特許第6019461号(P6019461)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 有限会社小沢テントの特許一覧

<>
  • 特許6019461-ペットハウス 図000002
  • 特許6019461-ペットハウス 図000003
  • 特許6019461-ペットハウス 図000004
  • 特許6019461-ペットハウス 図000005
  • 特許6019461-ペットハウス 図000006
  • 特許6019461-ペットハウス 図000007
  • 特許6019461-ペットハウス 図000008
  • 特許6019461-ペットハウス 図000009
  • 特許6019461-ペットハウス 図000010
  • 特許6019461-ペットハウス 図000011
  • 特許6019461-ペットハウス 図000012
  • 特許6019461-ペットハウス 図000013
  • 特許6019461-ペットハウス 図000014
  • 特許6019461-ペットハウス 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6019461
(24)【登録日】2016年10月14日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】ペットハウス
(51)【国際特許分類】
   A01K 1/02 20060101AFI20161020BHJP
   A01K 1/00 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
   A01K1/02 Z
   A01K1/00 D
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-49463(P2016-49463)
(22)【出願日】2016年3月14日
【審査請求日】2016年3月29日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】597048148
【氏名又は名称】有限会社小沢テント
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【弁理士】
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】小 澤 政 心
【審査官】 坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−65905(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3193617(JP,U)
【文献】 実公平4−32941(JP,Y2)
【文献】 実公平2−44692(JP,Y2)
【文献】 登録実用新案第3110892(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 1/00 − 1/035
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一側面に出入口を有し、天井部が開閉自在な箱型のペット収容部本体と、
この箱型のペット収容部本体の内面に位置し、前記箱型のペット収容部本体と分離可能に設けられた断熱性の壁体とを有し、
前記断熱性の壁体は、環状筒体であり、
前記箱型のペット収容部本体と前記断熱性の壁体との間に空気層が形成され
前記箱型のペット収容部本体は、前記天井部と対向する面を底面として自立可能であって、側面の外周形状が一定形状に保持でき、手で押すと前記一定形状が変形する程度に柔らかい素材で形成され、
前記断熱性の壁体は、前記箱型のペット収容部本体の内側面に対向して設けられ、両端が開口し、自立可能な断熱性の立設壁部と、この断熱性の立設壁部の内側に位置して底部を形成する断熱性の底部を有し、
この断熱性の底部の外周縁部は、前記断熱性の立設壁部の内壁に当接し、
前記断熱性の底部に対向し、前記断熱性の立設壁部の上方側の開口を断熱性の天井部で覆い、
前記出入口に対応する前記断熱性の壁体の部位は開口し、
前記断熱性の立設壁部の外壁は、前記箱型のペット収容部本体の内側面に対向し、この箱型のペット収容部本体の内側面と前記断熱性の立設壁部の外壁とが、面状ファスナにより脱着可能に連結されている
ことを特徴とするペットハウス。
【請求項2】
一側面に出入口を有し、天井部が開閉自在な箱型のペット収容部本体と、
この箱型のペット収容部本体の内面に位置し、前記箱型のペット収容部本体と分離可能に設けられた断熱性の壁体とを有し、
前記断熱性の壁体は、環状筒体であり、
前記箱型のペット収容部本体と前記断熱性の壁体との間に空気層が形成され、
前記箱型のペット収容部本体は、前記天井部と対向する面を底面として自立可能であって、側面の外周形状が一定形状に保持できない程度に柔らかい素材で形成され、
前記断熱性の壁体は、前記箱型のペット収容部本体の内側面に対向して設けられ、両端が開口し、自立可能な断熱性の立設壁部と、この断熱性の立設壁部の内側に位置して底部を形成する断熱性の底部を有し、
この断熱性の底部の外周縁部は、前記断熱性の立設壁部の内壁に当接し、
前記断熱性の底部に対向し、前記断熱性の立設壁部の上方側の開口を断熱性の天井部で覆い、
前記出入口に対応する前記断熱性の壁体の部位は開口し、
前記断熱性の立設壁部の外壁は、前記箱型のペット収容部本体の内側面に対向し、この箱型のペット収容部本体の内側面と前記断熱性の立設壁部の外壁とが、面状ファスナにより脱着可能に連結されている
ことを特徴とするペットハウス。
【請求項3】
一側面に出入口を有し、天井部が開閉自在な箱型のペット収容部本体と、
この箱型のペット収容部本体の内面に位置し、前記箱型のペット収容部本体と分離可能に設けられた断熱性の壁体とを有し、
前記断熱性の壁体は、環状筒体であり、
前記箱型のペット収容部本体と前記断熱性の壁体との間に空気層が形成され、
前記箱型のペット収容部本体は、前記天井部と対向する面を底面として自立不可能であって、側面の外周形状が一定形状に保持できない程度に柔らかい素材で形成され、
前記断熱性の壁体は、前記箱型のペット収容部本体の内側面に対向して設けられ、両端が開口し、自立可能な断熱性の立設壁部と、この断熱性の立設壁部の内側に位置して底部を形成する断熱性の底部を有し、
この断熱性の底部の外周縁部は、前記断熱性の立設壁部の内壁に当接し
前記断熱性の底部に対向し、前記断熱性の立設壁部の上方側の開口を断熱性の天井部で覆い、
前記出入口に対応する前記断熱性の壁体の部位は開口し、
前記断熱性の立設壁部の外壁は、前記箱型のペット収容部本体の内側面に対向し、この箱型のペット収容部本体の内側面と前記断熱性の立設壁部の外壁とが、面状ファスナにより脱着可能に連結されている
ことを特徴とするペットハウス。
【請求項4】
箱型のペット収容部本体は、
底面、正面、右側面、左側面、背面、天井部を有する六面であり、
前記正面と前記天井部との第1の境界部、前記正面と前記右側面との第2の境界部、前記底面と前記右側面との第3の境界部、前記右側面と前記背面との第4の境界部、前記天井部と前記背面との第5の境界部は、スライドファスナーにより、一連に接離自在に構成され、
断熱性の立設壁部を除去した状態にあって、
前記スライドファスナーにより、前記第2の境界部、前記第3の境界部及び前記第4の境界部を離間させ、前記右側面を前記底面の側から前記天井部の側へ回動して前記右側面を開放させると共に、前記右側面を支持部材により支持して、前記右側面の開放状態を保持する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載のペットハウス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットハウスに係り、特に、使用勝手の良好なペットハウスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、屋内、屋外等に使用されるペットハウスがある(特許文献1参照)。
このペットハウスは、外側にプラスチック板あるいは金属板等、強度の高い外壁(2a)、この外壁(2a)の内面に、発泡プラスチックあるいはシート等、断熱性のある内壁(2b)を着した二重構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4219787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記ペットハウスにあっては、外側にプラスチック板あるいは金属板等、強度の高い外壁で構成されているため、例えば、外側を柔らかい素材で構成することができず、制約を受ける分、使用勝手が良好でないという問題点が生じた。
【0005】
本発明は、前記問題点を考慮してなされたもので、使用勝手を向上させたペットハウスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載のペットハウスは、一側面に出入口を有し、天井部が開閉自在な箱型のペット収容部本体と、この箱型のペット収容部本体の内面に位置し、前記箱型のペット収容部本体と分離可能に設けられた断熱性の壁体とを有し、前記断熱性の壁体は、環状筒体であり、前記箱型のペット収容部本体と前記断熱性の壁体との間に空気層が形成され、前記箱型のペット収容部本体は、前記天井部と対向する面を底面として自立可能であって、側面の外周形状が一定形状に保持でき、手で押すと前記一定形状が変形する程度に柔らかい素材で形成され、前記断熱性の壁体は、前記箱型のペット収容部本体の内側面に対向して設けられ、両端が開口し、自立可能な断熱性の立設壁部と、この断熱性の立設壁部の内側に位置して底部を形成する断熱性の底部を有し、この断熱性の底部の外周縁部は、前記断熱性の立設壁部の内壁に当接し、前記断熱性の底部に対向し、前記断熱性の立設壁部の上方側の開口を断熱性の天井部で覆い、前記出入口に対応する前記断熱性の壁体の部位は開口し、前記断熱性の立設壁部の外壁は、前記箱型のペット収容部本体の内側面に対向し、この箱型のペット収容部本体の内側面と前記断熱性の立設壁部の外壁とが、面状ファスナにより脱着可能に連結されているものである。
【0008】
また、請求項記載のペットハウスは、一側面に出入口を有し、天井部が開閉自在な箱型のペット収容部本体と、この箱型のペット収容部本体の内面に位置し、前記箱型のペット収容部本体と分離可能に設けられた断熱性の壁体とを有し、前記断熱性の壁体は、環状筒体であり、前記箱型のペット収容部本体と前記断熱性の壁体との間に空気層が形成され、前記箱型のペット収容部本体は、前記天井部と対向する面を底面として自立可能であって、側面の外周形状が一定形状に保持できない程度に柔らかい素材で形成され、前記断熱性の壁体は、前記箱型のペット収容部本体の内側面に対向して設けられ、両端が開口し、自立可能な断熱性の立設壁部と、この断熱性の立設壁部の内側に位置して底部を形成する断熱性の底部を有し、この断熱性の底部の外周縁部は、前記断熱性の立設壁部の内壁に当接し、前記断熱性の底部に対向し、前記断熱性の立設壁部の上方側の開口を断熱性の天井部で覆い、前記出入口に対応する前記断熱性の壁体の部位は開口し、前記断熱性の立設壁部の外壁は、前記箱型のペット収容部本体の内側面に対向し、この箱型のペット収容部本体の内側面と前記断熱性の立設壁部の外壁とが、面状ファスナにより脱着可能に連結されているものである。
【0009】
また、請求項記載のペットハウスは、一側面に出入口を有し、天井部が開閉自在な箱型のペット収容部本体と、この箱型のペット収容部本体の内面に位置し、前記箱型のペット収容部本体と分離可能に設けられた断熱性の壁体とを有し、前記断熱性の壁体は、環状筒体であり、前記箱型のペット収容部本体と前記断熱性の壁体との間に空気層が形成され、前記箱型のペット収容部本体は、前記天井部と対向する面を底面として自立不可能であって、側面の外周形状が一定形状に保持できない程度に柔らかい素材で形成され、前記断熱性の壁体は、前記箱型のペット収容部本体の内側面に対向して設けられ、両端が開口し、自立可能な断熱性の立設壁部と、この断熱性の立設壁部の内側に位置して底部を形成する断熱性の底部を有し、この断熱性の底部の外周縁部は、前記断熱性の立設壁部の内壁に当接し、前記断熱性の底部に対向し、前記断熱性の立設壁部の上方側の開口を断熱性の天井部で覆い、前記出入口に対応する前記断熱性の壁体の部位は開口し、前記断熱性の立設壁部の外壁は、前記箱型のペット収容部本体の内側面に対向し、この箱型のペット収容部本体の内側面と前記断熱性の立設壁部の外壁とが、面状ファスナにより脱着可能に連結されているものである。
【0015】
また、請求項記載のペットハウスは、請求項1又は請求項2又は請求項3記載のペットハウスにおいて、箱型のペット収容部本体は、底面、正面、右側面、左側面、背面、天井部を有する六面であり、前記正面と前記天井部との第1の境界部、前記正面と前記右側面との第2の境界部、前記底面と前記右側面との第3の境界部、前記右側面と前記背面との第4の境界部、前記天井部と前記背面との第5の境界部は、スライドファスナーにより、一連に接離自在に構成され、断熱性の立設壁部を除去した状態にあって、前記スライドファスナーにより、前記第2の境界部、前記第3の境界部及び前記第4の境界部を離間させ、前記右側面を前記底面の側から前記天井部の側へ回動して前記右側面を開放させると共に、前記右側面を支持部材により支持して、前記右側面の開放状態を保持するものである。
【発明の効果】
【0018】
また、請求項記載のペットハウスによれば、天井部と対向する面を底面として自立可能であって、側面の外周形状が一定形状に保持でき、手で押すと前記一定形状が変形する程度に柔らかい素材で形成された箱型のペット収容部本体を面状ファスナ、断熱性の底部を介して断熱性の立設壁部の外壁により、箱型のペット収容部本体の側面の外周形状を一定形状に保持することができる。
【0019】
また、請求項記載のペットハウスによれば、天井部と対向する面を底面として自立可能であって、側面の外周形状が一定形状に保持できない程度に柔らかい素材で形成された箱型のペット収容部本体を面状ファスナ、断熱性の底部を介して断熱性の立設壁部の外壁により、箱型のペット収容部本体の側面の外周形状を一定形状に保持することができる。
【0020】
また、請求項記載のペットハウスによれば、天井部と対向する面を底面として自立不可能であって、側面の外周形状が一定形状に保持できない程度に柔らかい素材で形成された箱型のペット収容部本体を面状ファスナ、断熱性の底部を介して断熱性の立設壁部の外壁により、箱型のペット収容部本体の側面の外周形状を一定形状に保持することができる。
【0026】
また、請求項記載のペットハウスによれば、上述した請求項1又は請求項2又は請求項3記載の発明の効果に加え、スライドファスナーにより、第2の境界部、第3の境界部及び第4の境界部を離間させ、右側面を底面の側から天井部の側へ回動して右側面を開放させると共に、右側面を支持部材により支持して、右側面の開放状態を保持することができるため、特に、ペットハウスを屋外で利用した場合、右側面を「ひさし」として、利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、本発明の一実施例のペットハウスの概略的斜視図である。
図2図2は、図1のペットハウスを分解して示す概略的分解斜視図である。
図3図3は、図1のペットハウスの梱包時又は収納時を示す概略的斜視図である。
図4図4は、図2のペットハウスの垂下部材の取り付け状態を示す概略的斜視図である。
図5図5は、図1の概略的断面図である。
図6図6は、図5の天井部を開いた状態の概略的一部拡大断面図である。
図7図7は、図1のペットハウスと異なる他の実施例の概略的斜視図である。
図8図8は、図7のペットハウスの蓋部を開けた状態の概略的斜視図である。
図9図9は、図7の概略的断面図である。
図10図10は、図7のペットハウスと異なる他の実施例の概略的斜視図である。
図11図11は、図10の概略的断面図である。
図12図12は、図10のペットハウスから、断熱性の壁体を除去し、右側面を開けた状態の概略的斜視図である。
図13図13は、図10のペットハウスと異なる他の実施例のバッグの概略的斜視図である。
図14図14は、図13のバッグの開口部を閉じた状態の概略的斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の一実施例のペットハウスを図面(図1乃至図6)を参照して説明する。
図1に示すPは、屋内又は屋外に配置され、犬等を収容するペットハウスで、ペットハウスPは、一側面に出入口12’を有し、天井部16が開閉自在な箱型のペット収容部本体1と、この箱型のペット収容部本体1の内面に位置し、箱型のペット収容部本体1と分離可能に設けられた断熱性の壁体2とを有し、箱型のペット収容部本体1と断熱性の壁体2との間に空気層3(図5及び図6参照)が形成されている。
【0030】
箱型のペット収容部本体1は、例えば、化粧シートで構成し、例えば、底面11、正面12、右側面13、左側面14、背面15、天井部16を有する六面を有している。
また、箱型のペット収容部本体1と分離可能に設けられた断熱性の壁体2は、例えば、箱型のペット収容部本体1の内側面に対向して設けられ、両端2A、2Bが開口し、自立可能な断熱性の立設壁部2Cと、この断熱性の立設壁部2Cの内側に位置して底部を形成する断熱性の底部2D、この断熱性の底部2Dに対向し、断熱性の立設壁部2Cの上方側の開口2Aを覆う断熱性の天井部2Eを有している。
自立可能な断熱性の立設壁部2Cは、例えば、断面四角形の筒体(又は、断面が多角形に限らず、円、楕円をも含む環状筒体)で、断熱性の立設壁部2C、断熱性の底部2D及び断熱性の天井部2Eは、何れも、図5及び図6に示すように、中央にプラスチック製のダンボール21、該プラスチック製のダンボール21の両面にクッション材22、23、これらプラスチック製のダンボール、クッション材を保冷・保温シートで覆った覆い部材24を有し、図1に示す10は、取っ手である。
【0031】
上述したペットハウスPによれば、一側面に出入口12’を有し、天井部16が開閉自在な箱型のペット収容部本体1と、この箱型のペット収容部本体1の内面に位置し、箱型のペット収容部本体1と分離可能に設けられた断熱性の壁体2とを有し、箱型のペット収容部本体1と断熱性の壁体2との間に空気層3が形成されているため、外側の箱型のペット収容部本体1と内側の断熱性の壁体2の内、少なくとも、一方で強度を保持すれば良く、外側のみで強度保持を図った従来のペットハウスに比べ、外側の箱型のペット収容部本体1を、例えば、柔らかい素材(例えば、布、より詳しくは、テント生地)等でも使用でき、また、特に、汚れやすい断熱性の壁体2を箱型のペット収容部本体1から分離して、清掃することができると共に、箱型のペット収容部本体1と断熱性の壁体2との間に形成された空気層3により、断熱効果を高めることができ、例えば、箱型のペット収容部本体1又は断熱性の壁体2が損傷した場合、損傷した部位のみを交換して対応することができ、また、例えば、内部の断熱性の壁体2を共通化し、外部の箱型のペット収容部本体1のみ複数用意すれば、多様性のあるペットハウスPを得ることができ、使用勝手の良好なペットハウスPを得ることができる。
【0032】
なお、箱型のペット収容部本体1は、図2に示すように、天井部16と対向する面を底面11として自立可能であって、側面の外周形状が一定形状に保持でき、手で押すと前記一定形状が変形する程度に柔らかい素材で形成され、例えば、正面12、右側面13、左側面14、背面15がピーンと張られた皺のない状態でも良いが、箱型のペット収容部1は、天井部16と対向する面を底面11として自立可能であって、側面の外周形状が一定形状に保持できない、例えば、正面12、右側面13、左側面14、背面15がピーンと張れない皺のある状態程度(図示せず)に柔らかい素材(例えば、布等)で箱型のペット収容部本体1を形成しても良い。
前述した「正面12、右側面13、左側面14、背面15がピーンと張られた皺のない状態(図2)」、「正面12、右側面13、左側面14、背面15がピーンと張れない皺のある状態(図示せず)」の場合にあっても、断熱性の壁体2は、箱型のペット収容部本体1の内側面に対向して設けられ、断熱性の壁体2の両端2A、2Bが開口し、自立可能な断熱性の立設壁部2Cと、この断熱性の立設壁部2Cの内側に位置して底部を形成する断熱性の底部2Dを有し、この断熱性の底部2Dの外周縁部は、断熱性の立設壁部2Cの内壁に当接し、断熱性の立設壁部2Cの外壁は、箱型のペット収容部本体1の内側面に対向し、この箱型のペット収容部本体1の内側面と断熱性の立設壁部2Cの外壁とが、面状ファスナ4、5により脱着可能に連結するようにしている。
【0033】
このペットハウスPによれば、天井部16と対向する面を底面111として自立可能であって、側面の外周形状が一定形状に保持できない程度に柔らかい素材で形成された箱型のペット収容部本体1を面状ファスナ4、5、断熱性の底部2Dを介して断熱性の立設壁部2Cの外壁により、箱型のペット収容部本体1の側面の外周形状を一定形状に保持することができる。
断熱性の立設壁部2Cは、自立可能で、断熱性の立設壁部2Cの立設方向に平行な折り目2C1、2C2(図2参照)が形成されている。この折り目2C1、2C2を介して自立可能な断熱性の立設壁部2Cは、扁平形状に形成されることができる。また、箱型のペット収容部本体1は、折曲できる程度に柔らかい素材で形成され、折曲されて扁平形状に形成されることができる(図3参照)。
ペットハウスPの梱包時又は収納時にあっては、図3に示すように、扁平形状に形成された立設壁部2C、扁平形状に形成された箱型のペット収容部本体1、断熱性の底部2D、断熱性の天井部2Eを積層して、コンパクト化することができる。
【0034】
なお、図5に示す6は、保冷剤20又は保温剤(図示せず)を収納する収納部であり、収納部6の開口部61から、冷気又は暖気が下方へと供給される。
また、図示しないが、断熱性の壁体1の内壁に、必要に応じて、保冷剤(図示せず)又は保温剤(図示せず)を収納するポケット(図示せず)を設け、ポケット(図示せず)から冷気又は暖気を断熱性の壁体2の内方へ供給するようにしても良い。
【0035】
また、図1及び図3に示す8は垂下部材で、垂下部材8は、箱型のペット収容部本体1の出入口11を覆うように暖簾状に垂下されたもので、垂下部材8により、ペットの出入りを阻害することなく、箱型のペット収容部本体1の内部から外部又は、外部から内部への熱の出入りを防止することができる。
また、断熱性の壁体2の内壁を消臭生地を使用すれば、ペットハウスP内のペットの臭いを消臭生地に吸収させ、臭いの軽減化を図ることができる。
【0036】
なお、上述の実施例では、箱型のペット収容部本体1は、天井部16と対向する面を底面11として自立可能であって、箱型のペット収容部本体1の側面の外周形状が一定形状に保持できる場合、
箱型のペット収容部本体1は、天井部16と対向する面を底面11として自立可能であって、側面の外周形状が一定形状に保持できない、例えば、正面12、右側面13、左側面14、背面15がピーンと張られない皺のある状態程度(図示せず)に柔らかい素材(例えば、布等)で形成した場合について、説明したが、
本願発明は、これに限らず、箱型のペット収容部本体1は、天井部16と対向する面を底面11として自立不可能であっても、箱型のペット収容部本体1の内面に位置する断熱性の立設壁部2Cが、図2に示すように、自立する場合にあっても適用することができる。この場合にあっても、上述した実施例と同様、天井部16と対向する面を底面11として自立不可能な箱型のペット収容部本体1、この自立不可能な箱型のペット収容部本体1と分離可能に設けられた断熱性の壁体2とを有し、自立不可能な箱型のペット収容部本体1と断熱性の壁体2との間に空気層3が形成されている。
【0037】
また、上述した実施例では、箱型のペット収容部本体1の内面に位置する断熱性の立設壁部2Cが、図2に示すように、自立可能となるように形成したが、本願発明にあっては、これに限らず、自立できない断熱性の立設壁部2Cであっても良い。
【0038】
即ち、箱型のペット収容部1は、天井部16と対向する面を底面11として自立可能であって、側面の外周形状が一定形状に保持できる程度に硬い素材で形成され、断熱性の壁体2は、箱型のペット収容部1の側面に対向して設けられ、両端が開口し、自立できない断熱性の壁部2と、この自立できない断熱性の立設壁部2Cの内側に位置して底部を形成する断熱性の底部2Dを有し、この断熱性の底部2Dの外周縁部は、自立できない断熱性の立設壁部2Cの内壁に当接し、自立できない断熱性の立設壁部2Cは、箱型のペット収容部1の内側面に対向し、この箱型のペット収容部本体1の内側面と自立できない断熱性の立設壁部2Cとが、面状ファスナ4、5により脱着可能に連結されているようにしても良い。
【0039】
この上述したペットハウスPによれば、天井部16と対向する面を底面11として自立できない断熱性の立設壁部2Cを面状ファスナ4、5、断熱性の底部2Dを介して側面の外周形状が一定形状に保持できる程度に硬い素材で形成された箱型のペット収容部本体1により、自立できない断熱性の立設壁部2Cを自立状態に保持することができる。
【0040】
なお、上述の実施例においては、ペットハウスPの断面形状を四角形としたが、本願発明にあっては、これに限らず、例えば、図7乃至図9記載のようなペットハウスPの断面形状を五角形としても良い。図7乃至図9記載の実施例については、上述の実施例と同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。
【0041】
また、上述の実施例においては、ペットハウスPの開口部を天井部16のみとしたが、本願発明にあっては、これに限らず、例えば、図12に示すように、右側面13としても良い。
【0042】
即ち、図10乃至図12に示す箱型のペット収容部本体1は、上述した図1図2記載と同様、底面11、正面12、右側面13、左側面14、背面15、天井部16を有する六面である。
図12に示すAは正面12と天井部16との第1の境界部であり、Bは正面12と右側面13との第2の境界部であり、Cは底面11と右側面13との第3の境界部であり、Dは右側面13と背面15との第4の境界部であり、Eは天井部16と背面15との第5の境界部である。
【0043】
これら第1の境界部A、第2の境界部B、第3の境界部C、第4の境界部D、第5の境界部Eは、スライドファスナーS1、S2により、一連に接離自在に構成されている。
そして、スライドファスナーS1、S2により、第2の境界部B、第3の境界部C及び第4の境界部Dを離間させ、図11に示すペットハウスPから、少なくとも、断熱性の立設壁部2C、断熱性の天井部2Eを除去した状態にあって、右側面13を底面11の側から天井部16の側へ回動して右側面13を開放させると共に、右側面13を支持部材7、8により支持して、右側面13の開放状態を保持するようにする。
その結果、ペットハウスPを屋外で利用した場合、右側面13を「ひさし」として、利用することができる。
【0044】
また、上述の実施例においては、ペットハウスPであったが、本願発明にあっては、これに限らず、例えば、図13及び図14に示す収容部本体を有するバッグ(例えば、手提げバッグ)P’であっても良い。
【0045】
即ち、図13及び図14に示すバッグP’に収容する物は、ペットに限らず、保冷又は保温する必要があるものであれば良い。
バッグP’の収容部本体1’の内面には、上述同様の収容部本体1と分離可能に設けられた断熱性の立設壁部2C’(断熱性の立設壁部2C’は、断熱性の立設壁部2Cと同様、例えば、中央に図示しないプラスチック製のダンボール、該プラスチック製のダンボールの両面に図示しないクッション材である。)が位置し、収容部本体1’と断熱性の立設壁部2C’との間に空気層3が形成されるようになっている。図13に示す20は、保冷剤(又は保温剤)である。
上述した収容部本体1’と断熱性の立設壁部2C’との間に形成された空気層3により、断熱効果を高めることができ、収容部本体1’又は断熱性の立設壁部2C’が損傷した場合、損傷した部位のみを交換して対応することができる。
収容する物がペットの場合には、図13に示すように、収容部本体1’の上部は開放状態が良いが、収容する物がペットでない、例えば、食料品であれば、図14に示すようにファスナーS1、S2により閉じるようにする。また、図13及び図14に示す10は、取っ手である。
なお、上述の図13及び図14記載の実施例にあっては、バッグの一例として、手提げバッグの例を示したが、本願発明にあっては、これに限らず、本願発明にいう「バッグ」は、中に、ペット等の物を入れるようにした入れ物であり、リュックをも含む広義の「入れ物」である。
【符号の説明】
【0046】
P ペットハウス
1 ペット収容部本体
2 断熱性の壁体
3 空気層
12’ 出入口
16 天井部
【要約】
【課題】
本発明の目的は、使用勝手を向上させたペットハウスを提供するものである。
【解決手段】
ペットハウスPは、一側面に出入口12’を有し、天井部16が開閉自在な箱型のペット収容部本体1と、この箱型のペット収容部本体1の内面に位置し、箱型のペット収容部本体1と分離可能に設けられた断熱性の壁体2とを有し、箱型のペット収容部本体1と断熱性の壁体2との間に空気層3が形成されているものである。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14