(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
客から注文されたメニューを受け付ける注文受付端末と、当該注文受付端末が受け付けたメニューの調理指示を行う調理端末と、配膳端末とが通信可能に接続されたオーダリングシステムであって、
前記注文受付端末は、
客が注文したメニューを記憶する記憶手段と、
前記メニューの調理が完了したことを示す調理完了データを前記調理端末から受信すると、前記記憶手段が記憶する当該メニューに前記調理が完了した時刻を記録する第1の記録手段と、
前記メニューの配膳が完了したことを示す配膳完了データを前記配膳端末から受信すると、前記記憶手段が記憶する当該メニューに前記配膳が完了した時刻を記録する第2の記録手段と、
前記客の注文したメニューのうち最後に配膳が完了したメニューの配膳完了時刻から所定時間以上経過しても配膳が完了していないメニューである未配膳メニューがある場合、当該未配膳メニューの調理が完了していないときは当該未配膳メニューの調理を催促する警告データを前記調理端末に送信し、当該未配膳メニューの調理が完了しているときは当該未配膳メニューの配膳を催促する警告データを前記配膳端末に送信する警告手段と、
を備え、
前記調理端末は、
メニューの調理が完了したことを入力する入力手段と、
前記入力手段により調理完了したことが入力されると前記メニューの前記調理完了時刻を前記注文受付端末に通知する通知手段と、
前記注文受付端末から前記警告データを受信すると、当該警告されたメニューの調理を促す出力を行う出力手段と、
を備え、
前記配膳端末は、
メニューの配膳が完了したことを入力する入力手段と、
前記入力手段により配膳完了したことが入力されると前記メニューの前記配膳完了時刻を前記注文受付端末に通知する通知手段と、
前記注文受付端末から前記警告データを受信すると、当該警告されたメニューの配膳を促す出力を行う出力手段と、
を備える
ことを特徴とするオーダリングシステム。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態によるオーダリングシステムにおけるシステム構成図を示した図である。オーダリングシステムは、注文受付端末110と、注文入力端末120と、無線トランシーバ140と、POS(Point Of Sale)端末150と、調理端末160と、有線LAN(Local Area Network)170と、を含んで構成される。
【0019】
注文受付端末110は、飲食店などの事務所などに設置され、テーブルオーダーシステムを統括して管理するコンピュータである。ここで、注文受付端末110は、注文入力端末120に入力した情報を基に生成された注文データを注文入力端末120から収集して注文データファイルとして客毎に管理する。注文データには、客がメニュー注文した内容が含まれる。また、注文受付端末110は、注文の内容を調理作業者に伝えるため調理端末160に注文データを送信して調理指示伝票を印刷させる。また、注文受付端末110は、注文データをPOS端末150へ送信し、各顧客の会計を実施可能にする。注文受付端末110には有線LANによる通信機能が備わっており、注文受付端末110は飲食店内に敷設された有線LAN170を介して、無線トランシーバ140、POS端末150、調理端末160と通信可能に接続されている。この有線LAN170の通信方式には、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol /Internet Protocol)が利用されており、数10〜100Mbpsのデータ転送速度で各装置間の通信を行えるようになっている。また、注文受付端末110はインターネットなどの外部ネットワークとも通信可能であり、例えば、飲食店チェーンの本社に設置された図示しないデータ管理サーバが、この外部ネットワークを介して各店の注文受付端末110から全店の売上情報を収集し管理するようにしてもよい。
【0020】
注文入力端末120は、客の注文するメニューを入力して注文データとして注文受付端末110へ送信する携帯型の端末装置であり、ペン型の外観形状を有している。ペン型の先端には、メニューコードブックに記載されたコードを読み取るコードリーダが備えられている。メニューコードブックには、各メニューに対応するコードが印刷されている。メニューの入力は、このコードリーダでメニューコードブック上のコードを読み取らせることによって行われる。注文入力端末120により入力され送信された注文データは、無線トランシーバ140によって受信されて、有線LAN170を通って注文受付端末110へ送信される。
【0021】
なお、注文入力端末120と無線トランシーバ140間の通信には、例えばZigBee(登録商標)などの無線通信方式を利用する。ここで、ZigBee(登録商標)は、短距離無線通信規格の一つであり、データ転送速度が低速で伝送距離も短いが、消費電力が低く、通信機器も容易に低コスト化できるという特徴を持った通信規格として知られるものである。飲食店の注文データは容量が小さいので、ZigBee(登録商標)を利用することでシステムの無線機器を低コストに構成できるメリットがある。
【0022】
また、注文入力端末120は、各メニューのメニュー名称や、メニューに関する調理方法や食材などを説明したメニュー情報を音声により報知するための音声データを保持している。注文入力端末120にメニューが入力されると、該当するメニュー名称やメニュー情報が音声にて報知される。
【0023】
非使用時には、注文入力端末120はクレイドルに装着されている。クレイドルは、装着された注文入力端末120をUSB(Universal Serial Bus)により調理端末160に通信可能に接続させて、当該装着された注文入力端末120内の上記音声データを注文受付端末110から調理端末160経由で更新可能にする接続装置である。クレイドルには、注文入力端末120を装着するための装着口が例えば縦3列、横10列の合計30個設けられている。各装着口の奥には、USBコネクタと充電用端子が設けられている。クレイドルにはまた、調理端末160と接続するためのUSB端子が設けられており、内蔵されたUSBハブによりこのUSB端子と上記の各USBコネクタ間が分岐されて接続されている。さらに、クレイドルはACケーブルを有し、このACケーブルは外部のAC電源に接続されて、クレイドル内蔵の充電回路により、上記の充電用端子から注文入力端末120を充電できるようになっている
【0024】
調理端末160は、飲食店の厨房内あるいはその近傍に設置された、注文されたメニュー内容を調理指示伝票として印刷するプリンタである。注文されたメニューを指示する注文データは、注文入力端末120から注文受付端末110へ送られて処理され、注文受付端末110から有線LAN170を通って調理端末160へ送信されてくる。印刷された調理指示伝票は厨房の調理作業者へ渡され、注文されたメニューの料理が調理される。
【0025】
また、調理端末160には、USB通信を行うためのUSBポートが備えられており、このUSBポートとクレイドルのUSB端子とをUSBケーブルで接続できるようになっている。そして、調理端末160はLANにより通信されるデータとUSBにより通信されるデータとを相互に変換する機能を有しており、これにより注文受付端末110とクレイドルに装着された注文入力端末120の間で通信を行うことが可能になっている。
【0026】
POS端末150は、飲食店の出入口付近に設置されて客の代金精算において利用される端末装置である。代金精算を行うために必要となる、支払金額やレシートへの記載事項(飲食したメニューの名前やその数量、日付等)などの会計情報は、注文入力端末120から会計の指示がなされると注文受付端末110から有線LAN170を通ってPOS端末150へ送信されてくる。POS端末150は、送られてきた会計情報を表示用ディスプレイやプリンタなどの出力装置から、画面表示として出力したり、レシートとして印刷出力したりする。
【0027】
無線トランシーバ140は、注文入力端末120と無線により通信し、注文入力端末120において入力された情報を注文受付端末110へ有線LAN170を通じて送信する。
【0028】
図2は、本実施形態における注文受付端末110の構成を示すブロック図である。
注文受付端末110は、通信部(通信手段)111と、制御部(記録手段、警告手段)112と、記憶部(記憶手段)113と、時間の経過を計時する計時部114とを含んで構成される。
制御部112は、注文受付端末110を統括して制御する。例えば、制御部112は、注文入力端末120から受信した注文データを記憶部113に記憶される注文データファイルに追加する。注文データには、客が注文したメニューの品名、数、テーブルNo等が含まれる。また、制御部112は、通信部111を介して、注文入力端末120から受信した注文データを含む調理指示を調理端末160に送信して調理指示伝票を印刷させる。調理指示には、注文データと、当該注文データの注文番号とが含まれる。また、制御部112、メニューの調理が完了したことを示す調理完了データを通信部111が受信すると、受信した時刻を当該調理完了データのメニューの調理完了時刻として注文データファイルに書き込む。調理完了データには、調理が完了したメニューの注文番号と品名とが含まれる。また、制御部112は、客の注文のうち最後に調理が完了したメニューの調理完了時刻(以下、最終調理完了時刻とする。)から所定時間以上経過しても調理が完了していないメニュー(以下、未調理メニューとする)がある場合、当該未調理メニューの調理を催促する警告データを調理端末160に送信する。ここで、本実施形態における所定時間は、未調理メニューの監視時間である。警告データには、未調理メニューの注文番号と品名とが含まれる。
【0029】
通信部111は、有線LAN170を介して他の機器(例えば、注文入力端末120又は調理端末160)と通信する。
記憶部113は、注文データファイルと、各メニューの監視時間を含むメニューファイルとを記憶する。記憶部113に記憶される注文データファイル及びメニューファイルの詳細については後述する。
【0030】
図3は、本実施形態における注文受付端末110が記憶する注文データファイルの一例を示す図である。
注文データファイルには、品名、数、テーブルNo、注文番号、注文時刻、調理完了時刻、ステータス、監視対象の各データが記録される。注文番号は、1つの注文に対して他とは重ならない番号が1つ割り振られ、同じ客が後で追加注文をした場合は最初の注文時とは異なる別の番号が割り振られる。具体的には、注文番号は、客毎に割り振られる取引番号と枝番との組「(取引番号)−(枝番)(例えば、1234−01、1234−02)」から構成される。例えば、同じ客が追加注文をした場合には、前の注文番号が「1234−01」であるときは、枝番が連番になるように追加注文の注文番号は「1234−02」が割り振られる。品名は、注文されたメニューの名称であり、数は当該注文されたメニューの数量である。テーブルNoは、テーブル番号である。テーブルNoと品名と数の各データは、注文の度に注文入力端末120から送られる。注文時刻は、それらの注文に関するデータを注文受付端末110が受信した時刻である。調理完了時刻は、当該注文されたメニューの調理が完了した時刻であり、調理完了時に調理端末160から送られる調理完了データを受信した時刻が記録される。ステータスは、当該注文されたメニューの調理状況を表す。ステータスの内容は、注文入力端末120から注文された場合は「調理中」となり、調理端末160から調理が完了したことが通知された場合は「調理済」となる。監視対象は、当該注文されたメニューを監視する時間(監視時間)であり、単位は分である。この監視対象には、メニューファイルから当該注文されたメニューの監視時間が設定される。なお、監視対象「0」は、メニューの監視時間がないことを表す。制御部112は、監視対象が「0」であるメニューを監視しない。すなわち、制御部112は、監視対象が「0」であるメニューの警告データを送信しない。
【0031】
なお、監視対象は、監視する又は監視しないだけの区分にし、監視するメニューの監視時間を全て同じ時間にしてもよい。この場合、監視対象には、監視時間の代わりに、監視する又は監視しないを示すフラグを設けてもよい。
【0032】
図4は、本実施形態における注文受付端末110が記憶するメニューファイルの一例を示す図である。メニューファイルには、品目毎に、名称、価格、監視時間の各データが記録される。品目はメニューを特定する識別情報であり、名称は当該メニューの品名であり、価格は当該メニューの価格である。監視時間は、前のメニューの調理を完了してから、当該メニューの調理を完了するまでの時間を設定したものである。
【0033】
図5は、本実施形態における注文入力端末120の構成を示すブロック図である。
注文入力端末120は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、コードリーダ204と、音声合成回路205と、音量調整回路205aと、スピーカ206と、無線通信部207と、USB−I/F208と、バッテリー209と、LEDインジケータ210とを含んで構成される。これら各部はバスにより接続されている。
【0034】
CPU201は、注文入力端末120の各部を統括して制御する中央処理装置であり、ROM202から所定のプログラムをロードして実行する。ROM202は、CPU201が実行する各種のプログラムを格納している記憶部である。RAM203は、前述のメニューファイルや音声データ等を格納するファイル記憶エリアと、CPU201が動作時に呼び出し、使用するデータを一時的に記憶する一時記憶エリアとを有した記憶部である。一時記憶エリアには、注文入力端末120の固有のID番号、コードリーダ204で読み取ったメニューコード(品目コード)やそのメニューの注文数、会計指令コード、テーブル番号コード、担当者(接客係)コード、更に、音声データを音声出力する際の音量レベルを指示する音量制御情報などが記憶される。
【0035】
コードリーダ204は、メニューコードブックの文字表示部分に重ねて一見すると見えないように印刷されているメニューコードやファンクションキー、会計指令コードなどの各種コードを赤外線により読み取る赤外線式読取部であり、注文入力端末120のペン先端部分に設けられている。コードリーダ204をメニューコードブックの所定箇所に当てる、あるいは所定箇所をなぞることによって、当該箇所に印刷されているコードの入力(読み取り)が行われる。
【0036】
音声合成回路205は、RAM203から読み出された音声データから音声波形を合成して音量調整回路205aへ出力するデジタル回路である。音量調整回路205aは、音声合成回路205からの音声をRAM203の一時記憶エリアに設定されている音量制御情報に応じた音量レベルに調整してスピーカ206へ出力するデジタル回路である。コードリーダ204からメニューが入力されると、そのメニューに関する音声が音声合成回路205によって音声合成され、音量調整回路205aによって所望の設定された音量レベルに調整されて、スピーカ206からメニューの案内情報の音声が発生する。
【0037】
無線通信部207は、無線トランシーバ140との間で注文データの無線通信を行う、ZigBee(登録商標)による通信装置である。
USB−I/F208は、クレイドルへの装着時に装着口奥のUSBコネクタと接続されて、RAM203内の音声データを更新するための通信を行う通信インタフェースである。
バッテリー209は、注文入力端末120の各部へ電力を供給する充電式の内蔵電池であり、クレイドルへの装着時に充電が行われる。バッテリー209の電池残量は、LEDインジケータ210に表示されるようになっている。
【0038】
図6は、本実施形態における調理端末160の構成を示すブロック図である。
調理端末160は、CPU(通知手段)161と、ROM162と、RAM163と、操作部164と、通信部(通信手段)165と、表示部166と、読取部(入力手段)167と、印刷部(出力手段)168とを含んで構成される。これら各部はバスにより接続されている。
CPU161は、調理端末160の各部を制御する中央処理装置であり、ROM162から所定のプログラムをロードして実行する。例えば、CPU161は、読取部167により調理が完了したメニューのコードが読み取られた場合、当該メニューの調理完了データを注文受付端末110に送信する。
ROM162は、CPU161が実行する各種のプログラムを格納している記憶部である。RAM163は、注文データ等を格納するファイル記憶エリアと、CPU161が動作時に呼び出し、使用するデータを一時的に記憶する一時記憶エリアとを有した記憶部である。
【0039】
操作部164は、各種ボタンやタッチパネル等から構成され、店員からの操作入力を受け付ける。通信部165は、有線LAN170経由で他の機器(例えば、注文受付端末110)と通信する。表示部166は、液晶ディスプレイ等から構成され、店員に情報を提示する。読取部167は、バーコード等のコードを読み取るスキャナである。例えば、読取部167は、調理が完了したメニューのコードを読み取る。
印刷部168は、調理指示伝票を印刷するプリンタである。調理指示伝票には、注文された各メニューを示すコード(例えば、メニューの注文番号と品名とを示すバーコード等。)が印刷される。また、印刷部168は、注文受付端末110から警告データを受信すると、当該警告データの未調理メニューの調理を促す伝票を印刷して出力する。
【0040】
次に、上述した構成を有するオーダリングシステムの動作を説明する。
図7は、本実施形態における注文受付端末110の動作を示すフローチャートである。
まず、制御部112が、注文入力端末120から注文データを受信したか否かを判定する(ステップS101)。
制御部112は、注文データを受信した場合(ステップS101:Yes)、注文データファイルにその客の注文データを新たに追加する(ステップS102)。具体的には、制御部112は、まず、当該注文データに注文番号を割り振る。そして、制御部112は、受信した注文データに含まれる品名と、数と、テーブルNoと、注文時刻と、割り振った注文番号とを含むレコードを注文データファイルに追加する。このとき、制御部112は、各メニューの監視時間をメニューファイルから読み出し、追加したレコードの監視対称に読み出した監視時間を記録し、ステータスに「調理中」を記録する。
続いて、制御部112は、通信部111を介して、当該追加した注文データの注文番号、テーブルNo、メニューの品名、数を含む調理指示を調理端末160へ送信し、調理指示伝票の印刷を指示する(ステップS103)。また、制御部112は、これら各データを精算処理のためPOS端末150へも送信する。その後、処理はステップS101へ戻る。
【0041】
一方、ステップS101において注文データを受信しなかった場合(ステップS101:No)、処理はステップS111へ進む。
制御部112は、調理端末160から調理完了データを受信したか否かを判定する(ステップS111)。制御部112は、調理完了データを受信した場合(ステップS111:Yes)、注文データファイルにおいて、受信した調理完了データに含まれる注文番号と品名とに対応する調理完了時刻に現在の時刻を記録し(ステップS112)、ステータスに「調理済」を記録する。その後、処理はステップS101へ戻る。
【0042】
一方、制御部112は、調理端末160から調理完了データを受信していない場合(ステップS111:No)、客毎に、最終調理完了時刻から監視時間以上経過している未調理メニューがあるいか否かを判定する(ステップS121)。
図3に示すデータ例のうち、注文番号が「1001−01」である客を例に説明する。具体的には、まず、制御部112は、注文番号「1001−01」のメニューのうち、ステータスが「調理中」である品名「C」(未調理メニュー)とその監視対象「15」とを注文データファイルから取得する。次に、制御部112は、未調理メニューと同じ注文番号「1001−01」のメニューのうち、最も遅い調理完了時刻(最終調理完了時刻)「19:20」を注文データファイルから読み出す。そして、制御部112は、最終調理完了時刻と現在時刻との差から、読み出した監視対象「15分」以上最終調理完了時刻から経過しているか否かを判定する。例えば、現在時刻が「19:50」である場合、最終調理完了時刻から「20分」経過しているため、最終調理完了時刻から監視対象「15分」以上経過している。一方、現在時刻が「19:30」である場合、最終調理完了時刻から「10分」しか経過していないため、最終調理完了時刻から監視対象「15分」以上経過していない。
【0043】
制御部112は、最終調理完了時刻から監視時間以上経過している未調理メニューがある場合(ステップS121:Yes)、当該未調理メニューの調理を催促する警告データを調理端末160へ送信する(ステップS122)。警告データには、当該未調理メニューの注文番号と品名とが含まれる。その後、処理はステップS101へ戻る。上述した例では、制御部112は、時刻が「19:35(最終調理完了時刻「19:20」+監視対象「15分」)」になると、品目「C」の警告データを調理端末160へ送信する。
【0044】
一方、制御部112は、最終調理完了時刻から監視時間以上経過している未調理メニューがない場合(ステップS121:No)、その他の処理(ステップS131)を実行して処理をステップS101へ戻る。その他の処理としては、例えば各種設定処理やメンテナンス処理がある。
【0045】
図8は、本実施形態における調理端末160の動作を示すフローチャートである。
まず、CPU161が、調理指示を注文受付端末110から受信したか否かを判定する(ステップS301)。
CPU161は、調理指示を受信した場合(ステップS301:Yes)、当該調理指示に基づいて調理指示伝票を印刷部168に印刷させる(ステップS302)。具体的には、CPU161は、当該調理指示に含まれる各メニューの注文番号、品名、数、テーブルNo、メニューを示すコードを調理指示伝票に印刷させる。その後、処理はステップS301へ戻る。これにより厨房への調理の指示が行われる。厨房でメニューが出来上がると、調理担当者は調理指示伝票に印刷されたコードを調理端末160に設けられた読取部167に読み取らせる。
【0046】
一方、ステップS301において調理指示を受信しなかった場合(ステップS301:No)、処理はステップS311へ進む。
CPU161は、読取部167が、調理指示伝票からメニューのコードを読み取ったか否かを判定する(ステップS311)。CPU161は、メニューのコードを読み取った場合(ステップS311:Yes)、当該読み取ったメニューの調理が完了したことを示す調理完了データを注文受付端末110に送信する(ステップS312)。調理完了データには、読み取ったメニューの注文番号と品名とが含まれる。その後、処理はステップS301へ戻る。
【0047】
一方、CPU161は、注文番号を読み取っていない場合(ステップS311:No)、注文受付端末110から未調理メニューの警告データを受信したか否かを判定する(ステップS321)。CPU161は、未調理メニューの警告データを受信した場合(ステップS321:Yes)、当該警告データが示す未調理メニューを緊急で調理完了させる伝票を印刷部168に印刷させる(ステップS322)。具体的には、CPU161は、未調理メニューの注文番号と、品名と、数と、大文字で強調した「急」又は「緊急」を印刷した伝票を印刷部168に出力させる。その後、処理はステップS301へ戻る。
【0048】
一方、CPU161は、未調理メニューの警告データを受信していない場合(ステップS321:No)、その他の処理(ステップS331)を実行して処理をステップS301へ戻る。その他の処理としては、例えば各種設定処理やメンテナンス処理がある。
【0049】
このように、本実施形態によれば、最終調理完了時刻から計時を行ない、監視時間を経過した未調理メニューがある場合、調理の督促を行なう。これにより、注文したメニューのうち残り1品のみ遅れて調理されるような事態を防ぐことができ、客の不安を解消できる。
【0050】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図9は、本実施形態によるオーダリングシステムにおけるシステム構成図を示した図である。本実施形態によるオーダリングシステムは、
図1に示すオーダリングシステムの構成において、注文受付端末110に代えて注文受付端末410を備え、注文入力端末120に代えて配膳端末420を備え、無線トランシーバ140に代えて無線LANのアクセスポイント440を備え、調理端末160に代えて調理端末460を備える。なお、
図1に示すオーダリングシステムと同様の構成には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0051】
注文受付端末410は、飲食店などの事務所などに設置され、テーブルオーダーシステムを統括して管理するコンピュータである。注文受付端末410は、第1の実施形態における注文受付端末110の機能に加えて、客の注文のうち最後に配膳が完了したメニューの配膳完了時刻から所定時間以上経過しても配膳が完了していないメニュー(以下、未配膳メニューとする)がある場合、当該未配膳メニューの調理が完了していないときは当該未配膳メニューの調理を催促する警告データを調理端末460に送信し、当該未配膳メニューの調理が完了しているときは当該未配膳メニューの配膳を催促する警告データを配膳端末420に送信する機能を有する。
配膳端末420は、第1の実施形態における注文入力端末120の機能に加えて、メニューの配膳が完了したことを入力する機能を有するPDA(Personal Digital Assistants)端末である。
調理端末460は、注文受付端末410から注文データを受信するのに応じて、当該注文データにより示されるメニューが提示された伝票画面を表示するモニタである。
【0052】
図10は、本実施形態における注文受付端末410の構成を示すブロック図である。
注文受付端末410は、通信部(通信手段)411と、制御部(第1の記録手段、第2の記録手段、警告手段)412と、記憶部(記憶手段)413と、時間の経過を計時する計時部414とを含んで構成される。
制御部412は、注文受付端末410を統括して制御する。例えば、制御部412は、第1の実施形態における制御部112の機能に加えて、以下の機能を有する。制御部412は、調理が完了したことを示すデータである調理完了データを通信部411が受信すると、受信した時刻を当該調理完了データのメニューの調理完了時刻として注文データファイルに書き込む。また、制御部412は、配膳が完了したことを示すデータである配膳完了データを通信部411が受信すると、受信した時刻を当該配膳完了データのメニューの配膳完了時刻として注文データファイルに書き込む。配膳完了データには、配膳が完了したメニューの注文番号と品名とが含まれる。また、制御部412は、客の注文のうち最後に配膳が完了したメニューの配膳完了時刻から所定時間以上経過しても配膳が完了していない未配膳メニューがある場合、当該未配膳メニューの調理が完了していないときは当該未配膳メニューの調理を催促する警告データを調理端末460に送信し、当該未配膳メニューの調理が完了しているときは当該未配膳メニューの配膳を催促する警告データを配膳端末420に送信する。本実施形態における所定時間は、未配膳メニューの監視時間である。また、警告データには、未配膳メニューの注文番号と品名とテーブルNoとが含まれる。
【0053】
通信部411は、有線LAN170を介して他の機器(例えば、配膳端末420又は調理端末460)と通信する。
記憶部413は、注文データファイルと、メニューファイルとを記憶する。記憶部413に記憶される注文データファイルの詳細については後述する。また、記憶部413に記憶されるメニューファイルは、第1の実施形態と同様である。
【0054】
図11は、本実施形態における注文受付端末410が記憶する注文データファイルの一例を示す図である。
注文データファイルには、品名、数、テーブルNo、注文番号、注文時刻、調理完了時刻、配膳完了時刻、ステータス、監視対象の各データが記録される。配膳完了時刻は、当該注文されたメニューの配膳が完了した時刻であり、配膳完了時に配膳端末420から送られる配膳完了データを受信した時刻が記録される。ステータスは、当該注文されたメニューの状況を表す。ステータスの内容は、配膳端末420ら注文された場合は「調理中」となり、調理端末460から調理が完了したことが通知された場合は「調理済」となり、配膳端末420から配膳が完了したことが通知された場合は「配膳済」となる。他の項目は、第1の実施形態における注文データファイルと同様であるため、説明を省略する。
【0055】
図12は、本実施形態における配膳端末420の構成を示すブロック図である。
配膳端末420は、CPU(通知手段)121と、ROM122と、RAM123と、液晶タッチパネル(入力手段、出力手段)124と、無線通信部(通信手段)125と、アンテナ126と、音声出力部127と、スピーカ128と、時計部129とを含んで構成される。これら各部はバスにより接続されている。
【0056】
CPU121は、配膳端末420の各部を統括して制御する中央処理装置であり、ROM122から所定のプログラムをロードして実行する。例えば、CPU121は、メニューが配膳されたことが入力されると、当該メニューの配膳が完了したことを示す配膳完了データを注文受付端末410に送信する。ROM122は、CPU121が実行する各種のプログラムを格納している記憶部である。RAM123は、前述のメニューファイル等を格納するファイル記憶エリアと、CPU121が動作時に呼び出し、使用するデータを一時的に記憶する一時記憶エリアとを有した記憶部である。
液晶タッチパネル124は、液晶表示装置とタッチパネルとを組み合わせて構成されており、店員が配膳端末420を操作する際の操作画面や、厨房で料理が出来上がったことを店員に知らせるメッセージや、客の飲食が終了した頃合いの時間として設定されている報知設定時間になったことを店員に知らせる報知メッセージ等を表示する。液晶タッチパネル124は、タッチパネルと液晶表示装置とが組み合わされることにより、この液晶表示装置に表示された画像に対するタッチ操作を行うことができる。例えば、液晶タッチパネル124は、メニューを配膳したことの入力を受け付ける。また、液晶タッチパネル124は、注文受付端末410から警告データを受信すると、受信した警告データのメニューの配膳を促す表示をする。
【0057】
無線通信部125は、アンテナ126によって無線LAN方式でアクセスポイント440と接続され、注文受付端末410との間でデータ通信を行う。音声出力部127は対応する音声データを再生してスピーカ128から音声による報知を行う。時計部129は、時間の経過を計時する。
【0058】
図13は、本実施形態における調理端末460の構成を示すブロック図である。
調理端末460は、CPU(通知手段)461と、ROM462と、RAM463と、操作部464と、通信部(通信手段)465と、タッチパネル付表示部(入力手段、出力手段)466とを含んで構成される。これら各部はバスにより接続されている。
CPU461は、調理端末460の各部を制御する中央処理装置であり、ROM462から所定のプログラムをロードして実行する。例えば、CPU461は、メニューの調理が完了したことが入力されると、当該メニューの調理が完了したことを示す調理完了データを注文受付端末410に送信する。ROM462は、CPU461が実行する各種のプログラムを格納している記憶部である。RAM463は、注文データ等を格納するファイル記憶エリアと、CPU461が動作時に呼び出し、使用するデータを一時的に記憶する一時記憶エリアとを有した記憶部である。
【0059】
操作部464は、各種ボタンやタッチパネル等から構成され、店員からの操作入力を受け付ける。通信部465は、有線LAN170経由で他の機器(例えば、注文受付端末410)と通信する。タッチパネル付表示部465は、タッチパネルと例えば液晶表示装置等の表示部とを組み合わせて構成されており、後述する伝票画面等を表示する。タッチパネル付表示部465は、タッチパネルと表示部とが組み合わされることにより、この表示部に表示された画像に対するタッチ操作を行うことができる。例えば、タッチパネル付表示部465は、メニューの調理が完了したことの入力を受け付ける。また、タッチパネル付表示部465は、注文受付端末410から警告データを受信すると、当該警告データのメニューの調理を促す表示をする。
【0060】
図14は、本実施形態における調理端末460において表示される伝票画面600の一例を示している。
調理端末460は、調理指示伝票を出力する代わりに、伝票画面600を表示する。この図に示す伝票画面600の例では、1番目から6番目までの6つの伝票領域610(610A、610B、610C、610D、610E、610F)が配列されている。これらの伝票領域610は、それぞれ、1つの伝票に含まれる1以上のメニューが提示される領域である。このように提示されるメニューは、既に注文が確定されたものであることを示す。
【0061】
なお、7番目以降の伝票領域610は、伝票画面600の右下側に表示されている送りボタン620aに対するタッチ操作を行うことにより、次ページの画面として表示させることができる。そして、この次ページの画面が表示された状態から戻しボタン620bを操作すれば、前のページの画面に戻すことができる。
【0062】
上記伝票領域610においては、ヘッダ領域611と、1以上のメニュー領域612と、送りボタン613aおよび戻しボタン613bが配置される。ヘッダ領域611は、対応の伝票におけるメニューの注文が確定された時点からの経過時間、店内飲食と持ち帰りの区分、注文番号が示される。調理端末460のCPU461は、注文受付端末410から未配膳メニューの警告データを受信すると、このヘッダ領域611において経過時間が表示されている部分の色を例えば赤色にして警告を行う。
【0063】
メニュー領域612は、対応の伝票に含まれるメニューの1つに対応し、その対応するメニューを提示するための領域である。また、このメニュー領域612は、その背景色の態様が変更されることによって調理が完了したか否かを示すようにされている。
図14の例では、伝票領域610Aにおけるメニュー領域612の背景色が、残りの伝票領域610Bから610Fと異なっており、これにより、伝票領域610Aにおける「オレンジ」と「ラーメン」のメニューが調理済みであることが示されている。また、1組の客が複数回注文した場合には、各注文(取引番号が同一であって、枝番号が異なる注文)の間にスペース(セパレータ)が表示される。伝票領域610Aにおける「オレンジ」と「ラーメン」とは、同じ客が異なる時間に注文したメニューであるため、「オレンジ」と「ラーメン」との間にセパレータが挿入される。店員は、メニュー領域612をタッチ操作することにより、調理が完了したことを入力する。調理端末460のCPU461は、メニュー領域612がタッチされると、タッチされたメニューの調理完了データを注文受付端末410に送信するとともに、伝票画面600において当該メニューの背景色を変更する。
【0064】
送りボタン613aは、提示すべきメニュー数が伝票領域610におけるメニュー領域612の最大表示可能数を越えている場合に、同じ伝票領域610における次ページを表示させるための操作を行うボタンである。つまり、送りボタン613aに対してタッチ操作を行うことで伝票領域610における次ページが表示される。また、戻しボタン613bは、同じ伝票領域610における前ページを表示させる操作を行うためのボタンである。
【0065】
次に、上述した構成を有するオーダリングシステムの動作を説明する。
図15は、本実施形態における注文受付端末410の動作を示すフローチャートである。
ステップS501〜S512までの処理は、
図7に示すステップS101〜S112までの処理と同様であるため、説明を省略する。
【0066】
制御部412は、調理端末460から調理完了データを受信していない場合(ステップS511:No)、配膳端末420から配膳完了データを受信したか否かを判定する(ステップS521)。
制御部412は、配膳完了データを受信した場合(ステップS521:Yes)、注文データファイルにおいて、受信した配膳完了データに含まれる注文番号と品名に対応する配膳完了時刻に現在の時刻を記録し(ステップS522)、ステータスに「配膳済」を記録する。その後、処理はステップS501へ戻る。
【0067】
一方、制御部412は、配膳端末420から配膳完了データを受信していない場合(ステップS521:No)、客毎に、最終配膳完了時刻から監視時間以上経過している未配膳メニューがあるいか否かを判定する(ステップS531)。
制御部412は、最終配膳完了時刻から監視時間以上経過している未配膳メニューがある場合(ステップS531:Yes)、当該未配膳メニューのステータスが調理済みであるか否かを判定する(ステップS532)。
制御部412は、未配膳メニューが調理済みである場合(ステップS532:Yes)、当該未配膳メニューの警告データを配膳端末420へ送信する(ステップS533)。その後、処理はステップS501へ戻る。
一方、制御部412は、未配膳メニューが調理済みでない場合(ステップS532:No)、当該未調理メニューの警告データを調理端末460へ送信する(ステップS534)。その後、処理はステップS501へ戻る。
【0068】
図11に示すデータ例を用いて具体的に説明する。例えば、注文番号「1001−01」において、品名「A」は「19:20」に配膳完了しており、品名「B」は「19:20」に調理完了しており、品名「C」は注文後まだ調理が完了していない。このとき、制御部412は、
図11(a)に示す状態のまま時刻が「19:30(最終配膳完了時刻「19:20」+Bの監視対象「10分」)」になると、品名「B」の配膳を促す警告データを配膳端末420に送信する。そして、制御部412は、
図11(a)に示す状態のまま時刻が「19:35(最終配膳完了時刻「19:20」+Cの監視対象「15分」)」になると、品名「C」調理完了を促す警告データを調理端末460に送信する。一方、制御部412は、
図11(b)に示すように、「19:25」に品名「B」の配膳が完了した場合は、時刻が「19:40(最終配膳完了時刻「19:25」+Cの監視対象「15分」)」になると、品名「C」の調理完了を促す警告データを調理端末460に送信する。
【0069】
一方、制御部412は、最終配膳完了時刻から監視時間以上経過している未配膳メニューがない場合(ステップS531:No)、その他の処理(ステップS541)を実行して処理をステップS501へ戻る。その他の処理としては、例えば各種設定処理やメンテナンス処理がある。
【0070】
図16は、本実施形態における配膳端末420の動作を示すフローチャートである。
まず、CPU121が、注文画面から注文の入力がされたか否かを判定する(ステップS701)。注文画面は、店員が客から受けた注文を入力するための画面であり、店員が液晶タッチパネル124で所定の操作を行うことにより表示させることができる。店員は注文画面に対し、液晶タッチパネル124のタッチ入力によって、注文されたメニューの指定やその数量の入力を行う。またテーブルNoや客の人数も入力する。
CPU121は、注文が入力された場合(ステップS701:Yes)、入力が完了すると入力された注文データを注文受付端末410へ送信する(ステップS702)。その後、処理はステップS701へ戻る。
【0071】
一方、ステップS701において注文が入力されなかった場合(ステップS701:No)、処理はステップS711へ進む。店員は、メニューが調理され、厨房からメニューを受け取り客のテーブルへ配膳すると、配膳が完了したことを配膳端末420へ入力する。
CPU121は、配膳が完了したことの入力がされたか否かを判定する(ステップS711)。店員による上記の入力操作は、例えば、店員がテーブル番号を指定し入力を行うと液晶タッチパネル124にそのテーブルで受けた注文のリストが表示され、その中から配膳した料理を店員が選択入力して更に所定の配膳完了ボタンを押下する、という手順により行われる。
CPU121は、配膳が完了したことの入力がされた場合(ステップS711:Yes)、注文番号と品名とを含む配膳完了データを注文受付端末410へ送信する(ステップS712)。その後、処理はステップS701へ戻る。
【0072】
一方、CPU121は、配膳が完了したことの入力がされていない場合(ステップS711:No)、注文受付端末410から未配膳メニューの警告データを受信したか否かを判定する(ステップS721)。CPU121は、未配膳メニューの警告データを受信した場合(ステップS721:Yes)、液晶タッチパネル124へのメッセージの表示やスピーカ128からの報知音の出力により、当該警告データの未配膳メニューを緊急で配膳完了させる催促をする(ステップS722)。
図17はこの時の液晶タッチパネル124の表示例であり、店内のテーブル配置図上に上記受信した未配膳メニューのテーブルNoのテーブルを点滅させる等により目立たせて表示を行うようにしている。報知は、例えば5秒間程度の所定時間の間行う。この報知を受けた店員は、厨房へ行き、厨房からメニューを受け取り客のテーブルへ配膳することができる。その後、処理はステップS701へ戻る。
【0073】
一方、CPU121は、未配膳メニューの警告データを受信していない場合(ステップS721:No)、その他の処理(ステップS731)を実行して処理をステップS701へ戻る。その他の処理としては、例えば各種設定処理やメンテナンス処理がある。
【0074】
このように、本実施形態によれば、最終配膳完了時刻から計時を行ない、所定時間を経過しても未配膳メニューがある場合、調理又は配膳の督促を行なう。これにより、注文したメニューのうち残り1品のみ遅れて調理されるような事態を防ぐことができ、客の不安を解消できる。
【0075】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0076】
例えば、注文受付端末110又は410は、警告データを送信した回数や警告データを送信した時間帯、警告データを送信したメニュー等のデータを履歴として保存・管理してもよい。制御部112又は412は、警告データを送信すると、送信した警告データの送信時刻及びメニューを記憶部113又は413に書き込む。記憶部(履歴記憶手段)113又は413は、警告データを送信した送信時刻及びメニューの履歴を記憶する。また、制御部112又は412は、記憶部113又は413に記憶されている警告データの履歴を集計して出力する。記憶した警告データの履歴を活用することにより、どの時間帯にどのメニューで警告データを送信するケースが多いかを把握することができ、結果、厨房作業における調理順序の改善に結びつけることができる。
【0077】
また、上述した実施形態では、制御部112又は412は、1つの注文に対して、各メニューの調理完了又は配膳完了までの時間を監視しているが、同一の客から異なる時間に注文されたメニューであって、それらの注文された時間の差が所定時間以内であるものは、1つの注文とみなして、調理完了又は配膳完了までの時間を監視してもよい。例えば、別の枝番号であっても、取引番号が同一であって、複数の注文完了操作に相当する動作の間が任意に設定可能な所定の時間内(例えば3分)になされた場合は同一の枝番号とみなして、上記のような監視時間を設ける。すなわち、1品1品ごとに注文完了を行うような場合であっても、それが連続しているとみなされたとき1つの注文とみなして扱う。この構成により、本来は同一の注文で行ったとはみなされない注文であっても、本発明の効果を得ることができるようになる。
【0078】
また、制御部112又は412は、1つの注文のなかで、客に届いていないメニューが残り1品のときに、最終調理完了時刻又は最終配膳完了時刻からの経過時間の計測を開始してもよい。また、これに限られるものではなく、2品残っていた場合等、経過時間の計測を開始するための残り品目数を、任意設定で基準を定めることができるようにしてもよい。この品目数は、1品か2品、多くても3品程度が好ましい。
【0079】
また、上述した実施形態では、メニュー毎に監視時間を設けたが、メニューによらず監視時間を一定時間(例えば、10分等)としてもよい。
また、上述した第1の実施形態では、注文入力端末120をペン型の端末装置としたが、例えば、飲食店の各テーブルに設置されたタッチパネル型の端末装置でもよい。
また、上述した第1の実施形態では、注文入力端末120を客自身が注文を入力するセルフオーダリング端末としたが、PDA端末やPOS端末等店員が注文を入力する形式の端末装置であってもよい。
また、上述した第2の実施形態では、調理完了からの監視時間と、配膳完了からの監視時間とを同一のものを用いたが、調理完了からの監視時間と、配膳完了からの監視時間とを別の項目としてもよい。
【0080】
また、ビール等の飲み物は、厨房ではなく、配膳係が自ら準備をする場合がある。よって、第2の実施形態では、入力された注文が、調理端末460、配膳端末420の順に処理されているが、これに限らず、メニューによっては、調理端末460を経由せずに直接配膳端末420が処理してもよい。この場合、注文受付端末410は、当該メニューの配膳時間を監視し、所定時間以上経過しても配膳が完了していない場合は、配膳端末420に配膳を催促する。また、この場合、メニュー単品(例えば、生ビール)、またはそのメニューが属する分類ごと(例えば、アルコール)に、注文が調理端末460へ行くか(その後配膳端末420へ)、(調理端末460を介さず)直接配膳端末420に行くかのフラグを設定できるようにする。その場合、ステータスについては「調理済」としてもよいが、独立して「配膳中」というステータスを設けてもよい。
【0081】
また、第2の実施形態では、配膳端末420が注文の入力を受け付けているが、これに限らず、配膳端末420とは別に注文を入力する注文入力端末を備えてもよい。つまり、配膳端末と注文入力端末とが同一の端末(例えば、PDA)であってもよいし、配膳端末と注文入力端末とが異なる端末であってもよい。配膳端末と注文入力端末とが異なる端末である場合、例えば、注文入力端末を据え置きのタッチパネルとし、配膳端末をキッチンプリンタまたはモニタまたはPDAとする等が考えられる。
【0082】
なお、上記に説明したオーダリングシステム(例えば、注文受付端末110又は410)を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、実行処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
【0083】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0084】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。