【文献】
堀川 三好,地域型商店街における地域活動情報の活用について,日本経営工学会論文誌 Vol.63 No.1 Journal of Japan Industrial Management Association,日本,社団法人日本経営工学会 Japan Industrial Management Association,2012年 4月15日,第63巻,p.19-28
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記記事投稿者からの要請を受けて、若しくは定期的に、前記投稿用メールアドレスを更新して前記投稿用メールアドレス記憶部に記憶し、該記事投稿者に対して更新した該投稿用メールアドレスを通知するメールアドレス生成部を、
さらに有することを特徴とする請求項2に記載の記事配信装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した電子チラシは、折り込みチラシを電子化したものであり、急遽内容を変更したりすることは難しく、店舗の独自性を出すような、例えばタイムセール、雨の日セール等の告知、店長・従業員等が例えば今日のおすすめ商品、その他一言コメントのようなお客様に対してのPR等、折り込みチラシにのせることができないリアルタイムな情報の提供を行いたいという要求があった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、店舗の店長・従業員等が適宜、高い自由度をもってリアルタイムな情報の提供を消費者に対して行うことが可能な手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、投稿記事を、各種端末装置に配信する記事配信装置であって、外部の投稿端末から記事を投稿する記事投稿メールを受信すると、該記事投稿メールに基づいた配信記事を生成し、且つ該配信記事に対応する削除用メールアドレスを生成する配信記事生成部と、前記配信記事と前記削除用メールアドレスとを対応付けて記憶する配信記事記憶部と、前記配信記事を各種端末装置に配信する配信部と、前記記事投稿メールに対して、前記配信記事の情報及び前記削除用メールアドレスを通知する通知メールを生成する通知メール生成部と、前記削除用メールアドレスに対する削除要請メールを受信すると、該削除要請メールの削除用メールアドレスに対応して記憶している前記投稿記事を特定し、該投稿記事を非配信の状態とする配信記事編集部と、を有することを特徴とする記事配信装置としたものである。
【0007】
また本発明は、記事投稿者毎にアカウントを付与し、該記事投稿者に関する情報を記憶するアカウント情報記憶部と、前記アカウント毎に投稿用メールアドレスを記憶する投稿用メールアドレス記憶部と、をさらに具備し、前記記事投稿メールは、前記投稿用メールアドレスに対する電子メールであり、前記配信記事生成部は、受信した記事投稿メールの投稿用メールアドレスに対応して記憶しているアカウントを特定し、該アカウントに対応するアカウント情報及び受信した該記事投稿メールの内容に基づいて投稿記事を生成することを特徴とする前記記事配信装置としたものである。
【0008】
さらにまた本発明は、前記記事投稿者からの要請を受けて、若しくは定期的に、前記投稿用メールアドレスを更新して前記投稿用メールアドレス記憶部に記憶し、該記事投稿者に対して更新した該投稿用メールアドレスを通知するメールアドレス生成部を、さらに有することを特徴とする前記記事配信装置としたものである。
【0009】
さらにまた本発明は、投稿記事を各種端末装置に配信する記事配信装置と、該記事配信装置に対して記事を投稿する投稿端末とを備えた記事配信システムであって、前記記事配信装置は、前記投稿端末から記事を投稿する記事投稿メールを受信すると、該記事投稿メールに基づいた配信記事を生成し、且つ該配信記事に対応する削除用メールアドレスを生成する配信記事生成部と、前記配信記事と前記削除用メールアドレスとを対応付けて記憶する配信記事記憶部と、前記配信記事を各種端末装置に配信する配信部と、前記記事投稿メールに対して、前記配信記事の情報及び前記削除用メールアドレスを通知する通知メールを生成する通知メール生成部と、前記削除用メールアドレスに対する削除要請メールを受信すると、該削除要請メールの削除用メールアドレスに対応して記憶している前記投稿記事を特定し、該投稿記事を非配信の状態とする配信記事編集部と、を有し、前記投稿端末は、前記記事投稿メール及び前記削除要請メールを生成し、送信するメール機能を有することを特徴とする記事配信装置としたものである。
【0010】
さらにまた本発明は、投稿記事を、各種端末装置に配信する記事配信方法であって、投稿端末から記事を投稿する記事投稿メールを記事配信装置に対して送信するステップと、前記記事配信装置の配信記事生成部が、前記記事投稿メールに基づいた配信記事を生成し、且つ該配信記事に対応する削除用メールアドレスを生成するステップと、前記記事配信装置の配信記事記憶部が、前記配信記事と前記削除用メールアドレスとを対応付けて記憶するステップと、前記記事配信装置の配信部が、前記配信記事を各種端末装置に配信するステップと、前記記事配信装置の通知メール生成部が、前記記事投稿メールに対して、前記配信記事の情報及び前記削除用メールアドレスを通知する通知メールを生成するステップと、前記投稿端末から前記削除用メールアドレスに対して削除要請メールを送信するステップと、前記記事配信装置の配信記事編集部が、受信した前記削除要請メールの削除用メールアドレスに対応して記憶している前記投稿記事を特定し、該投稿記事を非配信の状態とするステップと、を有することを特徴とする記事配信方法としたものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、以上説明したような構成であるから、以下に示す如き効果がある。
【0012】
即ち、本発明の構成によれば、店舗の店長・従業員等の記事投稿者が適宜、高い自由度をもってリアルタイムな記事の提供を消費者に対して行うことが可能となる。また、例えば、価格の誤り等、大きな問題をひきおこしかねない配信記事の誤記について、記事投稿者が気がついた時点で一刻も早く記事の配信を停止させることが可能となり、記事投稿者、閲覧者の双方にとって利便性を高めることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明における記事配信システム、記事配信装置、記事配信方法の一実施例について、図面を用いて詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明における記事配信システムの一実施例を示す概要図である。
本発明における記事配信システムは、記事配信装置と、投稿端末と、該記事配信装置とネットワークを介して接続された通信端末とを具備している。
【0016】
本発明における投稿端末は、電子メールを用いて、記事配信装置に対して記事を投稿する端末であり、電子メールの送受信機能を有している。
図1においては、投稿端末はスマートフォンの形状を模しているが、本発明における投稿端末は電子メールの送受信機能を有していれば良く、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、タブレット端末等であっても良い。
【0017】
本発明における通信端末は、ネットワークを介して記事配信装置と接続されている端末である。
図1においては、通信端末はPCの形状を模しているが、本発明における通信端末はネットワーク通信、つまりインターネット回線や携帯電話会社の回線である所謂3G回線等を用いて通信が可能な端末であれば良く、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末等であっても良い。また、電子メールの送受信機能を有している通信端末であれば、前述した投稿端末としても機能することが可能である。
【0018】
本発明における記事配信システムは、実際の店舗においてバックヤード等に設置されている管理端末等を通信端末として用い、アカウント管理等が行われることを想定し、記事の投稿に関しては、管理端末では不便である為、例えば、店長や従業員が所持している携帯電話やスマートフォン等の持ち運びが便利な投稿端末を用い、店舗内を持ち歩いて移動し、適宜店舗内の写真を撮影する等して、電子メールを用いて記事が投稿できるようにし、利便性を高めている。
【0019】
図2は、本発明における記事配信装置の一実施例を示すブロック図である。
記事配信装置は、電子メール受信部及び送信部、メールアドレス確認部、配信記事生成部及び編集部、記憶部、アカウント登録部、メールアドレス生成部、配信部、通知メール生成部を具備している。ただし、ここでは説明の為に各機能を果たす要素に各々名前を付しているが、これらの機能から何れか複数を1つの要素により果たしていても良いし、若しくは、各々の要素が果たす機能をさらに細分化した構成となっていても良く、本発明の主旨に沿うものであれば、その構成は図示した態様に限定されるものではない。
【0020】
以下、記事配信装置の各構成について説明する。
電子メール受信部は、複数のメールアドレスに対する電子メール、例えば、特定のドメイン名(メールアドレスのアットマークより右側)であれば、ローカルパート(メールアドレスのアットマークより左側)を問わずに受信する設定になっている。また、電子メール送信部は、記事配信装置が生成した電子メールを送信する機能を果たす。
【0021】
メールアドレス確認部は、電子メール受信部において受信した電子メールの送信先のメールアドレスが、当該電子メールが記事投稿メールか削除要請メールの何れかであるか、若しくはどちらでもないかを判断する機能を有する。
【0022】
判断の方法としては、後述する記憶部において、当該メールアドレスが、投稿用メールアドレスとして記憶されているか、削除用メールアドレスとして記憶されているかを検索し、投稿用メールアドレスとして記憶されていれば当該電子メールは記事投稿メール、削除用メールアドレスとして記憶されていれば当該電子メールは削除要請メールであると判断する方法が挙げられる。
【0023】
他に、投稿用メールアドレスと削除用メールアドレスとでドメイン名を分けておき、ドメイン名を見ることで投稿用メールアドレスであるか削除用メールアドレスであるかを判断する方法もある。そして、電子メールが記事投稿メールであった場合には、配信記事生成部に、削除要請メールであった場合には、配信記事編集部に対して電子メールを割り振る。
【0024】
一方で、メールアドレスが記憶部に記憶されていない場合にはエラー処理を行う。この場合、受信した電子メールに対して、メールアドレスの登録がない旨を通知する電子メールを生成し、返信を行うようにしても良い。
【0025】
配信記事生成部は、メールアドレス確認部から割り振られた記事投稿メールに基づき、当該記事投稿メールが何れの記事投稿者から送信されたものであるか、そのアカウントを特定し、当該アカウントに関する情報と記事投稿メールの内容に基づき配信記事を生成し、また、生成した配信記事に対応する削除用メールアドレスを生成し、合わせて配信記事記憶部に記憶させる機能を有する。
【0026】
配信記事編集部は、メールアドレス確認部から割り振られた削除要請メールに基づき、配信記事記憶部において、削除要請メールの削除用メールアドレスと対応して記憶されている配信記事を配信停止とする機能を有する。配信停止の方法としては、配信記事を完全に削除しても良いし、公開非公開のタグを設けておき、このタグを非公開とすることにより配信されないようにしても良い。また配信記事編集部は他に、ログイン認証を通過した通信端末からの指示を受信することにより、既に配信済みの配信記事の内容を変更する機能も有する。
【0027】
記憶部は、記事配信システムにおいて用いられる様々なデータを記憶しておく為の記憶領域である。本実施例における記憶部には、投稿用メールアドレス記憶部、アカウント情報記憶部、配信記事記憶部が設けられている。ただし、本発明の記事配信システムにおいて必要な情報が記憶されているのであれば、これらの記憶部は
図2に示す態様に限定されるものではなく、例えば、投稿用メールアドレスとアカウント情報が1つのデータベースにまとめて記憶されていても良い。
【0028】
ここで
図3を用いて、記憶部に記憶されているデータベースの一実施例を説明する。
図3(a)は、投稿用メールアドレス記憶部におけるデータベース例である。投稿用メールアドレス記憶部では、アカウントID、パスワード、投稿用メールアドレスを対応付けて記憶している。アカウントID及びパスワードについては、後述する。
【0029】
図3(b)は、アカウント情報記憶部におけるデータベース例である。アカウント情報記憶部では、アカウントID、店舗名、ロゴ情報、店舗情報リンク先を対応付けて記憶している。この他、適宜別の項目を対応付けて記憶していても良い。店舗情報リンク先とは、店舗の詳細情報を表示するページへ移行する為のリンクである。
【0030】
配信記事記憶部については、図示していないが、配信記事のタイトル、本文、画像を含む配信記事と、削除用メールアドレス、アカウント情報からアカウントID、配信エリアの情報等を対応付けて記憶している。データベースとして記憶する場合には、配信記事そのものは別途記憶しておき、各配信記事に例えば記事IDを付与するか、若しくは配信記事のURLと、削除用メールアドレス、アカウントID、配信エリア等の項目で記憶すると良い。
【0031】
図2の説明に戻って、アカウント登録部はアカウント情報記憶部にアカウント情報を登録する機能を有する。本発明における記事配信装置に対して記事を投稿する記事投稿者は、事前に通信端末を用いてアカウント登録を行っている。
【0032】
アカウント登録においては、記事投稿者は、投稿者名(店舗名)、パスワード、ロゴの画像データ、その他の記事投稿者に関する情報を入力する。その他の記事投稿者に関する情報としては、例えば住所、電話番号、地図情報、アクセス方法、営業時間、取扱商品情報、また記事を配信する配信エリアの情報等が含まれる。アカウント登録部では、これら入力された情報に基づいてアカウント情報を生成しアカウント情報記憶部に記憶する。また、これら入力された情報に基づき、店舗情報を紹介するページを別途生成してURLを付与し、店舗情報リンク先として合わせて記憶する。ただし、店舗情報リンク先は、新たに生成したページである必要はなく、例えば店舗で元々開設しているホームページ等がある場合には、そのURLを店舗情報リンク先としても良い。
【0033】
そして、アカウント登録部は、登録されたアカウント情報に対してアカウントIDを付与し、合わせてアカウント情報記憶部に記憶させる。ただし、ここではアカウント登録を記事投稿者が行う流れを説明したが、アカウント登録自体を、記事配信装置に表示画面及びキーボード等の入力部を持たせることで、記事配信装置の管理者側で記事投稿者に代行して行うことを可能にしても良い。
【0034】
また、記憶しているアカウント情報は、適宜変更、更新等を可能としても良い。これは、通信端末から記事配信装置にネットワークを介して接続し、アカウントID、パスワード等のアカウント情報の一部を用いた認証を行い、認証が成功した場合に、通信端末からの指示に基づき行われるようにしても良いし、記事配信装置の管理者側で、前述した入力部を用いることにより行っても良い。
【0035】
メールアドレス生成部は、投稿用メールアドレスを生成し、投稿用メールアドレス記憶部に記憶させる機能を有する。ここで、メールアドレス生成部が投稿用メールアドレスを生成するフローの一実施例について、
図4を用いて説明する。
【0036】
まず、記事投稿者は、通信端末を記事配信装置にネットワークを介して接続させ、アカウントID、パスワード等を用いたログインを行う。記事配信装置は、通信端末から送信されたアカウントID、パスワード等に基づいたログイン認証を行い、認証可否を通信端末に対して応答する。ログインが承認された場合には、記事投稿者は通信端末から記事配信装置に対して、投稿用メールアドレスの発行を要求することが可能となっている。これは、例えば通信端末の表示画面上に、「投稿用メールアドレスの発行はコチラ」等の表示し、記事投稿者に対してアクセスを誘導することにより可能である。
【0037】
そして、通信端末から投稿用メールアドレスの発行要求が、記事配信装置に対して送信されると、記事配信装置のメールアドレス生成部が、投稿用メールアドレスを生成し、アカウントIDと対応付けて投稿用メールアドレス記憶部に記憶させ、また記事配信装置に対しても通知を行う。さらに、投稿用メールアドレスを記憶させる際、このアカウントIDに対応付けて既に登録されている投稿用メールアドレスがある場合には、新しい投稿用メールアドレスを上書保存すると良い。歴代の投稿用メールアドレスを残しておきたい場合には、上書保存せずに、古い投稿用メールアドレスは記憶したままでメールの受信ができない設定とした上で、新たな投稿用メールアドレスを記憶しても良い。
【0038】
今回、記事の投稿を、持ち運び便利な投稿端末で行うことを可能とするために、記事の投稿は投稿用メールアドレスに記事投稿メールを送信することで行うこととしたが、一方で、投稿用メールアドレスが万が一他者に知られてしまった場合に、悪意を持った者であれば、勝手に記事を投稿されてしまい、混乱を招きかねない。
【0039】
そこで、投稿用メールアドレスを更新することで、他者に悪用されることを防ぐことが可能となる。よって、投稿用メールアドレスの発行要求を行うよう、一定期間毎に通信端末に対して促す通知を行っても良い。若しくは、ここでは通信端末からの要求により投稿用メールアドレスを発行する実施例を説明したが、一定期間毎に、記事配信装置側で自動的に投稿用メールアドレスを生成して、投稿用メールアドレス記憶部に記憶し、且つ通信端末に対して通知を行うフローとしても良い。通信端末に対する通知の方法としては、通信端末が記事配信装置にアクセスしてきたタイミングで知らせても良いし、リアルタイムに通信端末の表示画面上にポップアップで表示するか、若しくは電子メールを用いて通知する等が挙げられる。
【0040】
図2の説明に戻って、配信部は、配信記事記憶部に記憶されている記事を、各種端末に対して配信する機能を有する。ここで、配信部は配信記事記憶部に記憶されている全ての記事を各種端末に対して配信しても良いし、各記事に配信、非配信を意味するタグを設けておき、このタグが配信となっている記事のみを配信する設定としておいても良い。
【0041】
記事の配信方法については、特に限定しないが、例えば、記事を閲覧する閲覧者としてユーザ登録を行っている各種端末に対して一定時間ごとにプッシュ配信を行っても良いし、記事配信装置にネットワークを介してアクセスしてきた各種端末に対して記事を表示しても良く、またこれらを両方行っても良い。また、プッシュ配信の際には、ユーザ登録されている閲覧者の住所等の情報と、記事投稿者の配信希望エリアの情報等に基づき、特定の各種端末に対してのみプッシュ配信を行うよう、設定しても良い。
【0042】
通知メール生成部は、記事配信装置が受信した記事投稿メールに基づいた配信記事が生成され、配信記事記憶部に記憶され、配信が可能な状態となると、この旨を、記事投稿メールを送信してきた投稿端末に対して通知する為の通知メールを生成する機能を有する。
【0043】
次に
図5を用いて、本発明において記事配信装置が、記事投稿メール、削除要請メールを受信した際のフローについて、まとめて説明する。
【0044】
まず、記事投稿者は投稿端末を用いて、記事投稿メールを作成する。記事投稿メールは、タイトルに配信記事のタイトルを、本文に配信記事の本文を、添付ファイルに配信記事の画像を入れて作成され、送信先のメールアドレスに投稿用メールアドレスを入力して送信される。
【0045】
記事配信装置では、記事投稿メールを受信すると、記事投稿メールに基づいて配信記事の生成を行う。ここで、実際には、記事配信装置が受信した電子メールが記事投稿メールであるか否かを、メールアドレス確認部において判断したうえで、配信記事生成部に割り振るステップを踏んでいるが、この判断については前述した為、このフローでは省略し、記事投稿メールを受信した前提で説明している。
【0046】
記事配信装置は、まずアカウントの特定を行う。アカウントの特定は、メールアドレス確認部で電子メールが記事投稿メールであるか否かを判断した際に、メールアドレス確認部で特定し、特定したアカウント情報を配信記事生成部に引き継いでも良いし、メールアドレス確認部ではドメイン名の確認しか行っていない場合には、配信記事生成部にて、改めて配信記事生成部がアカウントの特定を行うのであっても良い。
【0047】
いずれにしてもアカウントの特定は、受信した電子メールの送信先メールアドレスを、投稿用メールアドレス記憶部から検索することにより可能である。若しくは、投稿用メールアドレスを生成する際に、アカウントID自体か、アカウントIDを特定の演算式で演算したものをメールアドレスの一部に入れ込んでおくことにより、投稿用メールアドレスから直接アカウントIDを特定することも可能である。そして、特定されたアカウントのアカウント情報を、アカウント情報記憶部から取得する。
【0048】
配信記事の生成は、配信記事のフォーマットを用意しておき、このフォーマットに対して記事投稿メールの内容をはめ込むことにより行うことが可能である。先ほどの記事投稿メールで言えば、記事投稿メールのタイトルを配信記事のフォーマットのタイトル部分にはめ込み、記事投稿メールの添付画像を配信記事のフォーマットの画像部分にはめ込み、記事投稿メールの本文を、配信記事のフォーマットの記事本文部分にはめ込むことにより配信記事を生成することができる。
【0049】
また、取得したアカウント情報から、店舗名、ロゴ画像、店舗情報リンク先等も合わせてフォーマットにはめ込む。このようにして配信記事を生成することにより、記事投稿者にとっては、記事投稿メールの度に自分の店舗の説明等をのせる必要がなく、最低限の記事内容を入力するのみで良く、また記事の閲覧者にとっても、統一されたフォーマットで読みやすい記事とすることができる。
【0050】
図6には、上記のようにして生成された配信記事を各種閲覧端末に表示した際のイメージを示した。各種閲覧端末では、時系列に記事が並び、ここでは3つの記事のみを表示しているが、実際にはスクロールしていくとさらに複数の記事が表示されるようになっている。
図6のイメージにおいては、ロゴ情報(61)、店舗名(62)、店舗情報のリンク(63)、タイトル(64)、本文(65)、画像(66)が表示されている。
【0051】
図5の説明に戻って、配信記事生成部では、生成した配信記事を配信記事記憶部に記憶し、また配信記事毎に削除用メールアドレスを生成し、配信記事と合わせて配信記事記憶部に記憶させる。
【0052】
次に、通知メール生成部は、配信記事に関する情報と、削除用メールアドレスとを含んだ通知メールを生成し、電子メール送信部から、記事投稿メールの送信者に対して送信する。
【0053】
通知メールの内容については、特に限定するものではないが、例えば、投稿記事の配信がされた旨の通知、配信記事のURL、当該配信記事の配信を停止する場合には削除用メールアドレスに対して空メールを送る旨の通知及び削除用メールアドレス等を含んだ内容であると良い。
【0054】
上記のフローを経て、記事投稿メールを送信した投稿端末は、記事配信装置からの通知メールを受信する。記事投稿者は投稿端末上で通知メールを確認し、例えば、配信記事のURLにアクセスすることで、配信記事が、閲覧者の閲覧端末にどのように実際表示されるかを確認することが可能である。
【0055】
ここで、記事投稿者が配信記事を削除したいと考えた場合、通知メールの示唆に従い、通知メールに表示された削除用メールアドレスに対して削除要請メール(空メールで良い)を送信する。記事配信装置は、削除要請メールを受信すると、削除要請メールの送信先である削除用メールアドレスから、対応付けて記憶している配信記事を特定し、この配信記事の配信を停止する。配信の停止は、前述したが、記事自体の削除か、若しくは非配信の設定とすることにより行う。
【0056】
ここで、実際には、削除要請メールを記事配信装置が受信した場合にも、受信したメールが削除要請メールであるか否かの判断をメールアドレス確認部が行っている。削除要請メールであるか否かの判断は、先述したようにドメイン名で区別するか、メールアドレス全体で投稿用メールアドレス記憶部と配信記事記憶部に記憶されている投稿用メールアドレス及び削除用メールアドレスから検索を行うか、により行われている。
【0057】
対応付けて記憶している配信記事の特定は、メールアドレス確認部が、メールアドレス全体で確認する場合には、ここで既に対応している配信記事が特定される為、この情報を配信記事編集部に引き継ぐと良い。また、メールアドレス確認部ではドメイン名により判断している場合には、改めて配信記事編集部において、配信記事記憶部で削除用メールアドレスを検索し、対応している配信記事を特定する。若しくは、削除用メールアドレスを生成する際に、一部に配信記事に対して付与した記事IDを直接入れ込むか、特定の演算式で記事IDを演算したものを入れ込むかしたメールアドレスとすることにより、対応している配信記事を削除用メールアドレスから特定することも可能である。
【0058】
なお、本実施例においては、通知メールを、記事投稿メールを送信してきた投稿端末に対して返信するフローとなっているが、アカウント情報として通信端末若しくは、その他記事投稿者が通知を希望する端末のメールアドレスを記憶しておき、これらの端末にも同時に通知メールを送るように設定しても良い。これは複数の通知メールを生成しても良いし、CCやBCCに複数のメールアドレスを入れて1つの通知メールとして生成しても良い。
【0059】
本発明における配信記事は、主に店舗の販売情報等をリアルタイムで配信することを目的としており、一般的な、ソーシャルネットワーキングサイト(SNS)や、個人的なブログ等に記事を投稿する場合と比較して、例えば、販売金額の誤り等、記事投稿メールにおける誤記が、大きな問題となる可能性をはらんでいる。よって、本発明においては、通知メールにおいて削除用メールを記事投稿者に通知することで、記事投稿者が誤記に気づいた段階で一刻でも早い記事の配信停止を行うことが可能となっている。