特許第6021229号(P6021229)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6021229連結装置の動作モードを制御する電気機械アセンブリー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6021229
(24)【登録日】2016年10月14日
(45)【発行日】2016年11月9日
(54)【発明の名称】連結装置の動作モードを制御する電気機械アセンブリー
(51)【国際特許分類】
   F16D 27/118 20060101AFI20161027BHJP
【FI】
   F16D27/118
【請求項の数】23
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-553658(P2013-553658)
(86)(22)【出願日】2012年2月14日
(65)【公表番号】特表2014-510881(P2014-510881A)
(43)【公表日】2014年5月1日
(86)【国際出願番号】US2012025046
(87)【国際公開番号】WO2012112550
(87)【国際公開日】20120823
【審査請求日】2015年2月6日
(31)【優先権主張番号】61/463,208
(32)【優先日】2011年2月14日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/218,817
(32)【優先日】2011年8月26日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/370,507
(32)【優先日】2012年2月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506416950
【氏名又は名称】ミーンズ インダストリーズ,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】カイムズ,ジョン ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】マカリーア,パトリック ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ヘンドリック,テリー オー.
【審査官】 日下部 由泰
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0011694(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0159517(US,A1)
【文献】 特開平09−196128(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 27/108,27/118
F16D 41/12 ,41/16
F16D 28/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連結装置の動作モードを制御する電気機械アセンブリーにおいて、前記連結装置が、互いに対して共通回転軸のまわりを回転するように支持された第1及び第2の連結部材と、前記第1及び第2の連結部材同士を選択的に機械連結する少なくとも1つの支材とを有しており、前記アセンブリーが、
ステーターを含む第1のサブアセンブリーであって、前記ステーターが、励磁された場合に磁束を発生させる少なくとも1つの電磁誘導コイルと、当該少なくとも1つのコイルに近接する強磁性指状突起とを有する第1のサブアセンブリーと、
両方向に移動可能な少なくとも1つのロッドと永久磁石のアクチュエーターとを有する第2のサブアセンブリーであって、前記ロッドの各々が、前記支材に連結された自由端を有して、小変位の支材を選択的に移動させるように前記連結装置の支材を動作させるよう構成されており、前記永久磁石のアクチュエーターが、永久磁石を有して、前記連結装置の第1のモードに対応するアクチュエーターの第1の位置と前記連結装置の第2のモードに対応するアクチュエーターの第2の位置との間で、前記回転軸に沿った両方向のシフト移動を選択的に行うために、前記ロッドの各々に動作可能に連結されており、前記少なくとも1つのコイルが励磁されて前記アクチュエーターが前記回転軸に沿って前記第1の位置から前記第2の位置に、および前記第2の位置から前記第1の位置に移動する場合に、磁気的な制御力が前記アクチュエーターに加えられ、前記永久磁石のアクチュエーターが磁気で付勢されて前記強磁性指状突起と整列し、前記アクチュエーターを前記第1および第2の位置のそれぞれに保持する第2のサブアセンブリーと、
を具えることを特徴とするアセンブリー。
【請求項2】
請求項1に記載のアセンブリーにおいて、前記第2のサブアセンブリーは、前記アクチュエーターが前記回転軸に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、少なくとも1つの付勢力を前記回転軸に沿って前記アクチュエーターに作用させる少なくとも1つの付勢部材を含むことを特徴とするアセンブリー。
【請求項3】
請求項1に記載のアセンブリーにおいて、前記第2のサブアセンブリーは、前記アクチュエーターが前記回転軸に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、対応する付勢力を前記回転軸に沿って反対方向に前記アクチュエーターに作用させる1対の離間した付勢部材を含むことを特徴とするアセンブリー。
【請求項4】
請求項1に記載のアセンブリーにおいて、前記第2のサブアセンブリーは、ハブであって、前記連結装置の前記第1及び第2の連結部材の一方と連結するように構成され、前記第1のサブアセンブリーに対して前記回転軸のまわりに回転するように支持されたハブを含み、前記ハブは、前記回転軸に沿ったシフト移動時に、前記アクチュエーターをスライド可能に支持することを特徴とするアセンブリー。
【請求項5】
請求項4に記載のアセンブリーにおいて、前記第2のサブアセンブリーは、前記アクチュエーターの前記第1及び第2の位置を画定するために、前記ハブ上に支持された、1対の離間したストッパーを含むことを特徴とするアセンブリー。
【請求項6】
請求項4に記載のアセンブリーにおいて、前記第2のサブアセンブリーは、一組のガイドピンであって、前記アクチュエーターの内側面と前記ハブの外側面との間に挟まれ、前記回転軸に沿って延びる、離間した一組のガイドピンを含み、前記アクチュエーターは、前記回転軸に沿った前記アクチュエーターのシフト移動時に、前記ガイドピン上をスライドし、前記ガイドピンは、前記ハブ上で前記アクチュエーターを案内することを特徴とするアセンブリー。
【請求項7】
請求項1に記載のアセンブリーにおいて、前記ステーターは、離間した指状突起を有する強磁性ハウジングと、隣接する指状突起間に収容された電磁誘導コイルとを含むことを特徴とするアセンブリー。
【請求項8】
請求項7に記載のアセンブリーにおいて、前記アクチュエーターは、内側部と、1対の強磁性支持リング間に挟まれた磁性環状リングを有する外側部とを含み、前記磁気的な制御力は、前記指状突起及びそれらの対応する支持リングを磁気で付勢して整列させることを特徴とするアセンブリー。
【請求項9】
請求項1に記載のアセンブリーにおいて、前記ステーターは、1対の離間した電磁誘導コイルを含むことを特徴とするアセンブリー。
【請求項10】
連結装置の動作モードを制御する電気機械アセンブリーにおいて、前記連結装置が、互いに対して共通回転軸のまわりを回転するように支持された第1及び第2の連結部材と、前記第1及び第2の連結部材同士を選択的に機械連結する少なくとも1つの順方向支材及び少なくとも1つの逆方向支材とを有しており、前記アセンブリーが、
第1のサブアセンブリーであって、励磁された場合に第1の磁束を発生させる少なくとも1つの第1の電磁誘導コイルを有する第1のステーターと、励磁された場合に第2の磁束を発生させる少なくとも1つの第2の電磁誘導コイルを有する第2のステーターとを含む第1のサブアセンブリーとを含み、さらに前記少なくとも1つの第1のコイルに近接する第1の強磁性指状突起と、前記少なくとも1つの第2のコイルに近接する第2の強磁性指状突起とを含む第1のサブアセンブリーと、
両方向に移動可能な少なくとも1つの第1のロッドと第1の永久磁石のアクチュエーターとを有する第2のサブアセンブリーであって、前記第1のロッドの各々が、前記順方向支材に連結された自由端を有して、小変位の順方向支材を選択的に移動させるように前記連結装置の順方向支材を動作させるよう構成されており、前記第1の永久磁石のアクチュエーターが、第1の永久磁石を有して、前記連結装置の第1のモードに対応する前記第1のアクチュエーターの第1の位置と前記連結装置の第2のモードに対応する前記第1のアクチュエーターの第2の位置との間で、前記回転軸に沿った両方向のシフト移動を選択的に行うために、前記第1のロッドの各々に動作可能に連結されており、前記少なくとも1つの第1のコイルが励磁されて前記第1のアクチュエーターが前記回転軸に沿ってその第1の位置から第2の位置に、およびその第2の位置から第1の位置に移動する場合に、第1の磁気的な制御力が前記第1のアクチュエーターに加えられ、前記第1の永久磁石のアクチュエーターが磁気で付勢されて前記第1の強磁性指状突起と整列し、前記第1のアクチュエーターをその第1および第2の位置にそれぞれ保持し、前記第2のサブアセンブリーが、さらに、前記第1のロッドから離間しており両方向に移動可能な少なくとも1つの第2のロッドと、第2の永久磁石のアクチュエーターとを有しており、前記第2のロッドの各々が、前記逆方向支材に連結された自由端を有して、小変位の逆方向支材を選択的に移動させるように前記連結装置の逆方向支材を動作させるよう構成されており、前記第2の永久磁石のアクチュエーターが、第2の永久磁石を有して、前記連結装置の第3のモードに対応する前記第2のアクチュエーターの第1の位置と、前記連結装置の第4のモードに対応する前記第2のアクチュエーターの第2の位置との間で、前記回転軸に沿った両方向のシフト移動を行うために前記第2のロッドの各々に動作可能に連結されており、前記少なくとも1つの第2のコイルが励磁されて前記第2のアクチュエーターが前記回転軸に沿ってその第1の位置から第2の位置に、およびその第2の位置から第1の位置に移動する場合に、第2の磁気的な制御力が前記第2のアクチュエーターに加えられ、前記第2のアクチュエーターが磁気で付勢されて前記第2の強磁性指状突起と整列し、前記第2のアクチュエーターをその第1および第2の位置のそれぞれに保持する第2のサブアセンブリーと、
を具えることを特徴とするアセンブリー。
【請求項11】
請求項10に記載のアセンブリーにおいて、前記第2のサブアセンブリーは、前記第1のアクチュエーターが、前記回転軸に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、少なくとも1つの付勢力を前記回転軸に沿って前記第1のアクチュエーターに作用させる少なくとも1つの第1の付勢部材と、前記第2のアクチュエーターが前記回転軸に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、少なくとも1つの付勢力を前記回転軸に沿って前記第2のアクチュエーターに作用させる少なくとも1つの第2の付勢部材とを含むことを特徴とするアセンブリー。
【請求項12】
請求項10に記載のアセンブリーにおいて、前記第2のサブアセンブリーは、前記第1のアクチュエーターが、前記回転軸に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、対応する付勢力を前記回転軸に沿って反対方向に前記第1のアクチュエーターに作用させる、離間した付勢部材の第1の対と、前記第2のアクチュエーターが、前記回転軸に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、対応する付勢力を前記回転軸に沿って反対方向に前記第2のアクチュエーターに作用させる、離間した付勢部材の第2の対とを含むことを特徴とするアセンブリー。
【請求項13】
請求項10に記載のアセンブリーにおいて、前記第2のサブアセンブリーは、ハブであって、前記連結装置の前記第1及び第2の連結部材の一方と連結するのに適し、前記第1のサブアセンブリーに対して前記回転軸のまわりに回転するように支持されたハブを含み、前記ハブは、前記回転軸に沿った、対応するシフト移動時に、前記第1及び第2のアクチュエーターをスライド可能に支持することを特徴とするアセンブリー。
【請求項14】
請求項13に記載のアセンブリーにおいて、前記第2のサブアセンブリーは、前記第1のアクチュエーターの前記第1及び第2の位置を画定するために、前記ハブ上に支持された、離間したストッパーの第1の対と、前記第2のアクチュエーターの前記第1及び第2の位置を画定するために、前記ハブ上に支持された、離間したストッパーの第2の対とを含むことを特徴とするアセンブリー。
【請求項15】
請求項13に記載のアセンブリーにおいて、前記第2のサブアセンブリーは、一組のガイドピンであって、前記第1及び第2のアクチュエーターの内側面と前記ハブの外側面との間に挟まれ、前記回転軸に沿って延びる、離間した一組のガイドピンを含み、前記アクチュエーターは、前記回転軸に沿った前記アクチュエーターのシフト移動時に、前記ガイドピン上をスライドし、前記ガイドピンは、前記ハブ上で前記アクチュエーターを案内することを特徴とするアセンブリー。
【請求項16】
請求項10に記載のアセンブリーにおいて、各ステーターは、離間した指状突起を有する強磁性ハウジングと、隣接する指状突起間に収容された電磁誘導コイルとを含むことを特徴とするアセンブリー。
【請求項17】
請求項16に記載のアセンブリーにおいて、各アクチュエーターは、内側部と、1対の強磁性支持リング間に挟まれた磁性環状リングを有する外側部とを含み、前記磁気的な制御力は、前記指状突起及びそれらの対応する支持リングを磁気で付勢して整列させることを特徴とするアセンブリー。
【請求項18】
請求項10に記載のアセンブリーにおいて、各ステーターは、1対の離間した電磁誘導コイルを含むことを特徴とするアセンブリー。
【請求項19】
請求項10に記載のアセンブリーにおいて、前記第2のアクチュエーターは、各第1のロッドが両方向に移動することを可能にする、前記共通回転軸から離間して完全に貫通した少なくとも1つの開孔を有することを特徴とするアセンブリー。
【請求項20】
請求項1に記載のアセンブリーにおいて、前記第2のサブアセンブリーが、前記第1及び第2の連結部材の一方と連結してともに回転するように構成されており、前記第2のサブアセンブリーは、前記連結装置に連結されたときに、前記第1のサブアセンブリーに対して前記回転軸の周りを回転するように支持されることを特徴とするアセンブリー。
【請求項21】
請求項11に記載のアセンブリーにおいて、前記第2のサブアセンブリーが、前記第1及び第2の連結部材の一方と連結してともに回転するように構成されており、前記第2のサブアセンブリーは、前記連結装置に連結されたときに、前記第1のサブアセンブリーに対して前記回転軸の周りを回転するように支持されることを特徴とするアセンブリー。
【請求項22】
連結装置の動作モードを制御する電気機械アセンブリーにおいて、前記連結装置が、互いに対して共通回転軸のまわりに回転するように支持された第1及び第2の連結部材と、前記第1及び第2の連結部材同士を選択的に機械連結する少なくとも1つ支材とを有しており、前記アセンブリーが、
励磁された場合に磁束を発生させる少なくとも1つの電磁誘導コイルを有するステーターを含む第1のサブアセンブリーと、
両方向に移動可能な少なくとも1つのロッドと永久磁石のアクチュエーターとを有する第2のサブアセンブリーであって、前記ロッドの各々が、前記支材に連結された自由端を有して、小変位の支材を選択的に移動させるように前記連結装置の支材と連結するよう構成されており、前記永久磁石のアクチュエーターが、永久磁石を有して、前記連結装置の第1のモードに対応するアクチュエーターの第1の位置と前記連結装置の第2のモードに対応するアクチュエーターの第2の位置との間で、前記回転軸に沿った両方向のシフト移動を選択的に行うために前記ロッドの各々に動作可能に連結されている、第2のサブアセンブリーと、を具え、
前記少なくとも1つのコイルが励磁されて前記アクチュエーターが前記回転軸に沿って前記第1及び第2の位置の間を移動する場合に、磁気的な制御力が前記アクチュエーターに加えられ、前記アクチュエーターが前記第1および第2の位置の少なくとも一方に磁気でラッチされ、前記ステーターが、離間した指状突起と、隣接するこの指状突起の間に収容された電磁誘導コイルとを有する強磁性ハウジングを含んでおり、前記アクチュエーターが、内側部と、一対の強磁性支持リングの間に挟まれた磁性環状リングを有する外側部とを含んでおり、前記磁気的な制御力が、前記指状突起及びそれらの対応する支持リングを磁気で付勢して整列させることを特徴とするアセンブリー。
【請求項23】
連結装置の動作モードを制御する電気機械アセンブリーにおいて、前記連結装置が、互いに対して共通回転軸のまわりを回転するように支持された第1及び第2の連結部材と、前記第1及び第2の連結部材同士を選択的に機械連結する少なくとも1つの順方向支材及び少なくとも1つの逆方向支材とを有しており、前記アセンブリーが、
第1のサブアセンブリーであって、励磁された場合に第1の磁束を発生させる少なくとも1つの第1の電磁誘導コイルを有する第1のステーターと、励磁された場合に第2の磁束を発生させる少なくとも1つの第2の電磁誘導コイルを有する第2のステーターと、を含む第1のサブアセンブリーと、
両方向に移動可能な少なくとも1つの第1のロッドと第1の永久磁石のアクチュエーターとを有する第2のサブアセンブリーであって、前記第1のロッドの各々が、前記順方向支材に連結された自由端を有して、小変位の順方向支材を選択的に移動させるように前記連結装置の順方向支材と連結するよう構成されており、前記第1の永久磁石のアクチュエーターが、第1の永久磁石を有して、前記連結装置の第1のモードに対応する前記第1のアクチュエーターの第1の位置と前記連結装置の第2のモードに対応する前記第1のアクチュエーターの第2の位置との間で、前記回転軸に沿った両方向のシフト移動を選択的に行うために、前記第1のロッドの各々に動作可能に連結されており、前記少なくとも1つの第1のコイルが励磁されて前記第1のアクチュエーターが前記回転軸に沿ってその第1及び第2位置間を移動する場合に、第1の磁気的な制御力が前記第1のアクチュエーターに加えられ、前記第1のアクチュエーターが前記第1及び第2の位置の少なくとも一方に磁気でラッチされ、前記第2のサブアセンブリーが、さらに、前記第1のロッドから離間しており両方向に移動可能な少なくとも1つの第2のロッドと、第2の永久磁石のアクチュエーターとを有しており、前記第2のロッドの各々が、前記逆方向支材に連結された自由端を有して、小変位の逆方向支材を選択的に移動させるように前記連結装置の逆方向支材と連結するよう構成されており、前記第2の永久磁石のアクチュエーターが、第2の永久磁石を有して、前記連結装置の第3のモードに対応する前記第2のアクチュエーターの第1の位置と、前記連結装置の第4のモードに対応する前記第2のアクチュエーターの第2の位置との間で、前記回転軸に沿った両方向のシフト移動を行うために前記第2のロッドの各々に動作可能に連結されており、前記少なくとも1つの第2のコイルが励磁されて前記第2のアクチュエーターが前記回転軸に沿ってその第1及び第2位置間を移動する場合に、第2の磁気的な制御力が前記第2のアクチュエーターに加えられ、前記第2のアクチュエーターがその第1及び第2の位置の少なくとも一方に磁気でラッチされ、各ステーターが、離間した指状突起と、隣接するこの指状突起の間に収容された電磁誘導コイルとを有する強磁性ハウジングを含んでおり、各アクチュエーターが、内側部と、一対の強磁性支持リングの間に挟まれた磁性環状リングを有する外側部とを含んでおり、前記磁気的な制御力が、前記指状突起及びそれらの対応する支持リングを磁気で付勢して整列させる第2のサブアセンブリーと、
を具えることを特徴とするアセンブリー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2011年2月14日に出願された米国仮特許出願第61/463,208号明細書の利益を主張するものであり、2012年2月10日に出願された米国特許出願第13/370,507号明細書の優先権を主張する。本願はまた、2011年8月26日に出願された米国特許出願第13/218,817号明細書の一部継続出願である。
【0002】
本発明は、制御可能な一方向クラッチ(OWC)などの連結装置の動作モードを制御する電気機械アセンブリーに関する。
【背景技術】
【0003】
典型的な一方向クラッチ(OWC)は、内側リング、外側リング、及び2つのリング間のロック装置で構成される。一方向クラッチは、一方の方向にロックし、他方の方向の自由回転を可能にするように設計される。車両のオートマチックトランスミッションでよく使用される2つのタイプの一方向クラッチとして、
一方向クラッチのインナーレースとアウターレースとの間のばね懸架式ローラーからなるローラータイプと(ローラータイプは、一部の用途でスプリングなしでも使用される)、
一方向クラッチのインナーレースとアウターレースとの間に配置された非対称形楔からなるスプラグタイプと、
がある。
【0004】
一方向クラッチは、特定のギヤシフト時に駆動トルク(すなわち、動力の流れ)の遮断を防止し、惰走時にエンジンブレーキを可能にするために、トランスミッションで一般的に使用される。
【0005】
制御可能な、または選択可能な一方向クラッチ(すなわち、OWC)は、従来からの一方向クラッチ構造とは異なっている。選択可能なOWCには、スライドプレートと併せて第2のロック部材セットが付加される。スライドプレートを加えた増設ロック部材セットは、OWCに複数の機能を付加する。設計上の要求に応じて、制御可能なOWCは、回転または静止シャフト間で片方向または両方向の機械連結を形成することができる。さらに、設計に応じて、OWCは、片方向または両方向にオーバーランニングすることができる。制御可能なOWCは、外部から制御される選択または制御機構を含む。選択機構は、様々な動作モードに対応する2つ以上の位置間で移動することができる。
【0006】
米国特許第5,927,455号明細書は、両方向オーバーランニング歯止め式クラッチを開示し、米国特許第6,244,965号明細書は、平面状オーバーランニング連結器を開示し、米国特許第6,290,044号明細書は、オートマチックトランスミッションで使用する選択可能な一方向クラッチアセンブリーを開示している。
【0007】
米国特許第7,258,214号明細書、及び同第7,344,010号明細書は、オーバーランニング連結器アセンブリーを開示し、米国特許第7,484,605号明細書は、オーバーランニングラジアル連結器アセンブリーまたはクラッチを開示している。
【0008】
適切に設計された制御可能なOWCは、「切り」状態の寄生損失をほぼゼロとすることができる。OWCはまた、電気機構で作動することができ、複雑さもないし、油圧ポンプ及び弁の寄生損失もない。
【0009】
他の関連する米国特許出願公開には、米国特許出願公開第2011/0140451号明細書、同第2011/0215575号明細書、同第2011/0233026号明細書、同第2011/0177900号明細書、同第2010/0044141号明細書、同第2010/0071497号明細書、同第2010/0119389号明細書、同第2010/0252384号明細書、同第2009/0133981号明細書、同第2009/0127059号明細書、同第2009/0084653号明細書、同第2009/0194381号明細書、同第2009/0142207号明細書、同第2009/0255773号明細書、同第2009/0098968号明細書、同第2010/0230226号明細書、同第2010/0200358号明細書、同第2009/0211863号明細書、同第2009/0159391号明細書、同第2009/0098970号明細書、同第2008/0223681号明細書、同第2008/0110715号明細書、同第2008/0169166号明細書、同第2008/0169165号明細書、同第2008/0185253号明細書、同第2007/0278061号明細書、同第2007/0056825号明細書、同第2006/0138777号明細書、同第2006/0185957号明細書、同第2004/0110594号明細書があり、以下の米国特許、すなわち米国特許第7,942,781号明細書、同第7,806,795号明細書、同第7,690,455号明細書、同第7,491,151号明細書、同第7,484,605号明細書、同第7,464,801号明細書、同第7,349,010号明細書、同第7,275,628号明細書、同第7,256,510号明細書、同第7,223,198号明細書、同第7,198,587号明細書、同第7,093,512号明細書、同第6,953,409号明細書、同第6,846,257号明細書、同第6,814,201号明細書、同第6,503,167号明細書、同第6,193,038号明細書、同第4,050,560号明細書、同第4,340,133号明細書、同第5,597,057号明細書、同第5,918,715号明細書、同第5,638,929号明細書、同第5,362,293号明細書、同第5,678,668号明細書、同第5,070,978号明細書、同第5,052,534号明細書、同第5,387,854号明細書、同第5,231,265号明細書、同第5,394,321号明細書、同第5,206,573号明細書、同第5,453,598号明細書、同第5,642,009号明細書、同第6,075,302号明細書、同第6,065,576号明細書、同第6,982,502号明細書、同第7,153,228号明細書、同第5,924,510号明細書、及び同第5,918,715号明細書がある。
【0010】
リニアモーターは、そのステーター及びローターが「回転しない」電気モーターであり、そのため、リニアモーターは、トルク(回転)を発生させるのではなくて、その長さ方向に沿って直線力を発生させる。最も一般的な動作モードは、加えられる力が、電流及び磁界に線形比例するローレンツタイプのアクチュエーターと同様のものである。米国特許出願公開第2003/0102196号明細書は、両方向リニアモーターを開示している。
【0011】
金属射出成形(MIM)は金属加工プロセスであり、微粉金属が、射出モールド成形として公知のプロセスを通じて、プラスチック加工装置で扱うことができる供給材料を構成するように一定量の結合剤材料と混合される。成形プロセスは、複雑な部品が1回の操作で大量に成形されるのを可能にする。最終製品は、通常、様々な産業及び用途で使用される構成要素物品である。MIM供給材料の流動性は、レオロジーと呼ばれる物理学で定義される。現在の装置能力では、金型に入れる、「ショット」当たり100グラム以下の通常の量を使用して成形することができる製品に限定した上で、滞留させるための処理が必要である。レオロジーは、この「ショット」が複数のキャビティに分散するのを可能にし、従って、それ以外の場合は、代替の方法または旧来の方法によって製造するために非常に高価になる、小型で複雑な大量生産品に対するコスト効率が高くなる。MIM供給材料内に導入できる様々な金属は粉末冶金と呼ばれ、これらは、一般的な及び希な金属利用に対する業界標準に見られるのと同じ合金化組成物を含む。次に、成形された形状に対して調整作業が行われ、結合剤材料が取り除かれ、金属粒子が合着して金属合金としての所望の状態になる。
【0012】
クレビス留め具は、クレビス、クレビスピン、及び突起物(tang)からなる3部品留め具システムである。クレビスは、クレビスピンを受け入れるために、二股部の端部に穴を有するU字形状の部品である。クレビスピンはボルトと同様であるが、一部分だけねじを切られるか、またはねじを切られておらず、止めピン用の横穴を有する。突起物はクレビスの中間に収まり、クレビスピンによって所定の位置に保持される部品である。ピンが付いた単純なクレビスの組み合わせは、通常、シャックルと呼ばれるが、ピン付きクレビスは、シャックルが取り得る様々な形態の1つに過ぎない。
【0013】
クレビスは、農業機械、帆船索具、さらには、自動車産業、航空機産業、及び建設業で使用される各種留め具で使用されている。クレビスはまた、操縦翼面及び他の補機を模型航空機のサーボ機構に取り付けるために広く使用されている。クレビスは、留め具の一部として、いくつかの軸での回転を可能にする一方で、他の軸での回転を禁止する方法を提供する。
【0014】
本出願において、「連結器」という用語は、プレートの一方が、トランスミッションのトルク送達要素に駆動可能に連結され、他方のプレートが、別のトルク送達要素に駆動可能に連結されるか、またはトランスミッションハウジングに対して静止して固定及び保持されるクラッチまたはブレーキを含むと解釈されるべきである。「連結器」、「クラッチ」、及び「ブレーキ」という用語は区別なく使用することができる。
【発明の概要】
【0015】
一実施形態では、互いに対して共通回転軸のまわりに回転するように支持された駆動及び被動部材と、部材同士を選択的に機械連結するための少なくとも1つの支材とを有する連結装置の動作モードを制御する電気機械アセンブリーが提供される。アセンブリーは、少なくとも一つのコイルが励磁された場合に磁束を発生させる少なくとも1つの電磁誘導コイルを有するステーターを含む第1のサブアセンブリーを含む。アセンブリーは、連結装置の部材の一方と連結して共に回転するのに適した第2のサブアセンブリーをさらに含む。第2のサブアセンブリーは、連結装置に連結された場合に、第1のサブアセンブリーに対して回転軸のまわりに回転するように支持される。第2のサブアセンブリーは、少なくとも1つの両方向に移動可能なロッドを含む。各ロッドは、小変位の支材を選択的に動作させるために、連結装置の支材に連結するのに適した自由端を有する。第2のサブアセンブリーはまた、連結装置の第1のモードに対応する第1の位置と、連結装置の第2のモードに対応する第2の位置との間で、回転軸に沿った両方向シフト動作を選択的に行うために、少なくとも1つのロッドに動作可能に連結されたアクチュエーターを含む。少なくとも1つのコイルが励磁されて、アクチュエーターが、回転軸に沿って第1及び第2の位置間を移動する場合に、磁気的な制御力がアクチュエーターに加えられる。
【0016】
第2のサブアセンブリーは、アクチュエーターが回転軸に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、少なくとも1つの付勢力を回転軸に沿ってアクチュエーターに作用させる少なくとも1つの付勢部材を含むことができる。
【0017】
第2のサブアセンブリーは、アクチュエーターが回転軸に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、対応する付勢力を回転軸に沿って反対方向にアクチュエーターに作用させる1対の離間した付勢部材を含むことができる。
【0018】
第2のサブアセンブリーは、連結装置の部材の一方と連結するのに適し、第1のサブアセンブリーに対して回転軸のまわりに回転するように支持されたハブを含むことができる。ハブは、回転軸に沿ったシフト動作時にアクチュエーターをスライド可能に支持することができる。
【0019】
第2のサブアセンブリーは、アクチュエーターの第1及び第2の位置を画定するために、ハブ上に支持された、1対の離間したストッパーを含むことができる。
【0020】
第2のサブアセンブリーは、アクチュエーターの内側面とハブの外側面との間に挟まれ、回転軸に沿って延びる、離間したガイドピンセットを含むことができる。アクチュエーターは、回転軸に沿ったアクチュエーターのシフト動作時に、ガイドピン上をスライドすることができ、ガイドピンは、ハブ上でアクチュエーターを案内することができる。
【0021】
ステーターは、離間した指状突起を有する強磁性ハウジングと、隣接する指状突起間に収容された電磁誘導コイルとを含むことができる。
【0022】
アクチュエーターは、内側部と、1対の強磁性支持リング間に挟まれた磁性環状リングを有する外側部とを含むことができる。磁気的な制御力は、指状突起及びそれらの対応する支持リングを磁気で付勢して整列させることができる。
【0023】
アクチュエーターは、永久磁石アクチュエーターとすることができる。
【0024】
ステーターは、1対の離間した電磁誘導コイルを含むことができる。
【0025】
別の実施形態では、互いに対して共通回転軸のまわりに回転するように支持された駆動及び被動部材と、部材同士を選択的に機械連結するための少なくとも1つの順方向支材及び少なくとも1つの逆方向支材とを有する連結装置の動作モードを制御する電気機械アセンブリーが提供される。アセンブリーは、少なくとも一つの第1のコイルが励磁された場合に第1の磁束を発生させる少なくとも1つの第1の電磁誘導コイルを有する第1のステーターと、少なくとも一つの第2のコイルが励磁された場合に第2の磁束を発生させる少なくとも1つの第2の電磁誘導コイルを有する第2のステーターとを含む第1のサブアセンブリーを含む。アセンブリーは、連結装置の部材の一方と連結して共に回転するのに適した第2のサブアセンブリーをさらに含む。第2のサブアセンブリーは、連結装置に連結された場合に、第1のサブアセンブリーに対して回転軸のまわりに回転するように支持される。第2のサブアセンブリーは、少なくとも1つの両方向に移動可能な第1のロッドを含む。各第1のロッドは、小変位の順方向支材を選択的に動作せるために、連結装置の順方向支材に連結するのに適した自由端を有する。第2のサブアセンブリーはまた、連結装置の第1のモードに対応する第1のアクチュエーターの第1の位置と、連結装置の第2のモードに対応する第1のアクチュエーターの第2の位置との間で、回転軸に沿った両方向シフト動作を選択的に行うために、少なくとも1つの第1のロッドに動作可能に連結された第1のアクチュエーターを含む。少なくとも1つの第1のコイルが励磁されて、第1のアクチュエーターが、回転軸に沿って第1及び第2の位置間を移動する場合に、第1の磁気的な制御力が第1のアクチュエーターに加えられる。第2のサブアセンブリーは、少なくとも1つの両方向に移動可能な第2のロッドをさらに含む。各第2のロッドは、小変位の逆方向支材を選択的に動作させるために、連結装置の逆方向支材に連結するのに適した自由端を有する。第2のサブアセンブリーはまた、連結装置の第3のモードに対応する第2のアクチュエーターの第1の位置と、連結装置の第4のモードに対応する第2のアクチュエーターの第2の位置との間で、回転軸に沿った両方向シフト動作を行うために、少なくとも1つの第2のロッドに動作可能に連結された第2のアクチュエーターを含む。少なくとも1つの第2のコイルが励磁されて、第2のアクチュエーターが、回転軸に沿って第1及び第2の位置間を移動する場合に、第2の磁気的な制御力が第2のアクチュエーターに加えられる。
【0026】
第2のサブアセンブリーは、第1のアクチュエーターが回転軸に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、少なくとも1つの付勢力を回転軸に沿って第1のアクチュエーターに作用させる少なくとも1つの第1の付勢部材と、第2のアクチュエーターが回転軸に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、少なくとも1つの付勢力を回転軸に沿って第2のアクチュエーターに作用させる少なくとも1つの第2の付勢部材とを含むことができる。
【0027】
第2のサブアセンブリーは、第1のアクチュエーターが回転軸に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、対応する付勢力を回転軸に沿って反対方向に第1のアクチュエーターに作用させる、離間した付勢部材の第1の対と、第2のアクチュエーターが回転軸に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、対応する付勢力を回転軸に沿って反対方向に第2のアクチュエーターに作用させる、離間した付勢部材の第2の対とを含むことができる。
【0028】
第2のサブアセンブリーは、連結装置の部材の一方と連結するのに適し、第1のサブアセンブリーに対して回転軸のまわりに回転するように支持されたハブを含むことができる。ハブは、回転軸に沿った、対応するシフト動作時に、第1及び第2のアクチュエーターをスライド可能に支持することができる。
【0029】
第2のサブアセンブリーは、第1のアクチュエーターの第1及び第2の位置を画定するために、ハブ上に支持された、離間したストッパーの第1の対と、第2のアクチュエーターの第1及び第2の位置を画定するために、ハブ上に支持された、離間したストッパーの第2の対とを含むことができる。
【0030】
第2のサブアセンブリーは、第1及び第2のアクチュエーターの内側面とハブの外側面との間に挟まれ、回転軸に沿って延びる、離間したガイドピンセットを含むことができる。アクチュエーターは、回転軸に沿ったアクチュエーターのシフト動作時に、ガイドピン上をスライドすることができる。ガイドピンは、ハブ上でアクチュエーターを案内することができる。
【0031】
各ステーターは、離間した指状突起を有する強磁性ハウジングと、隣接する指状突起間に収容された電磁誘導コイルとを含むことができる。
【0032】
各アクチュエーターは、内側部と、1対の強磁性支持リング間に挟まれた磁性環状リングを有する外側部とを含むことができ、磁気的な制御力は、指状突起及びそれらの対応する支持リングを磁気で付勢して整列させることができる。
【0033】
各アクチュエーターは、永久磁石アクチュエーターとすることができる。
【0034】
各ステーターは、1対の離間した電磁誘導コイルを含むことができる。
【0035】
第2のアクチュエーターは、各第1のロッドが両方向に移動することを可能にする、完全に貫通した少なくとも1つの開孔を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1図1は、往復ロッド及び制御可能な連結アセンブリーの第1のサブアセンブリーを含む電気機械アセンブリーの、部分的に破断された断面の斜視図であり、電気機械アセンブリーの往復ロッドは、連結アセンブリーの動作モードを制御する。
図2図2は、図1のアセンブリーの、部分的に破断された断面の別の斜視図である。
図3図3は、図1及び図2のアセンブリーの、部分的に破断された断面の拡大正面図である。
図4図4は、図1及び図2のアセンブリーの、部分的に破断された断面の拡大正面図であるが、連結アセンブリーの動作モードを制御する第2の往復ロッドを示している。
図5図5は、連結アセンブリーの第1のサブアセンブリー、電気機械アセンブリーのロッドの第1及び第2のセット、ならびに対応する順方向及び逆方向支材を示す分解斜視図である。
図6図6は、連結アセンブリーの第2のサブアセンブリー、第2の電気機械アセンブリーのロッドの第3及び第4のセット、ならびに対応する順方向及び逆方向支材を示す分解斜視図である。
図7図7は、クレビス形の支材(順方向または逆方向のいずれか)及び相互連結ロッドの、部分的に破断された底面斜視図である。
図8図8は、図7の支材の上面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
必要に応じて、本発明の詳細な実施形態を本明細書に開示するが、当然のことながら、開示する実施形態は、種々の代替形態で具現化できる本発明の単なる例示に過ぎない。図は必ずしも一定の縮尺ではなく、一部の図は、特定の構成要素の細部を示すために、誇張または最小化することができる。従って、本明細書に開示される、特定の構造上及び機能上の詳説は、限定するものとしてではなく、本発明を様々に使用する当業者に教示するための典型的な基本に過ぎないとして解釈すべきである。
【0038】
ここで図1〜4を参照すると、互いに対して共通回転軸18のまわりに回転するように支持された駆動部材14及び被動部材16を有する、全体として12で示す連結装置の動作モードを制御する、全体として10で示す電気機械アセンブリーが示されている。駆動部材14はポケットプレートとすることができ、被動部材16はノッチプレートとすることができる。連結装置またはアセンブリー12は、部材14、16同士を選択的に機械連結し、アセンブリー12の動作モードを変えるための少なくとも1つの(好ましくは2つの)順方向支材20及び少なくとも1つの(好ましくは2つの)逆方向支材20を含む。支材20は、軸18のまわりに90°間隔をあけて配置するのが好ましい。
【0039】
アセンブリー10は、少なくとも一つの第1のコイル26が励磁された場合に第1の磁束を発生させる少なくとも1つの(好ましくは2つの)第1の電磁誘導コイル26を有する第1のステーター24を含む第1のサブアセンブリー22を含む。サブアセンブリー22はまた、少なくとも一つの第2のコイル30が励磁された場合に第2の磁束を発生させる少なくとも1つの(好ましくは2つの)第2の電磁誘導コイル30を有する第2のステーター28を含むことができる。
【0040】
アセンブリー10はまた、連結装置12の部材14または部材16の一方(好ましくは部材14)と連結して共に回転するのに適した第2のサブアセンブリー32を含む。第2のサブアセンブリー32は、連結装置12に連結された場合に、第1のサブアセンブリー22に対して回転軸18のまわりに回転するようにブッシュ33で支持されている。第2のサブアセンブリー32は、少なくとも1つの(好ましくは2つの)両方向に移動可能な第1のロッド34を含む。各第1のロッド34は、小変位の順方向支材を選択的に動作させるために、連結装置12の順方向支材20に連結するのに適した自由端36を有する。
【0041】
第2のサブアセンブリー32はまた、連結装置12の第1のモードに対応する第1のアクチュエーター38の第1の位置と、連結装置12の第2のモードに対応する第1のアクチュエーター38の第2の位置との間で、回転軸18に沿った両方向シフト動作を選択的に行うために、少なくとも1つの第1のロッド34に動作可能に連結された第1のアクチュエーター38を含む。2つの第1のロッド34が設けられる場合、第1のロッドは、互いから180°離間して配置される。第1及び第2のモードは、ロック及びロック解除(すなわち、自由回転)モードとすることができる。
【0042】
少なくとも1つの第1のコイル26が励磁されて、第1のアクチュエーター38が、回転軸18に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、第1の磁気的な制御力が第1のアクチュエーター38に加えられる。
【0043】
第2のサブアセンブリー32は、少なくとも1つの(好ましくは2つの)両方向に移動可能な第2のロッド40をさらに含む。各第2のロッド40は、小変位の逆方向支材を選択的に動作させるために、連結装置12の逆方向支材20に連結するのに適した自由端42を有する。第2のサブアセンブリー32はまた、第2のアクチュエーター44を含み、第2のアクチュエーター44は、連結装置12の第3のモードに対応する第2のアクチュエーターの第1の位置と、連結装置12の第4のモードに対応する第2のアクチュエーターの第2の位置との間で、回転軸18に沿った両方向シフト動作を行うために、少なくとも1つの第2のロッド40に動作可能に連結されている。2つの第2のロッド40が設けられる場合、第2のロッドは、互いに180°離間するが、第1のロッド34からは90°離間して配置される。第3及び第4のモードは、ロック及びロック解除(すなわち、自由回転)モードとすることができる。
【0044】
少なくとも1つの第2のコイル30が励磁されて、第2のアクチュエーター44が、回転軸18に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、第2の磁気的な制御力が第2のアクチュエーター44に加えられる。
【0045】
第2のサブアセンブリー32は、第1のアクチュエーター38が回転軸18に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、対応する付勢力を回転軸18に沿って反対方向に第1のアクチュエーター38に作用させる、離間した付勢スプリングまたは部材46、48の第1の対を含む。アクチュエーター38またはアクチュエーター44の各面は、それぞれ連結ロッド34、40及びそれぞれのスプリング用のクリアランス穴及びスプリングポケットを有する。アクチュエーター38、44が移動するときに、アクチュエーター38、44は、それらの面と、対応するロッド34、40の端部との間に閉じ込められたそれぞれのスプリングを押す/引っ張る。
【0046】
第2のサブアセンブリー32はまた、第2のアクチュエーター44が回転軸18に沿ってその第1及び第2の位置間を移動する場合に、対応する付勢力を回転軸18に沿って反対方向に第2のアクチュエーター44に作用させる、離間した付勢スプリングまたは部材50、52の第2の対を含む。アクチュエーター33、44が軸方向に移動することで、スプリング46、48、50、52により付勢荷重が支材20にかかって、支材20が係合するか、または外れる。ステーター24、28の電流方向を逆転させることで、ステーターの対応するアクチュエーター38またはアクチュエーター44が、「切り」から「入り」になって前後に移動する。
【0047】
第2のサブアセンブリー32はまた、連結装置12の部材14、16の一方(好ましくは部材14)と連結するのに適したハブ54を含む。ハブ54は、第1のサブアセンブリー22に対して回転軸18のまわりに回転するようにブッシュ33で支持されている。ハブ54は、回転軸18に沿った、対応するシフト動作時に、第1のアクチュエーター38及び第2のアクチュエーター44をスライド可能に支持する。
【0048】
第2のサブアセンブリー32は、ハブ54に支持されて、第1のアクチュエーター38の第1及び第2の位置を画定する、離間したストッパー56、58の第1の対を含む。第2のサブアセンブリー32はまた、ハブ54に支持されて、第2のアクチュエーター44の第1及び第2の位置を画定する、離間したストッパー60、62の第2の対を含む。
【0049】
第2のサブアセンブリー32はまた、第1のアクチュエーター38及び第2のアクチュエーター44の内側面66とハブ54の外側面68との間に挟まれ、回転軸18に沿って延びる、離間したガイドピン64のセットを含む。内側面66及び外側面68は、ガイドピン64を保持するために形成されたV字形の溝またはノッチを有する。アクチュエーター38、44は、回転軸18に沿ったアクチュエーター38、44のシフト動作時にガイドピン64上をスライドする。ガイドピン64は、ハブ54上でアクチュエーター38、44を案内する。ハブ54はまた、オイルをガイドピン64に配給する。
【0050】
各ステーター24、28は、離間した指状突起72を有する強磁性ハウジング70と、隣接する指状突起72間に収容された電磁誘導コイル26または電磁誘導コイル30とを含む。
【0051】
各アクチュエーター38、44は、環状の内側部74と、環状の内側部74に連結され、1対の強磁性支持リング80間に挟まれた磁性環状リング78を有する環状の外側部76とを含む。磁気的な制御力は、コイルの励磁時に、指状突起72及び対応する支持リング80を磁気で付勢して整列させる。これらの力は、それぞれのアクチュエーター38またはアクチュエーター40を「入り」及び「切り」位置にラッチする。リング78、80は、それぞれのステーター24、28から作用を受けて、それぞれのアクチュエーター38、40を移動させる。
【0052】
第2のアクチュエーター44は、各第1のロッド34が両方向に移動することを可能にする、完全に貫通した少なくとも1つの(好ましくは2つの)開孔45を有する。中空の円筒状ブッシュ47は、第1のロッド34の両方向のシフト動作時に、各第1のロッド34を少なくとも1つの開孔45内でスライド可能に支持する。
【0053】
ここで図5及び図6を参照すると、連結アセンブリーまたは装置12は、第1及び第2のクラッチサブアセンブリーを含む制御可能なクラッチアセンブリーを含む。アセンブリー12は、すべてが共通回転軸18のまわりを互いに対して回転するように支持された駆動または第1のクラッチ部材14、被動または第2のクラッチ部材16、及び第3のまたは駆動クラッチ部材82を含む。第1のクラッチ部材14は、回転軸18に沿って軸方向に第1の方向を向く向きにされた第1の連結面84を有する。第3のクラッチ部材82は、回転軸18に沿って軸方向に第2の方向を向く向きにされた第3の連結面86を有する。第2のクラッチ部材16は、第1の面84に対向し、回転軸18に沿って軸方向に第2の方向を向く向きにされた第2の連結面88を有する。第2のクラッチ部材16はまた、第3の面86に対向し、回転軸18に沿って軸方向に第1の方向を向く向きにされた第4の連結面90を有する。
【0054】
第1の面84は、回転軸18のまわりに離間したポケット92の第1のセットを有する。第1のセットの各ポケット92は、支材20の第1のセットの中の支材20を受け入れる。
【0055】
第2の面88は、支材20がポケット92の第1のセットから外側に突出すると同時に支材20と係合して、第1のクラッチ部材14及び第2のクラッチ部材16が、互いに対して軸18のまわりを少なくとも一方向に相対回転するのを防止するロック形体94の第1のセットを有する。
【0056】
第3の面86は、回転軸18のまわりに離間したポケット96の第2のセットを有する。第2のセットの各ポケット96は、支材20の第2のセットの中の支材20を受け入れる。ポケット96の第2のセット内に収容された各支材20は、構造及び動作が第1の電気機械アセンブリーと実質的に等しい第2の電気機械アセンブリーのそれぞれのロッド97に連結または結合される。そのため、ロッド97を除いて、第2の電気機械アセンブリーは示されないし、説明もされない。
【0057】
第4の面90は、支材20の第2のセットが、ポケット96の第2のセットから外側に突出すると同時に支材20の第2のセットと係合して、第2のクラッチ部材16及び第3のクラッチ部材82が、互いに対して軸18のまわりを少なくとも一方向に相対回転するのを防止するロック形体98の第2のセットを有する。第1のクラッチ部材14及び第2のクラッチ部材16は、第1のクラッチサブアセンブリーを形成し、第2のクラッチ部材16及び第3のクラッチ部材82は、第2のクラッチサブアセンブリーを形成する。
【0058】
第1のクラッチ部材14は、第1のクラッチ部材14と第2のクラッチ部材16とを連結して、軸18のまわりを少なくとも一方向に一緒に回転させるために、それぞれの支材20が、ロック形体94の第1のセットと接触するまで移動するように、回転軸18のまわりに離間して配置され、ポケット92の第1のセットの中のそれぞれのポケット92と連通して、(好ましくはロッド34、40により)それぞれのポケット92内のそれぞれの支材20に駆動力が伝わるようにする通路100の第1のセットを有する。
【0059】
第3のクラッチ部材82は、第2のクラッチ部材16と第3のクラッチ部材82とを連結して、軸18のまわりを少なくとも一方向に一緒に回転させるために、それぞれの支材20が、ロック形体98の第2のセットと接触するまで移動するように、回転軸18のまわりに離間して配置され、ポケット96の第2のセットの中のそれぞれのポケット96と連通して、(好ましくは、前述した被動ロッド97により)それぞれのポケット96内のそれぞれの支材20に駆動力が伝わるようにする通路の第2のセット(図示せず)を有する。
【0060】
支材20の第1及び第2のセットの各支材20は、それぞれのポケット92またはポケット96から外側に回転移動可能な端部106を有する。
【0061】
第2のクラッチ部材16は、第1のクラッチ部材14及び第3のクラッチ部材82を収容する、端部壁110を有するハウジング108を含む。
【0062】
各サブアセンブリーは独立して制御可能である。
【0063】
支材20の第1のセットは、少なくとも1つの逆方向支材20と少なくとも1つの順方向支材20とを含む。第1の要素112は、第1のクラッチ部材14と第2のクラッチ部材16との間に支持される。第1の要素112は、第1のクラッチ部材14と第2のクラッチ部材16とが軸18のまわりを両方向に相対回転するのを防止するために、第1のセットの順方向及び逆方向支材20が貫通して、第1のクラッチ部材14及び第2のクラッチ部材16を共にロックするのを可能にする、第1の要素112を完全に貫通する少なくとも1つの開口114を有する。
【0064】
支材20の第2のセットは、少なくとも1つの逆方向支材20と少なくとも1つの順方向支材20とを含む。第2の要素116は、第2のクラッチ部材16と第3のクラッチ部材82との間に支持される。第2の要素116は、第2のクラッチ部材16と第3のクラッチ部材82とが軸18のまわりを両方向に相対回転するのを防止するために、第2のセットの順方向及び逆方向支材20が貫通して、第2のクラッチ部材16及び第3のクラッチ部材82を共にロックするのを可能にする、第2の要素116を完全に貫通する少なくとも1つの開口118を有する。
【0065】
第1の面84、第2の面88、第3の面86、及び第4の面90はほぼ平坦であり、ほぼ軸方向を向いている。第1の面84、第2の面88、第3の面86、及び第4の面90はほぼ環状であり、回転軸に対してほぼ半径方向に広がっている。
【0066】
ここで図7及び図8を参照すると、平面状一方向クラッチまたは装置12用のクレビス形支材20の1つが示されている。各支材20は、部材係合用の傾斜した第1の端面120と、第1の端面120と正反対にある部材係合用の傾斜した第2の端面122とを含む。各支材20はまた、端面120、122間に本体部分124を含む。本体部分は、1対の離間した側面126を含む。各支材20は、離間し、突出した1対の脚部分128をさらに含む。各脚部分128は、側面126の一方に近接して本体部分124から延びている。各脚部部分128は、ロッド34、ロッド40、またはロッド97の往復動作に応じた支材20の回転動作を可能にするために、脚部部分128間にピボットピン132を受け入れるように構成された開孔130を有する。ロッド34、ロッド40、またはロッド97の自由端134は、ピボットピン132を介して支材20に連結されるように構成されている。
【0067】
各開孔130は、ロッド34、ロッド40、またはロッド97の往復動作に応じた支材20の回転及び並進動作を共に可能にするようにピボットピン132を受け入れるために、長円形の開孔130であるのが好ましい。各支材20はまた、第1の端面120に近接して本体部分124から横に延びる、反対方向に突出した1対の傾斜耳状部136を含む。各支材20は、金属射出成形された支材などの射出成形支材であるのが好ましい。
【0068】
例示的な実施形態が上記に説明されたが、これらの実施形態は、本発明のすべての可能な形態について記載することを意図するものではない。むしろ、明細書で使用される文言は、限定ではなくて説明するための文言であり、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができるのは当然のことである。さらに、様々な実施形態の特徴を組み合わせて、本発明のさらなる実施形態を形成することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8