【実施例1】
【0038】
以下、図面を参照しながら実施例1を説明する。
図1は本発明の接続ブロック結合体に係る第一ヒューズブロックを構成に含む電気接続箱の斜視図である。また、
図2は
図1の電気接続箱の正面図、
図3はヒューズブロック結合前の斜視図、
図4はヒューズブロックパーツを結合する途中状態の斜視図、
図5及び
図6はヒューズブロックパーツの図、
図7及び
図8はヒューズブロックパーツを結合する途中状態及び結合完了状態の拡大斜視図である。
【0039】
以下の説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等に合わせて適宜変更することができるものとする。また、自動車に搭載される電気接続箱を例に挙げて説明するが、自動車の電気接続箱以外にも例えば多種多様な電気機器等に本発明を採用することができるものとする。
【0040】
図1及び
図2において、引用符号1は電気接続箱を示す。ここではカバー部材を省略した状態で電気接続箱1を示す。電気接続箱1は、回路基板2と、基板実装部品3と、第一コネクタブロック4及び第二コネクタブロック5と、第一ヒューズブロック6及び第二ヒューズブロック7と、ECU接続コネクタ8とを含んで構成される。
【0041】
回路基板2には、基板実装部品3が実装される。また、回路基板2には、第一コネクタブロック4、第二コネクタブロック5、第一ヒューズブロック6、第二ヒューズブロック7、ECU接続コネクタ8も組み付けられる。これら基板実装部品3〜ECU接続コネクタ8は、回路基板2に形成された回路パターンの所定位置に電気的に接続される。
【0042】
基板実装部品3としては、リレー等の電気部品が挙げられる(従来例と同様のスイッチングトランジスタや、集積回路などを実装してもよいものとする)。尚、第一コネクタブロック4、第二コネクタブロック5、ECU接続コネクタ8は公知のものと同様であり、ここでの詳細な説明は省略するものとする。
【0043】
先ず、本発明に係る第一ヒューズブロック6と、この第一ヒューズブロック6に結合する第二ヒューズブロック7の構成及び構造について説明をする。
【0044】
以下の説明では、図中の矢印P方向を上下方向、矢印Q方向を左右方向、矢印R方向を前後方向として示すものとする。また、矢印P方向を第一ヒューズブロック6及び第二ヒューズブロック7の結合方向として示すとともに、後述するヒューズブロックパーツ16の端子並び方向として示し、さらには、矢印Q方向をヒューズブロックパーツ16の結合方向として、矢印R方向を後述する水平板部24(延在部)の延在方として示すものとする。
【0045】
図1ないし
図3において、第一ヒューズブロック6は、回路基板2に載せられるように組み付けられる。また、第二ヒューズブロック7は、第一ヒューズブロック6の上に結合した状態で回路基板2に組み付けられる。
【0046】
第二ヒューズブロック7について先に説明すると、第二ヒューズブロック7は、特許請求の範囲に記載された他の接続ブロックとなる第二接続ブロックであって、導電性の層状端子群9と、この層状端子群9を固定する絶縁性の樹脂基材10とを含んで構成される。
【0047】
層状端子群9は、複数本且つ複数種の端子を矢印Q方向(左右方向)に並べてなる端子群11、12を矢印P方向(上下方向)に層状に配置してなる。端子群11、12は、前方に突出するように形成される音叉状端子部13及びヒュージブルリンク用端子部14を有する。また、下方に突出するように形成される基板接続部15も有する。樹脂基材10は、端子群11、12の所定位置を固定することができるように形成される。また、第一ヒューズブロック6に対し結合することができるようにも形成される。この結合部分は、特許請求の範囲に記載された第二の結合部(図示省略)に相当するものとする。
【0048】
図3及び
図4において、第一ヒューズブロック6は、本発明の接続ブロック結合体に該当するものである。具体的には、電気部品(ここでは図示しないヒューズ)を接続するためのヒューズブロックパーツ16(接続ブロックパーツ)を複数個(ここでは17個。数は一例であるものとする)、矢印Q方向(左右方向)に結合させてなるものである。ヒューズブロックパーツ16は、導電性の複数本のL字状端子17〜20(端子)と、この複数本のL字状端子17〜20を固定する絶縁性の樹脂基材21とを含んで構成される。
【0049】
図5及び
図6において、L字状端子17〜20は、それぞれ所定の長さとなる帯状の板をL字状に折り曲げて形成される。尚、L字状端子17〜20はサイズが異なるのみであり、各部分は同一の機能を有する。ここでは同一の符号を付すものとする。L字状端子17〜20は、回路基板2に対する上記ヒューズの搭載方向に配慮してL字状に折り曲げ形成される(搭載方向が回路基板2に対し垂直の場合はこの限りでないものとする)。
【0050】
L字状端子17〜20の一端には、音叉状端子部22(電気接続部)が形成される。また、中間には、折り曲げ部23が形成される。音叉状端子部22は、上記ヒューズのヒューズ端子を接続する部分として音叉形状に形成される。音叉状端子部22と折り曲げ部23との間には、回路基板2(
図1参照)に対し略水平で且つ矢印R方向(前後方向)に延在する水平板部24(延在部)が形成される。さらに、他端側には、回路基板2に対し略垂直で且つ矢印P方向(上下方向)に延在する垂直板部25が形成される。この垂直板部25には、ピン状の基板接続部26が連成される。
【0051】
L字状端子17〜20の音叉状端子部22は、ヒューズブロックパーツ16の状態において同一位置に配置される。また、L字状端子17と18の各音叉状端子部22、及びL字状端子19と20の各音叉状端子部22は、上記ヒューズ端子の位置に合わせて配置される。さらに、L字状端子17〜20の各基板接続部26は、ヒューズブロックパーツ16の状態において等ピッチで配置される。この他、水平板部24及び垂直板部25は、L字状端子17が一番短くなるように形成される。そして、次第に長くなって、L字状端子20が一番長くなるように形成される。
【0052】
L字状端子17〜20は、水平板部24の位置で樹脂基材21に固定される。本実施例においては、インサート成型により固定される。尚、固定方法はインサート成型に限らないものとする。一例として他の固定方法を挙げると、水平板部24の側部に係止爪を形成し、この係止爪を樹脂基材21の圧入穴に引っ掛けて固定する方法などが挙げられる。
【0053】
樹脂基材21は、樹脂成型からなる部分であって、上面27及び下面28と、左側面29及び右側面30と、前面31及び後面32、33とを有する。後面32、33は、上下二段となる階段状に形成される。また、樹脂基材21は、上記ヒューズに合わせた所定の幅寸法及び高さ寸法にて形成される。このような樹脂基材21の前面31は、音叉状端子部22が真っ直ぐ前方へ突出する部分として形成される。また、右側面30には結合部34、35が形成され、左側面29には被結合部36、37が形成される。さらに、上面27には、第二の被結合部38が形成される。この他、左側面29及び右側面30を貫通するように肉盗み部39が形成される。
【0054】
結合部34、35は、形状の異なる矩形の凸部分としてそれぞれ形成される。一方、被結合部36、37は、結合部34、35の形状に合わせて形成される。具体的には、結合部34、35が差し込まれる矩形の凹部分として形成される。結合部34、35及び被結合部36、37は、圧入状態にて結合するように形成される。
【0055】
尚、結合部34、35と被結合部36、37の配置を左右逆にしてもよいものとする。また、後述する実施例2のように一側面に両方を配置してもよいものとする。
【0056】
第二の被結合部38は、第二ヒューズブロック7との結合部分として形成される。具体的には、第二ヒューズブロック7の図示しない第二の結合部が差し込まれて結合状態になるような部分として形成される。尚、第二の被結合部38は、上記のような凹状の被結合部でなく凸状の結合部として形成してもよいものとする(この場合、第二ヒューズブロック7の方を被結合部として形成するものとする)。
【0057】
次に、
図7及び
図8を参照しながら本発明に係る第一ヒューズブロック6の組み立て(結合)について説明をする。
【0058】
図7及び
図8において、第一ヒューズブロック6は、ヒューズブロックパーツ16を必要数分だけ結合することにより組み立てが完了する。具体的には、隣り合うヒューズブロックパーツ16の結合部34、35と被結合部36、37とを圧入により結合させると、図示しないヒューズの搭載数に合わせた数のヒューズブロックパーツ16からなる第一ヒューズブロック6の組み立てが完了する。
【0059】
尚、上記「搭載数に合わせた数」とは、本実施例のヒューズブロックパーツ16の場合、これ一つに二つのヒューズを搭載できることから、必要搭載数の1/2の数となる。
【0060】
以上、
図1ないし
図8を参照しながら説明してきたように、第一ヒューズブロック6は、図示しないヒューズの搭載数に合わせてヒューズブロックパーツ16を増減させることができる。従って、汎用性を高めることができる。
【実施例2】
【0061】
以下、図面を参照しながら実施例2を説明する。
図9及び10は本発明の接続ブロック結合体に係る第一ヒューズブロックの斜視図である。また、
図11はヒューズブロックパーツの図、
図12はF/Lブロックパーツの図、
図13及び
図14はF/Lブロックパーツを結合する途中状態及び結合完了状態の拡大斜視図である。
【0062】
図9及び
図10において、実施例2の第一ヒューズブロック51は、本発明の接続ブロック結合体に該当するものである。具体的には、図示しないヒューズ(電気部品)を接続するためのヒューズブロックパーツ52(接続ブロックパーツ)を複数個(ここでは8個。数は一例であるものとする)、また、図示しないヒュージブルリンク(電気部品)を接続するためのF/Lブロックパーツ53(接続ブロックパーツ)を複数個(ここでは3個。数は一例であるものとする)、矢印Q方向(左右方向)に結合させてなるものである。
【0063】
ヒューズブロックパーツ52は、導電性の一対の端子54、55と、この一対の端子54、55を固定する絶縁性の樹脂基材56とを含んで構成される。また、F/Lブロックパーツ53も同様に、導電性の一対の端子57、58と、この一対の端子57、58を固定する絶縁性の樹脂基材59とを含んで構成される。
【0064】
図11において、ヒューズブロックパーツ52における一対の端子54、55は若干形状が異なるのみであり、各部分は同一の機能を有する。ここでは同一の符号を付すものとする。一対の端子54、55の一端には、音叉状端子部60(電気接続部)が形成される。また、中間及び他端側には、前後方向に延在する延在部61が形成される。この延在部61には、圧接刃62が連成される。
【0065】
樹脂基材56は、上面63及び下面64と、左側面65及び右側面66と、前面67及び後面68とを有する。また、樹脂基材56は、上記ヒューズに合わせた所定の幅寸法及び高さ寸法にて形成される。このような樹脂基材56の前面67は、音叉状端子部60が真っ直ぐ前方へ突出する部分として形成される。また、左側面65及び右側面66には、結合部69と被結合部70とがそれぞれ形成される。さらに、下面64には、第二の被結合部71が形成される。この他、左側面65及び右側面66には、肉盗み部72が形成される。
【0066】
結合部69は、凸部分として形成される。また、被結合部70は、結合部69の形状に合わせて凹部分として形成される。結合部69及び被結合部70は、圧入状態にて結合するように形成される。
【0067】
図12において、F/Lブロックパーツ53における一対の端子57、58は若干形状が異なるのみであり、各部分は同一の機能を有する。ここでは同一の符号を付すものとする。一対の端子57、58の一端には、ヒュージブルリンク用端子部73(電気接続部)が形成される。また、中間及び他端側には、前後方向に延在する延在部74が形成される。この延在部74には、圧接刃75が連成される。
【0068】
樹脂基材59は、上面76及び下面77と、左側面78及び右側面79と、前面80及び後面81とを有する。また、樹脂基材59は、上記ヒュージブルリンクに合わせた所定の幅寸法及び高さ寸法にて形成される。このような樹脂基材59の前面80は、ヒュージブルリンク用端子部73が真っ直ぐ前方へ突出する部分として形成される。また、左側面78及び右側面79には、結合部82と被結合部83とがそれぞれ形成される。
【0069】
結合部82は、凸部分として形成される。また、被結合部83は、結合部82の形状に合わせて凹部分として形成される。結合部82及び被結合部83は、圧入状態にて結合するように形成される。
【0070】
次に、
図13及び
図14を参照しながら本発明に係る第一ヒューズブロック51の組み立て(結合)について説明をする。
【0071】
図13及び
図14において、第一ヒューズブロック51は、ヒューズブロックパーツ52とF/Lブロックパーツ53とを必要数分だけ結合することにより組み立てが完了する。具体的には、隣り合うヒューズブロックパーツ52の結合部69と被結合部70とを圧入により結合させることにより、また、隣り合うヒューズブロックパーツ52とF/Lブロックパーツ53の結合部69と被結合部83とを圧入により結合させ且つ被係合部70と結合部82とを圧入により結合させると、図示しないヒューズやヒュージブルリンクの搭載数に合わせた数の接続ブロックパーツからなる第一ヒューズブロック51の組み立てが完了する。
【0072】
以上、
図9ないし
図14を参照しながら説明してきたように、第一ヒューズブロック51は、図示しないヒューズやヒュージブルリンクの搭載数に合わせてヒューズブロックパーツ52及びF/Lブロックパーツ53を増減させることができる。従って、汎用性を高めることができる。
【0073】
この他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。