特許第6020319号(P6020319)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6020319
(24)【登録日】2016年10月14日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】操作装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/033 20130101AFI20161020BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
   G06F3/033 A
   B60R16/02 630J
【請求項の数】14
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-82358(P2013-82358)
(22)【出願日】2013年4月10日
(65)【公開番号】特開2014-206784(P2014-206784A)
(43)【公開日】2014年10月30日
【審査請求日】2015年7月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】立入 泉樹
【審査官】 笠田 和宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−143289(JP,A)
【文献】 特開2010−176565(JP,A)
【文献】 特開2004−110251(JP,A)
【文献】 特開2011−255853(JP,A)
【文献】 "COMANDシステム 取扱説明書",[online],2009年 4月,表紙, 第1-14, 1-16, 1-17頁,S-CLASS(2005年10月〜2009年9月まで), [2016年3月30日検索], インターネット,URL,http://www.mercedes-benz.jp/myservice/home/info/manual/agreement_Comand/s-class_200510.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC B60R 16/00−17/02
G06F 3/01− 3/0489
H03M 11/04−11/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被取付部に取り付けられてなる操作装置であって、
前記被取付部の被取付面から上方へ延出する上方延出部、および、該上方延出部から前記被取付面に沿って前方へ延びるとともに後端側の頂点から先端側の頂点をつなぐ直線が前傾するように形成された前方延出部、からなる基部と、
前記被取付面および前記前方延出部に挟まれた空間において、前記基部に対して相対的に変位可能となるように前記基部または前記被取付部へと固定され、該相対的な変位をユーザからの入力操作として受け付ける第1操作受付部と、を備えており、
前記第1操作受付部は、該第1操作受付部および前記前方延出部を前記被取付面へと投影した場合に、前後方向に沿った軸を中心とする左右それぞれの領域が、少なくとも前記前方延出部の外周面よりもさらに左右外側にまで突出しており、
前記上方延出部側に手首が位置し、前記前方延出部の先端側に指先が向くようにユーザの手が配置された状態で、その指先を、前記前方延出部越しに前記第1操作受付部へと到達させることにより、該第1操作受付部への入力操作が実現可能に構成されている
ことを特徴とする操作装置。
【請求項2】
前記前方延出部は、前記被取付部の被取付面に対向する裏面側が、ユーザの手が配置される上面側よりも左右方向に幅の狭い幅狭領域となっており、
前記第1操作受付部は、前後方向に沿った軸を中心とする左右それぞれの領域が、少なくとも前記前方延出部における幅狭領域の外周面よりも左右外側まで突出している
ことを特徴とする請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記前方延出部には、指先での操作を受け付ける第2操作受付部、が備えられている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の操作装置。
【請求項4】
前記第2操作受付部は、前記前方延出部の先端側に取り付けられ、該位置において指先での押圧操作を受け付ける1または2以上のスイッチである
ことを特徴とする請求項3に記載の操作装置。
【請求項5】
前記第2操作受付部は、前記前方延出部の先端から一定距離だけ後方へ離れた位置に取り付けられ、該位置において指先での任意操作を受け付けるタッチパネルである
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の操作装置。
【請求項6】
前記第2操作受付部であるタッチパネルは、任意操作を受け付けるための操作面が、前記基部における先端側の頂点から後端側の頂点をつなぐ直線より下方に位置するように配置されている
ことを特徴とする請求項5に記載の操作装置。
【請求項7】
前記第1操作受付部は、前記被取付面に沿った仮想平面がx軸およびy軸により規定される場合において、該x軸およびy軸それぞれに沿った方向へと一定範囲にわたって変位可能に固定され、該x軸方向およびy軸方向それぞれへの変位量をユーザによる操作量として検出する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の操作装置。
【請求項8】
前記第1操作受付部は、前記被取付面に沿った仮想平面がx軸およびy軸により規定される場合において、該仮想平面と交差するz軸を回転中心として一定の角度範囲にわたって回転可能に固定され、該回転方向への回転量をユーザによる操作量として検出する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の操作装置。
【請求項9】
前記第1操作受付部は、前記被取付面に沿った仮想平面がx軸およびy軸により規定される場合において、該仮想平面と交差するz軸方向へと一定範囲にわたって変位可能に固定され、該z軸方向への変位量をユーザによる操作量として検出する
ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の操作装置。
【請求項10】
前記第1操作受付部は、前記被取付面に沿った仮想平面がx軸およびy軸により規定される場合において、該x軸またはy軸を回転中心として一定の角度範囲にわたって回転可能に固定され、該回転方向への回転量をユーザによる操作量として検出する
ことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の操作装置。
【請求項11】
外部からの指令を受けて光源を発光させる発光部と、
当該操作装置に対するユーザの入力操作を検出する操作検出手段と、
前記操作検出手段により検出された入力操作に基づき、該操作に応じた態様による発光を前記発光部に対して指令する発光指令手段と、を備えている
ことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の操作装置。
【請求項12】
当該操作装置が、他の装置と通信可能に接続され、かつ、該他の装置に対する所定操作用の装置として被取付部に取り付けられる場合において、
外部からの指令を受けて光源を発光させる発光部と、
前記他の装置との通信を経て該他の装置における動作状態を検出する動作検出手段と、
前記動作検出手段により検出された動作状態に基づき、該動作状態に応じた態様による発光を前記発光部に対して指令する発光指令手段と、を備えている
ことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の操作装置。
【請求項13】
当該操作装置が、車両に搭載された車載機器と通信可能に接続され、かつ、該車載機器に対する所定操作用の装置として車両室内の被取付部に取り付けられる場合において、
当該操作装置は、それぞれ隣接する乗員席間の領域を前記被取付部として取り付けられる
ことを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の操作装置。
【請求項14】
当該操作装置は、前後方向に沿った軸を中心として左右対称に形成されている
ことを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被取付部に取り付けられてなる操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の操作装置としては、例えば、各種の車載機器を操作するための装置として車両室内におけるコンソールを被取付部として取り付けるものなどが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−100276号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような操作装置においては、操作性を向上させるべく種々の工夫がなされているものの、ユーザの操作を受け付ける部位(コマンダ4)が装置本体(ベゼル6)から上方に突出するといった構造上、ユーザの手を安定させて操作することが難しいため、安定的な操作を行うという観点ではまだまだ改善の余地があった。
【0005】
本願発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、操作装置においてより安定的な操作を実現するための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため本発明は、被取付部に取り付けられてなる操作装置であって、前記被取付部の被取付面から上方へ延出する上方延出部、および、該上方延出部から前記被取付面に沿って前方へ延びる前方延出部からなる基部と、前記被取付面および前記前方延出部に挟まれた空間において、前記基部に対して相対的に変位可能となるように前記基部または前記被取付部へと固定され、該相対的な変位をユーザからの入力操作として受け付ける第1操作受付部と、を備えている。
【0007】
また、前記第1操作受付部は、該第1操作受付部および前記前方延出部を前記被取付面へと投影した場合に、前後方向に沿った軸を中心とする左右それぞれの領域が、少なくとも前記前方延出部の外周面よりもさらに左右外側にまで突出している。そして、前記上方延出部側に手首が位置し、前記前方延出部の先端側に指先が向くようにユーザの手が配置された状態で、その指先を、前記前方延出部越しに前記第1操作受付部へと到達させることにより、該第1操作受付部への入力操作が実現可能に構成されている。
【0008】
このような操作装置であれば、手首を上方延出部側に位置させ、指先を前方延出部の先端側に向けるように手を配置して、前方延出部越しに第1操作受付部へと指先を到達させることにより、手のひらを基部で固定させつつ、前方延出部を介して第1操作受付部を保持することができ、これにより安定的に第1操作受付部を操作することができる。
【0009】
この構成において、第1操作受付部は、基部に対して相対的に変位可能であればよく、被取付部に固定されるものとしてもよいし、基部(上方延出部または前方延出部)に固定されるものとしてもよい。
【0010】
また、上述した第1操作受付部は、この第1操作受付部へと指先を到達させるための空間が確保できれば、必ずしも前方延出部における外周面全域から左右外側に突出した領域を有していなくてもよい。
【0011】
具体的な例としては、前方延出部において被取付面に対向する裏面側をユーザの手が置かれる上面側よりも左右方向に幅の狭い幅狭領域とした場合、前記第1操作受付部は、前後方向に沿った軸を中心とする左右それぞれの領域が、少なくとも前記前方延出部における幅狭領域の外周面よりも左右外側まで突出したものとするとよい。
【0012】
この構成であれば、前方延出部における裏面側の幅に応じて、その裏面側に第1操作部へと指先を到達させるための空間を確保することができるため、必ずしも第1操作受付部が前方延出部の外周面全域より左右外側にまで突出させた領域を有している必要がなくなる。
【0013】
これにより、操作装置としての小型化を実現できるだけでなく、デザイン上の自由度を高くすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1A】操作装置の全体構造を示す斜視図
図1B】操作装置の全体構造を示す要部断面図
図2】操作装置の全体構造を示す上面図
図3】操作装置の制御ブロックを示す図
図4A】操作装置の使用状態を示す斜視図
図4B】操作装置の使用状態を示す要部断面図
図5】発光制御処理を示すフローチャート
図6A】別の実施形態における操作装置の全体構造を示す上面図
図6B】別の実施形態における操作装置の全体構造を示す要部断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(1)全体構成
【0016】
操作装置1は、図1に示すように、他の装置に対する所定操作用の装置として被取付部に取り付けられるものであって、基部10と、第1操作受付部20と、第2操作受付部30と、を備えている。
【0017】
なお、本実施形態では、操作装置1が車載機器(例えば、オーディオ装置、ナビゲーション装置など)を遠隔操作するための装置として、車両室内における運転席と助手席の間に配置されたコンソール上に取り付けられる場合を例示する。
【0018】
基部10は、被取付部の被取付面100から上方へ延出するように配置された上方延出部11と、上方延出部11から被取付面100に沿って前方へ延びる前方延出部13と、からなる。
【0019】
第1操作受付部20は、被取付面100および前方延出部13に挟まれた空間において、基部10に対して相対的に変位可能となるように被取付部へと固定され、この相対的な変位をユーザからの入力操作として受け付けるように構成されている。
【0020】
この第1操作受付部20は、図2に示すように、第1操作受付部20および前方延出部13を被取付面100へと投影した場合に、前後方向の軸を境界とする左右それぞれの領域が、前方延出部13の外周面より更に左右外側へ突出する形状となっている。より具体的にいえば、本実施形態では、第1操作受付部20が前方延出部13における左右方向の幅より直径の大きな円盤形状となっており、これによって、一部領域が前方延出部13の外周面より左右外側に突出している。
【0021】
さらに、この第1操作受付部20は、複数パターンでの変位を実現可能な機構にて取り付けられており、図3に示すように、それぞれの変位パターンにおける変位量を、ユーザによる操作量として検出するためのセンサ41〜47が基部10に内蔵されている。
【0022】
この変位パターンとしては、例えば、被取付面100に沿った仮想平面をx軸およびy軸により規定した場合において、このx軸およびy軸それぞれに沿った方向への一定範囲にわたる変位があり、このx軸方向およびy軸方向それぞれへの変位量は、変位量センサ41により検出される。なお、本実施形態においては、x軸方向が左右方向、y軸方向が前後方向に対応する。
【0023】
また、別の変位パターンとしては、仮想平面と交差するz軸を回転中心とする一定の角度範囲にわたっての回転変位があり、この回転方向への変位量は、回転量センサ43により検出される。
【0024】
また、別の変位パターンとしては、仮想平面と交差するz軸方向への一定範囲にわたる変位があり、このz軸方向への変位量は、変位量センサ45により検出される。
また、別の変位パターンとしては、仮想平面におけるx軸またはy軸(本実施形態ではy軸)を回転中心とする一定の角度範囲にわたっての回転変位があり、この回転方向への変位量が回転量センサ47により検出される。
【0025】
ところで、この第1操作受付部20には、上面側の一部領域に配置された光源(本実施形態ではLED)を有する発光部51が埋め込まれており、図3に示すように、これが制御部(ECU)53からの指令により光源を発光させるように構成されている。
【0026】
第2操作受付部30は、前方延出部13において指先での操作を受け付けるべく備えられたスイッチ31およびタッチパネル33である。
これらのうち、スイッチ31は、前方延出部13の先端側に取り付けられ、この取り付けられた位置において指先での押圧操作を受け付けるものであり、本実施形態では、左右方向に2つが配置されている。
【0027】
また、タッチパネル33は、前方延出部13の先端から一定距離(本実施形態ではスイッチ31の前後方向の長さ)だけ後方へ離れた位置に取り付けられ、この位置において指先での任意操作を受け付けるものである。このタッチパネル33は、図1Bに示すように、任意操作を受け付けるための操作面が、基部10における先端側の頂点から後端側の頂点をつなぐ直線より下方に位置するように配置されている。
【0028】
なお、この操作装置1には、図3に示すように、操作装置1外部との通信(本実施形態では、車内ネットワーク経由の通信)を制御する通信部55が備えられ、この通信部55を介して他の装置200との通信が行われる。
【0029】
このような構成の操作装置1は、図4に示すように、上方延出部11側に手首310が位置し、前方延出部13の先端側に指先320が向くようにユーザの手300が配置された状態で、その指先320を前方延出部13越しに第1操作受付部20へと到達させることにより、この第1操作受付部20への入力操作が実施可能となる。
【0030】
また、本実施形態においては、各部の形状が、前後方向に延びる軸を中心に全体として左右対称となるように設計されている。
(2)発光制御処理
ここで、制御部53が内蔵メモリに格納されたプログラムに従って実行する発光制御処理の処理手順を図5に基づいて説明する。この発光制御処理は、操作装置1が起動した以降、繰り返し実行される。
【0031】
この発光制御処理が起動されると、まず、あらかじめ定められた発光開始条件が成立しているか否かがチェックされる(s110)。ここでは、操作装置1に対して所定パターンの操作が行われたことや、通信部55経由で他の装置が特定の状態になった旨(例えば、車両における車幅灯やフォグランプ等の補助灯の点灯)を通知されたこと、などをもって、発光開始条件が成立したものと判定される。
【0032】
このs110で発行開始条件が成立したと判定されたら(s110:YES)、その時点における第1操作受付部の操作内容および操作量が特定される(s120)。ここでは、各種センサ41〜47による検出値に基づき、その時点における第1操作受付部20の操作内容および操作量が特定され、この操作内容および操作量が先入先出方式によりメモリ内に所定セットを上限として格納されていく。ただ、こうして格納された操作内容および操作量のセットは、所定期間にわたって追加的な格納がなされない場合に消去される。
【0033】
次に、上記s120にて特定された操作内容および操作量が一定以上の変化傾向にあるか否かがチェックされる(s130)。ここでは、メモリに格納されている複数セットの操作内容および操作量を時系列で比較し、操作内容毎の操作量があらかじめ定められたしきい値以上に変化している場合に、一定以上の変化傾向にあると判定される。ただ、メモリに操作内容および操作量のセットが所定数以上格納されていない場合には、時系列での比較を行うことなく、一定以上の変化傾向にないと判定される。
【0034】
このs130にて一定以上の変化傾向にないと判定された場合(s130:NO)、プロセスがs110へと戻る。
一方、上記s130にて一定以上の変化傾向にあると判定された場合(s130:YES)、発光部51へと指令すべき発光態様が決定される(s140)。ここでは、あらかじめ用意された発光態様のうち、直前に行われた上記s120にて特定された操作内容および操作量に応じた発光態様が決定される。
【0035】
なお、この発光態様としては、例えば、第1操作受付部20における操作内容に応じたパラメータ(色、明るさ、明滅パターンなど)を、その操作量(変位量)に応じて異ならせる(色、明るさ、点滅スピード、点滅間隔などを段階的に変化させる)場合における各発光態様が用意されている。
【0036】
次に、上記s140にて決定された発光態様による発光が発光部51に対して指令される(s150)。この指令を受けた発光部51は、その指令に係る発光態様により光源を発光させることとなる。
【0037】
こうして、s150を終えた後、プロセスがs110へと戻り、以降の処理が繰り返される。
また、上記s110にて発光開始条件が成立していないと判定された場合には(s110:NO)、上記s150にて発光部51による発光が指令されていれば、その発光を終了させるべき旨が発光部51に対して指令された後(s160)、プロセスがs110へと戻る。この指令を受けた発光部51は、その指令に基づいて光源の発光を終了させることとなる。
(3)作用効果
上記実施形態のような操作装置1であれば、手首310を上方延出部11側に位置させ、指先320を前方延出部13の先端側に向けるように手300を配置して、前方延出部13越しに第1操作受付部20へと指先を到達させることにより、手のひらを基部10で固定させつつ、前方延出部13を介して第1操作受付部20を保持することができ、これにより安定的に第1操作受付部20を操作することができる。
【0038】
また、上記実施形態では、前方延出部13に備えられた第2操作受付部30によって、第1操作受付部20とは別の操作が受付けられるため、より複雑な操作入力が可能な装置となっている。特に、スイッチ31は前方延出部13の先端側に配置されているため、その先端側に向けられた指先320により容易に操作することができる。
【0039】
また、上記実施形態において、タッチパネル33は、前方延出部13の先端から一定距離だけ後方に離し、かつ、操作面が上記直線より下方となるように配置することにより、第1操作受付部20の操作時に意図せずに指先が接触することを防止することができる。
【0040】
また、本実施形態においては、各部の形状が、前後方向に延びる軸を中心に全体として左右対称となっているため、左右一方側に位置するユーザだけでなく、他方に位置するユーザにとっても、同様の操作が可能となっている。
【0041】
また、上記実施形態では、複数パターンでの変位を実現可能な機構にて第1操作受付部20を取り付けられ、その変位の自由度が高く不安定な状態になっているともいえるが、手のひらを基部10で固定させつつ、前方延出部13を介して第1操作受付部20を保持するという性質上、その自由度に拘らず安定的な操作を実現できる。
【0042】
また、上記実施形態では、操作装置1自体への操作や他の装置における状態に応じて発光部51による発光を開始させることができるだけでなく、その発光態様を操作内容および操作量に応じて変化させることができる。
(4)変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
【0043】
例えば、上記実施形態では、第1操作受付部20が被取付部に固定される構成を例示したが、この第1操作受付部20は、基部10に対して相対的に変位可能であればよく、基部10(上方延出部11または前方延出部13)に固定することとしてもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、後方向の軸を境界とする左右それぞれの領域が、前方延出部13の外周面全域より更に左右外側へ突出する形状となっている構成を例示した。しかし、第1操作受付部20は、この第1操作受付部20へと指先を到達させるための空間が確保できれば、必ずしも前方延出部13における外周面全域から左右外側に突出した領域を有していなくてもよい。
【0045】
具体的な例としては、図6に示すように、前方延出部13において被取付面100に対向する裏面側をユーザの手が置かれる上面側よりも左右方向に幅狭な幅狭領域15とした場合、第1操作受付部20は、前後方向に沿った軸を中心とする左右それぞれの領域が、少なくとも前方延出部13における幅狭領域15の外周面よりも左右外側まで突出したものとするとよい。
【0046】
この構成であれば、前方延出部13における裏面側の幅に応じて、その裏面側に第1操作受付部20へと指先を到達させるための空間を確保することができるため、必ずしも第1操作受付部20が前方延出部13の外周面全域(上面側の領域)より左右外側にまで突出させた領域を有している必要がなくなる。
【0047】
これにより、操作装置1としての小型化を実現できるだけでなく、デザイン上の自由度を高くすることもできる。
また、上記実施形態では、第1操作受付部20が円盤状となっている構成を例示した。しかし、この第1操作受付部20は、ユーザの操作を受け付けることができれば、その形状は特に限定されず、円盤状以外の形状を採用できることはいうまでもない。
(5)本発明との対応関係
以上説明した実施形態のうち、発光制御処理におけるs120が本発明の操作検出手段および動作検出手段であり、同s150が本発明の発光指令手段である。
【符号の説明】
【0048】
1…操作装置、10…基部、11…上方延出部、13…前方延出部、15…幅狭領域、20…第1操作受付部、30…第2操作受付部、31…スイッチ、33…タッチパネル、41…変位量センサ、43…回転量センサ、45…変位量センサ、47…回転量センサ、51…発光部、53…制御部、55…通信部、100…被取付面、200…装置、300…手、310…手首、320…指先。
図1B
図3
図5
図1A
図2
図4A
図4B
図6A
図6B