(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、画像形成装置の保守時期の予測を高精度に行なうことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る保守時期管理装置は、画像形成装置から当該画像形成装置に備えられる保守対象品の状態を示す情報と、当該画像形成装置毎の使用環境を示す情報を取得する取得部と、前記取得部で取得した保守対象品の状態を示す情報に基づいて、保守の必要性に係る状態の時間的変化を想定する想定状態特定部と、前記取得部で取得した画像形成装置毎の使用環境を示す情報に基づいて、当該画像形成装置毎の前記状態の時間的変化中の
ポイントであって保守時期の予測処理を開始するポイントである当該画像形成装置毎の予測ポイント以降について、当該画像形成装置毎の保守時期を予測する予測部と、を備え
、前記画像形成装置毎の予測ポイントは、過去に予測した当該画像形成装置毎の保守時期と保守に必要な期間とに基づいて特定されることを特徴とする。
【0008】
請求項
2に係る保守時期管理装置は、請求項
1に記載の保守時期管理装置において、前記保守対象品の状態を示す情報と画像形成装置毎の使用環境を示す情報とを保持する記憶部と、前記取得部で取得した情報に基づいて、前記記憶部が保持する情報を更新する更新部と、を備え、前記想定状態特定部は前記記憶部に保持された情報に基づいて前記状態の時間的変化を想定し、前記予測部は前記記憶部に保持された情報に基づいて前記画像形成装置毎の予測ポイントを特定し、当該画像形成装置毎の保守時期を予測することを特徴とする。
【0009】
請求項
3に係る保守時期管理装置は、請求項
又は2に記載の保守時期管理装置において、前記予測部が予測した保守時期を示す情報を出力する出力部を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項
4に係る保守時期管理プログラムは、画像形成装置から当該画像形成装置に備えられる保守対象品の状態を示す情報を取得する機能と、前記画像形成装置毎の使用環境を示す情報を取得する機能と、前記取得した保守対象品の状態を示す情報に基づいて、保守の必要性に係る状態の時間的変化を想定する機能と
、前記取得した画像形成装置毎の使用環境を示す情報に基づいて、当該画像形成装置毎の前記状態の時間的変化中の
ポイントであって保守時期の予測処理を開始するポイントである当該画像形成装置毎の予測ポイント以降について、当該画像形成装置毎の保守時期を予測する機能と、
過去に予測した当該画像形成装置毎の保守時期と保守に必要な期間とに基づいて、当該画像形成装置毎の予測ポイントを特定する機能と、をコンピュータに構成することを特徴とする。
【0011】
請求項
5に係る保守時期管理システムは、保守時期管理装置と、当該保守時期管理装置にネットワークを介して接続された複数の画像形成装置とを備え、前記画像形成装置は、当該画像形成装置の使用環境と自己が備える保守対象品の状態とを検出する検出部と、前記検出部が検出した当該画像形成装置毎の使用環境を示す情報と保守対象品の状態を示す情報とをネットワークを介して提供する提供部と、を有し、前記保守時期管理装置は、前記画像形成装置から当該画像形成装置に備えられる保守対象品の状態を示す情報と、当該画像形成装置毎の使用環境を示す情報とをネットワークを介して取得する取得部と、前記取得部で取得した保守対象品の状態を示す情報に基づいて、保守の必要性に係る状態の時間的変化を想定する想定状態特定部と、前記取得部で取得した画像形成装置毎の使用環境を示す情報に基づいて、当該画像形成装置毎の前記状態の時間的変化中の
ポイントであって保守時期の予測処理を開始するポイントである当該画像形成装置毎の予測ポイント以降について、当該画像形成装置毎の保守時期を予測する予測部と、を有
し、前記画像形成装置毎の予測ポイントは、過去に予測した当該画像形成装置毎の保守時期と保守に必要な期間とに基づいて特定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る保守時期管理装置によると、本構成を有していない場合と比較して、画像形成装置の保守時期の予測を高精度に行なうことができる。
また、過去の予測結果及び保守に必要な期間を考慮した予測ポイントを特定することができる。
【0013】
請求項
2に係る保守時期管理装置によると、蓄積更新される情報に基づいて画像形成装置毎の保守時期を予測することができる。
請求項
3に係る保守時期管理装置によると、予測した保守時期を示す情報を報知することができる。
【0014】
請求項
4に係る保守時期管理プログラムによると、画像形成装置の保守時期の予測を高精度に行なうことができる保守時期管理装置を、コンピュータを利用して実現することができる。
また、過去の予測結果及び保守に必要な期間を考慮した予測ポイントを特定することができる。
【0015】
請求項
5に係る保守時期管理システムによると、ネットワークで接続される複数の画像形成装置について、それらの保守時期の予測を高精度に行なうことができる。
また、過去の予測結果及び保守に必要な期間を考慮した予測ポイントを特定することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1及び
図2には、本発明の一実施形態に係る保守時期管理システム1の構成を示してある。
【0018】
図2に示すように、保守時期管理システム1は、保守時期管理装置2にネットワーク4を介して複数台(本例では、6台)の画像形成装置3a〜3fを接続した構成となっている。
保守時期管理装置2は、例えば、保守管理サービスを行なう管理センタに設置され、オフィス等の種々な場所の設置された画像形成装置3a〜3fを、ネットワーク4を介して遠隔管理する。
【0019】
本実施形態では、画像形成装置の一例として、トナーにより紙等の媒体に画像を印刷する複写機やプリンタ装置を用いており、保守時期管理装置2が、各画像形成装置3a〜3fにおいて画像形成により消費されるトナーの残量を予測して、消耗品であるトナーが不足する前に管理センタ側から該当の画像形成装置へトナーを補給する(或いは、トナーカートリッジを交換する)保守作業に出向ける、或いは、補給用のトナーを配送できるようにしている。すなわち、トナー残量がゼロ又はほぼゼロ(NE:Near End)となる保守時期を予測して、事前に保守を実行できるようにしている。
【0020】
ここで、本発明は、複写機やプリンタ装置の他、ファクシミリ装置等の種々な画像形成装置の保守管理に適用することができる。
また、本発明は、消耗品であるインクにより画像を印刷する画像形成装置の保守管理にも適用することができ、また、トナーやインク等の消耗品の保守管理の他、画像形成装置に備えられた感光体ドラムや光源LED等といった耐用寿命がある部品の交換や調整の保守の管理にも適用することができる。すなわち、画像形成装置の種類や保守管理形態等に応じて、消耗品や耐用寿命部品等の種々なものを保守対象品とすることができる。
【0021】
保守時期管理装置2は、CPUやメモリ等を有するコンピュータにより本発明に係る保守時期管理プログラムを実行することで下記に説明する必要な機能が構成されているが、本発明では、保守時期管理に必要な機能を専用モジュールとして構成した専用装置としてもよい。また、画像形成装置3a〜3fについても、コンピュータにより所定のプログラムを実行することで必要な機能を構成してもよく、また、必要な機能を専用モジュールとして構成してもよい。
ネットワーク4は、種々な通信路を用いることができ、例えば、LAN、WAN、インターネットを用いることができる。
【0022】
図1に示すように、保守時期管理装置2と画像形成装置3a〜3fには、それぞれ保守時期管理に必要な機能が備えられている。なお、
図1には、画像形成装置3aを代表して示すが、他の画像形成装置3b〜3fについても同様である。
画像形成装置3aは、トナーにより画像を印刷する画像形成処理部31の他に、画像形成処理部31におけるトナーの消費状態を示す情報と当該画像形成装置3aの使用環境を示す情報を検出する検出部32と、検出部32が検出したトナーの消費状態を示す情報と使用環境を示す情報とをネットワーク4を介して提供する通信部33とを備えている。
すなわち、画像形成装置毎のトナーの消費状態を示す情報と使用環境を示す情報とがネットワーク4を介して保守時期管理装置2へ提供される。
【0023】
ここで、本実施形態では、画像形成装置に備えられたトナー供給用のディスペンサーモータの通電積算時間を検出してトナーの消費状態を示す情報として用いるが、トナーの消費状態を把握できる他の方法を用いてもよい。
また、本実施形態では、保守対象品の状態を示す情報として、トナーの消費状態を示す情報を用いるが、保守対象品の種類や保守管理形態等に応じて種々な情報を用いればよい。例えば、感光体ドラムの保守交換時期を管理する場合には、画像形成装置に設けられている印刷枚数を係数するカウンタ値を感光体ドラムの劣化状態を示す情報として用いることができ、また、光源LEDの保守交換時期を管理する場合には、画像形成装置の稼働時間を光源LEDの劣化状態を示す情報として用いることができる。
【0024】
また、本実施形態では、使用環境を示す情報として、画像形成装置3aの使用状態を示す情報と画像形成装置3aの設置環境を示す情報を検出して用いるが、これらは実際のトナーの消費量に影響を与える要素の情報である。
例えば、用紙上の画像形成密度によってもトナーの消費量が変化し(画像形成装置を画像形成密度が高い状態で使用すると、ディスペンサーモータの通電積算時間が同じでも多くのトナーが消費される傾向がある)、また、画像形成装置の設置環境によりトナーの粘度が変化し、トナーの消費量が変化する(諸条件にもよるが、高温高湿度と低温低湿度の環境では高温高湿度の方が、ディスペンサーモータの通電積算時間が同じでもトナーをより多く消費しやすくなる傾向がある)。
【0025】
保守時期管理装置2は、通信部33から提供される画像形成装置毎のトナーの消費状態を示す情報と使用環境を示す情報とをネットワーク4を介して取得する通信部21と、通信部21で取得したトナーの消費状態を示す情報に基づいて、トナーの消費状態(すなわち、トナーの残量状態)の時間的変化を想定する想定状態特定部22と、通信部21で取得した画像形成装置毎の使用環境を示す情報に基づいて、画像形成装置毎のトナーの消費状態(すなわち、トナーの残量状態)の時間的変化中の予測ポイントを特定し、予測ポイント以降について画像形成装置毎の保守時期を予測する予測部23と、予測部23が予測した保守時期を示す情報を出力する出力部24と、を備えている。
【0026】
なお、出力部24は、例えば、保守時期を示す情報を保守時期管理装置2において表示出力する態様でもよく、或いは、保守時期管理装置2が設置された場所から離れた保守管理センタ等に設置された端末装置で表示できるように通信路等に送信出力する態様でもよく、要は、トナーの保守管理者に保守時期を示す情報を報知できればよい。
【0027】
ここで、本実施形態では、保守時期管理装置2は、更に、通信部21で取得した画像形成装置毎のトナーの消費状態を示す情報と使用環境を示す情報とを保持するデータ記憶部25と、通信部21で取得した画像形成装置毎のトナーの消費状態を示す情報と使用環境を示す情報前記取得部で取得した情報に基づいて、データ記憶部25が保持する情報を更新する更新部26と、を備えている。
そして、想定状態特定部22は、データ記憶部25に保持された情報に基づいて、上記のように、トナーの消費状態の時間的変化を想定し、また、予測部23は、データ記憶部25に保持された情報に基づいて、上記のように、画像形成装置毎のトナーの消費状態の時間的変化中の予測ポイントを特定し、予測ポイント以降について画像形成装置毎の保守時期を予測する。
【0028】
本実施形態では、画像形成装置毎のトナーの消費状態を示す情報と使用環境を示す情報とをデータ記憶部25に蓄積して保持し、これら蓄積保持された情報を新たに取得した情報により更新部26が更新することにより、データ記憶部25に蓄積して保持された情報に基づいて処理を行なう想定状態特定部22の想定精度及び予測部23の予測精度を高めている。
なお、実際に要求される精度に応じて、データ記憶部25に蓄積して保持した情報を更新部26が更新する構成部分は、省くことも可能である。
【0029】
上記の基準ポイントと予測ポイントは共に予測部23による予測処理が開始されるポイントであり、基準ポイントは初期値として設定されたポイント、予測ポイントは過去の予測結果(保守時期)と実際に保守作業を行なうために必要な期間とに基づいて、システムの運用過程で特定されるポイントである。
これら基準ポイントと予測ポイントについて、想定状態特定部22及び予測部23が行なう処理とともに、以下に詳しく説明する。
【0030】
図3には、一例として、多数の画像形成装置について、トナー交換の保守が必要な時期(NE時期)を検出部32で検出された各画像形成装置の情報に基づいて単純に予想した結果の分布を示してある。
なお、縦軸は、トナー交換日(トナー残量100%)からトナー残量がNEとなる経過日数について、実際の経過日数と予測による経過日数との差分を示し、横軸は、トナー交換日(トナー残量100%)からトナー残量が20%となる経過日数を示している。
【0031】
図3に示す傾向から分るように、例えば、比較的トナー消費量が早い画像形成装置では、トナー残量20%までの経過日数がほぼ20日以下であり、トナー残量がNEになるまでの経過日数(寿命)は、誤差はあるものの、およそ5日程度である。
図4の(A)は、この比較的トナー消費量が早い画像形成装置(A)についてのトナー残量(すなわち、トナー消費量)の時間的変化を示す。
【0032】
同様に、例えば、比較的トナー消費量が遅い画像形成装置では、トナー残量20%まででの経過日数が100日以上であり、トナー残量がNEになるまでの経過日数は、誤差はあるものの、およそ25日程度である。
図4の(C)は、この比較的トナー消費量が遅い画像形成装置(C)についてのトナー残量(すなわち、トナー消費量)の時間的変化を示す。
【0033】
同様に、例えば、トナー消費量が上記の中間の画像形成装置では、トナー残量20%まででの経過日数が50日程度であり、トナー残量がNEになるまでの経過日数は、誤差はあるものの、およそ12日程度である。
図4の(B)は、この画像形成装置(B)についてのトナー残量(すなわち、トナー消費量)の時間的変化を示す。
【0034】
図4には、上記のような画像形成装置(A)(B)(C)について、想定消費量特定部22により想定されたトナーの残量状態(すなわち、トナーの消費状態)の残量が20%となるまでの時間的変化を、縦軸をトナー残量(%)、横軸を時間(経過日数)として示してある。
また、
図5には、上記のような画像形成装置(A)(B)(C)について、経過日数に応じたトナー残量を示してある。
【0035】
本実施形態では、想定されたトナーの残量状態の時間的変化における、トナー残量が20%となるポイントを初期的な基準ポイントKとして、基準ポイントK以降について、予測部23が、画像形成装置毎の使用環境を示す情報に基づいて、画像形成装置毎の保守時期(NEとなる時期)を予測する。
【0036】
ここで、本実施形態では、想定消費量特定部22によるトナーの残量状態の時間的変化の想定処理は、
図3に示したように、画像形成装置(A)(B)(C)のそれぞれと同程度のトナー消費量である複数の画像表示装置のトナー消費に係る情報に基づいて行なう。これによって、個々の画像形成装置について使用環境を示す情報に基づく予測処理を行なう負担を回避し、また、個々の画像形成装置について想定処理を行なう負担を回避して、同様なトナー消費量である複数の画像表示装置のグループについて、同じトナーの残量状態の時間的変化を用いる。
なお、グループ内のいずれの画像形成装置についてトナーの残量状態の時間的変化を想定処理するかは任意であり、例えば、グループ内の平均的な時間変化を採用してもよい。
【0037】
図4には、画像形成装置(A)(B)(C)のそれぞれについて、基準ポイントK以降の予測されたトナーの残量状態の時間的変化を点線で示してあり、トナー残量が20%(基準ポイントK)からNEとなるまでの経過日数は、画像形成装置(A)については約5日、画像形成装置(B)については約12日、画像形成装置(C)については約25日である。
なお、
図4中に画像形成装置(A)(B)(C)のそれぞれについて一点破線で幅を示すように、基準ポイントK以降の予測処理では、画像形成装置毎の使用環境情報を加味することから、基準ポイントK以降の予測されたトナーの残量状態の時間的変化は各使用環境に応じてある幅で分散するが、基準ポイントKにおける経過日数より短期間となることはない。
【0038】
ここで、基準ポイントKを初期的に設定した上記の処理により、
図4に示すようなトナーの残量状態の時間的変化が想定・予測されるが、トナーを交換等する保守作業を行なうためにはトナーの配送日数等を含む準備期間が必要であり、この保守に必要な期間を確保できるようにトナー残量のNE時期を予測する必要がある。
本実施形態では、トナー交換の保守に必要な期間を12.5日とすると、画像形成装置(A)においては、
図4に示した時間的変化において、トナー残量が50%となるポイントで、トナー残量がNEとなる日数が12.5日となる(
図7(a))。
【0039】
同様に、画像形成装置(C)においては、トナー残量が10%となるポイントで、トナー残量がNEとなる日数が12.5日となる(
図7(b))。
同様に、画像形成装置(B)においては、トナー残量が20%となるポイントで、トナー残量がNEとなる日数が12.5日となる。
【0040】
このように想定及び予測されたトナー消費量の時間的変化に基づいて、予測部23は、次回以降の想定及び予測処理において使用環境情報に基づく予測処理を開始する予測ポイントJを上記の保守に必要な期間を考慮したポイントに特定する。
すなわち、予測部23は、
図6に示すように、画像形成装置(A)についてはトナー残量が50%となるポイント、画像形成装置(B)についてはトナー残量が20%となるポイント、画像形成装置(C)についてはトナー残量が10%となるポイントをそれぞれ予測ポイントJとして、この予測ポイント以降について画像形成装置毎の使用環境を加味した予測処理を行ない、トナー残量がNEとなる保守時期を予測する。
【0041】
したがって、予測精度を高めることができる反面、処理負担が大きい予測部23による予測処理を、実際の保守作業を行なうに支障のないタイミングから行なうことができ、保守時期の予測を効率よく高精度に行なうことができる。
【0042】
なお、上記の説明から理解されるように、画像形成装置毎の予測処理を開始する初期的な基準ポイントKをトナー残量の何%のポイントに設定するは、処理負担の程度や必要とされる予測精度等に応じて任意に設定すればよく、また、予測ポイントJを特定するための保守に必要な期間をどの程度の期間とするかは、実際の保守作業等に応じて任意に設定すればよい。
【0043】
図8には、保守時期管理装置2のコンピュータハードウエアを利用して、本発明の一実施形態に係る保守時期管理プログラムを実行することで構成される各機能により行なわれる処理を示してある。
なお、当該処理は、上記の保守時期管理装置2による処理に対応する。
【0044】
まず、通信部21が、各画像処理装置からトナーの消費量を示す情報と使用環境を示す情報とを取得し、更新部26が、これら取得した情報をデータ記憶部25に蓄積保持される。
【0045】
そして、保守時期管理装置2で予測処理が開始されると、想定消費量特定部22が、データ記憶部25に蓄積保持されている上記のようにグループ内の複数の画像形成装置から取得された情報に基づいて、トナー残量の時間的変化(すなわち、保守の必要性に係る状態の時間的変化)を想定し(ステップS1)、予測部23が、データ記憶部25に蓄積保持されている当該グループ内の画像形成装置毎の使用環境を示す情報に基づいて、当該画像形成装置毎の基準ポイントK以降の予測処理を行ない、当該画像形成装置毎のトナー残量がNEとなる保守時期を予測する(ステップS2)。
そして、出力部24が、予測された保守時期を示す情報を出力する(ステップS3)。
【0046】
また、予測部23は、データ記憶部25に蓄積保持されている取得した画像形成装置毎の使用環境を示す情報に基づいて、画像形成装置毎の予測ポイントJを特定し、今後の予測処理を開始するポイントとする(ステップS4)。
このような一連の処理によって、トナーの保守を行なうべき保守時期が予測される。
【0047】
そして、保守時期の予測処理は、例えば、数時間毎や毎日等といったように繰り返し行なわれ、想定消費量特定部22が、上記のようにトナー残量の時間的変化を想定し(ステップS5)、予測部23が、画像形成装置毎の予測ポイントJ以降の予測処理を行ない、当該画像形成装置毎のトナー残量がNEとなる保守時期を予測し(ステップS6)、出力部24が、予測された保守時期を示す情報を出力する(ステップS7)。
なお、本実施形態では、予測部23が、今後の予測処理を開始する予測ポイントJを先の予測処理において特定するが、後の予測処理を開始する時点で当該予測処理に用いる予測ポイントJを特定するようにしてもよい。
【0048】
このように処理が繰り返されるが、更新部26は、通信部21が画像形成装置から新たに情報を取得すると、データ記憶部25に蓄積保持された情報を更新する(ステップS8)。
そして、以後の想定消費量特定部22及び予測部23による上記処理は、更新された情報に基づいて行なわれる。
【0049】
なお、データ記憶部25に蓄積保持される情報は、検出時期が異なる多数のセット(例えば、10セット)であるのが好ましく、セット数が多いほど予測ポイントの特定精度や保守時期の予測精度を向上させることが可能となる。
また、データ記憶部25に蓄積保持される情報は、最新の情報により更新されるのが好ましく、情報を更新することで、予測ポイントの特定や保守時期の予測を高精度に維持することが可能となる。