特許第6021208号(P6021208)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6021208
(24)【登録日】2016年10月14日
(45)【発行日】2016年11月9日
(54)【発明の名称】誤接続防止装置、および誤接続防止方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/26 20060101AFI20161027BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20161027BHJP
【FI】
   G06F1/26 334B
   H02J7/00 S
   G06F1/26 334D
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-212582(P2015-212582)
(22)【出願日】2015年10月29日
【審査請求日】2015年10月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077838
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 憲保
(74)【代理人】
【識別番号】100129023
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100147809
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 順一
(72)【発明者】
【氏名】桑山 勝之
【審査官】 渡部 博樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−204822(JP,A)
【文献】 特開2008−158840(JP,A)
【文献】 特開2005−243569(JP,A)
【文献】 特開2012−242919(JP,A)
【文献】 特開平3−071217(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/26
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器の内部回路に接続される誤接続防止装置であって、
外部装置が接続されるべき第1のインターフェースと、
外部電源が接続されるべき第2のインターフェースと、
前記第1のインターフェースに接続され、かつ前記第1のインターフェースに前記外部電源が接続された時に、誤接続を示す信号を出力する誤接続検出防止部と、
前記第1のインターフェースと前記内部回路を結ぶ経路に設けられ、前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続されていない時には開状態であって、前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続された場合に、開状態から閉状態に切り替える開閉部と、を備える、誤接続防止装置。
【請求項2】
前記開閉部は、前記誤接続検出防止部と前記電子機器の内部回路の間に設けられている、請求項1に記載の誤接続防止装置。
【請求項3】
前記第2のインターフェースに接続され、かつ前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続された場合に、前記開閉部の状態を開状態から閉状態に切り替える制御部をさらに備える、請求項1または2に記載の誤接続防止装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第2のインターフェースに接続された前記外部電源から動作に必要な電力を受ける、請求項3に記載の誤接続防止装置。
【請求項5】
前記制御部の動作に必要な電力を供給する内部バッテリをさらに備え、
前記制御部は、前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続されているか否かを監視し、前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続された際に前記開閉部の状態を開状態から閉状態に切り替え、前記第2のインターフェースから前記外部電源が外された際に前記開閉部の状態を閉状態から開状態に切り替える、請求項3に記載の誤接続防止装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第2のインターフェースに接続された前記外部電源の出力電圧値を判定し、前記出力電圧値が所定の値である場合に前記開閉部の状態を開状態から閉状態に切り替える、請求項3〜5のいずれか1項に記載の誤接続防止装置。
【請求項7】
電子機器の内部回路に対する誤接続防止方法であって、
外部装置が接続されるべき第1のインターフェースに外部電源が接続された時に誤接続を示す信号を出力し、
外部電源が接続されるべき第2のインターフェースに外部電源が接続された時に前記第1のインターフェースと前記電子機器の内部回路を結ぶ経路に設けられた開閉部の状態を開状態から閉状態に切り替える、誤接続防止方法。
【請求項8】
前記第1のインターフェースに接続された誤接続検出防止部と前記内部回路を結ぶ経路に設けられた開閉部の状態を開状態から閉状態に切り替える、請求項7に記載の誤接続防止方法。
【請求項9】
前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続されたか否かを監視し、前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続された時に、前記第1のインターフェースと前記内部回路を結ぶ経路を開状態から閉状態に切り替え、前記第2のインターフェースから前記外部電源が外された際に前記開閉部の状態を閉状態から開状態に切り替える請求項7または8に記載の誤接続防止方法。
【請求項10】
前記第2のインターフェースに接続された前記外部電源の出力電圧値を監視し、前記出力電圧値に応じて、前記第1のインターフェースと前記内部回路を結ぶ経路の開状態と閉状態を切り替える、請求項9に記載の誤接続防止方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誤接続防止装置、および誤接続防止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、センサ機器等の外部装置を監視する監視装置等は、外部装置が接続される第1のインターフェース、および外部電源が接続される第2のインターフェースを有する。このような監視装置において、第1のインターフェースに誤って外部電源が接続された場合、監視装置の内部回路に電圧が印加され、内部回路が損傷する可能性がある。そのため、誤接続を検知することによって、内部回路の損傷を防止することのできる技術が提案されている。
【0003】
特許文献1は、外部ユニットが所定のスロットに適正に接続されたことを確認した場合に限り、外部ユニットの外部電源投入スイッチを入れることによって、外部ユニットの損傷を防止する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平3−211630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術は、予め登録された外部ユニットの識別番号と、スロットに接続された外部ユニットの識別番号の対応させることによって外部ユニットの損傷を防止している。しかしながら、特許文献1に記載の技術は、識別番号を登録していない外部ユニットや、識別番号を保持していない外部ユニットを使用する場合に、外部ユニットの損傷を防止することができない可能性がある。
【0006】
本発明は、誤接続に起因する電子機器の内部回路の損傷を防止することのできる誤接続防止装置、および方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様の誤接続防止装置は、電子機器の内部回路に接続される誤接続防止装置であって、外部装置が接続されるべき第1のインターフェースと、外部電源が接続されるべき第2のインターフェースと、前記第1のインターフェースに接続され、かつ前記第1のインターフェースに前記外部電源が接続された時に、誤接続を示す信号を出力する誤接続検出防止部と、前記第1のインターフェースと前記内部回路を結ぶ経路に設けられ、前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続されていない時には開状態であって、前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続された場合に、開状態から閉状態に切り替える開閉部と、を備える。
【0008】
本発明の他の態様の誤接続防止方法は、電子機器の内部回路に対する誤接続防止方法であって、外部装置が接続されるべき第1のインターフェースに外部電源が接続された時に誤接続を示す信号を出力し、外部電源が接続されるべき第2のインターフェースに外部電源が接続された時に前記第1のインターフェースと前記電子機器の内部回路を結ぶ経路に設けられた開閉部の状態を開状態から閉状態に切り替える。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一実施態様に係る誤接続防止装置によれば、誤接続に起因する電子機器の内部回路の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態に係る誤接続防止装置の構成を示すブロック図である。
図2】第1の実施形態に係る監視装置の構成を示すブロック図である。
図3】本発明に係る誤接続検出防止部の具体的な構成を示す模式図である。
図4】第2の実施形態に係る誤接続防止装置の構成を示すブロック図である。
図5】第2の実施形態に係る監視装置の構成を示すブロック図である。
図6】第2の実施形態に係る誤接続防止装置の動作の流れを示すフローチャートである。
図7】第3の実施形態に係る誤接続防止装置の構成を示すブロック図である。
図8】第3の実施形態に係る監視装置の構成を示すブロック図である。
図9】第3の実施形態に係る誤接続防止装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、繰り返し説明することによる煩雑さを避けるため、各図において同一、または相当する部分には同一の符号を付して適宜説明は省略する。
【0012】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る誤接続防止装置10について説明する。図1は、誤接続防止装置10の構成を示すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、誤接続防止装置10は、第1のインターフェース11と、第2のインターフェース12と、誤接続検出防止部13と、開閉部14と、を備える。
【0014】
第1のインターフェース11は、外部装置(図示せず)と接続するインターフェースであり、例えば、外部装置接続用コネクタである。外部装置は、特に限定しないが、例えば、センサ機器等である。
【0015】
第2のインターフェース12は、外部電源(図示せず)と接続するインターフェースであり、例えば、外部電源接続用コネクタである。外部電源は、特に限定しないが、例えば、出力電圧がDC12V、DC24V、およびDC48V等の直流電圧を出力する電源である。
【0016】
誤接続検出防止部13は、第1のインターフェース11に接続されており、第1のインターフェース11に外部電源が接続された場合に、誤接続であることを検出することができる。具体的には、誤接続検出防止部13は、第1のインターフェース11に誤って接続された外部電源の出力電圧を整流することによって、誤接続を示す信号である報知信号13aを生成する。また、誤接続検出防止部13は、第1のインターフェース11に外部電源が接続されていない時には動作しないように構成されている。後述するが、このような誤接続検出防止部13は、例えば、ダイオードブリッジ等の整流回路によって構成することができる。
【0017】
開閉部14は、第1のインターフェース11と、誤接続防止装置10を搭載する電子機器の内部回路との間に設けられており、第1のインターフェース11、および第2のインターフェース12と接続されている。具体的には、開閉部14は、少なくとも外部装置の信号を受ける信号端子と、外部電源の電源を受ける電源端子を有している。この場合、開閉部14の信号端子は第1のインターフェース11に接続され、開閉部14の電源端子は第2のインターフェース12に接続される。
【0018】
開閉部14は、初期状態では開状態であるので、第1のインターフェース11と、誤接続防止装置10を搭載する電子機器の内部回路とは、電気的に分離されている。また、開閉部14は、第2のインターフェース12に外部電源が接続されると、外部電源の電力によって動作し、状態を開状態から閉状態に切り替える。開閉部14の状態が閉状態の時には、第1のインターフェース11と、誤接続防止装置10を搭載する電子機器の内部回路とは、電気的に接続される。そして、開閉部14は、第2のインターフェース12から外部電源が外されると、電力が供給されなくなり、閉状態から初期状態である開状態に切り替わる。具体的には後述するが、開閉部14は、第1のインターフェース11に外部電源が誤接続された場合に、外部電源の出力電圧から電子機器の内部回路を保護するように構成されている。このような開閉部14は、例えば、リレーや、電界効果トランジスタ等によって構成することができる。換言すれば、本発明の第1の実施形態によれば、第1のインターフェース11に対する外部電源の誤接続の有無に応じて、電子機器の内部回路に印加される電圧を制御することができる。
【0019】
なお、誤接続防止装置10は、第1のインターフェース11に外部電源が誤って接続された場合に、その接続が誤接続であることをユーザ等に報知する報知部(図示せず)を備えていてもよい。報知部は、誤接続検出防止部13が生成した報知信号13aにしたがって報知するように構成することができる。この場合、ユーザ等は、報知部が報知することによって、第1のインターフェース11への接続が誤接続であることを容易に気づくことができる。このような報知部は、特に限定されないが、例えば、LED(Light Emitting Diode)やブザー等によって、可視的、および可聴的に構成することが好ましい。
【0020】
図2は、監視装置1の構成を示すブロック図である。監視装置1は、誤接続防止装置10と、内部回路20とを備えている。
【0021】
監視装置1は、誤接続防止装置10が搭載される電子機器の一例であり、接続された外部装置等を監視する装置である。この場合、内部回路20は、例えば、センサインターフェース等を含む回路である。なお、誤接続防止装置10を搭載する電子機器として信号端子を有する監視装置1を例に説明するが、これは例示であり、本発明を限定するものではない。誤接続防止装置10は、監視装置1に限らず、種々の電子機器にも搭載することができる。
【0022】
図2に示すように、第1のインターフェース11には外部装置30が接続されている。また、第2のインターフェース12には外部電源40が接続されている。
【0023】
監視装置1において、第2のインターフェース12に接続された外部電源40は、開閉部14に電力を供給する。この場合、開閉部14は、外部電源40から電力を受けることによって動作し、状態を開状態から閉状態に切り替える。開閉部14の状態が開状態の時には、第1のインターフェース11に接続された外部装置30と、内部回路20とは電気的に分離されている。そして、開閉部14の状態が閉状態に切り替わることで、第1のインターフェース11に接続された外部装置30と、内部回路20とが電気的に接続される。
【0024】
一方、第1のインターフェース11に外部電源40が誤って接続された場合、外部電源40は、誤接続検出防止部13に電力を供給する。この場合、誤接続検出防止部13は、外部電源40の電力を受けることで動作し、誤接続であることを示す報知信号13aを生成する。ここで、開閉部14の状態は初期状態である開状態のままであり、第1のインターフェース11と内部回路20は電気的に分離されている。すなわち、誤接続防止装置10は、第1のインターフェース11に誤接続された外部電源40の出力電圧が内部回路20に印加されないように構成されている。
【0025】
したがって、誤接続防止装置10は、外部電源40が第1のインターフェース11に誤って接続された場合に、内部回路20には出力電圧が印加されないので、内部回路20の損傷を防止することができる。
【0026】
図3は、監視装置1の構成の一例を示す模式図である。以下、図3を参照しつつ、監視装置1の具体的な構成について説明する。
【0027】
第1のインターフェース11は、TX+端子111と、TX−端子112と、COMMON端子113と、を有する。
【0028】
TX+端子111は、外部装置のTX+端子と接続する端子である。TX−端子112は、外部装置のTX−端子と接続する端子である。COMMON端子113は、外部装置のCOMMON端子と接続する端子である。
【0029】
第2のインターフェース12は、入力端子121と、GND端子122と、を有する。
【0030】
入力端子121は、外部電源の出力端子と接続する端子である。GND端子122は、外部電源のGND端子と接続する端子である。
【0031】
なお、図3に示した第1のインターフェース11、および第2のインターフェース12の構成は、例示であって、それぞれの端子数を限定するものではない。設計者等は、第1のインターフェース11、および第2のインターフェース12の端子数を、設計に応じて自由に変更することができる。
【0032】
誤接続検出防止部13は、TX+配線131と、TX−配線132と、COMMON配線133と、第1のダイオードブリッジ134と、第2のダイオードブリッジ135と、第3のダイオードブリッジ136と、LDO(Low Drop Out)137と、を備える。
【0033】
TX+配線131は、TX+端子111に接続された信号線であって、監視装置1の内部回路20にTX+信号を伝達する。
【0034】
TX−配線132は、TX−端子112に接続された信号線であって、監視装置1の内部回路20にTX−信号を伝達する。
【0035】
COMMON配線133は、COMMON端子113に接続されている信号線であり、グランドと接続されている。
【0036】
第1のダイオードブリッジ134、第2のダイオードブリッジ135、および第3のダイオードブリッジ136は、それぞれ、第1のインターフェース11に外部電源が誤って接続された時に、外部電源の出力電圧を整流する整流回路である。
【0037】
具体的に説明すると、第1のダイオードブリッジ134は、TX+端子111に外部電源の出力端子が接続され、かつTX−端子112に外部電源のGND端子が接続された場合に外部電源の出力電圧を整流する。また、第1のダイオードブリッジ134は、上記とは逆に、TX−端子112に外部電源の出力端子が接続され、かつTX+端子111に外部電源のGND端子が接続された場合においても外部電源の出力電圧を整流する。
【0038】
第2のダイオードブリッジ135は、TX+端子111に外部電源の出力端子が接続され、かつCOMMON端子113に外部電源のGND端子が接続された場合に外部電源の出力電圧を整流する。また、第2のダイオードブリッジ135は、COMMON端子113に外部電源の出力端子が接続され、かつTX+端子111に外部電源のGND端子が接続された場合においても外部電源の出力電圧を整流する。
【0039】
第3のダイオードブリッジ136は、TX−端子112に外部電源の出力端子が接続され、かつCOMMON端子113に外部電源のGND端子が接続された場合に外部電源の出力電圧を整流する。また、第3のダイオードブリッジ136は、COMMON端子113に外部電源の出力端子が接続され、かつTX−端子112に外部電源のGND端子が接続された場合においても外部電源の出力電圧を整流する。
【0040】
LDO137は、第1のダイオードブリッジ134、第2のダイオードブリッジ135、および第3のダイオードブリッジ136のそれぞれが整流した電圧を低ドロップアウトすることによって安定した電圧を出力するレギュレータである。図示された構成において、誤接続検出防止部13は、LDO137が安定化した信号を報知信号13aとして外部に出力する。報知部を設ける場合には、報知部は、LDO137が出力した報知信号13aを受けることによって、ユーザ等に対して誤接続であることを報知する。
【0041】
すなわち、誤接続検出防止部13は、第1のインターフェース11に外部電源がどのように誤って接続されても、外部電源の出力電圧を整流することによって報知信号13aを生成することができる。なお、図3に示した誤接続検出防止部13の構造は、本発明を限定するものではない。設計者等は、第1のインターフェース11への外部電源の接続パターンに応じて、誤接続検出防止部13の構成を変更することができる。
【0042】
開閉部14は、誤接続検出防止部13と、監視装置1の内部回路20の間に設けられている。開閉部14は、第2のインターフェース12に外部電源が接続されていない状態では開状態であって、第2のインターフェース12に外部電源が接続された時に開状態から閉状態に切り替わる。すなわち、開閉部14は、第1の外部インターフェース11に誤って外部電源が接続されたとしても、監視装置1の内部回路20に出力電圧が印加されないように構成されている。
【0043】
したがって、誤接続防止装置10は、第1のインターフェース11に誤って外部電源が接続されたとしても、監視装置1の内部回路20の損傷を防止することができる。
【0044】
電圧変換部15は、第2のインターフェース12に正常に接続された外部電源の出力電圧を降圧する。このような電圧変換部15は、例えば、DC/DCコンバータ等によって構成することができる。電圧変換部15に接続された開閉部14は、第2のインターフェース12に正常に外部電源が接続された場合に、閉状態となって第1のインターフェース11と、内部回路20とを電気的に接続する。
【0045】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る誤接続防止装置10Aについて説明する。図4は、誤接続防止装置10Aの構成を示すブロック図である。
【0046】
図4に示すように、誤接続防止装置10Aは、第1のインターフェース11と、第2のインターフェース12と、誤接続検出防止部13と、開閉部14と、制御部16Aとを備える。
【0047】
制御部16Aは、第2のインターフェース12、および開閉部14と接続されており、第2のインターフェース12に外部電源が接続された場合に、開閉部14の状態を開状態から閉状態に切り替えることができる。具体的には、制御部16Aは、第2のインターフェース12に外部電源が接続された場合、外部電力から電力を受けることによって動作し、開閉部14の状態を開状態から閉状態に切り替える指令である制御信号16aを生成する。そして、制御部16Aは、生成した制御信号16aを開閉部14に出力することで、開閉部14の状態を開状態から閉状態に切り替えることができる。第2のインターフェース12から外部電源が外されると、制御部16Aは制御信号16aを生成することができなくなる。この場合、制御部16Aは、開閉部14に制御信号16aを出力することができないので、開閉部14の状態が閉状態から初期状態である開状態に切り替わる。
【0048】
図5は、監視装置1Aの構成を示すブロック図である。監視装置1Aは、誤接続防止装置10Aと、内部回路20とを備えている。
【0049】
監視装置1Aにおいて、制御部16Aは、第2のインターフェース12に接続された外部電源40の電力を受けることで、開閉部14の状態を切り替える指令である制御信号16aを生成する。制御部16Aは、開閉部14に制御信号16aを出力することで、開閉部14の状態を開状態から閉状態に切り替える。これにより、第1のインターフェース11と、内部回路20とが電気的に接続される。
【0050】
第2のインターフェース12から外部電源40が外されると、制御部16Aは、制御信号16aを生成することができなくなる。この場合、制御部16Aは、開閉部14の状態が、閉状態から開状態に切り替わる。これにより、第1のインターフェース11と、内部回路20とが電気的に分離される。
【0051】
したがって、誤接続防止装置10Aは、外部電源40が第1のインターフェース11に誤って接続された場合に、内部回路20には出力電圧が印加されないので、内部回路20の損傷を防止することができる。
【0052】
なお、第2の実施形態において、制御部16Aは、誤接続防止装置10Aが備えているが、例えば、監視装置1Aの内部回路20が備えていてもよい。この場合、例えば、制御部16Aは、監視装置1Aの内部回路20が第2のインターフェース12に接続された外部電源の電力を受けることで、制御信号16aを生成し、開閉部14に制御信号16aを出力するように構成することができる。また、制御部16Aは、外部電源40の出力電圧の値を判定する機能を有していてもよい。この場合、例えば、制御部16Aは、外部電源40の出力電圧の値が予め定めた所定の範囲の値である場合に、制御信号16aを生成し、開閉部14に制御信号16aを出力するように構成することができる。
【0053】
[第2の実施形態の動作]
(制御部16Aの動作)
次に、制御部16Aの動作の流れについて説明する。図6は、制御部16Aの動作の流れを示すフローチャートである。
【0054】
まず、制御部16Aは、第2のインターフェース12に外部電源が接続された場合、その外部電源から動作に必要な電力を受ける(ステップS201)。
【0055】
次に、制御部16Aは、開閉部14の状態を開状態から閉状態に切り替える指令である制御信号16aを生成する(ステップS202)。
【0056】
続いて、制御部16Aは、開閉部14に制御信号16aを出力することで、開閉部14の状態を開状態から閉状態に切り替える(ステップS203)。
【0057】
そして、制御部16Aは、第2のインターフェース12から外部電源が外されると、動作に必要な電力を受けることができなくなり動作を終了する(ステップS204)。
【0058】
制御部16Aが動作しなくなることによって、開閉部14には制御信号16aが供給されなくなり、開閉部14の状態は閉状態から開状態に切り替わる。
【0059】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る誤接続防止装置10Bについて説明する。図7は、誤接続防止装置10Bの構成を示すブロック図である。
【0060】
図7に示すように、誤接続防止装置10Bは、第1のインターフェース11と、第2のインターフェース12と、誤接続検出防止部13と、開閉部14と、制御部16Bと、内部バッテリ17とを備える。
【0061】
内部バッテリ17は、制御部16Bに電力を供給する電源部である。このような内部バッテリ17は、通常の直流電源から構成することができる。
【0062】
第3の実施形態において、制御部16Bは、第2のインターフェース12に接続される外部電源ではなく、内部バッテリ17の電力が供給されるように構成されている。この場合、制御部16Bは、内部バッテリ17によって、電力の供給を常に動作しているので、第2のインターフェース12に外部電源が接続されているか否かによって、開閉部14の状態を制御する。
【0063】
図8は、監視装置1Bの構成を示すブロック図である。監視装置1Bは、誤接続防止装置10Bと、内部回路20とを備えている。
【0064】
監視装置1Bにおいて、制御部16Bは、第2のインターフェース12に外部電源40が接続されたか否かを監視し、外部電源40が接続されたと判定すると、開閉部14の状態を開状態から閉状態に切り替える指令である制御信号16aを生成する。そして、制御部16Bは、開閉部14に制御信号16aを出力することによって、開閉部14の状態を開状態から閉状態に切り替える。これにより、第1のインターフェース11と、内部回路20は電気的に接続される。
【0065】
また、制御部16Bは、第2のインターフェース12に外部電源40が接続された後、第2のインターフェース12から外部電源40が外されたか否かを監視する。そして、制御部16Bは、第2のインターフェース12から外部電源40が外されたと判定すると、開閉部14の状態を閉状態から開状態に切り替える指令である制御信号16aを生成する。そして、制御部16Bは、開閉部14に制御信号16aを出力することで、受けた制御信号16aにしたがって、閉状態から開状態に切り替える。これにより、第1のインターフェース11と、内部回路20とは電気的に分離される。
【0066】
すなわち、第3の実施形態において、制御部16Bは、開閉部14の状態を開状態から閉状態に切り替えるだけでなく、閉状態から開状態に切り替えることができる。
【0067】
したがって、誤接続防止装置10Bは、外部電源40が第1のインターフェース11に誤って接続された場合に、内部回路20には出力電圧が印加されないので、内部回路20の損傷を防止することができる。
【0068】
[第3の実施形態の動作]
(制御部16Bの動作)
次に、制御部16Bの動作の流れについて説明する。図9は、制御部16Bの動作の流れを示すフローチャートである。
【0069】
まず、制御部16Bは、第2のインターフェース12に外部電源が接続されたか否かを監視する(ステップS301)。
【0070】
次いで、制御部16Bは、第2のインターフェース12に外部電源が接続されたと判定すると(ステップS302において「YES」)、開閉部14の状態を開状態から閉状態に切り替える指令である制御信号16aを生成する(ステップS303)。一方、制御部16Bは、第2のインターフェース12に外部電源が接続されていないと判定すると(ステップS302において「NO」)、ステップS301に戻り、処理を繰り返す。
【0071】
続いて、制御部16Bは、開閉部14に制御信号16aを出力することで、状態を開状態から閉状態に切り替える(ステップS304)。
【0072】
さらに、制御部16Bは、第2のインターフェース12から外部電源が外されたか否かを監視する(ステップS305)。
【0073】
次に、制御部16Bは、第2のインターフェース12から外部電源が外されたと判定すると(ステップS306において「YES」)、開閉部14の状態を閉状態から開状態に切り替える指令である制御信号16aを生成する(ステップS307)。一方、制御部16Bは、第2のインターフェース12から外部電源が外されていないと判定すると(ステップS306において「NO」)、ステップS305に戻り、処理を繰り返す。
【0074】
そして、制御部16Bは、開閉部14に制御信号16aを出力することで、状態を閉状態から開状態に切り替える(ステップS308)。
【0075】
上記の各実施形態の一部、または全部は、以下の付記のようにも記載されうる。なお、以下の付記は本発明をなんら限定するものではない。
【0076】
[付記1]
電子機器の内部回路に接続される誤接続防止装置であって、
外部装置が接続されるべき第1のインターフェースと、
外部電源が接続されるべき第2のインターフェースと、
前記第1のインターフェースに接続され、かつ前記第1のインターフェースに前記外部電源が接続された時に、誤接続を示す信号を出力する誤接続検出防止部と、
前記第1のインターフェースと前記内部回路を結ぶ経路に設けられ、前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続されていない時には開状態であって、前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続された場合に、開状態から閉状態に切り替える開閉部と、を備える、誤接続防止装置。
【0077】
[付記2]
前記開閉部は、前記誤接続検出防止部と前記電子機器の内部回路の間に設けられている、付記1に記載の誤接続防止装置。
【0078】
[付記3]
前記第2のインターフェースに接続され、かつ前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続された場合に、前記開閉部の状態を開状態から閉状態に切り替える制御部をさらに備える、付記1または2に記載の誤接続防止装置。
【0079】
[付記4]
前記制御部は、前記第2のインターフェースに接続された前記外部電源から動作に必要な電力を受ける、付記3に記載の誤接続防止装置。
【0080】
[付記5]
前記制御部の動作に必要な電力を供給する内部バッテリをさらに備え、
前記制御部は、前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続されているか否かを監視し、前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続された際に前記開閉部の状態を開状態から閉状態に切り替え、前記第2のインターフェースから前記外部電源が外された際に前記開閉部の状態を閉状態から開状態に切り替える、付記3に記載の誤接続防止装置。
【0081】
[付記6]
前記制御部は、前記第2のインターフェースに接続された前記外部電源の出力電圧値を判定し、前記出力電圧値が所定の値である場合に前記開閉部の状態を開状態から閉状態に切り替える、付記3〜5のいずれか1つに記載の誤接続防止装置。
【0082】
[付記7]
前記誤接続検出防止部に接続され、かつ該誤接続検出防止部が生成した誤接続を示す信号にしたがって誤接続を報知する報知部をさらに備える、付記1〜6のいずれか1つに記載の誤接続防止装置。
【0083】
[付記8]
前記報知部は、LED、またはブザーで構成されている、付記7に記載の誤接続防止装置。
【0084】
[付記9]
前記誤接続検出防止部は、少なくとも1つのダイオードブリッジ回路を含む、付記1〜8のいずれか1つに記載の誤接続防止装置。
【0085】
[付記10]
前記開閉部は、リレー、または電界効果トランジスタで構成されている、付記1〜9のいずれか1つに記載の誤接続防止装置。
【0086】
[付記11]
電子機器の内部回路に対する誤接続防止方法であって、
外部装置が接続されるべき第1のインターフェースに外部電源が接続された時に誤接続を示す信号を出力し、
外部電源が接続されるべき第2のインターフェースに外部電源が接続された時に前記第1のインターフェースと前記電子機器の内部回路を結ぶ経路に設けられた開閉部の状態を開状態から閉状態に切り替える、誤接続防止方法。
【0087】
[付記12]
前記第1のインターフェースに接続された誤接続検出防止部と前記内部回路を結ぶ経路に設けられた開閉部の状態を開状態から閉状態に切り替える、付記11に記載の誤接続防止方法。
【0088】
[付記13]
前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続されたか否かを監視し、前記第2のインターフェースに前記外部電源が接続された時に、前記第1のインターフェースと前記内部回路を結ぶ経路を開状態から閉状態に切り替え、前記第2のインターフェースから前記外部電源が外された際に前記開閉部の状態を閉状態から開状態に切り替える付記11または12に記載の誤接続防止方法。
【0089】
[付記14]
前記第2のインターフェースに接続された前記外部電源の出力電圧値を監視し、前記出力電圧値に応じて、前記第1のインターフェースと前記内部回路を結ぶ経路の開状態と閉状態を切り替える、付記13に記載の誤接続防止方法。
【0090】
[付記15]
前記第1のインターフェースに前記外部電源が接続された場合に、前記誤接続を示す信号にしたがって誤接続を報知する、付記11〜14のいずれか1つに記載の誤接続防止方法。
【0091】
[付記16]
LED、またはブザーによって誤接続であることを報知する、付記15に記載の誤接続続防止方法。
【0092】
[付記17]
前記第2のインターフェースに接続された前記外部電源の出力電圧の値を降圧する、付記11〜16のいずれか1つに記載の誤接続防止方法。
【符号の説明】
【0093】
1,1A,1B・・監視装置
10,10A,10B・・誤接続防止装置
11・・第1のインターフェース
12・・第2のインターフェース
13・・誤接続検出防止部
14・・開閉部
15・・電圧変換部
16A,16B・・制御部
17・・内部バッテリ
20・・内部回路
111・・TX+端子
112・・TX−端子
113・・COMMON端子
121・・入力端子
122・・GND端子
131・・TX+配線
132・・TX−配線
133・・COMMON配線
134・・第1のダイオードブリッジ
135・・第2のダイオードブリッジ
136・・第3のダイオードブリッジ
137・・LDO
13a・・報知信号
16a・・制御信号
【要約】
【課題】誤接続に起因する内部回路の損傷を防止すること。
【解決手段】電子機器の内部回路に接続される誤接続防止装置であって、外部装置が接続されるべき第1のインターフェースと、外部電源が接続されるべき第2のインターフェースと、第1のインターフェースに接続され、かつ第1のインターフェースに外部電源が接続された時に、誤接続を示す信号を出力する誤接続検出防止部と、第1のインターフェースと内部回路を結ぶ経路に設けられ、第2のインターフェースに外部電源が接続されていない時には開状態であって、第2のインターフェースに外部電源が接続された場合に、開状態から閉状態に切り替える開閉部と、を備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9