(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記マイニング手段は、上記探索手段により探索された解決コンセプトに基づいて新たに創作された創作物に関するテキストデータとしての付随アイデア情報と、他の事業者の情報に関するテキストデータとしての事業者情報とを取得し、当該テキスト情報と、当該事業者情報との類似度を算出して出力すること
を特徴とする請求項1又は2項記載の問題解決支援システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した特許文献1の開示技術によれば、既に創出された発明のシーズから周辺の変形形態を数多く掘り下げて展開をすることを前提とした技術ではなく、また市場のニーズに関する情報を反映させて技術群をさらに強化するものではない。
【0008】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、創出された発明のシーズから周辺の変形形態を数多く掘り下げて展開を行い、しかも市場のニーズに関する情報を反映させて技術群をさらに強化することが可能な問題解決支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の問題解決支援システムは、新たに人為的に創作された創作物に関する情報が記述された電子データからテキスト情報を抽出するマイニング手段と、創作物に関する情報が反映された参照用テキスト情報と、予め2種以上に分類された解決コンセプトとの
3段階以上の連関度を予め取得すると共に、
当該連関度を参照することにより、上記マイニング手段により抽出されたテキスト情報と一部一致又は部分一致する参照用テキスト情報と
連関度の高い何れか1以上の解決コンセプトを探索して出力する探索手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の問題解決支援システムは、請求項1記載の発明において、上記探索手段は、上記参照用テキスト情報と、予め2種以上に類型化された問題状況との
3段階以上の連関度、並びに上記問題状況と上記解決コンセプトとの
3段階以上の連関度を予め取得し、当該各
連関度を参照することにより、上記何れか1以上の解決コンセプトを探索することを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の問題解決支援システムは、請求項1又は2項記載の発明において、上記マイニング手段は、上記探索手段により探索された解決コンセプトに基づいて新たに創作された創作物に関するテキストデータとしての付随アイデア情報と、他の事業者の情報に関するテキストデータとしての事業者情報とを取得し、当該テキスト情報と、当該事業者情報との類似度を算出して出力することを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の問題解決支援システムは、請求項1〜3のうち何れか1項記載の発明において、上記マイニング手段又は上記探索手段は、人工知能により制御されることを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の問題解決支援システムは、請求項3又は4記載の発明において、上記探索手段は、上記類似度の分析結果又は取得した事業者情報を参照することにより更に解決コンセプトを探索することを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の問題解決支援システムは、請求項1又は2記載の発明において、上記探索手段は、他の事業者の情報が記述された事業者情報を取得して、これを参照することにより探索を行うことを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の問題解決支援システムは、請求項3又は4記載の発明において、上記マイニング手段は、新たに人為的に創作された創作物に関する情報に基づいて上記類似度を算出することを特徴とする。
【0016】
請求項8記載の問題解決支援システムは、請求項1〜7のうち何れか1項記載の発明において、上記探索手段は、出力された解決コンセプトの採択情報が入力された場合には、それを上記解決コンセプトとの
3段階以上の連関度に反映させることで更新することを特徴とする。
【0017】
請求項9記載の問題解決支援システムは、請求項1〜8のうち何れか1項記載の発明において、上記探索手段は、上記類似度の分析結果を上記解決コンセプトとの
3段階以上の連関度に反映させることで更新することを特徴とする。
【0018】
請求項10記載の問題解決支援システムは、請求項1〜9のうち何れか1項記載の発明において、入力された制約条件に基づいて選択する解決コンセプトを調整することを特徴とする。
【0019】
請求項11記載の問題解決支援方法は、新たに人為的に創作された創作物に関する情報が記述された電子データからテキスト情報を
問題解決支援システムにより抽出するマイニングステップと、創作物に関する情報が反映された参照用テキスト情報と、予め2種以上に分類された解決コンセプトとの
3段階以上の連関度を予め取得すると共に、当該
連関度を参照することにより、上記マイニング手段により抽出されたテキスト情報と一部一致又は部分一致する参照用テキスト情報と
連関度の高い何れか1以上の解決コンセプトを
問題解決支援システムにより探索して出力する探索ステップとを有することを特徴とする。
【0020】
請求項12記載の問題解決支援プログラムは、新たに人為的に創作された創作物に関する情報が記述された電子データからテキスト情報を抽出するマイニングステップと、
創作物に関する情報が反映された参照用テキスト情報と、予め2種以上に分類された解決コンセプトとの
3段階以上の連関度を予め取得すると共に、当該
連関度を参照することにより、上記マイニング手段により抽出されたテキスト情報と一部一致又は部分一致する参照用テキスト情報と
連関度の高い何れか1以上の解決コンセプトを探索して出力する探索ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
上述した構成からなる本発明によれば、シーズの基本情報を解析することで得られた文字列から、これに見合った解決コンセプトを即座に選択し、これを出力することができる。
【0022】
これに加えて本発明によれば、ユーザ又はクライアントは、出力された事業者毎の類似度を把握することにより、それぞれの付随的なアイデアがどの事業者の事業と適合するかを理解することが可能となる。その結果、ユーザ又はクライアントは、付随的なアイデアが類似度の高い事業者において特にニーズがあることを理解することができる。即ち、ユーザ又はクライアントは、その付随的なアイデアを、類似度の高い事業者に売り込んでいけばよいことを理解することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を適用した問題解決支援システムについて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
【0025】
本発明を適用した問題解決支援システム1は、例えば
図1に示すような構成により具現化される。この問題解決支援システム1は、PC等を始めとしたシステムを利用するユーザ用の電子機器11と、この電子機器11に対して公衆通信網12を介して接続されるサーバ13とを備えている。
【0026】
公衆通信網12は、電子機器11間及びサーバ13を通信回線を介して接続されるインターネット網等である。ちなみにこの電子機器11を一定の狭いエリア内で運用する場合には、この公衆通信網12を、LAN(Local Area Network)で構成してもよい。また、この公衆通信網12につきいわゆる光ファイバ通信網で構成してもよい。また、この公衆通信網12は、有線通信網に限定されるものではなく、無線通信網で実現するようにしてもよい。
【0027】
電子機器11は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等であり、少なくともユーザの操作に基づいて公衆通信網12を介して通信可能なデバイスである。なお、この電子機器11は、後述する問題解決支援プログラムを公衆通信網12を介してダウンロードすることなく、店頭で販売されているパッケージソフトをインストールする場合には、公衆通信網12を介した通信を行わない機器であってもよい。以下の例では、この電子機器11につき、PCを適用する場合を例にとり説明をする。
【0028】
図2は、電子機器11の具体的な構成例を示している。この電子機器11は、ROM(Read Only Memory)22と、データの蓄積や展開等に使用する作業領域としてのRAM(Random Access Memory)23と、電子機器11全体を制御するためのCPU(Central Processing Unit)24と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部25と、各種情報の表示を制御するための出力I/F16と、ハードディスク等に代表され、実行すべき検索を行うためのプログラムを格納するための記憶部27と、外部から電子機器11内へデータを入力し、或いは電子機器11において生成されたデータを外部へ出力するためのデータ入出力部29が内部バス21にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、通信I/F28が接続されている。また、出力I/F16には、実際に情報を表示するモニタとしての表示部26が接続されている。
【0029】
ROM22は、電子機器11全体のハードウェア資源を制御するためのプログラムが格納されている。RAM23は、電子機器11全体のハードウェア資源を制御するときの各種命令を一時的に記憶する。
【0030】
CPU24は、内部バス21を介して制御信号を送信することにより、電子機器11内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央演算ユニットである。また、このCPU24は、操作部25を介したユーザの操作に応じて各種制御用の指令を内部バス21を介して伝達する。
【0031】
操作部25は、マウスやキーボード、タッチパネル等で具体化され、ユーザが実際に解決したい問題に関する情報が入力される他、問題解決支援プログラムを実行するための実行命令がユーザから入力される。この操作部25は、上記実行命令がユーザにより入力された場合には、これをCPU24に通知する。この通知を受けたCPU24は、上記プログラムを記憶部27から読み出して実行する。
【0032】
出力I/F16は、CPU24による制御に基づいて表示画像を作り出すグラフィックコントローラにより構成されている。この出力I/F16に接続される表示部26は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等によって実現される。
【0033】
記憶部27は、ハードディスクで構成される場合において、CPU24による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。また、この記憶部27には、本発明を実行するための問題解決支援プログラムが格納されている。このプログラムはCPU24により読み出されて実行されることになる。
【0034】
通信I/F28は、公衆通信網12と接続するための回線制御回路や、他の端末装置との間でデータ通信を行うための信号変換回路等が実装されている。通信I/F28は、内部バス21からの各種命令に変換処理を施してこれを公衆通信網12側へ送出するとともに、公衆通信網12からのデータを受信した場合にはこれに所定の変換処理を施して内部バス21、或いはCPU24へ送信する。
【0035】
データ入出力部29は、USB(Universal Serial Bus)メモリや、記録媒体との間でデータを入力するためのインターフェースとして構成されている。
【0036】
サーバ13には、所定のデータベースが構築されている。このデータベースには、公衆通信網12を介して送られてきた情報が蓄積される。また、このサーバ13は、電子機器11からの要求に基づいて、この蓄積した情報を公衆通信網12を介して電子機器11へと送信する。
【0037】
本発明を適用した問題解決支援システム1は、電子機器11内にインストールされた問題解決支援プログラムを介して実行していくこととなる。即ち、ユーザは、電子機器11を操作し、これにインストールされている問題解決支援プログラムを通じ、各種問題解決を行っていくこととなる。この問題解決支援プログラムは、ユーザが
図3に示すコンサルティング業務を行う上で使用されるものである。
【0038】
コンサルティング業務では、創造されたアイデアのシーズ41に基づいた変形形態としての付随的なアイデア42を創造することを支援するものである。
【0039】
アイデアのシーズ41は、新たに人為的に創作された創作物であり、いわゆる法上の発明のみならず、考案、或いはノウハウ、意匠等、更には人間の創作活動の結果、創作される全ての物に相当する。以下の例では、このシーズ41として発明が創出された場合を例にとり説明をする。このシーズ41を創造する主体は、ユーザがコンサルタントであれば、そのクライアントに相当する。クライアントは、自ら市場を分析し、またこれを開拓した上でニーズに見合うアイデアを創造する。クライアントによって創造されたアイデアの原石こそ上述したシーズ41に相当するものである。
【0040】
コンサルタントとしてのユーザは、クライアントからシーズ41の内容をインタビューすることにより聞き出す。コンサルタントは、このシーズ41を分析し、様々な観点からこれを深く理解した上で、シーズ41並びにこれをめぐる状況を形式知化する作業を行う。ここでいう形式知化の作業では、シーズ41の構成やメインコンセプトに加え、そのシーズ41の背後にある社会的ニーズ、問題点、シーズ41よりも以前に提案されている従来技術、シーズ41自身が解決しようとする課題、作用効果等を何れもテキストデータ化することが可能な文章や文字列等で表現していくこととなる。このような形式知化されたシーズ41並びにこれをめぐる状況を、以下、基本情報という。
【0041】
次にユーザは、この基本情報を実際に問題解決支援プログラムがインストールされた電子機器11に入力していくこととなる。この基本情報の入力は、ユーザ自身が操作部25を介して直接テキストデータを入力するようにしてもよいし、他の電子機器11において作成した基本情報のテキストデータをUSBメモリ等に記憶させ、データ入出力部29から入力するようにしてもよい。またユーザが他の電子機器11において作成したテキストデータを公衆通信網12を介して、実際に問題解決支援プログラムがインストールされた電子機器11に送信するようにしてもよい。
【0042】
このようにして送信又は入力された基本情報のテキストデータ(文字列)は、記憶部27に記憶されることとなる。
【0043】
このようにして基本情報が入力された後に、実際に問題解決支援プログラムが処理動作を実行していくこととなる。この問題解決支援プログラムの処理動作フローを
図4に示す。
【0044】
問題解決支援プログラムは、ステップS11において入力された基本情報のテキストデータを解析する(ステップS12)。この解析については、既存のあらゆるテキストマイニング技術、データマイニング技術、言語解析処理技術等を用いるようにしてもよい。
【0045】
次に、この問題解決支援プログラムは、解析したテキストデータを単語、形態素、句、節等、あらゆる文法上の構造単位の中から何れか1以上の単位に亘り、文字列の抽出を行う。例えば、「特許明細書における特許請求の範囲に定義された発明の限定度合をカウントして表示することが可能な特許明細書分析表示装置について、更に高精度に発明の限定度合いを表示することを目的とする。」というテキストデータがあった場合には、「特許明細書」、「特許請求の範囲」、「定義」、「発明」、「限定度合」、「カウント」、「表示する」、「特許明細書分析表示装置」「高精度に」、「目的とする」等といった文字列を抽出することとなる。
【0046】
次に問題解決支援プログラムは、ステップS13へ移行し、問題状況に対して連関性の高い解決コンセプトの探索を開始する。この探索を行う前において、電子機器11は、
図5に示すような問題状況と、抽象化された解決コンセプト(以下、解決コンセプトという。)の連関性を予め取得しておく。この問題状況a11、b11、c11、b21、b21、c21、・・・は、予めシステム側において定義されているものである。この問題状況は、例えば、発明に対する解決課題や問題点、改善したい点等、その発明の問題状況に関するあらゆる事項に相当し、例えば「重量を軽くしたい」、「騒音低減」、「頭痛の改善」、「衝突防止」、「持ち運びに便利」、「小型化」、「ユーザビリティ」、「省エネ」、「生産性」、「耐熱性」、「セキュリティ性」、「高速化」等の事項である。ちなみに、この問題状況は改善したい特性のみならず、その反面において悪化(劣化)してしまう性質が定義されていてもよい。
【0047】
このような問題状況に対して解決コンセプトは、問題状況を解決するための抽象化されたコンセプトである。この解決コンセプトA1、A2、A3、B1、B2、B3、C1、C2、C3、・・・は、予めシステム側において定義されているものである。この解決コンセプトは、例えば等価変換理論、TRIZ(古典的TRIZに加え、発展的なあらゆるTRIZも含む)、ARIZ、QFD、タグチメソッド等、既に公知になっているあらゆる問題解決法を含む概念である。この解決コンセプトの例としては、例えば古典的TRIZの40の発明原理を例に挙げるのであれば、セグメンテーション(細分化)、非対称性、逆(リバース)、ダイナミック性、フィードバック、入れ子構造、先取り作用、等位性、機械的な振動、害を益に変換(災い転じて福となす)等に相当するものである。
【0048】
電子機器11は、このような問題状況と解決コンセプトが互いにどの程度関連しているかの度合いを示す、連関性を取得しておく。この連関性の表現方法としては、例えば
図5に示すような矢印で繋がっている問題状況と解決コンセプトは、互いに連関しており、矢印で繋がっていない問題状況と解決コンセプトは、互いに連関していない形態で表現するようにしてもよい。例えば解決コンセプトA2は、問題状況c11、a21には連関しているが、これ以外の解決コンセプトとは連関していないという形で表現するようにしてもよい。即ち、このケースでは、問題状況と解決コンセプトの連関の有無を真または偽の2値により、デジタル的に表現することとなる。
【0049】
これ以外の連関性の表現方法としては、アナログ的な表現方法を採用するようにしてもよい。例えば解決コンセプトB3は、問題状況a21、b21には80%の割合で連関しており、更に問題状況c11が60%、問題状況b11が45%、問題状況c21が24%、問題状況a11が0%等の連関度として表現されていてもよい。例えば、問題状況として、改善したい特性が「強度」であり、それに対して劣化してしまう特性が「重量」であるとした場合に、それに対する連関度が80%の解決コンセプトとして、セグメンテーション(細分化)が表現されていてもよい。
【0050】
電子機器11は、ステップS13の解析前までに、問題状況と解決コンセプトとの連関性を自らの記憶部27等に記憶しておき、いつでも読み出せるようにしておく。このとき、問題状況と解決コンセプトとの連関性を自らの記憶部27に記憶しない場合には、サーバ13に記憶させておき、実際にステップS13を実行する際にこのサーバ13にアクセスすることで実行するようにしてもよい。
【0051】
ステップS13に移行後、問題解決支援プログラムは、ステップS12において解析した基本情報から抽出した文字列から、問題状況を1又は2以上に亘り選択する作業を先ず行う。
【0052】
この基本情報から抽出した文字列から問題状況の選択についても、文字列と問題状況の連関性の概念を利用するようにしてもよい。例えば、問題状況が上述した「強度」の改善である場合には、その「強度」の改善と連関性の高い文字列である「壊れやすい」、「折れやすい」、「曲がりやすい」、「脆弱」、「弱い」、「頑丈」、「強い」、「ひびが入る」「割れる」等、「強度」の改善に関する単語、句等からなる参照用テキスト情報を事前に登録しておく。そして、問題状況を構成する文字列がこれら事前に登録した「強度」の改善に関する参照用テキスト情報に当てはまるか否かを判別する。この判別は、文字列と事前登録した参照用テキスト情報と完全一致又は部分一致の何れに基づくものであってもよい。その結果、問題状況を構成する文字列がこれら事前に登録した「強度」の改善に関する参照用テキスト情報に当てはまる場合には、そのシーズ41の問題状況は、「強度」の改善であるものと判別することができる。一方、問題状況を構成する文字列がこれら事前に登録した「強度」の改善に関する参照用テキスト情報に当てはまらない場合には、そのシーズ41の問題状況は、「強度」の改善でないものと判別することができる。
【0053】
このようにして問題解決支援プログラムは、解析した基本情報と連関性のより高い問題状況を、参照用テキスト情報を介して判別し、これを選択していく作業を行っていくこととなる。このような作業は、一つの問題状況のみならず、他の複数の問題状況についても同様に行っていくこととなる。その結果、シーズ41は、一つの問題状況のみならず、複数の問題状況と連関性が高いものとして選択される場合もある。
【0054】
解析した基本情報と連関性のより高い問題状況を判別する方法は、上述した方法に限定されるものではない。例えば、問題状況と参照用テキスト情報との間で予め連関度が設定されていてもよい。かかる場合には、「壊れやすい」は65%、「折れやすい」は54%、「ひびが入る」は37%等、予め参照用テキスト情報と、問題状況の間で連関度が設定されている。そして、判別の結果、文字列と事前登録した参照用テキスト情報と完全一致又は部分一致した場合には、そのシーズ41の問題状況は、「強度」の改善について、その連関度の%の分だけ連関しているものと判断するようにしてもよい。そして連関度が所定の閾値以上の問題状況を、シーズ41と連関性が高いものとして選択するようにしてもよい。また、これら基本情報と問題状況との連関度を、解決コンセプトを選択する上で参照するようにしてもよい。
【0055】
このようにして、シーズ41の基本情報を解析することで得られた文字列から連関性の高い問題状況を参照用テキスト情報を介して1以上に亘り選択することができる。問題状況は更に解決コンセプトとの関係において予め連関性が記憶されているため、これを参照することにより、選択された問題状況と連関性の高い解決コンセプトを探索してこれを選択することができる。仮に問題状況と解決コンセプトとの関係が連関度に基づいて関連付けされている場合には、その連関度が所定の閾値を超える解決コンセプトを選択するようにしてもよいし、連関度の高い順、低い順等によりソートして表示するようにしてもよい。
【0056】
即ち、この問題解決支援プログラムは、シーズ41の基本情報を解析することで得られた文字列から、これに見合った解決コンセプトを即座に選択し、これを出力することができる。解決コンセプトの出力は、出力I/F16を介して表示部26へ表示するようにしてもよいし、データ入出力部29を介してUSBメモリ等に保存するようにしてもよい。また解決コンセプトの出力は、通信I/Fを28を介して公衆通信網12からサーバ13へ記憶させるようにしてもよいし、他の電子機器11へ送信するようにしてもよい。
【0057】
本発明では、
図5に示すように参照用テキスト情報と問題状況との連関性が予め設定され、またこれら問題状況と解決コンセプトとの連関性が予め設定されている。換言すれば参照用テキスト情報は、問題状況を仲介させて解決コンセプトとの間でも連関性が設定されているといえる。このため、本発明では、参照用テキスト情報と解決コンセプトとの連関性が直接的に設定されていてもよい。かかる場合には、シーズ41の基本情報を解析することで得られた文字列を参照用テキスト情報に当てはめ、その当てはめられた参照用テキスト情報と連関性が高い解決コンセプトを選択するようにしてもよい。
【0058】
ユーザはこのようにして出力された解決コンセプトをヒントにし、自らの創造性を発揮してシーズ41に基づき、周辺の変形形態を数多く掘り下げて展開を行い、付随的なアイデア42を案出する作業を行っていくことになる。このようにして付随的なアイデア42が生まれた後、
図6に示す作業フェーズへと移行する。
【0059】
コンサルタントとしてのユーザは、このようにして創出した付随的なアイデア42を分析し、様々な観点からこれを深く理解した上で、付随的なアイデア42を並びにこれをめぐる状況を形式知化する作業を行う。ここでいる形式知化の作業では、付随的なアイデア42の構成やメインコンセプトに加え、その付随的なアイデア42の背後にある社会的ニーズ、問題点、シーズ41及び付随的なアイデア42をよりも以前に提案されている従来技術、付随的なアイデア42自身が解決しようとする課題、作用効果等を何れもテキストデータ化することが可能な文章や文字列等で表現していくこととなる。このような形式知化された付随的なアイデア42並びにこれをめぐる状況を、以下、付随アイデア情報という。
【0060】
次にユーザは、この付随アイデア情報を実際に問題解決支援プログラムがインストールされた電子機器11に入力していくこととなる(ステップS14)。この付随アイデア情報の入力は、ユーザ自身が操作部25を介して直接テキストデータを入力するようにしてもよいし、他の電子機器11において作成した付随アイデア情報のテキストデータをUSBメモリ等に記憶させ、データ入出力部29から入力するようにしてもよい。またユーザが他の電子機器11において作成した付随アイデア情報のテキストデータを公衆通信網12を介して、実際に問題解決支援プログラムがインストールされた電子機器11に送信するようにしてもよい。
【0061】
このようにして送信又は入力された付随アイデア情報のテキストデータは、記憶部27に記憶されることとなる。
【0062】
問題解決支援プログラムは、ステップS15へ移行し、
図6に示すように、この付随アイデア情報のテキストデータを解析する。この解析については、既存のあらゆるテキストマイニング技術、データマイニング技術、言語解析処理技術等を用いるようにしてもよい。
【0063】
次に、この問題解決支援プログラムは、解析したテキストデータを単語、形態素、句、節等、あらゆる文法上の構造単位の中から何れか1以上の単位に亘り、文字列の抽出を行う。この文字列の具体的な抽出方法については、ステップS12と同様である。
【0064】
次に問題解決支援プログラムは、ステップS16に移行し、他の事業者の情報に関するテキストデータを取得する。ここでいう他の事業者の情報とは、クライアントとは異なる企業の特許情報、営業情報、経営情報、事業に関する情報等(以下、これらを総称して事業者情報という。)である。これらの事業者情報は、例えば特許公開公報等が掲載されているウェブサイトから取得してもよいし、その企業の情報が記載されているウェブサイトから取得するようにしてもよい。また事業者情報は、電子書籍や電子雑誌に記述されているテキストデータ、更には購入した記録媒体に記憶されているテキストデータ等から取得するようにしてもよい。さらにこの事業者情報は、ユーザ自ら又は他者により手入力されたテキストデータを用いるようにしてもよいし、その他いかなる方法で取得したものであってもよい。
【0065】
問題解決支援プログラムは、ステップS17に移行し、事業者情報についても同様にテキストマイニング技術を使用してテキストデータを解析する。この解析については、既存のあらゆるテキストマイニング技術、データマイニング技術、言語解析処理技術等を用いるようにしてもよい。ステップS17においても、問題解決支援プログラムは、解析したテキストデータを単語、形態素、句、節等、あらゆる文法上の構造単位の中から何れか1以上の単位に亘り、文字列の抽出を行う。この文字列の具体的な抽出方法については、ステップS12と同様である。この事業者情報は一の事業者のみならず、複数の事業者について取得し、解析するものであってもよい。
【0066】
次にステップS18に移行し、問題解決支援プログラムは、このようにして得られた付随アイデア情報の文字列、事業者情報の文字列を比較し、互いの類似度を計算する。この類似度の計算は、付随アイデア情報の文字列と、事業者情報の文字列との間で、一部一致する文字列の数、完全一致する文字列の数、更には一部一致する係り受けの数、完全一致する係り受けの数等に基づいて計算する。このとき、必要に応じて概念辞書等を参照するようにしてもよい。何れの項目を重み付けするかについては、ユーザ側又はシステム側において自由に変更することを可能としてもよい。
【0067】
問題解決支援プログラムは、付随アイデア情報の文字列と、事業者情報の文字列との類似度を、各事業者につき求めていくこととなる。その結果、企業A:27%、企業B:74%、企業C:58%、企業D:40%、・・・・等のように事業者毎に類似度が算出されることとなる。
【0068】
問題解決支援プログラムは、得られた類似度の算出結果を出力I/F16を介して表示部26へ表示するようにしてもよいし、データ入出力部29を介してUSBメモリ等に保存するようにしてもよい。また解決コンセプトの出力は、通信I/F28を介して公衆通信網12からサーバ13へ記憶させるようにしてもよいし、他の電子機器11へ送信するようにしてもよい。また、問題解決支援プログラムは、類似度の算出結果のみならず、所定の閾値を上回る又は下回る類似度の事業者や、類似度の上位又は下位から所定順位までの事業者を出力するようにしてもよい。
【0069】
ユーザ又はクライアントは、出力された事業者毎の類似度を把握することにより、それぞれの付随的なアイデア42がどの事業者の事業と適合するかを理解することが可能となる。その結果、ユーザ又はクライアントは、付随的なアイデア42が類似度の高い事業者において特にニーズがあることを理解することができる。即ち、ユーザ又はクライアントは、その付随的なアイデア42を、類似度の高い事業者に売り込んでいけばよいことを理解することができる。
【0070】
一方、ユーザ又はクライアントは、この類似度の高い事業者のみならず、類似度の低い事業者に対して新たにニーズを喚起し、売り込んでいくようにしてもよいことは勿論である。かかる場合には、クライアントの売り込み戦略は異なるものとなるが、いかなる戦略で売り込むかを検討する上でこの類似度を参酌することが可能となる。
【0071】
問題解決支援プログラムは、上述したステップS15〜ステップS18までのフローを、一の付随アイデア情報の文字列のみならず、他の全ての付随的なアイデア42について実行していくこととなる。その結果、全ての付随的なアイデア42について、他の事業者との類似度を求めることができる。その結果、ユーザ又はクライアントは、一の付随的なアイデア42のみならず、全ての付随的なアイデア42について、それぞれ技術の売り込み先、及び売り込み戦略を検討することが可能となる。
【0072】
なお本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。算出した類似度の情報をステップS13の処理フローにフィードバックし、更なる解決コンセプトの探索を行うようにしてもよい。
【0073】
例えば類似度が所定の閾値より低い事業者、又は所定の閾値より高い事業者について、その事業者情報を解析することにより得られる文字列を抽出する。この文字列を参照用テキスト情報と照らし合わせ、これに適合する参照用テキスト情報を特定する。そして、上述したステップS13に基づき、特定した参照用テキスト情報と連関性の高い問題状況、ひいてはその問題状況と連関性の高い解決コンセプトを探索し、これを出力する。その結果、ユーザは、事業者情報をベースとした解決コンセプトの探索を行うことが可能となる。特にこの事業者情報は、市場のニーズに対応している場合もあることから、市場のニーズに基づいた解決コンセプトの探索を行うことも可能となる。
【0074】
即ち、本発明によれば、技術のシーズ41のみならず、市場のニーズに基づいて解決コンセプトを探索することができる。換言すればシーズ先行型イノベーションのみならず、ニーズ先行型イノベーションの双方を支援することが可能となる。かかる実施例においては、算出した類似度に基づくものであれば、いかなるルールにより参照用テキスト情報を介した解決コンセプトの探索を行うようにしてもよい。
【0075】
また本発明によれば、基本情報と、事業者情報の双方を取り込み、解決コンセプトの探索を行うようにしてもよい。かかる場合において参照用テキスト情報を介し、その連関性に基づいて解決コンセプトを探索する点は、上述と同様である。特に基本情報と、事業者情報の双方を取り込んだ場合において、何れの情報に重みをおくかの重み付けをすることもできる。仮に、基本情報:事業者情報を2:1の割合で重み付けする場合には、参照用テキスト情報と問題状況との連関度、問題状況と解決コンセプトとの連関度の何れか一方又は双方につき、基本情報を事業者情報の2倍にして評価する等してもよい。その結果、より基本情報が重視された解決コンセプトの探索を行うことが可能となる。
【0076】
また参照用テキスト情報と問題状況との連関性、問題状況と解決コンセプトとの連関性、参照用テキスト情報と解決コンセプトとの連関性を、算出した類似度に基づいて設定変更するようにしてもよい。例えば類似度が所定値以上の事業者の割合が相対的に少ない場合には、両者間の連関性のより高いものを−10ポイント下げ、両者間の連関性のより低いものを10ポイント上げる等の調整を行うようにしてもよい。またこれらの連関性が、単に連関の真偽のみで表現されている場合には、真を偽に設定し直すとともに、偽の中で従来の解析で特に選択率の高い組み合わせ等を真に設定し直すようにしてもよい。これらの設定変更を行うことで、今までとは異なる解決コンセプトが選択される可能性が高くなり、その結果、ユーザにより今までとは異なる付随的なアイデア42が生まれる可能性が高くなり、それが事業者との類似度が高いものとなる可能性が出てくる。このような連関性の設定変更を行うことにより、事業者情報との類似度の高くなるような付随的なアイデア42が出現しやすくなる。
【0077】
また参照用テキスト情報と問題状況との連関性、問題状況と解決コンセプトとの連関性、参照用テキスト情報と解決コンセプトとの連関性を、類似度のみならず、取得した事業者情報そのものを参酌することで適宜設定変更するようにしてもよい。かかる場合には、解析した事業者情報から抽出した文字列と一致度が高い参照用テキスト情報については、問題状況との連関度を数ポイント上げたり、逆に数ポイント下げたりする等、設定変更をするようにしてもよい。その上で更に、ステップS13に戻り、基本情報に基づく解決コンセプトの探索を行うことで、より市場のニーズに沿った解決コンセプトが探索される可能性が高くなる。
【0078】
また
図7の例では、他の事業者との類似度を算出する以前の、当初のシーズ41の基本情報に基づいて探索解を探索する段階において、取得した事業者情報を参酌する。かかる場合には、この予め取得した事業者情報から抽出した文字列と一致度が高い参照用テキスト情報については、問題状況との連関度を調整するようにしてもよい。また、取得した事業者情報から抽出した文字列と一致度が高い参照用テキスト情報と連関性の高い問題状況、ひいてはその問題状況と連関性の高い解決コンセプトを探索するようにしてもよい。また上述と同様に、基本情報と、事業者情報の双方を取り込み、解決コンセプトの探索を行うようにしてもよい。かかる場合において基本情報と、事業者情報の双方を取り込んだ場合において、何れの情報に重みをおくかの重み付けを上述の如く行うようにしてもよい。
【0079】
また本発明によれば、ステップS18において類似度を算出する際において、
図8に示すように更にシーズ41の基本情報も参照するようにしてもよい。かかる場合には、基本情報を解析することにより得られた文字列と、事業者情報の文字列との間で、一部一致する文字列の数、完全一致する文字列の数、更には一部一致する係り受けの数、完全一致する係り受けの数等も類似度の計算に反映させる。このとき、基本情報の文字列と事業者情報の文字列との類似度、及び付随アイデア情報の文字列と事業者情報の文字列との類似度の何れを優先するか、何れを重み付けするかは自由に設定することができる。このとき、基本情報の中でも特に解決課題について言及があるものを抽出してこれをテキストマイニングにより解析するようにしてもよい。実際には、ユーザが形式知化した基本情報の中で、いかなる欄に解決課題を記載するか予めルールを作っておき、その欄を検索した上で欄内の解決課題の記載をテキストデータとして抽出し、これを解析していくこととなる。
【0080】
なお、本発明によれば、出力された複数の解決コンセプトのうち、ユーザが何れの解決コンセプトを採択したかを入力するようにしてもよい。このような解決コンセプトの採択情報が入力された場合に、問題解決支援プログラムは、その採択情報を上述した参照用テキスト情報と問題状況との連関性、問題状況と解決コンセプトとの連関性、参照用テキスト情報と解決コンセプトとの連関性に反映させるようにしてもよい。つまり、採択された解決コンセプトと連関性の高い問題状況や参照用テキスト情報については、さらにその連関度を数ポイント上げるようにしてもよい。また出力した解決コンセプトのうち、この採択情報に含まれていない解決コンセプトは、実際にユーザから採択される可能性の低いコンセプトであるから、当該解決コンセプトとの連関性の高い問題状況や参照用テキスト情報については、さらにその連関度を数ポイント下げるようにしてもよい。
【0081】
また本発明は、ステップS13において、基本情報の中でも特に解決課題、解決手段、作用効果の何れか1以上につきについて言及があるものを抽出してこれをテキストマイニングにより解析するようにしてもよい。実際には、ユーザが形式知化した基本情報の中で、いかなる欄に解決課題、解決手段、作用効果を記載するか予めルールを作っておき、その欄を検索した上で欄内の解決課題の記載をテキストデータとして抽出し、これを解析していくこととなる。そして、これら解決課題、解決手段、作用効果の解析結果の何れか1以上を利用し、参照用テキストデータを介して連関度の高い解決コンセプトの探索を行うようにしてもよい。これにより、これら解決課題、解決手段、作用効果の何れか1以上に特化した参照用テキスト情報が選択されて解決コンセプトが探索されることとなる。
【0082】
また、このとき
図9に示すように、ユーザ側において制約条件を操作部25を介して入力するようにしてもよい。この制約条件とは、例えば、高コストを要する解決コンセプトは選択しない、エネルギーを大量に消費する解決コンセプトは選択しない等、選択する解決コンセプトに関して一定の縛りをかけるものである。問題解決支援プログラムは、予め制約条件の種類を定義すると共にこれに沿って解決コンセプトも予め整理しておく。そして、ユーザ側から制約条件が入力された場合には、その入力された制約条件の下にある解決コンセプトは選択しないように制御する。即ち、問題解決支援プログラムによれば、入力された制約条件に基づいて選択する解決コンセプトを調整するものであってもよい。
【0083】
本発明は、これら探索解の探索結果や、事業者との類似性の算出結果等をサーバ13に記憶させるようにしてもよい。過去の結果が蓄積されたサーバ13に対して公衆通信網12を介して各電子機器11がアクセスすることで、これらを参照することが可能となる。
【0084】
更に本発明は、上述した何れか一以上のプロセス、又は全てのプロセスを人工知能を介して行うようにしてもよい。本発明への人工知能の具体的な応用方法は、従来における全ての公知の人工知能に関する情報の何れか1以上に基づくものであってもよい。
【解決手段】新たに人為的に創作された創作物に関する情報が記述された電子データからテキスト情報を抽出するマイニングステップと、創作物に関する情報が反映された参照用テキスト情報と、予め2種以上に分類された解決コンセプトとの連関性を予め取得すると共に、当該連関性を参照することにより、上記マイニング手段により抽出されたテキスト情報と一部一致又は部分一致する参照用テキスト情報と連関性の高い何れか1以上の解決コンセプトを探索して出力する探索ステップとを有する。