(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1の装置と第2の装置とを備え、相手局側に存在するコンテンツ共有システムとコンテンツを共有するためのコンテンツ共有システム内の前記第1の装置としてコンピュータを機能させるためのコンテンツ共有プログラムであって、
前記コンピュータを、
第1のネットワークを介して、相手局側に存在する相手局側コンテンツ共有システムに備わる相手局側第1の装置と通信をし、更に、前記第2の装置と通信をするための第1の通信手段と、
当該コンテンツ共有システムと、相手局側に存在するコンテンツ共有システムとで共有するべきコンテンツに対して、前記第2の装置が第2のネットワークを介してアクセスするためのスナップ共有情報を格納するための格納手段と、
前記格納手段に対して、前記スナップ共有情報に関するアクセスを行う格納制御手段と、
前記第1の通信手段に対して、前記スナップ共有情報に関する通信を行わせ、前記格納制御手段に、前記スナップ共有情報に関する前記アクセスを行わせることを含む制御を行うための第1の制御手段と、
を備える前記第1の装置として機能させることを特徴とするコンテンツ共有プログラム。
第1の装置と第2の装置とを備え、相手局側に存在するコンテンツ共有システムとコンテンツを共有するためのコンテンツ共有システム内の前記第2の装置としてコンピュータを機能させるためのコンテンツ共有プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記第1の装置が備える第1の通信手段と通信をし、更に、第2のネットワークに接続するための第2の通信手段と、
ユーザからの指示に基づいた内容の制御を前記第1の通信手段と前記第2の通信手段を介して前記第1の装置が備える第1の制御手段に行わせ、更に、自局側のコンテンツ共有システムと、相手局側に存在するコンテンツ共有システムとで共有するべきコンテンツに対して、前記第2の装置が第2のネットワークを介してアクセスするためのスナップ共有情報に関する通信を前記第1の通信手段と前記第2の通信手段を介して前記第1の制御手段との間で行う第2の制御手段と、
前記第2の制御手段による前記スナップ共有情報に関する通信により得られた前記スナップ共有情報に基づいて、前記第2の通信手段と前記第2のネットワークを介して、前記コンテンツに対してアクセスするアクセス手段と、
を備える前記第2の装置として機能させることを特徴とするコンテンツ共有プログラム。
【背景技術】
【0002】
ISDN(Integrated Services Digital Network)や、光ファイバを利用した光通信、或いはLAN(Local Area Network)等のネットワーク環境が一般的に普及し、このようなネットワーク環境を用いてテレビ会議を行うことが一般的に行われている。
【0003】
ここで、テレビ会議とは、カメラで撮影した映像信号やマイクで拾った音声信号を、ネットワークを経由して通信先へ送信し、送信先のテレビモニタやスピーカにて映像や音声の出力を行うものである。テレビ会議は一般的に双方向に通信を行うことにより実現され、一方の映像信号及び音声信号が他方に相互に送信される。これにより、その場にいながらにして遠隔地にいる人物とコミュニケーションを取ることが可能となる。
【0004】
また、会議とは、コミュニケーションを通じて情報発信や意思決定といったことを実行する為の手段である。そのため実際に人物同士が一堂に会して行われる会議(以下、テレビ会議とは異なる会議であることを明確とする為に「通常の会議」と呼ぶ。)においては、説明に必要な文章を印刷した書類等の一般的な資料はもちろんのこと、他にも会議の内容に応じて更に、映像や写真、図面、プロトタイプの模型等様々な形の資料(すなわち、コンテンツ)が用いられる。
【0005】
テレビ会議においてもこのような通常の会議同様に、そういった資料を使用して会議を進行していくことが要求される。
【0006】
この点、テレビ会議は、通常の会議とは環境が異なるため、主催者側の努力が大きいところはあるのだが、異なる部分を代用する形で、通常の会議で達成できる内容と遜色ないように進行することができる。例えば、事前に資料を送付し、お互いが理解した上でテレビ会議に臨んだり、プレゼン資料を映し出したPCのモニタ画面をカメラ映像代わりにして伝達したり、といったことが行われている。
【0007】
ここで、テレビ会議を実現する装置を以下の説明においては「テレビ会議装置」と呼ぶことにする。テレビ会議では、映像信号や音声信号をネットワークにて円滑に送受信できるように帯域圧縮する。そして、帯域圧縮に際して、映像信号や音声信号に対する符号化・復号処理が行われる。この符号化・復号処理には多大な計算量が必要となる。そのため、符号化・復号処理専用のハードウェアが使用されることが一般的である。従って、テレビ会議を行うには、その専用ハードウェアを搭載した専用装置が使われることが通常であった。しかしながら、近年はPC(Personal computer)の性能が向上したため、PC上で同等の処理が動作する専用アプリケーションを用いて行われることも増えてきている。
【0008】
ここでは前者の、テレビ会議を目的とした専用ハードウェアを搭載した装置のことをテレビ会議装置と呼ぶ。
【0009】
テレビ会議装置は通信開始直後に、相手局のテレビ会議装置と所持している機能等の情報交換を行うことによりお互いが通信を行う上で使用可能な共通の機能を確認し、使用する機能を決定した上で映像データや音声データを送出する。この情報交換で用いられる手順は通信プロトコルと呼ばれ、その内容が規定される。
【0010】
テレビ会議装置においては一般的に利用される通信プロトコルに関して既に国際的な標準が幾つか定められている。具体例として、ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)で規格化されているH.323や、IETF(Internet Engineering Task Force)で規格化されているSIP(Session Initiation Protocol)等が利用されている。
【0011】
また、映像データや音声データの交換だけでなく、制御データの交換に関しても規定がなされている。例えば、テレビ会議で用いるカメラは上下左右の移動とズームが可能な電動カメラであることが多い。そして、通信が始まった後に相手端末に接続の電動カメラを動かしたい場合、リモコンなどの操作を通じて希望するポジションへ移動することが可能である。この移動には、リモコンで操作した移動情報を相手端末に対して所定の規格に準拠して伝達することで実現される。
【0012】
他方、昨今はクラウドコンピューティングが普及しつつあり、これまで各個人又は或る法人所有のPCやサーバに保存されていたドキュメント等のPCデータ(すなわち、コンテンツ)が、インターネット上で利用可能なサービスのデータとして、サービス提供事業者の所有するサーバ上に保存されることが多くなっている。
【0013】
このようなサービスでは、各個人又は或る法人が所有しているPCのブラウザやスマートフォンやタブレットといった携帯端末上で動作するアプリケーション等から、サービス提供事業者の所有するサーバ上にアクセスし、データを利用することができる。
【0014】
ここで、このようなPCや携帯端末等からアクセス可能な、インターネット等のネットワークを介して提供されるサービスを「オンラインサービス」と呼ぶことにする。オンラインサービスを利用することにより、会議に必要な映像データや写真データなどのコンテンツはもちろんのこと、文書データやプレゼンデータなどのコンテンツをサービス提供事業者の所有するサーバ上に保存することができる。また、これらのデータを閲覧したい場合は、各個人又は或る法人所有のPCやサーバ経由でサービス提供事業者の所有するサーバ上アクセスすれば良い。また、アクセスしたデータの内容は、通常クリック1つ等の簡単な操作で画面全体一杯に展開できる。また、昨今のオンラインサービスは、ビジネス用途にも有用な豊富なサービス内容で整ってきており、利用拡大が進みつつある状況にある。
【0015】
例えば、Google Inc.が提供するGoogleドキュメント(登録商標)では、オンラインでドキュメンの作成や共有メンバー同士の閲覧が可能なサービスが提供されている。Evernote Corporationが提供するEvernote(登録商標)では、ドキュメントやテキスト写真といったデータの保存管理が可能なサービスが提供されている。米国Yahoo! Incが提供するFlickr(登録商標)では、写真データをオンラインで見知らぬ人と共有できるコミュニティサービスが提供されている。
【0016】
テレビ会議においても、これらのようなオンラインサービスを利用して実施されることが増えてきた。ここで、テレビ会議及びオンラインサービスの何れもがネットワークを利用して行うサービスという点で共通している。そのため、利用者側からすればテレビ会議及びオンラインサービスの両方を同時に利用できることが望ましい。
【0017】
しかし、テレビ会議及びオンラインサービスの両方を同時に利用するということは容易ではなかった。この点について
図1を参照して説明する。
【0018】
図1に表されるように、テレビ会議はテレビ会議装置間(テレビ会議装置1001及びテレビ会議装置1006)で通信する為のネットワーク(ルータ1002、WAN(Wide Area Network)1003及びルータ1005)に各テレビ会議装置が接続することにより実現される。一方、オンラインサービスは、アクセスする端末(PC1011)とサーバ(オンラインサービスサーバ1007)との間を通信する為のネットワーク(ルータ1008、インターネット1009及びルータ1010)に端末及びサーバが接続することにより実現される。
【0019】
すなわち、テレビ会議用のネットワークとオンラインサービス用のネットワークが別途に設けられることが多い。
【0020】
その理由について説明する。オンラインサービスで利用するインターネット1009は通信帯域が常に安定するように保証されているわけではなく、テレビ会議では映像データや音声データのエラー耐性が弱いため、通信帯域を確保した専用のネットワーク(例えばWAN1003)を利用することが多い。一方で、オンラインサービスはインターネット経由で提供される。そういった事情から、テレビ会議を利用する為のネットワークとオンラインサービスを利用する為のネットワークの、別々のネットワークを用意する必要があるのである。
【0021】
ここで、PCや携帯端末からの操作を受け付け、IPネットワークを使用してテレビ会議を実現するテレビ会議装置がある。以下の説明においてはテレビ会議装置の操作が可能なPCや携帯端末を「制御端末」と呼ぶことにし、制御端末にインストールされたテレビ会議装置の操作を実現するアプリケーションを「制御アプリケーション」と呼ぶことにする。
【0022】
テレビ会議装置と制御端末はIPネットワークで接続され、制御端末からテレビ会議装置の操作が可能な構成になっているとする。
【0023】
このようなテレビ会議装置と制御端末の間の接続構成の具体例を表す。テレビ会議装置間で使用するIPアドレスとテレビ会議装置と制御端末間で使用するIPアドレスのドメインが異なる場合があるため、2種類の構成を取り上げた。
【0024】
図2に表される構成では、テレビ会議装置1006に2つのポートを用意する。具体的には、テレビ会議装置1006にテレビ会議の通信を行う為の通信ポートと、制御端末と通信する為の通信ポートの2つを用意する。これにより、テレビ会議装置1006と制御端末1013とをハブ1012を介して同時にIPネットワーク(インターネット1009)で通信できるようになっている。
【0025】
図3では、テレビ会議装置1006は、IPアドレスを変換する技術であるNAT(Network Address Translation)機能を備えたルータ(NAT/ルータ1014)に接続している、これにより、テレビ会議装置1006と制御端末1013とは最寄りのIPネットワーク(WAN1003)と接続して通信でき、テレビ会議の通信を行う場合はNAT/ルータ1014を経由することで、テレビ会議装置1006と制御端末1013とが同時にIPネットワークで通信できるような構成になっている。
【0026】
制御端末1013には、オンラインサービスがアクセス可能なアプリケーションから、テレビ会議を制御する為の制御アプリケーションがインストールされているとする。制御端末1013は、インストールされた制御アプリケーションから
図2や
図3で表される接続構成のIPネットワークを経由してテレビ会議装置1006の制御ができるとする。
【0027】
なお、昨今、制御端末がテレビ会議の制御に有用であると見出されているのが現状であるが、その理由について以下に説明する。テレビ会議装置の制御では、テレビ会議装置に付属の専用リモコンを利用して、テレビモニタに表示された操作画面GUI(Graphical User Interface)に従って操作するのが普通である。しかしながら、よく遭遇することなのだが、テレビ会議中にリモコンを操作すると、相手先の映像が映っている画面から操作画面GUIに切り替えることになるため、一旦会議の流れを中断させてしまい、会議のムードを壊してしまうという問題がある。また、他にも些細な点ではあるが、リモコンに使用する電池が消耗品である為の管理の不便さも存在する。これらの観点から、テレビ会議を遮らない同等の操作機能を実現する別手段が求められてきていた。最近はPCが普及し、普段からノート代わりにノートPCを常用することが増えてきた。そこで、テレビ会議を制御する為の制御アプリケーションをインストールしたPC等の制御端末を用いることで、相手先の映像から操作画面GUIで遮ることなくテレビ会議装置の制御を実現する点が見出されている。
【0028】
このような状況下、制御アプリケーションは、昨今のオンラインサービスの普及を踏まえて、テレビ会議装置にアクセスして制御すると共に、オンラインサービスにも同時にアクセスできる構成が求められている。制御端末はIPネットワークに接続されているので、テレビ会議装置にも接続できるだけでなく、インターネットにも接続できるから、制御端末からオンラインサービスのアクセスが可能である。そこで、オンラインサービスにはウェブブラウザを利用してアクセスする形態のものが多い点から、制御アプリケーションにウェブブラウザ機能を内蔵することで、そのオンラインサービスにもアクセスできるような構成にすることが考えられる。また、具体的な表示方法として
図4に表されるように、制御アプリケーション表示画面2000上にテレビ会議装置の制御画面2001及びオンラインサービスのドキュメント画面2002を並列に表示するようなことが考えられる。このように制御アプリケーションに機能を集約することで、テレビ会議装置の制御ができるだけに止まらず、同時にオンラインサービスにアクセスすることも可能になるのである。
【0029】
さて、テレビ会議中に、オンラインサービスサーバ上にある新たなデータを双方で確認する必要が生じたとする。その格納位置がシンプルな場所にあるのであれば、格納位置を知っているユーザが会議相手の他方のユーザに対して口頭で格納位置を伝達すれば良い。もっとも、言葉では伝えきれないような場面に遭遇することがある。そういった場合、格納位置を示す場所を手順で示したりリンクアドレスとして示したりするために、一旦テキストメモに書き留めた上で交換することが多い。例えば、そのテキストメモを電子メールで交換したり、オンラインサービス上にテキストファイルとして保存して相手にそのファイルを確認してもらったりするのである。
【0030】
ここで、ファイル交換を目的に、格納位置についての情報を書き留めたテキストメモといったデータを「テキストメッセージ」と呼ぶことにする。例えば、オンラインサービスを提供するサーバ上でのリンク情報がテキストメッセージの一例である。また、テキストメッセージは、オンラインサービスにログインするための情報(ID、パスワードなど)を含んでいても良い。
【0031】
この点、通信網を利用してテキストメッセージを交換する手段は音声電話の時代から編み出されている。そして、インターネットを介した通信が主流になった今日ではサーバを使ったシステムが利用されている。
【0032】
このようなシステムの一例が特許文献1及び特許文献2に記載されている。
【0033】
特許文献1では、通信網に接続された端末間で、通信網に設置された蓄積装置を経由してテキストメッセージを交換するというシステムが提示されている。この特許文献1に記載のシステムでは音声メッセージは回線交換網に接続された端末を通じて伝送され、テキストメッセージはパケット交換網に接続されたテキスト端末を通じて伝送される。テキストメッセージの交換が必要な場面では、いわゆるチャットのように、テキスト端末を使って必要なテキストメッセージを打ち込んで相手のテキスト端末に伝えることができる。
【0034】
特許文献2では、非同期コミュニケーションサーバを介してメッセージや文書の交換蓄積を実現し、同期コミュニケーションサーバを介して文字や音声、動画等の情報の交換蓄積を実現する会議システムが提示されている。メッセージ情報は非同期コミュニケーションサーバを経由して伝達が可能で、ウェッブページにあるメッセージ一覧にあるような形でメッセージ情報が表示される。テキストメッセージの交換が必要な場面では、ユーザ端末からウェッブページからテキストメッセージを登録し、その登録したテキストメッセージがメッセージ一覧に追加され、同じウェッブページを確認している相手がメッセージ一覧から登録メッセージを開くことで実現される。
【発明を実施するための形態】
【0054】
まず、本発明の実施形態の概略を説明する。
【0055】
本発明の実施形態は、テレビ会議中において、オンラインサービスにアクセス可能な制御端末間でテキストメッセージを交換したい場合に、オンラインサービスにプライベートな情報交換手段が必ずしも用意されているわけではなく、テキストメッセージの交換のために通信網に別の装置を設ける必要がある、という課題を解決することを目的の一つとする。
【0056】
そして、本実施形態ではこの課題を解決するべく、テレビ会議装置に接続する制御端末から、テレビ会議装置を経由してテキストメッセージを交換し、交換したテキストメッセージを読み出すこととする。そして、この交換及び読み出しを実現するために、テレビ会議装置と制御端末に制御器を設ける。
【0057】
これにより、制御端末と接続するテレビ会議装置を経由してテキストメッセージを交換することが可能になる。例えば、自局の制御端末で動作している制御アプリケーション上で開いているオンラインサービスのリンク情報を、テレビ会議装置を経由して相手局の制御端末に伝えることが可能になる。
【0058】
以上が本発明の実施形態の概略である。
【0059】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においてはテレビ会議装置に接続する制御端末が、テレビ会議装置を経由してテキストメッセージを交換する操作を「スナップ共有」と呼ぶことにする。また、スナップ共有で交換するテキストメッセージを「スナップ共有情報」と呼ぶことにする。
【0060】
初めに、本発明の実施形態であるテレビ会議装置と制御端末の接続構成について説明する。
【0061】
図5を参照すると本実施形態は、テレビ会議装置110及びテレビ会議装置210、制御端末120及び制御端末220並びにオンラインサービスサーバ330を含む。なお、今回の説明においてはテレビ会議装置110及び制御端末120を「自局側」、テレビ会議装置210及び制御端末220を「相手局側」と呼ぶ。また、今回は一つの「自局側」と一つの「相手局側」が存在しているが、「相手局側」が複数存在することを除外する趣旨ではなく、本実施形態は「相手局側」が複数存在するシステムとしても実現可能である。
【0062】
また、これらの構成要素はIPネットワーク310及びIPネットワーク320並びにルータ311、ルータ312、ルータ321及びルータ322を介して接続されている。具体的には、テレビ会議装置110には制御端末120が、テレビ会議装置210には制御端末220が、それぞれ通信可能な状態に接続されている。また、テレビ会議装置110及びテレビ会議装置210はIPネットワーク310を介して通信可能な状態に接続されている。更に、制御端末120、制御端末220及びオンラインサービスサーバ330はIPネットワーク320を介して通信可能な状態に接続されている。これらの接続は有線であっても良いがその一部又は全部が無線であっても良く、通信方式にも特に限定はない。
【0063】
また、
図5においてテレビ会議装置110はルータ321を介して制御端末120と接続されており、同様にテレビ会議装置210はルータ322を介して制御端末220されている。もっともこれは一つの接続例に過ぎない。例えば、制御端末120に2つの通信用のポート(インターフェース)を設け、制御端末120−テレビ会議装置110間を接続する通信用のポート(インターフェース)と、制御端末120−IPネットワーク320間を接続する通信用のポート(インターフェース)を別途なものとしても良い。この場合には制御端末120−テレビ会議装置110間を直接接続しても良いし、ハブ等の中継機器を介して接続しても良いし、無線LANのアクセスポイント等を経由して接続しても良い。また、本実施形態においてテレビ会議装置110とIPネットワーク320とは必ずしも接続されていなくとも良い。よって、テレビ会議装置110はルータ321等のIPネットワーク320と接続するための機器とは接続されていなくとも良い。なお、これらの説明はテレビ会議装置210、制御端末220及びルータ322の間にもあてはまるものである。
【0064】
更に、
図5においてはIPネットワーク310とIPネットワーク320を独立したネットワークとして図示しているが、これは本実施形態の実装方法を、これらネットワークが物理的に完全に分離していることに限定する趣旨ではない。
【0065】
IPネットワーク310及びIPネットワーク320の双方を一つのネットワーク(例えばインターネット)により実現することも可能である。もっとも、背景技術の説明として上述したが、特にテレビ会議装置−テレビ会議装置間の接続に関してはセキュアな方法により実現されることが好ましい。また、可能であれば制御端末−オンラインサービスサーバ間の通信は高速であることが好ましい。その為、例え同一のインターネットを利用するとしてもテレビ会議装置−テレビ会議装置間の接続に関してはVPN(Virtual Private Network)やHTTPS(Hypertext Transfer Protocol over Secure Socket Layer)等の暗号化技術等を用いてセキュアなネットワークとすることが好ましい。
【0066】
その場合には、IPネットワーク310はIPネットワーク320の内部に設けられたセキュアなネットワークとして実現される。すなわち、IPネットワーク310とIPネットワーク320を同一ネットワーク上に構築された、論理的・仮想的に別途なネットワークとすることが可能である。なお、その場合にはルータ321やルータ322を省略した構成とするようなことも可能である。
【0067】
ここで、テレビ会議装置110及びテレビ会議装置210はテレビ会議を実現する為の装置である。また、制御端末120及び制御端末220はテレビ会議を行うユーザからの操作を直接受け付ける端末である。更にオンラインサービスサーバ330はオンラインサービスを実現する為のサーバを実現するサーバ装置である。これら各装置及び端末は専用のハードウェア及びソフトウェアが協働することにより実現されるが、汎用のPCやサーバ装置に本実施形態特有のソフトウェアを組み込むことによっても実現可能である。
【0068】
本実施形態のテレビ会議装置110及びテレビ会議装置210と制御端末120及び制御端末220にはスナップ共有を実現する為の制御器をそれぞれ含んでいる。
【0069】
具体的にはテレビ会議装置110はスナップ共有情報制御器112を、テレビ会議装置210はスナップ共有情報制御器212を、制御端末120はスナップ共有クライアント制御器121を、制御端末220はスナップ共有クライアント制御器221を、それぞれ含んでいる。
【0070】
更に、テレビ会議装置110は交換したスナップ共有情報を保存するスナップ共有情報メールボックス111を含んでおり、また、同様にテレビ会議装置210は交換したスナップ共有情報を保存するスナップ共有情報メールボックス211を含んでいる。
【0071】
そして、各制御端末にインストールされている制御アプリケーション130及び制御アプリケーション230には、スナップ共有を実行する為のスナップ共有機能が追加されている。
【0072】
具体的には、テレビ会議制御画面131及びテレビ会議制御画面231により一般的なテレビ会議に関する制御を行うことが可能となっている。
【0073】
また、スナップ共有情報を送信したい場合には、スナップ共有ボタン133及びスナップ共有ボタン233を押下することでスナップ共有情報が送信可能になっている。スナップ共有情報を閲覧したい場合には、スナップ共有情報閲覧ボタン132及びスナップ共有情報閲覧ボタン232を押下することでスナップ共有情報を閲覧することが可能になっている。これらのボタンは物理的なキーに機能をそれぞれ割り当てることより実現されても良いが、ソフトウェアにより表示画面上に表示されたキーにより実現されても良い。
【0074】
更に、オンラインサービス画面134及びオンラインサービス画面234によりオンラインサービスに関する情報を提示することが可能となっている。
【0075】
次に、
図5に表されるスナップ共有情報制御器112及びスナップ共有情報制御器212と、スナップ共有クライアント制御器121及びスナップ共有クライアント制御器221について、制御処理を詳細に示すべく、まず機能的な構成について説明する。
【0076】
図6は、テレビ会議装置110及び制御端末120並びにこれらにそれぞれ含まれるスナップ共有情報制御器112及びスナップ共有クライアント制御器121の機能的構成を表すブロック図である。なお、今回はテレビ会議装置110及び制御端末120並びにこれらにそれぞれ含まれるスナップ共有情報制御器112及びスナップ共有クライアント制御器121を例にとって説明するが、テレビ会議装置210及び制御端末220並びにこれらにそれぞれ含まれるスナップ共有情報制御器212及びスナップ共有クライアント制御器221も同様の機能的構成を含むものとする。
【0077】
図6を参照するとスナップ共有情報制御器112は、スナップ共有情報メールボックス制御器112−1とスナップ共有情報通信制御器112−2及びスナップ共有情報システム制御器112−3を含む。
【0078】
スナップ共有情報通信制御器112−2は、スナップ共有情報を相手局と交換する為の制御と、制御端末120とスナップ共有情報を交換する為の制御を行う。また、スナップ共有情報を交換するために、スナップ共有情報通信制御器112−2は、テレビ会議装置110のIPネットワークインターフェース114及びIPネットワークインターフェース115に接続されている。
【0079】
スナップ共有情報メールボックス制御器112−1は、スナップ共有情報システム制御器112−3からの指示に基づいてスナップ共有情報メールボックス111にスナップ共有情報を読込・書込・削除する。
【0080】
ここで、スナップ共有情報メールボックス111とは、スナップ共有情報を記憶する為のメモリのことを指し、スナップ共有情報メールボックス制御器112−1から読込・書込・削除されるスナップ共有情報が保存される。スナップ共有情報メールボックス111は、HDD(Hard Disk Drive)やFlash SSD(Solid State Drive)といった任意の記憶装置により実現できる。また、図中でスナップ共有情報メールボックス111はテレビ会議装置110に含まれているが外部に接続された記憶装置によりスナップ共有情報メールボックス111を実現するようにしても良い。更に、スナップ共有情報メールボックス111は、単数の記憶装置により実現されても良いが、複数の記憶装置が協働することにより実現されても良い。
【0081】
スナップ共有情報システム制御器112−3は、相手局のテレビ会議装置や制御端末120とスナップ共有情報の交換を行う為の全体制御を行う。また、スナップ共有情報システム制御器112−3は、テレビ会議装置110本体のシステム制御と関わりを持つ。そのため、スナップ共有情報システム制御器112−3は、テレビ会議装置110全体を制御するシステム制御器113にも接続されている。なお、システム制御器113が接続する機能ブロックであるが、
図6上では具体的な構成を限定しない趣旨で破線を用いて図示をしている。
【0082】
IPネットワークインターフェース114及びIPネットワークインターフェース115は、それぞれ、IPネットワーク310及びIPネットワーク320を介した通信を行う為のインターフェースである。
【0083】
なお、
図5では説明の便宜上システム制御器113、IPネットワークインターフェース114及びIPネットワークインターフェース115に関しては図示を省略している。また、各図に表される構成要素は本実施形態の動作に特に関連する部分のみであり、図示されている以外の機能ブロックが含まれていても良い。
【0084】
続いては、
図6を参照して制御端末120について説明する。制御端末本体120には本実施形態特有の機能としてスナップ共有クライアント制御器121が追加されている。
【0085】
ここで、スナップ共有クライアント制御器121は、スナップ共有クライアントシステム制御器121−1とスナップ共有クライアント通信制御器121−2を含む。
【0086】
スナップ共有クライアント通信制御器121−2は、テレビ会議装置110とスナップ共有情報を交換する為の制御を行う。また、スナップ共有情報を交換するために、スナップ共有クライアント通信制御器121−2は、制御端末本体120のIPネットワークインターフェース123に接続されている。
【0087】
スナップ共有クライアントシステム制御器121−1は、制御端末内でスナップ共有情報の取り扱いと、テレビ会議装置110とスナップ共有情報の交換を行う為の全体制御を行う。スナップ共有クライアントシステム制御器121−1は、制御端末本体のシステム制御と関わりを持つ。そのため、スナップ共有クライアントシステム制御器121−1は、制御端末120全体を制御するシステム制御器122にも接続されている。なお、システム制御器122が接続する機能ブロックであるが、
図6上では具体的な構成を限定しない趣旨で破線を用いて図示をしている。
【0088】
次に、本実施形態に含まれる各制御器(
図5に示すスナップ共有情報制御器112、スナップ共有情報制御器212、スナップ共有クライアント制御器121及びスナップ共有クライアント制御器221)が協働することにより実現される動作について説明する。
【0089】
図7を参照すると本実施形態における動作が、テレビ会議装置−テレビ会議装置間の動作と、制御端末−テレビ会議装置間の動作に分けて表されている。ここで、
図7で表される動作は、大きく3つに分かれる。
【0090】
3つに分かれる動作の内の一番目の動作は、自局から相手局へスナップ共有情報を伝える為の動作である。自局の制御端末から相手局のテレビ会議装置へ伝える為に設けられた動作である。
【0091】
具体的には、自局の制御端末−自局のテレビ会議装置間の動作としては情報送信動作7−6が、自局のテレビ会議装置−相手局のテレビ会議装置間の動作としては送信動作7−2が用意されている。
【0092】
3つに分かれる動作の二番目の動作は、自局の制御端末が自局のテレビ会議装置からスナップ共有情報を取得する為の動作である。相手局から伝えられたスナップ共有情報は自局のスナップ共有情報メールボックスに保存されているので、自局の制御端末からそのスナップ共有情報を閲覧するために設けられた動作である。
【0093】
具体的には、スナップ共有情報メールボックスにどれだけのスナップ共有情報が保存されているかのリストを取得することを目的とした制御端末−テレビ会議装置間の動作として情報リスト取得動作7−5が用意されている。また、スナップ共有情報メールボックスからスナップ共有情報を取得することを目的とした、制御端末−テレビ会議装置間の動作として情報取得動作7−7が用意されている。スナップ共有情報システム制御器が制御端末に対して情報通知を行う目的で、制御端末−テレビ会議装置間の動作として情報通知動作7−10が用意されている。
【0094】
3つに分かれる動作の三番目の動作は、自局と相手局にあるスナップ共有情報メールボックスをメンテナンスする為の動作である。スナップ共有メールボックスに不要なスナップ共有情報の削除が必要な場面が想定される。
【0095】
実際の運用を考えると、自局のテレビ会議装置と相手局のテレビ会議装置の動作条件が異なり、自局と相手局のスナップ共有メールボックスの内容が一致しない場面が想定される。このような場面の解消を目的に設けられた動作である。
【0096】
具体的には、スナップ共有情報の削除を目的に、制御端末−テレビ会議装置間の動作として情報削除動作7−8が、テレビ会議装置間の動作として削除動作7−3が用意されている。スナップ共有情報メールボックスの不一致解消を目的に、制御端末−テレビ会議装置間の動作として情報同期化動作7−9が、テレビ会議装置間の動作として同期化動作7−4が用意されている。
【0097】
続いて、
図5及び
図6にて表される各機能ブロックが行う、
図7で表される各動作について
図8乃至
図16のシーケンス図を参照しながら説明をする。
【0098】
受信動作7−1は、自局と相手局のテレビ会議装置間で行われる動作で、通信先のスナップ共有情報メールボックス211に保存されているスナップ共有情報を受信する為の動作である。
【0099】
受信動作7−1の動作について、自局が相手局からスナップ共有情報を受信する場面を想定して説明する。そのシーケンスが表されている図である
図8を参照して説明を行う。
【0100】
自局で受信動作7−1が動作すると、まずスナップ共有情報制御器112が相手局に対してスナップ共有情報の受信を要求するシーケンスに入る。スナップ共有情報システム制御器112−3は、スナップ共有情報通信制御器112−2に対してスナップ共有情報受信要求パケットの送出を指示する(ステップS1)。スナップ共有情報通信制御器112−2はこの指示に応じてスナップ共有情報受信要求パケットをネットワークに送出する(ステップS2)。このスナップ共有情報受信要求パケットには、受信したいスナップ共有情報の格納番号を含んでいる。
【0101】
相手局では、スナップ共有情報通信制御器212−2がスナップ共有情報受信要求パケットを受信し、受信したスナップ共有情報受信要求パケットはスナップ共有情報システム制御器212−3に通知される(ステップS3)。
【0102】
スナップ共有情報システム制御器212−3は、その受信通知に含まれる格納番号に基づいて、スナップ共有情報メールボックス制御器212−1からスナップ共有情報を取り出す(ステップS4及びステップS5)。
【0103】
スナップ共有情報システム制御器212−3は、取り出したスナップ共有情報をパケット化し、パケット化したスナップ共有情報パケットを、スナップ共有情報通信制御器212−2を経由してネットワークに送出する(ステップS6及びステップS7)。
【0104】
自局では、スナップ共有情報通信制御器112−2がスナップ共有情報パケットを受信する。スナップ共有情報通信制御器112−2は、スナップ共有情報システム制御器112−3に対してスナップ共有情報パケットの受信通知を出す(ステップS8)。また、併せてスナップ共有情報通信制御器112−2は、スナップ共有情報メールボックス制御器112−1に対してスナップ共有情報をスナップ共有情報メールボックス111へ保存するように指示を出す(ステップS9)。スナップ共有情報メールボックス制御器112−1は、スナップ共有情報通信制御器112−2から受け取ったスナップ共有情報の保存指示を受けて、スナップ共有情報をスナップ共有情報メールボックス111に保存する。
【0105】
一方、スナップ共有情報システム制御器112−3は、スナップ共有情報通信制御器112−2に対してスナップ共有情報受信完了通知パケットの送出を指示する(ステップS10)。スナップ共有情報通信制御器112−2はこの指示に応じてスナップ共有情報受信完了通知パケットをネットワークに送出する(ステップS11)。
【0106】
相手局では、スナップ共有情報システム制御器212−3がスナップ共有情報通信制御器212−2を経由してスナップ共有情報受信完了通知パケットを受信する(ステップS12)。これにより受信動作7−1は終了する。
【0107】
送信動作7−2は、自局と相手局のテレビ会議装置間で行われる動作で、スナップ共有メールボックス211に保存されているスナップ共有情報を通信先へ送信する為の動作である。
【0108】
送信動作7−2の動作について、相手局が自局へスナップ共有情報を送信する場面を想定して説明する。そのシーケンスが表されている図である
図9を参照して説明を行う。
【0109】
相手局で送信動作7−2が動作すると、まずスナップ共有情報システム制御器212−3が自局に対してスナップ共有情報の送信を要求するシーケンスに入る。
【0110】
スナップ共有情報システム制御器212−3は、スナップ共有情報通信制御器212−2に対してスナップ共有情報送信要求パケットの送出を指示する(ステップS21)。スナップ共有情報通信制御器212−2はこの指示に応じてスナップ共有情報送信要求パケットをネットワークに送出する(ステップS22)。このスナップ共有情報送信要求パケットには、送信したいスナップ共有情報の格納番号を含んでいる。
【0111】
自局では、スナップ共有情報通信制御器112−2がスナップ共有情報送信要求パケットを受信する。すると、スナップ共有情報通信制御器112−2は受信した共有情報送信要求パケットをスナップ共有情報システム制御器112−3に通知する(ステップS23)。
【0112】
スナップ共有情報システム制御器112−3は、パケットに含まれているスナップ共有情報の格納番号を取り出し、相手局からその格納番号に対する受信動作7−1の動作が必要であることを判別する。
【0113】
そして、スナップ共有情報システム制御器112−3は、スナップ共有情報送信要求応答パケットの送信指示を指示する(ステップS24)。スナップ共有情報通信制御器112−2はこの指示に応じてスナップ共有情報送信要求応答パケットをネットワークに送出する(ステップS25)。
【0114】
相手局では、スナップ共有情報システム制御器112−3がスナップ共有情報通信制御器112−2を経由してスナップ共有情報送信要求応答パケットを受信する(ステップS26)。
【0115】
その後、自局は相手局に対して、ステップS23にて受信した共有情報送信要求パケットに含まれる格納番号に対応するスナップ共有情報の受信動作7−1の動作を実行する。すなわち、自局からの送信は、相手局に対して受信要求を出させることにより実現する。受信動作7−1の動作に関しては
図8を参照して既に上述しているので、ここでは図示及び説明を省略する。これにより送信動作7−2は終了する。
【0116】
削除動作7−3は、自局と相手局のテレビ会議装置間で行われる動作で、通信先のスナップ共有メールボックス211に保存されているスナップ共有情報を削除する為の動作である。
【0117】
削除動作7−3の動作について、自局が相手局に対してスナップ共有情報の削除要求をする場面を想定して説明する。そのシーケンスが表されている図である
図10を参照して説明を行う。
【0118】
自局で削除動作7−3が動作すると、まずスナップ共有情報制御器112が相手局に対してスナップ共有情報の削除を要求するシーケンスに入る。
【0119】
スナップ共有情報システム制御器112−3は、スナップ共有情報通信制御器112−2に対してスナップ共有情報削除要求パケットの送出を指示する(ステップS31)。スナップ共有情報通信制御器112−2はこの指示に応じてスナップ共有情報削除要求パケットをネットワークに送出する(ステップS32)。このスナップ共有情報削除要求パケットには、削除したいスナップ共有情報の格納番号を含んでいる。
【0120】
相手局では、スナップ共有情報通信制御器212−2がスナップ共有情報削除要求パケットを受信する。すると、スナップ共有情報通信制御器212−2は受信した共有情報削除要求パケットをスナップ共有情報システム制御器212−3に通知する(ステップS33)。
【0121】
スナップ共有情報システム制御器212−3は、その受信通知に含まれる格納番号に基づいて、スナップ共有情報メールボックス制御器212−1から該当するスナップ共有情報を削除する(ステップS34及びステップS35)。スナップ共有情報システム制御器212−3は、スナップ共有情報の削除が完了したことを伝えるために、スナップ共有情報通信制御器212−2に対してスナップ共有情報削除要求応答パケットの送出を指示する(ステップS36)。スナップ共有情報通信制御器212−2はこの指示に応じてスナップ共有情報削除要求応答パケットをネットワークに送出する(ステップS37)。
【0122】
自局では、スナップ共有情報システム制御器112−3が、スナップ共有情報通信制御器112−2を経由してスナップ共有情報削除要求応答パケットを受信する。これにより削除動作7−3は終了する。
【0123】
同期化動作7−4は、自局と相手局のテレビ会議装置間で行われる動作で、自局のスナップ共有メールボックス111と相手局のスナップ共有メールボックス211で保存されているスナップ共有情報を一致させる為の動作である。
【0124】
同期化動作7−4は、自局と相手局の制御端末が、それぞれの側のスナップ共有情報メールボックスだけで同一のスナップ共有情報を閲覧できるようにするために用意されている。
【0125】
同期化動作7−4の動作について、自局が相手局と同期化する場面を想定して説明する。そのシーケンスが表されている図である
図11を参照して説明を行う。
図11には自局から相手局に同期化し、自局が過不足分を送信または受信するシーケンスが表されている。
【0126】
自局で同期化動作7−4が動作すると、まずスナップ共有情報制御器112が相手局に対してスナップ共有情報リストを要求するシーケンスに入る。スナップ共有情報システム制御器112−3は、は、スナップ共有情報通信制御器112−2に対してスナップ共有情報リスト要求パケットの送出を指示する(ステップS40)。スナップ共有情報通信制御器112−2はこの指示に応じてスナップ共有情報リスト要求パケットをネットワークに送出する(ステップS41)。
【0127】
相手局では、スナップ共有情報通信制御器212−2がスナップ共有情報リスト要求パケットを受信し、受信したスナップ共有情報リスト要求パケットはスナップ共有情報システム制御器212−3に通知される(ステップS42)。
【0128】
スナップ共有情報システム制御器212−3は、その受信通知に基づいて、スナップ共有情報メールボックス制御器212−1からスナップ共有情報リストを取り出す(ステップS43及びステップS44)。
【0129】
スナップ共有情報システム制御器212−3は、取り出しスナップ共有情報リストをパケット化し、パケット化した取り出しスナップ共有情報リストを含むスナップ共有情報リスト要求応答パケットを、スナップ共有情報通信制御器212−2を経由してネットワークにて送出する(ステップS45及びステップS46)。
【0130】
自局では、スナップ共有情報システム制御器112−3がスナップ共有情報通信制御器112−2を経由してスナップ共有情報リスト要求応答パケットを受信する(ステップS47)。
【0131】
スナップ共有情報システム制御器112−3は、自局のスナップ共有情報リストを把握するために、スナップ共有情報メールボックス制御器112−1に対してスナップ共有情報リストを取り出すように指示をする(ステップS48)。指示を受けたスナップ共有情報メールボックス制御器112−1はスナップ共有情報メールボックス111よりスナップ共有情報リストを取り出してスナップ共有情報システム制御器112−3に通知する。
【0132】
スナップ共有情報システム制御器112−3は、自局と相手局のスナップ共有情報リストを比較し、過不足なスナップ共有情報がないかどうかをチェックする。相手局にあり自局にないスナップ共有情報については、相手局から不足分のスナップ共有情報の格納番号に対する受信動作7−1の動作を行う。自局にあり相手局にないスナップ共有情報については、自局から不足分のスナップ共有情報の格納番号に対する送信動作7−2の動作を行う。これにより同期化動作7−4は終了する。なお、受信動作7−1(
図8参照)及び送信動作7−2(
図9参照)に関しては既に上述しているため、ここでは説明及び図示を省略する。
【0133】
続いて、制御端末−テレビ会議装置間の動作に関して説明する。今回は制御端末120とテレビ会議装置110間の動作を例に取って説明するが、制御端末220とテレビ会議装置210も制御端末120及びテレビ会議装置110と同様の動作を行う。
【0134】
情報リスト取得動作7−5は、制御端末とテレビ会議装置間で行われる動作で、制御端末がスナップ共有情報メールボックスの格納リストを取得する為の動作である。
【0135】
情報リスト取得動作7−5について説明する。そのシーケンスが表されている図である
図12を参照して説明を行う。
【0136】
システム制御器122は、情報リスト取得動作7−5の動作を指示するために、スナップ共有クライアントシステム制御器121−1に対してスナップ共有情報リスト要求を出す(ステップS50)。スナップ共有クライアントシステム制御器121−1は、この要求を受けてスナップ共有情報リストを要求するシーケンスに入る。
【0137】
スナップ共有クライアントシステム制御器121−1は、スナップ共有クライアント通信制御器121−2に対してスナップ共有情報リストクライアント要求パケットの送出指示を出す(ステップS51)。
【0138】
スナップ共有クライアント通信制御器121−2は、テレビ会議装置110に対してスナップ共有情報リストクライアント要求パケットを送出する(ステップS52)。
【0139】
テレビ会議装置110では、スナップ共有情報通信制御器112−2がスナップ共有情報リストクライアント要求パケットを受信する。すると、スナップ共有情報通信制御器112−2は受信したスナップ共有情報リストクライアント要求パケットスナップ共有情報システム制御器112−3に通知する(ステップS53)。
【0140】
スナップ共有情報システム制御器112−3は、その受信通知に基づいて、スナップ共有情報メールボックス制御器112−1にスナップ共有情報リストの取り出し指示を出す(ステップS54)。スナップ共有情報メールボックス制御器112−1はこの指示に応じてスナップ共有情報メールボックス111からスナップ共有情報リストを取り出し、スナップ共有情報システム制御器112−3に通知する(ステップS55)。
【0141】
スナップ共有情報システム制御器112−3は、取り出したスナップ共有情報リストをパケット化し、パケット化したスナップ共有情報リストクライアント要求応答パケットを制御端末120に対して送信するようにスナップ共有情報通信制御器112−2に指示を行う(ステップS56)。これに応じてスナップ共有情報通信制御器112−2は制御端末120に対してスナップ共有情報リストクライアント要求応答パケットを送信する(ステップS56)。
【0142】
制御端末120では、スナップ共有クライアント通信制御器121−2がスナップ共有情報リストクライアント要求応答パケットを受信し、受信したスナップ共有情報リストクライアント要求応答パケットをスナップ共有クライアントシステム制御器121−1に通知する(ステップS58)。
【0143】
スナップ共有クライアントシステム制御器121−1は、この通知を受けてスナップ共有情報リストをシステム制御器122に通知する(ステップS59)。これにより情報リスト取得動作7−5は終了する。
【0144】
情報送信動作7−6は、制御端末120とテレビ会議装置110間で行われる動作で、制御端末120から自局と相手局のスナップ共有情報メールボックスへスナップ共有情報を送信する為の動作である。
【0145】
情報送信動作7−6について説明する。そのシーケンスが表されている図である
図13を参照して説明を行う。
【0146】
システム制御器122は、情報送信動作7−6の動作を指示するために、スナップ共有クライアントシステム制御器121−1に対してスナップ共有情報送信要求を出す(ステップS60)。
【0147】
スナップ共有クライアントシステム制御器121−1は、この要求を受けてスナップ共有情報の送信を要求するシーケンスに入る。
【0148】
スナップ共有クライアントシステム制御器121−1は、スナップ共有情報クライアント送信要求パケットを送出するようにスナップ共有クライアント通信制御器121−2に対して指示を出す(ステップS61)。指示を受けたスナップ共有クライアント通信制御器121−2はテレビ会議装置110に対してスナップ共有情報クライアント送信要求パケットを送出する(ステップS62)。
【0149】
テレビ会議装置110では、スナップ共有情報通信制御器112−2がスナップ共有情報クライアント送信要求パケットを受信し、受信したスナップ共有情報クライアント送信要求パケットをスナップ共有情報システム制御器112−3に通知する(ステップS63)。
【0150】
通知を受けたスナップ共有情報システム制御器112−3は、受信したスナップ共有情報クライアント送信要求パケットに含まれるスナップ共有情報をスナップ共有情報メールボックス111に保存するようにスナップ共有情報メールボックス制御器112−1に対して保存指示を出す(ステップS64)。
【0151】
スナップ共有情報メールボックス制御器112−1は、保存指示に応じて保存を行った後に、保存完了通知をスナップ共有情報システム制御器112−3に返す(ステップS65)。
【0152】
また、スナップ共有情報メールボックス制御器112−1は、自局からの送信動作として送信動作7−2の動作、すなわち
図9に表される各ステップを実行する。
【0153】
送信動作7−2の実行後、スナップ共有情報システム制御器112−3は、スナップ共有情報クライアント送信要求応答パケットを送信するようにスナップ共有情報通信制御器112−2に対して指示を出す(ステップS66)。指示を受けたスナップ共有情報通信制御器112−2は、スナップ共有情報クライアント送信要求応答パケットを制御端末120に対して送信する(ステップS67)。
【0154】
制御端末120では、スナップ共有クライアント通信制御器121−2がスナップ共有情報クライアント送信要求応答パケットを受信し、受信したスナップ共有情報クライアント送信要求応答パケットをスナップ共有情報クライアントシステム制御器121−1に通知する(ステップS68)。
【0155】
通知を受けたスナップ共有情報クライアントシステム制御器121−1はその後、システム制御器122に対してスナップ共有情報の送信完了を通知する(ステップS69)。これにより情報送信動作7−6は終了する。
【0156】
情報取得動作7−7は、制御端末120とテレビ会議装置110間で行われる動作で、スナップ共有情報メールボックスから制御端末120にスナップ共有情報を転送する為の動作である。
【0157】
情報取得動作7−7について説明する。そのシーケンスが表されている図である
図14を参照して説明を行う。
【0158】
システム制御器122は、情報取得動作7−7の動作を指示するために、スナップ共有クライアントシステム制御器121−1に対してスナップ共有情報の取り出しを要求する(ステップS70)。
【0159】
スナップ共有クライアントシステム制御器121−1は、この要求を受けてスナップ共有情報の取り出しを要求するシーケンスに入る。
【0160】
スナップ共有クライアントシステム制御器121−1は、スナップ共有情報クライアント要求パケットを送出するようにスナップ共有クライアント通信制御器121−2に対して指示を出す(ステップS71)。指示を受けたスナップ共有クライアント通信制御器121−2はテレビ会議装置110に対してスナップ共有情報クライアント要求パケットを送出する(ステップS72)。
【0161】
テレビ会議装置110では、スナップ共有情報通信制御器112−2がスナップ共有情報クライアント要求パケットを受信し、受信したスナップ共有情報クライアント要求パケットをスナップ共有情報システム制御器112−3に通知する(ステップS73)。
【0162】
通知を受けたスナップ共有情報システム制御器112−3は、受信したスナップ共有情報クライアント要求パケットに基づいてスナップ共有情報をスナップ共有情報メールボックス111から取り出すようにスナップ共有情報メールボックス制御器112−1に対して指示を出す(ステップS74)。
【0163】
スナップ共有情報メールボックス制御器112−1は、指示に応じて取り出しを行った後に、取り出したスナップ共有情報をスナップ共有情報システム制御器112−3に返す(ステップS75)。
【0164】
スナップ共有情報システム制御器112−3は、スナップ共有情報パケットを送信するようにスナップ共有情報通信制御器112−2に対して指示を出す(ステップS76)。指示を受けたスナップ共有情報通信制御器112−2は、スナップ共有情報パケットを制御端末120に対して送信する(ステップS77)。
【0165】
制御端末120では、スナップ共有クライアント通信制御器121−2がスナップ共有情報パケットを受信し、受信したスナップ共有情報パケットをスナップ共有情報クライアントシステム制御器121−1に通知する(ステップS78)。
【0166】
通知を受けたスナップ共有情報クライアントシステム制御器121−1はその後、システム制御器122に対してスナップ共有情報パケットに含まれるスナップ共有情報を通知する。これにより情報取得動作7−7は終了する。
【0167】
情報削除動作7−8は、制御端末120とテレビ会議装置110間で行われる動作で、スナップ共有情報メールボックスから指定するスナップ共有情報を削除する為の動作である。
【0168】
情報削除動作7−8について説明する。そのシーケンスが表されている図である
図15を参照して説明を行う。
【0169】
システム制御器122は、情報削除動作7−8の動作を指示するために、スナップ共有クライアントシステム制御器121−1に対してスナップ共有情報の削除要求を出す(ステップS80)。
【0170】
スナップ共有クライアントシステム制御器121−1は、この要求を受けてスナップ共有情報を削除するシーケンスに入る。
【0171】
スナップ共有クライアントシステム制御器121−1は、スナップ共有情報クライアント削除要求パケットを送出するようにスナップ共有クライアント通信制御器121−2に対して指示を出す(ステップS81)。指示を受けたスナップ共有クライアント通信制御器121−2はテレビ会議装置110に対してスナップ共有情報クライアント削除要求パケットを送出する(ステップS82)。
【0172】
テレビ会議装置110では、スナップ共有情報通信制御器112−2がスナップ共有情報クライアント削除要求パケットを受信し、受信したスナップ共有情報クライアント削除要求パケットをスナップ共有情報システム制御器112−3に通知する(ステップS83)。
【0173】
通知を受けたスナップ共有情報システム制御器112−3は、受信したスナップ共有情報クライアント削除要求パケットにより指定されるスナップ共有情報をスナップ共有情報メールボックス111から削除するようにスナップ共有情報メールボックス制御器112−1に対して指示を出す(ステップS84)。
【0174】
スナップ共有情報メールボックス制御器112−1は、指示に応じて削除を行った後に、削除完了通知をスナップ共有情報システム制御器112−3に返す(ステップS85)。
【0175】
また、スナップ共有情報メールボックス制御器112−1は、相手局への削除要求として削除動作7−3、すなわち
図10に表される各ステップを実行する。
【0176】
削除動作7−3の実行後、スナップ共有情報システム制御器112−3は、スナップ共有情報クライアント削除要求応答パケットを送信するようにスナップ共有情報通信制御器112−2に対して指示を出す(ステップS86)。指示を受けたスナップ共有情報通信制御器112−2は、スナップ共有情報クライアント削除要求応答パケットを制御端末120に対して送信する(ステップS87)。
【0177】
制御端末120では、スナップ共有クライアント通信制御器121−2がスナップ共有情報クライアント削除要求応答パケットを受信し、受信したスナップ共有情報クライアント削除要求応答パケットをスナップ共有情報クライアントシステム制御器121−1に通知する(ステップS88)。
【0178】
通知を受けたスナップ共有情報クライアントシステム制御器121−1はその後、システム制御器122に対してスナップ共有情報の削除完了を通知する(ステップS89)。これにより情報削除動作7−8は終了する。
【0179】
情報同期化動作7−9は、制御端末120とテレビ会議装置110間で行われる動作で、自局と相手局のスナップ共有情報メールボックスの内容を一致させる為の動作を指示する。
【0180】
情報同期化動作7−9について説明する。そのシーケンスが表されている図である
図16を参照して説明を行う。
【0181】
システム制御器122は、情報同期化動作7−9の動作を指示するために、スナップ共有クライアントシステム制御器121−1に対してスナップ共有情報の同期化指示を出す(ステップS90)。
【0182】
スナップ共有クライアントシステム制御器121−1は、この指示を受けてスナップ共有情報の同期化シーケンスに入る。
【0183】
スナップ共有クライアントシステム制御器121−1は、スナップ共有情報クライアント同期化要求パケットを送出するようにスナップ共有クライアント通信制御器121−2に対して指示を出す(ステップS91)。指示を受けたスナップ共有クライアント通信制御器121−2はテレビ会議装置110に対してスナップ共有情報クライアント同期化要求パケットを送出する(ステップS92)。
【0184】
テレビ会議装置110では、スナップ共有情報通信制御器112−2がスナップ共有情報クライアント同期化要求パケットを受信し、受信したスナップ共有情報クライアント同期化要求パケットをスナップ共有情報システム制御器112−3に通知する(ステップS93)。
【0185】
通知を受けたスナップ共有情報システム制御器112−3は、自局と相手局のスナップ共有情報メールボックスの内容を一致させるために同期化動作7−4の動作、すなわち
図11に表される各ステップを実行する。
【0186】
同期化動作7−4の実行後、スナップ共有情報システム制御器112−3は、スナップ共有情報クライアント同期化要求応答パケットを送信するようにスナップ共有情報通信制御器112−2に対して指示を出す(ステップS94)。指示を受けたスナップ共有情報通信制御器112−2は、スナップ共有情報クライアント同期化要求応答パケットを制御端末120に対して送信する(ステップS95)。
【0187】
制御端末120では、スナップ共有クライアント通信制御器121−2がスナップ共有情報クライアント同期化要求応答パケットを受信し、受信したスナップ共有情報クライアント同期化要求応答パケットをスナップ共有情報クライアントシステム制御器121−1に通知する(ステップS96)。
【0188】
通知を受けたスナップ共有情報クライアントシステム制御器121−1はその後、システム制御器122に対してスナップ共有情報の同期化完了を通知する(ステップS97)。これにより情報同期化動作7−9は終了する。
【0189】
情報通知動作7−10は、制御端末120とテレビ会議装置110間で行われる動作で、制御端末120に接続のテレビ会議装置110からその制御端末120へ情報を通知する為の動作である。情報の通知は、例えば相手局からの要求に応じてスナップ共有情報を受信した場合等にその旨を通知するために発生する。
【0190】
情報通知動作7−10について説明する。そのシーケンスが表されている図である
図17を参照して説明を行う。
【0191】
テレビ会議装置110では、スナップ共有情報システム制御器112−3が制御端末120へ情報通知を行う必要が発生すると、スナップ共有情報システム制御器112−3がスナップ共有情報クライアント情報通知パケットを送信するようにスナップ共有情報通信制御器112−2に対して指示を出す(ステップS101)。指示を受けたスナップ共有情報通信制御器112−2は制御端末120に対してスナップ共有情報クライアント情報通知パケットを送信する(ステップS102)。
【0192】
制御端末120では、スナップ共有クライアント通信制御器121−2がスナップ共有情報クライアント情報通知パケットを受信し、受信したスナップ共有情報クライアント情報通知パケットをスナップ共有情報クライアントシステム制御器121−1に通知する(ステップS103)。
【0193】
通知を受けたスナップ共有情報クライアントシステム制御器121−1はその後、システム制御器122に対してスナップ共有情報クライアント情報通知パケットを通知する(ステップS104)。これにより情報通知動作7−10は終了する。
【0194】
さて、続いて具体的な事案に基づいて上述した本実施形態の動作を説明する。今回は自局の制御端末120から相手局の制御端末220へスナップ共有情報を伝送するまでの場面を想定した動作について説明する。前提として、現在、テレビ会議装置110とテレビ会議装置210がテレビ会議通信しているとする。同時に制御端末120と制御端末220は、制御アプリケーション133と制御アプリケーション230からオンラインサービスサーバ330にアクセスしているとする。
【0195】
このような状況下のもと、自局で制御端末120を操作するユーザ(以下、「オペレータ」と呼ぶ。)が制御アプリケーション130上で表示されているオンラインサービス画面134を相手局にも見て欲しくなり、相手局へオンラインサービスのリンク情報を伝えたい場面がやってきたとする。
【0196】
すると制御端末120では、スナップ共有クライアント制御器121がスナップ共有情報を作成する。
【0197】
このスナップ共有情報は、制御アプリケーション130で開いているオンラインサービスのリンク情報等の属性をもとに1つのテキストメッセージにまとめたものである。
【0198】
オペレータは相手局へリンク情報を伝えるために、制御アプリケーション130のスナップ共有ボタン133を押下し、スナップ共有情報の送信を指示する。
【0199】
すると制御端末120では、スナップ共有クライアント制御器121がスナップ共有情報を作成する。
【0200】
このスナップ共有情報は、制御アプリケーション130で開いているオンラインサービスのリンク情報等の属性をもとに1つのテキストメッセージにまとめたものである。その後、制御端末121は情報送信動作7−6の動作を実行する。この動作によって、スナップ共有情報がスナップ要求情報メールボックス111に保存された後、相手局のテレビ会議装置210に送信され、スナップ共有情報は相手局のスナップ共有情報メールボックス211にも格納される。
【0201】
相手局で制御端末220を操作するオペレータは、テレビ会議を通じて、自局のオペレータの話からスナップ共有情報が届いたことを知るとする。なお、スナップ共有情報が相手局のスナップ共有情報メールボックス211に格納された際に、その旨がテレビ会議装置210から制御端末220に通知されるようにしても良い。この場合、相手局で制御端末220を操作するオペレータは、制御端末220上の表示によってスナップ共有情報が届いたことを知ることとなる。
【0202】
何れにせよ、相手局で制御端末220を操作するオペレータは、届いたスナップ共有情報を取り出すために、制御アプリケーション230にあるスナップ共有情報閲覧ボタン232を押下し、テレビ会議装置210からスナップ共有情報の取り出しを指示する。
【0203】
すると、制御端末220は情報リスト取得動作7−5の動作を実行する。この動作によって、スナップ共有情報メールボックス211に格納されているスナップ共有情報のリストが制御端末220に伝わり、制御アプリケーション230はリストを画面に表示する。
【0204】
相手局で制御端末220を操作するオペレータは、画面に表示されたリストに従って、今回届いたスナップ共有情報の項目を選択する。すると、制御端末220は選択された項目に対する情報取得動作7−7の動作を実行する。この動作によって、スナップ共有情報メールボックス320に格納されている選択されたスナップ共有情報が制御端末220に伝わり、制御アプリケーション230に自局が伝えたメッセージが表示される。また、制御アプリケーション230が、制御端末220に伝えられたスナップ共有情報に含まれるオンラインサービスのリンク情報に基づいてオンラインサービスサーバ330にアクセスし、アクセス先に格納されている情報が制御アプリケーション230に表示されるようにしても良い。
【0205】
次に、以上説明した本発明の実施形態が奏する効果について説明する。本実施形態では制御端末にとって接続する通信先は2種類である。
【0206】
一つはオンラインサービスと通信する為のネットワークであり、もう一つは接続しているテレビ会議装置と通信する為のネットワークである。ここで、後者のネットワークを通じて、制御端末と接続するテレビ会議装置を経由してテキストメッセージを交換することが可能となる。例えば、自局の制御端末で動作している制御アプリケーション上で開いているオンラインサービスのリンク情報を、テレビ会議装置を経由して相手局の制御端末に伝えることが可能になる。
【0207】
このような構成により本実施形態では更に少なくとも以下の2つの効果を奏する。
【0208】
一つは、プライバシーを確保したセキュアな経路を構築できる、という効果である。これは、すなわち当事者間でのプライベートな通信が実現できるという効果である。テレビ会議のネットワークは、通信帯域を確保するために専用のネットワーク、すなわちセキュアなネットワークであることが多い。そのため、オンラインサービスで使用するネットワークとは独立したネットワークで準備できるため、セキュアな経路として構築できる。
【0209】
もう一つは、テキストメッセージを交換する処理をテレビ会議装置と制御端末に追加することで、通信網に別の装置を設置する必要が無くなる、という効果である。テレビ会議装置間とテレビ会議装置と制御端末間はネットワークに接続されているので、テレビ会議装置にテキストメッセージを橋渡しする処理を設置すれば、自局の制御端末から相手局の制御端末へテキストメッセージを伝える為の経路が確立できる。このようにテレビ会議装置と制御端末にその橋渡しの為の制御処理を設けることで、通信網に別の装置を不要にすることができる。
【0210】
次に上述した本実施形態の一具体例として、テレビ会議で使用するIPネットワーク310をISDNネットワークにより実現した場合の例を説明する。
【0211】
最近でこそテレビ会議ではIPネットワークを使用するようになったが、10年ほど前はISDNネットワークが利用されており、また海外では現在もISDNネットワークが利用されている。また、国内であってもISDNネットワークを利用するということは充分考えられる。そこで、今回はISDNネットワークを用いた具体例を例に取る。
【0212】
ここで、ISDNネットワークを利用したテレビ会議で使用される通信プロトコルの一つとしてITU−TによりH.320が規格化されている。本例では、このH.320を利用したテレビ会議を用いた構成について説明することにする。
【0213】
図17は、
図6に表される基本的構成にH.320に準拠したテレビ会議装置を盛り込んだ場合の構成を表す図である。
【0214】
テレビ会議装置510は、テレビ会議装置110と比べるとH.320制御器516が追加されている点で相違する。更にIPネットワークインターフェース114がISDNインターフェース514となっている点で相違する。
【0215】
H.320制御器516、ISDNネットワーク610を使用してH.320によりテレビ会議通信を実現する為の制御を担い、ISDNネットワーク610を通じて通信可能なH.320に準拠の通信ストリームの生成分離を処理する部分である。
【0216】
上記したように
図6のIPネットワークインターフェース114は、ISDNネットワークインターフェース514となっており、また、IPネットワーク310はISDNネットワーク610に置き換えてられている。
【0217】
スナップ共有情報通信制御器512−2は、相手局とH.320通信プロトコルを通じてスナップ共有情報を交換するためにH.320制御器516にも接続している。このような構成にすることによって、IPネットワーク以外に対応するテレビ会議装置でもスナップ共有情報の交換が可能になる。
【0218】
また、更に他の変形例として、スナップ共有情報を相手局の制御端末に制御情報を伝える為の伝達手段として用いることも考えられる。すなわち、スナップ共有情報をリンク情報といったメッセージを伝えるためだけでなく、例えば、制御端末上で動作するアプリケーションの制御情報を相手局の制御端末にも伝えることで、自局で実現している制御を相手局にも再現させることが可能になる。この場合、自局のシステム制御器は制御情報をスナップ共有情報で表現できる範囲内で変換し、相手局のシステム制御器はその逆変換を行う必要がある。
【0219】
加えて、上記実施形態ではテレビ会議、すなわち音声及び映像の双方をテレビ会議装置経由で交換することとしていたが、音声又は映像の何れかのみを交換するようにしても良い。例えば音声のみを交換するテレビ電話システムに本実施形態を適用するようにしても良い。
【0220】
なお、上記のテレビ会議装置及び制御端末は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組合わせによりそれぞれを実現することができる。また、上記のテレビ会議装置及び制御端末により行なわれるメッセージ通信制御方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
【0221】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータHDD可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0222】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0223】
(付記1) 相手局側に存在するコンテンツ共有システムとコンテンツを共有するためのコンテンツ共有システムであって、
第1の装置と第2の装置とを備え、
前記第1の装置は、
第1のネットワークを介して、相手局側に存在する相手局側コンテンツ共有システムに備わる相手局側第1の装置と通信をし、更に、前記第2の装置と通信をするための第1の通信手段と、
当該コンテンツ共有システムと、相手局側に存在するコンテンツ共有システムとで共有するべきコンテンツに対して、前記第2の装置が第2のネットワークを介してアクセスするためのスナップ共有情報を格納するための格納手段と、
前記格納手段に対して、前記スナップ共有情報に関するアクセスを行う格納制御手段と、
前記第1の通信手段に対して、前記スナップ共有情報に関する通信を行わせ、前記格納制御手段に、前記スナップ共有情報に関する前記アクセスを行わせることを含む制御を行うための第1の制御手段と、
を備え、
前記第2の装置は、
前記第1の通信手段と通信をし、更に、前記第2のネットワークに接続するための第2の通信手段と、
ユーザからの指示に基づいた内容の制御を前記第1の通信手段と前記第2の通信手段を介して前記第1の制御手段に行わせ、更に、前記スナップ共有情報に関する通信を前記第1の通信手段と前記第2の通信手段を介して前記第1の制御手段との間で行う第2の制御手段と、
前記第2の制御手段による前記スナップ共有情報に関する通信により得られた前記スナップ共有情報に基づいて、前記第2の通信手段と前記第2のネットワークを介して、前記コンテンツに対してアクセスするアクセス手段と、
を備えることを特徴とするコンテンツ共有システム。
【0224】
(付記2) 付記1に記載のコンテンツ共有システムであって、
前記第1の制御手段が行う制御は、
前記相手局側第1の装置への前記スナップ共有情報の送信、前記相手局側第1の装置からの前記スナップ共有情報の受信、前記相手局側コンテンツ共有システムに格納されている前記スナップ共有情報の削除依頼の送信、前記格納手段に格納されているスナップ共有情報のリストと前記相手局側第1の装置に備わる格納手段に格納されているスナップ共有情報のリストの同期化及び、前記第1の装置から前記第2の装置に対するスナップ共有情報の送信のうちの何れか一つを少なくとも含むことを特徴とするコンテンツ共有システム。
【0225】
(付記3) 付記1又は2に記載のコンテンツ共有システムであって、
前記第2の制御手段が前記第1の制御手段に行わせる制御は、
前記格納手段に格納されている前記スナップ共有情報のリストの取得、前記相手局側第1の装置への前記スナップ共有情報の送信、前記相手局側第1の装置からの前記スナップ共有情報の受信、前記格納手段に格納されている前記スナップ共有情報の削除、前記格納手段に格納されているスナップ共有情報のリストと前記相手局側第1の装置に備わる格納手段に格納されているスナップ共有情報のリストの同期化、のうちの何れか一つを少なくとも含むことを特徴とするコンテンツ共有システム。
【0226】
(付記4) 付記1乃至3の何れか1に記載のコンテンツ共有システムであって、
前記コンテンツは前記第2の装置又は前記相手局側コンテンツ共有システムがアクセス可能としたコンテンツであることを特徴とするコンテンツ共有システム。
【0227】
(付記5) 付記1乃至4の何れか1に記載のコンテンツ共有システムであって、
自局側と相手局側との間での会議を実現することを特徴とするコンテンツ共有システム。
【0228】
(付記6) 付記5に記載のコンテンツ共有システムであって、
前記第1の通信手段が前記会議に必要な情報を通信し、前記第2の装置が前記会議の参加者に対して前記会議に必要な情報を出力することを特徴とするコンテンツ共有システム。
【0229】
(付記7) 付記1乃至6の何れか1に記載のコンテンツ共有システムを複数備えることを特徴とするコンテンツ共有拡張システム。
【0230】
(付記8) 相手局側に存在するコンテンツ共有システムとコンテンツを共有するための自局側コンテンツ共有システムが行うコンテンツ共有方法であって、
前記自局側コンテンツ共有システムは第1の装置と第2の装置とを備え、
前記第1の装置の第1の通信手段が、第1のネットワークを介して、相手局側に存在する相手局側コンテンツ共有システムに備わる相手局側第1の装置と通信をし、更に、前記第2の装置と通信をするステップと、
前記第1の装置の格納手段が、前記自局側コンテンツ共有システムと、相手局側に存在するコンテンツ共有システムとで共有するべきコンテンツに対して、前記第2の装置が第2のネットワークを介してアクセスするためのスナップ共有情報を格納するステップと、
前記第1の装置の格納制御手段が、前記格納手段に対して、前記スナップ共有情報に関するアクセスを行うステップと、
前記第1の装置の第1の制御手段が、前記第1の通信手段に対して、前記スナップ共有情報に関する通信を行わせ、前記格納制御手段に、前記スナップ共有情報に関する前記アクセスを行わせることを含む制御を行うためのステップと、
前記第2の装置の第2の通信手段が、前記第1の通信手段と通信をし、更に、前記第2のネットワークに接続するステップと、
前記第2の装置の第2の制御手段が、ユーザからの指示に基づいた内容の制御を前記第1の通信手段と前記第2の通信手段を介して前記第1の制御手段に行わせ、更に、前記スナップ共有情報に関する通信を前記第1の通信手段と前記第2の通信手段を介して前記第1の制御手段との間で行うステップと、
前記第2の装置のアクセス手段が、前記第2の制御手段による前記スナップ共有情報に関する通信により得られた前記スナップ共有情報に基づいて、前記第2の通信手段と前記第2のネットワークを介して、前記コンテンツに対してアクセスするステップと、
を含むことを特徴とするコンテンツ共有方法。
【0231】
(付記9) 第1の装置と第2の装置とを備え、相手局側に存在するコンテンツ共有システムとコンテンツを共有するためのコンテンツ共有システム内の前記第1の装置としてコンピュータを機能させるためのコンテンツ共有プログラムであって、
前記コンピュータを、
第1のネットワークを介して、相手局側に存在する相手局側コンテンツ共有システムに備わる相手局側第1の装置と通信をし、更に、前記第2の装置と通信をするための第1の通信手段と、
当該コンテンツ共有システムと、相手局側に存在するコンテンツ共有システムとで共有するべきコンテンツに対して、前記第2の装置が第2のネットワークを介してアクセスするためのスナップ共有情報を格納するための格納手段と、
前記格納手段に対して、前記スナップ共有情報に関するアクセスを行う格納制御手段と、
前記第1の通信手段に対して、前記スナップ共有情報に関する通信を行わせ、前記格納制御手段に、前記スナップ共有情報に関する前記アクセスを行わせることを含む制御を行うための第1の制御手段と、
を備える前記第1の装置として機能させることを特徴とするコンテンツ共有プログラム。
【0232】
(付記10) 第1の装置と第2の装置とを備え、相手局側に存在するコンテンツ共有システムとコンテンツを共有するためのコンテンツ共有システム内の前記第2の装置としてコンピュータを機能させるためのコンテンツ共有プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記第1の装置が備える第1の通信手段と通信をし、更に、第2のネットワークに接続するための第2の通信手段と、
ユーザからの指示に基づいた内容の制御を前記第1の通信手段と前記第2の通信手段を介して前記第1の装置が備える第1の制御手段に行わせ、更に、自局側のコンテンツ共有システムと、相手局側に存在するコンテンツ共有システムとで共有するべきコンテンツに対して、前記第2の装置が第2のネットワークを介してアクセスするためのスナップ共有情報に関する通信を前記第1の通信手段と前記第2の通信手段を介して前記第1の制御手段との間で行う第2の制御手段と、
前記第2の制御手段による前記スナップ共有情報に関する通信により得られた前記スナップ共有情報に基づいて、前記第2の通信手段と前記第2のネットワークを介して、前記コンテンツに対してアクセスするアクセス手段と、
を備える前記第2の装置として機能させることを特徴とするコンテンツ共有プログラム。
【0233】
(付記11)
テレビ会議装置に設けられた、
スナップ共有情報を記憶する媒体であるスナップ共有情報メールボックスと、
スナップ共有情報メールボックスとスナップ共有情報の読み書きを行う制御器であるスナップ共有情報メールボックス制御器と、
自局と相手局のスナップ共有情報メールボックスを操作するために、自局のスナップ共有情報メールボックス制御器と、相手局のスナップ共有情報システム制御器に対して制御を行い、スナップ共有情報クライアントシステム制御器に対して制御を行う制御器であるスナップ共有情報システム制御器と、
相手局のスナップ共有情報システム制御器とネットワークを介して通信する為の情報変換を行う制御器であるスナップ共有情報通信制御器と、
制御端末に設けられた、
スナップ共有情報システム制御器を操作する為の制御を行う制御器であるスナップ共有情報クライアントシステム制御器と、
スナップ共有情報システム制御器とネットワークを介して通信する為の情報変換を行う制御器であるスナップ共有クライアント通信制御器
で構成されるメッセージ通信制御器。