(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数のユーザー端末と通信し、かつ、一又は複数の医師端末に関係付けられた医師が診療に従事することが出来る時間帯である診療可能時間帯を含む診療可能時間帯情報、及び基準となる保険組織負担額である基準保険組織負担額の情報を記憶する記憶部を備える一又は複数の医師端末及び遠隔診療支援サーバの一方又は両方が協働して実行する方法であって、
前記複数のユーザー端末のうちのいずれかの端末である第1ユーザー端末から、当該第1ユーザー端末に関係付けられた対象受診者が受診を希望する診療希望時間帯を受信し、前記診療可能時間帯情報を参照して、前記診療希望時間帯に診療に従事することが出来る担当医師を抽出し、前記担当医師の医師端末である担当医師端末及び前記第1ユーザー端末の間の通信を確立させるための通信確立情報を当該担当医師端末及び当該第1ユーザー端末の一方又は両方に送信する診療予約受付ステップと、
前記通信確立情報に基づいて通信が確立した当該第1ユーザー端末から受信した受診者発言情報を当該担当医師端末に出力し、かつ、当該担当医師端末から入力された医師発言情報を当該第1ユーザー端末に送信する遠隔診療支援ステップと、
当該担当医師端末又は当該第1ユーザー端末から受信した当該対象受診者に対するカルテ情報に基づいて、当該対象受診者に対する医療費の一部または全部を、当該対象受診者が加入する保険組織の負担額である保険組織負担額として算出し、算出された前記保険組織負担額と前記基準保険組織負担額と差額の一部をシステム利用費として、前記保険組織の決済情報を用いて決済するシステム利用費決済ステップとを備えることを特徴とする遠隔診療支援方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、遠隔診療は、離島等の遠隔地における訪問診療を補うための診療という位置づけであり、広く普及に至っていない。
【0007】
この原因は、遠隔診療を提供する機関が少ないことにある。
【0008】
特に、病院等の医療機関は、遠隔診療は対面診療よりも医療費が低額となるため、遠隔診療では十分な収益を上げにくくなる。この結果、遠隔診療に従事する医師の報酬も対面診療に従事する医師の報酬よりも低額となり、ひいては、遠隔診療に従事する医師を確保することが難しくなる。
【0009】
加えて、遠隔診療を行うためには、遠隔診療システムの構築及び維持が必要であるが、医療費は施された医療行為に基づいて定められるため、遠隔診療の運用費を医療費により賄うことは困難である。
【0010】
遠隔診療が対面診療よりも医療費が低額であるため、医療機関が遠隔診療の運営費を負担することとなると、ますます採算が取れなくなってしまう。
【0011】
一方、遠隔診療の運用費を遠隔診療の受診者から徴収することとすると、遠隔診療を頻繁に利用する慢性疾患の患者の負担が大きくなってしまう。
【0012】
そこで、本発明は、受診者の経済的負担及び遠隔診療を提供する機関の負担の両方を軽減することが可能な遠隔診療支援システム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の遠隔診療支援システムは、
複数のユーザー端末と通信する一又は複数の医師端末と遠隔診療支援サーバとを備えるネットワークシステムであって、
前記一又は複数の医師端末に関係付けられた医師が診療に従事することが出来る時間帯である診療可能時間帯を含む診療可能時間帯情報、及び基準となる保険組織負担額である基準保険組織負担額の情報を記憶する記憶部と、
前記複数のユーザー端末のうちのいずれかの端末である第1ユーザー端末から、当該第1ユーザー端末に関係付けられた対象受診者が受診を希望する診療希望時間帯を受信し、前記診療可能時間帯情報を参照して、前記診療希望時間帯に診療に従事することが出来る担当医師を抽出し、前記担当医師の医師端末である担当医師端末及び前記第1ユーザー端末の間の通信を確立させるための通信確立情報を当該担当医師端末及び当該第1ユーザー端末の一方又は両方に送信する診療予約受付部と、
前記通信確立情報に基づいて通信が確立した当該第1ユーザー端末から受信した受診者発言情報を当該担当医師端末に出力し、かつ、当該担当医師端末から入力された医師発言情報を当該第1ユーザー端末に送信する遠隔診療支援部と、
当該担当医師端末又は当該第1ユーザー端末から受信した当該対象受診者に対するカルテ情報に基づいて、当該対象受診者に対する医療費の一部または全部を、当該対象受診者が加入する保険組織の負担額である保険組織負担額として算出し、算出された前記保険組織負担額と前記基準保険組織負担額と差額の一部をシステム利用費として、前記保険組織の決済情報を用いて決済するシステム利用費決済部とを備える。
【0014】
当該構成の遠隔診療支援システムによれば、診療予約受付部が第1ユーザー端末から診療希望時間帯を受信し、診療可能時間帯情報を参照することにより、当該診療希望時間帯に診療が可能な担当医師を抽出する。
【0015】
これにより、対象受診者が希望する時間帯かつ担当医師の都合のつく時間帯における診療予約が成立する。このため、対象受診者が、対面診療を受信する時間を取れないとしても、受診する時間を指定して診療を受けることが出来るので、対象受診者の時間的な負担が軽減される。加えて、担当医師の都合のよい時間に診療を行うことが出来るので、例えば育児中の医師のようにフルタイムで診療を行うことが難しい医師の活用が図られる。
【0016】
診療予約受付部により、担当医師端末及び第1ユーザー端末の間の通信を確立させるための通信確立情報が担当医師端末及び第1ユーザー端末の一方又は両方に送信される。
【0017】
そして、遠隔診療支援部により、通信確立情報に基づいて通信が確立した第1ユーザー端末から受信した受診者発言情報が出力されることにより、担当医師に受診者発言情報を認識させることが出来る。
【0018】
また、遠隔診療支援部により、第1ユーザー端末に対し、入力された医師発言情報が第1ユーザー端末に送信される。この医師発言情報が第1ユーザー端末で出力されることにより、対象受診者は、担当医師により入力された医師発言情報を認識することが出来る。
【0019】
このようにして、対象受診者と担当医師との間の遠隔診療が支援される。
【0020】
そして、システム利用費決済部により、受信したカルテ情報に基づいて、対象受診者の医療費の一部または全部である保険組織負担額が算出される。
【0021】
そして、システム利用費決済部により、対象受診者が加入する保険組織に対し、保険組織負担額と基準保険組織負担額との差額の一部をシステム利用費として当該保険組織の決済情報を用いて決済される。これにより、システム利用費が、対象受診者ではなく、当該対象受診者が加入する保険組織から徴収される。
【0022】
この結果、対象受診者はシステム利用費を負担することなく遠隔診療を利用できるので、遠隔診療の受診に当たり、対象受診者の費用の負担が軽減される。
【0023】
加えて、保険組織負担額と基準保険組織負担額との差額の一部がシステム利用費として決定される。ここで、保険組織負担額は、遠隔診療による医療費の保険負担分であるところ、遠隔診療は上記したように、対面診療の診療費よりも低額であるから、この保険組織負担額も対面診療の保険組織負担額よりも低額となる。従って、保険組織負担額が基準保険組織負担額を下回れば、保険組織負担額と基準保険組織負担額との差額の一部であるシステム利用費とを合算した金額も、基準保険組織負担額未満となる。よって、保険組織の実質的な負担額が増加することもない。ひいては、当該保険組織の保険料も低額となりうるので、受診者の経済的な負担もより軽減されうる。
【0024】
また、上記したように、遠隔診療支援システムにおいては、フルタイムで診療することが難しい医師の活用が図られるので、医師の確保が容易になる。加えて、上記したように、保険組織から徴収されたシステム利用費により、遠隔診療支援システムの運用費が賄われる。これらの結果、遠隔診療を提供する機関の負担が軽減される。
【0025】
以上の通り、当該構成の遠隔診療支援システムによれば、受診者の経済的負担及び遠隔診療を提供する機関の負担の両方を軽減することが出来る。
【0026】
本発明の遠隔診療支援システムにおいて、
前記記憶部は、診療時点と受診者と保険組織負担額とを関連付けたカルテ情報を記憶し、
前記遠隔診療支援システムは、前記カルテ情報を参照することにより、一の保険組織に関連付けられた受診者の保険組織負担額と診療時点との関係を示す保険組織負担額データを、当該一の保険組織の端末に送信するデータ送信部を備えるように構成されていることが好ましい。
【0027】
当該構成の遠隔診療支援システムによれば、保険組織負担額と診療時点との関係を示す保険組織負担額データが当該受診者が加入する保険組織の端末に送信される。
【0028】
特に、各加入者の慢性疾患が治癒または快方に向かった場合には医療費が徐々に低額となり、ひいては、保険組織負担額も徐々に低額となる。このような保険組織の負担額の遷移を示す保険組織負担額データにより、保険組織の担当者に遠隔診療システムの利用による時系列的な保険組織負担額削減の効果を認識させることが出来る。
【0029】
当該構成の遠隔診療支援システムにおいて、
前記データ送信部は、前記基準保険組織負担額を示す基準保険組織負担額データと前記保険組織負担額データとを前記端末に送信することが好ましい。
【0030】
当該構成の遠隔診療支援システムによれば、基準保険組織負担額データと保険組織負担額データとが保険組織の端末に送信されるので、当該担当者に、保険組織負担額の遷移を、基準保険組織負担額と比較しながら把握させることが出来る。特に、保険組織負担額が基準保険負担額よりも低額であれば、当該担当者に保険組織負担額削減の効果をより効果的に知らせることが出来る。
【0031】
本発明の遠隔診療支援システムにおいて、
前記記憶部は、診療時点と受診者の健康状態情報及び当該受診者に処方された医薬の情報の一方又は両方と当該受診者とを関連付けたカルテ情報を記憶し、
前記遠隔診療支援システムは、前記カルテ情報を参照することにより、一の受診者に関連付けられた前記診療時点と前記健康状態情報及び当該一の受診者に処方された医薬の情報の一方又は両方との関係を示す第1健康状態データを、当該一の受診者のユーザー端末に送信するデータ送信部を備えるように構成されていることが好ましい。
【0032】
当該構成の遠隔診療支援システムによれば、診療時点とカルテ情報に含まれる受診者の健康状態情報及び当該受診者に処方された医薬の情報の一方又は両方との関係を示す第1健康状態データが当該受診者のユーザー端末に送信される。これにより受診者に遠隔診療支援システムの利用による時系列的な健康状態の遷移を知らせることが出来る。
【0033】
また、治療が長期にわたる慢性疾患の場合には、健康状態が快方に向かっていたとしてもその実感がわきにくく、その結果として継続的な診療の受診に対する患者のモチベーションが下がり、診療離れにつながりうるという問題がある。
【0034】
当該構成の遠隔診療支援システムによれば、ユーザー端末に第1健康状態データが提供されることにより、受診者の健康状態が遠隔診療を利用することにより症状が快方に向かっている場合には、受診者に健康状態が快方に向かっていることが視覚を通じて実感させることができる。この結果、継続的な診療の受診に対するモチベーション低下が回避されうるので、受診者に遠隔診療の受診の継続を促すことが出来る。
【0035】
本発明の遠隔診療支援システムにおいて、
前記記憶部は、診療時点と病名を含む健康状態情報及び処方された医薬の情報の一方又は両方とを関連付けたカルテ情報を記憶し、
前記遠隔診療支援システムは、
前記ユーザー端末のいずれかの端末である第2ユーザー端末から病名を含む健康状態情報の要求を受信し、前記カルテ情報を参照することにより、前記受信した病名を含む健康状態情報及び処方された医薬の情報の一方又は両方を抽出し、
抽出された健康状態情報及び処方された医薬の情報の一方又は両方の時系列的な遷移を示す第2健康状態データを、当該第2ユーザー端末に送信するデータ送信部を備えるように構成されていることが好ましい。
【0036】
当該構成の遠隔診療支援システムによれば、データ送信部により、第2ユーザー端末から病名を含む健康状態情報要求を受信すると、前記カルテ情報を参照することにより、前記受信した病名を含む健康状態情報及び処方された医薬の情報の一方又は両方が抽出される。
【0037】
そして、データ送信部により、抽出された健康状態情報及び処方された医薬の情報の一方又は両方の時系列的な遷移を示す第2健康状態データが当該第2ユーザー端末に送信される。これまで遠隔診療支援サーバを利用していないユーザーであったとしても、関心を持つ病名を含む健康状態情報を当該第2ユーザー端末を介して遠隔診療支援サーバに送信することにより、遠隔診療支援サーバから第2健康状態データが送信される。
【0038】
これにより、遠隔診療支援サーバをこれまで利用していないユーザーに対しても、遠隔診療支援サーバの利用の検討をする際の有用な情報を提供することが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1〜
図13を参照しながら、本発明の遠隔診療支援システムについて説明する。
【0041】
(遠隔診療支援システム)
遠隔診療支援システムは、医師と受診者との間で行われる遠隔診療を支援するシステムである。
【0042】
遠隔診療支援システムは、
図1に示されるように、遠隔診療支援サーバ1と、一又は複数の医師端末2とを備える。遠隔診療支援サーバ1及び医師端末2のそれぞれは、第1ユーザー端末3及び第2ユーザー端末5、一又は複数の保険組織端末4とのそれぞれとインターネット等のネットワークを介して相互に通信可能に構成されている。なお、
図1ではそれぞれ一つの医師端末2、第1ユーザー端末3、保険組織端末4及び第2ユーザー端末5を図示している。
【0043】
(遠隔診療支援サーバ)
遠隔診療支援サーバ1は、サーバ制御部11と、サーバ記憶部12と、サーバ通信部15とを備えている。なお、遠隔診療支援サーバ1を構成するコンピュータの一部または全部が、他の端末、例えば、医師端末2を構成するコンピュータにより構成されていてもよい。例えば、移動局としての一または複数の医師端末2により、遠隔診療支援サーバ1の一部または全部が構成されていてもよい。
【0044】
サーバ制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置、メモリ、及びI/O(Input/Output)デバイスなどにより構成されている。サーバ制御部11は、一のプロセッサにより構成されてもよく、相互通信可能な複数のプロセッサにより構成されてもよい。
【0045】
サーバ制御部11は、所定のプログラムを読み込んで実行することにより、後述の演算処理を実行する診療予約受付部111、診療支援情報登録部112、診察情報登録部113、医療費決定部114、システム利用費決済部115、及びデータ送信部116として機能する。
【0046】
サーバ記憶部12は、例えばROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成されている。サーバ記憶部12は、サーバ制御部11の演算結果、又はサーバ制御部11がサーバ通信部15を介して受信したデータを記憶するように構成されている。
【0047】
サーバ記憶部12は、受診者リスト121、医師リスト122、保険組織リスト123、診療支援情報リスト124、診察情報リスト125、予約リスト126、診療可能時間帯情報リスト127、基準保険組織負担額情報リスト128及び支払機関情報129を記憶するように構成されている。なお、受診者リスト121、診療支援情報リスト124、及び診察情報リスト125のそれぞれに含まれる情報が、本発明の「カルテ情報」に相当する。
【0048】
受診者リスト121は、
図2Aに示されるように、受診者IDカラム1211と、受診者名カラム1212と、性別カラム1213と、年齢カラム1214と、病名カラム1215と、保険番号カラム1216と、連絡先カラム1217と、負担割合カラム1218と、決済情報カラム1219とを含んでいる。
【0049】
受診者IDカラム1211は、受診者それぞれを識別するためのID(identification)を格納している。受診者名カラム1212は、受診者それぞれの氏名及び名称を格納している。性別カラム1213は、受診者それぞれの性別を格納している。年齢カラム1214は、受診者それぞれの年齢を格納している。病名カラム1215は、受診者それぞれの病名を格納している。保険番号カラム1216は、受診者それぞれに割り振られた保険番号を格納している。この保険番号には、受診者それぞれが加入している保険組織を識別するためのIDが含まれている。連絡先カラム1217は、受診者それぞれの連絡先、例えばメールアドレスを格納している。負担割合カラム1218は、医療費に対する受診者それぞれの自己負担割合を格納している。決済情報カラム1219は、クレジットカード番号及び有効期限等の受診者それぞれに対して請求及び決済を行うための情報を格納している。
【0050】
受診者リスト121に含まれる情報は、例えば、受診者が遠隔診療支援システムに登録したときに入力されうる。
【0051】
医師リスト122は、
図2Bに示されるように、医師IDカラム1221と、医師名カラム1222と、性別カラム1223と、専門カラム1224と、連絡先カラム1225と、報酬支払先情報カラム1226とを含む。
【0052】
医師IDカラム1221は、それぞれの医師を識別するための医師IDを格納する。医師名カラム1222は、医師それぞれの氏名及び名称を格納する。性別カラム1223は、医師のそれぞれの性別を格納する。専門カラム1224は、医師のそれぞれの専門分野に含まれる病名を格納する。これに代えて、専門カラム1224には、医師のそれぞれの専門分野の名称(例えば「内科」)が格納されてもよい。連絡先カラム1225は、医師それぞれの連絡先、例えばメールアドレスを格納している。報酬支払先情報カラム1226は、医師それぞれの報酬の支払先の情報として、例えば口座情報を格納している。
【0053】
医師リスト122に含まれる情報は、例えば医師が遠隔診療システムに登録したときに入力される。
【0054】
保険組織リスト123は、
図2Cに示されるように、保険組織IDカラム1231と、保険組織名カラム1232と、決済情報カラム1233と、システム利用開始日カラム1234とを含む。
【0055】
保険組織IDカラム1231は、それぞれの保険組織を識別するためのIDを格納している。保険組織名カラム1232は、それぞれの保険組織名を格納している。決済情報カラム1233は、それぞれの保険組織の引落口座情報またはクレジットカード番号等の請求及び決済に必要な決済情報を格納している。システム利用開始日カラム1234は、それぞれの保険組織が遠隔診療支援システムを利用し始めた日(例えば、保険組織の加入者が最初に遠隔診療支援システムを介した遠隔診療を受診した日)を格納している。
【0056】
診療支援情報リスト124は、受診者が予め診療の前に登録する診療支援情報のリストであり、
図2Dに示されるように、受診者IDカラム1241と、登録日時カラム1242と、血圧カラム1243と、体温カラム1244と、体重カラム1245と、最近かかった病気カラム1246と、最近飲んでいる医薬カラム1247と、メッセージカラム1248とを含む。診療支援情報リスト124は、このほかに診療に必要な情報を含むカラムを含んでいてもよい。
【0057】
受診者IDカラム1241は、受診者IDを格納している。登録日時カラム1242は情報が登録された日時を格納している。血圧カラム1243は血圧値を格納している。体温カラム1244は体温を示す値を格納している。体重カラム1245は体重を示す値を格納している。最近かかった病気カラム1246は病名を示す文字列を格納している。最近飲んでいる医薬カラム1247は医薬を示す文字列を格納している。メッセージカラム1248は、受診者により入力された文字列を格納している。
【0058】
診察情報リスト125は、遠隔診療における診察結果に関する診察情報のリストが格納されており、
図2Eに示されるように、受診者IDカラム1251と、受診日時カラム1252と、症状・診断結果カラム1253と、処方内容カラム1254と、医師IDカラム1255と、医療点数カラム1256と、医師コメントカラム1257とを含む。
【0059】
受診者IDカラム1251は、診察対象の受診者(対象受診者)の受診者IDを格納している。受診日時カラム1252は、遠隔診療を受診した日時を格納している。症状・診断結果カラム1253は、遠隔診療における医師の見解情報を格納している。処方内容カラム1254は、処方された医薬の名称と個数とを格納している。医師IDカラム1255は、診察した医師(担当医師)の医師IDを格納している。医療点数カラム1256は、遠隔診療における対象受診者に対する医療点数を格納している。医師コメントカラム1257は、担当医師から対象受診者へのコメントを格納している。
【0060】
予約リスト126は、
図2Fに示されるように、受診者IDカラム1261と、医師IDカラム1262と、予約時間帯カラム1263とを含む。
【0061】
受診者IDカラム1261は、遠隔診療を予約した受診者IDを格納している。医師IDカラム1262は、当該遠隔診療を担当する医師IDを格納している。予約時間帯カラム1263は、当該遠隔診療の受診予約時間帯を格納している。
【0062】
診療可能時間帯情報リスト127は、各医師が診療可能な時間帯に関する診療可能時間帯情報のリストであり、
図2Gに示されるように、医師IDカラム1271と、診療可能時間帯カラム1272とを含む。
【0063】
医師IDカラム1271は、医師それぞれの医師IDを格納している。診療可能時間帯カラム1272は、医師それぞれの診療可能な時間帯を格納している。
【0064】
基準保険組織負担額情報リスト128は、
図2Hに示されるように、受診者IDカラム1281と、基準保険組織負担額カラム1282とを含む。
【0065】
受診者IDカラム1281は、受診者それぞれの受診者IDを格納している。基準保険組織負担額カラム1282は、受診者それぞれの基準となる保険組織負担額を格納している。
【0066】
受診者ごとの基準となる保険組織負担額は、例えば受診者それぞれの初回の受診日における当該受診者の健康状態から算出される対面診療の医療費(薬代を含む。)のうちの保険組織負担額である。これに代えて、受診者それぞれの初回から所定回までの各受診日における当該受診者の健康状態から算出される対面診療1回あたりの医療費(例えば、平均医療費)の保険組織負担額が受診者ごとの基準となる保険組織負担額として採用されてもよい。また、これに代えて、受診者リスト121から受診者の性別、年齢及び病名のうち少なくとも1つの情報を取得し、当該取得された情報に当てはまる受診者の平均的な対面診療における医療費のうちの保険組織負担額が基準保険組織負担額として採用されてもよい。また、予め設定された医療費が基準保険組織負担額として設定されてもよい。
【0067】
支払機関情報129は、保険診療費の請求先である保険診療費支払機関に関する情報である。補足すると、一般に、医療機関は、保険診療費と保険番号とを保険診療費支払機関に伝え、保険診療費の支払いを受ける。保険診療費支払機関は、保険番号から特定される保険組織に対し、保険診療費を請求する。
【0068】
サーバ通信部15は、ネットワークとしての公衆通信網(例えばインターネット)に接続され、医師端末2、第1ユーザー端末3、保険組織端末4及び第2ユーザー端末5等の外部の端末と通信する通信装置により構成されている。
【0069】
(医師端末)
医師端末2は、医師端末制御部21と、医師端末記憶部22と、医師端末出力部23と、医師端末入力部24と、医師端末通信部25とを備える。
【0070】
医師端末2は、デスクトップコンピュータなど、特定箇所に設置されるように、サイズ、形状および重量が設計されているコンピュータにより構成されている。医師端末2は、タブレット型端末またはスマートフォンなど、医師端末2のユーザである医師Dによる携帯が可能なようにサイズ、形状および重量が設計されているコンピュータにより構成されていてもよい。
【0071】
医師端末制御部21は、CPU等の演算処理装置、メモリ、及びI/Oデバイスなどにより構成されている。医師端末制御部21には、遠隔診療支援サーバ1よりダウンロードした遠隔診療支援プログラムがインストールされている。遠隔診療支援プログラムが起動されることにより、医師端末制御部21は、後述の演算処理を実行するように構成されている。
【0072】
医師端末記憶部22は、例えばROM、RAM、HDD等の記憶装置により構成されている。医師端末記憶部22は、あらかじめ登録された医師Dの医師ID221と、後述する予約受付処理で記憶される通信確立情報222とを記憶するように構成されている。
【0073】
医師端末出力部23は液晶パネルのような表示装置により構成され、医師端末入力部24はタッチパッドのような位置入力装置により構成され、これらが組み合わせられてタッチパネルが構成されている。これに加えてまたは代えて、医師端末入力部24はキーボードを備えてもよい。医師端末出力部23は、さらにスピーカーを備えている。また、医師端末入力部24はさらにマイクを備えている。
【0074】
医師端末通信部25は、有線通信またはWiFi(登録商標)等の通信規格にしたがった無線通信を介して、遠隔診療支援サーバ1などの外部端末と相互通信するよう構成されている。
【0075】
(第1ユーザー端末)
第1ユーザー端末3は、第1ユーザー端末制御部31と、第1ユーザー端末記憶部32と、第1ユーザー端末出力部33と、第1ユーザー端末入力部34と、第1ユーザー端末通信部35とを備える。
【0076】
第1ユーザー端末制御部31は、遠隔診療支援プログラムがインストールされている代わりに、保険組織端末4(又は対象受診者Pが加入する保険組織のサーバ若しくは遠隔診療支援サーバ1)からダウンロードした遠隔診療受診支援プログラムがインストールされている。遠隔診療受診支援プログラムが起動されることにより、第1ユーザー端末制御部31は、後述する演算処理を実行するように構成されている。
【0077】
第1ユーザー端末記憶部32は、医師ID221及び通信確立情報222に代え、第1ユーザー端末3のユーザである対象受診者Pの受診者ID321及び通信確立情報322を記憶している。上記点を除き、第1ユーザー端末3は、医師端末2と同様の構成を有している。
【0078】
(保険組織端末)
保険組織端末4は、保険組織端末制御部41と、保険組織端末記憶部42と、保険組織端末出力部43と、保険組織端末入力部44と、保険組織端末通信部45とを備える。
【0079】
保険組織端末4は、遠隔診療支援プログラムがインストールされていない点、保険組織端末記憶部42が医師ID221に代えて保険組織の保険組織ID421を記憶する点、及び保険組織端末記憶部42が通信確立情報222を記憶していない点を除き、医師端末2と同様の構成を有している。
【0080】
(第2ユーザー端末)
第2ユーザー端末5は、第2ユーザー端末制御部51と、第2ユーザー端末記憶部52と、第2ユーザー端末出力部53と、第2ユーザー端末入力部54と、第2ユーザー端末通信部55とを備える。
【0081】
第2ユーザー端末5は、遠隔診療支援プログラムがインストールされていない点、第2ユーザー端末記憶部52が医師ID221及び通信確立情報222を記憶していない点を除き、医師端末2と同様の構成を有している。
【0082】
(遠隔診療支援の一連の処理の全体概要)
図3を参照して、遠隔診療支援の一連の処理の全体概要を説明する。
【0083】
遠隔診療支援サーバ1、医師端末2及び第1ユーザー端末3は、後述する予約受付処理を実行する(
図3/STEP100)。予約受付処理により、遠隔診療の受診日時の予約が行われ、医師端末2及び第1ユーザー端末3に互いに通信を確立させるための通信確立情報が送信される。
【0084】
なお、
図3/STEP100が、本発明の「診療予約受付ステップ」に相当する。
【0085】
遠隔診療支援サーバ1、医師端末2及び第1ユーザー端末3は、後述する診療支援情報登録処理を実行する(
図3/STEP200)。診療支援情報登録処理により、遠隔診療の受診前に対象受診者Pの診療支援情報が診療支援情報リスト124に追加登録され、対象受診者Pの遠隔診療を担当する担当医師Dにこの情報が共有される。
【0086】
遠隔診療支援サーバ1、医師端末2及び第1ユーザー端末3は、後述する遠隔診療支援処理を実行する(
図3/STEP300)。医師端末2及び第1ユーザー端末3は、通信確立情報を用いて通信を確立させ、担当医師D及び対象受診者P間の遠隔診療支援を行う。遠隔診療の終了後、医師端末2は、対象受診者Pに対する診察情報を遠隔診療支援サーバ1に送信し、診察情報リスト125に追加させる。
【0087】
なお、
図3/STEP200及びSTEP300が本発明の「遠隔診療支援ステップ」に相当する。
【0088】
遠隔診療支援サーバ1、医師端末2及び第1ユーザー端末3は、後述する医療費請求・報酬支払処理を実行する(
図3/STEP400)。遠隔診療支援サーバ1は、
図3/STEP200及びSTEP300で登録された診察情報に基づいて遠隔診療の医療費を決定し、保険支払機関に対する遠隔診療の保険診療費の課金、対象受診者Pに対する遠隔診療の自己負担費の課金、及び担当医師Dに対する報酬支払の決済を行う。
【0089】
遠隔診療支援サーバ1は、後述するシステム利用費決済処理を実行する(
図3/STEP500)。遠隔診療支援サーバ1は、当該保険組織の決済情報を用いて、システム利用費の決済を行う。
【0090】
なお、
図3/STEP500が、本発明の「システム利用費決済ステップ」に相当する。
【0091】
(予約受付処理)
図4を参照して、予約受付処理を説明する。
【0092】
まず、医師端末制御部21は、担当医師Dから診療可能時間帯が医師端末入力部24を介して入力されたか否かを判定する(
図4/STEP120)。
【0093】
当該判定結果が否定的である場合(
図4/STEP120‥NO)、医師端末制御部21は、再度
図4/STEP120の処理を実行する。
【0094】
当該判定結果が肯定的である場合(
図4/STEP120‥YES)、医師端末制御部21は、予め医師端末記憶部22に登録された担当医師Dの医師ID、及び担当医師Dから入力された診療可能時間帯を含む診療可能時間帯情報を作成し、医師端末通信部25を介して、遠隔診療支援サーバ1に送信する(
図4/STEP121)。
【0095】
診療予約受付部111は、サーバ通信部15を介して診療可能時間帯情報を受信したか否かを判定する(
図4/STEP110)。
【0096】
当該判定結果が否定的である場合(
図4/STEP110‥NO)、診療予約受付部111は、再度
図4/STEP110の処理を実行する。
【0097】
当該判定結果が肯定的である場合(
図4/STEP110‥YES)、診療予約受付部111は、受診した診療可能時間帯情報を
図2Gに示される診療可能時間帯情報リスト127に追加する(
図4/STEP111)。
【0098】
第1ユーザー端末制御部31は、対象受診者Pからの診療希望時間帯を指定する予約申し込み操作を第1ユーザー端末入力部34を介して検知したか否かを判定する(
図4/STEP130)。
【0099】
なお、
図4/STEP130に先立って、第1ユーザー端末3からアクセスを受けた診療予約受付部111が、受診者リスト121を参照することにより対象受診者Pの病名を認識し、医師リスト122を参照することにより当該病名を専門とする医師を抽出し、診療可能時間帯情報リスト127を参照することにより当該抽出された医師の診療可能時間帯を抽出し、当該診療可能時間帯を第1ユーザー端末3に送信し、第1ユーザー端末出力部33に出力させてもよい。
【0100】
当該判定結果が否定的である場合(
図4/STEP130‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、再度
図4/STEP130の処理を実行する。
【0101】
当該判定結果が肯定的である場合(
図4/STEP130‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して、予め第1ユーザー端末記憶部32に登録された対象受診者Pの受診者ID及び対象受診者Pから入力された診療希望時間帯を含む予約申込み情報を作成し、遠隔診療支援サーバ1に送信する(
図4/STEP131)。
【0102】
診療予約受付部111は、サーバ通信部15を介して、予約申込み情報を受信したか否かを判定する(
図4/STEP112)。
【0103】
当該判定結果が否定的である場合(
図4/STEP112‥NO)、診療予約受付部111は、再度
図4/STEP112の処理を実行する。
【0104】
当該判定結果が肯定的である場合(
図4/STEP112‥YES)、診療予約受付部111は、予約申込み情報に基づいて、受診者リスト121と医師リスト122と診療可能時間帯情報リスト127とを参照して、予約申込み情報に示される診療希望時間帯に対応可能な医師である担当医師を抽出する(
図4/STEP113)。
【0105】
より具体的には、診療予約受付部111は、受診者リスト121を参照して、予約申込み情報に含まれる対象受診者Pの受診者IDを用いることにより対象受診者Pの病名を認識する。そして、診療予約受付部111は、医師リスト122及び診療可能時間帯情報リスト127を参照することにより当該対象受診者Pの病名に対応可能かつ予約申込み情報に含まれる診療希望時間帯に対応な医師である担当医師を認識する。
【0106】
例えば、対象受診者Pが「○田×男」であり、診療希望時間帯が「2016/4/15 15:00:00〜15:15:00」である場合、診療予約受付部111は、受診者リスト121を参照して、予約申込み情報に含まれる対象受診者P「○田×男」の受診者ID「1」を用いることにより対象受診者Pの病名「高血圧」を認識する。そして、診療予約受付部111は、医師リスト122及び診療可能時間帯情報リスト127を参照することにより当該対象受診者Pの病名「高血圧」を専門とし、かつ、診療希望時間帯「2016/4/15 15:00:00〜15:15:00」に対応可能な医師「○石×之」を担当医師として認識する。なお、診療予約受付部111は、診療可能時間帯情報リスト127及び診療希望時間帯とから対応可能な医師を担当医師として認識してもよい。
【0107】
診療予約受付部111は、対象受診者Pの受診者IDと、担当医師の医師IDと、診療希望時間帯である予約時間帯とを予約リスト126に追加する(
図4/STEP114)。
【0108】
例えば、診療予約受付部111は、
図2Fのフィールド1264に示されるように、対象受診者P「○田×男」の受診者ID「1」と、担当医師「○石×之」の医師ID「11」と、診療希望時間帯である予約時間帯「2016/4/15 15:00:00〜15:15:00」とを予約リスト126に追加する。
【0109】
診療予約受付部111は、受診者リスト121を参照して対象受診者Pの連絡先を認識し、対象受診者Pの連絡先に対し、サーバ通信部15を介して、予約が受け付けられた旨と担当医師への通信確立情報と担当医師の医師情報を含む予約受付情報を送信する(
図4/STEP115)。
【0110】
ここで、担当医師への通信確立情報は、例えば、担当医師による遠隔診療を受診するために必要な情報であり、例えば、担当医師の医師ID及び遠隔診療支援サーバ1によるテレビ電話サービスを利用するための情報又は外部のテレビ電話サービスを利用するための情報としての担当医師の連絡先などの情報である。
【0111】
第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して、予約受付情報を受信したか否かを判定する(
図4/STEP132)。
【0112】
当該判定結果が否定的である場合(
図4/STEP132‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、再度
図4/STEP132の処理を実行する。
【0113】
当該判定結果が肯定的である場合(
図4/STEP132‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、予約受付情報に含まれる予約が受け付けられた旨と担当医師の医師情報を第1ユーザー端末出力部33へ出力するとともに(
図4/STEP133)、予約受付情報に含まれる通信確立情報を第1ユーザー端末記憶部32に記憶する(
図4/STEP134)。
【0114】
診療予約受付部111は、医師リスト122を参照して担当医師Dの連絡先を認識し、担当医師Dの連絡先に対し、サーバ通信部15を介して、予約時間帯と対象受診者Pへの通信確立情報と対象受診者Pの受診者情報を含む担当予約情報を送信する(
図4/STEP116)。
【0115】
ここで、対象受診者Pへの通信確立情報は、例えば、対象受診者Pによる遠隔診療を受診するために必要な情報であり、担当医師への通信確立情報と同様の情報である。
【0116】
医師端末制御部21は、医師端末通信部25を介して、担当予約情報を受信したか否かを判定する(
図4/STEP122)。
【0117】
当該判定結果が否定的である場合(
図4/STEP122‥NO)、医師端末制御部21は、再度
図4/STEP122の処理を実行する。
【0118】
当該判定結果が肯定的である場合(
図4/STEP122‥YES)、医師端末制御部21は、担当予約情報に含まれる予約時間帯と対象受診者Pの受診者情報を医師端末出力部23へ出力するとともに(
図4/STEP123)、担当予約情報に含まれる通信確立情報を医師端末記憶部22に記憶する(
図4/STEP124)。
【0119】
以上の処理により、予約受付処理が終了する。なお、医師端末2又は第1ユーザー端末3への通信確立情報の送信のうち、一方が省略されてもよい。
【0120】
(診療支援情報登録処理)
図5を参照して、診療支援情報登録処理を説明する。
【0121】
第1ユーザー端末制御部31は、診療支援情報が第1ユーザー端末入力部34を介して入力されたか否かを判定する(
図5/STEP230)。診療支援情報は、
図2Dに示されるように、受診者IDと対象受診者Pにより入力された血圧、体温、体重、最近かかった病気、最近飲んでいる病気、及びメッセージ等の医師が診療に参考にできる情報とを含む情報である。
【0122】
当該判定結果が否定的である場合(
図5/STEP230‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、再度
図5/STEP230を実行する。受診者IDは、対象受診者Pにより入力されてもよいし、第1ユーザー端末記憶部32から読み込まれてもよい。
【0123】
当該判定結果が肯定的である場合(
図5/STEP230‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して、診療支援情報を遠隔診療支援サーバ1に送信する(
図5/STEP231)。
【0124】
診療支援情報のうち、血圧、体温及び体重のうち一部または全部の値については、対象受診者Pに身につけられたウェアラブルセンサ又は対象受診者Pが使用した測定器により測定された値が、当該ウェアラブルセンサ又は当該測定器に登録された受診者IDとともに無線通信または有線通信を介して遠隔診療支援サーバ1に送信されてもよい。
【0125】
診療支援情報登録部112は、サーバ通信部15を介して診療支援情報を受信したか否かを判定する(
図5/STEP210)。
【0126】
当該判定結果が否定的である場合(
図5/STEP210‥NO)、診療支援情報登録部112は、再度
図5/STEP210を実行する。
【0127】
当該判定結果が肯定的である場合(
図5/STEP210‥YES)、診療支援情報登録部112は、診療支援情報を診療支援情報リストに追加して登録する(
図5/STEP211)。
【0128】
診療支援情報登録部112は、診療支援情報に含まれる受診者IDを基に、予約リスト126を参照して担当医師Dを認識し、医師リスト122を参照して担当医師Dの連絡先を認識し、当該担当医師Dの連絡先に対し、診療支援情報を送信する(
図5/STEP212)。
【0129】
医師端末制御部21は、診療支援情報を受信したか否かを判定する(
図5/STEP220)。
【0130】
当該判定結果が否定的である場合(
図5/STEP220‥NO)、医師端末制御部21は、再度
図5/STEP220を実行する。
【0131】
当該判定結果が肯定的である場合(
図5/STEP220‥YES)、医師端末制御部21は、診療支援情報を医師端末出力部23に出力する(
図5/STEP221)。
【0132】
以上の処理により、診療支援情報登録処理が終了する。
【0133】
(遠隔診療支援処理)
図6を参照して、遠隔診療支援処理を説明する。
【0134】
医師端末制御部21は、担当医師Dからの接続操作を医師端末入力部24を介して検知したか否かを判定する(
図6/STEP320)。
【0135】
当該判定結果が否定的である場合(
図6/SETP320‥NO)、医師端末制御部21は、再度
図6/SETP320の処理を実行する。
【0136】
当該判定結果が肯定的である場合(
図6/SETP320‥YES)、医師端末制御部21は、医師端末記憶部22に記憶された通信確立情報222から接続要求を作成し、当該接続要求を医師端末通信部25を介して第1ユーザー端末3に送信する(
図6/STEP321)。
【0137】
第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して接続要求を受信したか否かを判定する(
図6/STEP330)。
【0138】
当該判定結果が否定的である場合(
図6/SETP330‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、再度
図6/SETP330の処理を実行する。
【0139】
当該判定結果が肯定的である場合(
図6/SETP330‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、接続要求を第1ユーザー端末記憶部32に記憶し、医師端末2に対し、接続を確立したことを知らせる接続確立通知を送信する(
図6/STEP331)。
【0140】
医師端末制御部21は、医師発言情報が医師端末入力部24を介して入力されたか否かを判定する(
図6/STEP322)。医師端末制御部21は、例えば、医師端末入力部24としてのマイクを介して入力される担当医師Dの発言を医師発言情報として認識してもよい。また、医師端末制御部21は、例えば、医師端末入力部24としてのキーボード又はタッチパネルへの操作を介して入力される文字列等を医師発言情報として認識してもよい。
【0141】
当該判定結果が肯定的である場合(
図6/STEP322‥YES)、医師端末制御部21は、医師端末通信部25を介して医師発言情報を第1ユーザー端末3に送信する(
図6/STEP323)。
【0142】
当該判定結果が否定的である場合(
図6/STEP322‥NO)、医師端末制御部21は、
図6/STEP324の処理を実行する。
【0143】
また、
図6/STEP331のあと、第1ユーザー端末制御部31は、受診者発言情報が第1ユーザー端末入力部34を介して入力されたか否かを判定する(
図6/STEP332)。
【0144】
第1ユーザー端末制御部31は、例えば、第1ユーザー端末入力部34としてのマイクを介して入力される対象受診者Pの発言を受診者発言情報として認識してもよい。また、第1ユーザー端末制御部31は、例えば、第1ユーザー端末入力部34としてのキーボード又はタッチパネルへの操作を介して入力される文字列等を受診者発言情報として認識してもよい。
【0145】
当該判定結果が肯定的である場合(
図6/STEP332‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して受診者発言情報を医師端末2に送信する(
図6/STEP333)。
【0146】
当該判定結果が否定的である場合(
図6/STEP332‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、
図6/STEP334の処理を実行する。
【0147】
図6/STEP324において、医師端末制御部21は、医師端末通信部25を介して第1ユーザー端末3から受診者発言情報を受信したか否かを判定する。
【0148】
当該判定結果が肯定的である場合(
図6/STEP324‥YES)、医師端末制御部21は、受信した受診者発言情報を医師端末出力部23に出力する(
図6/STEP325)。
【0149】
当該判定結果が否定的である場合(
図6/STEP324‥NO)、医師端末制御部21は、
図6/STEP326の処理を実行する。
【0150】
図6/STEP326において、医師端末制御部21は、医師端末入力部24を介して終了操作を検知したか又は第1ユーザー端末3との接続が切断されたか否かを判定する。
【0151】
当該判定結果が肯定的である場合(
図6/STEP326‥YES)、医師端末制御部21は、
図6/STEP327の処理を実行する。
【0152】
当該判定結果が否定的である場合(
図6/STEP326‥NO)、医師端末制御部21は、
図6/STEP322の処理を実行する。
【0153】
図6/STEP334において、第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して医師端末2から医師発言情報を受信したか否かを判定する。
【0154】
当該判定結果が肯定的である場合(
図6/STEP334‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、受信した医師発言情報を第1ユーザー端末出力部33に出力する(
図6/STEP335)。
【0155】
当該判定結果が否定的である場合(
図6/STEP334‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、
図6/STEP336の処理を実行する。
【0156】
図6/STEP336において、第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末入力部34を介して終了操作を検知し又は医師端末2との接続が切断されたか否かを判定する。
【0157】
当該判定結果が肯定的である場合(
図6/STEP336‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して切断通知を医師端末2に対して送信する(
図6/STEP337)。
【0158】
当該判定結果が否定的である場合(
図6/STEP336‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、
図6/STEP332の処理を実行する。
【0159】
図6/STEP327において、医師端末制御部21は、医師端末通信部25を介して切断通知を第1ユーザー端末3に対して送信する。
【0160】
医師端末制御部21は、医師端末入力部24を介して入力された情報に基づいて、対象受診者Pに対する診察情報を作成する(
図6/STEP328)。医師端末入力部24を介して入力された情報には、症状・診断結果、処方内容、医療点数及び医師コメントが含まれる。対象受診者Pに対する診察情報には、通信確立情報に含まれる受診者IDと、接続確立通知を受信した時刻である受診日時と、症状・診断結果と、処方内容と、担当医師Dの医師IDと、医療点数と、医師コメントとが含まれる。このうち、医療点数は、遠隔診療支援処理で行われた医師の診察にかかる医療点数である。
【0161】
例えば、対象受診者P「○田×男」に対する診察情報には、受診者ID「1」と、受診日時「2016/4/15 12:00:00」と、症状・診断結果「高血圧 減薬」と、処方内容「医薬1 2カプセル/毎食 30日分」と、担当医師Dの医師ID「11」と、医療点数「100」と、医師コメント「この調子でお酒と塩分を控えていきましょう。習慣的な運動も意識的に取り入れてください。」とが含まれる。
【0162】
医師端末制御部21は、作成した診察情報を医師端末通信部25を介して遠隔診療支援サーバ1に送信する(
図6/STEP329)。
【0163】
なお、第1ユーザー端末3に対象受診者Pから入力された診察情報が遠隔診療支援サーバ1に送信されてもよい。
【0164】
診察情報登録部113は、診察情報をサーバ通信部15を介して受信したか否かを判定する(
図6/STEP310)。
【0165】
当該判定結果が否定的である場合(
図6/STEP310‥NO)、診察情報登録部113は、
図6/STEP310の処理を再度実行する。
【0166】
当該判定結果が肯定的である場合(
図6/STEP310‥YES)、診察情報登録部113は、受信した診察情報を診察情報リスト125に追加する(
図6/STEP311)。例えば、
図2Eに示されるフィールド1258が、対象受診者P「○田×男」に対する診察情報として診察情報リスト125に追加される。
【0167】
以上により、遠隔診療支援処理が終了する。
【0168】
(医療費請求・報酬支払処理)
図7を参照して、医療費請求・報酬支払処理を説明する。
【0169】
医療費決定部114は、診察情報リスト125に含まれる対象受診者Pの医療点数に基づいて、所定の計算式を用いて、対象受診者Pの自己負担額を決定する(
図7/STEP410)。ここで、対象受診者Pの自己負担額は、遠隔診療支援処理(
図3/STEP300)における担当医師Dによる遠隔診療における医療点数に基づいて定められる額であり、処方された医薬の医薬代は含まない。
【0170】
医療費決定部114は、サーバ通信部15を介して決定した対象受診者Pの自己負担額及び対象受診者Pの診察情報を含む請求データを第1ユーザー端末3に送信する(
図7/STEP411)。
【0171】
第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して請求データを受信したか否かを判定する(
図7/STEP430)。
【0172】
当該判定結果が否定的である場合(
図7/STEP430‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、
図7/STEP430の処理を再度実行する。
【0173】
当該判定結果が肯定的である場合(
図7/STEP430‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、
図8に示されるように、受信した診察情報及び請求データを含む診察情報画面6を第1ユーザー端末出力部33に出力する(
図7/STEP431)。
【0174】
診察情報画面6は、例えば、Web画面として構成され、受診者名表示611と、受診者ID表示612と、担当医師名表示621と、担当医師の医師ID表示622と、担当医師の医師IDに関連付けられて記憶されている担当医師の写真を表示する写真表示623と、受信日時表示631と、症状・診断結果表示632と、処方内容表示641と、処方内容発送表示642と、医師コメント651と、今回の自己負担額表示661と及び次回予約表示671とを含む。
【0175】
ここで、第1ユーザー端末制御部31は、処方内容発送表示642の押下を第1ユーザー端末入力部34を介して検知すると、編集不可能な処方内容を薬局にメール等で送信するための画面を表示する。これに加えてまたは代えて、第1ユーザー端末制御部31は、処方内容に電子署名を付したファイルを第1ユーザー端末3に送信してもよい。また、第1ユーザー端末制御部31は、次回予約表示671の押下を第1ユーザー端末入力部34を介して検知すると、予約受付画面を表示し、
図4/STEP130以下の処理を実行する。
【0176】
図7/STEP411のあと、医療費決定部114は、受診者リスト121に含まれる対象受診者Pの決済情報を用いて、対象受診者Pの自己負担額を決済する(
図7/STEP412)。例えば、医療費決定部114は、対象受診者Pの決済情報に含まれるクレジット情報と自己負担額とを当該クレジット情報から特定される決済サーバに送信することにより、自己負担額の決済を行う。
【0177】
また、医療費決定部114は、前記医療点数と所定の式とを用いて担当医師Dの医療報酬を決定する(
図7/STEP413)。
【0178】
医療費決定部114は、サーバ通信部15を介して、医師報酬データを医師端末2に送信する(
図7/STEP414)。
【0179】
医療費決定部114は、医師リスト122に含まれる担当医師Dの報酬支払先情報を用いて、担当医師Dに対する報酬の支払いの決済を行う(
図7/STEP415)。例えば、医療費決定部114は、担当医師Dの口座情報と医療報酬とを当該口座情報から特定される銀行サーバに送信することにより、担当医師Dに対する報酬の支払いの決済を行う。
【0180】
また、医師端末制御部21は、医師端末通信部25を介して医療報酬データを受信したか否かを判定する(
図7/STEP420)。
【0181】
当該判定結果が否定的である場合(
図7/STEP420‥NO)、医師端末制御部21は、
図7/STEP420の処理を再度実行する。
【0182】
当該判定結果が肯定的である場合(
図7/STEP420‥YES)、医師端末制御部21は、受信した医療報酬データを含む医療報酬画面を医師端末出力部23に出力する(
図7/STEP421)。
【0183】
以上により、医療費請求・報酬支払処理が終了する。
【0184】
(システム利用費決済処理)
図9を参照して、システム利用費決済処理を説明する。
【0185】
システム利用費決済部115は、診察情報リスト125に含まれる対象受診者Pの診察情報と、受診者リスト121に含まれる対象受診者Pの負担割合に基づいて、医療費のうち、対象受診者Pが加入する保険組織の負担額である保険組織負担額を算出する(
図9/STEP510)。ここで、保険組織負担額は、保険診療費支払機関が一時的に負担した保険診療費と、診察情報に含まれる処方内容から特定される医薬代のうちの保険組織負担額とを合算した金額である。
【0186】
例えば、対象受診者Pの負担割合がBRであり、診察情報に含まれる医療点数がW点であり、医療点数1点当たりX円であり、医薬1が合計Yカプセル処方され、外部の医薬代サーバから取得された医薬1の単価が1カプセル当たりZ円である場合、システム利用費決済部115は、以下の式(1)により、保険組織負担額IBを算出する。
【0188】
システム利用費決済部115は、基準保険組織負担額情報リスト128に示される対象受診者Pの基準保険組織負担額と保険組織負担額との差額の一部をシステム利用費として決定する(
図9/STEP511)。例えば、システム利用費決済部115は、対象受診者Pの基準保険組織負担額と保険組織負担額との差額の5割をシステム利用費として決定する。
【0189】
システム利用費決済部115は、受診者リスト121に含まれる対象受診者Pの保険組織IDを認識し、保険組織リスト123に含まれる当該保険組織IDから特定される保険組織の決済情報を用いて、決定されたシステム利用費を決済する(
図9/STEP512)。
【0190】
以上により、システム利用費決済処理が終了する。
【0191】
(保険組織負担額データ提供処理)
次に、
図10及び
図11Aを参照して、保険組織の担当者Wに対し、保険組織の保険組織負担額の時系列的なデータを提供する保険組織負担額データ提供処理を説明する。
【0192】
保険組織端末制御部41は、保険組織端末入力部44を介して保険組織負担額データの表示要求操作が入力されたか否かを判定する(
図10/STEP640)。
【0193】
当該判定結果が否定的である場合(
図10/STEP640‥NO)、保険組織端末制御部41は、
図10/STEP640の処理を再度実行する。
【0194】
当該判定結果が肯定的である場合(
図10/STEP640‥YES)、保険組織端末制御部41は、保険組織端末記憶部42に記憶された保険組織IDを含む保険組織負担額データ要求を、保険組織端末通信部45を介して遠隔診療支援サーバ1に送信する(
図10/STEP641)。
【0195】
データ送信部116は、サーバ通信部15を介して保険組織負担額データ要求を受信したか否かを判定する(
図10/STEP610)。
【0196】
当該判定結果が否定的である場合(
図10/STEP610‥NO)、データ送信部116は、
図10/STEP610の処理を再度実行する。
【0197】
当該判定結果が肯定的である場合(
図10/STEP610‥YES)、データ送信部116は、保険組織負担額データ要求に含まれる保険組織IDから、受診者リスト121を参照し、当該保険組織に加入している受診者の受診者IDを特定する(
図10/STEP611)。例えば、データ送信部116は、保険組織「A健保」からの保険組織負担額データ要求に含まれる保険組織ID「101」から、
図2Aに示される受診者リスト121を参照し、保険番号の先頭に保険組織IDが含まれている受診者「○田×男」及び「×川○美」の受診者ID「1」「3」を特定する。
【0198】
データ送信部116は、診察情報リスト125を参照し、特定された受診者IDを含む診察情報を認識する(
図10/STEP612)。
【0199】
例えば、データ送信部116は、
図2Eに示される診察情報リスト125から、受診者ID「1」「3」であるフィールドを抽出して認識する。
【0200】
データ送信部116は、認識した診察情報に基づいて、単位期間ごとの保険組織負担額を算出する(
図10/STEP613)。
【0201】
例えば、データ送信部116は、単位期間「1か月」ごとの保険組織負担額を、上記式(1)を用いて算出する。例えば、
図2Eに示される診察情報リスト125からは、2016年1月〜2016年4月の保険組織負担額がそれぞれ算出される。
【0202】
データ送信部116は、基準保険組織負担額情報リスト128を参照することにより、当該保険組織の単位期間ごとの基準保険組織負担額を認識する(
図10/STEP614)。例えば、データ送信部116は、
図2Hに示される基準保険組織負担額情報リスト128を参照することにより、受診者ID「1」「3」の基準保険組織負担額「10,000」「12,000」とを認識する。そして、データ送信部116は、診察情報リスト125から特定される受診者ID「1」「3」の単位期間ごとの受診回数から、当該保険組織の単位期間ごとの基準保険組織負担額を算出する。また、データ送信部116は、保険組織リスト123を参照することにより、当該保険組織のシステム利用開始日を認識し、データの始端をシステム利用開始日としてもよい。
【0203】
データ送信部116は、単位期間ごとの基準保険組織負担額と単位期間ごとの保険組織負担額との差額の一部(例えば5割)を、単位期間ごとのシステム利用費として算出する(
図10/STEP615)。
【0204】
データ送信部116は、単位期間ごとの基準保険組織負担額、単位期間ごとの保険組織負担額及び単位期間ごとのシステム利用費に基づいて、時系列的な保険組織負担額データを作成する(
図10/STEP616)。
【0205】
図11Aは、保険組織負担額データに含まれる保険組織負担額の時系列順の折れ線グラフである。
図11Aの縦軸は金額であり、
図11Aの横軸は期間である。破線は基準保険組織負担額の遷移を示すグラフであり、一点鎖線は保険組織負担額の遷移を示すグラフであり、二点鎖線は保険組織負担額にシステム利用費を加えた金額の遷移を示すグラフである。
【0206】
データ送信部116は、作成した保険組織負担額データをサーバ通信部15を介して保険組織端末4に送信する(
図10/STEP617)。
【0207】
保険組織端末制御部41は、保険組織端末通信部45を介して保険組織負担額データを受信したか否かを判定する(
図10/STEP642)。
【0208】
当該判定結果が否定的である場合(
図10/STEP642‥NO)、保険組織端末制御部41は、
図10/STEP642の処理を再度実行する。
【0209】
当該判定結果が肯定的である場合(
図10/STEP642‥YES)、保険組織端末制御部41は、受信した保険組織負担額データを、例えば
図11Aに示すグラフにして保険組織端末出力部43に出力する(
図10/STEP643)。
【0210】
以上により、保険組織負担額データ提供処理が終了する。
【0211】
(第1健康状態データ提供処理)
図11B及び
図12を参照して、対象受診者Pの第1ユーザー端末3に対し、対象受診者Pの健康状態の時系列的な変化を示すデータを提供する第1健康状態データ提供処理を説明する。
【0212】
第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末入力部34を介して第1健康状態データの表示要求操作が入力されたか否かを判定する(
図12/STEP730)。
【0213】
当該判定結果が否定的である場合(
図12/STEP730‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、
図12/STEP730の処理を再度実行する。
【0214】
当該判定結果が肯定的である場合(
図12/STEP730‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末記憶部32に記憶された対象受診者Pの受診者IDを含む第1健康状態データ要求を、第1ユーザー端末通信部35を介して遠隔診療支援サーバ1に送信する(
図12/STEP731)。
【0215】
データ送信部116は、サーバ通信部15を介して第1健康状態データ要求を受信したか否かを判定する(
図12/STEP710)。
【0216】
当該判定結果が否定的である場合(
図12/STEP710‥NO)、データ送信部116は、
図12/STEP710の処理を再度実行する。
【0217】
当該判定結果が肯定的である場合(
図12/STEP710‥YES)、データ送信部116は、第1健康状態データ要求に含まれる対象受診者Pの受診者IDに基づいて、診療支援情報リスト124及び診察情報リスト125を参照して、当該受診者IDを含む診療支援情報及び診察情報を認識する(
図12/STEP711)。なお、データ送信部116は、第1健康状態データ要求を受信しなくとも、定期的に
図12/STEP711以下の処理を実行することにより、対象受診者Pの受診者IDのメールアドレス等の連絡先に第1健康状態データを送信してもよい。
【0218】
例えば、データ送信部116は、
図2D及び
図2Eに示される診療支援情報リスト124及び診察情報リスト125から、対象受診者Pの受診者ID「1」であるフィールドの情報を抽出して認識する。
【0219】
データ送信部116は、認識した情報に基づいて、各受診時点における対象受診者Pの健康状態を認識する(
図12/STEP712)。
【0220】
例えば、データ送信部116は、診療支援情報リスト124を参照して、各受診時点における対象受診者Pの血圧を認識し、診察情報リスト125を参照して医薬の1日当たりの摂取数を認識してもよい。なお、診察情報リスト125に含まれる受診日時に最も近い登録日時を有する診療支援情報の健康状態が、受診時の対象受診者Pの健康状態として認識されうる。また、認識対象の健康状態の項目「血圧」は、受診者リスト121の対象受診者Pの病名「高血圧」に基づいて、不図示の対応表を参照することにより決定されてもよい。
【0221】
データ送信部116は、各受診時点における対象受診者Pの健康状態に基づいて、時系列的な第1健康状態データを作成する(
図12/STEP713)。
【0222】
データ送信部116は、作成した第1健康状態データをサーバ通信部15を介して第1ユーザー端末3に送信する(
図12/STEP714)。
【0223】
第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して第1健康状態データを受信したか否かを判定する(
図12/STEP732)。
【0224】
当該判定結果が否定的である場合(
図12/STEP732‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、
図12/STEP732の処理を再度実行する。
【0225】
当該判定結果が肯定的である場合(
図12/STEP732‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、受信した第1健康状態データを例えば
図11Bに示されるグラフにして第1ユーザー端末出力部33に出力する(
図12/STEP733)。
【0226】
図11Bは、第1健康状態データに基づいて作成されたグラフである。
図11Bの左の縦軸は血圧であり、
図11Bの右の縦軸は1日当たりの医薬の摂取数であり、
図11Bの横軸は期間である。実線は血圧の遷移を示すグラフであり、破線は1日当たりの医薬の摂取数の遷移を示すグラフである。また、一部のグラフの各受診時点を示す点t1には、
図8に示される診察情報画面から処方内容送信表示のリンクが削除された診察情報画面へのリンクが含まれている。
【0227】
以上により、第1健康状態データ提供処理が終了する。
【0228】
(第2健康状態データ提供処理)
図11C及び
図13を参照して、遠隔診療支援サーバ1の遠隔診療支援サービスを利用していない見込受診者UPの第2ユーザー端末5に対して、見込受診者UPが指定した病名に関する遠隔診療支援サービス利用者(受診者)の健康状態の時系列的な遷移を示す第2健康状態データを提供する第2健康状態データ提供処理を説明する。
【0229】
第2ユーザー端末制御部51は、第2ユーザー端末入力部54を介して病名の指定を含む第2健康状態データの表示要求操作が入力されたか否かを判定する(
図13/STEP850)。
【0230】
当該判定結果が否定的である場合(
図13/STEP850‥NO)、第2ユーザー端末制御部51は、
図13/STEP850の処理を再度実行する。
【0231】
当該判定結果が肯定的である場合(
図13/STEP850‥YES)、第2ユーザー端末制御部51は、指定された病名を含む第2健康状態データ要求を、第2ユーザー端末通信部55を介して遠隔診療支援サーバ1に送信する(
図13/STEP851)。
【0232】
データ送信部116は、サーバ通信部15を介して第2健康状態データ要求を受信したか否かを判定する(
図13/STEP810)。
【0233】
当該判定結果が否定的である場合(
図13/STEP810‥NO)、データ送信部116は、
図13/STEP810の処理を再度実行する。
【0234】
当該判定結果が肯定的である場合(
図13/STEP810‥YES)、データ送信部116は、第2健康状態データ要求に含まれる病名から、受診者リスト121を参照して、当該病名に関連付けられた受診者IDを認識する(
図13/STEP811)。
【0235】
例えば、データ送信部116は、第2健康状態データ要求に含まれる病名「高血圧」から、受診者リスト121を参照して、当該病名「高血圧」に関連付けられた受診者ID「1」を認識する。
【0236】
診療支援情報リスト124及び診察情報リスト125を参照して、当該受診者IDを含むフィールドを認識する(
図13/STEP812)。
【0237】
例えば、データ送信部116は、
図2Eに示される診療支援情報リスト124及び診察情報リスト125から、受診者ID「1」であるフィールドの情報を抽出して認識する。
【0238】
データ送信部116は、認識した情報に基づいて、各受診時点における各受診者の健康状態を認識する(
図13/STEP813)。
【0239】
例えば、データ送信部116は、診療支援情報リスト124を参照して、各受診時点における各受診者の血圧を認識し、診察情報リスト125を参照して医薬の1日当たりの摂取数を認識してもよい。なお、診察情報リスト125に含まれる受診日時に最も近い登録日時を有する診療支援情報の健康状態が、受診時の各受診者の健康状態として認識されうる。また、認識対象健康状態の項目「血圧」は、指定された病名「高血圧」に基づいて、不図示の対応表を参照することにより決定されてもよい。
【0240】
データ送信部116は、各受診時点における各受診者の健康状態に基づいて、時系列的な第2健康状態データを作成する(
図13/STEP814)。
【0241】
データ送信部116は、作成した第2健康状態データをサーバ通信部15を介して第2ユーザー端末5に送信する(
図13/STEP815)。
【0242】
第2ユーザー端末制御部51は、第2ユーザー端末通信部55を介して第2健康状態データを受信したか否かを判定する(
図13/STEP852)。
【0243】
当該判定結果が否定的である場合(
図13/STEP852‥NO)、第2ユーザー端末制御部51は、
図13/STEP852の処理を再度実行する。
【0244】
当該判定結果が肯定的である場合(
図13/STEP852‥YES)、第2ユーザー端末制御部51は、受信した第2健康状態データを、例えば
図11Cに示されるグラフにしてユーザー端末出力部53に出力する(
図13/STEP853)。
【0245】
図11Cは、第2健康状態データに含まれる各受診者ごとの健康状態の時系列的な遷移を示す折れ線グラフである。
図11Cの左の縦軸は血圧であり、
図11Cの横軸は期間である。各受診者のグラフは、それぞれの受診開始日を始点とした一定期間(例えば1年間)の健康状態の遷移を示すグラフであってもよい。実線、一点鎖線、及び二点鎖線はそれぞれの受診者ごとの血圧の遷移を示すグラフである。また、各グラフの各受診時点を示す点t2には、
図8に示される診察情報画面のうち、受診者名、受診者ID等の個人情報、処方内容送信表示及び予約受付表示等が削除された診察情報画面へのリンクが含まれている。
【0246】
以上により、第2健康状態データ送信処理が終了する。
遠隔診療支援システムは、担当医師端末2又は対象第1ユーザー端末3から受信した対象受診者Pに対するカルテ情報に基づいて、対象受診者Pに対する医療費の一部または全部を、対象受診者Pが加入する保険組織の負担額である保険組織負担額として算出し、算出された保険組織負担額と基準保険組織負担額と差額の一部をシステム利用費として、保険組織の決済情報を用いて決済するシステム利用費決済部115を備える。