特許第6021222号(P6021222)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6021222
(24)【登録日】2016年10月14日
(45)【発行日】2016年11月9日
(54)【発明の名称】トリガー式液体噴出器
(51)【国際特許分類】
   B05B 11/00 20060101AFI20161027BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20161027BHJP
【FI】
   B05B11/00 102E
   B05B11/00 102A
   B65D83/00 K
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-287267(P2012-287267)
(22)【出願日】2012年12月28日
(65)【公開番号】特開2014-128757(P2014-128757A)
(43)【公開日】2014年7月10日
【審査請求日】2015年6月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100113169
【弁理士】
【氏名又は名称】今岡 憲
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 慶博
【審査官】 平井 裕彰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−341768(JP,A)
【文献】 特開平10−146542(JP,A)
【文献】 特開2006−334460(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 1/00〜 3/18
7/00〜 9/08
11/00〜11/06
B65D83/00
83/08〜83/76
Japio−GPG/FX
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器体(80)内とパイプ(25)を介して連通する縦流路(Pa)と、縦流路(Pa)と連通して前方へ突設したシリンダ筒(16)と、シリンダ筒(16)上方位置に於いて縦流路(Pa)と連通して前方へ延設した射出流路(Pb)とを有する本体(B)を備え、射出流路(Pb)を画成する射出筒(13)の先端にノズル(D)を装着し、射出筒(13)前部より揺動可能に垂設したトリガー(F)操作により、容器体(80)内の液をシリンダ筒(16)内に吸い上げて、ノズル(D)の噴出口より噴出するトリガー式液体噴出器であって、
ノズル(D)前面及び周面を被覆嵌合するノズルカバー部(65)と、トリガー(F)前面を被覆するトリガーカバー部(66)とを一体に連結し、トリガーカバー部(66)の下端部をトリガー下端部に回動可能に連結してトリガー(F)下方位置への回動が可能に構成したカバー体(H)を設けており、
ノズル(D)を、回動位置により液の噴出、噴出停止の切り換えが可能な如く射出筒(13)の先端に装着し、ノズル(D)の外周を、ノズルカバー部(65)の嵌着時に液の噴出停止状態となる、非円形形状としたトリガー式液体噴出器。
【請求項2】
トリガーカバー部(66)の下端部に、カバー体(H)を回動垂下させた際にトリガー(F)の延長線上にトリガーカバー部(66)が回動係止される係止手段を設けた請求項1記載のトリガー式液体噴出器。
【請求項3】
前記係止手段として、カバー体(H)の回動所定位置でトリガー(F)裏面に当接係止する係止突部(72)を、トリガーカバー部の下端より後方へ突設した請求項に記載のトリガー式液体噴出器。
【請求項4】
トリガーカバー部(66)の前面に指当て防止用の突条(71)を突設した請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のトリガー式液体噴出器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はトリガー式液体噴出器に関する。
【背景技術】
【0002】
トリガー操作により内臓ポンプ機構の作用で、装着した容器体内の液を汲み上げ、先端のノズルより液状、霧状等に噴出するトリガー式液体噴出が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記トリガー式液体噴出器は、装着した容器体内とパイプを介して連通する縦流路と、縦流路の上部に連通して前方へ延設し、先端に嵌着したノズル内と連通する射出流路と、射出流路下方に於いて縦流路内と連通して前方へ突設したシリンダ筒と、を備えた本体を備え、シリンダ筒内を摺動するプランジャを操作するトリガーを、射出流路前部位置の本体より揺動可能に垂設している。
【0004】
また、射出流路を画成する射出筒の先端にはノズルを回動可能に装着しており、ノズルの回動位置により、液の噴出停止状態、霧状の噴出、或いは棒状の噴出等の切り換えが可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3781904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、不使用時にトリガーの不用意な引き込みを防止でき、使用に当たってはトリガーを延長状態に形成できてトリガー操作をより行ない易くすることができ、その取り扱い操作も簡単なトリガー式液体噴出器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、容器体80内とパイプ25を介して連通する縦流路Paと、縦流路Paと連通して前方へ突設したシリンダ筒16と、シリンダ筒16上方位置に於いて縦流路Paと連通して前方へ延設した射出流路Pbとを有する本体Bを備え、射出流路Pbを画成する射出筒13の先端にノズルDを装着し、射出筒13前部より揺動可能に垂設したトリガーF操作により、容器体80内の液をシリンダ筒16内に吸い上げて、ノズルDの噴出口より噴出するトリガー式液体噴出器であって、
ノズルD前面及び周面を被覆嵌合するノズルカバー部65と、トリガーF前面を被覆するトリガーカバー部66とを一体に連結し、トリガーカバー部66の下端部をトリガー下端部に回動可能に連結してトリガーF下方位置への回動が可能に構成したカバー体Hを設けており、
ノズルDを、回動位置により液の噴出、噴出停止の切り換えが可能な如く射出筒13の先端に装着し、ノズルDの外周を、ノズルカバー部65の嵌着時に液の噴出停止状態となる、非円形形状とした。
【0009】
の手段として、以下の通り構成した。即ち、第の手段に於いて、トリガーカバー部66の下端部に、カバー体Hを回動垂下させた際にトリガーFの延長線上にトリガーカバー部66が回動係止される係止手段を設けた。
【0010】
の手段として、以下の通り構成した。即ち、第の手段に於いて、前記係止手段として、カバー体Hの回動所定位置でトリガーF裏面に当接係止する係止突部72を、トリガーカバー部の下端より後方へ突設した。
【0011】
の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至の手段のいずれかの手段に於いて、トリガーカバー部66の前面に指当て防止用の突条71を突設した。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、ノズルD前面及び周面を被覆嵌合するノズルカバー部65と、トリガーF前面を被覆するトリガーカバー部66とを一体に連結し、トリガーカバー部66の下端部をトリガー下端部に回動可能に連結してトリガーF下方位置への回動が可能に構成したカバー体Hを設けているので、不使用時にノズルの前面の噴出口を閉塞でき、また、トリガーの不用意な引き込みを防止でき、使用に当たってはカバー体Hを回動することで簡単に使用可能となり、その取り扱い操作もきわめて容易である。
【0013】
ノズルDを、回動位置により液の噴出、噴出停止の切り換えが可能な如く射出筒13の先端に装着し、ノズルDの外周を、ノズルカバー部65の嵌着時に液の噴出停止状態となる、非円形形状とした場合には、非使用時に外力でノズルDが不用意に回動していまうという不都合を防止できる。
【0014】
トリガーカバー部66の下端部に、カバー体Hを回動垂下させた際にトリガーFの延長線上にトリガーカバー部66が回動係止される係止手段を設けた場合には、トリガーFの延長線上に丈の長いトリガーカバー部66が連続するため、トリガーFを延長した状態となり、トリガー操作がより容易となる。
【0015】
前記係止手段として、カバー体Hの回動所定位置でトリガーF裏面に当接係止する係止突部72を、トリガーカバー部66の下端より後方へ突設した場合には、極めて簡単な構造で、確実にトリガーカバー部66の係止が可能となる。
【0016】
トリガーカバー部66の前面に指当て防止用の突条71を突設した場合には、ノズルDに嵌着したノズルカバー部65によるノズルDからの液の噴出防止に加えて、トリガーFを誤って引いてしまうことを防止でき、液の不用意な噴出をより確実に防止でき、また、カバー体Hを回動させてロングレバーを形成した際にはロングレバーとしての延長部の補強を兼ねることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】トリガー式液体噴出器の縦断面図である。(第1実施例)
図2】トリガー式液体噴出器の正面図である。(第1実施例)
図3】トリガー式液体噴出器のカバー体開放状態の縦断面図である。(第1実施例)
図4】トリガー式液体噴出器の縦断面図である。(第2実施例)
図5】トリガー式液体噴出器の正面図である。(第2実施例)
図6】トリガー式液体噴出器のカバー体開放状態の縦断面図である。(第2実施例)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図1乃至図3は本発明トリガー式液体噴出器の第1実施例を示し、図中1はトリガー式液体噴出器を示す。尚、説明の便宜上、図1の左方を前部、右方を後部、手前を右部、奥方を左部として説明する。
【0020】
トリガー式液体噴出器1は、装着キャップAと、本体Bと、連結部材Cと、ノズルDと、プランジャEと、トリガーFと、本体カバーGと、カバー体Hとを備えている。
【0021】
装着キャップAは、容器体80の口頸部81外周に螺着してトリガー式液体噴出器1を容器体80に装着固定するもので、本体Bの下部に回動可能に連設されている。
【0022】
第1実施例に於いて、本体Bは更に、本体部B1と、シリンダ部材B2と、インテイクB3とを組み付け構成している。
【0023】
本体部B1は、上端を閉塞した下端開口の連結筒部10を備え、連結筒部10の頂板11の後部偏心位置に基端を開口した有頂の縦筒12を上方に起立し、また、縦筒12の上端部に基端を開口した射出筒13を前方へ延設している。また、連結筒部10上の縦筒前面より、前面を開口し、後端を閉塞したシリンダ嵌合筒14を突設している。
【0024】
シリンダ部材B2は、シリンダ嵌合筒14内に嵌合させた外周のシリンダ筒16の後端縁よりフランジ状の奥壁を延設し、奥壁の内周縁より前方へ、先端閉塞の筒状突部17を突設している。また、シリンダ嵌合筒14とシリンダ筒16との間には環状の隙間18を設けており、この環状の隙間18を介してシリンダ筒16の上部に穿設した第1通気孔19と、シリンダ筒16下部に穿設した第2通気孔20とを連通している。
【0025】
インテイクB3は、連結筒部10内に、連結筒部10の頂板11と隙間をあけて嵌合させた有頂の大径筒部23と、大径筒部23の頂板の後部偏心位置を貫通して上方に起立させ、縦筒12内に嵌着した小径筒部24とを備え、小径筒部24内部に縦流路Paを画成している。また、小径筒部24内下部に吸上げ用のパイプ25の上端を嵌着して下端を容器体80内に垂下している。更に、図示しないが、大径筒部23の外周より突設したフランジ上面に装着キャップA上端のフランジ状頂壁を当接させて本体部B1に対して装着キャップAを回動可能に装着している。また、大径筒部23の頂板には第3通気孔26を穿設し、プランジャEを押し込んだ際に外部と容器体80内が、上記第1通気孔19、隙間18、第2通気孔20、第3通気孔26を介して連通し、負圧化した容器体80内に外気が導入される如く構成している。
【0026】
また、シリンダ筒16内の筒状突部17上方位置に、シリンダ筒16内と縦流路Paとを連通する第1連通路27を備え、第1連通路27の下方位置の縦流路Pa内には吐出弁V1を、第1連通路27の上方位置には吸上げ弁V2をそれぞれ設けている。また、吸上げ弁V2上方の縦流路Pa内と、射出筒13で画成された射出流路Pbを連通する第2連通路28備えている。
【0027】
上記した如く、本体Bは、装着した容器体80内とパイプ25を介して連通する縦流路Paと、縦流路Paと連通して前方へ突設したシリンダ筒16と、シリンダ筒16上方位置に於いて縦流路Paと連通して前方へ延設した射出流路Pbとを備えている。
【0028】
連結部材Cは、射出流路Pbを画成する射出筒13の先端外周に装着筒部31を嵌合させて射出筒13の先端に嵌着しており、連結部材Cを介して射出筒13の先端にノズルDを連結している。装着筒部31先端に射出筒13先端面を被覆する基板32を備え、基板32に設けた透孔33を介して射出流路pb内とノズルD先端の噴出口とを連通している。また、装着筒部31の前部両側からはバネ板34を一体に垂設している。
【0029】
ノズルDは、連結部材Cに回動可能に連結した、図2に示す如き正面視略六角形をなし、前部下部には把手突出用凹部40を、前面中央部には蓋板嵌合用凹部41を凹設している。また、蓋板嵌合用凹部41内には、上端部両側を枢着した蓋板42を開閉可能に嵌合している。蓋板42は、中央を開口し、開口部周縁より放射状の突起43を周方向複数突設している。また、ノズルD内部には連結部材Cとで構成した、ノズルDの回動位置により、液の噴出停止、霧状の噴出、液状の噴射の形態を、選択できる公知の切り替え機構を備えており、図2の状態では液の噴出停止状態に構成されている。
【0030】
プランジャEは、シリンダ筒16内周に摺動可能に嵌合させた摺動部50を、シリンダ筒16と筒状突部17との間を前後動可能な周壁部51の後端部より突設し、周壁部51の先端を柱状頭部52で閉塞して構成しており、摺動部50が第1通気孔19を閉塞する位置から後方への押し込みが可能に装着されている。
【0031】
トリガーFは、前板55の両側より一対の側板56を延設し、前板55と側板56の下端には底板57を延設しており、バネ板34垂設部分後方の連結部材Cの両側に、前板55上方に突出した両側板56の上端部をそれぞれ枢着して、前後揺動可能に装着されている。また、連結部材Cの左右より一体に垂設された一対のバネ板34の下端部を、トリガーFの両側面上部にそれぞれ連係させて常時前方へ付勢された状態で枢着されている。更に、プランジャEの先端部をトリガーFの上部に連係させて、トリガーFの引き込みによりプランジャEの押し込みが可能に、押し込んだ状態からバネ板34の弾性復元力で元の状態に復元するトリガーにより、プランジャEを元の状態に引き戻すよう構成されている。また、トリガーFの底板57の両側から突設した一対の支持板58間にカバー体Hを回動可能に連結する軸59を掛け渡している。
【0032】
本体カバーGは、本体Bの上面、両側面、後面を被覆して本体Bに嵌着固定している。
【0033】
カバー体Hは、ノズルD前面及び周面を被覆嵌合するノズルカバー部65と、ノズルカバー部65の下端部より連結部67を介して延設し、且つ、トリガーF前面を被覆するトリガーカバー部66とを備え、トリガーカバー部66の下端部をトリガー下端部に回動可能に連結してトリガーF下方位置への回動が可能に構成している。
【0034】
第1実施例に於けるカバー体Hは、ノズルDの外周と相似形態の略六角形状の周壁65aと、その前縁に延設した略六角形状の前壁65bとで構成したノズルカバー部65と、トリガーFの前面に当接して被覆する縦長の脚板66a両側よりそれぞれ側壁66bを突設したトリガーカバー部66とを備え、周壁65aの後面下端部より突設した連結部67の後端とトリガーカバー部66の上端を一体に連結している。連結部67はノズルDの周面の下部が嵌合する半環状に形成されている。また、ノズルカバー部65の周壁65aの上面後端部に指掛け突起68を突設している。
【0035】
また、脚板66a下端中央部より下方へ延設した取付板69の裏面両側より一対の軸受け70を突設し、各軸受け70をトリガーFの軸59に軸着させて、図3に示す如く、カバー体Hをトリガー下方位置へ回動可能に構成している。従って、カバー体Hは、図1に示す如き、ノズルD前面及び周面をノズルカバー部65により被覆嵌合し、トリガーFの前面をトリガーカバー部により当接被覆した状態では、ノズルDの回動を防止でき、また、トリガーFの引き込みを防止できる。この際ノズルDは噴射停止状態にある。
【0036】
尚、上記した如くノズルDの外周を、ノズルカバー部65の嵌着時に液の噴出停止状態となる非円形形状としているが、非円形形状は上記六角形に限らない。
【0037】
上記の如く構成したトリガー式液体噴出器1は、図1の状態からカバー体Hを回動させて図3の状態とし、次いで、ノズルDを回動させて例えば噴霧可能状態とした後、トリガーFを後方へ引くことで、プランジャEを押し込み、シリンダ筒16内の液が縦流路Pa内に圧入され、吸上げ弁V2を開いて射出流路PbよりノズルD内を介してノズルDの噴出口より噴霧される。
【0038】
次いでトリガーFの引き込みをやめるとバネ板34の弾性復元力によりトリガーFが元の状態に戻されるとともに、プランジャEが引き出され、負圧化したシリンダ筒16内に吐出弁V1を開いて容器体80内の液が導入される。
【0039】
使用後はノズルDを元の噴出停止状態に回動した後、カバー体Hを回動させてもとの状態に戻す。
【0040】
図4乃至図6は第2実施例を示し、第1実施例に於いて、トリガーF及びカバー体Hの構成を変更している。
【0041】
第2実施例に於けるトリガーFは、両側板56の下端部をそれぞれ内側へ凹ませた一対の軸形成用凹部60を設け、この軸形成用凹部60内にそれぞれ軸59を突設しており、その他の構成は第1実施例と同様である。
【0042】
また、カバー体Hは、ノズルDの外周と相似形態の略六角形状の周壁65aと、その前縁に延設した略六角形状の前壁65bとで構成したノズルカバー部65と、トリガーFの前面に当接して被覆する縦長の脚板66aで構成したトリガーカバー部66とを備え、周壁65aの後面下端部より突設した連結部67の後端とトリガーカバー部66の上端を一体に連結している。連結部67はノズルDの周面の下部が嵌合する半環状に形成されている。また,ノズルカバー部65の周壁65aの上面後端部に指掛け突起68を突設している。
【0043】
更に、トリガーカバー部66の前面である、脚板66aの前面に指当て防止用の突条71を突設している。この指当て防止用の突条71は、例えば、不使用時に不用意にトリガーFを引くことを防止するものであり、第2実施例では1本の指当て防止用の突条71を突設しているが、これに限らず、複数本突設することも当然可能である。また、指当て防止用の突条71を第1実施例に適用することも当然可能である。
【0044】
また、脚板66aの両側下端部より後方へそれそれ突設した軸受け70をトリガーFのの各軸59に軸着させて、図6に示す如く、カバー体Hをトリガー下方位置へ回動可能に構成している。更に、脚板66aの下端より後方へ、カバー体Hの所定回動位置で係止する係止手段を構成し、カバー体Hの回動時にトリガーFの前板55裏面に当接係止する係止突部72を突設している。従って、カバー体Hは、図4に示す如き、ノズルD前面及び周面をノズルカバー部65により被覆嵌合し、トリガーFの前面をトリガーカバー部により当接被覆した状態では、ノズルDの回動を防止でき、トリガーFの引き込みを防止できる。この際ノズルDは噴射停止状態にある。また、図4の状態からカバー体Hを回動させると、図6に示す如く、トリガーFの延長線上にカバー体Hが回動した際に係止突部72がトリガーFの前板55裏面に当接係止され、カバー体Hの所定回動位置での係止を可能としている。トリガーFの延長線上に回動係止されたカバー体Hは、トリガーFの延長部として使用することができる。その際、指当て防止用の突条71を突設しているとロングレバーとしての延長部の補強を兼ねることができる。
【符号の説明】
【0045】
1:トリガー式液体噴出器
A:装着キャップ
B:本体
B1:本体部
10…連結筒部、11…頂板,12…縦筒、13…射出筒、14…シリンダ嵌合筒
B2:シリンダ部材
16…シリンダ筒、17…筒状突部、18…環状の隙間、19…第1通気孔、
20…第2通気孔
B3:インテイク
23…大径筒部、24…小径筒部、25…パイプ、26…第3通気孔、
27…第1連通路、28…第2連通路
C:連結部材
31…装着筒部、32…基板、33…透孔、34…バネ板
D:ノズル
40…把手突出用凹部、41…蓋板嵌合用凹部、42…蓋板、43…放射状の突起
E:プランジャ
50…摺動部、51…周壁部、52…柱状頭部
F:トリガー
55…前板、56…側板、57…底板、58…支持板、59…軸、60…軸形成用凹部
G:本体カバー
H:カバー体
65…ノズルカバー部、65a…周壁、65b…前壁、66…トリガーカバー部、
66a…脚板、66b…側壁、67…連結部、68…指掛け突起、69…取付板、
70…軸受け、71…指当て防止用の突条、72…係止突部
80:容器体
81…口頸部
V1:吐出弁
V2:吸上げ弁
Pa:縦流路
Pb:射出流路
図1
図2
図3
図4
図5
図6