特許第6020435号(P6020435)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6020435回転機構、回転駆動装置、搬送装置及び製造装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6020435
(24)【登録日】2016年10月14日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】回転機構、回転駆動装置、搬送装置及び製造装置
(51)【国際特許分類】
   F16J 15/3204 20160101AFI20161020BHJP
   F16C 33/78 20060101ALI20161020BHJP
   F16C 35/063 20060101ALI20161020BHJP
   F16C 35/07 20060101ALI20161020BHJP
   F16C 19/04 20060101ALI20161020BHJP
   H01L 21/68 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
   F16J15/3204 201
   F16C33/78 Z
   F16C35/063
   F16C35/07
   F16C33/78 D
   F16C19/04
   H01L21/68 K
【請求項の数】13
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-255488(P2013-255488)
(22)【出願日】2013年12月10日
(65)【公開番号】特開2015-113892(P2015-113892A)
(43)【公開日】2015年6月22日
【審査請求日】2015年5月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004204
【氏名又は名称】日本精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】金 秀樹
【審査官】 竹村 秀康
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−228010(JP,A)
【文献】 特開2007−146879(JP,A)
【文献】 特開2013−204792(JP,A)
【文献】 実開平03−125954(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 15/16−15/3296
F16J 15/46−15/53
F16C 19/04
F16C 33/78
F16C 35/063
F16C 35/07
H01L 21/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力の異なる2つの空間を隔てる回転機構であって、
ハウジングと、
前記ハウジングに挿入されるシャフトと、
前記ハウジングに備えられ、前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、
前記シャフトの一端部に固定されて前記シャフトとともに回転し、かつ前記シャフトの径方向外側表面よりも硬い径方向外側表面が前記ハウジングと所定の大きさの隙間を有して対向する回転部と、
前記回転部の径方向外側表面に接して、前記隙間を密封する第1環状シール部材と、
前記回転部を軸方向に貫通し、前記シャフトのねじ穴と締結されたボルトと、
前記シャフト又は前記回転部に設けられた環状に凹む環状溝に、はめ込まれた第2環状シール部材と、
を含む、回転機構。
【請求項2】
記シャフトの外周において前記軸受が嵌合される部位の外径よりも前記回転部の外周の外径が大きく、前記回転部の内部に前記シャフトの一端が挿入可能な凹部の内壁を備え、
前記環状溝が前記内壁にある請求項1に記載の回転機構。
【請求項3】
前記回転部は、前記シャフトの一端部側に、直径が前記回転部の径方向外側表面よりも小さい前記シャフトとの当接面を有し、
前記環状溝が、前記シャフトとの当接面にある請求項1に記載の回転機構。
【請求項4】
前記軸受は、外輪、前記外輪の径方向内側に配置される内輪及び前記外輪と前記内輪との間に配置される転動体を有する軸受であり、
前記回転部の一端は、前記内輪が囲む空間に挿入されて前記内輪と嵌め合う、請求項1又はに記載の回転機構。
【請求項5】
前記軸受は、外輪、前記外輪の径方向内側に配置される内輪及び前記外輪と前記内輪との間に配置される転動体を有する軸受であり、
前記回転部は、前記内輪を固定する内輪押さえである、請求項1から4のいずれか1項に記載の回転機構。
【請求項6】
前記シャフトの外周における前記軸受が嵌合される部位の外径よりも前記回転部の外周の外径が大きく、前記回転部の一端の少なくとも一部を前記内輪に当接させている請求項4又は5に記載の回転機構。
【請求項7】
前記第1環状シール部材は、前記ハウジングに接する固定部と、前記回転部の径方向外側表面に接するリップ部と、前記固定部と前記リップ部とを連結する環状連結部とを備える請求項1から6のいずれか1項に記載の回転機構。
【請求項8】
前記リップ部の押圧力を回転部側へ付勢する付勢部材をさらに備え、
前記付勢部材は、前記リップ部と、前記環状連結部と、前記固定部とで囲む空間に備えられている、請求項に記載の回転機構。
【請求項9】
前記第1環状シール部材が複数備えられ、前記第1環状シール部材のそれぞれは、前記シャフトの回転中心軸と平行な軸方向の異なる位置に配置され、前記回転部の径方向外側表面に接している、請求項1から8のいずれか1項に記載の回転機構。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の回転機構と、前記シャフトを回転させる電動機とを備える、回転駆動装置。
【請求項11】
請求項1から9のいずれか1項に記載の回転機構と、被搬送物を移動させる可動部材を備え、前記シャフトの回転と、前記可動部材とが連動する、搬送装置。
【請求項12】
請求項1から9のいずれか1項に記載の回転機構を備える、製造装置。
【請求項13】
請求項1から9のいずれか1項に記載の回転機構を分解し、前記回転部を前記シャフトからとりはずした後、新しい回転部を固定して組み立てる、回転機構の組み付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力の異なる2つの空間を隔てる回転機構、回転駆動装置、搬送装置及び製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
搬送装置、半導体製造装置又は工作機械等の製造装置には、回転ステージを回転させたり、半導体基板、工作物又は工具を回転させたりする回転機構が用いられる。このような回転機構として、例えば、特許文献1には、位置決め装置(図2参照)が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−9939号公報公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術は、シール溝内に接触式シールであるOリングが収容されていることで、真空チャンバなどのプロセス室内と外部環境とを隔離させつつ、シャフトを回転させるものである。しかし、Oリングは、密封性を高めるものの、強制的に変形させてシャフトに接触させるため、シャフトの変形又は摩耗を生じる可能性がある。シャフトの変形又は摩耗に伴う、シャフトの部品交換作業は、シャフトのコスト、交換時間及び交換労力がかかるので、シャフトを長寿命とし、部品交換の作業性を向上した回転機構が望まれている。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、シャフトを長寿命とし、部品交換の作業性を向上する回転機構、回転駆動装置、搬送装置及び製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る回転機構は、圧力の異なる2つの空間を隔てる回転機構であって、ハウジングと、前記ハウジングに挿入されるシャフトと、前記ハウジングに備えられ、前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、前記シャフトの一端部に固定されて前記シャフトとともに回転し、かつ径方向外側表面が前記ハウジングと所定の大きさの隙間を有して対向する回転部と、前記回転部の径方向外側表面に接して、前記隙間を密封する環状シール部材と、を含むことを特徴とする。
【0007】
この回転機構は、回転機構のうちシャフトから回転部を分解して取り出すことで、部品交換の作業性を向上することができる。シャフトは、回転部を交換した後、回転機構に戻して使用することができるので、シャフトを長寿命とし、コストを低減することができる。
【0008】
本発明の望ましい態様として、前記回転部の径方向外側表面は、前記シャフトの径方向外側表面よりも硬いことが好ましい。この構造により、回転部は、摩耗抑制のために表面硬さを高められる材料を使用し、回転部の径方向外側表面を少なくとも硬化処理することで、回転部の寿命を伸ばすことができる。また、回転部とシャフトとは別体であるので、シャフトの材料選択の自由度をえることができ、硬化処理の範囲を限定できることから、製造コストを下げることができる。そして、回転機構は、摩耗抑制のために表面硬さを高められる材料の使用量を抑制することができる。
【0009】
本発明の望ましい態様として、前記回転部は、前記回転部の外周が前記シャフトの外周よりも外が大きく、前記回転部の内部に前記シャフトの一端が挿入可能な凹部の内壁を備えることが好ましい。この構造により、回転部の回転中心軸と、シャフトの回転中心軸とが揃うので、回転中心軸の調整作業が不要になる。このため、回転機構は、メンテナンス時の部品交換も容易になる。
【0010】
本発明の望ましい態様として、前記軸受は、外輪、前記外輪の径方向内側に配置される内輪及び前記外輪と前記内輪との間に配置される転動体を有する軸受であり、前記回転部の一端は、前記内輪が囲む空間に挿入されて前記内輪と嵌め合うことが好ましい。この構造により、回転部の回転中心軸と、シャフトの回転中心軸とが揃うので、回転中心軸の調整作業が不要になる。このため、回転機構は、メンテナンス時の部品交換も容易になる。
【0011】
本発明の望ましい態様として、前記軸受は、外輪、前記外輪の径方向内側に配置される内輪及び前記外輪と前記内輪との間に配置される転動体を有する軸受であり、前記回転部は、前記内輪を固定する内輪押さえであることが好ましい。この構造により、シャフトに内輪押さえとして、回転部を仮固定することで、軸受の位置決めができるので、作業性がよく、回転機構の分解作業又は組立作業においても作業が容易である。また、回転機構は、部品点数が削減され、安価な回転機構を提供できる。
【0012】
本発明の望ましい態様として、前記回転部の外周は、前記シャフトよりも外が大きく、前記回転部の一端の少なくとも一部を前記内輪に当接させていることが好ましい。この構造により、部品点数が削減され、安価な回転機構を提供できる。
【0013】
本発明の望ましい態様として、前記環状シール部材は、前記ハウジングに接する固定部と、前記回転部の径方向外側表面に接するリップ部と、前記固定部と前記リップ部とを連結する環状連結部とを備えることが好ましい。この回転機構は、環状シール部材が回転部に対して接触する接触圧を高めることができるため、高い封止性を実現することができる。
【0014】
本発明の望ましい態様として、前記リップ部の押圧力を回転部側へ付勢する付勢部材をさらに備え、前記付勢部材は、前記リップ部と、前記環状連結部と、前記固定部とで囲む空間に備えられていることが好ましい。この構造により、回転機構は、密封性を高めることができる。
【0015】
本発明の望ましい態様として、前記環状シール部材が複数備えられ、前記環状シール部材のそれぞれは、前記シャフトの回転中心軸と平行な軸方向の異なる位置に配置され、前記回転部の径方向外側表面に接していることが好ましい。この構造により、回転機構は、密封性を高めることができる。
【0016】
本発明の望ましい態様として、上述した回転機構と、前記シャフトを回転させる電動機とを備える、回転駆動装置であることが好ましい。この構造により、回転駆動装置は、高い封止性を実現することができる。
【0017】
本発明の望ましい態様として、上述した回転機構と、被搬送物を移動させる可動部材を備え、前記シャフトの回転と、前記可動部材とが連動する、搬送装置であることが好ましい。この構造により、搬送装置は、高い封止性を実現することができる。
【0018】
本発明の望ましい態様として、上述した回転機構を備える、製造装置であることが好ましい。この構造により、製造装置は、高い封止性を実現することができ、製造物の品質を高めることができる。
【0019】
本発明の望ましい態様として、回転機構を分解し、前記回転部を前記シャフトからとりはずした後、新しい回転部を固定して組み立てる、回転機構の組み付け方法であることが好ましい。この方法によれば、シャフトを長寿命とし、部品交換の作業性を向上することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、シャフトを長寿命とし、部品交換の作業性を向上する回転機構、回転駆動装置、搬送装置及び製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、実施形態1に係る回転機構を備えた製造装置を模式的に示す断面図である。
図2図2は、実施形態1に係る回転機構を模式的に示す断面図である。
図3図3は、図2のA−A矢視図である。
図4図4は、実施形態1に係る回転機構の隙間の拡大図である。
図5図5は、実施形態2に係る回転機構を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)につき、図面を参照しつつ説明する。なお、下記の実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0023】
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る回転機構を備えた製造装置を模式的に示す断面図である。図2は、実施形態1に係る回転機構を模式的に示す断面図である。図1及び図2は、回転機構1の回転中心軸Zrを含み、かつ回転中心軸Zrと平行な平面で回転機構1を切った断面を示している。なお、実施形態1において、軸方向とは、回転中心軸Zrと平行な方向である。図3は、図2のA−A矢視図である。図4は、実施形態1に係る回転機構の隙間の拡大図である。回転機構1は、回転を伝達する機械要素であり、例えば、真空環境、減圧環境、プロセスガス充填環境等の特殊環境下で使用される。回転機構1は、半導体製造又は工作機械製造等の製造装置、搬送装置、回転駆動装置に適用される。ここでは、一例として、回転機構1が、半導体製造のための製造装置において、スピンドルを回転軸として備える回転駆動装置(スピンドルユニット)である場合を説明するが、回転機構1の適用対象はこれに限定されるものではない。
【0024】
図1に示すように、例えば半導体製造に用いられる製造装置100は、回転機構1と、筐体10と、電動機8と、電動機8を制御する制御装置91を含む。回転機構1と、電動機8とは、回転駆動装置6として、電動機8の回転を伝達して、搬送テーブル(可動部材)33を回転させる。製造装置100は、筐体10の内部空間Vを真空環境、減圧環境、プロセスガス充填環境にした上で、内部空間Vにある被搬送物(例えば、半導体基板、工作物又は工具)を搬送テーブル(可動部材)33に搭載して移動させる。被搬送物を移動させる場合、電動機8を内部空間Vに設置すると、電動機8の動作により異物が発生する可能性がある。そこで、製造装置100は、内部空間Vに搬送テーブル33を残したまま、電動機8を外部空間Eに設置する。そして、回転機構1は、内部空間Vと外部空間Eを隔てて密封性を高めながら、外部空間Eに設置された電動機8の動力を内部空間Vに伝える。電動機8は、例えば、ダイレクトドライブモータ、ベルトドライブを用いた駆動装置、リニアモータ、サーボモータなどである。制御装置91は、入力回路と、中央演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)と、記憶装置であるメモリと、出力回路とを含む。メモリに記憶させるプログラムに応じて、電動機8を制御し、内部空間Vにある被搬送物(例えば、半導体基板、工作物又は工具)を搬送テーブル(可動部材)33に搭載して移動させ、製造装置100は、所望の製品を製造することができる。
【0025】
回転機構1は、ハウジング2と、回転部材3と、軸受4とを含む。ハウジング2は、軸受4を収容する部材である。実施形態1において、ハウジング2は、ハウジング本体として、筒状の部材である胴部21と、胴部21の一端部に設けられたハウジングフランジ部22とを有する。そして、ハウジング2は、ハウジングフランジ部22にボルト27で固定される蓋部23と、ハウジング本体の胴部21の内部に配置される、外輪止め部材24及びシール固定用スペーサ25をさらに備えている。実施形態1において、胴部21は筒形状(例えば円筒)の部材であり、一端部から他端部に向かう貫通孔21d、21c、21bを有している。
【0026】
ハウジングフランジ部22は、いずれも板状の鍔部材である。実施形態1において、ハウジングフランジ部22の形状は、平面視が円形であるが、これらの形状は円形に限定されない。ハウジングフランジ部22は、シャフト31の回転中心軸Zrを含み、かつ厚さ方向に貫通する、上述した貫通孔21bを有している。ハウジング2は、ハウジングフランジ部22を筐体10の外部から筐体10の開口部10eを覆うようにあてがい、ハウジングフランジ部22と筐体10の壁面とをボルト(不図示)で締結することで筐体10に固定されている。これにより、ハウジング2は、筐体10の開口部10eを筐体10の外部から塞ぐことができる。ハウジングフランジ部22は、平面視で筐体10と重なり合う部分に環状溝があり、この環状溝にOリング(環状シール)11をはめ込み、ハウジングフランジ部22と筐体10との密封性を向上させている。
【0027】
回転部材3は、シャフト31と、回転部32と、搬送テーブル(可動部材)33とを備えている。シャフト31は、回転機構1の出力軸(主軸)であり、一端部がハウジング2に挿入されている。シャフト31の他端部は、カップリング82を介して、電動機8の出力シャフト81に接続されている。搬送テーブル(可動部材)33は、回転部32を介して、シャフト31の一端部に固定されている。
【0028】
搬送テーブル33及び回転部32は、シャフト31とともに回転する。搬送テーブル33は、シャフト31の一端部とは反対側の面に物体が載置される。実施形態1において、搬送テーブル33は、板状の部材であって平面視が円形である。搬送テーブル33は、ハウジング2のハウジングフランジ部22よりも軸方向に突出する回転部32の径方向外側まで張り出している。
【0029】
軸受4は、ハウジング2、実施形態1では、ハウジング2の内部に設置されてシャフト31を回転可能に支持する。軸受4は、軸受41及び軸受42を含み、2重の筒状である軸受スペーサ43を介して、回転中心軸Zrに沿って距離を離して配置されている。これにより、軸受4は、軸受41及び軸受42の複数箇所でシャフト31を支持することで、シャフト31の振れ回りを抑制することができる。実施形態1において、シャフト31は、2個の軸受41、42によってハウジング2に支持されるが、軸受の数は2個に限定されない。
【0030】
図2に示すように、軸受41、42は、外輪41a、42aと、転動体41b、42bと、内輪41c、42cとを含む。内輪41c、42cは、外輪41a、42aの径方向内側に配置される。このように、実施形態1において、軸受41、42は、いずれも転がり軸受である。転動体41b、42bは、外輪41a、42aと内輪41c、42cとの間に配置される。軸受41、42は、ハウジング2の胴部21が有する貫通孔21dの内壁に外輪41a、42aが接している。
【0031】
図2に示すように、外輪41aは、胴部21が有する貫通孔21dの内壁が彫り込まれた位置決め部21aに軸方向の一端が接している。外輪止め部材24の外輪押さえ部24aは、外輪42aの軸方向の一端を位置決め固定する。このため、位置決め部21aと外輪止め部材24とは、軸受41、軸受スペーサ43及び軸受42を軸方向に挟み込み固定する。このような構造により、軸受41、42は、ハウジング2に取り付けられる。実施形態1において、両方の軸受41、42は、いずれも玉軸受であるが、転がり軸受としての軸受41、42の種類は玉軸受に限定されない。また、実施形態1において、軸受41、42は、いずれも転がり軸受であるが、滑り軸受であってもよい。
【0032】
回転部32は、中空の凹部を有する円筒形状であり、径方向外側表面がハウジング2と所定の大きさの隙間55を有して対向する。実施形態1の回転部32は、シャフト31と同軸であるが、回転部32は、シャフト31よりも直径が大きく張り出している。このように、回転部32は、回転部32の径方向外側表面32p(外周)がシャフト31の外周31bよりも外が大きく、回転部32の内部の中空部にシャフト31の一端31cが挿入可能な凹部の内壁32uを備える。このように、回転部32は、シャフト31の一端31cを覆うカバー構造である。回転部32にシャフト31の一端31cが挿入されることで、回転部32の回転中心軸と、シャフト31の回転中心軸Zrとが揃うので、回転中心軸の調整作業が不要になる。このため、実施形態1の回転機構1は、メンテナンス時の部品交換も容易になる。
【0033】
図2に示すように、回転部32は、一端部である搬送テーブル(可動部材)33側から他端部であるシャフト31側に向かって、軸方向に貫通する貫通孔32h1及び貫通孔32h2を備えている。貫通孔32h1は、回転部32の回転中心軸Zrと同軸に開けられている。貫通孔32h2は、回転部32の回転中心軸Zrに対して点対称の位置に複数開けられている。ここで、上述した搬送テーブル(可動部材)33は、一端部から他端部に向かって軸方向に貫通する貫通孔33h1を備えている。貫通孔33h1は、搬送テーブル(可動部材)33の回転中心軸Zrに対して点対称の位置に複数開けられている。一方、シャフト31の一端31cの端面には、ねじ穴31h1及びねじ穴31h2が開けられている。ねじ穴31h1は、シャフト31の回転中心軸Zrと同軸に開けられている。ねじ穴31h2は、シャフト31の回転中心軸Zrに対して点対称の位置に複数開けられている。
【0034】
ボルト34は、回転部32の内部の中空部にシャフト31の一端31cが挿入された状態で、貫通孔32h1を貫通し、ねじ穴31h1と締結して、回転部32とシャフト31とを固定する。なお、貫通孔32h1の内部を雌ねじとして、ボルト34が貫通孔32h1にも締結してもよい。そして、ボルト34で回転部32とシャフト31とが固定された状態で、複数のボルト35は、貫通孔33h1及び貫通孔32h2を貫通し、ねじ穴31h2と締結して、回転部32とシャフト31とを固定する。なお、貫通孔33h1及び貫通孔32h2の少なくとも1つの内部を雌ねじとして、ボルト34が貫通孔33h1及び貫通孔32h2の少なくとも1つにも締結してもよい。
【0035】
上述したように、実施形態1の回転部32は、シャフト31と同軸であるが、回転部32は、シャフト31よりも直径が大きく張り出している。このため、回転部32は、搬送テーブル33の反対側の端面32aの少なくとも一部を内輪42cに当接させ、内輪押さえとすることができる。この構造により、部品点数が削減され、安価な回転機構1を提供できる。内輪41cは、シャフト31が有する外周凹部の位置決め部31aに軸方向の一端が接している。回転部32は、内輪42cの軸方向の一端を位置決め固定するので、位置決め部31aと回転部32とは、軸受41、軸受スペーサ43及び軸受42を軸方向に挟み込み固定する。このような構造により、軸受41、42は、シャフト31に取り付けられる。なお、ボルト34は、回転部32とシャフト31とを固定することで、回転部32が適正な押圧力を内輪42cの軸方向へ加えることができる。
【0036】
回転部32の内部の中空部の内壁32uは、環状に凹む環状溝にはめ込まれたOリング(第2環状シール部材)36を備えている。Oリング(第2環状シール部材)36は、貫通孔32h1を介して漏れる気体を抑制し、回転機構1の密封性を高めることができる。
【0037】
シール固定用スペーサ25は、隙間55の大きさを規定するとともに、環状シール部材5Aを固定する。図3に示すように、シール固定用スペーサ25は、環状の部材である。図4に示すように、シール固定用スペーサ25は、径方向外周側の一部を軸方向に張り出したスペーサ位置決め部25aと、シール固定凹部25bと、径方向内周部25cと、径方外周部25dと、径方向内周部25cよりも、回転部32側に突出する環状凸部25eと、軸方向の一端25jと、軸方向の他端25gとを備えている。径方向外周部25dの少なくとも一部が胴部21の貫通孔21bの内壁に接している。シール固定用スペーサ25は、環状シール部材5Aのガイドとして作用するので、環状シール部材5Aが回転部32に対して接触する接触圧を適切な設定値とすることができる。
【0038】
また、ハウジングフランジ部22には、環状溝22aが回転中心軸Zrと同心円状に形成されており、径方向外周部25dの少なくとも一部が環状溝22aの壁面の一部となっている。蓋部23がハウジングフランジ部22にボルト27で固定されると、環状溝22aにはめ込まれたOリング(第3環状シール部材)26が密封性を高め、封止する。また、蓋部23は、シール固定用スペーサ25の軸方向の一端25jに当接する。そして、Oリング(第3環状シール部材)26は、環状シール部材5Aよりも直径が大きい位置に配置される。また、スペーサ位置決め部25aは、上述した外輪止め部材24と胴部21の貫通孔21bの内壁との間に挟まれ固定されている。環状溝22a及びOリング(第3環状シール部材)26は、内部空間Vの真空度合いが低い場合、備える必要はない。
【0039】
図3に示すように、環状シール部材5は、回転部32、シール固定用スペーサ25、及びハウジングフランジ部22に固定されるOリング(第3環状シール部材)26、Oリング11と同様に回転中心軸Zrを中心に同心円を描くように配置される。そして、図2に示すように、環状シール部材5は、軸受4よりも圧力の異なる2つの空間のうち、低圧側の内部空間V寄りに配置されている。この構造により、環状シール部材5が、軸受4に用いられている潤滑剤などを内部空間V側に飛散させないようにしている。
【0040】
シール固定用スペーサ28は、隙間55の大きさを規定するとともに、環状シール部材5Bを固定する。図3に示すシール固定用スペーサ25と同様に、シール固定用スペーサ28は、環状の部材である。図4に示すように、シール固定用スペーサ28は、シール固定凹部28bと、径方向内周部28cと、径方外周部28dと、径方向内周部28cよりも、回転部32側に突出する環状凸部28eと、軸方向の一端28jと、軸方向の他端28gとを備えている。径方向外周部28dの少なくとも一部が胴部21の貫通孔21cの内壁に接している。シール固定用スペーサ25は、環状シール部材5Bのガイドとして作用するので、環状シール部材5Bが回転部32に対して接触する接触圧を適切な設定値とすることができる。軸方向の一端28jは、シール固定用スペーサ25の軸方向の他端25gと対向する端面であり、軸方向の他端28gは、外輪止め部材24と対向する端面である。シール固定用スペーサ28は、シール固定用スペーサ25と外輪止め部材24とに挟まれることで固定されている。
【0041】
図4に示すように環状シール部材5A、5Bは、ハウジング2のシール固定スペーサ25、28の径方向内周部25c、28cに接する固定部52と、回転部32の径方向外側表面32pに接するリップ部51と、固定部52とリップ部51とを連結する環状連結部53と、シールフランジ部54とを備える。この構造により、固定部52、環状連結部53及びリップ部51は、断面形状が略U字形状となっており、固定部52、環状連結部53及びリップ部51が囲む空間は、圧力の異なる2つの空間のうち、高圧側となる外部空間Eに向かって開口している。
【0042】
環状シール部材5の材質は、ポリエチレン又はポリテトラフルオロチレンであるとより好ましい。ポリエチレン又はポリテトラフルオロチレンは、環状シール部材5の材質として、耐摩耗性、耐薬品性に優れ、回転部32との潤滑に好適である。
【0043】
接触する回転部32の材質は、高炭素クロム軸受鋼鋼材、マルテンサイト系ステンレス鋼、析出硬化系ステンレス鋼、Siを3.4質量%以上含む析出硬化性ステンレスの高珪素合金のいずれか1つが好ましい。この構造により、環状シール部材5の摩耗が抑制され、実施形態1において回転機構1は、密封性を高める部品の交換頻度を低減することができる。
【0044】
接触する回転部32の材質は、表面硬度を高められる材料を使用して、回転部32の径方向外側表面32pのロックウェル硬さを50HRC以上になるように硬化処理する。硬化処理は、回転部32の径方向外側表面32pにダイヤモンドライクカーボン(DLC:Diamond Like Carbon)をコーティングすることにより行われる。又は、硬化処理は、回転部32の径方向外側表面32pに硬質クロムメッキすることにより行われる。これにより、回転部32の寿命を伸ばすことができる。例えば、シャフト31のロックウェル硬さが50HRC程度である場合、回転部の径方向外側表面32pのロックウェル硬さを50HRCより大きくすることができるので、回転部の径方向外側表面32pは、シャフト31の径方向外側表面よりも硬くすることができる。これにより、回転部32の寿命を伸ばすことができる。回転機構1は、シャフト31を別材料とすることで、摩耗抑制のために表面硬さを高められる材料の使用量を抑制することができる。そして、回転部32の径方向外側表面32pは、シャフト31の径方向外側表面よりも硬くすることができる。回転部32とシャフト31とは別体であるので、シャフトの材料選択の自由度をえることができ、硬化処理の範囲を限定できることから、回転機構1は、製造コストを下げることができる。
【0045】
環状シール部材5A、5Bは、2つに限られず3つ以上でもよい。複数の環状シール部材5A、5Bは、回転機構1の密封性を高めることができる。環状シール部材5A、5Bが各々の材質が異なることで、耐食性と耐久性とを両立させることができる。
【0046】
例えば、内部空間Vでは、真空環境、減圧環境、プロセスガス充填環境の影響により、環状シール部材の材質がより劣化する可能性がある。ところで、環状シール部材5A、5Bのそれぞれは、シャフト31の軸方向の異なる位置に配置され、回転部32の径方向外側表面32pに接している。そこで、回転機構1は、圧力の異なる2つの空間のうち、高圧側(外部空間E側)に位置する環状シール部材5Bは、シール性能が高い材質、例えばポリエチレンなどを使用し、低圧側(内部空間V側)に位置する環状シール部材5Aには、耐食性の高い材料、例えばポリテトラフルオロチレンなどを使用する。これにより、シール性能の高い環状シール部材5Bは、内部空間Vにおける、真空環境、減圧環境、プロセスガス充填環境の影響が抑制され、ガスなどによる劣化が抑制される。環状シール部材5Aには、高圧側(外部空間E側)の圧力が環状シール部材5Bにより減じられているので、わずかな圧力をうけるにとどまる。これにより、環状シール部材5A、5Bのそれぞれは、シャフト31の軸方向の異なる位置に応じて、適正な密封性を発揮でき、摩耗などの劣化の促進を抑制することができる。
【0047】
図4に示すように、蓋部23がハウジングフランジ部22にボルト27で固定されると、シール固定用スペーサ25は、シール固定凹部25bに挿入されたシールフランジ部54を蓋部23とで挟み込み固定する。これにより、実施形態1の回転機構1は、環状シール部材5Aがシールフランジ部54を備えることにより、回転部32の回転により環状シール部材5Aが共周りする可能性を抑制することができる。蓋部23がハウジングフランジ部22にボルト27で固定されると、シール固定用スペーサ25は、シール固定用スペーサ28を押圧する。シール固定用スペーサ25がシール固定凹部28bに挿入されたシールフランジ部54をシール固定用スペーサ28とで挟み込み固定する。これにより、実施形態1の回転機構1は、環状シール部材5Bがシールフランジ部54を備えることにより、回転部32の回転により環状シール部材5Bが共周りする可能性を抑制することができる。
【0048】
蓋部23は、径方向内径側面23fと径方向外側表面32pとの隙間s1の距離Δd1を適宜設定して真空度を調整することができる。距離Δd1は、例えば、0.001mm以上0.5mm以下が好ましい。同様に、環状凸部25eは、径方向内径側面25fと径方向外側表面32pとの隙間s2の距離Δd2を適宜設定して真空度を調整することができる。距離Δd2は、例えば、0.001mm以上0.5mm以下が好ましい。また、環状凸部28eは、径方向内径側面28fと径方向外側表面32pとの隙間s3の距離Δd3を適宜設定して真空度を調整することができる。距離Δd3は、例えば、0.001mm以上0.5mm以下が好ましい。距離Δd1、距離Δd2及び距離Δd3を小さくする場合、隙間55にグリースなどの潤滑剤を保持しやすくできる。
【0049】
図4に示すように、固定部52、環状連結部53及びリップ部51が囲む空間の内部には、付勢部材56が配置され、リップ部51の押圧力を回転部32側へ付勢することができる。付勢部材56は、例えばステンレス鋼などで、いずれも平板状の板状部56a及び板状部56bを屈曲部56cで折り曲げた、断面視でV字状となる弾性体である。付勢部材56は、板状部56a及び板状部56bの先端同士が広がるように付勢されている。
【0050】
環状シール部材5A、5Bは、リップ部51の弾性変形による圧力に加え、付勢部材56に付加された圧力を受けたリップ部51が回転部32の径方向外側表面32pへ接触する。このため、回転機構1は、リップ部51が回転部32の径方向外側表面32pへ接触する接触圧を高めることができる。さらに、固定部52、環状連結部53及びリップ部51が囲む空間は、圧力の異なる2つの空間のうち、高圧側となる外部空間Eに向かって開口しているので、圧力の異なる2つの空間の圧力差は、リップ部51が回転部32の径方向外側表面32pへ接触する接触圧を高めることができる。これにより、回転機構1は、内部空間Vの真空を高くしても、高い密封性を維持できる。また、リップ部51の内周側先端51aのみが径方向外側表面32pへ接触するだけでなく、環状連結部53に近いリップ部51の内周側基部51dの少なくとも一部も径方向外側表面32pへ接触する。その結果、リップ部51の内周側が面で径方向外側表面32pへ接触するので、密封性を維持できる。
【0051】
リップ部51又はシャフト31が摩耗又は変形を生じても、付勢部材56が接触圧を維持するように作用する。このため、回転機構1は、密封性を高める部品である環状シール部材5又はシャフト31の交換頻度を低減することができる。
【0052】
以上説明したように、回転機構1は、圧力の異なる2つの内部空間Vと外部空間Eとを隔てることができる。回転機構1は、ハウジング2と、ハウジング2に挿入されるシャフト31と、ハウジング2に備えられ、シャフト31を回転可能に支持する軸受4と、シャフト31の一端部に別体として固定されシャフト31とともに回転し、かつ径方向外側表面32pがハウジング2のシール固定用スペーサ25と所定の大きさの隙間55を有して対向する回転部32と、環状シール部材5A、5Bとを含む。環状シール部材5A、5Bは、隙間55を密封する。
【0053】
この構造により、回転機構1は、回転機構1のうちシャフト31から回転部32を分解して取り出すことで、部品交換の作業性を向上することができる。シャフト31は、回転部を交換した後、回転機構1に戻して使用することができるので、シャフト31を長寿命とし、コストを低減することができる。そして、回転機構1の組み付け方法は、回転機構1を分解し、摩耗した回転部32をシャフト31からとりはずした後、新しい回転部32を固定して組み立てる。このためシャフト31ごと交換する必要がない。
【0054】
実施形態1に係る環状シール5A、5Bは、断面円形のいわゆるOリングであってもよいが、上述したように、ハウジング2のシール固定用スペーサ25に接する固定部52と、回転部32の径方向外側表面32pに接するリップ部51と、固定部52とリップ部51とを連結する環状連結部53とを備えることが好ましい。付勢部材56は、リップ部51の押圧力を回転部32側へ付勢する。回転機構1は、環状シール部材5が回転部32に対して接触する接触圧を高めることができるため、高い封止性を実現することができる。これにより、回転機構1は、圧力の異なる2つの空間の一方の圧力を低くして、高い真空にすることもできる。そして、リップ部51の摩耗により寸法変化が生じても、付勢部材56がリップ部51を押圧するので、密封性の低下を抑制できる。このため、回転機構1は、密封性を高める部品の交換頻度を低減することができる。
【0055】
リップ部51と、環状連結部53と、固定部52とで囲む空間は、圧力の異なる2つの内部空間V及び外部空間Eのうち、高圧側の外部空間Eに開口している。この構造により、環状シール部材5のリップ部51自体の弾性変形による圧力と、付勢部材56が加える圧力とが相乗して、環状シール部材5が回転部32に対して接触する接触圧を高めることができる。
【0056】
付勢部材56は、固定部52と、環状連結部53と、リップ部51とで囲む空間に備えられていることが好ましい。この構造により、リップ部51が回転部32に対して面接触しやすくできる。
【0057】
(実施形態2)
図5は、実施形態2に係る回転機構を模式的に示す断面図である。上述した実施形態1と同じ構成要素には、同じ構造を付して、説明を省略する。実施形態2に係る回転機構1は、回転部32の内部の中空部にシャフト31の一端31cが挿入可能な凹部の内壁32uを備えておらず、中実構造体である。回転部32の一端32tにある凸部32Tは、平面視で円形であり、直径が回転部32の径方向外側表面32pよりも小さく、内輪42cの内周側が囲む空間に挿入されて内輪42cと嵌め合う。回転部32の一端32tは、シャフト31の一端31cに当接している。凸部32Tは、環状に凹む環状溝にはめ込まれたOリング(第2環状シール部材)37を備えている。Oリング(第2環状シール部材)37は、貫通孔32h1を介して漏れる気体を抑制し、回転機構1の密封性を高めることができる。なお、環状溝をシャフト31の一端31cに設け、Oリング(第2環状シール部材)37は、シャフト31側に備えられるようにしてもよい。
【0058】
実施形態2に係る回転機構1は、回転部32の回転中心軸と、シャフト31の回転中心軸とが揃うので、回転中心軸Zrの調整作業が不要になる。このため、実施形態2の回転機構1は、メンテナンス時の部品交換も容易になる。
【0059】
図5に示すように、付勢部材56は、例えばステンレス鋼などで、いずれも平板状の板状部56a及び板状部56bを屈曲部56cで折り曲げた、断面視でU字状となる弾性体である。屈曲部56cは、所定の曲率を有するように折り曲げている。そして、付勢部材56は、板状部56a及び板状部56bの先端同士が広がるように付勢されている。
【0060】
以上、実施形態1から実施形態2を説明したが、前述した内容により実施形態1から実施形態2が限定されるものではない。また、実施形態1から実施形態2の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換及び変更のうち少なくとも1つを行うことができる。
【符号の説明】
【0061】
1 回転機構
2 ハウジング
3 回転部材
4、41、42 軸受
5A、5B 環状シール部材
8 電動機
21 胴部
22 ハウジングフランジ部
23 蓋部
23f 径方向内径側面
24 外輪止め部材
25 シール固定用スペーサ
25a スペーサ位置決め部
25b シール固定凹部
25c 径方向内周部
25d 径方向外周部
32 回転部
33 搬送テーブル(可動部材)
41a、42a 外輪
41c、42c 内輪
51 リップ部
51a 内周側先端
51d 内周側基部
52 固定部
54 シールフランジ部
55 隙間
56 付勢部材
56c 屈曲部
91 制御装置
100 製造装置
E 外部空間
V 内部空間
図1
図2
図3
図4
図5