより、紐付システム1,2,3は、ユーザに対して適切な広告配信を行うことができる。したがって、紐付システム1,2,3は、広告効果を高めることができる。
【0120】
また、変形例2に係る紐付装置10Bにおいて、紐付部17は、取得部16により特徴情報を取得した時刻と、過去に特徴情報を取得した時刻との間隔が所定の条件を満たす場合、特徴情報に取得部16により取得した端末情報またはクッキー情報を紐付ける。
【0121】
これにより、紐付装置10Bは、特徴情報を取得した時刻に基づいて紐付けを行うことにより、異なる端末装置100の情報の紐付が行われることを抑制することができる。したがって、紐付装置10Bは、同一の端末装置100から収集される情報をより適切に紐付けることができる。
【0122】
また、変形例2に係る紐付装置10Bにおいて、紐付部17は、取得部16により特徴情報を取得した時刻と、過去に特徴情報を取得した時刻との間隔が所定の条件を満たさない場合、特徴情報と端末情報またはクッキー情報との紐付けを解除する。
【0123】
これにより、紐付装置10Bは、特徴情報を取得した時刻に基づいて紐付けの解除を行うことにより、異なる端末装置100の情報を紐付けた場合であっても、適切に解除を行うことができる。したがって、紐付装置10Bは、同一の端末装置100から収集される情報をより適切に紐付けることができる。
【0124】
また、実施形態及び変形例1,2に係る紐付装置10,10A,10Bにおいて、取得部16は、アプリケーションA11から、端末情報と、端末装置100に割り当てられるIPアドレスに関する情報に基づいて生成される特徴情報とを取得し、ブラウザB11からクッキー情報と特徴情報とを取得する。
【0125】
これにより、実施形態及び変形例1,2に係る紐付装置10,10A,10Bは、端末装置100に割り当てられるIPアドレスに基づいた特徴情報を用いて情報の紐付を行うことにより、同一の端末装置100から収集される情報を適切に紐付けることができる。
【0126】
また、実施形態及び変形例1,2に係る紐付装置10,10A,10Bにおいて、特徴情報は、前記IPアドレスに加え、端末情報又は端末装置のシステム情報に基づいて生成される。
【0127】
これにより、実施形態及び変形例1,2に係る紐付装置10,10A,10Bは、端末装置100に割り当てられるIPアドレスに加えて端末情報や端末装置100のシステム情報とに基づいて生成された特徴情報を用いて情報の紐付を行うことにより、同一の端末装置100から収集される情報を適切に紐付けることができる。
【0128】
また、変形例1に係る紐付装置10Aにおいて、取得部16は、アプリケーション11A(130A)に含まれるブラウザであるアプリ内ブラウザに対応するアプリ内クッキー情報と、特徴情報とを取得する。
【0129】
これにより、変形例1に係る紐付装置10Aは、同一の端末装置から収集されるアプリ内クッキー情報を含めて適切に紐付けることができる。つまり、紐付装置10Aは、端末ID、クッキー情報、及びアプリ内クッキー情報の紐付けを行うことができる。
【0130】
また、実施形態及び変形例1,2に係る端末装置100は、アプリケーション11A(130A)とブラウザ11B(130B)とを有する端末装置100である。アプリケーション11A(130A)は、当該アプリケーション11A(130A)により取得される端末情報と、端末装置100に割り当てられる情報であって時間経過により変動する情報に基づいて生成される特徴情報とを、情報処理装置(紐付装置10,10A,10B)に送信する送信部133Aを有する。ブラウザ11B(130B)は、ブラウザ11B(130B)のクッキー情報と、特徴情報とを情報処理装置(紐付装置10,10A,10B)に送信する送信部134Bを有する。
【0131】
これにより、端末装置100から情報を取得した紐付装置10,10A,10Bは、同一の端末装置100から収集される情報を適切に紐付けることができる。また、紐付装置10,10A,10Bは、端末IDとクッキー情報との紐付けを行うことができる。例えば、紐付装置10,10A,10Bは、紐付情報を外部の情報処理装置、例えば紐付システム1,2,3に含まれる広告配信装置に提供する。これにより、紐付システム1,2,3は、ユーザに対して適切な広告配信を行うことができる。したがって、紐付システム1,2,3は、広告効果を高めることができる。また、紐付装置10,10A,10Bは、紐付情報を基に広告配信を行う広告配信装置であってもよい。これにより、紐付システム1,2,3は、ユーザに対して適切な広告配信を行うことができる。したがって、紐付システム1,2,3は、広告効果を高めることができる。
【0132】
〔9.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態及び変形例1,2に係る紐付装置10,10A,10Bは、例えば
図14に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図14は、情報処理装置(紐付装置)の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0133】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0134】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0135】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0136】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0137】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る紐付装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0138】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0139】
〔10.その他〕
また、上記各実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0140】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0141】
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0142】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。