(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記接続面は、前記鍔部の隣接面から前記巻芯部の軸方向に位置し、かつ、該隣接面と対向する該鍔部の主面に向かうにしたがって、前記第1の直交方向における該接続面と前記端面との距離が減少する形状を成していること、
を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の巻線型電子部品のコア。
前記接続面は、前記鍔部の隣接面から前記巻芯部の軸方向に位置し、かつ、該隣接面と対向する該鍔部の主面に向かうにしたがって、前記所定方向における該接続面と前記端面との距離が減少する形状を成していること、
を特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の巻線型電子部品のコア。
巻線が巻き回される巻芯部と、該巻芯部の両端に設けられている鍔部であって、該巻芯部の軸方向と直交する方向に向かって該巻芯部の周囲に張り出した鍔部と、を備える巻線型電子部品のコアの製造方法であって、
雌型にコア材料を充填する第1の工程と、
前記雌型に充填されたコア材料を雄型で加圧する第2の工程と、
前記鍔部に電極を形成する第3の工程と、
を備えており、
前記第2の工程において、前記鍔部が前記巻芯部に接する接合部分と該鍔部の張り出し方向に位置する端面とをつなぐ接続面は、該巻芯部と隣り合う該鍔部と該端面とが成すコーナーに設けられた凹部の内周面の少なくとも一部であり、
第2の直交方向は、型抜き方向及び前記軸方向と直交しており、
前記電極は、前記鍔部の前記第2の直交方向に位置する端面に形成され、
前記接続面を加圧する前記雄型の第1の加圧面の法線ベクトルは全て、型抜き方向に対して反対方向の成分を有すること、
を特徴とする巻線型電子部品のコアの製造方法。
巻線が巻き回される巻芯部と、該巻芯部の一端に設けられている鍔部であって、該巻芯部の軸方向と直交する方向に向かって該巻芯部の周囲に張り出した鍔部と、を備える巻線型電子部品のコアの製造方法であって、
雌型にコア材料を充填する第1の工程と、
前記雌型に充填されたコア材料を雄型で加圧する第2の工程と、
前記鍔部に電極を形成する第3の工程と、
を備えており、
前記第2の工程において、前記鍔部が前記巻芯部に接する接合部分と該鍔部の張り出し方向に位置する端面とをつなぐ接続面は、該巻芯部と隣り合う該鍔部の隣接面と該端面とが成すコーナーに設けられた凹部の内周面であり、
第2の直交方向は、型抜き方向及び前記軸方向と直交しており、
前記電極は、前記鍔部の前記第2の直交方向に位置する端面に形成され、
前記接続面を加圧する前記雄型の第1の加圧面は、型抜き方向から見たときに、視認可能な面により構成されていること、
を特徴とする巻線型電子部品のコアの製造方法。
前記型抜き方向から見たときに、前記第1の加圧面における該型抜き方向及び前記軸方向と直交する直交方向の幅は、前記巻芯部を加圧する第2の加圧面における該直交方向の幅と同じであること、
を特徴とする請求項10又は請求項11に記載の巻線型電子部品のコアの製造方法。
前記第1の加圧面は、前記鍔部の隣接面から、前記巻芯部の軸方向において隣接面の反対側方向に位置する該鍔部の主面に向かうに従って、該第1の加圧面と前記鍔部の張り出した端面を加圧する第3の加圧面との前記型抜き方向の距離が減少する形状を成していること、
を特徴とする請求項10ないし請求項12のいずれかに記載の巻線型電子部品のコアの製造方法。
【背景技術】
【0002】
従来の巻線型電子部品のコアとしては、例えば、特許文献1に記載の巻線コイル部品におけるコアが知られている。以下に、特許文献1に記載の巻線コイル部品500について説明する。
図22は、特許文献1に記載の巻線コイル部品500の断面図である。
図23は、特許文献1に記載の巻線コイル部品500の製造途中における断面図である。
図24は、特許文献1に記載の巻線コイル部品500の製造工程を考慮した巻線コイル部品500’の断面図である。
図25は、巻線コイル部品500’ の製造途中における断面図である。
図22及び
図23において、巻線コイル部品500の巻芯部501aの中心軸が延在している方向をx軸と定義する。同様に、
図24及び
図25において、巻線コイル部品500’の巻芯部501aの中心軸が延在している方向をx軸と定義する。また、
図23及び
図25において、磁性コア501及び磁性コア501’の加圧工程における型抜き方向をy軸と定義する。
【0003】
巻線コイル部品500は、
図22に示すように、磁性コア501、外部電極512a,512b及び巻線513を備えている。磁性コア501は、絶縁材料により構成され、巻芯部501a及び鍔部501b,501cを含んでいる。巻芯部501aは、x軸方向に延在している。鍔部501b,501cは、巻芯部501aの両端に設けられている。
【0004】
外部電極512a,512bはそれぞれ、鍔部501b,501cに設けられている。巻線513は巻芯部501aに巻き回され、巻線513の両端はそれぞれ、外部電極512a,512bに接続されている。
【0005】
以上のように構成された巻線コイル部品500の磁性コア501は、
図22に示すように、鍔部501b,501cが巻芯部からx軸方向と直交する方向に向かって張り出した形状を成している。これにより、鍔部501b,501cは、外部電極512と巻線513とが熱圧着により接合される際に、巻線513が巻芯部501aに巻き回されている部分を熱圧着治具の熱から保護している。
【0006】
ところで、鍔部501b,501cの存在は、磁性コア501の製造工程において、磁性コア501に欠け、割れが発生する要因となる。鍔部501b,501cは、雌型にコアの材料となる粉末を充填し、
図23に示すように、充填された該粉末を雄型550,560を用いて加圧することにより成型される。しかしながら、鍔部501b,501cの側面S501〜S504が型抜き方向と平行であると、加圧後の型抜きの際、側面S501〜S504と、雄型550,560の側面S509〜S512との間に摩擦が発生する。結果として、その摩擦により磁性コア501に欠け、割れが発生することがある。
【0007】
以上のような理由から、
図22に示される巻線コイル部品500の磁性コア501の巻芯部501aのx軸方向の端部には、実際には、
図24に示すように、巻芯部501aから鍔部の端面S505〜S508に向かって傾斜するテーパー面S501’〜S504’が設けられている。これにより、
図25に示すように、型抜き開始と同時に、雄型の側面S509’〜S512’と巻芯部のテーパー面S501’〜S504’とが離れる。その結果、巻芯部のテーパー面S501’〜S504’と雄型の側面S509’〜S512’との摩擦が抑制され、磁性コア501’に欠け、割れが発生することが抑制される。
【0008】
しかしながら、
図24の磁性コア501’では、巻芯部501aの軸方向の端部にテーパー面が設けられているため、磁性コア501’の巻線が巻き回される領域が狭くなる。その結果、巻線513の巻数や線径が制限され、インダクタンス向上の妨げになっている。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明の一実施形態に係る巻線型電子部品、巻線型電子部品のコア及び巻線型電子部品のコアの製造方法について説明する。
【0017】
(巻線型電子部品の構成)
本発明の一実施形態に係る巻線型電子部品10の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る巻線型電子部品10の外観斜視図である。
図2は、本発明の一実施形態に係る巻線型電子部品10のコア11をy軸方向の正方向側から平面視した図である。
図3、
図5は、
図2の巻線型電子部品10のコア11のA−Aにおける断面図である。
図4は、本発明の一実施形態に係る巻線型電子部品10のコア11をy軸方向の負方向側から平面視した図である。
図1〜
図5において、巻芯部の中心軸が延在している方向をx軸と定義する。また、コア11のx軸方向に位置する端面の2辺に沿った方向をy軸、z軸と定義する。x軸、y軸及びz軸は互いに直交している。
【0018】
巻線型電子部品10は、
図1に示すように、コア11、電極12a,12b、巻線13、及び、保護材14を備えている。コア11は、例えばフェライト、アルミナ等の絶縁材料により構成され、巻芯部11a(
図1では、巻線13により隠されている)及び鍔部11b,11cを含んでいる。
【0019】
巻芯部11aは、
図1〜
図4に示すように、x軸方向に延在している四角柱状の部材である。ただし、巻芯部11aは、角柱状に限らず、円柱状や多角形状であってもよい。また、
図3に示すように、巻芯部11aのy軸方向の正方向側に位置する面を端面S1と称する。さらに、巻芯部11aのy軸方向の負方向側に位置する面を端面S2と称する。
なお、巻芯部11aのx軸方向に位置する端部が、本発明の「巻芯部の両端」に相当する。
【0020】
鍔部11bは、
図1〜
図4に示すように、巻芯部11aのx軸方向の負方向側の端部に設けられている。鍔部11cは、巻芯部11aのx軸方向の正方向側の端部に設けられている。鍔部11b,11cはどちらも、巻芯部からy軸方向及びz軸方向に張り出した略直方体の部材である。なお、鍔部11bは、巻芯部11aのx軸方向の中央の点を通りy軸及びz軸と平行な平面に関して、鍔部11cと対称である。
【0021】
図3に示すように、鍔部11bのy軸方向の正方向側の面(鍔部の張り出し方向の一つである第1の直交方向に位置する端面)を端面S3と称す。また、鍔部11bのy軸方向の負方向側の面(鍔部の張り出し方向の一つである第1の直交方向に位置する端面)を端面S4と称す。端面S4は、巻芯部11aのy軸方向の中央の点を通りx軸及びz軸と平行な平面に関して、端面S3と対称である。さらに、
図2及び
図3に示すように、鍔部11bのx軸方向の正方向側の面であって、巻芯部11aと隣り合う面を隣接面S100と称す。
【0022】
図3に示すように、鍔部11cのy軸方向の正方向側の面(鍔部の張り出し方向の一つである第1の直交方向に位置する端面)を端面S5と称す。そして、鍔部11cのy軸方向の負方向側の面(鍔部の張り出し方向の一つである第1の直交方向に位置する端面)を端面S6と称す。端面S6は、巻芯部11aのy軸方向の中央の点を通りx軸及びz軸と平行な平面に関して、端面S5と対称である。さらに、
図2及び
図3に示すように、鍔部11cのx軸方向の負方向側の面であって、巻芯部11aと隣り合う面を隣接面S101と称す。
【0023】
鍔部11bのx軸方向の正方向側であって、y軸方向の正方向側に位置する角、すなわち、隣接面S100と端面S3とが成すコーナーのz軸方向の中央には、
図2及び
図3に示すように、凹部D1が設けられている。凹部D1の内周面において、巻芯部11aの端面S1に鍔部11bが接する接合部分L1と端面S3とをつなぐ面を、接続面S7と称す。
【0024】
ここで、
図5に示すように、接続面S7の法線ベクトルの一つである法線ベクトルv7のy軸方向の成分v7yは、正である。また、接続面S7における他の法線ベクトルのy軸方向の成分も正である。さらに、y軸方向の正方向側は、鍔部11bの張り出し方向の一つである(第1の直交方向)。すなわち、接続面S7の法線ベクトルは全て、鍔部11bが張り出している方向(第1の直交方向)の成分を有する。なお、y軸方向の正方向側は、後述する雄型50の型抜き方向である。
【0025】
また、接続面S7の法線ベクトルは全て、巻芯部11aから鍔部11bが張り出している方向(第1の直交方向)の成分を有する。これにより、
図5に示すように、y軸方向の正方向側に位置する目200から視線201を接続面S7に向けたとき、すなわち、巻芯部11aの軸と直交する方向(所定方向)から接続面S7を見たとき、接続面S7の全面を視認可能である。つまり、接続面S7は、視認可能な面により構成されている。
【0026】
なお、接続面が視認不可能な面である例としては、
図6に示されるような場合がある。
図6に示される接続面S20の法線ベクトルv20は、巻芯部11aから鍔部11bが張り出している方向、すなわち、巻芯部11aの軸と直交する方向(所定方向)の成分をもっていない。従って、接続面S20は、視認不可能な面により構成されている。
【0027】
鍔部11bのx軸方向の正方向側であって、y軸方向の負方向側に位置する角、すなわち、隣接面S100と端面S4とが成すコーナーのz軸方向の中央には、
図3及び
図4に示すように、凹部D2が設けられている。凹部D2の内周面において、巻芯部11aの端面S2に鍔部11bが接する接合部分L2と端面S4とをつなぐ面を、接続面S8と称す。
【0028】
ここで、
図5に示すように、接続面S8の法線ベクトルの一つである法線ベクトルv8のy軸方向の成分v8yは、負である。また、接続面S8における他の法線ベクトルのy軸方向の成分も負である。さらに、y軸方向の負方向側は、鍔部11bの張り出し方向の一つである(第1の直交方向)。すなわち、接続面S8の法線ベクトルは全て、巻芯部11aから鍔部11bが張り出している方向(第1の直交方向)の成分を有する。なお、y軸の負方向側は、後述する雄型60の型抜き方向である。
【0029】
また、接続面S8の法線ベクトルは全て巻芯部11aから鍔部11bが張り出している方向(第1の直交方向)の成分を有する。これにより、
図5に示すように、y軸方向の負方向側に位置する目200から視線201を接続面S8に向けたとき、すなわち、巻芯部11aの軸と直交する方向(所定方向)から接続面S8を見たとき、接続面S8の全面を視認可能である。つまり、接続面S8は、視認可能な面により構成されている。
【0030】
鍔部11cのx軸方向の負方向側であって、y軸方向の正方向側に位置する角、すなわち、隣接面S101と端面S5とが成すコーナーのz軸方向の中央には、
図2及び
図3に示すように、凹部D3が設けられている。凹部D3の内周面において、巻芯部11aの端面S1に鍔部11cが接する接合部分L3と端面S5とをつなぐ面を、接続面S9と称す。
【0031】
ここで、
図5に示すように、接続面S9の法線ベクトルの一つである法線ベクトルv9のy軸方向の成分v9yは、正である。また、接続面S9における他の法線ベクトルのy軸方向の成分も正である。さらに、y軸方向の正方向側は、鍔部11cの張り出し方向の一つである(第1の直交方向)。すなわち、接続面S9の法線ベクトルは全て、巻芯部11aから鍔部11bが張り出している方向(第1の直交方向)の成分を有する。なお、y軸方向の正方向側は、後述する雄型50の型抜き方向である。
【0032】
また、接続面S9の法線ベクトルは全て巻芯部11aから鍔部11bが張り出している方向(第1の直交方向)の成分を有する。これにより、
図5に示すように、y軸方向の正方向側に位置する目200から視線201を接続面S9に向けたとき、すなわち、巻芯部11aの軸と直交する方向(所定方向)から接続面S9を見たとき、接続面S9の全面を視認可能である。つまり、接続面S9は、視認可能な面により構成されている。
【0033】
鍔部11cのx軸方向の負方向側であって、y軸方向の負方向側に位置する角すなわち、隣接面S101と端面S6とが成すコーナーのz軸方向の中央には、
図3及び
図4に示すように、凹部D4が設けられている。凹部D4の内周面において、巻芯部11aの端面S2に鍔部11cが接する接合部分L4と端面S6とをつなぐ面を、接続面S10と称す。
【0034】
ここで、
図5に示すように、接続面S10の法線ベクトルの一つである法線ベクトルv10のy軸方向の成分v10yは、負である。また、接続面S10における他の法線ベクトルのy軸方向の成分も負である。さらに、y軸方向の負方向側は、鍔部11bの張り出し方向の一つである(第1の直交方向)。すなわち、接続面S10の法線ベクトルは全て、巻芯部11aから鍔部11bが張り出している方向(第1の直交方向)の成分を有する。なお、y軸方向の負方向側は、後述する雄型60の型抜き方向である。
【0035】
また、接続面S10の法線ベクトルは全て巻芯部11aから鍔部11cが張り出している方向(第1の直交方向)の成分を有する。これにより、
図5に示すように、y軸方向の負方向側に位置する目200から視線201を接続面S10に向けたとき、すなわち、巻芯部11aの軸と直交する方向(所定方向)から接続面S10を見たとき、接続面S10の全面を視認可能である。つまり、接続面S10は、視認可能な面により構成されている。
【0036】
接続面S7〜S10のz軸方向の幅はそれぞれ、
図2及び
図4に示すように、端面S1,S2のz軸方向の幅と略同じである。また、接続面S7〜S10は、
図2及び
図4に示すように、巻芯部11aの延在方向であるx軸方向と同一の方向に延在している。
【0037】
更に、接続面S7〜S10の断面は、
図3に示すように、z軸方向から見たとき、弧を成している。これにより、接続面S7は、接合部分L1から、巻芯部11aの軸方向に位置し、かつ、隣接面S100と対向する鍔部11bの主面S30に向かうにつれて、すなわち、接合部分L1からx軸方向の負方向側へ進むにつれて、接続面S7と端面S3のy軸方向の距離が減少する形状を成している。接続面S8は、接合部分L2から、巻芯部11aの軸方向に位置し、かつ、隣接面S100と対向する鍔部11bの主面S30に向かうにつれて、すなわち、接合部分L2からx軸方向の負方向側へ進むにつれて、接続面S8と端面S4のy軸方向の距離が減少する形状を成している。接続面S9は、接合部分L3から、巻芯部11aの軸方向に位置し、かつ、隣接面S101対向する鍔部11cの主面S31に向かうにつれて、すなわち、接合部分L3からx軸方向の正方向側へ進むにつれて、接続面S9と端面S5のy軸方向の距離が減少する形状を成している。接続面S10は、接合部分L4から、巻芯部11aの軸方向に位置し、かつ、隣接面S101対向する鍔部11cの主面S31に向かうにつれて、すなわち、接合部分L4からx軸方向の正方向側へ進むにつれて、接続面S10と端面S6のy軸方向の距離が減少する形状を成している。
なお、x軸方向が、本発明の「軸方向」に相当する。y軸方向が、本発明の「第1の直交方向」に相当する。z軸方向が、本発明の「第2の直交方向」に相当する。
また、y軸方向が、本発明の「所定方向」に相当する。z軸方向が、本発明の「直交方向」に相当する。
【0038】
電極12a,12bは、例えばNi−Cr、Ni−Cu、Ni等のNi系合金/Ag、Cu、Sn等により構成される。また、電極12aは、
図1に示すように、鍔部11bのz軸方向の負方向側の端面(第1の端面)に設けられ、電極12bは、
図1に示すように、鍔部11cのz軸方向(第2の直交方向)の負方向側の端面に設けられている。なお、電極12a,12bは、巻線型電子部品10が回路基板に実装される際に、回路基板の電極とはんだなどにより電気的に接続される。
【0039】
巻線13は、
図1に示すように、巻芯部11aに巻き回されている。また、巻線13の両端は、電極12a,12bにそれぞれ接続されている。
【0040】
保護材14は、例えばエポキシ樹脂などの樹脂組成物により構成される。また、保護材14は、コア11のz軸方向の正方向側の面に、巻線13及び鍔部11b,11c全体を覆うように設けられている。
【0041】
(巻線型電子部品の製造方法)
以下に、巻線型電子部品10の製造方法について図面を参照しながら説明する。
図7は、巻線型電子部品のコア11を作製するための雌型30の外観斜視図である。
図8は、雌型30に充填されたコア材料を雄型50,60により加圧した後、雄型50,60を抜く際の断面図である。
図7及び
図8において、コア11の巻芯部11aの中心軸の延在方向に対応した軸をx軸と定義する。また、雄型の型抜き方向に対応した軸をy軸と定義する。更に、x軸とy軸とを含む平面の法線をz軸と定義する。
【0042】
まず、コア11の材料となるフェライトを主成分とした粉末を準備する。次に、準備したフェライト粉末を、
図7に示す雌型30の貫通孔H31に充填する。貫通孔H31は、雌型30をy軸方向に貫通している。また、貫通孔H31は、雌型30にマトリクス上に並ぶように複数設けられている。更に、貫通孔H31は、y軸方向から見たとき、
図2及び
図4に示されるコア11の形状と略同じH型を成している。
【0043】
次に、充填された粉末を
図8に示すように、雄型50,60を用いて加圧することによりコア11を成型する。より詳細には、雄型50,60は、雌型30を挟んでy軸方向に対向する。雄型50は、y軸方向の正方向側から負方向側へ、雌型30に充填された粉末を加圧する。雄型60は、雄型50が粉末を加圧するのと略同時に、y軸方向の負方向側から正方向側へ、雌型30に充填された粉末を加圧する。この際、加圧は一回だけ行われる。なお、フェライト粉末の雌型への充填量と、加圧の押し込み量で、成型後のコア11の密度を調整する。
【0044】
ところで、加圧に用いられる雄型50の加圧面S51,S53,S55,S57,S59は、
図3で示すコア11に対応した形状に形成されている。より詳細には、
図8に示すように、加圧面S51は巻芯部11aの端面S1に対応する。加圧面S53は鍔部11bの端面S3に対応する。更に、加圧面S55は、鍔部11cの端面S5に対応する。したがって、加圧面S53,S51,S55は、x軸方向の負方向側から正方向側に向かってこの順に並んでいる。また、端面S3及び端面S5は、端面S1に対してy軸方向の正方向側に位置するため、加圧面S53,S55は、加圧面S51に対してy軸方向の正方向側に位置する。さらに、加圧面S57(第1の加圧面)は、鍔部11bの接続面S7に対応する。これにより、加圧面S57は、加圧面S51と加圧面S53とをつないでいる。また、加圧面S59(第1の加圧面)は、鍔部11bの接続面S9に対応する。これにより、加圧面S59は、加圧面S51と加圧面S55とをつないでいる。
【0045】
図9に示すように、加圧面S57の法線ベクトルの一つである法線ベクトルv57のy軸方向の成分v57yは、負である。また、加圧面S57における他の法線ベクトルのy軸方向の成分も負である。さらに、y軸方向の負方向側は、雄型50の型抜き方向に対して反対方向である。従って、加圧面S57の法線ベクトルは全て、雄型50の型抜き方向と反対方向の成分を有している。
【0046】
また、加圧面S57の法線ベクトルは全て、雄型50の型抜き方向と反対方向の成分を有している。これにより、
図9に示すように、加圧面S57を雄型50の型抜き方向から見たときに、加圧面S57の全面を視認可能である。すなわち、加圧面S57は、雄型50の型抜き方向から見たときに、視認可能な面により構成されている。
【0047】
図9に示すように、加圧面S59の法線ベクトルの一つである法線ベクトルv59のy軸方向の成分v59yは、負である。また、加圧面S59における他の法線ベクトルのy軸方向の成分も負である。さらに、y軸方向の負方向側は、雄型50の型抜き方向に対して反対方向である。従って、加圧面S59の法線ベクトルは全て、雄型50の型抜き方向と反対方向の成分を有している。
【0048】
また、加圧面S59の法線ベクトルは全て、雄型50の型抜き方向と反対方向の成分を有している。これにより、
図9に示すように、加圧面S59を雄型50の型抜き方向から見たときに、加圧面S59の全面を視認可能である。すなわち、加圧面S59は、雄型50の型抜き方向から見たときに、視認可能な面により構成されている。
【0049】
雄型60の加圧面S62、S64、S66、S68、S70は、
図3で示すコア11に対応した形状に形成されている。より詳細には、
図8に示すように、加圧面S62は、巻芯部11aの端面S2に対応する。加圧面S64は、鍔部11bの端面S4に対応する。更に、加圧面S66は、鍔部11cの端面S6に対応する。したがって、加圧面S64,S62,S66は、x軸方向の負方向側から正方向側に向かってこの順に並んでいる。また、端面S4及び端面S6は、端面S2に対してy軸方向の負方向側に位置するため、加圧面S64,S66は、加圧面S62に対してy軸方向の負方向側に位置する。また、加圧面S68(第1の加圧面)は、鍔部11cの接続面S8に対応する。これにより、加圧面S68は、加圧面S62と加圧面S64とをつないでいる。更に、加圧面S70(第1の加圧面)は、鍔部11cの接続面S10に対応する。これにより、加圧面S70は、加圧面S62と加圧面S66とをつないでいる。
【0050】
図10に示すように、加圧面S68の法線ベクトルの一つである法線ベクトルv68のy軸方向の成分v68yは、正である。また、加圧面S68における他の法線ベクトルのy軸方向の成分も正である。さらに、y軸方向の正方向側は、雄型60の型抜き方向に対して反対方向である。従って、加圧面S68の法線ベクトルは全て、雄型60の型抜き方向と反対方向の成分を有している。
【0051】
また、加圧面S68の法線ベクトルは全て、雄型60の型抜き方向と反対方向の成分を有している。これにより、
図10に示すように、加圧面S68を雄型60の型抜き方向から見たときに、加圧面S68の全面を視認可能である。すなわち、加圧面S68は、雄型60の型抜き方向から見たときに、視認可能な面により構成されている。
【0052】
図10に示すように、加圧面S70の法線ベクトルの一つである法線ベクトルv70のy軸方向の成分v70yは、正である。また、加圧面S70における他の法線ベクトルのy軸方向の成分も正である。さらに、y軸方向の正方向側は、雄型60の型抜き方向に対して反対方向である。従って、加圧面S68の法線ベクトルは全て、雄型60の型抜き方向と反対方向の成分を有している。
【0053】
また、加圧面S70の法線ベクトルは全て、雄型60の型抜き反対方向の成分を有している。これにより、加圧面S70を雄型60の型抜き方向から見たときに、加圧面S70の全面を視認可能である。すなわち、加圧面S70は、雄型60の型抜き方向から見たときに、視認可能な面により構成されている。
【0054】
加圧面S51,S57,S59のz軸方向の幅は、
図2に示されるコア11の端面S1,S7,S9と対応しているため、略同じである。また、加圧面S62,S68,S70のz軸方向の幅についても、
図4に示されるコア11の端面S2,S8,S10と対応しているため、略同じである。
【0055】
加圧面S51,S57,S59は、
図2に示されるコア11の端面S1,S7,S9と対応しているため、巻芯部11aの中心軸の延在方向であるx軸方向に延在している。また、加圧面S62,S68,S70についても、
図4に示されるコア11の端面S2,S8,S10と対応しているため、巻芯部11aの中心軸の延在方向であるx軸方向に延在している。
【0056】
更に、加圧面S57,S59,S68,S70の断面は、
図8に示すように、z軸方向から見たとき、弧を成している。これにより、加圧面S57は、加圧面S51側から加圧面S53側に向かうにつれて、すなわち、加圧面S51側からx軸方向の負方向側へ進むにつれて、加圧面S57と加圧面S53のy軸方向の距離が減少する形状を成している。加圧面S59は、加圧面S51側から加圧面S55側に向かうにつれて、すなわち加圧面S51側からx軸方向の正方向側へ進むにつれて、加圧面S59と加圧面S55のy軸方向の距離が減少する形状を成している。加圧面S68は、加圧面S62側から加圧面S64側に向かうにつれて、すなわち加圧面S62側からx軸方向の負方向側へ進むにつれて、加圧面S68と加圧面S64のy軸方向の距離が減少する形状を成している。加圧面S70は、加圧面S62側から加圧面S66側に向かうにつれて、すなわち加圧面S62側からx軸方向の正方向側へ進むにつれて、加圧面S70と加圧面S66のy軸方向の距離が減少する形状を成している。
【0057】
次に、加圧が終了し、雌型から払い出されたコア11を焼成する。焼成は、トンネル炉を用いて行われる。トンネル炉は複数のゾーンに分割されており、ゾーン毎に温度が管理されている。例えば、所定のゾーンは、1000℃に管理されており、コア11はこのゾーンを1時間かけて通過する。その後、焼成されたコア11に発生したバリを除去するため、バレル研磨を行う。
【0058】
次に、鍔部11b,11cに、例えばスパッタリング法等により、Ni−Cr,Ni−Cu,Ni等のNi系合金の膜及びAg,Cu,Sn等の膜を、マスクを介して順次成膜することにより、電極12a,12bを形成する。なお、電極12a,12bの形成方法は、これに限るものではなく、焼き付けやめっき法によって形成してもよい。
【0059】
電極12a,12bの形成後に、巻芯部11aに巻線13を巻きつける。この際、巻線13の両端を所定量だけ巻芯部11aから引き出しておく。そして、巻線13の引き出した部分を、電極12a,12bと熱圧着によって接続する。
【0060】
次に、電極12a,12bを形成した面とコア11を挟んで対向する面と巻線13とを覆うように、Dip工法により、保護材14を塗布する。更に、保護材14の乾燥、硬化を経て、巻線型電子部品10が完成する。
【0061】
(効果)
巻線型電子部品10では、
図24で示される巻線コイル部品500’の巻芯部501aの端部に設けられているテーパー面S501’〜S504’の代わりに、
図3に示すように、鍔部11b,11cに凹部D1〜D4が設けられている。そして、この凹部D1〜D4の内周面の一部である接続面S7〜S10の各法線ベクトルは、巻芯部11aから鍔部11b,11cが張り出している方向(第1の直交方向)の成分を有している。すなわち、接続面S7〜S10は、型抜き方向であるy軸方向から見たとき、視認可能な面により構成されている。従って、
図8に示すように、型抜き開始と同時に、雄型50,60の加圧面S57,S59,S68,S70と鍔部11b,11cの接続面S7〜S10とが離れる。その結果、雄型50,60の加圧面S57,S59,S68,S70と鍔部11b,11cの接続面S7〜S10との摩擦が抑制され、コア11に欠け、割れが発生することが抑制される。
【0062】
また、巻線型電子部品10では、
図2〜
図4に示すように、鍔部11b,11cに接続面S7〜S10が設けられているため、巻芯部11aにはテーパー面は設けられていない。これにより、巻線型電子部品10では、コア11の巻芯部11aにおける巻線が巻き回される領域を、巻芯部11aの端部まで拡げることができる。従って、巻線コイル部品500’と巻線型電子部品10とで同じ線径の巻線を使用するのであれば、巻線型電子部品10では、巻線コイル部品500’よりも、巻線の巻き数を増加させることができる。これにより、巻線型電子部品10のインダクタンス値は、巻線コイル部品500’よりも大きい値にすることが可能となる。
【0063】
また、巻線型電子部品10では、コア11の巻芯部11aにおける巻線が巻き回される領域を、巻芯部11aの端部まで拡げることができる。これにより、巻線コイル部品500’と巻線型電子部品10とで同じ巻き数ならば、巻線型電子部品10では、巻線コイル部品500’よりも、太い線径の巻線を選択できる。従って、巻線型電子部品10の抵抗値は、巻線コイル部品500’よりも小さい値にすることが可能である。
【0064】
更に、巻線型電子部品10では、
図2に示すように、コア11の巻芯部11aの端面S1及び鍔部11b,11cの接続面S7,S9が、x軸方向に一列に並んでいる。また、巻芯部11aの端面S1及び鍔部11b,11cの接続面S7,S9のz軸方向の幅は、略同じである。以上のような理由から、鍔部11b,11cの接続面S7,S9及び巻芯部11aの端面S1が直線的に並ぶため、巻線型電子部品10のコア11を加圧する雄型50は、簡素な形状を成す。
【0065】
また、巻線型電子部品10では、
図4に示すように、コア11の巻芯部11aの端面S2及び鍔部11b,11cの接続面S8,S10が、x軸方向に一列に並んでいる。更に、巻芯部11aの端面S2及び鍔部11b,11cの接続面S8,S10のz軸方向の幅は、略同じである。以上のような理由から、鍔部11b,11cの接続面S8,S10及び巻芯部11aの端面S2が直線的に並ぶため、巻線型電子部品10のコア11を加圧する雄型60は、簡素な形状を成す。
【0066】
巻線型電子部品10におけるコア11の接続面S7は、
図3に示すように、x軸方向の負方向側へ進むにつれて、接続面S7と端面S3とのy軸方向の距離が単調に減少する形状を成している。接続面S9についても、x軸方向の正方向側へ進むにつれて、接続面S9と端面S5とのy軸方向の距離が単調に減少する形状を成している。つまり、接続面S7,S9には凹凸が設けられていないため、巻線型電子部品10のコア11を加圧する雄型50は簡素な形状を成す。
【0067】
更に、巻線型電子部品10におけるコア11の接続面S8は、
図3に示すように、x軸方向の負方向側へ進むにつれて、接続面S8と端面S4とのy軸方向の距離が単調に減少する形状を成している。接続面S10についても、x軸方向の正方向側へ進むにつれて、接続面S10と端面S6とのy軸方向の距離が単調に減少する形状を成している。つまり、接続面S8,S10には凹凸が設けられていないため、巻線型電子部品10のコア11を加圧する雄型60は簡素な形状を成す。
【0068】
(第1の変形例)
以下に第1の変形例に係る巻線型電子部品10−1について図面を参照しながら説明する。
図11は、第1の変形例に係る巻線型電子部品10−1のコア11−1をy軸方向の正方向側から平面視した図である。
図12は、
図11で示した第1の変形例に係る巻線型電子部品10−1のコア11−1のB−Bにおける断面図である。
図13は、第1の変形例に係る巻線型電子部品10−1のコア11−1をy軸方向の負方向側から平面視した図である。
【0069】
巻線型電子部品10と巻線型電子部品10−1との相違点は、接続面S7〜S10の形状である。その他の点については、巻線型電子部品10と巻線型電子部品10−1とでは相違しないので、説明を省略する。なお、巻線型電子部品10−1におけるコア11−1を加圧する雄型を雄型50−1,60−1とする。更に、接続面を接続面S7−1,S8−1,S9−1,S10−1とする。また、巻線型電子部品10−1のコア11−1をあらわす
図11〜
図13において、巻線型電子部品10のコア11と同様の構成については、コア11と同じ符号を付した。
【0070】
図12に示すように、接続面S7−1〜S10−1は、接続面S7〜S10のような曲面ではなく、平面である。より詳細には、接続面S7−1は、接合部分L1から巻芯部11aの軸方向に位置し、かつ、隣接面S100と対向する鍔部11bの主面S30に向かうにつれて、すなわち、接合部分L1側からx軸方向の負方向側へ進むにつれて、接続面S7−1と端面S3のy軸方向の距離が一定の割合で減少する。接続面S8−1は、接合部分L2から巻芯部11aの軸方向に位置し、かつ、隣接面S100と対向する鍔部11bの主面S30に向かうにつれて、すなわち、接合部分L2側からx軸方向の負方向側へ進むにつれて、接続面S8−1と端面S4のy軸方向の距離が一定の割合で減少する。接続面S9−1は、接合部分L3から巻芯部11aの軸方向に位置し、かつ、隣接面S101する鍔部11cの主面S31に向かうにつれて、すなわち、接合部分L3側からx軸方向の正方向側へ進むにつれて、接続面S9−1と端面S5のy軸方向の距離が一定の割合で減少する。接続面S10−1は、接合部分L4から巻芯部11aの軸方向に位置し、かつ、隣接面S101と対向する鍔部11cの主面S31に向かうにつれて、すなわち、接合部分L4側からx軸方向の正方向側へ進むにつれて、接続面S10−1と端面S6のy軸方向の距離が一定の割合で減少する。
【0071】
以上のように構成された巻線型電子部品10−1では、接続面S7−1〜S10−1の形状は、平面であるため、巻線型電子部品10の接続面S7〜S10の形状と比較して、より簡素である。従って、巻線型電子部品10−1のコア11−1を加圧する雄型50−1,60−1は、巻線型電子部品10のコア11を加圧する雄型50,60と比較して、より簡素な形状を成す。
【0072】
(第2の変形例)
以下に第2の変形例に係る巻線型電子部品10−2について図面を参照しながら説明する。
図14は、第2の変形例に係る巻線型電子部品10−2のコア11−2をy軸方向の正方向側から平面視した図である。
図15は、
図14で示した第2の変形例に係る巻線型電子部品10−2のコア11−2のC−Cにおける断面図である。
図16は、第2の変形例に係る巻線型電子部品10−2のコア11−2をy軸方向の負方向側から平面視した図である。
図17は、
図14で示した第2の変形例に係る巻線型電子部品10−2のコア11−2のE−Eにおける断面図である。
図18は、
図14で示した第2の変形例に係る巻線型電子部品10−2のコア11−2のF−Fにおける断面図である。
【0073】
巻線型電子部品10と巻線型電子部品10−2との相違点は、凹部D1〜D4の形状である。その他の点については、巻線型電子部品10と巻線型電子部品10−2とでは相違しないので、説明を省略する。なお、巻線型電子部品10−2におけるコア11−2を加圧する雄型を雄型50−2,60−2とする。また、巻線型電子部品10−2における接続面を接続面S7−2,S8−2,S9−2,S10−2とする。更に、巻線型電子部品10−2のコア11−2をあらわす
図14〜
図18において、巻線型電子部品10のコア11と同様の構成については、コア11と同じ符号を付した。
【0074】
図15に示すように、巻線型電子部品10−2における接続面S7−2は、接合部分L1から、接続面S7−2の傾斜が始まる傾斜開始部分L5まで、x軸及びy軸を含む平面(以下、xy平面と称す)に対して平行である。そして、傾斜開始部分L5から、巻芯部11aの軸方向に位置し、かつ、隣接面S100と対向する鍔部11bの主面S30に向かうにつれて、接続面S7−2と端面S3のy軸方向の距離が減少する。接続面S8−2は、接合部分L2から、接続面S8−2の傾斜が始まる傾斜開始部分L6まで、xy平面に対して平行である。そして、傾斜開始部分L6から巻芯部11aの軸方向に位置し、かつ、隣接面S100対向する鍔部11bの主面S30に向かうにつれて、接続面S8−2と端面S4のy軸方向の距離が減少する。接続面S9−2は、接合部分L3から、接続面S9−2の傾斜が始まる傾斜開始部分L7まで、xy平面に対して平行である。そして、傾斜開始部分L7から、巻芯部11aの軸方向に位置し、かつ、隣接面S101と対向する鍔部11cの主面S31に向かうにつれて、接続面S9−2と端面S5のy軸方向の距離が減少する。接続面S10−2は、接合部分L4から、接続面S10−2の傾斜が始まる傾斜開始部分L8まで、xy平面に対して平行である。そして、傾斜開始部分L8から巻芯部11aの軸方向に位置する鍔部11cの主面S31に向かうにつれて、接続面S10−2と端面S6のy軸方向の距離が減少する。
【0075】
以上のように構成された巻線型電子部品10−2も、巻線型電子部品10と同じように、コアの成型時における欠け、割れを防止しつつ、巻線型電子部品のコア11−2の巻芯部11aにおける巻線が巻き回される領域を、該巻芯部の端部まで拡げることができる。
【0076】
更に、巻線型電子部品10−2では、
図17及び
図18に示すように、各接続面S7−2〜S10−2のz軸方向に隣接する隣接面S11〜S18についても、これらの法線ベクトルは全て、巻芯部11aから鍔部11b,11cが張り出している方向(第1の直交方向)の成分を有している。すなわち、型抜き方向であるy軸方向から見て、視認可能な面により構成されている。これにより、型抜き開始と同時に、隣接面S11〜S18に対応する雄型の加圧面と隣接面S11〜S18とが離れる。よって、型抜き時における、隣接面S11〜S18と雄型50−2,60−2との摩擦が抑制される。従って、巻線型電子部品10−2では、接続面S7−2〜S10−2に加え、隣接面S11〜S18における、コア11−2の欠け、割れの発生も抑制することができる。
【0077】
(第3の変形例)
以下に第3の変形例に係る巻線型電子部品10−3について図面を参照しながら説明する。
図19は、第3の変形例に係る巻線型電子部品10−3のコア11−3をy軸方向の正方向側から平面視した図である。
図20は、
図19で示した第3の変形例に係る巻線型電子部品10−3のコア11−3のG−Gにおける断面図である。
図21は、第3の変形例に係る巻線型電子部品10−3のコア11−3をy軸方向の負方向側から平面視した図である。
【0078】
巻線型電子部品10と巻線型電子部品10−3との相違点は、接続面S7〜S10の形状である。その他の点については、巻線型電子部品10と巻線型電子部品10−3とでは相違しないので、説明を省略する。なお、巻線型電子部品10−3における接続面を接続面S7−3,S8−3,S9−3,S10−3とする。また、巻線型電子部品10−3をあらわす
図19〜
図21において、巻線型電子部品10のコア11と同様の構成については、コア11と同じ符号を付した。
【0079】
本発明に係る巻線型電子部品のコアの接続面には、
図20に示される接続面S7−3〜S10−3のように凹凸が含まれていてもよい。より詳細には、接続面S7−3は、接合部分L1から接続面S7−3内の所定部分L9に向かうにつれて、接続面S7−3と端面S3のy軸方向の距離が増加する。そして、所定部分L9から、巻芯部11aの軸方向に位置し、かつ隣接面S100と対向する鍔部11bの主面S30に向かうにつれて、接続面S7−3と端面S3のy軸方向の距離が減少する。接続面S8−3は、接合部分L2から、接続面S8−3内の所定部分L10に向かうにつれて、接続面S8−3と端面S4のy軸方向の距離が増加する。そして、所定部分L10から巻芯部11aの軸方向に位置し、かつ、隣接面S100と対向する鍔部11bの主面S30に向かうにつれて、接続面S8−3と端面S4のy軸方向の距離が減少する。接続面S9−3は、接合部分L3から、接続面S9−3内の所定部分L11に向かうにつれて、接続面S9−3と端面S5のy軸方向の距離が増加する。そして、所定部分L11から、巻芯部11aの軸方向に位置し、隣接面S101と対向する鍔部11cの主面S31に向かうにつれて、接続面S9−3と端面S5のy軸方向の距離が減少する。接続面S10−3は、接合部分L4から、接続面S10−3内の所定部分L12に向かうにつれて、接続面S10−3と端面S6のy軸方向の距離が増加する。そして、所定部分L12から、巻芯部11aの軸方向に位置し、かつ、隣接面S1010と対向する鍔部11cの主面S31に向かうにつれて、接続面S10−3と端面S6のy軸方向の距離が減少する。
【0080】
以上のように構成された巻線型電子部品10−3も、巻線型電子部品10と同じように、コア11−3の成型時における欠け、割れを防止しつつ、巻線型電子部品のコア11−3の巻芯部11aにおける巻線が巻き回される領域を、該巻芯部の端部まで拡げることができる。
【0081】
(その他の実施形態)
本発明に係る巻線型電子部品、巻線型電子部品のコア及び巻線型電子部品のコアの製造方法は、前記実施形態に係る巻線型電子部品10,10−1,10−2,10−3、巻線型電子部品のコア11,11−1,11−2,11−3及び巻線型電子部品のコアの製造方法に限らずその要旨の範囲内において変更可能である。例えば、本発明に係る巻線型電子部品の電極は、鍔部のz軸方向の正方向側の面、y軸方向の正方向側の面、y軸方向の負方向側の面、x軸方向の側面のいずれかに設けられていてもよい。