(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態によるデータ処理システムの構成例を説明する図である。
図1に表すように、本実施形態によるデータ処理システム1は、ネットワーク2を介して接続される端末装置3のユーザにアプリケーションであるガジェットを提供するサービスを行うものとして実現されている。
【0010】
ここでは、データ処理システムは登録したユーザにのみガジェットを提供するサービスを行い、提供するガジェットは最初に表示されるページ画面であるポータル画面上で動作すると想定する。ポータル画面は、ガジェットを用いてカスタマイズすることができることから、以降「マッシュアップポータル画面」とも表記する。
図1中の「30」は、端末装置3にデータ処理システム1から送信されたポータル画面である。
【0011】
本実施形態では、ポータル画面30を端末装置3に送信する場合に、端末装置3で追加対象となるガジェットを一覧で提示するようにしている。
【0012】
図2は、端末装置に送信されるポータル画面の構成例、及びガジェットを表すシンボルの配置の本実施形態による決定方法を説明する図である。ここで
図2を参照し、ポータル画面30の構成例、及び本実施形態によるガジェットの配置の決定方法について具体的に説明する。
【0013】
図2において、ポータル画面30Aは、本実施形態による決定方法を適用しない場合のポータル画面30を表し、ポータル画面30Bは、本実施形態による決定方法を適用した場合のポータル画面30を表している。
【0014】
図2に表すように、ポータル画面30は、タブ31によって複数のサブ画面を切り換えて表示できるものである。ポータル画面30には、タブ31、サブ画面が表示される表示領域32、プルダウンメニューボタン33、及びテキストボックス34が設けられている。表示領域32には、ユーザが選択したガジェットの画像37が配置されている。ポータル画面30A及び30B共に、「ガジェット1」が表記されたガジェット画像37−1、及び「ガジェット2」が表記されたガジェット画像37−2が配置されている。このように、
図2に表記の「ガジェット1」〜「ガジェット6」はそれぞれ、異なるガジェットを表している。それにより、ガジェット画像37を特定する必要がある場合、37に続けてハイフン、及び数字を付す表記法を用いている。この表記法は、以下のように他でも同様に用いている。37及びハイフンと数字を続けた37は、以降、便宜的に、ガジェットの符号としても用いる。
【0015】
追加対象となるガジェット37を提示する場合、ポータル画面30上に表示領域35が設けられる。表示領域35内に、追加対象となるガジェット37(37−4〜37−6)を表すシンボル38(38−4〜38−6)が配置される。シンボル38は、具体的には、ガジェット名等のガジェット37に係わるテキスト、ガジェットのキャプチャ画像、等である。
【0016】
ポータル画面30Aでは、各シンボル38は、予め定められた規則に従って、上からシンボル38−4、シンボル38−5、シンボル38−6の順に配置されている。これに対し、ポータル画面30Bでは、各シンボル38は、上からシンボル38−5、シンボル38−4、シンボル38−6の順に配置されている。この順序は、以下のようにして決定される。
【0017】
ポータル画面30A及び
30B共に、ガジェット37−1及び37−2が選択されている。本実施形態では、既に選択されているガジェット37と、追加対象とするガジェット37との間の利用上の関連度の評価を行い、関連度の高いガジェット37のシンボル38ほど、ユーザにとって視認しやすい位置に配置するようにしている。それにより、ポータル画面30Bでは、
図2に表すような順序で各シンボル38−4〜38−6が配置されている。このとき、関連度の高さは、シンボル38−5>シンボル38−4>シンボル38−6、の関係となっている。
【0018】
上記関連度は、言い換えれば、ユーザが共に選択する可能性の高さ、つまり期待度である。ユーザが既に選択済みのガジェット37から、選択済みのガジェット37と共に利用する可能性の高いガジェット37を優先的に提示することにより、ユーザにとっては、所望のガジェット37をより容易に探し出せると期待できる。このことから、より快適にガジェット37を利用できる環境をユーザに提供することができる。
【0019】
例えば、ガジェット37として、交通機関の乗り換えを案内する乗り換え案内ガジェット37、地図を表示する地図ガジェット37、及び天気予報を表示する天気予報ガジェット37がある。それらのガジェット37では、乗り換え案内ガジェット37で例えば出発地と到着地を入力すると、地図ガジェット37に到着地周辺の地図を表示させ、天気予報ガジェット37に到着地の天気予報を表示させる、といった使い方をすることができる。上記関連度によるガジェット37の提示は、そのように連携して利用できる複数のガジェット37の選択を容易にする。
【0020】
会社等の組織の業務関係に用いられるガジェット37としては、組織に属する人(以降「社員」と表記)のリストを表示できる社員リストガジェット37、社員の予定表を表示できる予定表ガジェット37、社員の売上情報を表示できる売上情報ガジェット37、が考えられる。それらのガジェット37では、社員リストガジェット37で任意の社員を選択すると、選択された社員の予定表を予定表ガジェット37に表示させ、選択された社員の売上情報を売上情報ガジェット37に表示させる、といった使い方をすることができる。上記関連度によるガジェット37の提示は、そのような使い方を支援する。
【0021】
シンボル38は、表示領域35内でスクロール表示することができる。このことから、本実施形態では、関連度の高いガジェット37のシンボル38ほど、表示領域35の上方に配置するようにしている。しかし、シンボル38は、1列で表示するとは限らない。表示の切り換え方法も、スクロール表示のみではない。このようなことから、関連度に着目したシンボル38の配置の決定は、シンボル38の表示の仕方、表示の切り換え方法等に応じて適宜、変更するのが望ましい。
【0022】
図2に表すように、ポータル画面30には、プルダウンメニューボタン33、及びテキストボックス34が設けられている。プルダウンメニューボタン33は、表示領域32に表示させるシンボル38のガジェット37のカテゴリを選択するためのものである。プルダウンメニューボタン33をクリック操作することにより、選択可能なカテゴリのリストが表示され、リストのなかでユーザが選択したカテゴリを表すテキストは、テキストボックス34に表示される。ここでは、カテゴリを「メニュー項目」と呼ぶことにする。
図2中に表記の「メニュー1」は1つのメニュー項目を表している。
【0023】
ポータル画面30には、複数のタブ31が設けられている。利用可能なガジェット37は、タブ31毎に分けている。このことから、ガジェット37は、メニュー項目、及びタブ31により分類されている。
【0024】
上記のように、追加対象とするガジェット37の一覧を提示するデータ処理システム1は、
図1に表すように、Webサーバ5、アプリケーション・サーバ(
図1中「APサーバ」と表記)6、及びデータベース(DB)サーバ7を備えている。
【0025】
Webサーバ5は、ネットワーク2を介した端末装置3との通信を行う。Webサーバ5は、端末装置3からの一部の要求を処理し、処理結果を送信する機能を備えている。ガジェット処理部10は、端末装置3へのガジェットの提供に係わる処理を行うための機能である。端末装置3に送信すべきポータル画面30は、Webサーバ5によって作成され、端末装置3に送信される。
【0026】
APサーバ6は、Webサーバ5の負荷を分散するために設けられたサーバである。Webサーバ5が対象にしない処理は、APサーバ6によって処理され、Webサーバ5に処理結果が出力される。
【0027】
DBサーバ7は、Webサーバ5、或いはAPサーバ6が処理の実行に必要な各種データを保存するサーバである。DBサーバ7は、Webサーバ5、或いはAPサーバ6から要求される処理を行う機能を備える。処理には、Webサーバ5からの要求により、ユーザが登録されているか否かを確認する認証処理が含まれる。
【0028】
DBサーバ7は、搭載された、或いは接続されたストレージに、認証DB7a、履歴DB7b、ガジェット群7c、及びガジェットDB7dが格納されている。
認証DB7aは、認証用の個人データを格納したDBである。個人データには、ID(IDentifier)、パスワードの他に、名前、住所、等のデータが含まれる。
【0029】
履歴DB7bは、登録ユーザに提供したサービスの内容の保存に用いられるDBである。サービスの内容には、ユーザに提供したガジェットを表す識別情報であるガジェットIDが含まれる。上記のようなガジェット37の分類から、ガジェットIDの他に、所属メニュー、所属タブ、折り畳み(最小化)の各データが合わせて履歴DB7bに保存される。所属メニューは、ガジェット37が属するメニュー項目を表し、所属タブは、ガジェット37が属するタブ31を表す。ガジェット37のなかには、ガジェット画像37の折り畳み、つまりガジェット画像37をより小さくする最小化が可能なものがある。折り畳みは、折り畳みが行われているか否かを表すデータである。
【0030】
Webサーバ5は、端末装置3にガジェットを提供のために送信する場合、例えばガジェットID、所属メニュー、所属タブ、折り畳み、及びユーザのID等のデータをDBサーバ7に送信し、履歴DB7bの更新を指示する。端末装置3に提供されたガジェットは削除が可能である。ユーザがガジェット37を削除させた場合、端末装置3は、削除したガジェット37のガジェットIDをWebサーバ5に通知する。Webサーバ5は、その通知に応答して、削除が通知されたガジェットID、ユーザのID等をDBサーバ7に送信し、履歴DB7bの更新を指示する。ユーザがガジェット37の状態を変更、つまり折り畳んだ状態から通常の状態に変更するか、或いは通常の状態から折り畳んだ状態に変更した場合、端末装置3は、状態が変更されたガジェット37のガジェットID、及び状態の変化を表すデータをWebサーバ5に通知する。Webサーバ5は、その通知に応答して、状態の変更が通知されたガジェットID、状態の変化を表すデータ、及びユーザのID等をDBサーバ7に送信し、履歴DB7bの更新を指示する。このようなことから、Webサーバ5は、履歴DB7bの参照により、ユーザ毎に、そのユーザが現在、利用しているガジェット37、及び各ガジェット37の状態を確認することができる。
【0031】
ガジェット群7cは、ユーザへの提供対象とするガジェットをまとめて表したものである。ガジェットDB7dは、ガジェットに係わる情報がガジェット毎に格納されたDBである。
【0032】
図3は、ガジェットDBの内容例を説明する図である。
図3に表すように、ガジェットDB7dには、ガジェット毎に、ガジェットID、所属メニュー、所属タブ、データ参照先、最小化(折り畳み)、新規追加、の各データが格納される。
【0033】
図3に表すデータにおいて、データ参照先は、対応するガジェット37がデータを参照可能な他のガジェット37を表すデータである。
図3に表記の「Gadget_002」「Gadget_004」等は、それぞれデータの参照先となりうるガジェット37のガジェットIDを表している。「null」は、データの参照先となりうるガジェット37が存在しないことを表している。
【0034】
最小化は、ガジェット画像37が最小化されているか否かを表すデータである。
図3中に表記の「false」「true」はそれぞれ、最小化されている、最小化されていない(標準表示されている)、を表している。新規追加は、対応するガジェット37の提供を開始してから予め定めた期間が経過したか否かを表すデータである。
図3中に表記の「false」「true」はそれぞれ、予め定めた期間が経過していない、予め定めた期間が経過している、ことを表している。
【0035】
上記関連度は、ガジェットDB7d、及び履歴DB7bを参照して行われる。ガジェットDB7dには、ガジェット37毎に、ガジェットID、所属メニュー、所属タブ、データ参照先、最小化(例えば折り畳み)、新規追加、の各データが格納される。履歴DB7bには、ユーザが選択したガジェット37毎に、ガジェットID、所属メニュー、所属タブ、折り畳み(最小化)の各データが格納される。便宜的に以降、ガジェットDB7dに格納されるガジェット37に係わるデータをまとめて「基本ガジェット情報」と総称し、履歴DB7bに格納されるガジェット37に係わるデータをまとめて「ユーザガジェット情報」と総称する。
【0036】
図4は、関連度の評価方法例を説明する図である。
図4中、「非関連付けガジェット」「関連付けガジェット」はそれぞれ、ユーザが既に選択済みのガジェット37、選択済みのガジェット37との関連度の評価対象とする非選択のガジェット37、を表している。
【0037】
本実施形態では、
図4に表すように、2つのガジェット37間で関連度に関係すると見なす複数の条件、及びその条件が満たすことが関連度に影響する程度を表す加算値、を関連度の評価規則として決定している。それにより、2つのガジェット37間で満たされる条件の加算値の累算値を関連度としている。
【0038】
本実施形態では、6条件を決定している。第1の条件「被関連付けガジェットと属するメニューが同じ」は、被関連付けガジェット37と関連付けガジェット37とが同じメニュー項目に属することを要求する。ガジェット37は、その機能に着目してメニュー項目が決定される。この条件は、そのことに着目したものである。これは、第2の条件「被関連付けガジェットと属するタブが同じ」でも同様である。加算値はそれぞれ0.15、0.25としている。
【0039】
第3の条件「被関連付けガジェットが関連付けガジェットのデータを参照している」は、被関連付けガジェット37が関連付けガジェット37のデータを参照可能なことを要求する。これは、上記のように、データを参照させることにより、複数のガジェット37を連携させて動作させられることに着目したものである。これは第5の条件「関連付けガジェットが非関連付けガジェットのデータを参照している」でも同様である。加算値は共に0.25と他より高い値として重視するのはこのためである。
【0040】
ガジェット画像37を折り畳み表示させたガジェット37は、ユーザにとって利用価値、或いは利用頻度が比較的に低いと見なすことができる。これは、言い換えれば、ガジェット画像37を折り畳み表示させていない、つまり標準表示させているガジェット37は、ユーザにとって利用価値、或いは利用頻度が比較的に高いと見なせることを意味する。第4の条件「被関連付けガジェットが標準表示(折り畳み表示でない)」は、このことに着目したものである。これは第6の条件「関連付けガジェットが標準表示(折り畳み表示でない)」でも同様である。加算値としては共に0.05としている。
【0041】
上記第1〜第6の条件が満たされているか否かの判定では、第4の条件を除き、基本ガジェット情報が用いられる。第4の条件の判定にのみ、ユーザガジェット情報が用いられる。
【0042】
関連付けガジェット37が利用されていない以上、非関連付けガジェット37による関連付けガジェット37のデータの参照、及び関連付けガジェット37による非関連付けガジェット37のデータの参照は共に行われない。このため、第3及び第5の条件の各判定では、ユーザガジェット情報は用いることはできない。
【0043】
図5は、関連度の評価例を表す図である。
図5において、最上段の行に表記のガジェットIDは、関連付けガジェット37を表し、左側の列に表記のガジェットIDは非関連付けガジェット37を表している。
【0044】
Webサーバ5に搭載されたガジェット処理部10は、上記のような関連度の評価を行い、評価結果に従ってガジェット37のシンボル38の配置を決定するためのものである。そのために、ガジェット処理部10は、ガジェット情報収集部11、ガジェット関連度評価部12、及び追加ガジェット一覧表示部13を備えている。
【0045】
ガジェット情報収集部11は、DBサーバ7から、履歴DB7b中のユーザガジェット情報、及びガジェットDB7d中の基本ガジェット情報を取得する機能である。ガジェット関連度評価部12は、ガジェット情報収集部11によって収集された各ガジェット情報を用いて、各関連度の評価を行う機能である。追加ガジェット一覧表示部13は、ガジェット関連度評価部12による各関連度の評価結果を用いて、表示領域35内に配置すべき各シンボル38の配置を決定し、決定した配置で各シンボル38の一覧を端末装置3に表示させる機能である。
【0046】
上記のようなガジェット処理部10を搭載したサーバ1は、例えば本実施形態によるプログラムをコンピュータに実行させることで実現可能である。ここで
図9を参照し、本実施形態を適用可能なコンピュータのハードウェア構成の一例について具体的に説明する。ガジェット処理部10を実現可能な本実施形態によるプログラムについては以降「ガジェット処理アプリケーション」と表記する。
【0047】
本実施形態を適用可能なコンピュータは、例えば
図9に表すように、CPU51、FWH(FirmWare Hub)52、メモリ(メモリモジュール)53、NIC(Network Interface Card)54、ハードディスク装置(HD)55、ファン56、ファン駆動回路57、コントローラ58、及びBMC(Baseboard Management Controller)59を備えている。このような構成は1例であり、サーバ1として使用可能なコンピュータの構成として限定されるものではない。
【0048】
FWH52は、BIOS(Basic Input/Output System)を格納したメモリである。このBIOSは、CPU51によってメモリ53に読み出され実行される。ハードディスク装置25には、OS(Operating System)、及び上記Webアプリケーションを含む各種アプリケーションが格納されており、CPU51は、BIOSの起動が完了した後、コントローラ58を介してハードディスク装置55からOSを読み出して実行することができる。NIC54を介した通信は、BIOSの起動によって可能となる。
【0049】
BMC59は、コンピュータ管理用の装置である。BMC59は、通信機能を備え、スイッチ23を介して外部装置と通信を行うことができる。BMC59は、外部装置からの指示に従って、コンピュータの稼動/停止、つまり電源のオン/オフを制御することができる。
【0050】
図9に示す構成では、例えば
図1の記憶部13はハードディスク装置55に相当する。ネットワーク2を介した端末装置3との通信は、例えばNIC54によって実現される。OS、及び上記ガジェット処理アプリケーションがハードディスク装置55に格納されている場合、ガジェット処理部10は、CPU51、FWH52、メモリ53、コントローラ58、及びハードディスク装置55によって実現される。ガジェット処理アプリケーションは、ハードディスク装置55とは別の記憶装置に格納されていても良い。可搬性の記録媒体に格納しておき、外部装置からネットワーク等を介して取得しても良い。
【0051】
以降は、上記ガジェット処理アプリケーションをCPU51が実行することで実現される処理について、
図6〜
図8に表す各フローチャートを参照して詳細に説明する。
図6は、ガジェット処理のフローチャートである。ガジェット処理は、表示領域35を配置したポータル画面30を端末装置3に表示させる場合に実行される処理である。ガジェット処理は、例えばユーザがタブ31をクリック操作して別のサブ画面の表示を要求した、プルダウンメニューボタン33を操作して、メニュー項目を変更した、といった場合に実行される。始めに
図6を参照して、ガジェット処理について詳細に説明する。
【0052】
先ず、S1では、CPU51は、端末装置3に表示させるべきポータル画面30を生成し、端末装置3に送信する。このとき、生成するポータル画面30は、表示領域35に予め定めた規則に従ってシンボル38を配置したものである。
【0053】
続くS2では、CPU51は、送信したポータル画面30に選択済みのガジェット37が存在するか否か判定する。ポータル画面30の生成は、履歴DB7bに格納されているユーザガジェット情報を参照して行われる。それにより、生成したポータル画面30に選択済みのガジェット画像37を配置していた場合、S2の判定はYesとなってS3に移行する。選択済みのガジェット画像37を配置していなかった場合、S2の判定はNoとなり、ここでガジェット処理が終了する。
【0054】
S3では、CPU51は、選択済みのガジェット37と他のガジェット37間の関連度を評価するためのガジェット関連度評価処理を実行する。続くS4では、CPU51は、追加ガジェット一覧表示処理を実行する。追加ガジェット一覧表示処理は、ガジェット関連度評価処理の実行により得られた関連度に従って、ガジェット37のシンボル38の配置を決定し、決定した配置でシンボル38を端末装置3に表示させるための処理である。追加ガジェット一覧表示処理の実行により、端末装置3に表示されるポータル画面30は、
図2に表すように、ポータル画面30Aからポータル画面30Bに更新させることができる。追加ガジェット一覧表示処理の実行後、ガジェット処理が終了する。
【0055】
図7は、ガジェット関連度評価処理のフローチャートである。次に
図7を参照し、上記S3として実行されるガジェット関連度評価処理について詳細に説明する。
先ず、S11では、CPU51は、DBサーバ7から、基本ガジェット情報を取得する。基本ガジェット情報のみを取得するのは、ユーザガジェット情報はポータル画面30の生成のために既に取得済みだからである。
【0056】
次のS12では、CPU51は、
図4に表す各条件を参照し、選択済みのガジェット37と他のガジェット37との間の関連度の評価を行う。その後、ガジェット関連度評価処理が終了する。
【0057】
上記のようなことから、ガジェット情報収集部11は、S1及びS11をCPU51が実行することで実現される。ガジェット関連度評価部12は、S12をCPU51が実行することで実現される。
【0058】
なお、本実施形態では、ユーザがガジェット37の追加/削除、状態の変更、を随時、行えることから、シンボル38の一覧を表示させる場合に関連度の計算を行うようにしているが、関連度の計算は別のタイミングで行っても良い。例えばユーザがガジェット37の追加/削除、或いは状態の変更を行った場合に、関連度の計算を行うようにしても良い。また、関連度がシンボル38の表示状態に影響しない評価方法を採用した場合、関連度の計算は必ずしも行う必要はない。つまり、ガジェット37間の関連度はデータとして取得しても良い。このようなことから、ガジェット37間の関連度はハードディスク装置55に保存しておくことも可能である。関連度を随時、計算するとしても、関連度はメモリ53に格納されることから、記憶装置に保存する形となる。
【0059】
図8は、追加ガジェット一覧表示処理のフローチャートである。最後に
図8を参照し、
図6のS4として実行されるガジェット一覧表示処理について詳細に説明する。
先ず、S21では、CPU51は、表示領域35にシンボル38を配置するガジェット37の個数を判定する。現在、対象とするメニュー項目、及びタブ31に共に属する、追加対象となるガジェット37が存在しない場合、S21で判定される個数は0となり、ここでガジェット一覧表示処理が終了する。現在、対象とするメニュー項目、及びタブ31に共に属する、追加対象となるガジェット37が存在する場合、S31で判定される個数は1以上となり、S22に移行する。
【0060】
S22では、CPU51は、関連度の高い順にガジェット37のシンボル38を並べ替えることにより、各ガジェット37のシンボル38の配置を決定する。続くS23では、CPU51は、決定した配置で各シンボル38を表示領域35内に表示させるポータル画面30を生成し、端末装置3に送信する。その後、ガジェット一覧処理が終了する。
【0061】
このようなことから、
図1に表す追加ガジェット一覧表示部13は、上記追加ガジェット一覧表示処理をCPU51が実行することで実現される。
なお、本実施形態では、ユーザ毎にガジェット37間の関連度の評価を行っているが、ユーザが属するグループが明らかであり、且つグループに属する人の利用するガジェット37に偏りが期待できるような場合、グループ単位で関連度の評価を行っても良い。つまり、シンボル38の配置は、グループ単位で評価した関連度を用いて決定しても良い。ユーザが属するグループを特定できるように、個人データにユーザが属するグループを表すデータを加えても良いが、個人データからユーザを分類しても良い。
【0062】
また、本実施形態では、ガジェット37間の関連度を評価するために予め条件を設定しているが、予め条件を設定することなく、関連度を評価するようにしても良い。例えば各ユーザが選択するガジェット37の組み合わせの傾向を解析し、その解析結果を用いて、ガジェット37間の関連度を評価しても良い。その解析結果は、予め条件を定めた関連度の評価結果に反映させるようにしても良い。このようなことから、関連度の評価方法は様々な変形が可能である。