(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記支持体の前記外部領域には、処理の内容を規定するものとして、取込対象物の撮影画像に付加するメタ情報の指定、前記撮影画像の電子メールによる送信の宛先アドレスの指定、前記撮影画像のアップロード先のサーバの指定、のうち少なくとも一を規定する情報が付され、
前記情報処理端末の前記情報処理部は、前記外部領域に表された情報を読み取り、当該情報により指定されたメタ情報を取込対象物の撮影画像に付加、当該情報により指定された宛先アドレスに向けて前記撮影画像を電子メールとして送信、当該情報により指定されたサーバに向けて前記撮影画像をアップロード、のうち少なくとも一の処理を実行する請求項1記載のデータ化キット。
【背景技術】
【0002】
近時、カメラモジュールが実装された高性能なスマートフォンやタブレット型コンピュータ等が、広汎に普及しつつある。これらの情報処理端末を使用して、打ち合わせや業務の内容を記録した手書きのメモやノート類、業務において交換した名刺等を撮影し、ディジタルデータとして取り込み活用したいというニーズも高まっている。
【0003】
出願人は既に、そのようなニーズに応え得るメモパッドやノート、ルーズリーフ等の紙製品、及び情報処理端末上で実行されるアプリケーションソフトウェアを市場に供している(下記非特許文献を参照)。
【0004】
具体的に述べると、メモパッドの用紙やノートの中紙、ルーズリーフの外縁部に、「アクションマーカー」と呼称される、二進法表記で値を記入するマーク欄が設けられている。ユーザは、そのメモ用紙等に書き込みを行うとともに、「アクションマーカー」の欄に値をマークする。
【0005】
「アクションマーカー」の値は、書き込みをしたメモ用紙等の取込対象物を撮像して得られる撮影画像を、情報処理端末においてどのように処理するべきかを指し示すものである。例えば、
・値が1であれば、撮影画像に特定のメタ情報(タグ)を付した上で情報処理端末内に保存する
・値が2であれば、撮影画像を所定の宛先アドレスに電子メールの形で送信する
・値が3であれば、撮影画像を所定のウェブサーバにアップロードする
……
というような態様である。
【0006】
ユーザは、情報処理端末上でアプリケーションソフトウェアを起動し、「アクションマーカー」の値が記入された取込対象物をカメラモジュールを介して撮影する。さすれば、情報処理端末が、撮影画像の中に含まれる「アクションマーカー」の値を読み取り、その値に対応した処理を遂行する。このものによれば、取込対象物を単にディジタルデータ化して蓄積できるだけでなく、データの分別や他のユーザとの共有までもが自動的に実現される。
【0007】
しかしながら、データ化した上で一様に処理したい取込対象物が多数枚存在する場合には、それらの一枚一枚におしなべて同一の「アクションマーカー」の値をマークしなければならず、ともすれば煩瑣であった。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態のデータ化キットは、取込対象物2を撮影して取り込む情報処理端末1と、その撮影時に取込対象物2を支持する支持体3とを要素とする。
【0016】
本実施形態では、取込対象物として名刺(または、小形のメモ用紙等)2を想定しており、支持体3は名刺2よりも大きいカード状をなす。
図2に示すように、支持体3は、取込対象物たる名刺2の一般的な形状及び寸法に合致した平面視矩形状の配置領域31と、この配置領域31の外側に隣接し配置領域31の周囲を取り囲む外部領域32とを具備する。
【0017】
配置領域31と外部領域32との境界には、その境界をユーザに視認させるための目印(図示例では、配置領域31の輪郭を表す破線)33を、印刷等により表してある。情報処理端末1を使用して名刺2を撮影する際には、
図1に示しているように、その名刺2の四辺及び隅角を目印33に重ね合わせるようにして、名刺2を配置領域31に載置する。
【0018】
外部領域32には、配置領域31に配置された名刺2を撮影して取得される撮影画像について、情報処理端末1が実行するべき処理の内容を規定する情報34が付される。本実施形態では、その処理の内容を規定する情報として、二進法表記で値(図示例では、3ビット(十進法で0から8まで)の値)を記入するマーク欄34を設けている。このマーク欄34は、ユーザが任意の値を記入できる、即ちユーザ自身の手によって塗りつぶされたりシール片が貼り付けられたりするものであってもよいし、予め印刷等により所定の値が記入されているものであってもよい。
【0019】
加えて、外部領域32には、情報処理端末1がカメラモジュール1iを介して撮影した画像の傾き及び/または歪みを補正するための基準35を、印刷等により表している。本実施形態では、配置領域31の四隅の近傍における、配置領域31の短手方向に沿った外方に、内部が空白な正方形35を表示している。都合四つの基準35の相互の位置関係、各基準35と配置領域31の輪郭との位置関係、及び各基準35とマーク欄34との位置関係はそれぞれ、一意に定められている。即ち、長手方向に対向する二つの基準35の外法が配置領域31の長手寸法に合致し、かつ短手方向に対向する二つの基準35の外法が配置領域31の短手寸法に対して所定の比率だけ大きくなっている。さらに、四つの基準35を線分で結ぶと、長方形が描かれる。本実施形態では、配置領域31が四つの基準35を頂点とする長方形の内に収まっているが、配置領域31をこの長方形からはみ出させ(例えば、配置領域31を長手方向に沿って、同方向に対向する二つの基準35の離間距離よりも大きく拡張させ)てもよい。これらの基準35は、情報処理端末1が撮影した画像から配置領域31(に配置された名刺2)の部分を検出して切り出すためにも、同画像からマーク欄34の部分を検出してその値を読み取るためにも参照される。
【0020】
情報処理端末1は、例えば、携帯電話端末、スマートフォン、携帯可能なビデオゲーム機やパーソナルコンピュータ(ノートブック型コンピュータ、タブレット型コンピュータ、携帯情報端末等を含む)等といった、カメラモジュール1iを内蔵している端末または機器である。
図3に示すように、情報処理端末1は、汎用的なコンピュータと同様、CPU(Central Processing Unit)1a、メインメモリ1b、補助記憶デバイス1c、操作入力デバイス1d、オーディオコーデック1e、ビデオコーデック1f、通信インタフェース1g、ディスプレイ1h、カメラ1i等のハードウェア資源を備え、これらがコントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)1jにより制御されて連携動作するものである。
【0021】
補助記憶デバイス1cは、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、光学ディスクドライブ、その他である。操作入力デバイス1dは、手指で操作可能なタッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイスや、押下ボタン(テンキーやカーソルキー等を含む)、キーボード等である。オーディオコーデック1eは、符号化されている音声データを復号化してスピーカから音声出力したり、マイクを介して収音した音声を符号化したりする。
【0022】
ビデオコーデック1fは、CPU1aより受けた描画指示をもとに表示させるべき画面を生成しその画面信号をディスプレイ1iに向けて送出するGPU(Graphics Processing Unit)、画面のデータを一時的に格納しておくビデオメモリ等を要素とする。オーディオコーデック1e、ビデオコーデック1fはそれぞれ、ハードウェアでなくソフトウェアとして実装することも可能である。
【0023】
通信インタフェース1gは、インターネットや公衆電話網、携帯電話網、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等の電気通信回線を経由したデータ通信を行うためのデバイスであり、NIC(Network Interface Card)や無線LANデバイス、bluetooth(登録商標)デバイス、携帯電話網に接続するための無線デバイス等に代表される。これら以外に、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394等のインタフェースを採用することもできる。
【0024】
カメラ1iは、CCD(Cahrge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサを用いた既知のものである。カメラ1iは、情報処理端末1に内蔵のものであってもよいし、情報処理端末1にUSB等のインタフェースを介して外付けされているものであってもよい。
【0025】
CPU1aによって実行されるべきプログラムは補助記憶デバイス1cに格納されており、プログラムの実行の際には補助記憶デバイス1cからメインメモリ1bに読み込まれ、CPU1aによって解読される。本実施形態では、既知のOS(Operating System)プログラムやこれに付帯する各種デバイスドライバプログラムが予めインストールされ、他のプログラムによる上記ハードウェア資源の利用を仲介する。そして、アプリケーションプログラムとして、電子メールクライアントプログラムやウェブブラウザプログラム、カメラ撮影制御プログラム等がインストールされている。その上で、本実施形態のデータ化キットを構成するために必要なプログラムがインストールされており、これらプログラムにより上記ハードウェア資源を作動して、
図4に示す撮像部101及び情報処理部102としての機能を発揮する。
【0026】
各部の機能を説明する。撮像部101は、カメラモジュール1iを利用し、支持体3における配置領域31に配置された名刺2と外部領域32とを一度に撮影する。配置領域31に配置された名刺2及び外部領域32をともに含む画像は、メインメモリ1bまたは補助記憶デバイス1cの所要の記憶領域に一時記憶される。
【0027】
情報処理部102は、撮像部101で撮影し、メインメモリ1bまたは補助記憶デバイス1cの所要の記憶領域に一時記憶した画像から、支持体3の配置領域31の部分を切り出して、取込対象物たる名刺2の撮影画像を得る。並びに、外部領域32に表された情報即ちマーク欄34に記入された値を読み取り、当該撮影画像について実行するべき処理の内容を知得する。
【0028】
名刺2の撮影画像の取得及びマーク欄34の値の読み取りにあたっては、撮像部101で撮影して得た画像の傾き及び/または歪みの補正を行う必要がある。ユーザが情報処理端末1を使用して撮影した画像Fの中では、
図5に例示するように、被写体である支持体3及び名刺2が画像Fのx軸(水平軸)やy軸(垂直軸)に対して傾くことがある。のみならず、
図6に例示するように、撮影時のカメラ1iの光軸が支持体3及び名刺2に対し直交していなかったことに起因して、支持体3及び名刺2が画像Fの中で本来の形状である長方形状から歪んだ形に変形することもある。
【0029】
これらの傾きや歪みを補正するべく、情報処理端末1は、メインメモリ1bまたは補助記憶デバイス1cに一時記憶している画像F上に存在する四つの基準35を検出する。そして、それら基準35の相互の位置関係が正しくなるように、即ち各基準35を結ぶ線分が画像のx軸やy軸に対して傾かず、かつ各基準35を結ぶ線分が所定の縦横比の長方形状を描くように、画像をアフィン変換または射影変換する演算処理、いわゆる四点補正を行う。なお、画像の傾きや歪みを補正する処理の詳細は、既存の手法と同様とすることができる。
図7に、補正後の画像Pを例示する。
【0030】
支持体3及び名刺2を撮影した画像の補正が完了した後、情報処理端末1は、補正した画像の中から、各基準35に対し一定の相対位置関係にある配置領域31の部分を切り出す。これにより、名刺2の撮影画像を得ることができる。支持体3上に載置された名刺2の縁辺即ち輪郭を検出することなく、基準35の位置から配置領域31の部分を推定して切り出すこの手法は、寸法や形状が一般的なものと異なる(特に、非長方形状の)名刺2を撮影してデータ化する場合に頑健な処理方法である。
【0031】
さらに、情報処理端末1は、補正した画像の中から、各基準35に対し一定の相対位置関係にあるマーク欄34の部分を検出し、当該部分のマークにより示される値を読み取る。そして、読み取った値に対応する処理内容を知得して、当該処理を実行する。
【0032】
マーク欄34に記入された値と、名刺2の撮影画像について実行するべき処理の内容との関係は、設定情報(テーブル)として、またはプログラム若しくはスクリプト中に記述された命令として、予め情報処理端末1のメインメモリ1bまたは補助記憶デバイス1cに格納されている。
図8に、マーク欄34の値と処理内容との関係を例示する。本実施形態では、処理の内容として、名刺2の撮影画像に付加するメタ情報の指定、名刺2の撮影画像の電子メールによる送信の宛先アドレスの指定、名刺2の撮影画像のアップロード先のサーバ(図示せず)の指定、を想定している。
図8に示した例に則して述べると、
・マーク欄34の値が1であれば、名刺2の撮影画像に「保管」というメタ情報(撮影画像を分類するタグ)を付した上で情報処理端末1内(の補助記憶デバイス1c)に保存する
・マーク欄34の値が2であれば、名刺2の撮影画像に「至急」というメタ情報を付した上で情報処理端末1内に保存するとともに、同撮影画像を宛先アドレス「hogehoge@mail.xxx」に向けて電子メールの形で送信する
・マーク欄34の値が3であれば、名刺2の撮影画像に「重要」というメタ情報を付した上で情報処理端末1内に保存するとともに、同撮影画像を宛先アドレス「user@mail.yyy」に向けて電子メールの形で送信する。並びに、URI「www.xxxx.com/yy_user/」で指定される外部のサーバ(いわゆるクラウドサービスであることがある)に向けて、HyperText Transfer Protocol等の所定の通信プロトコルに則り、同撮影画像をアップロード送信する
・マーク欄34の値が4であれば、名刺2の撮影画像に「保管」及び「友人」というメタ情報を付した上で情報処理端末1内に保存するとともに、URI「www.zzzz.jp/yy_user/」で指定される外部のサーバに向けて、所定の通信プロトコルに則り、同撮影画像をアップロード送信する
……
というような態様である。
【0033】
名刺2の撮影画像を情報処理端末1の補助記憶デバイス1cに保存する際には、一定の保存先ディレクトリまたはフォルダ(OSまたはアプリケーションプログラムが提供するファイルシステムによる)に保存してもよい(いわば、「名刺フォルダ」に複数枚の名刺2を取り込んだ画像を蓄積する態様)し、当該撮影画像に付されるメタ情報または当該撮影画像に係るマーク欄34の値に応じて、保存先のディレクトリまたはフォルダを決定するようにしてもよい。後者の場合、撮影画像のメタ情報またはマーク欄34の値に応じて保存先が異なることとなり、複数の名刺2の撮影画像を情報処理端末1内でメタ情報またはマーク欄34の値毎に分別することが可能となる。
【0034】
名刺2の撮影画像を電子メールとして送信、またはサーバにアップロードする際には、当該撮影画像に付されるメタ情報または当該撮影画像に係るマーク欄34の値をも、当該撮影画像とともに送信してよい。
【0035】
名刺2の撮影画像をサーバにアップロードする際には、アクセス権限を認証するためのユーザアカウント情報、典型的にはユーザID及びパスワードが必要となることがある。そのようなユーザアカウント情報もまた、設定情報として、またはプログラム若しくはスクリプト中に記述された命令として、予め情報処理端末1のメインメモリ1bまたは補助記憶デバイス1cに格納されている。
【0036】
マーク欄34の値と処理内容とを関係づける設定情報(サーバにアクセスするためのユーザアカウント情報を含む)は、ユーザ自身の手によって設定されることがある。その設定の際には、ユーザが操作入力デバイス1dを介して設定情報の内容を入力し、その入力を受け付けた情報処理端末1がこれをメインメモリ1bまたは補助記憶デバイス1cに記憶保持することとなる。
【0037】
図9に、情報処理端末1がプログラムに従い実行する処理の手順例を示す。情報処理端末1は、カメラモジュール1iにより支持体3及び名刺2を撮像した画像を取得した後(ステップS1)、その画像の傾き及び/または歪みを補正する(ステップS2)。そして、補正した画像から、名刺2が写っている部分を切り出して名刺2の撮影画像を得(ステップS3)、かつマーク欄34の写っている部分を検出してマーク欄34に記入された値を得る(ステップS4)。その上で、名刺2の撮影画像について、マーク欄34の値に対応した処理、例えばメタ情報の付加、電子メールの形での送信、サーバへのアップロード等を実施する(ステップS5)。
【0038】
尤も、ステップS2以降の処理は、名刺2の撮影ステップS1の直後に実行されるとは限られない。撮影ステップS1にて得た画像をメインメモリ1bまたは補助記憶デバイス1cに一旦保存しておき、時間を経過した後に(特に、ユーザの手により操作入力デバイス1dを介した明示的な指令がなされた後に)ステップS2以降の処理を実行開始するようにしても構わない。複数の名刺2を撮影した画像を蓄積し、それら複数の画像に対するステップS2以降の処理を、バッチ処理として一括して行ってもよい。
【0039】
まとめると、取込対象物2をデータ化して活用することを目論むユーザは、支持体3に取込対象物2を支持させた状態で、支持体3もろとも取込対象物2を撮影する。その撮影を実行した情報処理端末1では、画像内の配置領域31に配置された取込対象物2の写っている部分を切り出して取込対象物2の撮影画像を得るとともに、外部領域32に表された情報34を読み取って当該撮影画像について実行するべき処理の内容を知得し、当該処理を実施するのである。
【0040】
本実施形態では、取込対象物2を撮影して取り込む情報処理端末1と、その撮影時に取込対象物2を支持する支持体3とを要素とするデータ化キットであって、前記支持体3が、取込対象物2が配置される配置領域31と、前記配置領域31の外側に隣接し、前記情報処理端末1が取込対象物2を撮影して取得する撮影画像について実行するべき処理の内容を規定する情報34が付される外部領域32とを具備し、前記情報処理端末1が、前記支持体3における前記配置領域31に配置された取込対象物2と前記外部領域32とをともに撮影する撮像部101と、前記撮像部101で撮影した画像から、前記配置領域31の部分を切り出して取込対象物2の撮影画像を得るとともに、前記外部領域32に表された情報34を読み取って当該撮影画像について実行するべき処理の内容を知得し当該処理を実行する情報処理部102とを具備しているデータ化キットを構成した。
【0041】
本実施形態によれば、データ化して一様に処理したい取込対象物2が多数枚あったとしても、それらについて事後の処理を規定する情報34は支持体3に表されていればよく、取込対象物2の一枚一枚に同一の情報を記述する手間が省かれる。従って、多数枚の取込対象物2が多数枚ある場合において、その取り込み後の自動処理のための準備の煩わしさを軽減することができる。
【0042】
前記支持体3の前記外部領域32に、処理の内容を規定するものとして、取込対象物2の撮影画像に付加するメタ情報の指定、前記撮影画像の電子メールによる送信の宛先アドレスの指定、前記撮影画像のアップロード先のサーバの指定、のうち少なくとも一を規定する情報34が付され、前記情報処理端末1の前記情報処理部102は、前記外部領域32に表された情報34を読み取り、当該情報34により指定されたメタ情報を取込対象物2の撮影画像に付加、当該情報34により指定された宛先アドレスに向けて前記撮影画像を電子メールとして送信、当該情報34により指定されたサーバに向けて前記撮影画像をアップロード、のうち少なくとも一の処理を実行するものであるため、取込対象物2を撮影して得た撮影画像をユーザの任意に応じて分別して保存したり、送信の形態や送信先を制御したりすることが可能であり、高い利便性を提供できる。
【0043】
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。以下、本発明の変形例に関して列挙する。まず、取込対象物2は、名刺に限定されないことは言うまでもない。手書きで書き込みをしたメモ用紙、ノートの中紙、ルーズリーフ等や、葉書、手紙、覚書等の類が取込対象物2となることは当然に考えられる。ゲームや遊技等に用いられるカード類や、宝くじ、勝馬投票券等のような取込対象物2もあり得よう。
【0044】
取込対象物2の寸法も、名刺やメモ用紙の大きさから、A4、A3(ともに、ISO 216による紙の規格寸法)の用紙等まで多岐に亘る。故に、支持体3の寸法も、上記実施形態のようなカードサイズには限定されない。
【0045】
続いて、支持体3について述べる。配置領域31と外部領域32との境界を示し、取込対象物2を支持体3上に配置するための目印は、取込対象物2の四隅を置くべき位置を表す点またはL字型(カギ括弧様)の記号でもよい。
【0046】
また、支持体3にエンボス加工等により凹凸を形成してもよい。例えば、
図10に示すように、配置領域31の外縁に接する箇所に、支持体3の表面側に向けて突出する土手(または、凸条)36を形成し、その土手36の内側に取込対象物2を収めることができるようにしてもよい。あるいは逆に、配置領域31そのものを支持体3の裏面側に向けて凹ませた凹部とし、その凹部に取込対象物2を収めることができるようにしてもよい。
【0047】
図11に示すように、取込対象物2の隅角を差し入れることができるスリット37を、支持体3に形成してもよい。さすれば、このスリット37が目印となって、取込対象物2を配置する配置領域31を観念することができる。
【0048】
また、支持体3は、いわゆるクリアホルダ、クリアファイル、ポケット付きホルダの如きものであることがある。例えば、
図12に示すように、その内に取込対象物2を収容するポケット38を支持体3に設けてあれば、そのポケット38の所在する箇所が取込対象物2を配置する配置領域31となる。ポケット38を構成し、取込対象物2の表面側に覆い被さる部材は、透明とすることが望ましい。
【0049】
支持体3の素材は、紙(厚紙、ボール紙等)には限定されない。支持体3は、ポリプロピレンその他の樹脂(または、プラスチック)製のシートや薄板等として構成されてもよいし、木製でも布製でもよい。
【0050】
取込対象物2が、メモパットとして綴じられたメモ用紙やノートとして綴じられた中紙である場合、そのメモパッドまたはノートの表表紙または裏表紙が本発明に係る支持体3となっていることがある。この場合の支持体3は、メモ用紙または中紙よりも寸法が大きく、メモ用紙または中紙の外縁よりも外方に張り出した部位が外部領域32となる。
【0051】
支持体3は、机の天板等の水平な台の上に載せ置いて使用するものであるとは限られない。支持体3が、取込対象物2の撮影時に、スタンド等に立て掛けられて傾斜した姿勢で起立するものであったり、壁面やホワイトボード等に取り付けられて直立するものであったりすることがある。
【0052】
支持体3及び取込対象物2を撮影した画像の傾き及び/または歪みを補正するために参照される基準の形態は、上記実施形態のような四点の基準35には限定されない。支持体3の外部領域32に、格子目や市松模様(チェック)その他の模様、網点その他のパターン等を表示して、画像の補正のための基準として役立ててもよい。
【0053】
支持体3において、配置領域31と外部領域32との境界を示す目印は、存在しないことがある。例えば、
図13に示すように、支持体3を、取込対象物2たるメモ用紙等の紙色とは明確に異なる濃色(特に、黒色等)のものとする場合、配置領域31と外部領域32との厳密な境界を明確に表示する必要がない。この支持体3及び支持体3上に配置された取込対象物2を撮影した情報処理端末1(の情報処理部102)において、撮影して得た画像の各画素の画素値(色)から、取込対象物2の縁辺即ち輪郭を比較的精確に検出可能であり、その輪郭に沿って取込対象物2の写っている部分のみを画像から切り出すことができるからである。
【0054】
さらに、情報処理端末1(の情報処理部102)において、撮影して得た画像から、取込対象物2の輪郭である四辺を検出できるのであれば、その検出した各縁辺の画像のx軸及びy軸に対する傾きを基に、被写体である支持体3及び取込対象物2の画像の中での傾き及び歪みを補正することもできるようになる。このときの情報処理端末1は、画像上で検出された取込対象物2の各縁辺が画像のx軸やy軸に対して傾かず、かつ各縁辺が取込対象物2の寸法に対応した所定の縦横比の長方形状を描くように、画像をアフィン変換または射影変換する演算処理を行う。つまり、支持体3の外部領域32に画像の傾きや歪みを補正するための基準35が表示されていなくとも、画像の補正及び取込対象物2の写っている部分の切り出しは可能であって、基準35の表示は必須ではない。
【0055】
上記実施形態では、取込対象物2の撮影画像について実行するべき処理の内容を規定する情報を表現するものとして、支持体3の外部領域32にマーク欄34を設けていた。これ以外に、バーコードや二次元コード(QRコード(登録商標)等)、模様やドットパターン、色彩、情報処理端末1においてOCR(Optical Character Recognition)読み取り可能な数字その他の文字列等を、実行するべき処理の内容を規定する情報を表現するものとして、支持体3の外部領域32に付してもよい。例えば、支持体3の色が異なると、情報処理端末1において実行される処理が異なる、というようなことである。
【0056】
支持体3の外部領域32に付されている情報34に従って決定される、情報処理端末1が実行するべき処理についても、種々の変形例が考えられる。例えば;
<取込対象物2の撮影画像への処理として>
撮影画像のファイル形式(BMP、JPEG、GIF、PDF、PIX、等々)の選択または変更、解像度の選択または変更、色数の変更(白黒(モノクロ)の二値化、グレースケール化等)、色調の変更、シャープ化その他のフィルタによる画像処理、タイムスタンプ(情報処理端末1の計時機能から取得できる)または印影のようなシンボル画像(シンボル画像は予め、情報処理端末1のメインメモリ1bまたは補助記憶デバイス1cに保持している)を撮影画像に付加または重畳した上で当該撮影画像を保存。支持体3の外部領域32に付されている情報34が、保存または送信される撮影画像のファイル形式、解像度、色数、色調の変更やフィルタ処理の内容等を指定する識別子を含んでおり、情報処理端末1において当該識別子に対応したファイル形式、解像度、色数の画像を生成し、必要な場合には色調補正やフィルタ処理その他の処理を当該画像に施す。支持体3の外部領域32にある特定の情報(または、値)34が付されている場合には、当該支持体3を使用して撮影された複数の取込対象物2に係る複数枚の撮影画像を、つなぎ合わせて一枚の画像ファイルにしたり、複数のページ(各撮影画像が各ページとなる)を包有する一つのPDFまたは文書ファイルの形にまとめたりする、ということも考えられる
<取込対象物2そのものに関連する処理として>
取込対象物2の表面に文字列の一部または全部のテキストデータのOCR読み取りによる抽出、取込対象物2の表面に表された特徴的な画像やパターン(会社名のロゴマーク等)の抽出、さらには、抽出したテキストデータ、画像またはパターンに基づいた取込対象物2の撮影画像の分類(メタ情報の付与、保存先ディレクトリの選定、送信先の指定等)処理
<取込対象物2の撮影画像に付加するメタ情報の内容として>
撮影者や撮影場所その他撮影条件を示す情報の指定。支持体3の外部領域32に付されている情報34が、撮影者や撮影場所等を識別する識別子を含んでおり、情報処理端末1において当該識別子に対応したメタ情報を撮影画像に付加する
<取込対象物2の撮影画像の出力処理として>
印刷、特定の記録媒体への書き込み、撮影画像のデータファイルを他のアプリケーションソフトウェア(例えば、画像レタッチソフトや文書管理ソフト、PDF編集ソフト等。ウェブアプリケーションやSaaS(Software as a Service)であることがある)にオープンさせる等。支持体3の外部領域32に付されている情報34が、撮影画像を出力するハードウェアまたは撮影画像をオープンするアプリケーションを指定する識別子を含んでおり、情報処理端末1において当該識別子に対応したハードウェアを介して撮影画像を出力させるか、当該識別子に対応したアプリケーションを起動して撮影画像をオープンさせる
等を挙げることができる。
【0057】
情報処理端末1は、スマートフォンやパーソナルコンピュータ等のような汎用的な機器ではなく、専用機であっても構わない。
【0058】
その他、各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。