特許第6019478号(P6019478)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6019478マイナスイオン発生装置を内蔵する調光器付LEDランプ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6019478
(24)【登録日】2016年10月14日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】マイナスイオン発生装置を内蔵する調光器付LEDランプ
(51)【国際特許分類】
   F21V 33/00 20060101AFI20161020BHJP
   H05B 37/02 20060101ALI20161020BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20161020BHJP
   F21S 6/00 20060101ALI20161020BHJP
   F21S 8/04 20060101ALI20161020BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20161020BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20161020BHJP
【FI】
   F21V33/00 470
   H05B37/02 J
   F21V23/00 140
   F21S6/00 100
   F21S8/04
   F21V23/04 500
   F21Y115:10
【請求項の数】2
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2012-110191(P2012-110191)
(22)【出願日】2012年5月14日
(65)【公開番号】特開2013-239277(P2013-239277A)
(43)【公開日】2013年11月28日
【審査請求日】2015年5月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000127112
【氏名又は名称】株式会社アンノオフィス
(72)【発明者】
【氏名】阿武 孝次
【審査官】 宮崎 光治
(56)【参考文献】
【文献】 特表2005−517277(JP,A)
【文献】 特開2004−146335(JP,A)
【文献】 特開2002−159880(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V23/00−99/00
H05B37/00−39/10
F21S2/00−19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイナスイオン発生装置を有しかつ調光器を内蔵するLEDランプであって、外部からの調光操作によりLEDランプの照度を最小付近に調光した状態でも安定してマイナスイオンを発生し得るように調光回路とLEDランプモジュールの間を分岐してコンバーター回路を設け、コンバーターから一定の出力電圧を直流入力用の高圧発生ユニットに導き一定の高電圧の出力を放電体が得られるようにし、前記調光操作により調光回路の電圧が略20Vに低下したときに、前記コンバーターにより略12Vの一定の直流電圧に変換し、この直流電圧を電源として前記高圧発生ユニットの出力電圧を所定の負電圧に維持し、LEDランプの照度を最小付近に調光した状態でも継続して前記放電体よりマイナスイオンを発生するように構成されてなるマイナスイオン発生装置を内蔵する調光器付LEDランプ。
【請求項2】
前記調光操作によりLEDランプの照度が最小付近になったとき、調光回路出力電圧を検出して動作確認用LEDを点灯させる機能を有して、マイナスイオンが発生していることをユーザーに認識させられるように構成されてなる請求項1記載のマイナスイオン発生装置を内蔵する調光器付LEDランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイナスイオン発生装置を有するLEDランプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、マイナスイオン発生装置を有するランプは手軽に空気清浄作用とリラクゼーション効果が得られるものとして今までいくつか製品化されている(例えば特許文献1を参照)。現在、主流は電球形LEDランプであるが、蛍光灯形LEDランプやシーリングタイプのLEDランプにも応用され始めている。もちろんアイデアとして白熱電球と組み合わされたものや電球形蛍光ランプにもマイナスイオン発生装置を有するものもあった。特に口金を持つ電球形は、従来の点灯器例えば電球のソケットがあれば交換するだけで照明と空気清浄作用とリラクゼーション効果が得られるので、空気清浄機がなくともタバコの煙やペットの臭いに悩む場所で評価されてきた。
【特許文献1】特許第4504493号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の技術でも述べたように、このマイナスイオン発生装置を有するLEDランプは既設の点灯器に使用できるのだが、当然に消灯時にはマイナスイオンが発生せず空気清浄作用とリラクゼーション効果が得られないことにあった。専用のマイナスイオン空気清浄機ならこの様な事象はありえない。しかし、日中など消灯していても空間の空気清浄機能は必要があり、まして人やペットがいる場合はなおさらである。更に言えば、就寝時にマイナスイオンのリラクゼーション効果は安眠をもたらすものといわれるが、消灯するとマイナスイオンも発生しなくなってしまうという問題があった。本発明が解決しようという課題は、就寝のために消灯したときでもマイナスイオンの発生を維持できるようなLEDランプを得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に関して言えば、マイナスイオン発生装置を有しかつ調光器を内蔵するLEDランプであって、外部からの調光操作によりLEDランプの照度を最小付近に調光した状態でも安定してマイナスイオンを発生し得るように調光回路とLEDランプモジュールの間を分岐してコンバーター回路を設け、コンバーターから一定の出力電圧を直流入力用の高圧発生ユニットに導き一定の高電圧の出力を放電体が得られるようにし、前記調光操作により調光回路の電圧が略20Vに低下したときに、前記コンバーターにより略12Vの一定の直流電圧に変換し、この直流電圧を電源として前記高圧発生ユニットの出力電圧を所定の負電圧に維持し、前記調光操作によりLEDランプの照度を最小付近に調光した状態でも継続して前記放電体よりマイナスイオンを発生させるようにする。このように調光回路の後段で高圧発生ユニットの前段にコンバーターを回路に組み込んで調光回路の電圧が略20Vに低下したときに、コンバーターからの直流の出力電圧を12Vの一定にできるので、この出力電圧を直流入力用の高圧発生ユニットに導けば安定した高電圧が得られて放電体よりマイナスイオンが発生できる。
【0005】
請求項2に関して言えば、前記調光操作によりLEDランプの照度が最小付近になったとき、調光回路出力電圧を検出して動作確認用LEDを点灯させる機能を有して、最大に暗く調光した状態でもマイナスイオンが発生していることをユーザーに認識させられるようにする。
【発明の効果】
【0006】
本発明は上記のような構成でコンバーターを回路に組み込むことで、請求項1に関して言えば最大に暗く調光した状態でも安定的にマイナスイオンを発生させることが可能で、寝室用の空気清浄作用を持つ照明として有用な効果を持つ。又、請求項2に関して言えば調光により照度が最小付近になると点灯する動作確認用LEDによりマイナスイオンが発生していることが確認できるので心理的効果が期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の回路概念を図1図2図3図4によって説明する。又、図5図6図7図8はそれぞれ実施例での応用イメージである。
【0008】
図1は本発明のマイナスイオン発生装置を内蔵する調光器付LEDランプ1を実現する回路概念図で、外部からの調光操作により最大に暗く調光した状態でも安定してマイナスイオン10を発生し得るように調光回路3とLEDランプモジュール2の間を分岐してコンバーター回路を設け、コンバーター9から一定の出力電圧を直流入力用の高圧発生ユニット5に導き一定の高電圧の出力を放電体6が得られるようにし、前記調光操作により最大に暗く調光した状態でも継続して前記放電体6よりマイナスイオン10を発生するように構成されてなる。本図では外部からの調光操作を調光リモコン7で行っている。調光回路3から出力される電圧は、元の波形a17から波形b18の実線の部分で示される波形で示す。なお、調光回路3より出力される電圧は20Vピーク程度である。放電体6は針状の金属もしくは炭素繊維を束ねたものあるいは導電性の樹脂やゴムでも構わない。
【0009】
図2は、調光回路3よりコンバーター9そして高圧発生ユニット5、放電体6へ至る回路を抜き出した図である。表示する電圧は1例であって、調光回路3 からの出力は実線(波形b18)で示すようなものとなるが、この電圧をコンバーター9により一定の直流電圧12Vに変換(波形c 19) する。こうすればこの直流電圧を電源として直流用の高圧発生ユニット5の出力電圧を例えば−4KVに固定できる。このように、前記外部調光装置により調光回路3からの出力電圧が限界近くの20V程度に低下しても、コンバーター9により高圧発生ユニット5からの出力電圧を一定に維持し、放電体6からマイナスイオン10を発生させ続けることができる。つまりLEDランプの照度を最小付近にしてもマイナスイオン10の放出が維持される訳である。
【0010】
図3は本発明のマイナスイオン発生装置を内蔵する調光器付LEDランプ1を実現する回路概念図だが、前記外部からの調光操作を有線で既設の調光コントローラー8を用いて行っているものである。
【0011】
図4は、前記調光操作によりLEDランプの照度が最小付近になったとき、調光回路3からの出力電圧を検出して動作確認用LED12を点灯させる機能を有して、最大に暗く調光した状態でもマイナスイオン10が発生していることをユーザーに認識させられるようにした回路概念図。本図は調光回路3からコンバーター9、高圧発生ユニット5、放電体6への回路を抜き出して示す。
【0012】
図5は、前記調光操作を既設の調光コントローラー8を用い有線で行う本発明の実施例である。
【0013】
図6は本発明の実施例で、天井のシーリングLEDランプモジュール13を調光リモコン7で前記調光操作を行うものである。
【0014】
図7図8は調光器付卓上スタンド15を用いて本発明のマイナスイオン発生装置を内蔵する調光器付LEDランプ1を使用している実施例。
【0015】
図7は通常の点灯状態での実施例で、LEDランプも点灯しマイナスイオン10も発生しているイメージを示す。
【0016】
図8では、最大に暗く調光した状態になってもマイナスイオン10が発生していることを使用者が認識できるよう動作確認用LED12を点灯させる機能のイメージを示す。
【産業上の利用可能性】
【0017】
最大に暗く調光した状態でも安定的にマイナスイオンを発生させることが可能なので寝室用の空気清浄作用のある照明として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明のマイナスイオン発生装置を内蔵する調光器付LEDランプの回路概念図である。
図2図1を一部抜き出した本発明の回路概念図である。
図3図1の回路に既設の調光コントローラーを接続した場合の本発明の回路概念図である。
図4】最大に暗く調光した電圧付近で調光回路の出力電圧を検出して確認用LEDを点灯させるようにした本発明の回路概念図である。
図5】本発明のマイナスイオン発生装置を内蔵する調光器付LEDランプを天井に設置し、既設の調光コントローラーで調光する実施例を示す図である。
図6】本発明のマイナスイオン発生装置を内蔵する調光器付LEDランプを、リモコンで調光する実施例を示す図である。
図7】本発明のマイナスイオン発生装置を内蔵する調光器付LEDランプを調光器付卓上スタンドに使うときの実施例を示す図である。
図8】本発明のマイナスイオン発生装置を内蔵する調光器付LEDランプを調光器付卓上スタンドに使うとき、最大に暗く調光した場合の状態を示す図である。
【符号の説明】
【0019】
1 マイナスイオン発生装置を内蔵する調光器付LEDランプ
2 LEDランプモジュール
3 調光回路
4 受信部
5 高圧発生ユニット
6 放電体
7 調光リモコン
8 既設の調光コントローラー
9 コンバーター
10 マイナスイオン
11 LEDランプからの発光
12 動作確認用LED
13 シーリングLEDランプモジュール
14 調光信号
15 調光器付卓上スタンド
16 調光ダイヤル
17 波形a
18 波形b
19 波形c
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8