特許第6019748号(P6019748)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6019748
(24)【登録日】2016年10月14日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】定着装置、画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/20 20060101AFI20161020BHJP
【FI】
   G03G15/20 535
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-116830(P2012-116830)
(22)【出願日】2012年5月22日
(65)【公開番号】特開2013-242485(P2013-242485A)
(43)【公開日】2013年12月5日
【審査請求日】2015年3月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 秀樹
【審査官】 飯野 修司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−011104(JP,A)
【文献】 特開2003−015458(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を加熱する加熱部材と、
前記記録媒体を加圧する加圧部材と、
第1取付部を有し、前記加熱部材を支持する第1支持部と、
第2取付部を有し、前記加圧部材を支持する第2支持部と、
一端側が前記第1取付部に取り付けられ、他端側が前記第2取付部に取り付けられ、弾性力により前記加圧部材を前記加熱部材に対して加圧接触させる弾性部材と、
前記第1取付部及び前記第2取付部の少なくとも一方に対して、前記弾性力による荷重の方向側で突き当たる突当部材と、
前記突当部材に対して、前記弾性力による荷重の方向側で突き当たる他の突当部材と、
を備える定着装置。
【請求項2】
前記他の突当部材は、
前記記録媒体を案内する案内部材、又は、前記加熱部材及び前記加圧部材の少なくとも一方を被覆する被覆部材
を兼ねる請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
記録媒体を加熱する加熱部材と、
前記記録媒体を加圧する加圧部材と、
第1取付部を有し、前記加熱部材を支持する第1支持部と、
第2取付部を有し、前記加圧部材を支持する第2支持部と、
一端側が前記第1取付部に取り付けられ、他端側が前記第2取付部に取り付けられ、弾性力により前記加圧部材を前記加熱部材に対して加圧接触させる弾性部材と、
前記第1取付部及び前記第2取付部の少なくとも一方に対して、前記弾性力による荷重の方向側で突き当たる突当部材と、
を備え、
前記突当部材は、
前記記録媒体を案内する案内部材、又は、前記加熱部材及び前記加圧部材の少なくとも一方を被覆する被覆部材
を兼ねる定着装置。
【請求項4】
記録媒体を加熱する加熱部材と、
前記記録媒体を加圧する加圧部材と、
第1取付部を有し、前記加熱部材を支持する第1支持部と、
第2取付部を有し、前記加圧部材を支持する第2支持部と、
一端側が前記第1取付部に取り付けられ、他端側が前記第2取付部に取り付けられ、弾性力により前記加圧部材を前記加熱部材に対して加圧接触させる弾性部材と、
前記第1支持部及び前記第2支持部のうちクリープ強度の低い支持部の前記第1取付部又は前記第2取付部に対して、前記弾性力による荷重の方向側で突き当たる突当部材と、
を備える定着装置。
【請求項5】
記録媒体を加熱する加熱部材と、
前記記録媒体を加圧する加圧部材と、
第1取付部を有し、前記加熱部材を支持する第1支持部と、
第2取付部を有し、前記加圧部材を支持する第2支持部と、
一端側が前記第1取付部に取り付けられ、他端側が前記第2取付部に取り付けられ、弾性力により前記加圧部材を前記加熱部材に対して加圧接触させる弾性部材と、
前記第1支持部及び前記第2支持部のうち突当部材に対して回転変位可能に支持されたものではない支持部の前記第1取付部又は前記第2取付部に対して、前記弾性力による荷重の方向側で突き当たる前記突当部材と、
を備える定着装置。
【請求項6】
記録媒体に画像を転写する転写部と、
前記転写部が転写した画像を前記記録媒体に定着する請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置と、
を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定着装置、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、熱ローラを覆うように配置された耐熱性樹脂からなる定着上ハウジングと、当該定着上ハウジングに装着され前記熱ローラの表面温度を検出するサーミスタと、温度上昇による前記定着上ハウジングの熱変形時に前記サーミスタと前記熱ローラとの間の間隔を所定の間隔に維持するための定着カバー及びそのリブと、を備えている定着装置が、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−149123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、弾性部材が取り付けられた取付部が、塑性変形するのを抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、記録媒体を加熱する加熱部材と、前記記録媒体を加圧する加圧部材と、第1取付部を有し、前記加熱部材を支持する第1支持部と、第2取付部を有し、前記加圧部材を支持する第2支持部と、一端側が前記第1取付部に取り付けられ、他端側が前記第2取付部に取り付けられ、弾性力により前記加圧部材を前記加熱部材に対して加圧接触させる弾性部材と、前記第1取付部及び前記第2取付部の少なくとも一方に対して、前記弾性力による荷重の方向側で突き当たる突当部材と、前記突当部材に対して、前記弾性力による荷重の方向側で突き当たる他の突当部材と、を備える定着装置である。
【0007】
請求項3の発明では、前記突当部材は、前記記録媒体を案内する案内部材、又は、前記加熱部材及び前記加圧部材の少なくとも一方を被覆する被覆部材を兼ねる。
【0008】
請求項2の発明では、前記他の突当部材は、前記記録媒体を案内する案内部材、又は、前記加熱部材及び前記加圧部材の少なくとも一方を被覆する被覆部材を兼ねる。
【0009】
請求項6の発明は、記録媒体に画像を転写する転写部と、前記転写部が転写した画像を前記記録媒体に定着する請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置と、を備える画像形成装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の請求項1の構成によれば、本構成における突当部材を備えない場合に比べ、弾性部材が取り付けられた取付部が、塑性変形するのを抑制できる。
【0011】
本発明の請求項1の構成によれば、本構成における他の突当部材を備えない場合に比べ、弾性部材が取り付けられた取付部が、塑性変形するのを抑制できる。
【0012】
本発明の請求項3の構成によれば、突当部材が案内部材又は被覆部材を兼ねない場合に比べ、部品点数を低減できる。
【0013】
本発明の請求項2の構成によれば、他の突当部材が案内部材又は被覆部材を兼ねない場合に比べ、部品点数を低減できる。
【0014】
本発明の請求項5の構成によれば、本構成における定着装置を備えない場合に比べ、加熱部材に対する加圧部材の接触圧が低下することに起因する画像劣化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略図である。
図2】本実施形態に係る定着装置の構成の一部を示す分解斜視図である。
図3】本実施形態に係る定着装置の取付部の構成を示す斜視図である。
図4】本実施形態に係る定着装置の構成を示す分解斜視図である。
図5】本実施形態に係る定着装置の構成を示す斜視図である。
図6図3に示す構成において、排出側案内部材が取り付けられた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0017】
(画像形成装置10の構成)
まず、画像形成装置10の構成を説明する。図1は、画像形成装置10の構成を示す概略図である。
【0018】
画像形成装置10は、図1に示されるように、各構成部品が内部に収容される装置本体11を備えている。装置本体11の内部には、用紙等の記録媒体Pが収容される複数の収容部12と、記録媒体Pに画像を形成する画像形成部14と、収容部12から画像形成部14へ記録媒体Pを搬送する搬送部16と、画像形成装置10の各部の動作を制御する制御部20と、が設けられている。また、装置本体11の上部には、画像形成部14によって画像が形成された記録媒体Pが排出される排出部18が設けられている。
【0019】
画像形成部14は、画像を保持する像保持体としての感光体ドラム32を有している。感光体ドラム32は、一方向(例えば、図1における反時計回り方向)へ回転するようになっている。感光体ドラム32の周囲には、感光体ドラム32の回転方向上流側から順に、感光体ドラム32を帯電させる帯電装置としての帯電ロール23と、帯電ロール23によって帯電した感光体ドラム32を露光して感光体ドラム32に静電潜像を形成する露光装置36と、露光装置36によって感光体ドラム32に形成された静電潜像を現像して黒色のトナー画像を形成する現像装置38と、現像装置38によって感光体ドラム32に形成された黒色のトナー画像を記録媒体Pに転写する転写部の一例としての転写ロール26と、が設けられている。
【0020】
露光装置36は、制御部20から送られた画像信号に基づき静電潜像を形成するようになっている。制御部20から送られる画像信号としては、例えば、制御部20が外部装置から取得した画像信号がある。
【0021】
露光装置36の上方には、トナーが収容されているトナー収容容器としてのトナーカートリッジ58が設けられている。トナーカートリッジ58に収容されたトナーは、トナー搬送装置(図示省略)によって、現像装置38へ搬送されるようになっている。
【0022】
転写ロール26は、感光体ドラム32に対向しており、感光体ドラム32とで記録媒体Pを挟んで記録媒体Pを上方へ搬送するようになっている。転写ロール26と感光体ドラム32との間が、感光体ドラム32に形成されたトナー画像が記録媒体Pに転写される転写位置Tとされている。
【0023】
搬送部16は、各収容部12に収容された記録媒体Pを送り出す送出ロール46と、送出ロール46によって送り出された記録媒体Pが搬送される搬送路48と、搬送路48に沿って配置され送出ロール46によって送り出された記録媒体Pを転写位置Tへ搬送する複数の搬送ロール50と、を備えている。
【0024】
転写位置Tの上方側(搬送方向下流側)には、転写ロール26によって記録媒体Pに転写されたトナー画像を記録媒体Pに定着させる定着装置60が設けられている。この定着装置60の上方側(搬送方向下流側)には、トナー画像が定着された記録媒体Pを排出部18へ排出する排出ロール52が設けられている。なお、定着装置60の具体的な構成については、後述する。
【0025】
また、片面にトナー画像が定着された記録媒体Pを反転させて、再び転写位置Tへ送り戻すための反転搬送路37が、転写ロール26に対する感光体ドラム32とは反対側(図1における右側)に設けられている。記録媒体Pの両面に画像を形成する際には、片面にトナー画像が定着された記録媒体Pが、排出ロール52によりスイッチバックされて反転搬送路37に導かれて転写位置Tへ送り戻されるようになっている。
【0026】
(画像形成動作)
次に、画像形成装置10における、記録媒体Pへ画像を形成する画像形成動作について説明する。
【0027】
画像形成装置10では、いずれかの収容部12から送出ロール46によって送り出された記録媒体Pが、複数の搬送ロール50によって転写位置Tへ送り込まれる。
【0028】
一方、画像形成部14では、感光体ドラム32が帯電ロール23によって帯電された後、露光装置36によって露光されて、感光体ドラム32に静電潜像が形成される。当該静電潜像が現像装置38によって現像されて感光体ドラム32に黒色のトナー画像が形成される。この黒色のトナー画像は、転写ロール26により転写位置Tにて記録媒体Pへ転写される。
【0029】
トナー画像が転写された記録媒体Pは、定着装置56へ搬送され、当該トナー画像が定着装置56により定着される。記録媒体Pの片面へのみ画像を形成する場合は、トナー画像が定着された後、記録媒体Pは排出ロール52により排出部18へ排出される。
【0030】
記録媒体Pの両面へ画像を形成する場合には、片面に画像が形成された後、記録媒体Pは、排出ロール52でスイッチバックされ、反転して反転搬送路37へ送り込まれる。さらに、当該記録媒体は、反転搬送路37から再び転写位置Tへ送り込まれ、画像が記録されていない反対面に、前述と同様に画像が形成され、排出ロール52により排出部18へ排出される。以上のように、一連の画像形成動作が行われる。
【0031】
(定着装置60の構成)
次に、本実施形態に係る定着装置60の構成を説明する。図2図6は、本実施形態に係る定着装置60の構成を示す図である。
【0032】
本実施形態に係る定着装置60は、図2に示されるように、加熱部材の一例としての加熱ロール70と、加圧部材の一例としての加圧ベルト80と、加熱ロール70を支持する第1支持部の一例としてのロール支持体62と、加圧ベルト80を支持する第2支持部の一例としての一対のベルト支持板66と、を備えている。
【0033】
加熱ロール70は、具体的には、円筒状の円筒部材(ロール部)70Aと、円筒部材70Aの内部空間に設けられたハロゲンランプ等の加熱源70Bと、を備えて構成されている。
【0034】
加熱源70Bの軸方向両端部は、円筒部材70Aの軸方向両端から突出しており、ロール支持体62に保持されている。円筒部材70Aの軸方向両端部は、ロール支持体62に保持された軸受74に回転可能に支持されている。円筒部材70Aは、その軸方向一端部に保持されたギヤ72を通じて、駆動モータ(図示省略)からの回転力が伝達されて回転するようになっている。
【0035】
ロール支持体62は、具体的には、定着装置60のフレーム(装置本体)として機能するようになっており、加熱ロール70の軸方向に沿って長さを有する支持体本体63と、支持体本体63の長手方向両端部に設けられ、弾性部材の一例としての引っ張りバネ68の一端部が取り付けられる第1取付部61と、を有している。第1取付部61は、具体的には、図3に示されるように、引っ張りバネ68の一端部が取り付けられる取付部分としての被掛止部61Aと、被掛止部61Aと支持体本体63とを連結する板状の一対の連結部61B、61Cと、を有している。被掛止部61Aと支持体本体63との間には、隙間61Eが形成されている(図2参照)。
【0036】
被掛止部61Aは、引っ張りバネ68の一端部に形成された掛止部としてのフック68Aが引っ掛けられるようになっている。被掛止部61Aにおけるフック68Aが引っ掛けられる部分には、凹部61Dが形成されている。
【0037】
一対の連結部61B、61Cは、被掛止部61Aを間に挟むように、支持体本体63の長手方向に互いが対向して配置されている。また、一対の連結部61B、61Cは、支持体本体63に対して、上方側(図3におけるY方向側)及び側方側(図3におけるX方向側)に張り出している。一対の連結部61B、61Cの側方側(図3におけるX方向側)の端部が被掛止部61Aで連結されており、一対の連結部61B、61C及び被掛止部61Aは、一体に構成されている。
【0038】
なお、ロール支持体62は、第1取付部61を含めて、一対のベルト支持板66に比べて、強度(クリープ強度)が低くなっている。具体的には、例えば、ロール支持体62は、PET等の樹脂材料で構成されており、一対のベルト支持板66は、板金(金属板)で構成されている。
【0039】
図2に示されるように、ロール支持体62の下部には、加熱ロール70と加圧ベルト80との間の接触領域(ニップ部)に記録媒体Pを案内する導入側案内部材64(導入側シュート)が、ネジ止めにより固定されている。この導入側案内部材64は、一対のベルト支持板66と同様に、板金(金属板)で構成されている。また、導入側案内部材64の側壁64Aの内面には、一対のベルト支持板66を回転可能に支持する軸部64Bが形成されている。
【0040】
加圧ベルト80は、無端ベルト80Aと、無端ベルト80Aの内周に設けられ無端ベルト80Aを支持する支持体80Bと、支持体80Bの両端部に取り付けられた側板80Cと、を備えて構成されている。
【0041】
支持体80Bは、無端ベルト80Aの軸方向に沿って長さを有すると共に、無端ベルト80Aの軸方向両端から突出する突出部80Dを有している。側板80Cは、無端ベルト80Aの径方向外側へ張り出しており、加圧ベルト80の軸方向への移動を規制するようになっている。また、側板80Cには、支持体80Bの突出部80Dが挿し通される通し孔80Eが形成されている。
【0042】
一対のベルト支持板66には、支持体80Bの突出部80Dが差し込まれる差込溝66Aが形成されている。差込溝66Aは、加熱ロール70側に開口している。この差込溝66Aに対して、支持体80Bの突出部80Dが差し込まれることで、一対のベルト支持板66は、加圧ベルト80を支持している。
【0043】
また、一対のベルト支持板66には、導入側案内部材64の軸部64Bが差し込まれる差込孔66Cが形成されている。この差込孔66Cに導入側案内部材64の軸部64Bが差し込まれることで、一対のベルト支持板66は、導入側案内部材64の軸部64Bの軸周りに回転可能に支持されている。これにより、一対のベルト支持板66は、加熱ロール70に対して加圧ベルト80が接触及び離間するように、ロール支持体62に対して変位する構成となっている。
【0044】
さらに、一対のベルト支持板66は、引っ張りバネ68の他端部が取り付けられる第2取付部66Bを有している。第2取付部66Bは、引っ張りバネ68の他端部に形成されたフック68Bが引っ掛けられる被掛止部としての凸部で構成されている。
【0045】
引っ張りバネ68は、その弾性力によって、一対のベルト支持板66とロール支持体62とを、軸部64Bから離れた位置で引っ張り、加圧ベルト80を加熱ロール70に対して加圧接触させるようになっている。これにより、加熱ロール70と加圧ベルト80との間に接触領域(ニップ部)が形成されている。
【0046】
このように加熱ロール70に対して加圧接触する加圧ベルト80は、回転駆動される加熱ロール70に従動して回転するようになっている。これにより、加熱ロール70及び加圧ベルト80で、トナー画像が転写された記録媒体Pを挟んで搬送し、加熱ロール70によって記録媒体P(トナー)が加熱されると共に加圧ベルト80によって記録媒体P(トナー)が加圧されて、トナー画像が定着されるようになっている。
【0047】
図4及び図5に示されるように、定着装置60は、さらに、ロール支持体62の第1取付部61に突き当たる突当部材の一例としての排出側案内部材(排出側シュート)90と、排出側案内部材90に突き当たる他の突当部材の一例としてのカバー96と、を備えている。
【0048】
排出側案内部材90は、具体的には、PET等の樹脂材料で構成されており、加熱ロール70(加圧ベルト80)の軸方向に沿って長さを有している。この排出側案内部材90は、ロール支持体62の支持体本体63に対して、ネジ止めにより固定されている。具体的には、排出側案内部材90は、一対のネジ95によって、後述の突当部92がある長手方向両端部側が、支持体本体63に対して固定されている。
【0049】
排出側案内部材90の上面には、記録媒体Pの搬送方向に沿ったリブ90Aが形成されている。排出側案内部材90は、加熱ロール70と加圧ベルト80との間の接触領域から排出される記録媒体Pを排出ロール52へ案内するようになっている。すなわち、排出側案内部材90は、記録媒体Pを排出ロール52へ案内する案内部材の一例として機能している。
【0050】
また、排出側案内部材90は、加熱ロール70の周方向一部を被覆している。すなわち、排出側案内部材90は、加熱ロール70の周方向一部を被覆する被覆部材の一例として機能している。なお、排出側案内部材90は、定着装置60の外壁をなしている。
【0051】
排出側案内部材90は、その長手方向両端部に、第1取付部61の一対の連結部61B、61Cに対して、引っ張りバネ68の弾性力による荷重の方向側(図6における−X方向方向側)で突き当たる突当部92を有している。突当部92は、連結部61Bに突き当たる突当部分としての突当片92Aと、連結部61Cに突き当たる突当部分としての突当片92Bと、を有している。突当片92Aは、連結部61Bにおける引っ張りバネ68の引っ張り方向側(図6における−X方向方向側)の端部と、ロール支持体62の支持体本体63の側壁63Aとの間に、当該端部と当該側壁に突き当たった状態で挟まれている。突当片92Bは、連結部61Cにおける引っ張りバネ68の引っ張り方向側(図6における−X方向方向側)の端部に突き当たっている。
【0052】
カバー96は、具体的には、PET等の樹脂材料で構成されており、加熱ロール70(加圧ベルト80)の軸方向に沿って長さを有している。このカバー96は、ロール支持体62の支持体本体63に対して、ネジ止めにより固定されている。具体的には、カバー96は、一対のネジ97によって、突当部98がある長手方向両端部側が、支持体本体63に対して固定されている。
【0053】
カバー96の外側面には、記録媒体Pの搬送方向に沿ったリブ96Aが形成されている。カバー96の外側面は、前述の反転搬送路37(図1参照)の一部の搬送路面を構成している。すなわち、カバー96は、記録媒体Pを案内する案内部材の一例として機能している。
【0054】
また、カバー96は、加圧ベルト80の周方向一部を被覆している。すなわち、カバー96は、加圧ベルト80の周方向一部を被覆する被覆部材の一例として機能している。なお、カバー96は、定着装置60の外壁をなしている。
【0055】
さらに、カバー96は、その長手方向両端部に、排出側案内部材90の突当部92に対して、引っ張りバネ68の弾性力による荷重の方向側(図6における−X方向方向側)で突き当たる突当部98を有している。突当部98は、排出側案内部材90の突当部92の荷重の方向側(図6における−X方向方向側)の端面に対して、突き当たるようになっている。
【0056】
なお、加圧ベルト80を支持する一対のベルト支持板66は、ロール支持体62、導入側案内部材64、排出側案内部材90及びカバー96に対して、独立して変位するようになっている。このため、排出側案内部材90の第1取付部61に対する突き当て、及びカバー96の排出側案内部材90に対する突き当ては、加熱ロール70と加圧ベルト80との接触圧(ニップ荷重)に影響を与えないようになっている。
【0057】
(本実施形態の作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0058】
本実施形態では、引っ張りバネ68が、ロール支持体62の第1取付部61を引っ張り、一対のベルト支持板66の第2取付部66Bを引っ張ることにより、加圧ベルト80が加熱ロール70に対して加圧接触している。
【0059】
ロール支持体62は、第1取付部61を含めて、一対のベルト支持板66に比べて、強度(クリープ強度)が低い。このため、第1取付部61に対して、加熱ロール70からの熱と、引っ張りバネ68による荷重(引っ張り力)とが付与されていると、経時的に、第1取付部61が支持体本体63に対して変位しようとする。
【0060】
これに対して、本実施形態では、排出側案内部材90の突当片92Aが、第1取付部61の連結部61Bに突き当たり、排出側案内部材90の突当片92Bが、第1取付部61の連結部61Cに突き当たる。これにより、第1取付部61の変位が規制され、第1取付部61の塑性変形が抑制される。第1取付部61の塑性変形が抑制されることで、加熱ロール70に対する加圧ベルト80の接触圧の低下が抑制され、当該接触圧の低下に起因する画像劣化が抑制される。
【0061】
また、本実施形態では、第1取付部61の肉厚を厚くするなどして第1取付部61の強度を高めるのではなく、別の樹脂部品としての排出側案内部材90が第1取付部61に突き当たるので、第1取付部61とは異なる樹脂材料(例えば、第1取付部61よりも強度が高い樹脂材料)を用いて突き当ててもよく、第1取付部61を補強するための部材の材料選択の自由度が増す。
【0062】
また、本実施形態では、突当片92Aは、支持体本体63の側壁63Aに突き当たり、さらに、突当片92A及び突当片92Bを有する突当部92に対して、カバー96の突当部98が突き当たる。これにより、第1取付部61の変位が規制され、効果的に、第1取付部61の塑性変形が抑制される。
【0063】
さらに、本実施形態では、突当部92が排出側案内部材90に形成されており、排出側案内部材90が突当部材を兼ねているので、専用部品で一対の連結部61B、61Cに突き当てる場合に比べ、部品点数が低減される。
【0064】
また、本実施形態では、突当部98がカバー96に形成されており、カバー96が突当部材を兼ねているので、専用部品で突当部92に突き当てる場合に比べ、部品点数が低減される。
【0065】
(変形例)
本実施形態では、ロール支持体62の強度が弱く第1取付部61が変位しやすいため、加熱ロール70を支持するロール支持体62の第1取付部61に対して、排出側案内部材90の突当部92が突き当たる構成となっていたが、以下のように構成されていてもよい。例えば、加圧ベルト80を支持する第2支持部として樹脂材料や薄肉の板金が用いられることで、当該第2支持部の強度が弱く第2取付部66Bが変位しやすい場合には、第2取付部66Bに対して、突き当て部材が突き当たるように構成されていてもよい。また、第1取付部61及び第2取付部66Bの両方が変位しやすい場合には、第1取付部61に対して排出側案内部材90の突当部92が突き当たる構成に加えて、第2取付部66Bに対して、突き当て部材が突き当たるように構成されていてもよい。
【0066】
なお、第2取付部66Bに対して突当部材が突き当たる構成では、さらに、当該突当部材に対して、他の突当部材が突き当たるように構成されていてもよい。
【0067】
また、本実施形態では、第1取付部61に対して、排出側案内部材90の突当部92が突き当たっている構成であったが、突当部92は第1取付部61に対して隙間を有し、第1取付部61が予め定められた量変位した後、突当部92が第1取付部61に突き当たって、第1取付部61の変位を規制する構成であってもよい。
【0068】
また、本実施形態では、加圧部材の一例として加圧ベルト80を用いたが、これに限られず、加圧部材としては、例えば、加圧ロールであってもよい。
【0069】
また、本実施形態では、加熱部材の一例として加熱ロール70を用いたが、これに限られず、加熱部材としては、例えば、加熱ベルトであってもよい。
【0070】
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成しても良い。
【符号の説明】
【0071】
10 画像形成装置
26 転写ロール(転写部の一例)
60 定着装置
61 第1取付部
66B 第2取付部
68 引っ張りバネ(弾性部材の一例)
70 加熱ロール(加熱部材の一例)
80 加圧ベルト(加圧部材の一例)
90 排出側案内部材(突当部材の一例、案内部材の一例、被覆部材の一例)
96 カバー(他の突当部材の一例、案内部材の一例、被覆部材の一例)
P 記録媒体
図1
図2
図3
図5
図6
図4