特許第6019868号(P6019868)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6019868
(24)【登録日】2016年10月14日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】電源装置、電子機器及び電源制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/00 20060101AFI20161020BHJP
   H05B 37/02 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
   H02M3/00 W
   H02M3/00 H
   H05B37/02 J
【請求項の数】15
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-161801(P2012-161801)
(22)【出願日】2012年7月20日
(65)【公開番号】特開2014-23353(P2014-23353A)
(43)【公開日】2014年2月3日
【審査請求日】2015年7月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100159651
【弁理士】
【氏名又は名称】高倉 成男
(74)【代理人】
【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100095441
【弁理士】
【氏名又は名称】白根 俊郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100119976
【弁理士】
【氏名又は名称】幸長 保次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(74)【代理人】
【識別番号】100134290
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 将訓
(72)【発明者】
【氏名】末永 尚史
【審査官】 麻生 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−045192(JP,A)
【文献】 特開2008−234842(JP,A)
【文献】 米国特許第04047049(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0188443(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/00
H05B 37/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
j(jは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第1の可変定電力電源と、
k(kは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第2の可変定電力電源と、
上記第1及び第2の可変定電力電源をそれぞれの電力遷移期間を外すように選択して切換えて定電力を負荷に供給させる切換制御手段と、
上記切換制御手段により負荷に電力を供給していない第1及び第2の可変定電力電源の一方を休止させる休止制御手段と、
を具備したことを特徴とする電源装置。
【請求項2】
j(jは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第1の可変定電力電源と、
k(kは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第2の可変定電力電源と、
上記第1及び第2の可変定電力電源をそれぞれの電力遷移期間を外すように選択して切換えて定電力を負荷に供給させる切換制御手段と、
を備え、
上記切換制御手段は、上記第1の可変定電力電源と上記第2の可変電力電源とを上記負荷に上記定電力を与えることによって情報を表現するための周期で互に選択するように切換えることを特徴とする電源装置。
【請求項3】
上記第1の可変定電力電源を上記j種類の電力で、上記第2の可変定電力電源を上記k種類の電力でそれぞれ電力遷移期間が重ならないように制御する電力制御手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1または2記載の電源装置。
【請求項4】
上記切換制御手段は、複数のスイッチング素子を含み、当該複数のスイッチング素子を相互にずらして導通させ、上記第1及び第2の可変定電力電源の少なくとも一方の出力する定電力を負荷に供給させることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の電源装置。
【請求項5】
上記負荷は半導体発光素子であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の電源装置。
【請求項6】
それぞれ駆動電力が異なる第1乃至第3の負荷に電力を供給する電源装置であって、
上記第1の負荷用の第1の定電力、上記第2の負荷用の第2の定電力、及び上記第3の負荷用の第3の定電力を、各定電力間の遷移期間を経て循環的に切換えて出力する第1の可変定電力電源と、
上記第1の可変定電力電源の上記第1の定電力から上記第2の定電力への遷移期間を含んで上記第3の定電力を、上記第1の可変定電力電源の上記第2の定電力から上記第3の定電力への遷移期間を含んで上記第1の定電力を、上記第1の可変定電力電源の上記第3の定電力から上記第1の定電力への遷移期間を含んで上記第2の定電力を、各定電力間の遷移期間を経て循環的に切換えて出力する第2の可変定電力電源と、
上記第1の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第1の定電力を交互に供給し、上記第2の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第2の定電力を交互に供給し、上記第3の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第3の定電力を交互に供給するように、上記第1及び第2の可変定電力電源の出力を切換える切換制御手段と
を具備したことを特徴とする電源装置。
【請求項7】
上記切換制御手段は、上記第1及び第2の可変定電力電源の出力する第1乃至第3の定電力のいずれかを間断なく上記第1乃至第3の負荷のいずれかに供給させることを特徴とする請求項6記載の電源装置。
【請求項8】
上記第1及び上記第2の可変電力電源をそれぞれ上記3種類の定電力でそれぞれ電力遷移期間が重ならないように制御する電力制御手段をさらに具備したことを特徴とする請求項6または7記載の電源装置。
【請求項9】
上記切換制御手段により負荷に定電力を供給していない第1及び第2の可変電力電源の一方を休止させる休止制御手段をさらに具備したことを特徴とする請求項6乃至8いずれか記載の電源装置。
【請求項10】
上記切換制御手段は、6個のスイッチング素子の切換タイミングを相互にずらして操作し、上記第1及び第2の可変定電力電源の少なくとも一方の出力する定電力を負荷に供給させることを特徴とする請求項1乃至9いずれか記載の電源装置。
【請求項11】
上記第1乃至第3の負荷は半導体発光素子であることを特徴とする請求項6乃至9いずれか記載の電源装置。
【請求項12】
それぞれ駆動電力が異なる第1乃至第3の負荷に電力を供給する電源部を備えた電子機器であって、
上記電源部は、
上記第1の負荷用の第1の定電力、上記第2の負荷用の第2の定電力、及び上記第3の負荷用の第3の定電力を、各定電力間の遷移期間を経て循環的に切換えて出力する第1の可変定電力電源と、
上記第1の可変定電力電源の上記第1の定電力から上記第2の定電力への遷移期間を含んで上記第3の定電力を、上記第1の可変定電力電源の上記第2の定電力から上記第3の定電力への遷移期間を含んで上記第1の定電力を、上記第1の可変定電力電源の上記第3の定電力から上記第1の定電力への遷移期間を含んで上記第2の定電力を、各定電力間の遷移期間を経て循環的に切換えて出力する第2の可変定電力電源と、
上記第1の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第1の定電力を交互に供給し、上記第2の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第2の定電力を交互に供給し、上記第3の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第3の定電力を交互に供給するように、上記第1及び第2の可変定電力電源の出力を切換える切換制御手段と
を含むことを特徴とする電子機器。
【請求項13】
j(jは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第1の可変定電力電源と、k(kは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第2の可変定電力電源とを備えた装置での電源制御方法であって、
上記第1及び第2の可変定電力電源をそれぞれの電力遷移期間を外すように選択して切換えて定電力を負荷に供給させる切換制御工程
上記切換制御工程により負荷に電力を供給していない第1及び第2の可変定電力電源の一方を休止させる休止制御工程、
を有したことを特徴とする電源制御方法。
【請求項14】
j(jは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第1の可変定電力電源と、k(kは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第2の可変定電力電源とを備えた装置での電源制御方法であって、
上記第1及び第2の可変定電力電源をそれぞれの電力遷移期間を外すように選択して切換えて定電力を負荷に供給させる切換制御工程を有し、
上記切換制御工程は、上記第1の可変定電力電源と上記第2の可変定電力電源とを上記負荷に上記定電力を与えることによって情報を表現するための周期で交互に選択するように切換えることを特徴とする電源制御方法。
【請求項15】
それぞれ駆動電力が異なる第1乃至第3の負荷に電力を供給する電源部を備えた装置での電源制御方法であって、
上記電源部は、上記第1の負荷用の第1の定電力、上記第2の負荷用の第2の定電力、及び上記第3の負荷用の第3の定電力を、各定電力間の遷移期間を経て循環的に切換えて出力する第1の可変定電力電源と、上記第1の可変定電力電源の上記第1の定電力から上記第2の定電力への遷移期間を含んで上記第3の定電力を、上記第1の可変定電力電源の上記第2の定電力から上記第3の定電力への遷移期間を含んで上記第1の定電力を、上記第1の可変定電力電源の上記第3の定電力から上記第1の定電力への遷移期間を含んで上記第2の定電力を、各定電力間の遷移期間を経て循環的に切換えて出力する第2の可変定電力電源とを含み、
上記第1の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第1の定電力を交互に供給し、上記第2の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第2の定電力を交互に供給し、上記第3の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第3の定電力を交互に供給するように、上記第1及び第2の可変定電力電源の出力を切換える切換制御工程を有した
ことを特徴とする電源制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にDLP(Digital Light Processing)(登録商標)方式のプロジェクタなどの電子機器に好適な電源装置、電子機器及び電源制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
各種コンピュータを含めて多くの電子機器では、電源として複数の安定した直流電圧が必要であるため、必要とされる直流電圧の数だけ、DC/DCコンバータを装備する必要がある。
【0003】
これに対して、DC/DCコンバータの数を減らすための技術も考えられている。(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−234842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献には、赤色光を射出する光射出部、緑色光を射出する光射出部、及び青色光を射出する光射出部を有する光源と、各光射出部の少なくとも1つの固体光源と直列に接続されるスイッチング部と、固体光源に共通して接続され、光源を駆動する可変定電圧電源と、スイッチング部のオン/オフを切換えるスイッチング調整部を有する光源調整部とを含むようにした技術が記載されている。
【0006】
上記特許文献に記載された技術を用いて、時系列に連続的に電圧が変動するような電源が必要な機器に適用する場合、電圧切換時の電圧値が遷移する期間中は、電圧値が安定しないため、当該電源によって駆動される後段の負荷回路に所望の動作をさせることができず、例えば、負荷回路を一時的に停止させるといった制御が必要になる場合があった。
【0007】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、複数の定電力を高速に切換えて供給することが可能な電源装置、電子機器及び電源制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点の電源装置は、j(jは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第1の可変定電力電源と、k(kは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第2の可変定電力電源と、上記第1及び第2の可変定電力電源をそれぞれの電力遷移期間を外すように選択して切換えて定電力を負荷に供給させる切換制御手段と、上記切換制御手段により負荷に電力を供給していない第1及び第2の可変定電力電源の一方を休止させる休止制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0009】
本発明の第2の観点の電源装置は、それぞれ駆動電力が異なる第1乃至第3の負荷に電力を供給する電源装置であって、上記第1の負荷用の第1の定電力、上記第2の負荷用の第2の定電力、及び上記第3の負荷用の第3の定電力を、各定電力間の遷移期間を経て循環的に切換えて出力する第1の可変定電力電源と、上記第1の可変定電力電源の上記第1の定電力から上記第2の定電力への遷移期間を含んで上記第3の定電力を、上記第1の可変定電力電源の上記第2の定電力から上記第3の定電力への遷移期間を含んで上記第1の定電力を、上記第1の可変定電力電源の上記第3の定電力から上記第1の定電力への遷移期間を含んで上記第2の定電力を、各定電力間の遷移期間を経て循環的に切換えて出力する第2の可変定電力電源と、上記第1の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第1の定電力を交互に供給し、上記第2の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第2の定電力を交互に供給し、上記第3の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第3の定電力を交互に供給するように、上記第1及び第2の可変定電力電源の出力を切換える切換制御手段とを具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の定電力を高速に切換えて供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係るプロジェクタ装置の電子回路と光学系統の構成を示す図。
図2】同実施形態に係る光学系の具体的な構成例を示す図。
図3】同実施形態に係る半導体発光素子と電源系の接続構成を示す図。
図4】同実施形態に係る半導体発光素子に供給する電力の遷移状態を示すタイミングチャート。
図5】本発明の他の実施形態に係る負荷と電源系の接続構成を示す図。
図6】同実施形態に係る負荷に供給する電力の遷移状態を示すタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(一実施形態)
以下本発明をDLP(登録商標)方式のプロジェクタ装置に適用した場合の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本実施形態に係るプロジェクタ装置10の概略機能構成を示す図である。
入力部11は、例えばピンジャック(RCA)タイプのビデオ入力端子、D−sub15タイプのRGB入力端子、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)端子などにより構成される。入力部11に入力された各種規格のアナログまたはデジタルの画像信号は、入力部11で必要に応じてデジタル化された後に、システムバスSBを介して画像変換部12に送られる。
【0014】
画像変換部12は、スケーラあるいはフォーマッタとも称され、入力されるデジタル値の画像データを、投影に適した所定フォーマットの画像データに統一して投影処理部13へ送る。
【0015】
投影処理部13は、送られてきた画像データに応じて、所定のフォーマットに従ったフレームレート、例えば120[フレーム/秒]と色成分の分割数、及び表示階調数を乗算した、より高速な時分割駆動により、空間的光変調素子であるマイクロミラー素子14を表示するべく駆動する。
【0016】
このマイクロミラー素子14は、アレイ状に配列された複数、例えばWXGA(Wide eXtended Graphic Array)(横1280画素×縦800画素)分の微小ミラーの各傾斜角度を個々に高速でオン/オフ動作して画像を表示することで、その反射光により光像を形成する。
【0017】
一方で、光源部15から時分割でR,G,Bの原色光が循環的に出射される。この光源部15からの原色光が、ミラー16で全反射して上記マイクロミラー素子14に照射される。
【0018】
そして、マイクロミラー素子14での反射光で光像が形成され、形成された光像が投影レンズ部17を介して、投影対象となる図示しないスクリーンに投影表示される。
【0019】
光源部15は、青色のレーザ光を発するLD(半導体レーザ)18を有する。
LD18が発する青色のレーザ光(B)は、ミラー19で反射され、ダイクロイックミラー20を透過した後に蛍光ホイール21の周面に照射される。この蛍光ホイール21は、ホイールモータ(M)22により回転されるもので、上記青色のレーザ光が照射されるリング状の周面全周に渡って蛍光体層21gを形成している。
【0020】
より詳細には、蛍光ホイール21の上記レーザ光が照射される円周上に蛍光体を塗布することで蛍光体層21gが形成される。蛍光ホイール21の蛍光体層21gが形成されている面の裏面には図示しない反射板が蛍光体層21gと重なるように設けられている。
【0021】
蛍光ホイール21の蛍光体層21gに青色のレーザ光が照射されることで、緑色光(G)が反射光として励起する。この緑色光は、上記ダイクロイックミラー20で反射され、ダイクロイックミラー23でも反射されて、インテグレータ24で輝度分布が均一な光束とされた後に、ミラー25で反射されて、上記ミラー16に至る。
【0022】
さらに光源部15は、赤色光を発するLED(発光ダイオード)26、及び青色光を発するLED27を有する。
LED26が発する赤色光(R)は、上記ダイクロイックミラー20を透過し、上記ダイクロイックミラー23で反射された後、上記インテグレータ24で輝度分布が均一な光束とされ、それから上記ミラー25で反射されて、上記ミラー16に至る。
【0023】
LED27が発する青色光(B)は、上記ダイクロイックミラー23を透過し、上記インテグレータ24で輝度分布が均一な光束とされた後に、上記ミラー25で反射されて、上記ミラー16に至る。
【0024】
以上の如く、ダイクロイックミラー20は、青色光,赤色光を透過する一方で、緑色光を反射する。ダイクロイックミラー23は、青色光を透過する一方で、緑色光及び赤色光を反射する。
投影処理部13は、上記マイクロミラー素子14での画像の表示による光像の形成、上記LD18、LED26,27の各発光、上記ホイールモータ22による蛍光ホイール21の回転を、後述するCPU29の制御の下に実行する。
【0025】
上記各回路の動作すべてをCPU29が制御する。このCPU29は、メインメモリ30及びプログラムメモリ31と直接接続される。メインメモリ30は、例えばSRAMで構成され、CPU29のワークメモリとして機能する。プログラムメモリ31は、電気的に書換可能な不揮発性メモリで構成され、上記CPU29が実行する動作プログラムや各種定型データなどを記憶する。CPU29は、上記メインメモリ30及びプログラムメモリ31を用いて、このプロジェクタ装置10内の制御動作を実行する。
【0026】
上記CPU29は、操作部32からのキー操作信号に応じて各種投影動作を実行する。
この操作部32は、プロジェクタ装置10の本体に設けられるキー操作部と、このプロジェクタ装置10専用の図示しないリモートコントローラからの赤外光を受光する赤外線受光部とを含み、ユーザが本体のキー操作部またはリモートコントローラで操作したキーに基づくキー操作信号をCPU29へ直接出力する。
【0027】
上記CPU29はさらに、上記システムバスSBを介して音声処理部33とも接続される。音声処理部33は、PCM音源等の音源回路を備え、投影動作時にシステムバスSBを介して与えられる音声データをアナログ化し、スピーカ部34を駆動して拡声放音させ、あるいは必要によりビープ音等を発生させる。
【0028】
続いて、上記光源部15とマイクロミラー素子14、及び投影レンズ部17を含む光学系のより具体的な構成例について図2により説明する。
【0029】
図2において、LD18は、複数、例えば8×4(紙面に垂直な方向)の計24個のマトリックス状に配置されたLDアレイで構成され、それぞれの発光により出射された青色のレーザ光は、これも同数のミラーを、段差を設けてマトリックス状に配置したミラーアレイで構成されるミラー19で反射される。
【0030】
ミラー19で反射された青色のレーザ光は、レンズ41,42、ダイクロイックミラー20、レンズ43,44を介して蛍光ホイール21に投射される。
【0031】
蛍光ホイール21の蛍光体層21g(図1参照)で励起した緑色光は、蛍光ホイール21の蛍光体層21gが形成されている面の裏面に設けられている図示しない反射板で反射され、上記レンズ44,43を介してダイクロイックミラー20で反射され、レンズ45を介した後にダイクロイックミラー23で反射される。
【0032】
このダイクロイックミラーホイール23で反射された緑色光が、レンズ46、インテグレータ24、及びレンズ47を介してミラー25で反射され、さらにレンズ48を介して上記ミラー16に至る。
【0033】
ミラー16で反射された緑色光は、レンズ49を介してマイクロミラー素子14に照射され、このマイクロミラー素子14で対応する色の光像が形成される。形成された光像は、上記レンズ49を介して投影レンズ部17側に出射される。
【0034】
また、LED26が発する赤色光は、レンズ50,51を介して上記ダイクロイックミラー20を透過し、レンズ45を介して上記ダイクロイックミラー23で反射される。
【0035】
LED27が発する青色光は、レンズ52,53を介して上記ダイクロイックミラー23を透過する。
【0036】
次に図3を用いて上記発光素子であるLD18、LED26、及びLED27の具体的な駆動回路構成について説明する。例えばAC/DCコンバータで構成される直流電源61から第1のDC/DCコンバータ62及び第2のDC/DCコンバータ63にそれぞれ所定の電圧、例えば5.5[V]の直流電圧が印加される。
【0037】
第1のDC/DCコンバータ62及び第2のDC/DCコンバータ63は共に、可変定電圧電源であり、上記LD18駆動用の電圧Vg、LED26駆動用の電圧Vr、及びLED27駆動用の電圧Vbを、後述する電源制御部64内の電圧電流制御部64Aからの制御信号に基づいて発生する。
【0038】
第1のDC/DCコンバータ62の発生する電圧は、FETスイッチSW1Rを介して上記LED26のアノード、FETスイッチSW1Gを介して上記LD18のアノード、及びFETスイッチSW1Bを介して上記LED27のアノードに印加される。LED26、LD18、及びLED27の各カソードは接地される。
【0039】
同様に第2のDC/DCコンバータ63の発生する電圧は、FETスイッチSW2Rを介して上記LED26のアノード、FETスイッチSW2Gを介して上記LD18のアノード、及びFETスイッチSW2Bを介して上記LED27のアノードに印加される。
【0040】
そして、上記FETスイッチSW1R,SW1G,SW1B,SW2R,SW2G,SW2Bそれぞれのゲート端子に対して上記電源制御部64のスイッチング制御部64Bからオン/オフを制御するためのゲート信号が与えられる。
【0041】
電源制御部64は、上記電圧電流制御部64A及びスイッチング制御部64Bを備える。電圧電流制御部64Aは、第1のDC/DCコンバータ62及び第2のDC/DCコンバータ63それぞれの発生電圧とその遷移タイミング、及び電流値を制御する。
【0042】
スイッチング制御部64Bは、上記FETスイッチSW1R,SW1G,SW1B,SW2R,SW2G,及びSW2Bの各ゲート端子に与える信号によりこれらスイッチをオン/オフさせることで、各発光素子の発光タイミングと供給電力を選択的に制御する。
【0043】
電源制御部64は、上記図1の投影処理部13内に設けられ、CPU29からの制御指示に基づいて電圧電流制御部64A及びスイッチング制御部64BによりLED26、LD18、及びLED27の発光駆動を実行させる。
【0044】
上記のような回路構成にあって、その動作を以下に示す。
図4は、上記図3に示した回路構成での各所の電圧波形を示すタイミングチャートである。なお本動作では、上記LD18駆動用の電圧Vg、LED26駆動用の電圧Vr、及びLED27駆動用の電圧Vbの電圧値が、「Vr<Vg<Vb」の関係を有する場合を例にとって説明する。
【0045】
本実施形態では、投影するカラー画像の1フレームが「R(赤色画像)フィールド」「G(緑色画像)フィールド」「B(青色画像)フィールド」の3フィールドから構成され、図に示すタイミングt1からt2までの1フレームと、タイミングt2からt3までの1フレーム、合計2フレーム(以下「第1フレーム」「第2フレーム」と称する)を単位として光源側で同様の駆動パターンを繰返し実行して原色光を発するものとする。
【0046】
図4(A)に示すように電圧電流制御部64Aは第1のDC/DCコンバータ62に対し、上記タイミングt1からt3までの2フレームの期間中に、定電圧「Vr」「Vb」「Vg」を順次出力するように切換える。
【0047】
より正確には、第1のDC/DCコンバータ62の出力する電圧が電圧Vgから電圧Vrまで遷移し、安定した電圧Vrが供給できるようになるまでの遷移時間をTsgrとした場合、電圧電流制御部64Aは上記タイミングt1から遷移時間Tsgr分だけ前のタイミングで第1のDC/DCコンバータ62に対して出力電圧をVgからVrに可変するよう指示する。
【0048】
また、第1フレームのBフィールドに合わせて、電圧Vrから電圧Vbまで遷移し、安定した電圧Vbが供給できるようになるまでの遷移時間をTsrbとした場合、電圧電流制御部64Aは第1フレームのBフィールドが始まるタイミングt11から遷移時間Tsrb分だけ前のタイミングで第1のDC/DCコンバータ62に対して出力電圧をVrからVbに可変するよう指示する。
【0049】
さらに第2フレームのGフィールドに合わせて、電圧Vbから電圧Vgまで遷移し、安定した電圧Vgが供給できるようになるまでの遷移時間をTsbgとした場合、電圧電流制御部64Aは第2フレームのGフィールドが始まるタイミングt12から遷移時間Tsbg分だけ前のタイミングで第1のDC/DCコンバータ62に対して出力電圧をVbからVgに可変するよう指示する。
【0050】
また図4(B)に示すように電圧電流制御部64Aは第2のDC/DCコンバータ63に対し、上記タイミングt1からt3までの2フレームの期間中に、上記第1のDC/DCコンバータ62の出力パターンから色切り替えに関する約1フィールド分だけ遅延するようにした位相で定電圧「Vg」「Vr」「Vb」を順次出力するように切換える。
【0051】
より正確には、第2のDC/DCコンバータ63の出力する電圧が電圧Vbから電圧Vgまで遷移し、安定した電圧Vgが供給できるようになるまでの遷移時間をTsbgとした場合、電圧電流制御部64Aは第1フレームのGフィールドが開始するタイミングt21から遷移時間Tsbg分だけ前のタイミングで第2のDC/DCコンバータ63に対して出力電圧をVgからVrに可変するよう指示する。
【0052】
また、第2フレームのRフィールドに合わせて、電圧Vgから電圧Vrまで遷移し、安定した電圧Vrが供給できるようになるまでの遷移時間をTsgrとした場合、電圧電流制御部64Aは第2フレームが始まるタイミングt2から遷移時間Tsgr分だけ前のタイミングで第2のDC/DCコンバータ63に対して出力電圧をVgからVrに可変するよう指示する。
【0053】
さらに第2フレームのBフィールドに合わせて、電圧Vrから電圧Vbまで遷移し、安定した電圧Vbが供給できるようになるまでの遷移時間をTsrbとした場合、電圧電流制御部64Aは第2フレームのBフィールドが始まるタイミングt22から遷移時間Tsrb分だけ前のタイミングで第2のDC/DCコンバータ63に対して出力電圧をVrからVbに可変するよう指示する。
【0054】
一方で電源制御部64のスイッチング制御部64Bは第1フレームにおいて、図4(C)に示すようにRフィールド期間に合わせてスイッチSW1Rを、図4(F)に示すようにGフィールド期間に合わせてスイッチSW2Gを、図4(G)に示すようにBフィールド期間に合わせてスイッチSW1Bをそれぞれ間断なくオン(導通)させることで、RフィールドではLED26に遷移時間を含まない安定した定電圧Vrを、GフィールドではLD18に定電圧Vgを、そしてBフィールドに合わせてLED27に定電圧Vbを、それぞれ印加して所望の安定した電力で間断なく発光させることができる。
【0055】
同様にスイッチング制御部64Bは第2フレームにおいて、図4(D)に示すようにRフィールド期間に合わせてスイッチSW2Rを、図4(E)に示すようにGフィールド期間に合わせてスイッチSW1Gを、そして図4(H)に示すようにBフィールド期間に合わせてスイッチSW2Bを、それぞれ印加して所望の安定した電力で間断なく発光動作させることができる。
【0056】
このように2つのDC/DCコンバータ62,63の各電圧遷移期間が重複しないように制御しながらその出力を交互に切換えて発光素子側に供給させて使用することで、それぞれ動作電圧が異なる3つの負荷26,18,27を順次間断なく連続して安定した状態で駆動させることができる。
【0057】
(他の実施形態)
次いで本発明の他の実施形態について図面を参照して説明する。
図5は、1つの負荷毎に異なる電圧で駆動する場合の具体的な回路構成を示す図である。同図では、第1の負荷L1と第2の負荷L2の計2個の負荷をそれぞれ異なる電圧で駆動するものとする。具体的には、第1の負荷L1を電圧V1またはV2で駆動する。第2の負荷L2を電圧V1またはV3で駆動する。
【0058】
例えばAC/DCコンバータで構成される直流(DC)電源71から第1のDC/DCコンバータ72及び第2のDC/DCコンバータ73にそれぞれ所定の電圧、例えば5.5[V]の直流電圧が印加される。
【0059】
第1のDC/DCコンバータ72及び第2のDC/DCコンバータ73は共に、可変定電圧電源であり、上記第1の負荷L1と第2の負荷L2駆動用の電圧V1,V2,V3を、後述する電源制御部74内の電圧電流制御部74Aからの制御信号に基づいて発生する。
【0060】
第1のDC/DCコンバータ72の発生する電圧は、FETスイッチSW11を介して上記第1の負荷L1に印加される。第2のDC/DCコンバータ73の発生する電圧は、FETスイッチSW22を介して上記第2の負荷L2に印加される。
【0061】
そして、上記FETスイッチSW11,SW22それぞれのゲート端子に対して上記電源制御部74のスイッチング制御部74Bからオン/オフを制御するためのゲート信号が与えられる。
【0062】
電源制御部74は、上記電圧電流制御部74A及びスイッチング制御部74Bを備える。電圧電流制御部74Aは、第1のDC/DCコンバータ72及び第2のDC/DCコンバータ73それぞれの発生電圧とその遷移タイミング、及び電流値を制御する。
【0063】
スイッチング制御部74Bは、上記FETスイッチSW11,SW22の各ゲート端子に与える信号によりこれらスイッチをオン/オフさせることで、各負荷の駆動状態を選択的に制御する。
【0064】
上記のような回路構成にあって、その動作を以下に説明する。
図6は、上記図5に示した回路構成での各所の電圧波形を示すタイミングチャートである。なお本動作では、上記第1の負荷L1駆動用の電圧V1,V2、第2の負荷L2駆動用の電圧V1,V3の電圧値が、「V1<V3<V2」の関係を有する場合を例にとって説明する。
【0065】
本実施形態では、図に示すタイミングt31からt32までの1サイクルを単位とし、
第1フェーズ:第1の負荷L1を電圧V1
第2フェーズ:第2の負荷L2を電圧V3
第3フェーズ:第1の負荷L1を電圧V2
第4フェーズ:第2の負荷L2を電圧V1
として計4フェーズに時分割して第1の負荷L1と第2の負荷L2を同様のパターンで繰返し駆動するものとする。なお、ここで各フェーズの時間長は、図示する如く均等ではなくとも良いものとする。
【0066】
図6(A)に示すように電圧電流制御部74Aは第1のDC/DCコンバータ72に対し、上記タイミングt31からt32までの1サイクルの期間中に、定電圧「V1」「V2」を順次出力するように切換える。
【0067】
より正確には、第1のDC/DCコンバータ72の出力する電圧が電圧V2から電圧V1まで遷移し、安定した電圧V1が供給できるようになるまでの遷移時間をTs21とした場合、電圧電流制御部74Aは直前のサイクルの末尾の、上記タイミングt31から遷移時間Ts21分だけ前のタイミングで第1のDC/DCコンバータ72に対して出力電圧をV2からV1に可変するよう指示する。
【0068】
その後、第3フェーズに合わせて、電圧V1から電圧V2まで遷移し、安定した電圧V2が供給できるようになるまでの遷移時間をTs12とした場合、電圧電流制御部74Aは第3フェーズが始まるタイミングt33から遷移時間Ts12分だけ前のタイミングで第1のDC/DCコンバータ72に対して出力電圧をV1からV2に可変するよう指示する。
【0069】
また図4(B)に示すように電圧電流制御部74Aは第2のDC/DCコンバータ73に対し、上記タイミングt31からt33までの1サイクルの期間中に、上記第1のDC/DCコンバータ72の出力パターンから約1フェーズ分遅延するようにした位相で定電圧「V3」「V1」を順次出力するように切換える。
【0070】
より正確には、第2のDC/DCコンバータ73が電圧V1から電圧V3まで遷移し、安定した電圧V3が供給できるようになるまでの遷移時間をTs13とした場合、電圧電流制御部74Aは第2フェーズが開始するタイミングt41から遷移時間Ts13分だけ前のタイミングで第2のDC/DCコンバータ73に対して出力電圧をV1からV3に可変するよう指示する。
【0071】
その後、第4フェーズに合わせて、電圧V3から電圧V1まで遷移し、安定した電圧V1が供給できるようになるまでの遷移時間をTs31とした場合、電圧電流制御部74Aは第4フェーズが始まるタイミングt42から遷移時間Ts31分だけ前のタイミングで第2のDC/DCコンバータ73に対して出力電圧をV3からV1に可変するよう指示する。
【0072】
一方で電源制御部74のスイッチング制御部74Bは、図6(C)に示すように第1フェーズ及び第3フェーズに合わせてスイッチSW11を、図6(D)に示すように第2フェーズ及び第4フェーズに合わせてスイッチSW22をそれぞれ間断なくオンさせることで、第1フェーズには第1の負荷L1に定電圧V1を、第2フェーズには第2の負荷L2に定電圧V3を、第3フェーズには第1の負荷L1に定電圧V2を、そして第4フェーズには第2の負荷L2に定電圧V1を、それぞれ印加して所望の安定した電力で間断なく駆動させることができる。
【0073】
このように2つのDC/DCコンバータ62,63の各電圧遷移期間が重複しないように制御しながらその出力を交互に切換えて2つの負荷L1,L2に供給させて駆動することで、複数の動作電圧を切換え、順次間断なく連続して安定した状態で各負荷を駆動させることができる。
【0074】
以上詳記した如く一実施形態及び他の実施形態のいずれにおいても、必要とするDC/DCコンバータの数を最小限の2としながらも、複数の定電圧の電力を高速に切換えて供給することが可能となる。
【0075】
特に上記一実施形態では、DC/DCコンバータ62,63の出力する3つの電圧Vr,Vg,Vbのいずれかを間断なく負荷のいずれかに供給させるものとしたので、その駆動パターンを、2周期(2フレーム)を単位として繰返し実行することで実現でき、制御動作を簡易化できる。
【0076】
また上記各実施形態では、共に可変定電力電源である第1のDC/DCコンバータ62(72)と第2のDC/DCコンバータ63(73)を交互に周期的に選択して切換えるように電圧電流制御部64A(74A)で制御するものとしたので、周期的な稼働により電圧電流制御部64A(74A)の負担を軽減してその構成を簡易化できる。
【0077】
さらに上記各実施形態では、第1のDC/DCコンバータ62(72)と第2のDC/DCコンバータ63(73)を電圧電流制御部64A(74A)が共通して制御するものとしたので、制御系統の小型化を図ることができる。
【0078】
なお上記各実施形態では説明しなかったが、共に可変定電力電源である第1のDC/DCコンバータ62(72)と第2のDC/DCコンバータ63(73)のうち、実際に供給する電力が負荷側で利用されていない側の電源を、次に起動して供給電力が安定するまでの遷移期間を考慮して一時的に休止させるように制御しても良い。例えば、図4において、第1のDC/DCコンバータ62は、t21からTsrbの始まりの時間までの期間等は、休止させることができる。
こうすることで、特に共に電源が電力消費量に制限のある電池を使用する装置などで無駄な電力消費を抑えて電源を有効に活用できる。
【0079】
また、スイッチング制御部64B(74B)を、FETスイッチSW1B,SW1G,SW1R,SW2B,SW2G,SW2R,(SW11,SW22)を、電力の遷移期間を考慮した上で相互にずらして導通させることにより、複数の定電圧の電力を高速に切換える動作を容易に実現できる。
【0080】
さらに上記一実施形態では、負荷として半導体発光素子であるLD18、LED26,27を駆動する場合について説明したが、この種の高速応答する半導体発光素子を負荷として使用する場合に、各素子の切換時にも全体として間断なく安定して駆動状態を維持することが可能となる点で、本発明は好適に用いることができる。
【0081】
なお上記各実施形態では主として負荷に供給する電力のうち電圧を可変する定電圧電源の場合について説明したが、本発明はこれに限らず、負荷に供給する電流の制御を行なう定電流電源の場合にも同様に適用可能である。すなわち、本発明は、定電力電源として適用可能である。
【0082】
その他、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上述した実施形態で実行される機能は可能な限り適宜組み合わせて実施しても良い。上述した実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件による適宜の組み合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、効果が得られるのであれば、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0083】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
請求項1記載の発明は、j(jは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第1の可変定電力電源と、k(kは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第2の可変定電力電源と、上記第1及び第2の可変定電力電源をそれぞれの電力遷移期間を外すように選択して切換えて定電力を負荷に供給させる切換制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0084】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記切換制御手段は、上記第1の可変定電力電源と上記第2の可変電力電源とを交互に周期的に選択するように切換えることを特徴とする。
【0085】
請求項3記載の発明は、上記請求項1または2記載の発明において、上記第1の可変定電力電源を上記j種類の電力で、上記第2の可変定電力電源を上記k種類の電力でそれぞれ電力遷移期間が重ならないように制御する電力制御手段をさらに具備したことを特徴とする。
【0086】
請求項4記載の発明は、上記請求項1乃至3いずれか記載の発明において、上記切換制御手段により負荷に電力を供給していない第1及び第2の可変定電力電源の一方を休止させる休止制御手段をさらに具備したことを特徴とする。
【0087】
請求項5記載の発明は、上記請求項1乃至4いずれか記載の発明において、上記切換制御手段は、複数のスイッチング素子を含み、当該複数のスイッチング素子を相互にずらして導通させ、上記第1及び第2の可変定電力電源の少なくとも一方の出力する定電力を負荷に供給させることを特徴とする。
【0088】
請求項6記載の発明は、上記請求項1乃至5いずれか記載の発明において、上記負荷は半導体発光素子であることを特徴とする。
【0089】
請求項7記載の発明は、それぞれ駆動電力が異なる第1乃至第3の負荷に電力を供給する電源装置であって、上記第1の負荷用の第1の定電力、上記第2の負荷用の第2の定電力、及び上記第3の負荷用の第3の定電力を、各定電力間の遷移期間を経て循環的に切換えて出力する第1の可変定電力電源と、上記第1の可変定電力電源の上記第1の定電力から上記第2の定電力への遷移期間を含んで上記第3の定電力を、上記第1の可変定電力電源の上記第2の定電力から上記第3の定電力への遷移期間を含んで上記第1の定電力を、上記第1の可変定電力電源の上記第3の定電力から上記第1の定電力への遷移期間を含んで上記第2の定電力を、各定電力間の遷移期間を経て循環的に切換えて出力する第2の可変定電力電源と、上記第1の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第1の定電力を交互に供給し、上記第2の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第2の定電力を交互に供給し、上記第3の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第3の定電力を交互に供給するように、上記第1及び第2の可変定電力電源の出力を切換える切換制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0090】
請求項8記載の発明は、上記請求項7記載の発明において、上記切換制御手段は、上記第1及び第2の可変定電力電源の出力する第1乃至第3の定電力のいずれかを間断なく上記第1乃至第3の負荷のいずれかに供給させることを特徴とする。
【0091】
請求項9記載の発明は、上記請求項7または8記載の発明において、上記第1及び上記第2の可変電力電源をそれぞれ上記3種類の定電力でそれぞれ電力遷移期間が重ならないように制御する電力制御手段をさらに具備したことを特徴とする。
【0092】
請求項10記載の発明は、上記請求項7乃至9いずれか記載の発明において、上記切換制御手段により負荷に定電力を供給していない第1及び第2の可変電力電源の一方を休止させる休止制御手段をさらに具備したことを特徴とする。
【0093】
請求項11記載の発明は、上記請求項7乃至10何れか記載の発明において、上記切換制御手段は、6個のスイッチング素子の切換タイミングを相互にずらして操作し、上記第1及び第2の可変定電力電源の少なくとも一方の出力する定電力を負荷に供給させることを特徴とする。
【0094】
請求項12記載の発明は、上記請求項7乃至11いずれか記載の発明において、上記第1乃至第3の負荷は半導体発光素子であることを特徴とする。
【0095】
請求項13記載の発明は、j(jは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第1の可変定電力電源、k(kは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第2の可変定電力電源、及び上記第1及び第2の可変定電力電源をそれぞれの電力遷移期間を外すように選択して切換えて定電力を供給させる切換制御手段を備えた電源部と、上記電源部から供給される電力により動作する負荷とを具備したことを特徴とする。
【0096】
請求項14記載の発明は、それぞれ駆動電力が異なる第1乃至第3の負荷に電力を供給する電源部を備えた電子機器であって、上記電源部は、上記第1の負荷用の第1の定電力、上記第2の負荷用の第2の定電力、及び上記第3の負荷用の第3の定電力を、各定電力間の遷移期間を経て循環的に切換えて出力する第1の可変定電力電源と、上記第1の可変定電力電源の上記第1の定電力から上記第2の定電力への遷移期間を含んで上記第3の定電力を、上記第1の可変定電力電源の上記第2の定電力から上記第3の定電力への遷移期間を含んで上記第1の定電力を、上記第1の可変定電力電源の上記第3の定電力から上記第1の定電力への遷移期間を含んで上記第2の定電力を、各定電力間の遷移期間を経て循環的に切換えて出力する第2の可変定電力電源と、上記第1の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第1の定電力を交互に供給し、上記第2の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第2の定電力を交互に供給し、上記第3の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第3の定電力を交互に供給するように、上記第1及び第2の可変定電力電源の出力を切換える切換制御手段とを含むことを特徴とする。
【0097】
請求項15記載の発明は、j(jは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第1の可変定電力電源と、k(kは2以上の自然数)種類の電力を切換えて供給する第2の可変定電力電源とを備えた装置での電源制御方法であって、上記第1及び第2の可変定電力電源をそれぞれの電力遷移期間を外すように選択して切換えて定電力を負荷に供給させる切換制御工程を有したことを特徴とする。
【0098】
請求項16記載の発明は、それぞれ駆動電力が異なる第1乃至第3の負荷に電力を供給する電源部を備えた装置での電源制御方法であって、上記電源部は、上記第1の負荷用の第1の定電力、上記第2の負荷用の第2の定電力、及び上記第3の負荷用の第3の定電力を、各定電力間の遷移期間を経て循環的に切換えて出力する第1の可変定電力電源と、上記第1の可変定電力電源の上記第1の定電力から上記第2の定電力への遷移期間を含んで上記第3の定電力を、上記第1の可変定電力電源の上記第2の定電力から上記第3の定電力への遷移期間を含んで上記第1の定電力を、上記第1の可変定電力電源の上記第3の定電力から上記第1の定電力への遷移期間を含んで上記第2の定電力を、各定電力間の遷移期間を経て循環的に切換えて出力する第2の可変定電力電源とを含み、上記第1の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第1の定電力を交互に供給し、上記第2の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第2の定電力を交互に供給し、上記第3の負荷に、上記第1及び第2の可変定電力電源からそれぞれ上記遷移期間を含まない上記第3の定電力を交互に供給するように、上記第1及び第2の可変定電力電源の出力を切換える切換制御工程を有したことを特徴とする電源制御方法。
【符号の説明】
【0099】
10…プロジェクタ装置、11…入力部、12…画像変換部、13…投影処理部、14…マイクロミラー素子、15…光源部、16…ミラー、17…投影レンズ部、18…(青色発光用)LD、19…ミラー、20…ダイクロイックミラー、21…蛍光ホイール、21g…蛍光体層、22…ホイールモータ(M)、23…ダイクロイックミラー、24…インテグレータ、25…ミラー、26…(赤色発光用)LEDミラー、27…(青色発光用)LED、29…CPU、30…メインメモリ、31…プログラムメモリ、32…操作部、33…音声処理部、34…スピーカ部、41〜53…レンズ、61…直流電源、62…第1のDC/DCコンバータ、63…第2のDC/DCコンバータ、64…電源制御部、64A…電圧電流制御部、64B…スイッチング制御部、71…直流電源、72…第1のDC/DCコンバータ、73…第2のDC/DCコンバータ、74…電源制御部、電圧電流制御部74A…、74B…スイッチング制御部、L1…第1の負荷、L2…第2の負荷、SB…システムバス、SW1B,SW1G,SW1R,SW11,SW2B,SW2G,SW2R,SW22…FETスイッチ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6